JP3704361B2 - 消火器 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、消火器に関し、ガス−液体ジェット及びもや膜、泡、及びガス−粉末ジェットを提供することを目的としている。
従来の技術
当該技術分野においては、液体を噴霧するための装置を有する消火器が公知である。
これらの従来の装置は、液体及びガス供給系と、液体とガスとを混合するための室を有するガスダイナミックノズルを有している(ロシア連邦特許出願公開第94003528号明細書、A62C31/02、1995年)。
従来の装置の動作時には、ガス流がガスダイナミックノズルにおいて加速され、分散した液体流が加速中のガス流へ噴射され、その結果二相流がノズルにおいて加速される。
従来技術において最も類似した装置は、可搬式消火器であり、この可搬式消火器は、消化物質を含んだ容器と、少なくとも1つの圧縮ガスのボトルと、容器をボトルに接続させたフレキシブルなホースと、消火物質を噴射するための推進装置(ガン)と、ガス圧力調整器とを有している(IFEX 3000.Impulse Fire Extinguishing Technology. IFEX-Backpack Assembly IF-BP-300001-1,IFEX GnbH社製、1995年)。
消火物質は、短い間隔の間に高速で衝撃の形式で噴射される。噴射は、胴部を回転させることによりあらゆる方向に向けられることができる。胴部に取り付けられたゴム製のダイアフラムが、ジェットの霧化を保証する。装置の動作中に、消火物質は、火元に向かって圧縮ガスの動作によって高速で噴射される。
しかしながら、従来の装置は、対象面(火元)からの距離が大きくなると消火物質の高い速度を保証できず、また、連続的に作動することができない。そのため、装置は火元から短距離において使用されなければならない。さらに、システムを再充填している間に火元が再び燃え上がるおそれがある。従来の装置は、液体流の分散を制御する能力が制限されており、このことは装置の消火効率を制限する。
発明の概要
本発明は、消火物質の供給の範囲を増大し、連続的及び衝撃的なシステム動作モードにおける分散の制御を保証するという問題に基づく。
これらの技術的問題に対する解決手段は、消火物質の使用の全体的な効率を改良することと、消火される速度を高めることとを目的としている。
前記目的は、可搬式の消火器が、消火物質を含んだ少なくとも1つの容器と、1つの圧縮ガスボトルと、ガスと混合された消火物質の指向性流れを形成するための装置と、容器をボトル及び装置に接続させたフレキシブルなホースと、作動ガス調整器とを有しており、本発明によれば、前記装置に、消火物質をガスと混合するための混合室と、この混合室の出口に取り付けられたガスダイナミックノズルとが設けられていることにより達成された。ノズルの成形通路(profiled passage)の長さLは、L≧2dminに基づき選択され、この場合dminは最小サイズの横断面におけるノズルの直径である。
装置の可動性を改良するために、容器とガスボトルとはバックパックに取り付けられてよい。
消火物質としては水(様々な添加剤を含んでいる)が使用されると有利である。
ガス−液滴ジェットをコンパクトにする(圧縮する)ために環状ノズルが使用されてよい。
環状ノズルのコアは円錐として形成されており、この円錐の頂点がノズルへの入口に向かって面していると有利である。
消火物質のジェットの逃避モードを制御するために、ノズルが、ノズル通路の最小サイズ横断面面の上流に作動ガスを供給するための環状通路を有していると有利である。
【図面の簡単な説明】
以下に本発明による消火器を図面につきさらに詳しく説明する。
第1図は、可搬式消火器の全体図である。
第2図は、混合室を有するガスダイナミックノズルの概略図である。
第3図は、ガスダイナミックノズルの別の実施例(環状ノズル)の概略図である。
第4図は、補助的な環状通路を有するガスダイナミックノズルの概略図である。
第5図は、補助的なガス入口を備えた環状のガスダイナミックノズルの概略図である。
本発明の有利な実施例
可搬式消火器(第1図)は、消火物質を含んだ容器1と、圧縮ガスボトル2と、作動ガス圧力調整器3と、消火物質の指向性流れを形成するための装置4と、容器1及びボトル2を装置4に接続させたフレキシブルなホース5及び6と、ボトル2を容器1のプレナムに接続させたフレキシブルなホース7とを有している。
12リットルの容積を有する容器1は、水で充填されており、2リットルの容積を有するボトル2は、圧縮空気で充填されている。
装置4(第2図)は、消火物質(水)を作動ガス(空気)と混合するための混合室8を有しており、個々に液体及びガスの供給のための液体供給装置9及びガス供給装置10を有している。混合室8の出口にはガスダイナミックノズル11(以下ノズルと言う)が設けられており、ノズルの成形通路の長さは、条件L≧2dminに基づき選択されており、この場合、dminは最小サイズ横断面におけるノズルの直径である。水は、個々のジェット12の形式で混合室8内への流れを分散するための装置のジェットポートを通って供給される。混合室8は、所定の分散を備えた二相流を形成するために及び所定の液滴濃度を備えた流れを形成するために使用される。
本発明による消火器の1つの実施例では、環状ノズル11(第3図参照)が、ノズルの成形通路に取り付けられたコア13と共に使用されている。
本発明による消火器の別の実施例では、ノズル11には補助的な環状の通路14(第4図参照)が設けられており、この環状通路14は、作動ガス(空気)を管路15を通ってノズルの成形通路内へ、このノズルの最小サイズ横断面(dmin)の上流において供給するために使用される。
本発明による消火器の別の実施例では、環状のノズル1が補助的なガス供給のための装置16を有しており、この装置16は、ノズルの最小サイズ横断面の上流においてノズルの対称軸線上に取り付けられている(第5図参照)。
消火器は以下のように機能する。
300barの圧力下の圧縮空気が、圧縮ガスボトル2から、所定の圧力レベルを保証するための圧力調整器3(ガス低減弁)を通り、ホース7を通って、水を含んだ容器1のプレナム(ガス圧力は6bar)へ供給され、次いで、フレキシブルなホース5を通り、ガス供給装置10を通って混合室8(ガス圧力は5bar)へ供給される。
ガスと共に排出される水は、容器1からフレキシブルなホース5を通り、液体供給装置9を通って混合室へ供給される(第2図参照)。混合室における水の均一な霧化を保証するために、液体供給装置9としてジェットノズルが使用される。
個々のジェット12の形式で噴射される水は、混合室8において流入する空気流と混合され、その結果、二相流(ガスと液滴)が形成される。
ノズルの入口における空気圧と、二相流における水の相対濃度は、形成される二相ジェットの最適な特性を得るように選択される。
可能な最小のガス圧と液体の相対濃度とは、ガス流における粒子(液滴)の最大密度を得るために選択される。この条件は、ガスにおける液滴相の形成を保証する。
混合室8において形成された二相流は、ガスダイナミックノズル11の成形通路において加速される。コア13を有する環状のノズル11(第3図参照)を使用することにより、ジェットの横断面全体に亘って比較的均一な水滴の分布を有しながら、ガス−液滴ジェットがコンパクトになる(圧縮される)。
消火物質の分散の所要の均一性、微細に分散された液滴(D=50μm)の均一性及びガス−液滴ジェットの所望の長距離能力(30mまで)は、ノズル11の成形通路の所定の長さにより達成される。つまり、ノズル11の長さLは、ノズルの最小サイズ横断面の直径dminに依存して選択される:L=2dmin
流れ逃げモード制御及び二相流のパラメータの制御は、空気を管路15を介して環状通路14に供給することによって行われ、この環状通路14から空気は成形通路の最小サイズ横断面の上流において成形通路に直接流入する。環状通路14を通過する制御された補助空気流の供給により、二相流の微細な分散逃げモードが、より粗い液滴を有するコンパクトなジェット流に変化することができる。また、環状通路14を介して補助空気を供給することにより、消火物質ジェットの供給及び噴射角度が制御される。
ジェットの横断面サイズを変化させるために(第5図参照)、ノズル11は、コア13と、ノズルの通路の最小サイズ横断面の上流においてノズル11の中心線上に取り付けられた装置16を介しての補助的な半径方向空気供給とを有している。装置16介するガス供給が変化させられると、ガス−液滴ジェットの噴射角度が制御される。
実験結果は、流れにおける所定の液滴サイズと、数m〜40mの噴射ジェット供給範囲とを備えた消火物質の霧化の所定の均一性を得ることが可能であることを立証している。
容器1及びガスボトル2のサイズ及び量に応じて、装置は、様々な手段を使用することによって搬送することができる。
容器1が比較的小さなサイズ(15lの最大容積を備えている)でありかつガスボトル2も同様に小さいならば、装置はバックパックに収容することができ、これにより、装置の搬送を著しく容易にする。
容器及びガスボトルが比較的大きな場合には、装置は、車両、例えば自動車又は電気車両に取り付けることができる。
消火器を搬送する最も単純かつ便利な手段は荷車であり、この荷車上に容器及びガスボトルが取り付けられる。このような車両は、消火分野を含む技術分野においてよく知られている(例えば1978年9月2日に公開された、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2635531号明細書、A62C31/02参照)。
上記情報は、本発明による装置が、消火のために使用されることができかつ、二相流の間に消火物質の分散制御を行いながら消火物質の高速流のための長い供給範囲を得るという目的に合致することができることを確かにするものである。
工業上の適用
本発明は、閉ざされた土地及びアクセス不能な対象物を含む様々な条件における消火のために使用されてよい。
バックパック装置により、最小限の量の水、粉末消化剤及び泡原液を使用して消火することができる。
本発明による消火器は、ガス及び液体及びもや膜、泡及びガス、及び粉末ジェットを形成するために使用されてよい。
本発明は、有利な実施例に適用されるように説明されたが、本発明の全体的な概念及び内容から逸脱することなしに変更態様及び様々な択一例が使用されてよいことは当業者には明らかである。このような変更態様及び択一例は、添付した請求項に規定された本発明の思想及び範囲を超越しない。

Claims (5)

  1. 消火器であって、消火液体を含む少なくとも1つの容器と、1つの圧縮ガスボトルと、液体とガスとを混合するための混合室を備えた、指向性液滴流を形成するための装置と、ガスレギュレータと、前記容器とボトルと装置とを接続したフレキシブルなホースとが設けられている形式のものにおいて、
    前記混合室の出口に、ガス−液滴流を圧縮しかつ加速させるためのガスダイナミックノズルが配置されており、該ガスダイナミックノズルの成形通路の長さLがL≧2dminであるように選択されており、この場合dminは、ガスダイナミックノズルの成形通路の最小サイズの横断面直径であることを特徴とする、消火器。
  2. 前記容器と前記ガスボトルとが、バックパックに収容されている、請求項1記載の消火器。
  3. 前記ガスダイナミックノズルが、環状のノズルとして形成されている、請求項1記載の消火器。
  4. 前記ガスダイナミックノズルが、該ガスダイナミックノズルの最小サイズ横断面の上流において作動ガスを供給するための環状の通路を有している、請求項1記載の消火器。
  5. 環状ノズルが使用されており、該環状ノズルが、頂点が環状ノズルの入口を向いた円錐を形成したコアを有している、請求項1記載の消火器。
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