JP3705874B2 - 酸化物超電導導体の製造装置 - Google Patents

酸化物超電導導体の製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ蒸着、スパッタリング、CVDなどの方法のように成膜室内で基材上に結晶化薄膜を順次堆積させ、この結晶化薄膜を熱処理して酸化物超電導層を形成するための酸化物超電導導体の製造装置の改良に係わるもので、結晶化薄膜を堆積させる部分(成膜範囲)の基材の温度を成膜に適切な温度範囲に制御でき、基材の長さ方向に沿って均一で、かつ優れた超電導特性を有する酸化物超電導体の製造が可能な酸化物超電導導体の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年になって発見されたY系の酸化物超電導体は、ピン止め力が高温まで持続し、液体窒素温度(77K)での磁場中での応用に有効であることが知られているが、現在、この種の酸化物超電導体を実用的な超電導体として使用するためには、種々の解決するべき問題点が存在している。その問題点の1つが、強磁場中で酸化物超電導体の臨界電流密度が減少するという問題である。
【0003】
前記強磁場中で酸化物超電導体の臨界電流密度が減少するという問題は、酸化物超電導体の結晶自体に電気的な異方性が存在することが大きな原因となっており、特に酸化物超電導体はその結晶軸のa軸方向とb軸方向には電気を流し易いが、c軸方向には電気を流しにくいことが知られている。このような観点から酸化物超電導体を基材上に形成してこれを超電導体として使用するためには、基材上に結晶配向性の良好な状態の酸化物超電導体を形成し、しかも、電気を流そうとする方向に酸化物超電導体の結晶のa軸あるいはb軸を配向させ、その他の方向に酸化物超電導体のc軸を配向させる必要がある。
【0004】
ところで、酸化物超電導体を導電体として使用するためには、テープ状などの長尺の基材上に結晶配向性の良好な酸化物超電導層を形成する必要がある。ところが、金属テープなどの基材上に酸化物超電導層を直接形成すると、金属テープ自体が多結晶体でその結晶構造も酸化物超電導体と大きく異なるために、結晶配向性の良好な酸化物超電導層は到底形成できないものである。しかも、酸化物超電導層を形成する際に行なう熱処理によって金属テープと酸化物超電導層との間で拡散反応が生じるために、酸化物超電導層の結晶構造が崩れ、超電導特性が劣化する問題がある。
【0005】
そこで本発明者らは、Ni基耐熱合金ハステロイテープなどの金属テープからなる長尺のテープ状の基材の上にイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)などの多結晶中間薄膜を形成し、この多結晶中間薄膜上に、酸化物超電導体の中でも臨界温度が約90Kであり、液体窒素(77K)中で用いることができる安定性に優れたYBaCuO系の超電導層(酸化物超電導層)を形成することで超電導特性の優れた酸化物超電導導体を製造する試みを種々行なっている。
このような試みの中から本発明者らは先に、結晶配向性に優れた中間薄膜を形成するために、あるいは、超電導特性の優れた超電導テープを得るために、特願平3ー126836号、特願平3ー126837号、特願平3ー205551号特願平4ー13443号、特願平4ー293464号などにおいて特許出願を行なっている。
【0006】
これらの特許出願に記載された技術によれば、ハステロイテープなどの金属テープの基材上にスパッタ装置により多結晶中間薄膜を形成する際に、スパッタリングと同時に基材成膜面の斜め方向からイオンビームを照射しながら多結晶中間薄膜を成膜することにより、結晶配向性に優れた多結晶中間薄膜を形成することができるものである。この方法によれば、多結晶中間薄膜を形成する多数の結晶粒のそれぞれの結晶格子のa軸あるいはb軸で形成する粒界傾角を30度以下に揃えることができ、結晶配向性に優れた多結晶中間薄膜を形成することができるそして更に、この配向性に優れた中間薄膜上にYBaCuO系の超電導層をスパッタリング法、あるいはレーザ蒸着法などの物理蒸着法などの成膜法により成膜するならば、酸化物超電導層の結晶配向性も良好なものになり、これにより、臨界電流密度が高い酸化物超電導導体を形成することができる。
【0007】
図7に、従来のレーザ蒸着装置の一例を示した。
このレーザ蒸着装置は、内部を真空排気自在に構成された処理容器10を有し、この処理容器10の内部の成膜室10aの下部側に長尺のテープ状の基材1が設けられ、該基材1の上方側には酸化物超電導体または酸化物超電導体と近似組成のターゲット12が設けられる一方、処理容器10の外部には前記ターゲット12表面にレーザ光を照射して粒子の噴流(プルーム)13を発生させるためのレーザ発光装置14が設けられている。
【0008】
前記処理容器10は排気孔10bを介して図示略の真空排気装置に接続されて内部を真空排気できるようになっている。
前記ターゲット12は、板状のものであり、その下面が基材1上面と平行に向き合うようにターゲットホルダ12aによって支持されている。
前記基材1の下方側には、送出装置18と、巻取装置19がそれぞれ離間して設けられ、送出装置18からテープ状の基材1を送り出し、巻取装置19で巻き取ることができるとともに、基材1をターゲット12の下方で水平移動できるようになっている。
これら送出装置18と巻取装置19との間には、基材1を輻射熱により加熱するためのPt線などからなる加熱ヒータ20が設けられている。
前記レーザ発光装置14と処理容器10との間には、第1反射鏡21と集光レンズ22と第2反射鏡23が設けられ、レーザ発光装置14が発生させたレーザビームを処理容器10の側壁に取り付けられた透明窓24を介してターゲット12に集光照射できるようになっている。
【0009】
また、従来のレーザ蒸着装置においては、基材1上に粒子を堆積させる際、基材1の温度を一定にするために、前記加熱ヒータ20に一定出力が投入されるようになっているか、あるいは基材1の温度を測定するためのパイロメーター(図示略)が成膜室10a内で基材1の上方に配設され、さらにパイロメーターで測定された測定値に基づいて基材1の温度が一定となるように前記加熱ヒータ20に投入する出力を変更する制御部(図示略)が備えられている。
【0010】
前記構成のレーザ蒸着装置を用いて基材1上に酸化物超電導層を形成するには、レーザ発光装置14からレーザビームを射出し、第1反射鏡21と集光レンズ22と第2反射鏡23と透明窓24を介してレーザビームをターゲット12に照射する。一方、多結晶中間薄膜が形成された基材1を多結晶中間薄膜側の面を上にして送出装置18から所定速度で順次送り出して巻取装置19に巻取り、基材1をターゲット12の下方を水平移動させるとともに加熱ヒータ20を作動させて基材1を加熱する。ここでの加熱の際、加熱ヒータ20に一定出力を投入するか、あるいは前記パイロメーターで結晶中間薄膜が形成された基材1の温度を測定し、この測定値に基づいて前記制御部で加熱ヒータ20の出力を変更して調温を行う。このようにすると、レーザビームが照射れたターゲット12は表面部分がえぐり取られるか蒸発されて構成粒子が叩き出され、基材1の中間薄膜2上に堆積し結晶化薄膜となる。このとき、基材1は加熱ヒータ20により加熱されているので結晶化薄膜は堆積と同時に熱処理されて酸化物超電導層が形成される。
以上の操作によって基材1の上面に順次粒子を堆積させ、テープ状の基材1の多結晶中間薄膜上に酸化物超電導層を形成することで、酸化物超電導導体を得ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来の酸化物超電導導体の製造装置を用いて製造を行うと、成膜中の基材1の温度が変動しやすく不安定で、加熱ヒータ20に投入する出力を一定にしても結晶化薄膜を堆積させる部分(成膜範囲)の温度分布のばらつきが生じてしまう。また、パイロメーターの測定値に基づいて調温を行っても、パイロメーターは膜厚によって干渉を受けるため、正確な調温を行うのが困難であった。その結果、製造された酸化物超電導導体の臨界電流(Ic)を測定すると、テープ状の基材の長さ方向に沿った臨界電流のバラツキが大きく、しかも臨界電流値も低い傾向を示し、超電導特性において不満があった。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、結晶化薄膜を堆積させる部分(成膜範囲)の基材の温度を成膜に適切な温度範囲に制御でき、基材の長さ方向に沿って均一で、かつ優れた超電導特性を有する酸化物超電導体の製造が可能な酸化物超電導導体の製造装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、真空排気可能な成膜室の内部を移動中の可撓性を有するテープ状の基材上に結晶化薄膜を順次堆積させ、この結晶化薄膜を熱処理して酸化物超電導層を形成する酸化物超電導導体の製造装置において、前記テープ状の基材の裏面に接触させるための湾曲面を有するサセプターと、該サセプターとは別個に設けられたサセプターホルダと、前記サセプターを加熱するための加熱手段とからなり、前記サセプターがその湾曲面が前記サセプターホルダの上面から突出するようにサセプターホルダに着脱自在に取り付けられてなる加熱治具が備えられ、該加熱治具はテープ状の基材上に結晶化薄膜を堆積する領域の近傍で前記サセプターの湾曲面がテープ状の基材の裏面に接触するように配設されてなり、前記サセプターホルダの上面のサセプターの周辺に、反射防止板が取り付けられていることを特徴とする酸化物超電導導体の製造装置を前記課題の解決手段とした。
【0014】
また、請求項記載の発明は、前記サセプターの湾曲面の基材の長さ方向に沿った方向の曲率半径が300〜800mmであることを特徴とする請求項に記載の酸化物超電導導体の製造装置を前記課題の解決手段とした。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の酸化物超電導導体の製造装置の一実施形態について説明する。図1〜図2は、本発明の酸化物超電導導体の製造装置をレーザ蒸着装置に適用した第1の実施形態を示すものである。
図1の第1の実施形態のレーザ蒸着装置が、図7に示した従来のレーザ蒸着装置と異るところは、テープ状の基材1上に結晶化薄膜を堆積する領域の近傍、すなわち送出装置18と巻取装置19との間の基材1の下方に加熱治具30が配設された点である。図2は、この加熱治具30を説明するための図であり、(A)はテープ状の基材1の上面側から見た図、(B)は(A)のA−A線断面図ある。
【0016】
この加熱治具30は、サセプター32と、該サセプター32とは別個に設けられたサセプターホルダ34と、該サセプター32を加熱するためのヒータ(加熱手段)36から概略構成されている。
前記サセプター32は、基材1の長さ方向に沿った断面が略弓型の板状のものであり、その上面にはテープ状の基材1の裏面に接触させるための凸状の湾曲面32aを有している。このサセプター32をなす材料としては、Ni80%−Cr14%−Fe6%(商品名インコネル、インターナショナルニッケル社製)などの耐熱合金や、ハステロイなどが好適に用いられる。
サセプター32の基材1の長さ方向に沿った方向の長さL1としては、40〜100mm程度、好ましくは60〜80mm程度であるが、必ずしもこの限りではなく、基材1上に形成する酸化物超電導層の種類や厚み等によっても異る。
【0017】
サセプター32の湾曲面32aの基材1の長さ方向に沿った方向の曲率半径Rとしては、300〜800mm程度が好ましく、より好ましくは500〜700mm程度であるが、必ずしもこの限りではなく、基材1上に形成する酸化物超電導層の種類や厚み等によっても異る。
湾曲面32aの曲率半径Rが300mm未満であると中央部の接地圧が大きくなり中央部の温度が上がり基材1の温度勾配が大きくなるからであり、一方、曲率半径Rが800mmが越えると接地圧が小さくなり、接触状態が不安定になり温度分布が生じるからである。
【0018】
前記サセプターホルダ34は、ステンレス鋼などからなる板状のもので、その中央部には前記サセプター32を取り付けるための矩形状の取付孔34aが形成されている。このサセプターホルダ34の取付孔34aには、前記サセプター32がその湾曲面32aがこのサセプターホルダ34の上面34bから突出するように嵌め入れられることにより、着脱自在に取り付けられている。
このサセプターホルダ34の取付孔34aの下方には、ヒータ36が配設されている。このヒータ36は、Pt線などからなるものであり、サセプター32のみを加熱できるものであれば十分である。
【0019】
また、サセプターホルダ34の基材1の長さ方向に沿った両端部には、前記テープ状の基材1を支えるとともに該基材1を前記サセプター32に案内するための基材支持体38がそれぞれ設けられている。
この加熱治具30は、送出装置18から送り出されるとともに巻取装置19により巻き取られるテープ状の基材1の裏面に前記サセプター32の湾曲面32aが接触するように配設されている。
【0020】
このような構成の加熱治具30においては、ヒータ36によりサセプター32を加熱すると、サセプター32の湾曲面32aのテープ状の基材1の長さ方向の中央部33aはほぼ一定温度範囲に加熱され、この中央部33aの両側の端部33bは温度勾配が生じるようになっており、また、このときセプター32の湾曲面32aの温度分布は安定している。従って、基材1の裏面をサセプター32の湾曲面32aの中央部33aのみに接触するようにすれば、基材1を一定温度範囲で加熱することができ、あるいは基材1の裏面を中央部33aの両側の端部33bにまで接触するようにすれば、基材1に温度勾配をつけながら加熱することができる。
また、この加熱治具30においては、サセプター32がサセプターホルダ34に着脱自在に取り付けられるようになっているため、成膜条件等を変更したいときには、曲率半径Rが異るサセプター32に交換することにより、サセプター32の湾曲面32aの一定温度範囲の長さや端部33bの温度勾配を変更して、湾曲面32aの温度分布を変更することができる。
【0021】
ここでのターゲット12としては、形成しようとする酸化物超電導層と同等または近似した組成、あるいは、成膜中に逃避しやすい成分を多く含有させた複合酸化物の焼結体、または、酸化物超電導体のバルクなどから形成されている。現在知られている臨界温度の高い酸化物超電導体として具体的には、 Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O系、T1−Ba−Ca−Cu−O系などがあるので、ターゲット12としてはこれらの系のものなどを用いることができる。なお、酸化物超電導体を構成する元素の中で蒸気圧が高く、蒸着の際に飛散しやすい元素もあるので、このような元素を含むターゲット12を使用する場合は、蒸気圧の高い元素を目的とする所定の割合よりも多く含むターゲットを用いればよい。
また、レーザ発光装置14としては、ターゲット12から構成粒子を叩きだすことができるものであれば、YAGレーザ、エキシマレーザなどのいずれのものを使用してもよい。
【0022】
次に、前述の第1の実施形態のレーザ蒸着装置を用いて酸化物超電導導体の製造する方法について説明する。
まず、多結晶中間薄膜が形成されたテープ状の基材1を成膜室10a内の送出装置18にセットし、ターゲット12をその下面が前記基材1の多結晶中間薄膜側の面と平行に向き合うようにターゲットホルダ12aにセットする。一方、サセプターホルダ34の取付孔34aにサセプター32を取り付け、さらにこのサセプター32の湾曲面32aの中央部33aおよび両側の端部33bが基材1の裏面に接触するようにセットする。このようにしたならば成膜室10aを真空排気する。ここで必要に応じて成膜室10aに酸素ガスを導入して成膜室10aを酸素雰囲気としても良い。また、ヒータ36に出力を投入してサセプター32を加熱し、基材1を間接的に加熱できるようにする。このようにするとサセプター32の湾曲面32aの中央部33aは一定温度範囲に加熱されており、両側の端部33bには温度勾配が生じる。ここでヒータ36に投入する出力としては、基材1の裏面に接触する湾曲面32aが成膜に適切な温度範囲となる値である。
【0023】
次に、レーザ発光装置14から発生させたレーザビームを第1反射鏡21と集光レンズ22と第2反射鏡23と透明窓24を介して成膜室10a内に導き、ターゲット12の表面に集光照射する。この際に、集光レンズ22の位置調節を行ってターゲット12の表面にレーザビームの焦点を合せる。また、多結晶中間薄膜が形成された基材1を多結晶中間薄膜側の面を上にして送出装置18から所定速度で順次送り出して巻取装置19に巻取ることにより、基材1をターゲット12の下方を水平移動させるとともに基材1の裏面をサセプター32の湾曲面32aの中央部33aおよび両側の端部33bに接触させながら加熱する。このようにすると、湾曲面32aの中央部33aは一定温度範囲に加熱されており、両側の端部33bには温度勾配が生じているので、基材1を温度勾配をつけながら加熱することができる。
【0024】
このようにすると、レーザビームが照射されたターゲット12は表面部分がえぐり取られるか蒸発されて構成粒子が叩き出され、この粒子は基材1の多結晶中間薄膜上に堆積して結晶化薄膜が形成される。このとき、基材1はサセプター32の湾曲面32aにより加熱されているので結晶化薄膜は堆積と同時に熱処理されて酸化物超電導層が形成される。
以上の操作によって基材1上に順次粒子を堆積させ、テープ状の基材1の多結晶中間薄膜上に酸化物超電導層を形成することで、酸化物超電導導体を得ることができる。このようにして形成された酸化物超電導層は、基材1の長さ方向の沿って均質に形成されており、しかも結晶配向性が優れている。
【0025】
第1の実施形態のレーザ蒸着装置にあっては、前述の構成の加熱治具30を備えることにより、ヒータ36によりサセプター32を加熱することによって基材1を間接的に加熱でき、このときサセプター32の湾曲面32aの温度分布は安定しているので、輻射型のヒータにより基材を直接加熱する従来のレーザ蒸着装置のように基材1の温度が不安定となることがなく、結晶化薄膜を堆積させる部分(成膜範囲)の基材1の温度を成膜に最適な温度範囲に制御することができるので、成膜条件が良好となり、基材1の長さ方向に沿って均質で、かつ結晶配向性が優れた酸化物超電導層を形成することができ、従って基材1の長さ方向に沿って均一で、臨界電流値などの超電導特性が優れた酸化物超電導導体を製造できる。
また、前記加熱治具30においては、ヒータ36によりサセプター32を加熱すると、サセプター32の湾曲面32aの中央部33aはほぼ一定温度範囲に加熱され、この中央部33aの両側の端部33bは温度勾配が生じるようになっているので、基材1の裏面をサセプター32の湾曲面32aの中央部33aの一定温度範囲の部分のみに接触するようにすれば、基材1を一定温度範囲で加熱することができ、あるいは基材1の裏面を中央部33aの両側の端部33bにまで接触するようにすれば、基材1に温度勾配をつけながら加熱することができる。 また、成膜に不適切な温度分布を生じるサセプター32の湾曲面32aの部分(不要部分)には基材1を接触させないで、成膜条件に応じた温度分布を生じることができる湾曲面32aの部分(良好部分)のみに接触させれば、酸化物超電導層の形成時にこの良好部分のみを基材1の裏面に接触させながら成膜することができるので、基材1を成膜に最適な温度範囲で加熱することができる。
【0026】
さらに、前記加熱治具30においては、サセプター32がサセプターホルダ34に着脱自在に取り付けられるようになっているため、曲率半径Rが異る湾曲面32aを有するサセプター32に交換することにより、サセプター32の湾曲面32aの中央部33aの一定温度範囲の長さや端部33bの温度勾配を変更して湾曲面32aの温度分布を変更することができるので、酸化物超電導層の種類や厚み等を変更するときは、成膜条件に応じた温度分布を生じることができる曲率半径Rの湾曲面32aを有するサセプター32を取り付けることにより、成膜に最適な温度範囲で基材1を加熱することができる。
また、前記加熱治具30においては、サセプター32がサセプターホルダ34とは別個に設けられたものであり、さらにサセプター32のみを加熱するだけでよいので、ヒータ36の出力が小さくて済み、経済的である。
なお、前述の第1の実施形態においては、基材1の裏面をサセプター32の湾曲面32aの中央部33aおよび端部33bに接触させながら成膜する場合について説明したが、基材1の裏面をサセプター32の湾曲面32aの中央部33aのみに接触させながら成膜してもよく、その場合には基材1を一定温度範囲で加熱することができる。
【0027】
次に、第2の実施形態のレーザ蒸着装置について図3を用いて説明する。
図3は、第2の実施形態のレーザ蒸着装置に備えられた加熱治具30をテープ状の基材1の上面側から見たときの図である。
この第2の実施形態のレーザ蒸着装置が第1の実施形態のレーザ蒸着装置と異るところは、加熱治具30に反射防止板42が2枚設けられた点である。
反射防止板42は、ステンレス鋼、インコネル、ハステロイなどの結晶化薄膜を構成する粒子とは不活性で、かつ熱伝導率が小さい材料からなるコ字状の板である。これら2枚の反射防止板42,42は、凹部43と凹部43を対向させてサセプターホルダ34の上面34bのサセプター32の周辺に配設されている。このような反射防止板42が配設されていないと、サセプター32の熱がサセプターホルダ34の上面34bで反射した照り返しによって基材1に反射熱がかってしまう。
【0028】
第2の実施形態のレーザ蒸着装置にあっては、特に、反射防止42がセプターホルダ34の上面34bのサセプター32の周辺に配設された加熱治具30を備えることにより、酸化物超電導層の形成時にサセプターホルダ34の上面34bからの照り返しを減らすことができるので、基材1が反射熱などの悪影響を受けることを防止でき、従って、基材1の温度を成膜に最適な温度範囲により制御し易い。なお、第2の実施形態においては、反射防止板42がコ字状である場合について説明したが、サセプターホルダ34の上面34bのサセプター32の周辺を覆うことができる形状であればよく、例えば、中央部にサセプター34を通すための貫通孔を有するような回字状のものであってもよい。
【0029】
なお、前述の実施形態においては、本発明の酸化物超電導導体の製造装置をレーザ蒸着装置に適用した場合について説明したが、成膜室内に設けた酸化物超電導体または酸化物超電導体と近似組成のターゲットから発生させた粒子をターゲット近傍を移動中の基材上に順次堆積させて酸化物超電導層を形成する酸化物超電導導体の製造方法やこれに用いられる製造装置においても同様に適用でき、例えば、スパッタ装置などの物理蒸着装置において同様に適用できる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)
図1に示すレーザ蒸着装置において、ターゲット蒸発用のレーザとして波長248nm、平均出力50W、繰返周波数100Hz、パルス幅10nsecのKrFエキシマレーザを用いた。また、基材として、ハステロイ製の幅10mm、厚さ0.2mmのテープの上面に、厚さ0.5μmのYSZからなる多結晶中間薄膜を被覆したものを用いるとともに、ターゲットとしてY1Ba2Cu37-δなる組成の焼結体からなる円板状のターゲットを用いた。また、サセプターとしてインコネル(商品名;インターナショナルニッケル社製)製の長さ80mm、湾曲面の曲率半径が600mmのものを用い、これをサセプターホルダの取付孔に取り付け、さらにこのサセプターの湾曲面の中央部および両側の端部が基材の裏面に接触するようにセットした。さらに、成膜室の内部を10-6Torrに排気し、サセプターの下方のヒータ(加熱手段)に出力3KWを投入して基材をサセプターの湾曲面の中央部及び両側の端部に接触させながら加熱し該基材上に前記ターゲットから移動してくる粒子を堆積しレーザ蒸着を行って酸化物超電導導体を得た。
【0031】
実施例1で得られた酸化物超電導導体をこの酸化物超電導導体の中央部分側に対し、スパッタ装置によりAgコーティングを施し、更に両端部側にそれぞれAgの電極を形成し、Agコーティング後に純酸素雰囲気中にて500℃で2時間熱処理を施して測定試料とした。そして、この試料を液体窒素で77Kに冷却し、外部磁場0T(テスラ)の条件で試料における長さ方向の位置ごとの臨界電流(Ic)を測定した結果を図4に示す。図4中、実線▲1▼は実施例1で得られた酸化物超電導導体の長さ方向の位置ごとの臨界電流を示すものである。
【0032】
(実施例2)
湾曲面の曲率半径800mmのサセプターを用いた以外は実施例1と同様にしてレーザ蒸着を行い酸化物超電導体を作製したときの基材の裏面をサセプターの湾曲面に接触させながら移動させたときの基材の温度変化を測定した。
ここでの基材の温度変化の測定は、基材に熱電対(T.C.)を付けてサセプターの湾曲面を移動させたときの熱電対の温度を測定することにより行った。その結果を図5に示す。図5は、基材の温度プロファイルであり、横軸はサセプターの長さ方向の位置、縦軸は温度である。
【0033】
(比較例1)
図7に示すレーザ蒸着装置を用い、輻射型の加熱ヒータに一定出力3KWを投入し、このヒータにより基材を直接加熱しながら該基材上にターゲットから移動してくる粒子を堆積した以外は前述の実施例1と同様にして酸化物超電導導体を得た。
比較例1で得られた酸化物超電導導体の長さ方向の位置ごとの臨界電流を前記実施例1と同様にして測定した。その結果を図6に示す。図6中、破線▲2▼は比較例1で得られた酸化物超電導導体の長さ方向の位置ごとの臨界電流を示すものである。
【0034】
(比較例2)
輻射型の加熱ヒータに一定出力を投入し、このヒータにより基材を直接加熱しながら該基材上にターゲットから移動してくる粒子を堆積することに代えて、パイロメータにより基材の温度を測定し、この測定値に基づいて加熱ヒータに投入する出力を変更しながら該基材上にターゲットから移動してくる粒子を堆積した以外は前述の比較例1と同様にして酸化物超電導導体を得た。
比較例2で得られた酸化物超電導導体の長さ方向の位置ごとの臨界電流を前記実施例1と同様にして測定した。その結果を図6に合わせて示す。図6中、破線▲3▼は比較例2で得られた酸化物超電導導体の長さ方向の位置ごとの臨界電流を示すものである。
【0035】
図4及び図6に示した結果から明らかなように、比較例1,2で得られた酸化物超電導導体は、実施例1で得られた酸化物超電導導体に比べて臨界電流値が低く、また、比較例2の酸化物超電導導体は、実施例1で得られた酸化物超電導導体に比べて長さ方向に沿った臨界電流値のばらつきが大きく、超電導特性が劣ることが確認できた。以上のことから、実施例1で得られた酸化物超電導導体は、基材の長さ方向に沿って均一で、優れた超電導特性を有することが分る。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の酸化物超電導導体の製造装置にあっては、前述の構成の加熱治具を備えることにより、加熱手段によりサセプターを加熱することによって基材を間接的に加熱でき、このときサセプターの湾曲面の温度分布は安定しているので、輻射型のヒータにより基材を直接加熱する従来のレーザ蒸着装置のように基材の温度が不安定となることがなく、結晶化薄膜を堆積させる部分(成膜範囲)の基材の温度を成膜に最適な温度範囲に制御することができるので、成膜条件が良好となり、基材の長さ方向に沿って均質で、かつ結晶配向性が優れた酸化物超電導層を形成することができ、従って基材の長さ方向に沿って均一で、臨界電流値などの超電導特性が優れた酸化物超電導導体を製造できる。
【0037】
また、前記加熱治具においては、サセプターがサセプターホルダに着脱自在に取り付けられるようになっているため、曲率半径が異る湾曲面を有するサセプターに交換することにより、サセプターの湾曲面の中央部の一定温度範囲の長さや端部の温度勾配を変更して湾曲面の温度分布を変更することができるので、形成する酸化物超電導層の種類や厚み等を変更するときは、成膜条件に応じた温度分布を生じることができる曲率半径の湾曲面を有するサセプターを取り付けることにより、成膜に最適な温度範囲で基材を加熱することができる。
さらに、前記加熱治具においては、サセプターがサセプターホルダとは別個に設けられたものであり、そのうえサセプターのみを加熱するだけでよいので、加熱手段の出力が小さくて済み、経済的である。
【0038】
また、請求項記載の酸化物超電導導体の製造装置にあっては、特に、前記サセプターホルダの上面のサセプターの周辺に反射防止板が取り付けられたことにより、酸化物超電導層の形成時にサセプターホルダの上面からの照り返しを減らすことができるので、基材が反射熱などの悪影響を受けることを防止でき、従って、基材の温度を成膜に最適な温度範囲により制御し易いという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の酸化物超電導導体の製造装置をレーザ蒸着装置に適用した第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】 図1のレーザ蒸着装置に備えられた加熱治具を説明するための図であり、(A)はテープ状の基材の上面側から見たときの図、(B)は(A)のA−A線断面図ある。
【図3】 第2の実施形態のレーザ蒸着装置に備えられた加熱治具をテープ状の基材の上面側から見たときの図である。
【図4】 実施例1で得られた酸化物超電導導体の長さ方向の位置ごとの臨界電流を示すグラフである。
【図5】 基材の温度プロファイルを示す図である。
【図6】 比較例1及び比較例2で得られた酸化物超電導導体の長さ方向の位置ごとの臨界電流を示すグラフである。
【図7】 従来のレーザ蒸着装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1・・・基材、10a・・・成膜室、30・・・加熱治具、32・・・サセプター、
32a・・・湾曲面、34・・・サセプターホルダ、34b・・・上面、
36・・・ヒータ(加熱手段)、R・・・曲率半径、42・・・反射防止板。

Claims (2)

  1. 真空排気可能な成膜室の内部を移動中の可撓性を有するテープ状の基材上に結晶化薄膜を順次堆積させ、この結晶化薄膜を熱処理して酸化物超電導層を形成する酸化物超電導導体の製造装置において、前記テープ状の基材の裏面に接触させるための湾曲面を有するサセプターと、該サセプターとは別個に設けられたサセプターホルダと、前記サセプターを加熱するための加熱手段とからなり、前記サセプターがその湾曲面が前記サセプターホルダの上面から突出するようにサセプターホルダに着脱自在に取り付けられてなる加熱治具が備えられ、該加熱治具はテープ状の基材上に結晶化薄膜を堆積する領域の近傍で前記サセプターの湾曲面がテープ状の基材の裏面に接触するように配設されてなり、前記サセプターホルダの上面のサセプターの周辺に、反射防止板が取り付けられていることを特徴とする酸化物超電導導体の製造装置。
  2. 前記サセプターの湾曲面の基材の長さ方向に沿った方向の曲率半径が300〜800mmであることを特徴とする請求項に記載の酸化物超電導導体の製造装置。
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