JP3705220B2 - ナビゲーション装置、画像表示方法及び画像表示プログラム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声認識手段を備えた音声入力型のナビゲーション装置、及び、この音声入力型のナビゲーション装置に適用される画像表示方法並びに画像表示プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の快適な走行を支援するためのものとして、車載ナビゲーション装置が広く普及してきている。車載ナビゲーション装置は、ユーザからの指示入力に応じて探索された推奨経路や車両の現在位置等を地図画像上に重ね合わせ、このような地図画像を含むナビゲーション画像を作成して、このナビゲーション画像を液晶表示器等の表示手段に表示させながら、音声ガイド等によって車両の走行を案内するようにしているのが一般的である。
【0003】
このような車載ナビゲーション装置では、より便利な機能の追加や操作性の向上等を図るべく様々な技術開発がなされており、例えば、ユーザによる指示入力を音声で行えるようにした音声入力型の車載ナビゲーション装置も提案され、実用化されるに至っている。このような音声入力型の車載ナビゲーション装置では、ユーザの音声による指示入力が音声認識手段によって認識され、この音声認識手段による認識結果に基づいて、例えば推奨経路の探索等の処理が行われるようになっているので、ユーザは煩雑なキー操作等を行うことなく必要な指示入力を音声で行うことができ、非常に便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、音声入力型の車載ナビゲーション装置では、どのような語句が音声認識手段による認識対象となっているかをある程度ユーザに認識させておかないと、音声認識の対象語以外の語句をユーザが音声入力しようとしてこれが受け付けられず、却って使いづらいといった感覚をユーザに与えてしまうことになる。特に、車載ナビゲーション装置の普及に伴い、車載ナビゲーション装置を利用するユーザ層が多岐に亘るようになってきたことを考慮すると、機械操作に不慣れなユーザに対しても使いづらさを感じさせないような使い勝手の向上が望まれる。
【0005】
本発明は、以上のような従来の実状に鑑みて創案されたものであって、表示手段に表示されるナビゲーション画像を参照することで、ユーザがどのような音声入力を行えばよいかを判断でき、機械操作に不慣れなユーザでも適切な指示入力を簡便に行える音声入力型のナビゲーション装置、及び、このようなナビゲーション装置を実現する画像表示方法並びに画像表示プログラムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段による認識結果に基づいて所定の処理を実行する処理実行手段と、地図画像を含むナビゲーション画像を表示手段に表示させる表示制御手段とを備えるナビゲーション装置であり、前記表示制御手段が、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした前記処理実行手段による処理内容を特定するための文章であって前記音声認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0007】
ここで、具体名称とは、例えば道路名やインターチェンジ名、地名等のような地図画像上の地点や領域等を示す具体的な名称をいい、請求項1に係るナビゲーション装置では、表示制御手段が、以上のような具体名称のうちで音声認識手段の認識対象となる具体名称を、ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させるようにしている。また、定型文章とは、例えば「…まで行く」や「…付近を表示する」のように、具体名称を処理対象とした目的地設定処理や地図拡大処理等のような処理実行手段による処理内容を特定する文章をいい、請求項1に係るナビゲーション装置では、表示制御手段が、以上のような定型文章のうちで音声認識手段の認識対象となる定型文章を、処理対象となる具体名称を示すアイコンに対応した表示形態、具体的には、例えば「…まで行く」の「…」の部分を前記アイコンの色や形等に一致させるようにして、ナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしている。
【0008】
そして、請求項1に係るナビゲーション装置では、ユーザにより、ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示された具体名称に続けて、地図画像外に表示された定型文章を発話した音声入力がなされたときは、この音声入力が音声認識手段により認識され、この音声認識手段による認識結果に基づいて、処理実行手段により例えば目的地設定処理や地図拡大処理等の所定の処理が実行されるようになっている。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章と表現形式が異なる他の文章も前記音声認識手段の認識対象とされており、ユーザにより前記他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、前記表示制御手段が、前記表示手段による次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章を前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0010】
ここで、他の文章とは、例えば「…まで行く」が定型文章とされている場合に、「…に設定」といったように、定型文章と同一の処理内容(この例では目的地設定処理)を特定する文章であって、表現形式が定型文章とは異なる文章をいい、請求項2に係るナビゲーション装置では、ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章の他に以上のような他の文章も音声認識手段による認識対象とされており、ユーザにより以上のような他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、表示制御手段が、表示手段による次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章をナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしている。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段を備えたナビゲーション装置に地図画像を含むナビゲーション画像を表示させる画像表示方法であって、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした処理内容を特定するための文章であって前記音声認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像表示方法において、前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章と表現形式が異なる他の文章も前記ナビゲーション装置の音声認識手段の認識対象とされており、ユーザにより前記他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章を前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段を備えたナビゲーション装置に地図画像を含むナビゲーション画像を表示させる画像表示プログラムであって、前記ナビゲーション装置に、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした処理内容を特定するための文章であって前記音声入力認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させる表示制御手段としての機能を実現させることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係るナビゲーション装置によれば、音声認識手段による認識対象となる具体名称がナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示されると共に、アイコンとして表示された具体名称を処理対象とした処理実行手段による処理内容を特定する文章であって音声認識手段による認識対象となる定型文章がナビゲーション画像の地図画像外に表示されるので、ユーザは、ナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えばよいかを即座に判断でき、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0015】
また、請求項2に係るナビゲーション装置によれば、定型文章とは表現形式が異なる他の文章も音声認識手段による認識対象とされ、ユーザにより他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、ユーザにより発話された他の文章が定型文章に代わってナビゲーション画像の地図画像外に表示されるので、よりユーザに馴染みやすい文章で適切な音声入力を促すことができる。
【0016】
また、請求項3に係る画像表示方法によれば、ナビゲーション装置の音声認識手段による認識対象となる具体名称をナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、アイコンとして表示された具体名称を処理対象とした処理内容を特定する文章であって音声認識手段による認識対象となる定型文章をナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしているので、ユーザは、ナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えばよいかを即座に判断でき、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0017】
また、請求項4に係る画像表示方法によれば、定型文章とは表現形式が異なる他の文章もナビゲーション装置の音声認識手段による認識対象とされ、ユーザにより他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、ユーザにより発話された他の文章を定型文章に代わってナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしているので、よりユーザに馴染みやすい文章で適切な音声入力を促すことができる。
【0018】
また、請求項5に係る画像表示プログラムに基づいてナビゲーション装置を動作させるようにすれば、ナビゲーション装置が、音声認識手段による認識対象となる具体名称をナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、アイコンとして表示された具体名称を処理対象とした処理内容を特定する文章であって音声認識手段による認識対象となる定型文章をナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようになるので、ユーザは、ナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えばよいかを即座に判断でき、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
本発明を適用した車載ナビゲーション装置の一構成例を図1に概略的に示す。この図1に示す車載ナビゲーション装置1は、音声入力部2と、自車位置検出部3と、記録媒体駆動部4と、表示部5と、制御部6とを備えて構成される。
【0021】
音声入力部2は、ユーザが車載ナビゲーション装置1に対して音声による指示入力を行うためのものであり、マイクやフィルタ回路等を備えている。音声入力部2のマイクを介して入力されたユーザの音声入力は、フィルタ回路によって音声周波数以外のノイズが除去された上で、制御部6へと送られるようになっている。なお、車載ナビゲーション装置1は、音声入力部2以外にも、例えば操作スイッチやジョイスティック、タッチパネル等のような他の入力手段が備えられていてもよい。これら各種入力手段を組み合わせて用いるようにすれば、車載ナビゲーション装置1の操作性をより向上させることができる。
【0022】
自車位置検出部3は、車載ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出するためのものであり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機と、地磁気センサやジャイロスコープ、距離センサ等の各種センサとから構成される。そして、自車位置検出部3は、GPS受信機により得られた絶対位置及び方位を、地磁気センサやジャイロスコープ、距離センサ等の各種センサからの出力をもとに補正して、車両の正確な現在位置を検出するようになっている。この自車位置検出部3により検出された車両の現在位置を示す位置情報は、制御部6へと送られるようになっている。
【0023】
記録媒体駆動部4は、地図データや各種表示データ、各種プログラム等が記録されたDVD−ROM(Digital Versatile Disc−Read Only Memory)等の記録媒体7を駆動して、この記録媒体7に記録された各種データやプログラムを読み出すものである。
【0024】
記録媒体7に記録された地図データは、地図画像上の地点を示すノードのデータと、各ノード間を連結するリンクのデータとを含んでいる。これら各ノードやリンクに対しては、それぞれの識別データや位置座標を示す座標データと共に、各ノードやリンクで示される道路名や交差点名、インターチェンジ名、地名等の具体名称の名称データが付与されている。なお、これらノードやリンクに付与される具体名称としては、正式な一般名称の他に、よりユーザに馴染みの深い概念的に規定された名称や俗称等も含むようにしてもよい。これらの具体名称は、後述するように、ユーザの音声入力の指標となるアイコンとして地図画像上に表示されることになるので、具体名称としてユーザに馴染みの深い名称や俗称が含まれるようにしておけば、より適切な音声入力をユーザに促すことができる。
【0025】
また、地図データは、一度に処理可能なデータ単位(領域)毎に区分けされており、各区画毎に区画番号と緯度及び経度データが与えられて、各区画を一意に特定できるようなデータ構造となっている。記録媒体駆動部4により記録媒体7から読み出された地図データや各種表示データ、各種プログラム等は、制御部6へと送られるようになっている。
【0026】
表示部5は、制御部6による制御のもとで、ユーザによる指示入力に応じて決定された地図画像や各種情報を含むナビゲーション画像を表示するためのものであり、具体的には、例えば液晶表示器等よりなる。
【0027】
制御部6による制御のもとで表示部5に表示されるナビゲーション画像の一例として、経路探索のための目的地設定の入力待ちの際に表示されるナビゲーション画像を図2に示す。この図2に示すように、表示部5に表示されるナビゲーション画像は、地図画像表示エリアと音声入力ガイドエリアとから構成されている。
【0028】
地図画像表示エリアには、ユーザによる指示入力に応じて制御部6により決定された地図画像が表示されると共に、この地図画像上に、制御部6により選択された具体名称、例えば図2に示す例では「A IC」、「B IC」、「C IC」といったインターチェンジ名や、「L 高速」、「M 高速」といった道路名が、アイコンとして重ねて表示されるようになっている。これらアイコンとして表示される具体名称としては、地図画像内に含まれる具体名称であって、後述する音声認識部の認識対象となっているものが選択的に表示されることになる。
【0029】
また、音声入力ガイドエリアには、ユーザがどのような音声入力を行えばよいかをガイドする定型文章が表示されるようになっている。この音声入力ガイドエリアに表示される定型文章は、後述する音声認識部の認識対象となっている文章である。これらの定型文章のうちで、特に、地図画像表示エリアにアイコンとして表示された具体名称を処理対象とした制御部6の処理内容を特定するための定型文章、例えば図2に示す例では「…まで行く」といった定型文章(目的地設定処理を指示する文章)や、「…付近を表示する」といった定型文章(地図の拡大表示処理を指示する文章)は、例えば「…」の部分を具体名称を示すアイコンの色や形等に一致させるようにして、このアイコンに対応した表示形態で表示されるようになっている。
【0030】
そして、以上のようなナビゲーション画像を参照したユーザが、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称を処理対象として指定して、その後に音声入力ガイドエリアに表示された「…まで行く」という定型文章をつなげて音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、その認識結果に基づいて、経路探索のための目的地の設定処理が行われるようになっている。また、以上のようなナビゲーション画像を参照したユーザが、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称を処理対象として指定して、その後に音声入力ガイドエリアに表示された「…付近を表示する」という定型文章をつなげて音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、その認識結果に基づいて、指定された具体名称の付近の地図画像を拡大表示する処理が行われるようになっている。
【0031】
また、ユーザがナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアを参照して、例えば「地名を表示」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称の種別を地名に切り替える処理が行われ、「駅を表示」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称の種別を駅名に切り替える処理が行われるようになっている。
【0032】
また、ユーザがナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアを参照して、例えば「他の道路」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアにアイコンとして表示する具体名称の再選択処理が行われ、「地図を拡大」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアに縮尺率の大きな地図画像を表示させる処理が行われるようになっている。
【0033】
以上のように、本発明を適用したナビゲーション装置1では、ユーザが、表示部5に表示されたナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えば目的とする処理を実行できるかが即座に判断できるようになっている。
【0034】
制御部6は、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1全体の動作を制御するものであり、CPU8やROM9及びRAM10、CPU周辺回路等を備え、これらがバスを介して接続されたマイクロプロセッサ構成を有している。そして、この制御部6では、CPU8が、ROM9に格納された各種制御プログラムに基づいて、RAM10をワークエリアとして利用して各種演算処理を実行することによって、車載ナビゲーション装置1全体の動作を制御して、当該車載ナビゲーション装置1における各種の処理を実行するようになっている。
【0035】
特に、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1では、制御部6のCPU8が、制御プログラムの1つとしてROM9に格納された画像表示プログラムを実行することによって、図3の機能ブロック図で示すように、制御部6に、音声認識部11、システム状態管理部12、表示領域決定部13、名称データ取得部14、具体名称選択部15、経路探索部16、表示画像作成部17、表示制御部18の各機能が実現されることになる。
【0036】
なお、制御部6に以上の各機能を実現させるための画像表示プログラムは、ROM9に予め格納されていてもよいし、記録媒体駆動部4によって記録媒体7から読み出されてROM9に格納されるようになっていてもよい。また、車載ナビゲーション装置1が無線通信等を利用して情報提供を行うデータサーバからのデータを受信する機能を有している場合、画像表示プログラムは、データサーバから取得されてROM9に格納されるようになっていてもよい。
【0037】
音声認識部11は、音声入力部2により入力されたユーザの音声入力を認識するものである。すなわち、音声認識部11は、車載ナビゲーション装置1の状態(システム状態)毎の認識対象となる具体名称や定型文章等が登録されたメモリを備えており、ユーザによる音声入力が音声入力部2から供給されると、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握すると共に、メモリを参照して、ユーザによる音声入力が、現在のシステム状態で認識対象とされている具体名称や定型文章等に一致するかどうかを判断するようになっている。そして、ユーザの音声入力が認識対象とされた具体名称や定型文章等に一致する場合には、音声認識部11は、この音声入力を受け付けて、この音声入力で示されるユーザからの指示内容をシステム状態管理部12に伝達するようになっている。
【0038】
システム状態管理部12は、車載ナビゲーション装置1の状態(システム状態)を管理して、現在のシステム状態に応じて制御部6内の各部の処理を制御するものである。ここで、システム状態としては、例えば、経路探索のための目的地設定の入力待ち状態や、探索された推奨経路の変更を指示する入力待ち状態、探索された複数の推奨経路の中から1つの経路を車両の走行経路として設定するための入力待ち状態等が挙げられる。なお、上述した表示部5に表示されるナビゲーション画像は、これらシステム状態毎にその表示形態が変更されることになる。システム状態管理部12は、これら各種システム状態を管理しながら、現在のシステム状態で実行可能な各種処理機能が実現されるように、制御部6内の各部の処理を制御するようになっている。
【0039】
表示領域決定部13は、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握すると共に、音声認識部11により認識されたユーザからの音声による指示入力に応じて、表示部5に表示させる地図画像を決定するものである。すなわち、表示領域決定部13は、現在のシステム状態及びユーザの指示入力に基づき、記録媒体7に記録されている地図データのうちで表示部5に表示させる区画を特定し、記録媒体駆動部4を駆動制御して、特定した区画の地図データ及びこれに付随する各種データを記録媒体7から取得する。この表示領域決定部13により取得された地図データは、表示画像作成部17に供給されるようになっている。
【0040】
名称データ取得部14は、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握して、表示領域決定部13によって記録媒体7から取得された地図データの中から、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている具体名称の名称データを取得するものである。この名称データ取得部14により取得された具体名称の名称データは、具体名称選択部15に供給されるようになっている。
【0041】
具体名称選択部15は、名称データ取得部14により取得された具体名称の中から、地図画像上にアイコンとして重ねて表示する名称を選択するものである。すなわち、具体名称選択部15は、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている具体名称のうち、特にユーザにより処理対象として指定される可能性の高い具体名称を所定の数だけ選び出して、表示画像作成部17に供給するようにしている。ここで、具体名称選択部15により選択される具体名称の数は、表示の見やすさ等を考慮して予め設定しておけばよい。本発明を適用したナビゲーション装置1では、具体名称選択部15が所定の数の具体名称を選択し、地図画像上にアイコンとして重ねて表示される具体名称の数を限定することによって、ナビゲーション画像の表示を見にくいものとすることなく、ユーザによる音声入力を簡便且つ適切に行わせるようになっている。
【0042】
経路探索部16は、システム状態管理部12による制御のもとで経路探索処理の実行が指示された際に、音声認識部11により認識されたユーザからの音声による指示入力に応じて、車両の現在位置から目的地までの推奨経路を探索するものである。すなわち、経路探索部16は、ユーザの指示入力に基づいて車両の目的地を設定し、設定した目的地と自車位置検出部3により検出された車両の現在位置とを結ぶ推奨経路を経路計算によって探索する。この経路探索部16によって探索された推奨経路のデータは、表示画像作成部17に供給されるようになっている。
【0043】
表示画像作成部17は、図2に示したようなナビゲーション画像の画像データを作成するものである。すなわち、表示画像作成部17は、表示領域決定部12により取得された地図データから地図画像を作成すると共に、この地図画像上の適所に、具体名称選択部15により選択された具体名称をアイコンとして上書きして、ナビゲーション画像の地図画像表示エリアを表示するための表示データを作成する。ここで、地図画像上に上書きされるアイコンの色や形等の形態は、具体名称の種別毎に予め定められており、表示画像作成部17は、表示対象の具体名称をその種別に応じた形態のアイコンとして地図画像上の適所に上書きするようにしている。また、表示画像作成部17は、経路探索部16により推奨経路が探索されたときは、地図画像上に推奨経路を太線等によって上書きして、ナビゲーション画像の地図画像表示エリアを表示するための表示データを作成する。
【0044】
また、表示画像作成部17は、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握し、現在のシステム状態で実行可能な処理内容を特定するための文章であって、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている定型文章をシステム状態管理部12から取得して、ナビゲーション画像の音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成する。ここで、表示画像作成部17は、地図画像上にアイコンとして表示される具体名称を処理対象とした処理を特定する定型文章、例えば図2に示した例では、「…まで行く」や「…付近を表示する」といった定型文章に関しては、具体名称を示すアイコンに対応した表示形態で表示されるように、音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成するようにしている。この表示画像作成部17により作成された表示データは、表示制御部18に供給されるようになっている。
【0045】
なお、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1においては、上述したような定型文章と同一の処理内容を特定するための文章であって、この定型文章とは表現形式の異なる他の文章も音声認識部11による認識対象として登録しておくようにしてもよい。具体的には、例えば目的地設定処理を特定するための定型文章として「…まで行く」という文章が登録されている場合に、これに併せて、目的地設定処理を特定するための「…に設定」といった文章を、音声認識部11による認識対象として登録しておくようにしてもよい。この場合、これらの文章のうちでナビゲーション画像の音声ガイドエリアに表示する文章に対しては、表示フラグが付加されることになる。そして、表示画像作成部17は、ナビゲーション画像の音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成する際に、表示フラグが付加された文章を表示対象の定型文章としてシステム状態管理部12から取得する。
【0046】
但し、表示フラグが付加されていない文章、すなわち、ナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアに定型文章として表示されていない他の文章も音声認識部11による認識対象として登録されているので、ユーザからこの他の文章を発話した音声入力がなされると、この音声入力が受け付けられてそれに応じた処理が実行されることになる。このように、ナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアに表示されていない他の文章を発話したユーザからの音声入力がなされた場合には、表示対象とされていた定型文章の表示フラグが、このユーザにより発話された他の文章に移し替えられることになる。そして、表示画像作成部17は、次回の表示データ作成時においては、この表示フラグが付加された他の文章を表示対象の定型文章としてシステム状態管理部12から取得するようにしている。これにより、次回のナビゲーション画像表示時においては、ナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアに、ユーザにより発話された他の文章が定型文章として表示されることになる。
【0047】
本発明を適用した車載ナビゲーション装置1では、以上のように、定型文章と同一の処理内容を特定するための文章であって、この定型文章とは表現形式の異なる他の文章も音声認識部11による認識対象として登録しておき、ユーザにより他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、ユーザにより発話された他の文章を定型文章として音声入力ガイドエリアに表示するようにすれば、よりユーザに馴染みやすい文章で適切な音声入力をユーザに促すことができる。
【0048】
表示制御部18は、表示部5による画像の表示動作を制御するためのものである。すなわち、この表示制御部18は、表示部5の動作を制御するための制御信号を生成して、この制御信号を、表示画像作成部17により作成された表示データと共に表示部5に供給するようになっている。そして、この表示制御部18から供給される制御信号及び表示データに基づいて表示部5が駆動されることによって、表示部5に、図2に示したようなナビゲーション画像が表示されることになる。
【0049】
ここで、以上のように構成される車載ナビゲーション装置1における一連の処理の流れを、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0050】
車載ナビゲーション装置1が起動されると、まず、ステップS1において、制御部6のシステム状態管理部12が現在のシステム状態を把握して、現在のシステム状態で実行可能な処理内容を決定する。
【0051】
次に、ステップS2において、制御部6の表示領域決定部13が、音声入力部2を利用したユーザからの音声による指示入力と現在のシステム状態とに基づいて表示対象の地図画像を決定し、記録媒体駆動部4を駆動制御して、該当する地図データを記録媒体7から取得する。
【0052】
次に、ステップS3において、制御部6の名称データ取得部14が、表示領域決定部13によって記録媒体7から取得された地図データの中から、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている具体名称の名称データを取得する。
【0053】
次に、ステップS4において、制御部6の具体名称選択部15が、名称データ取得部14により取得された名称データの中から現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象となる具体名称を特定し、これらの具体名称のうち、特にユーザにより処理対象として指定される可能性の高い所定の数の具体名称を、地図画像上にアイコンとして重ねて表示する具体名称として選択する。
【0054】
次に、ステップS5において、制御部6の表示画像作成部17が、表示領域決定部13によって記録媒体7から取得された地図データをもとに地図画像を作成すると共に、この地図画像上の適所に、具体名称選択部15により選択された具体名称をアイコンとして上書きして、ナビゲーション画像の地図画像表示エリアを表示するための表示データを作成する。
【0055】
また、表示画像作成部17は、ステップS6において、現在のシステム状態で実行可能な処理内容を特定するための文章であって、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている定型文章をシステム状態管理部12から取得して、ナビゲーション画像の音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成する。
【0056】
次に、ステップS7において、制御部6の表示制御部18が、表示画像作成部17により作成された表示データに基づいて、表示部5の動作を制御する。これにより、表示部5に、図2に示したような地図画像表示エリアと音声入力ガイドエリアとを有するナビゲーション画像が表示されることになる。
【0057】
表示部5にナビゲーション画像が表示されると、音声入力部2を利用したユーザからの音声入力待ちの状態とされ、ステップS8においてユーザからの音声入力がなされると、次に、ステップS9において、制御部6の音声認識部11が、ユーザからの音声入力が、現在のシステム状態で認識対象とされている具体名称や定型文章に一致するかどうかを判断する。そして、ユーザからの音声入力が認識対象とされた具体名称や定型文章に一致しない場合は、ステップS10において、音声入力が認識されない旨が例えば警告音等によってユーザに提示され、ユーザからの音声入力待ちの状態に戻る。
【0058】
一方、ユーザからの音声入力が認識対象とされた具体名称や定型文章に一致する場合には、このユーザからの音声入力が受け付けられて、ステップS11において、システム状態管理部12による制御のもとで、この音声入力で示されるユーザからの指示内容に従って所定の処理が実行される。そして、ユーザからの指示内容に従った処理が実行されると、その処理に応じてシステム状態が遷移して、以上の処理が繰り返し行われることになる。
【0059】
以上説明したように、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1では、表示部5に地図画像表示エリアと音声入力ガイドエリアとを有するナビゲーション画像が表示され、地図画像表示エリアの地図画像上に、音声認識部11の認識対象となる具体名称がアイコンとして表示され、また、音声入力ガイドエリアに、具体名称を処理対象とした処理内容を特定する文章であって音声認識部11の認識対象となる定型文章が、処理対象の具体名称を示すアイコンに対応した表示形態で表示されるようになっているので、ユーザは、表示部5に表示されたナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えば目的とする処理を実行できるかを即座に判断することができ、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0060】
なお、以上は、車両に搭載される車載ナビゲーション装置1に本発明を適用した場合を例に挙げて具体的に説明したが、本発明は、車載ナビゲーション装置1に限らず、音声入力型のナビゲーション機能を備えるあらゆる機器に対して有効に適用可能である。例えば、音声入力型のナビゲーション機能を実現するプログラムが組み込まれた携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯機器に本発明を適用した場合でも、これら携帯機器に所定の処理を実行させるための音声入力を適切に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した車載ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記車載ナビゲーション装置の表示部に表示されるナビゲーション画像の一例を示す図であり、経路探索のための目的地設定の入力待ちの際に表示されるナビゲーション画像を示す図である。
【図3】前記車載ナビゲーション装置の制御部を詳細に示す機能ブロック図である。
【図4】前記車載ナビゲーション装置における一連の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車載ナビゲーション装置
2 音声入力部
5 表示部
6 制御部
11 音声認識部
12 システム状態管理部
13 表示領域決定部
14 名称データ取得部
15 具体名称選択部
17 表示画像作成部
18 表示制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声認識手段を備えた音声入力型のナビゲーション装置、及び、この音声入力型のナビゲーション装置に適用される画像表示方法並びに画像表示プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の快適な走行を支援するためのものとして、車載ナビゲーション装置が広く普及してきている。車載ナビゲーション装置は、ユーザからの指示入力に応じて探索された推奨経路や車両の現在位置等を地図画像上に重ね合わせ、このような地図画像を含むナビゲーション画像を作成して、このナビゲーション画像を液晶表示器等の表示手段に表示させながら、音声ガイド等によって車両の走行を案内するようにしているのが一般的である。
【0003】
このような車載ナビゲーション装置では、より便利な機能の追加や操作性の向上等を図るべく様々な技術開発がなされており、例えば、ユーザによる指示入力を音声で行えるようにした音声入力型の車載ナビゲーション装置も提案され、実用化されるに至っている。このような音声入力型の車載ナビゲーション装置では、ユーザの音声による指示入力が音声認識手段によって認識され、この音声認識手段による認識結果に基づいて、例えば推奨経路の探索等の処理が行われるようになっているので、ユーザは煩雑なキー操作等を行うことなく必要な指示入力を音声で行うことができ、非常に便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、音声入力型の車載ナビゲーション装置では、どのような語句が音声認識手段による認識対象となっているかをある程度ユーザに認識させておかないと、音声認識の対象語以外の語句をユーザが音声入力しようとしてこれが受け付けられず、却って使いづらいといった感覚をユーザに与えてしまうことになる。特に、車載ナビゲーション装置の普及に伴い、車載ナビゲーション装置を利用するユーザ層が多岐に亘るようになってきたことを考慮すると、機械操作に不慣れなユーザに対しても使いづらさを感じさせないような使い勝手の向上が望まれる。
【0005】
本発明は、以上のような従来の実状に鑑みて創案されたものであって、表示手段に表示されるナビゲーション画像を参照することで、ユーザがどのような音声入力を行えばよいかを判断でき、機械操作に不慣れなユーザでも適切な指示入力を簡便に行える音声入力型のナビゲーション装置、及び、このようなナビゲーション装置を実現する画像表示方法並びに画像表示プログラムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段による認識結果に基づいて所定の処理を実行する処理実行手段と、地図画像を含むナビゲーション画像を表示手段に表示させる表示制御手段とを備えるナビゲーション装置であり、前記表示制御手段が、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした前記処理実行手段による処理内容を特定するための文章であって前記音声認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0007】
ここで、具体名称とは、例えば道路名やインターチェンジ名、地名等のような地図画像上の地点や領域等を示す具体的な名称をいい、請求項1に係るナビゲーション装置では、表示制御手段が、以上のような具体名称のうちで音声認識手段の認識対象となる具体名称を、ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させるようにしている。また、定型文章とは、例えば「…まで行く」や「…付近を表示する」のように、具体名称を処理対象とした目的地設定処理や地図拡大処理等のような処理実行手段による処理内容を特定する文章をいい、請求項1に係るナビゲーション装置では、表示制御手段が、以上のような定型文章のうちで音声認識手段の認識対象となる定型文章を、処理対象となる具体名称を示すアイコンに対応した表示形態、具体的には、例えば「…まで行く」の「…」の部分を前記アイコンの色や形等に一致させるようにして、ナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしている。
【0008】
そして、請求項1に係るナビゲーション装置では、ユーザにより、ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示された具体名称に続けて、地図画像外に表示された定型文章を発話した音声入力がなされたときは、この音声入力が音声認識手段により認識され、この音声認識手段による認識結果に基づいて、処理実行手段により例えば目的地設定処理や地図拡大処理等の所定の処理が実行されるようになっている。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章と表現形式が異なる他の文章も前記音声認識手段の認識対象とされており、ユーザにより前記他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、前記表示制御手段が、前記表示手段による次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章を前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0010】
ここで、他の文章とは、例えば「…まで行く」が定型文章とされている場合に、「…に設定」といったように、定型文章と同一の処理内容(この例では目的地設定処理)を特定する文章であって、表現形式が定型文章とは異なる文章をいい、請求項2に係るナビゲーション装置では、ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章の他に以上のような他の文章も音声認識手段による認識対象とされており、ユーザにより以上のような他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、表示制御手段が、表示手段による次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章をナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしている。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段を備えたナビゲーション装置に地図画像を含むナビゲーション画像を表示させる画像表示方法であって、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした処理内容を特定するための文章であって前記音声認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像表示方法において、前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章と表現形式が異なる他の文章も前記ナビゲーション装置の音声認識手段の認識対象とされており、ユーザにより前記他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章を前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段を備えたナビゲーション装置に地図画像を含むナビゲーション画像を表示させる画像表示プログラムであって、前記ナビゲーション装置に、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした処理内容を特定するための文章であって前記音声入力認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させる表示制御手段としての機能を実現させることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係るナビゲーション装置によれば、音声認識手段による認識対象となる具体名称がナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示されると共に、アイコンとして表示された具体名称を処理対象とした処理実行手段による処理内容を特定する文章であって音声認識手段による認識対象となる定型文章がナビゲーション画像の地図画像外に表示されるので、ユーザは、ナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えばよいかを即座に判断でき、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0015】
また、請求項2に係るナビゲーション装置によれば、定型文章とは表現形式が異なる他の文章も音声認識手段による認識対象とされ、ユーザにより他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、ユーザにより発話された他の文章が定型文章に代わってナビゲーション画像の地図画像外に表示されるので、よりユーザに馴染みやすい文章で適切な音声入力を促すことができる。
【0016】
また、請求項3に係る画像表示方法によれば、ナビゲーション装置の音声認識手段による認識対象となる具体名称をナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、アイコンとして表示された具体名称を処理対象とした処理内容を特定する文章であって音声認識手段による認識対象となる定型文章をナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしているので、ユーザは、ナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えばよいかを即座に判断でき、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0017】
また、請求項4に係る画像表示方法によれば、定型文章とは表現形式が異なる他の文章もナビゲーション装置の音声認識手段による認識対象とされ、ユーザにより他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、ユーザにより発話された他の文章を定型文章に代わってナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようにしているので、よりユーザに馴染みやすい文章で適切な音声入力を促すことができる。
【0018】
また、請求項5に係る画像表示プログラムに基づいてナビゲーション装置を動作させるようにすれば、ナビゲーション装置が、音声認識手段による認識対象となる具体名称をナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、アイコンとして表示された具体名称を処理対象とした処理内容を特定する文章であって音声認識手段による認識対象となる定型文章をナビゲーション画像の地図画像外に表示させるようになるので、ユーザは、ナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えばよいかを即座に判断でき、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
本発明を適用した車載ナビゲーション装置の一構成例を図1に概略的に示す。この図1に示す車載ナビゲーション装置1は、音声入力部2と、自車位置検出部3と、記録媒体駆動部4と、表示部5と、制御部6とを備えて構成される。
【0021】
音声入力部2は、ユーザが車載ナビゲーション装置1に対して音声による指示入力を行うためのものであり、マイクやフィルタ回路等を備えている。音声入力部2のマイクを介して入力されたユーザの音声入力は、フィルタ回路によって音声周波数以外のノイズが除去された上で、制御部6へと送られるようになっている。なお、車載ナビゲーション装置1は、音声入力部2以外にも、例えば操作スイッチやジョイスティック、タッチパネル等のような他の入力手段が備えられていてもよい。これら各種入力手段を組み合わせて用いるようにすれば、車載ナビゲーション装置1の操作性をより向上させることができる。
【0022】
自車位置検出部3は、車載ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出するためのものであり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機と、地磁気センサやジャイロスコープ、距離センサ等の各種センサとから構成される。そして、自車位置検出部3は、GPS受信機により得られた絶対位置及び方位を、地磁気センサやジャイロスコープ、距離センサ等の各種センサからの出力をもとに補正して、車両の正確な現在位置を検出するようになっている。この自車位置検出部3により検出された車両の現在位置を示す位置情報は、制御部6へと送られるようになっている。
【0023】
記録媒体駆動部4は、地図データや各種表示データ、各種プログラム等が記録されたDVD−ROM(Digital Versatile Disc−Read Only Memory)等の記録媒体7を駆動して、この記録媒体7に記録された各種データやプログラムを読み出すものである。
【0024】
記録媒体7に記録された地図データは、地図画像上の地点を示すノードのデータと、各ノード間を連結するリンクのデータとを含んでいる。これら各ノードやリンクに対しては、それぞれの識別データや位置座標を示す座標データと共に、各ノードやリンクで示される道路名や交差点名、インターチェンジ名、地名等の具体名称の名称データが付与されている。なお、これらノードやリンクに付与される具体名称としては、正式な一般名称の他に、よりユーザに馴染みの深い概念的に規定された名称や俗称等も含むようにしてもよい。これらの具体名称は、後述するように、ユーザの音声入力の指標となるアイコンとして地図画像上に表示されることになるので、具体名称としてユーザに馴染みの深い名称や俗称が含まれるようにしておけば、より適切な音声入力をユーザに促すことができる。
【0025】
また、地図データは、一度に処理可能なデータ単位(領域)毎に区分けされており、各区画毎に区画番号と緯度及び経度データが与えられて、各区画を一意に特定できるようなデータ構造となっている。記録媒体駆動部4により記録媒体7から読み出された地図データや各種表示データ、各種プログラム等は、制御部6へと送られるようになっている。
【0026】
表示部5は、制御部6による制御のもとで、ユーザによる指示入力に応じて決定された地図画像や各種情報を含むナビゲーション画像を表示するためのものであり、具体的には、例えば液晶表示器等よりなる。
【0027】
制御部6による制御のもとで表示部5に表示されるナビゲーション画像の一例として、経路探索のための目的地設定の入力待ちの際に表示されるナビゲーション画像を図2に示す。この図2に示すように、表示部5に表示されるナビゲーション画像は、地図画像表示エリアと音声入力ガイドエリアとから構成されている。
【0028】
地図画像表示エリアには、ユーザによる指示入力に応じて制御部6により決定された地図画像が表示されると共に、この地図画像上に、制御部6により選択された具体名称、例えば図2に示す例では「A IC」、「B IC」、「C IC」といったインターチェンジ名や、「L 高速」、「M 高速」といった道路名が、アイコンとして重ねて表示されるようになっている。これらアイコンとして表示される具体名称としては、地図画像内に含まれる具体名称であって、後述する音声認識部の認識対象となっているものが選択的に表示されることになる。
【0029】
また、音声入力ガイドエリアには、ユーザがどのような音声入力を行えばよいかをガイドする定型文章が表示されるようになっている。この音声入力ガイドエリアに表示される定型文章は、後述する音声認識部の認識対象となっている文章である。これらの定型文章のうちで、特に、地図画像表示エリアにアイコンとして表示された具体名称を処理対象とした制御部6の処理内容を特定するための定型文章、例えば図2に示す例では「…まで行く」といった定型文章(目的地設定処理を指示する文章)や、「…付近を表示する」といった定型文章(地図の拡大表示処理を指示する文章)は、例えば「…」の部分を具体名称を示すアイコンの色や形等に一致させるようにして、このアイコンに対応した表示形態で表示されるようになっている。
【0030】
そして、以上のようなナビゲーション画像を参照したユーザが、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称を処理対象として指定して、その後に音声入力ガイドエリアに表示された「…まで行く」という定型文章をつなげて音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、その認識結果に基づいて、経路探索のための目的地の設定処理が行われるようになっている。また、以上のようなナビゲーション画像を参照したユーザが、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称を処理対象として指定して、その後に音声入力ガイドエリアに表示された「…付近を表示する」という定型文章をつなげて音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、その認識結果に基づいて、指定された具体名称の付近の地図画像を拡大表示する処理が行われるようになっている。
【0031】
また、ユーザがナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアを参照して、例えば「地名を表示」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称の種別を地名に切り替える処理が行われ、「駅を表示」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアにアイコンとして表示されている具体名称の種別を駅名に切り替える処理が行われるようになっている。
【0032】
また、ユーザがナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアを参照して、例えば「他の道路」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアにアイコンとして表示する具体名称の再選択処理が行われ、「地図を拡大」という音声入力を行えば、このユーザによる音声入力が後述する音声認識部により認識されて、地図画像表示エリアに縮尺率の大きな地図画像を表示させる処理が行われるようになっている。
【0033】
以上のように、本発明を適用したナビゲーション装置1では、ユーザが、表示部5に表示されたナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えば目的とする処理を実行できるかが即座に判断できるようになっている。
【0034】
制御部6は、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1全体の動作を制御するものであり、CPU8やROM9及びRAM10、CPU周辺回路等を備え、これらがバスを介して接続されたマイクロプロセッサ構成を有している。そして、この制御部6では、CPU8が、ROM9に格納された各種制御プログラムに基づいて、RAM10をワークエリアとして利用して各種演算処理を実行することによって、車載ナビゲーション装置1全体の動作を制御して、当該車載ナビゲーション装置1における各種の処理を実行するようになっている。
【0035】
特に、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1では、制御部6のCPU8が、制御プログラムの1つとしてROM9に格納された画像表示プログラムを実行することによって、図3の機能ブロック図で示すように、制御部6に、音声認識部11、システム状態管理部12、表示領域決定部13、名称データ取得部14、具体名称選択部15、経路探索部16、表示画像作成部17、表示制御部18の各機能が実現されることになる。
【0036】
なお、制御部6に以上の各機能を実現させるための画像表示プログラムは、ROM9に予め格納されていてもよいし、記録媒体駆動部4によって記録媒体7から読み出されてROM9に格納されるようになっていてもよい。また、車載ナビゲーション装置1が無線通信等を利用して情報提供を行うデータサーバからのデータを受信する機能を有している場合、画像表示プログラムは、データサーバから取得されてROM9に格納されるようになっていてもよい。
【0037】
音声認識部11は、音声入力部2により入力されたユーザの音声入力を認識するものである。すなわち、音声認識部11は、車載ナビゲーション装置1の状態(システム状態)毎の認識対象となる具体名称や定型文章等が登録されたメモリを備えており、ユーザによる音声入力が音声入力部2から供給されると、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握すると共に、メモリを参照して、ユーザによる音声入力が、現在のシステム状態で認識対象とされている具体名称や定型文章等に一致するかどうかを判断するようになっている。そして、ユーザの音声入力が認識対象とされた具体名称や定型文章等に一致する場合には、音声認識部11は、この音声入力を受け付けて、この音声入力で示されるユーザからの指示内容をシステム状態管理部12に伝達するようになっている。
【0038】
システム状態管理部12は、車載ナビゲーション装置1の状態(システム状態)を管理して、現在のシステム状態に応じて制御部6内の各部の処理を制御するものである。ここで、システム状態としては、例えば、経路探索のための目的地設定の入力待ち状態や、探索された推奨経路の変更を指示する入力待ち状態、探索された複数の推奨経路の中から1つの経路を車両の走行経路として設定するための入力待ち状態等が挙げられる。なお、上述した表示部5に表示されるナビゲーション画像は、これらシステム状態毎にその表示形態が変更されることになる。システム状態管理部12は、これら各種システム状態を管理しながら、現在のシステム状態で実行可能な各種処理機能が実現されるように、制御部6内の各部の処理を制御するようになっている。
【0039】
表示領域決定部13は、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握すると共に、音声認識部11により認識されたユーザからの音声による指示入力に応じて、表示部5に表示させる地図画像を決定するものである。すなわち、表示領域決定部13は、現在のシステム状態及びユーザの指示入力に基づき、記録媒体7に記録されている地図データのうちで表示部5に表示させる区画を特定し、記録媒体駆動部4を駆動制御して、特定した区画の地図データ及びこれに付随する各種データを記録媒体7から取得する。この表示領域決定部13により取得された地図データは、表示画像作成部17に供給されるようになっている。
【0040】
名称データ取得部14は、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握して、表示領域決定部13によって記録媒体7から取得された地図データの中から、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている具体名称の名称データを取得するものである。この名称データ取得部14により取得された具体名称の名称データは、具体名称選択部15に供給されるようになっている。
【0041】
具体名称選択部15は、名称データ取得部14により取得された具体名称の中から、地図画像上にアイコンとして重ねて表示する名称を選択するものである。すなわち、具体名称選択部15は、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている具体名称のうち、特にユーザにより処理対象として指定される可能性の高い具体名称を所定の数だけ選び出して、表示画像作成部17に供給するようにしている。ここで、具体名称選択部15により選択される具体名称の数は、表示の見やすさ等を考慮して予め設定しておけばよい。本発明を適用したナビゲーション装置1では、具体名称選択部15が所定の数の具体名称を選択し、地図画像上にアイコンとして重ねて表示される具体名称の数を限定することによって、ナビゲーション画像の表示を見にくいものとすることなく、ユーザによる音声入力を簡便且つ適切に行わせるようになっている。
【0042】
経路探索部16は、システム状態管理部12による制御のもとで経路探索処理の実行が指示された際に、音声認識部11により認識されたユーザからの音声による指示入力に応じて、車両の現在位置から目的地までの推奨経路を探索するものである。すなわち、経路探索部16は、ユーザの指示入力に基づいて車両の目的地を設定し、設定した目的地と自車位置検出部3により検出された車両の現在位置とを結ぶ推奨経路を経路計算によって探索する。この経路探索部16によって探索された推奨経路のデータは、表示画像作成部17に供給されるようになっている。
【0043】
表示画像作成部17は、図2に示したようなナビゲーション画像の画像データを作成するものである。すなわち、表示画像作成部17は、表示領域決定部12により取得された地図データから地図画像を作成すると共に、この地図画像上の適所に、具体名称選択部15により選択された具体名称をアイコンとして上書きして、ナビゲーション画像の地図画像表示エリアを表示するための表示データを作成する。ここで、地図画像上に上書きされるアイコンの色や形等の形態は、具体名称の種別毎に予め定められており、表示画像作成部17は、表示対象の具体名称をその種別に応じた形態のアイコンとして地図画像上の適所に上書きするようにしている。また、表示画像作成部17は、経路探索部16により推奨経路が探索されたときは、地図画像上に推奨経路を太線等によって上書きして、ナビゲーション画像の地図画像表示エリアを表示するための表示データを作成する。
【0044】
また、表示画像作成部17は、システム状態管理部12からの情報に基づいて現在のシステム状態を把握し、現在のシステム状態で実行可能な処理内容を特定するための文章であって、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている定型文章をシステム状態管理部12から取得して、ナビゲーション画像の音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成する。ここで、表示画像作成部17は、地図画像上にアイコンとして表示される具体名称を処理対象とした処理を特定する定型文章、例えば図2に示した例では、「…まで行く」や「…付近を表示する」といった定型文章に関しては、具体名称を示すアイコンに対応した表示形態で表示されるように、音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成するようにしている。この表示画像作成部17により作成された表示データは、表示制御部18に供給されるようになっている。
【0045】
なお、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1においては、上述したような定型文章と同一の処理内容を特定するための文章であって、この定型文章とは表現形式の異なる他の文章も音声認識部11による認識対象として登録しておくようにしてもよい。具体的には、例えば目的地設定処理を特定するための定型文章として「…まで行く」という文章が登録されている場合に、これに併せて、目的地設定処理を特定するための「…に設定」といった文章を、音声認識部11による認識対象として登録しておくようにしてもよい。この場合、これらの文章のうちでナビゲーション画像の音声ガイドエリアに表示する文章に対しては、表示フラグが付加されることになる。そして、表示画像作成部17は、ナビゲーション画像の音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成する際に、表示フラグが付加された文章を表示対象の定型文章としてシステム状態管理部12から取得する。
【0046】
但し、表示フラグが付加されていない文章、すなわち、ナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアに定型文章として表示されていない他の文章も音声認識部11による認識対象として登録されているので、ユーザからこの他の文章を発話した音声入力がなされると、この音声入力が受け付けられてそれに応じた処理が実行されることになる。このように、ナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアに表示されていない他の文章を発話したユーザからの音声入力がなされた場合には、表示対象とされていた定型文章の表示フラグが、このユーザにより発話された他の文章に移し替えられることになる。そして、表示画像作成部17は、次回の表示データ作成時においては、この表示フラグが付加された他の文章を表示対象の定型文章としてシステム状態管理部12から取得するようにしている。これにより、次回のナビゲーション画像表示時においては、ナビゲーション画像の音声入力ガイドエリアに、ユーザにより発話された他の文章が定型文章として表示されることになる。
【0047】
本発明を適用した車載ナビゲーション装置1では、以上のように、定型文章と同一の処理内容を特定するための文章であって、この定型文章とは表現形式の異なる他の文章も音声認識部11による認識対象として登録しておき、ユーザにより他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、ユーザにより発話された他の文章を定型文章として音声入力ガイドエリアに表示するようにすれば、よりユーザに馴染みやすい文章で適切な音声入力をユーザに促すことができる。
【0048】
表示制御部18は、表示部5による画像の表示動作を制御するためのものである。すなわち、この表示制御部18は、表示部5の動作を制御するための制御信号を生成して、この制御信号を、表示画像作成部17により作成された表示データと共に表示部5に供給するようになっている。そして、この表示制御部18から供給される制御信号及び表示データに基づいて表示部5が駆動されることによって、表示部5に、図2に示したようなナビゲーション画像が表示されることになる。
【0049】
ここで、以上のように構成される車載ナビゲーション装置1における一連の処理の流れを、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0050】
車載ナビゲーション装置1が起動されると、まず、ステップS1において、制御部6のシステム状態管理部12が現在のシステム状態を把握して、現在のシステム状態で実行可能な処理内容を決定する。
【0051】
次に、ステップS2において、制御部6の表示領域決定部13が、音声入力部2を利用したユーザからの音声による指示入力と現在のシステム状態とに基づいて表示対象の地図画像を決定し、記録媒体駆動部4を駆動制御して、該当する地図データを記録媒体7から取得する。
【0052】
次に、ステップS3において、制御部6の名称データ取得部14が、表示領域決定部13によって記録媒体7から取得された地図データの中から、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている具体名称の名称データを取得する。
【0053】
次に、ステップS4において、制御部6の具体名称選択部15が、名称データ取得部14により取得された名称データの中から現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象となる具体名称を特定し、これらの具体名称のうち、特にユーザにより処理対象として指定される可能性の高い所定の数の具体名称を、地図画像上にアイコンとして重ねて表示する具体名称として選択する。
【0054】
次に、ステップS5において、制御部6の表示画像作成部17が、表示領域決定部13によって記録媒体7から取得された地図データをもとに地図画像を作成すると共に、この地図画像上の適所に、具体名称選択部15により選択された具体名称をアイコンとして上書きして、ナビゲーション画像の地図画像表示エリアを表示するための表示データを作成する。
【0055】
また、表示画像作成部17は、ステップS6において、現在のシステム状態で実行可能な処理内容を特定するための文章であって、現在のシステム状態において音声認識部11による認識対象とされている定型文章をシステム状態管理部12から取得して、ナビゲーション画像の音声ガイドエリアを表示するための表示データを作成する。
【0056】
次に、ステップS7において、制御部6の表示制御部18が、表示画像作成部17により作成された表示データに基づいて、表示部5の動作を制御する。これにより、表示部5に、図2に示したような地図画像表示エリアと音声入力ガイドエリアとを有するナビゲーション画像が表示されることになる。
【0057】
表示部5にナビゲーション画像が表示されると、音声入力部2を利用したユーザからの音声入力待ちの状態とされ、ステップS8においてユーザからの音声入力がなされると、次に、ステップS9において、制御部6の音声認識部11が、ユーザからの音声入力が、現在のシステム状態で認識対象とされている具体名称や定型文章に一致するかどうかを判断する。そして、ユーザからの音声入力が認識対象とされた具体名称や定型文章に一致しない場合は、ステップS10において、音声入力が認識されない旨が例えば警告音等によってユーザに提示され、ユーザからの音声入力待ちの状態に戻る。
【0058】
一方、ユーザからの音声入力が認識対象とされた具体名称や定型文章に一致する場合には、このユーザからの音声入力が受け付けられて、ステップS11において、システム状態管理部12による制御のもとで、この音声入力で示されるユーザからの指示内容に従って所定の処理が実行される。そして、ユーザからの指示内容に従った処理が実行されると、その処理に応じてシステム状態が遷移して、以上の処理が繰り返し行われることになる。
【0059】
以上説明したように、本発明を適用した車載ナビゲーション装置1では、表示部5に地図画像表示エリアと音声入力ガイドエリアとを有するナビゲーション画像が表示され、地図画像表示エリアの地図画像上に、音声認識部11の認識対象となる具体名称がアイコンとして表示され、また、音声入力ガイドエリアに、具体名称を処理対象とした処理内容を特定する文章であって音声認識部11の認識対象となる定型文章が、処理対象の具体名称を示すアイコンに対応した表示形態で表示されるようになっているので、ユーザは、表示部5に表示されたナビゲーション画像を参照することで、どのような音声入力を行えば目的とする処理を実行できるかを即座に判断することができ、所定の処理を実行するための音声入力を極めて簡便且つ適切に行うことができる。
【0060】
なお、以上は、車両に搭載される車載ナビゲーション装置1に本発明を適用した場合を例に挙げて具体的に説明したが、本発明は、車載ナビゲーション装置1に限らず、音声入力型のナビゲーション機能を備えるあらゆる機器に対して有効に適用可能である。例えば、音声入力型のナビゲーション機能を実現するプログラムが組み込まれた携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯機器に本発明を適用した場合でも、これら携帯機器に所定の処理を実行させるための音声入力を適切に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した車載ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記車載ナビゲーション装置の表示部に表示されるナビゲーション画像の一例を示す図であり、経路探索のための目的地設定の入力待ちの際に表示されるナビゲーション画像を示す図である。
【図3】前記車載ナビゲーション装置の制御部を詳細に示す機能ブロック図である。
【図4】前記車載ナビゲーション装置における一連の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車載ナビゲーション装置
2 音声入力部
5 表示部
6 制御部
11 音声認識部
12 システム状態管理部
13 表示領域決定部
14 名称データ取得部
15 具体名称選択部
17 表示画像作成部
18 表示制御部
Claims (5)
- ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段による認識結果に基づいて所定の処理を実行する処理実行手段と、
地図画像を含むナビゲーション画像を表示手段に表示させる表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段が、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした前記処理実行手段による処理内容を特定するための文章であって前記音声認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させること
を特徴とするナビゲーション装置。 - 前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章と表現形式が異なる他の文章も前記音声認識手段の認識対象とされており、
ユーザにより前記他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、前記表示制御手段は、前記表示手段による次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章を前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させること
を特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。 - ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段を備えたナビゲーション装置に地図画像を含むナビゲーション画像を表示させる画像表示方法であって、
前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした処理内容を特定するための文章であって前記音声認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させること
を特徴とする画像表示方法。 - 前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示された定型文章と表現形式が異なる他の文章も前記ナビゲーション装置の音声認識手段の認識対象とされており、
ユーザにより前記他の文章を発話した音声入力がなされた場合には、次回のナビゲーション画像表示時に、前記定型文章に代えて前記他の文章を前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させること
を特徴とする請求項3に記載の画像表示方法。 - ユーザによる音声入力を認識する音声認識手段を備えたナビゲーション装置に地図画像を含むナビゲーション画像を表示させる画像表示プログラムであって、
前記ナビゲーション装置に、前記音声認識手段の認識対象となる具体名称を前記ナビゲーション画像の地図画像上にアイコンとして重ねて表示させると共に、前記具体名称を処理対象とした処理内容を特定するための文章であって前記音声入力認識手段の認識対象となる定型文章を、前記アイコンに対応した表示形態で前記ナビゲーション画像の地図画像外に表示させる表示制御手段としての機能を実現させること
を特徴とする画像表示プログラム。
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