JP3702894B1 - セキュリティ装置、セキュリティ管理方法、セキュリティシステム、セキュリティ管理プログラム、および記録媒体 - Google Patents

セキュリティ装置、セキュリティ管理方法、セキュリティシステム、セキュリティ管理プログラム、および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ユーザが希望するモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定する。
【解決手段】 セキュリティモード変更判定部22は、非確定的な各種センサ情報を含んだ情報に基づき、セキュリティモードを他のモードに変更すべきか否かを判定する。セキュリティモードが非警戒モードまたは警戒モードに設定されている場合において、セキュリティモードを他のモードに変更すべきである可能性が高いとする第1所定条件が成立したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合に、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを警戒準備モードに設定する。このとき、さらに、第1所定条件とは判定基準が異なる第2所定条件が成立したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、セキュリティ管理対象のセキュリティを確保するセキュリティ装置、セキュリティ管理方法、セキュリティコントローラ、セキュリティシステム、セキュリティ管理プログラム、および記録媒体に関する。
無線通信技術を応用したセキュリティシステムが、最近広く一般に利用されるようになってきた。その代表例を挙げると車両のオートセキュリティシステムがある。このシステムでは、車両に搭載されたセキュリティ装置と、ユーザが所持するセキュリティコントローラとが無線通信する。そして、セキュリティコントローラを所持したユーザが、セキュリティ装置を搭載した車両から所定の距離を離れるだけで、ドアが自動的にロックされる。逆に、セキュリティコントローラを所持したユーザが車両に対して所定の距離まで近づくと、ドアのロックが自動的に解除される。したがってユーザは、いちいち自分でドアをロックしたり、あるいはそのロックを解除したりしなくてもよいため、利便性を享受できる。
このようなセキュリティ装置は便利なものである反面、自動的にセキュリティが設定されるため、場合によっては、確実にセキュリティが設定されなかったり、あるいはセキュリティが設定されたことにユーザが気が付かなかったりするなど、各種の問題が発生する恐れがある。
そこで、特許文献1には、このような問題に対処すべく、受信手段で受信した出力信号の入力レベルを判定する入力レベル判定手段と、前記入力レベル判定手段の所定の判定基準を制御する判定基準制御手段と、車両のエンジンキーの状態を判定するキー状態判定手段とを有し、前記判定基準制御手段は、前記キー状態判定手段により前記エンジンキーがオフになったと判定した際に、前記入力レベル判定手段の判定基準を高くするように制御することを特徴とする車両用セキュリティ機構制御システムが開示されている。特許文献1によると、このシステムでは、利用者が携帯器を持ったまま移動するだけで自動的に解錠/施錠を行うことができ、施錠されたことを容易に確認できる。
このように、オートセキュリティ機構を用いる際に発生する恐れのある問題に対処したセキュリティシステムは、さらに、特許文献2〜4にも開示されている。
特開2003−027790号公報(公開日:平成15年(2003年)1月29日) 特開2003−027791号公報(公開日:平成15年(2003年)1月29日) 特開2003−074236号公報(公開日:平成15年(2003年)3月12日) 特開2003−301638号公報(公開日:平成15年(2003年)10月24日)
しかし、上述した従来の技術には、人間の行動の不確定性に柔軟に対処できないという問題がある。
すなわち、特許文献1〜4に記載のセキュリティシステムでは、セキュリティ装置が利用する各種のセンサ情報は、センシング対象の挙動を確実に検知できるものである。すなわちセンサ情報は確定的なものである。
しかし、センサ情報が確定的なものばかりであるがゆえに、ユーザが取りうる様々な挙動に対して極めて限定的な対応しかできない問題がある。この問題が発生するのは人間の行動に不確実性があるからである。
例えばユーザは、ドアを開けたからといってすぐに車外に出るとは限らない。ドアを開けたまま車内にしばらく待機する状況も考えられる。またユーザは、間違いなくセキュリティコントローラを所持した上で車両から離れるとは限らない。車内にセキュリティコントローラを置き忘れたまま車両から離れる可能性もある。逆にセキュリティコントローラが車内に長時間存在するからといって、ユーザがそれを車内に置き忘れたとは限らない。実はユーザはセキュリティコントローラを所持したまま車内に残っており、昼寝をしているのかもしれない。
以上のように、確定的なセンサ情報を基にした場合、ユーザの動向を瞬時に推測できない場合が非常に多い。すなわち従来のセキュリティ装置は、ユーザが取りうる様々な挙動に対して柔軟に対処できないため、ユーザがイレギュラーな行動を行った場合は、ユーザが本来求めるセキュリティモードを設定できない可能性が高い。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、非確定的なセンサ情報を含んだ情報を基にユーザの動向を推測する中間状態(警戒準備モード)を新たに設けることによって、ユーザが希望するモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定するセキュリティ装置、セキュリティ管理方法、セキュリティコントローラ、セキュリティシステム、セキュリティ管理プログラム、および記録媒体を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るセキュリティ装置は、セキュリティ管理対象に備えられ、携帯可能なセキュリティコントローラと互いに通信し、自装置に設定される所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報の少なくともいずれかに基づいて自装置のセキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定するセキュリティモード設定手段を備え、上記セキュリティモードが上記警戒モードである場合に上記セキュリティ管理対象に対するセキュリティ侵害要因の発生を警戒するセキュリティ装置において、上記セキュリティ管理対象に備えられた少なくとも1つのセンサが出力する情報、上記所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、の少なくともいずれかを、あらかじめ定められている基準と比較することによって、この基準を満たすか否かを判定し、満たす場合には、上記セキュリティモードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを判定するセキュリティモード変更判定手段をさらに備えており、上記セキュリティモードが上記非警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定したとき、または、上記セキュリティモードが上記警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードを上記非警戒モードに変更すべきことを判定したときに、上記セキュリティモード設定手段は、上記セキュリティモードをいったん警戒準備モードに設定し、さらに、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されている場合において、現在の警戒準備モードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを上記セキュリティモード変更判定手段が判定したとき、上記セキュリティモード設定手段は上記セキュリティモードを、上記セキュリティモード変更判定手段が判定したセキュリティモードに設定することを特徴としている。
本装置は、セキュリティ管理対象に備えられることによって、セキュリティ管理対象のセキュリティを確保する装置である。本装置は携帯可能なセキュリティコントローラと互いに通信する。また本装置は、所定のセキュリティモードを有することによって、セキュリティ管理対象におけるセキュリティを管理する。本装置のセキュリティモードは、セキュリティモード設定手段によって設定される。このセキュリティモード設定手段は、セキュリティコントローラの挙動に基づいて、セキュリティモードを自動的に非警戒モードまたは警戒準備モードに設定する。そして、セキュリティモードが警戒モードに設定されている場合、本装置は、セキュリティ管理対象に対するセキュリティ侵害要因の発生を警戒する。
ここで、本装置が備えるセキュリティモード変更判定手段は、非確定的な各種センサ情報を含んだ情報に基づき、セキュリティモードを他のモードに変更すべきか否かを判定する。したがって、セキュリティモード変更判定手段は、セキュリティモードを他のモードに変更すべきであるか、即座には決定できないことが多い。そのためセキュリティモード変更判定手段は、まず、セキュリティモードが非警戒モードまたは警戒モードに設定されている場合において、第1所定条件が成立するか否かを判定する。この第1所定条件とは、セキュリティモードを他のモードに変更すべきである可能性が高いとする条件である。ここで、第1所定条件が成立するとセキュリティモード変更判定手段が判定する場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードをいったん警戒準備モードに設定する。
この警戒準備モードとは、非警戒モードとも警戒モードとも異なる、いわゆる遷移状態である。この警戒準備モードにおいて、セキュリティモード変更判定手段は、第2所定条件が成立するか否かを判定する。この第2所定条件は、第1所定条件とは判定基準が異なるものである。ここで、第2所定条件が成立するとセキュリティモード変更判定手段が判定する場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモード変更判定手段の判定結果にしたがい、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定する。
すなわち、本装置は、セキュリティモード変更判定手段およびセキュリティモード設定手段を備えることによって、セキュリティモードを他のモードに変更すべき可能性が高い事象が発生したと判断した場合、セキュリティモードをいったん警戒準備モードに移行させ、しかる後に別の基準に基づく判断を行ってから、セキュリティモードを最終的に非警戒モードまたは警戒モードに移行させる。換言すると、本装置は、セキュリティモードを、非警戒モードから警戒モードにいきなり移行させることもないし、警戒モードから非警戒モードにいきなり移行させることもない。つまり本装置は、セキュリティモードを警戒準備モードに移行させてから、警戒準備モードにおいて所定の判定を行うことにより、状況に応じてセキュリティモードを非警戒モードに戻す場合もあるし、警戒モードに移行させる場合もある。
これにより、本装置は、ユーザが希望するモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定できるという効果を奏する。
上記の課題を解決するために、本発明に係るセキュリティ管理方法は、セキュリティ管理対象に備えられ、携帯可能なセキュリティコントローラと互いに通信し、自装置に設定される所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報の少なくともいずれかに基づいて自装置のセキュリティモードを自動的に非警戒モードまたは警戒モードに設定するセキュリティモード設定手段と、セキュリティモード変更判定手段とを備え、上記セキュリティモードが上記警戒モードである場合に上記セキュリティ管理対象に対するセキュリティ侵害要因の発生を警戒するセキュリティ装置において、セキュリティモードの設定を管理するセキュリティ管理方法であって、上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティ管理対象に備えられた少なくとも1つのセンサから入力される情報、上記所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、の少なくともいずれかを、あらかじめ定められている基準と比較することによって、この基準を満たすか否かを判定し、満たす場合には、上記セキュリティモードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを判定するセキュリティモード変更判定工程と、上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードが上記非警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定したとき、または、上記セキュリティモードが上記警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモードを上記非警戒モードに変更すべきことを判定したときに、セキュリティモード設定手段が、上記セキュリティモードをいったん警戒準備モードに設定し、さらに、セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されている場合において、現在の警戒準備モードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを判定したとき、セキュリティモード設定手段が、上記セキュリティモードを、上記セキュリティモード変更判定手段が判定したセキュリティモードに設定するセキュリティモード設定工程とを含んでいることを特徴としている。
このように本方法は、本装置が備える各手段に対応した各ステップを備えた構成であるため、本装置と同様の作用および効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されてから第1所定時間が経過した場合、上記セキュリティモード設定手段は上記セキュリティモードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに設定することを特徴としている。
上記の構成によれば、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから第1所定時間が経過した場合、セキュリティモード設定手段は、第2所定条件の成立に関わらず、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定する。したがって、セキュリティモードが警戒準備モードのまま、非警戒モードにも警戒モードにも設定されない、中途半端な状態が続くことを防止できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記第1所定時間は、10分以上30分以内であることを特徴としている。
上記の構成によれば、セキュリティモード設定手段は、適度な長さの時間が経過したとセキュリティモード変更判定手段が判定した後に、警戒準備モードを打ち切って、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定する。したがって、セキュリティモードが警戒準備モードのまま、非警戒モードにも警戒モードにも設定されない、中途半端な状態が長時間続くことを防止できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記セキュリティ管理対象が車両である場合において、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記車両におけるアクセサリ電源がオンからオフに変化したと判定したとき、上記セキュリティモードを上記警戒準備モードに変更すべきことを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、セキュリティ管理対象が車両であるため、本装置は車両に搭載されることになる。ここで、本構成においては、第1所定条件は、アクセサリ電源がオンからオフに変化することである。したがって、車両のアクセサリ電源がオンからオフに変化したとセキュリティモード変更判定手段が判定した場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードを警戒準備モードに設定することになる。
すなわち本装置のセキュリティモードは、アクセサリ電源がオンからオフに変化することをトリガとして、非警戒モードから警戒準備モードに移行する。この場合、車両を利用するユーザは、アクセサリ電源をオンからオフにした後、必ずしもすぐに車両から離れるとは限らず、例えばそのまま車両内に待機し続けるかもしれないし、車両の近辺で荷物の出し入れを行うかもしれない。したがって、本装置では、セキュリティモードをいったん警戒準備モードに設定することによって、このセキュリティモードにおいて、ユーザがアクセサリ電源をオンからオフにした後に取りうる様々な行動に対処できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されている場合において、
上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域内に存在し、かつ、その後、上記セキュリティコントローラが上記セキュリティ管理領域内から上記セキュリティ管理領域外に移動すると判定したとき、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、本装置では、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合において、第2所定条件は、セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域内に存在し、かつ、その後、セキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外に移動するという条件である。この「セキュリティ管理領域」とは、ユーザによって予め設定されるものであり、例えば本装置を中心とした半径5m以内の領域とすることができる。なお、セキュリティモード変更判定手段は、セキュリティ管理領域の内外におけるセキュリティコントローラの挙動を、例えばセキュリティコントローラから本装置に送信される信号の電波強度を基にして判定できる。
ここで、セキュリティモード設定手段は、第2所定条件が成立するとセキュリティモード変更判定手段が判定した場合、セキュリティモードを警戒モードに設定する。したがって、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域内に存在し、かつ、その後、セキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外に移動したとセキュリティモード変更判定手段が判定する場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。すなわち、本装置は、セキュリティコントローラを所持したユーザが車両から離れ、セキュリティ管理領域外に移動したと判断した場合に、セキュリティモードを警戒モードに設定することになる。
したがって、本装置のセキュリティモードは、ユーザがセキュリティコントローラを車両内に置き忘れていない可能性が高い状況において、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードへと移行する。これにより本装置では、セキュリティモードを警戒モードに設定すべき可能性が高い状況において、セキュリティモードを確実に警戒モードに設定できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定された直後において上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その際、上記セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから一度でも上記セキュリティコントローラが上記セキュリティ管理領域内に存在したと判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記警戒モードに設定すべきことを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、本装置では、第2所定条件は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定された直後においてセキュリティコントローラがセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その際、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてからセキュリティコントローラが一度でもセキュリティ管理領域内に存在したという条件である。この第2所定条件が成立するとセキュリティモード変更判定手段が判定する場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。
したがって、セキュリティモードが警戒準備モードに設定された直後においてセキュリティコントローラがセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その際、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから一度でもセキュリティ管理領域内に存在したとセキュリティモード変更判定手段が判定した場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードを警戒モードに設定することになる。
この場合、本装置は、車両のアクセサリ電源がオンからオフに変化した後に、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外へと移動したと見なして、ユーザがセキュリティコントローラを所持した状態で車両を離れたと判断する。この判断を下すとき、本装置のセキュリティモードは、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードへと移行する。換言すると、本装置は、セキュリティコントローラが車両内に置き忘れられていないと判断したとき、セキュリティモードを警戒モードに移行させることになる。
すなわち、本装置のセキュリティモードは、ユーザがセキュリティコントローラを車両内に置き忘れていない可能性が高い状況において、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードに移行することになる。これにより本装置では、セキュリティモードを警戒モードに設定すべき可能性が高い状況において、セキュリティモードを確実に警戒モードに設定できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定された直後において、上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、さらに、上記セキュリティコントローラが応答すると判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、第2所定条件は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定された直後において、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その後に応答することである。そして、この第2所定条件が成立するとセキュリティモード変更判定手段が判定する場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。
したがって、本装置では、セキュリティモードが警戒準備モードに設定された直後において、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その後、応答するとセキュリティモード変更判定手段が判定する場合に、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。ここで、セキュリティモード変更判定手段は、例えば本装置がセキュリティコントローラに送信した応答要求信号に対して、セキュリティコントローラが返答信号を返してきたときに、セキュリティコントローラが応答すると判定する。
このように本装置では、セキュリティモードは、アクセサリ電源がオンからオフに変化した後、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域外に存在し、かつその後に応答する場合に、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードへと移行する。よってこのとき、本装置は、ユーザがセキュリティコントローラを所持した状態で車両から離れたと判断し、セキュリティモードを警戒モードに移行させることになる。換言すると、本装置は、セキュリティコントローラが車両内に置き忘れられていないと判断し、セキュリティモードを警戒モードに移行させることになる。
すなわち、本装置のセキュリティモードは、ユーザがセキュリティコントローラを車両内に置き忘れていない可能性が高い状況において、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードに移行する。これにより本装置では、セキュリティモードを警戒モードに設定すべき可能性が高い状況において、セキュリティモードを確実に警戒モードに設定できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、上記セキュリティモード設定手段が上記セキュリティモードを上記警戒準備モードに設定した直後において、上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その後、上記セキュリティコントローラが応答することが、続けて複数回成立すると判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、本装置では、第2所定条件は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定された直後において、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その後に応答するという条件が、続けて複数回成立することである。そして、この第2所定条件が成立したとセキュリティモード変更判定手段が判定した場合、セキュリティモード設定手段は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。
したがって、本装置では、例えば電波が妨害されたり、セキュリティコントローラがユーザの手に握りしめられたりすることによって、本来ならばセキュリティコントローラはセキュリティ管理領域外に存在するけれども応答できないという状況においても、上記判定を複数回繰り返すことによって、判定精度を高めることができる。したがって、本装置では、セキュリティコントローラが車両から離れたか否か、換言すればセキュリティコントローラが車両内に置き忘れられた否かを、確実に判定できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されてから上記第1所定時間が経過した後に、上記セキュリティコントローラは上記セキュリティ管理領域内に存在し続けると判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記非警戒モードに設定すべきことを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、本装置では、第2所定条件は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから第2所定時間が経過した後において、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域内に存在するという条件である。そして、第2所定条件が成立するとセキュリティモード変更判定手段が判定した場合、セキュリティモード設定手段はセキュリティモードを非警戒モードに設定する。
したがって本装置では、セキュリティモードは、警戒準備モードに設定されてから第2所定時間が経過した後に、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域内に存在すると判断した場合に、非警戒モードへと移行することになる。すなわちこのとき、本装置は、ユーザがセキュリティコントローラを所持せずに車両を離れた、換言するとセキュリティコントローラが車両内に置き忘れられたと判断して、セキュリティモードを警戒準備モードから非警戒モードへと移行させる。
したがって、セキュリティコントローラを車両内に置き忘れたことに気が付いたユーザが、セキュリティコントローラを取りに車両に近づき、例えばドアを開ける等したとしても、セキュリティモードは非警戒モードであるため、本装置は、ユーザの挙動を警戒しない。したがって本装置では、セキュリティコントローラを車両内に置き忘れたユーザが、不用意に警戒されることを防止できるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記セキュリティモードが上記警戒モードである場合において、上記車両の備えられる少なくとも1つのセンサから発生される情報を、あらかじめ定められている基準と比較することによって、この基準を満たすか否かを判定し、満たす場合に、上記車両のセキュリティを侵害する行為が行われたと上記セキュリティモード変更判定手段が判定した際に、威嚇動作を実行する威嚇手段をさらに備えており、上記威嚇手段は、上記セキュリティコントローラが上記車両内に置き忘れられたことを理由として上記セキュリティモードを上記警戒モードに設定したことを示唆するメッセージを通知するとともに上記威嚇動作を実行することを特徴としている。
上記の構成によれば、本装置は威嚇手段を備えている。この威嚇手段は、セキュリティモードが警戒モードである場合において、車両のセキュリティを侵害する行為が行われたとセキュリティモード変更判定手段が判定した際に、威嚇動作を実行する。このとき威嚇手段は、セキュリティコントローラが車両内に置き忘れられたことを理由としてセキュリティモードを警戒モードに設定したことを示唆するメッセージを通知するとともに、威嚇動作を実行する。
これによりユーザは、置き忘れセキュリティコントローラが車両内に存在することがわかるため、本装置による威嚇に戸惑うことなく、本装置のセキュリティモードを非警戒モードに設定することを試みることができるという効果を奏する。
また、本発明に係るセキュリティ装置では、さらに、上記威嚇手段は、上記セキュリティコントローラが上記車両内に存在することをユーザが理解可能なメッセージを通知すると共に上記威嚇動作を実行することを特徴としている。
上記の構成によれば、威嚇手段は、セキュリティコントローラが車両内に存在することをユーザが理解可能なメッセージを通知すると共に、威嚇動作を実行する。この場合、ユーザは、事前に自分のみが理解できるメッセージを、本装置において設定する。したがって、他人はこのメッセージの意味が理解できないが、ユーザは理解できるため、本装置に威嚇された場合、ユーザは、例えば車両内に置き忘れたセキュリティコントローラを操作して、セキュリティモードを非警戒モードに設定し、威嚇手段による威嚇動作を停止させることができる。したがって、本装置では、ユーザが威嚇されても戸惑うことがないという効果を奏する。
また、本発明のセキュリティシステムは、上述したいずれか1つのセキュリティ装置、および、上述したセキュリティ装置と通信するセキュリティコントローラを備えることを特徴としている。
この構成により、ユーザが希望するモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定できるセキュリティシステムを提供できるという効果を奏する。
なお、上述したセキュリティ装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記セキュリティ装置をコンピュータにおいて実現させるセキュリティ管理プログラム、およびそのセキュリティ管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明に係るセキュリティ装置は、上記セキュリティ管理対象に備えられた少なくとも1つのセンサが出力する情報、上記所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、の少なくともいずれかを、あらかじめ定められている基準と比較することによって、この基準を満たすか否かを判定し、満たす場合には、上記セキュリティモードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを判定するセキュリティモード変更判定手段、およびこのセキュリティモード変更判定手段による判定結果を基に、警戒準備モードを含んだ各種のセキュリティモードを設定するセキュリティモード設定手段を備えるため、ユーザが希望するモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定できるという効果を奏する。
本発明に一実施形態に係るセキュリティシステム1について、図1〜図16を参照して以下に説明する。
まず、図2〜図7を参照することによって、セキュリティシステム1の構成およびそのコンセプトについて詳細に説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るセキュリティシステム1において、セキュリティコントローラ2とセキュリティ装置10との間で行う無線通信方式を示す図である。
この図によると、セキュリティシステム1は、セキュリティコントローラ2およびセキュリティ装置10からなる構成である。セキュリティシステム1では、セキュリティコントローラ2とセキュリティ装置10とは、図2に示すように、特定小電力無線を利用した無線通信により、互いに信号をやり取りする。ここで、セキュリティコントローラ2は、ユーザからのコマンド入力を受け付けて、セキュリティモードの設定に関する信号をセキュリティ装置10に送信する。逆にセキュリティ装置10は、例えばセキュリティ管理対象においてセキュリティを侵害するような異常事態が発生した場合、そのことを示す信号をセキュリティコントローラ2に送信する。この信号を受信することによって、セキュリティコントローラ2は、ユーザに対して、セキュリティ装置10からのメッセージを通知する。したがって、ユーザは、セキュリティ管理対象のセキュリティが侵害されたことがわかる。
セキュリティシステム1では、セキュリティコントローラ2がセキュリティ装置10に近づいたり、逆にセキュリティ装置10から離れたりすることによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードが自動的に切り替わる。すなわちセキュリティシステム1は、オートマティックなセキュリティ機構を実現するものである。この仕組みについて、図3を参照して説明する。
図3は、セキュリティシステム1において、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に出入りすることによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードが切り替わる例を示す図である。この図によると、セキュリティ装置10は、セキュリティ管理対象30の周辺に所定のセキュリティ管理領域を設定する。本実施形態では、このセキュリティ管理領域は、セキュリティ装置10を中心とした半径5m以内の領域である。ここで、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理対象30に接近し、このセキュリティ管理領域内に入ると、セキュリティ装置10のセキュリティモードは自動的に非警戒モードに設定される。逆に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理対象30から離れ、セキュリティ管理領域外に移動すると、セキュリティ装置10のセキュリティモードは自動的に警戒モードに設定される。
以上のようなセキュリティコントローラ2の挙動に基づき、セキュリティ装置10は、設定すべきセキュリティモードを自動的に決定する。これにより、セキュリティコントローラ2を所持するユーザはセキュリティシステム1を利用できるが、所持しない他人はセキュリティシステム1を利用できない。この仕組みについて、図4を参照して説明する。
図4は、セキュリティシステム1において、セキュリティコントローラ2を所持するユーザはセキュリティ装置10を利用できる一方で、セキュリティコントローラ2を所持しない他人はセキュリティ装置10を利用できない例を示す図である。この図によると、正規のユーザはセキュリティコントローラ2を所持している。したがってユーザがセキュリティ管理領域外からセキュリティ管理領域内に移動したり、あるいはセキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外に移動したりすることによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードは非警戒モードと警戒モードとに自動的に切り替わる。すなわちユーザは、セキュリティコントローラ2を所持することによって、セキュリティ装置10、ひいてはセキュリティシステム1を利用できる。
一方、正規のユーザではない他人は、セキュリティコントローラ2を所持しない。したがって、このような他人がセキュリティ管理領域内外を出たり入ったりして移動したとしても、セキュリティ装置10のセキュリティモードは自動的に非警戒モードや警戒モードに切り替わることはない。すなわちセキュリティコントローラ2を所持しない他人は、セキュリティ装置10、ひいてはセキュリティシステム1を利用できない。
逆に、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒モードに設定されている場合に、セキュリティ装置10は、このような他人による、セキュリティの侵害行為を警戒している。したがって、セキュリティコントローラ2を所持しない他人が、例えばセキュリティ管理対象30としての車両のドアやトランクを開けることを試みると、セキュリティ装置10はこれを検知して、セキュリティが侵害される異常事態が発生したとみなす。そしてセキュリティ装置10は、セキュリティモードを警戒モードから威嚇モードへと切り換え、侵害行為者に対して威嚇動作を行う。これによって、セキュリティシステム1では、セキュリティコントローラ2を所持しない他人から、セキュリティ管理対象30を守る(セキュリティを確保する)ことが可能となる。
セキュリティシステム1は車両に限らずさまざまなセキュリティ管理対象30に適用できるものであるが、以下では、車両のセキュリティ確保に応用した例について、図5を参照して説明する。図5は、セキュリティシステム1において、セキュリティ管理対象30としての自動車35を、セキュリティ装置10によってセキュリティ管理する例を示す図である。この図によると、セキュリティ装置10は自動車35に取り付けられる。この自動車35には図示しないドップラセンサが備えられている。セキュリティ装置10はこのドップラセンサからのセンサ情報に基づき、ドップラセンサ検出領域内、すなわち自動車35の近辺に何らかの物体や人等が存在するか否かを判定する。
セキュリティ装置10では、前述したように、セキュリティ管理対象30である自動車35の周辺に、所定のセキュリティ管理領域が設定される。このセキュリティ管理領域は、ユーザによって予め設定されるものであり、前述したように、例えばセキュリティ装置10を中心とした半径5m以内の領域とすることができる。このときセキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2から送られる信号の電波強度に基づき、セキュリティコントローラ2の挙動を判定できる。すなわちセキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2からの信号の電波強度が、予め定められた閾値より大きい(電波が強い)場合、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在するとみなす。逆にセキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2からの信号の電波強度が、予め定められた閾値電波強度より小さい(電波が弱い)場合、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するとみなす。
また、セキュリティシステム1において用いられる特定小電力無線は、無限の距離を到達できるものではないため、セキュリティ装置10からセキュリティコントローラ2へ、またはセキュリティコントローラ2からセキュリティ装置10へと到達可能な信号の電波強度には、自ずと限界が生ずる。この限界を基に、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2の検出可能領域を設定する。すなわち、セキュリティコントローラ2がこの検出可能領域より外に存在する場合、セキュリティコントローラ2からの信号はセキュリティ装置10に届かないため、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内にも外にも存在しないとみなす。
セキュリティシステム1において、自動車35(セキュリティ管理対象30)に取り付けられ、自動車35に対する第三者(他人)からの不法な侵害行為を警戒するのは、セキュリティ装置10である。そこで、自動車35のセキュリティを確保するセキュリティ装置10の詳細について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るセキュリティ装置10の詳細な構成を示すブロック図である。この図によると、セキュリティ装置10は、概略的に、通信部11、威嚇部12(威嚇手段)、およびセキュリティ管理部20から構成される。
通信部11は、無線通信によって、セキュリティコントローラ2との間で信号の送受信を行う。例えば通信部11は、セキュリティコントローラ2がセキュリティコントローラ2の検出可能領域内に存在するか否かを確認するために、セキュリティコントローラ2に応答要求信号(Ping信号)を送信する。また通信部11は、セキュリティコントローラ2から送られてきた信号の電波強度を決定し、その決定結果を距離判定部23に出力する。さらに通信部11は、セキュリティコントローラ2から送られてきた信号を解析し、ユーザがセキュリティコントローラ2において入力したコマンド(セキュリティモードを強制的に設定するコマンド等)を示す信号が含まれていれば、それをセキュリティモード設定部21に出力する。
威嚇部12は、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒モードから威嚇モードに変更された際に、威嚇動作を行う。すなわち威嚇部12は、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒モードに設定されている場合において、セキュリティコントローラ2を所持しない他人が不法に自動車35(セキュリティ管理対象30)のセキュリティを侵害する行動を行った場合に、その他人に対して威嚇動作を行う。具体的には、セキュリティ装置10が図示しないスピーカと一体化して構成されている場合、威嚇部12はそのスピーカを通じて威嚇メッセージを含んだ音声を出力することにより、威嚇動作を行う。また威嚇部12は、自動車35(セキュリティ管理対象30)に備えられた図示しないスピーカに信号を出力することによって、このスピーカを通じて、威嚇メッセージを含んだ音声を出力させるようにしてもよい。
セキュリティ管理部20は、セキュリティ管理対象30においてセキュリティ装置10が設定する、セキュリティモードを管理する。具体的に説明すると、セキュリティ管理部20は、自動車35に取り付けられた各種センサから入力されるセンサ情報や、あるいはセキュリティコントローラ2の挙動に関する情報(セキュリティ管理領域内外における位置等)に基づき、セキュリティ装置10のセキュリティモードをどのモードに設定すべきであるかを判定する。また、セキュリティ管理部20は、その判定結果に基づき、セキュリティ装置10のセキュリティモードを設定することも行う。
セキュリティ装置10は、ユーザの非決定的な行動(挙動)に対して柔軟に対処し、ユーザが本来望むセキュリティモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定可能とする。このことを実現するために、セキュリティ装置10は、特にセキュリティ管理部20の動作に特徴を有するものである。そこで、以下に、セキュリティ装置10におけるセキュリティ管理部20について図1を参照して説明する。
図1によると、セキュリティ管理部20は、セキュリティモード設定部21(セキュリティモード設定手段)、セキュリティモード変更判定部22(セキュリティモード変更判定手段)、距離判定部23、ACC判定部24、および異常判定部25からなる構成である。
セキュリティモード設定部21は、後述するセキュリティモード変更判定部22の判定結果に基づき、セキュリティ装置10のセキュリティモードを設定する。すなわちセキュリティモード設定部21は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを非警戒モード、警戒準備モード、警戒モード、または威嚇モードのいずれかに設定する。これらのセキュリティモードが如何なるものであるのかについての詳細は、後述する。また、セキュリティモード設定部21は、設定した現在のセキュリティモードを示すフラグを、図示しないメモリに書き込む。
セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを他のモードに変更することが妥当であるか否かを判定する。その際、セキュリティモード変更判定部22は、後述する距離判定部23やACC判定部24等から入力される情報に基づきこのような判定を行う。さらに、セキュリティモード変更判定部22は、この判定結果を図示しないメモリに書き込む。これにより、セキュリティモード変更判定部22は、過去の判定結果と、現在の判定結果とを比較し、新たな判定を行うこともできる。また、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティモードをあるモードに設定することが妥当であると判定した場合、セキュリティモード設定部21に対して各種のセキュリティモード設定要求トリガを出力する。
距離判定部23は、セキュリティコントローラ2とセキュリティ装置10との間の物理的な距離を測定する。セキュリティ装置10では、距離判定部23は、通信部11から入力される、セキュリティコントローラ2からセキュリティ装置10に送られてきた信号の電波強度に関する情報を基に、セキュリティコントローラ2とセキュリティ装置10との距離を測定する。また距離判定部23は、信号の電波強度を、予め定められた閾値と比較することによって、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内やセキュリティ管理領域外に存在する否かを判定することも行う。さらに距離判定部23は、これらの測定結果や判定結果を、図示しないメモリに書き込む。これにより、距離判定部23は、過去の測定結果や判定結果を、現在の測定結果や判定結果と比較し、セキュリティコントローラ2の挙動を判定する。また、距離判定部23は、距離の測定結果、存在の有無の判定結果、あるいは挙動の判定結果を、いずれもセキュリティモード変更判定部22に出力する。
ACC判定部24は、後述するACC検出センサ40から入力される、ACC(アクセサリ)電源の電圧値を判定する。ここでACC判定部24は、ACC検出センサ40から入力されたACCの電圧値を、図示しないメモリに書き込む。そして、ACC判定部24は、測定した現在の電圧値を、メモリに書き込んだ過去の電圧値や、あるいは所定の閾値(オン・オフの閾値)と比較することによって、ACCの状態変化(オンからオフへの変化等)を判定する。またACC判定部24は、その判定結果をセキュリティモード変更判定部22に出力する。
異常判定部25は、自動車35(セキュリティ管理対象30)において、セキュリティを侵害する事象(異常事態)が発生したか否かを判定する。具体的には、異常判定部25は、図示しないドップラセンサやその他の各種センサから入力されるセンサ情報に基づき、自動車35のセキュリティが侵害されたか否かを判定する。例えば、異常判定部25は、窓ガラスが破壊されたことを示すセンサ情報が入力された場合、自動車35のセキュリティが侵害されたと判定する。また異常判定部25は、判定結果をセキュリティモード変更判定部22に出力する。
セキュリティ装置10では、ACC検出センサ40が、ACCのオン・オフ状態に関する情報をACC判定部24に対して出力する。そこで、このACC検出センサ40について、図6を参照して説明する。図6は、ACC検出センサ40の構成を示すブロック図である。この図によると、ACC検出センサ40は、電圧測定回路41を備えている。この電圧測定回路41は、コネクタ42に接続されている。このコネクタ42は自動車35のシガーソケットに挿入される。そしてコネクタ42は、シガーソケットに供給されている電圧を、電圧測定回路41に出力する。電圧測定回路41は、コネクタ42からの出力電圧を基に、ACCに印加されている電圧を測定する。また、電圧測定回路41は、測定結果をセキュリティ装置10のACC判定部24に出力する。
以上に、セキュリティ装置10の構成について、セキュリティ管理部20を中心に詳細に説明した。このセキュリティ装置10は、セキュリィシステム1において単独で動作するものではなく、セキュリティコントローラ2との通信を基にして動作するものである(自動的にセキュリティモードを設定する)。そこで次に、セキュリティシステム1においてセキュリティ装置10と無線通信するセキュリティコントローラ2について、図7および図8を参照して説明する。
まず、セキュリティコントローラ2に備えられるユーザインターフェースについて、図7を参照して説明する。図7は、セキュリティコントローラ2に備えられるユーザインターフェースを示す図である。この図によると、セキュリティコントローラ2は、表示部3、警戒設定ボタン4、および警戒解除ボタン5からなるユーザインターフェースを備えている。
表示部3は、セキュリティ装置10から送信される無線信号に基づき、ユーザにメッセージを表示する。例えば表示部3は、セキュリティ装置10が威嚇モードに移行した直後にセキュリティコントローラ2に通知するメッセージを表示する。また、表示部3は、セキュリティ装置10が現在どのセキュリティモードに設定されているのかを示すテキストや画像を表示することもできる。
警戒設定ボタン4は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを強制的に警戒モードに設定するためのボタンである。この警戒設定ボタン4がユーザによって押下されると、警戒設定ボタン4は警戒モード設定トリガを通信部7に出力する。後述するように、このトリガを通信部7がセキュリティ装置10に送信することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードは強制的に警戒モードに設定される。
警戒解除ボタン5は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを強制的に非警戒モードに設定するためのボタンである。この警戒解除ボタン5がユーザによって押下されると、警戒設定ボタン4は警戒モード設定トリガを通信部7に出力する。後述するように、このトリガを通信部7がセキュリティ装置10に送信することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードは強制的に非警戒モードに設定される。
次に、セキュリティコントローラ2の機能を実現する各部材について、図8を参照して説明する。図8は、セキュリティコントローラ2の機能を実現する内部構成を示すブロック図である。この図によると、セキュリティコントローラ2は、上述した表示部3、警戒設定ボタン4、および警戒解除ボタン5からなるユーザインターフェースに加えて、さらに、コマンド入力部6、通信部7、および通知部8を備えた構成である。
コマンド入力部6は、前述した警戒設定ボタン4および警戒解除ボタン5からのトリガ信号を受け付け、通信部7に出力する。したがってコマンド入力部6は、ユーザからのコマンド入力を間接的に受け付けることになる。
通信部7は、コマンド入力部6から出力されるトリガ信号(警戒モード設定トリガ、非警戒モード設定トリガ)を、無線によってセキュリティ装置10に送信する。また、通信部7は、セキュリティ装置10の通信部11から送信される応答要求信号を受信した場合に、返答信号を送信することも行う。さらに通信部7は、セキュリティ装置10における通信部11から送信される信号を受信し、解析し、そして解析結果を表示部3に出力することも行う。
通知部8は、セキュリティ装置10の通信部11から送信された信号に基づき、ユーザに所定の通知を行う。例えば通知部8は、図示しないスピーカを通じてメッセージをユーザに通知する。あるいは通知部8は、表示部3にメッセージを表示することもできる。
セキュリティ装置10のセキュリティモードは、上述したように、非警戒モード、警戒準備モード、警戒モード、または威嚇モードのいずれかに設定される。これらのモードにおいて、セキュリティ装置10は異なる動作を行う。これによって、セキュリティ装置10は、自動車35(セキュリティ管理対象30)におけるセキュリティの確保を実現する。そこで、これらのセキュリティモードについて、それぞれ以下に詳細に説明する。
非警戒モードは、セキュリティ装置10が、セキュリティ管理対象30(自動車35)のセキュリティ確保を行わないモードである。すなわち、セキュリティモードが非警戒モードに設定されている場合、セキュリティ装置10は、例えば自動車35のドアやボンネットが開けられたり、あるいは窓ガラスが破壊されたりする等の異常事態を検知したとしても、威嚇動作を行うことはない。
警戒準備モードは、セキュリティ管理対象30(自動車35)のセキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードのいずれに設定すべきであるか、セキュリティ装置10が判定を下す中間的な遷移モードである。後述するように、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合において、セキュリティ装置10は、非警戒モードや警戒モードにおける判定基準とは異なる基準(第2所定条件)に基づいた判定処理を行うことにより、その判定結果に基づき、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードのいずれかに変更する。なお、警戒準備モードは非警戒モードと同様に、セキュリティ装置10が警戒を行わないセキュリティモードである。したがって、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合において、セキュリティ装置10は、自動車35に対する上述したような異常事態の発生を検知したとしても、威嚇動作を行うことはない。
警戒モードは、セキュリティ装置10が、セキュリティ管理対象30(自動車35)のセキュリティ管理を行うモードである。このモードにおいて、例えば自動車35のドアやボンネットが開けられたり、あるいは窓ガラスが破壊されたりする等の異常事態を検知した場合、セキュリティ装置10は、セキュリティモードを威嚇モードに変更する。すなわちこのモードは、セキュリティ装置10が自動車35に対する異常事態の発生を警戒するモードである。
威嚇モードは、セキュリティ装置10が、威嚇動作を実行するモードである。セキュリティモードが威嚇モードである限り、セキュリティ装置10は威嚇部12によって威嚇動作を続けることになる。
セキュリティ装置10の特徴は、セキュリティモードを自動的に他のモードに変更する場合、非警戒モードから警戒モードへ、または警戒モードから非警戒モードへと直接的に変更しないことである。すなわちセキュリティ装置10が備えるセキュリティモード変更判定部22は、非確定的な各種センサ情報を含んだ情報に基づき、セキュリティモードを他のモードに変更すべきか否かを判定する。したがって、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティモードを他のモードに変更すべきであるか、即座には決定できないことが多い。そのためセキュリティモード変更判定部22は、まず、セキュリティモードが非警戒モードまたは警戒モードである場合において、第1所定条件が成立するか否かを判定する。この第1所定条件とは、セキュリティモードを他のモードに変更すべきである可能性が高いとする条件である。ここで、第1所定条件が成立するセキュリティモード変更判定部22が判定する場合、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードをいったん警戒準備モードに設定する。
この警戒準備モードとは、非警戒モードとも警戒モードとも異なる、いわゆる遷移状態である。この警戒準備モードにおいて、セキュリティモード変更判定部22は、第2所定条件が成立するか否かを判定する。この第2所定条件は、第1所定条件とは判定基準が異なるものである。ここで、この第2所定条件が成立するとセキュリティモード変更判定部22が判定する場合、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモード変更判定部22の判定結果にしたがい、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定する。
すなわち、セキュリティ装置10は、セキュリティモード変更判定部22およびセキュリティモード設定部21を備えることにより、セキュリティモードを他のモードに変更すべき可能性が高い事象が発生したと判断した場合、セキュリティモードをいったん警戒準備モードに移行させ、しかる後に別の基準に基づく判断を行ってから、セキュリティモードを最終的に非警戒モードまたは警戒モードに移行させる。換言すると、セキュリティ装置10は、セキュリティモードを、非警戒モードから警戒モードにいきなり移行させることもないし、警戒モードから非警戒モードにいきなり移行させることもない。つまりセキュリティ装置10は、セキュリティモードを警戒準備モードに移行させてから、警戒準備モードにおいて所定の判定を行うことにより、状況に応じてセキュリティモードを非警戒モードに戻す場合もあるし、警戒モードに移行させる場合もある。
これにより、セキュリティ装置10は、ユーザが希望するモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定できる。
以上に説明したセキュリティ装置10およびセキュリティコントローラ2からなるセキュリティシステム1において、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、セキュリティコントローラ2の挙動、あるいはユーザの挙動など、セキュリティ管理対象30内外から取得できる様々な情報に基づき、どのような仕組みによってセキュリティ管理対象30のセキュリティ管理を実現しているのかについて、以下に図9を参照して説明する。
図9は、セキュリティ装置10における各種セキュリティモードの他のモードへの遷移を示す状態遷移図である。この図によると、セキュリティ装置10は、セキュリティモードとして、非警戒モード、警戒準備モード、および警戒モードとの間を、所定の条件を満たした場合にそれぞれ遷移する。
以下に、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、どのような条件が満たされた場合に自動的に他のモードに変更されるのかについて、例を挙げて詳細に説明する。
まず、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、非警戒モードから警戒準備モードへと自動的に移行する例を説明する。例えばセキュリティ装置10では、ACCがオンからオフに変化したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを非警戒モードから警戒準備モードに変更する。すなわちこの場合、ユーザはACCをオンからオフにした後、そのまま自動車35内に居続ける可能性もあるし、すぐに自動車35を離れる可能性もあるとセキュリティ装置10は判断する。そこでセキュリティ装置10は、セキュリティモードをいきなり非警戒モードに設定せずに、まずいったん警戒準備モードに設定して、その後のユーザやセキュリティコントローラ2の挙動を判定することになる。
さらに、自動車35の加速度の変動が増えたとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合も同様である。
次に、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、警戒準備モードを解除し、非警戒モードへと自動的に移行する例を説明する。例えばセキュリティ装置10では、警戒準備モードの状態が始まってから10分以上、セキュリティコントローラ2がそのままセキュリティ管理領域内に存在し続けるとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒準備モードから警戒モードに変更する。すなわち、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードに移行してから所定時間経過後に、上記した第2所定条件の成立に関わらず、強制的に打ち切られる仕様となっている。この時間は任意でよいが、例えば10分以上30分以内とすれば、適度な長さの時間となる。すなわち、この打ち切り時間が、10分より短い場合は、ユーザの挙動が確定するのを待つために充分な長さではなく、30分より長い場合は、ユーザの挙動が確定するのを待つには長さである。なお、このような打ち切り時間を設けることによって、セキュリティ装置10では、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されたまま、非警戒モードにも警戒モードにも変更されない中途半端な状態が長時間続くことを防止できる。これによりセキュリティ装置10は、例えば自動車35におけるセキュリティを侵害するような異常事態の発生を警戒できなくなることを防止できる。
また、セキュリティ装置10では、ACCがオンになったとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合も、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒準備モードから非警戒モードに変更する。この場合、セキュリティ装置10では、ユーザは自動車35内に待機し、しかもその後に自動車35を運転する可能性が高いとセキュリティモード変更判定部22が判断して、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを非警戒モードに設定することになる。
次に、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、警戒準備モードを解除し、警戒モードへと自動的に移行する例を説明する。例えばセキュリティ装置10では、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから10分以内に、セキュリティコントローラ2が自動車35から離れたとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合に、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒準備モードから警戒モードに変更する。この場合、セキュリティ装置10では、ユーザもセキュリティコントローラ2と同時に自動車35から離れていった可能性が高いとセキュリティモード変更判定部22が判断して、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒モードに設定することになる。そして、警戒モードに移行することにより、セキュリティ装置10は、不審者が自動車35に対してセキュリティを侵害するような不法な行為を働くことを警戒する。
次に、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、警戒モードを解除し、警戒準備モードに自動的に移行する場合を説明する。例えばセキュリティ装置10では、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在すると判定し、さらにその後、セキュリティコントローラ2が自動車35に(すなわちセキュリティ装置10に)向かって近づいてきたとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒モードから警戒準備モードに変更する。すなわちこの場合、ユーザは自動車35に近づいてくる可能性は高いが、そのまままっすぐ自動車35に近づいてくる可能性もあるし、あるいは途中で自動車35から離れていく可能性もあると、セキュリティ装置10は判断する。そこでセキュリティ装置10では、セキュリティモード設定部21はセキュリティモードをいきなり非警戒モードに設定せず、いったん警戒準備モードに設定することによって、その後のユーザやセキュリティコントローラ2の挙動を、セキュリティモード変更判定部22が判定することになる。
また、セキュリティ装置10では、ACCがオフからオンに変化したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合も、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒モードから警戒準備モードに変更する。さらに、セキュリティ装置10では、自動車35の加速度の変動が増加したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合も、同様に、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒モードから警戒準備モードに変更する。
次に、図9には示されていないが、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、警戒モードから威嚇モードへと自動的に移行する場合を説明する。セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒モードに設定されているとき、さらに異常判定部25が、自動車35においてセキュリティを侵害する異常事態が発生したと判定した場合に、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを警戒モードから威嚇モードに変更する。なお、これによって、セキュリティ装置10は威嚇モードに移行するため、威嚇部12が威嚇動作を開始する。
セキュリティ装置10のセキュリティモードは、セキュリティモード変更判定部22の判定結果に基づき、セキュリティモード設定部21によって自動的に設定される場合、非警戒モードから警戒モードに直接的に移行することはなく、前述したように必ずいったん警戒準備モードを経由する。しかし、セキュリティコントローラ2とセキュリティ装置10とが通信可能な状態において、ユーザがセキュリティコントローラ2の警戒設定ボタン4を押下した場合、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、例えば非警戒モードにある場合であっても、強制的に警戒モードに設定される。これによって、ユーザは、確実にセキュリティ装置10のセキュリティモードを警戒モードに設定できる。
また、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、セキュリティモード変更判定部22の判定結果に基づき、セキュリティモード設定部21によって自動的に設定される場合、警戒モードから非警戒モードに直接的に移行することもない。前述したように、必ず警戒準備モードを経由する。しかし、セキュリティコントローラ2とセキュリティ装置10とが通信可能な状態において、ユーザがセキュリティコントローラ2の警戒解除ボタン5を押下した場合、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、例えば警戒モードや威嚇モードにある場合でも、強制的に非警戒モードに設定される。これによって、ユーザは、確実にセキュリティ装置10のセキュリティモードを非警戒モードに設定できる。
以上の構成からなるセキュリティ装置10は、各セキュリティモードにおいて所定の判定処理を行うことにより、セキュリティモードを、柔軟に非警戒モード、警戒準備モード、警戒モード、あるいは威嚇モードに設定する。特に、セキュリティ装置10では、警戒準備モードにおいて、必ずしも100%信頼できるとは言えない非確定的な各種センサ情報を含む情報に基づき、セキュリティモードを非警戒モードにすべきか警戒モードにすべきかをセキュリティモード変更判定部22が判定するため、不確定な人間の行動に対して柔軟に対処できる。
すなわちセキュリティ装置10では、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合において、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに移行させるために十分な条件が成立したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定する。これによって、セキュリティ装置10は、警戒準備モードから非警戒モードまたは警戒モードに移行する。
また、セキュリティ装置10では、警戒準備モードにおいて、所定時間(例えば10分間)、非警戒モードまたは警戒モードに移行するための条件が成立しなかったとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定する。これによって、セキュリティ装置10は、警戒準備モードを打ち切って、自動的に非警戒モードまたは警戒モードに移行する。
以上のように、セキュリティ装置10は、セキュリティモードとして従来にはない警戒準備モードを有することによって、様々な状況に柔軟に対処できる。具体的には、例えばユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れて、自動車35から離れる場合においても、セキュリティモードを適切に設定できる。そこで、このような状況が生じた場合であっても、ユーザが希望するモードに出来る限り近いセキュリティモードを設定することをセキュリティ装置10において実現する判定処理について、以下に、図10〜図16を参照して説明する。
以下の説明では、セキュリティ装置10を備えた自動車35を運転して、所定の場所に停車させた後のユーザの挙動に対して、柔軟に対応したセキュリティ管理をセキュリティ装置10が行う状況を想定している。ここで、ユーザが自動車35を運転している最中、ACCはオンであり、このときセキュリティ装置10のセキュリティモードは、非警戒モードに設定されている。したがって、ユーザが自動車35を停車した直後(エンジンがまだオンのままの状態)において、セキュリティ装置10のセキュリティモードは非警戒モードのままである。
ここで、セキュリティ装置10は、セキュリティモードが非警戒モードに設定されている場合において、図10に示す判定処理を行っている。この図に示すように、警戒準備モードにおいて、ACCがオンからオフに変化したことをACC判定部24が検知した場合(ステップS1、YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを警戒準備モードに設定する。逆に、ACCがオンからオフに変化したことをACC判定部24が検知しない場合(ステップS1、NO)、すなわち例えばユーザが自動車35のエンジンをオンにしたまま、自動車35を停車し続ける場合などには、セキュリティ装置10のセキュリティモードは非警戒モードに設定され続ける。すなわちこの場合、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、ACC判定部24がオンからオフに変化することをトリガとして、非警戒モードから警戒準備モードに移行する。
この場合、自動車35を利用するユーザは、ACCをオンからオフにした後、必ずしもすぐに自動車35から離れるとは限らず、例えばそのまま自動車35内に待機し続けるかもしれないし、自動車35の近辺で荷物の出し入れを行うかもしれない。したがって、セキュリティ装置10では、セキュリティモードをいったん警戒準備モードに移行することによって、ユーザがACCをオンからオフにした後に取りうる様々な行動に対処できる。
すなわちこの時点では、ACCがオンからオフに変化したとはいえ、ユーザが次にどのような行動を行うか、まだセキュリティ装置10には予測できない。ユーザはセキュリティコントローラ2を間違いなく所持した状態で自動車35を離れていく可能性もあるし、あるいはセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れたまま自動車35から離れて行く可能性がある。この場合、前者の状況と後者の状況とでは、ユーザがセキュリティ装置10に対して望むセキュリティモードの設定は異なってくる。とくに後者の状況では、ユーザは、自動車35にセキュリティコントローラ2を忘れたことにすぐに気が付いて、自動車35に戻る可能性が高いため、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒モードに設定されないことを望む場合が多い。
そこでセキュリティ装置10は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合に、図11に示す判定処理を行うことによって、ユーザが自動車35内にセキュリティコントローラ2を置き忘れた状況に対処する。図11は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。この図によると、セキュリティ装置10のセキュリティモードが非警戒モードから警戒準備モードに移行した後、まず、セキュリティモード変更判定部22がタイマをセットする(ステップS11)。これにより、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してからの経過時間を測定する。
次にセキュリティモード変更判定部22は、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在するか否かを判定する(ステップS12)。ここで、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域内に存在すると判定した場合(YES)、セキュリティモード変更判定部22は、次に距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在するか否かを判定する(ステップS13)。ここで、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを警戒モードに設定する。これにより、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードから警戒モードへと移行する。
したがって、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在し、かつ、その後、セキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外に移動したとセキュリティモード変更判定部22が判定する場合、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。すなわち、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2を所持したユーザが自動車35から離れ、セキュリティ管理領域外に移動したと判断した場合に、セキュリティモードを警戒モードに設定することになる。
すなわち、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、ユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れていない可能性が高い状況において、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードへと移行する。これによりセキュリティ装置10では、セキュリティモードを警戒モードに設定すべき可能性が高い状況において、セキュリティモードを確実に警戒モードに設定できる。
一方、ステップS12においてセキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域内に存在しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、またはステップS13においてセキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)、次に、ACC判定部24が、ACCはオフからオンに変化したか否かを判定する(ステップS14)。ここで、ACCはオフからオンに変化していないとACC判定部24が判定した場合(NO)、セキュリティモード変更判定部22は、タイマの状態を確認することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過したか否かを判定する(ステップS15)。
このとき、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードから非警戒モードに移行する。この場合、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在していてもしていなくても、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、セキュリティモード設定部21によって非警戒モードに設定されることになる。
なお、この場合、セキュリティ装置10では、セキュリティモードは、警戒準備モードに設定されてから10分(第2所定時間)が経過した後に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在すると判断した場合にも、非警戒モードへと移行することになる。このとき、セキュリティ装置10は、ユーザがセキュリティコントローラ2を所持せずに自動車35を離れた、換言するとセキュリティコントローラ2が自動車35内に置き忘れられたと判断して、セキュリティモードを警戒準備モードから非警戒モードへと移行させる。
したがって、セキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れたことに気が付いたユーザが、セキュリティコントローラ2を取りに自動車35に近づき、例えばドアを開ける等したとしても、セキュリティモードは非警戒モードに設定されているため、セキュリティ装置10は、ユーザの挙動を警戒しない。したがってセキュリティ装置10では、セキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れたユーザが、不用意に警戒されることを防止できる。
また、この仕様により、次の状況に対処できる。すなわち、ユーザが、セキュリティコントローラ2の警戒解除ボタン5を押下することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードを非警戒モードに強制的に設定してから、セキュリティコントローラ2を忘れて自動車35に乗車する。次にユーザは、自動車35を運転して、セキュリティコントローラ2からの信号がセキュリティ装置10に到達できない位置まで移動する。最後にユーザは、自動車35から離れてどこかに出かけ、しばらくして自動車35に戻ってくる。
この場合、セキュリティ装置10では、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在せず、かつ警戒準備モードに移行して10分後、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。したがって、ユーザは、自動車35に戻ってきて例えばドアを開けようとした場合に、不用意に警戒されることがない。これにより、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2を忘れて自動車35に乗ったユーザが、本来望む(自動車35に戻ってきた時に威嚇されたくない)ようなセキュリティモード(この場合は非警戒モード)に移行できることになる。
なお、ステップS14において、ACCはオフからオンに変化したとACC判定部24が判定した場合(YES)も、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによっても、セキュリティ装置10は非警戒モードに移行する。
一方、ステップS15において、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過していないと判定した場合(NO)、セキュリティモード変更判定部22はさらに、警戒準備モードに移行後、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在したか否かを判定する(ステップS16)。ここで、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域内に存在したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティ装置10の動作はステップS12に戻り、存在しなかったと判定した場合(NO)、セキュリティ装置10の動作はステップS13に戻る。
すなわち、セキュリティモードが警戒準備モードに移行したあとに、一度でもセキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、さらにセキュリティモード変更判定部22は、ステップS13において、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するか否かを判定する。これにより、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外に移動したか否か、すなわちセキュリティコントローラ2が自動車35(セキュリティ装置10)から離れていったか否かを判定する。
逆に、警戒準備モードに移行したあとに、一度もセキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在しなかったと判定した場合、セキュリティモード変更判定部22は、ステップS13において、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在するか否かを判定する。これによりセキュリティモード変更判定部22は、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在するか否かを判定し直すことになる。
以上のように、セキュリティ装置10では、セキュリティモードが非警戒モードから警戒準備モードに移行した後、10分以内にセキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外に移動したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。この場合、セキュリティ装置10は、ユーザがセキュリティコントローラ2を所持した状態で自動車35を離れたとみなして、警戒モードに移行する。
このような一連の処理によって、セキュリティ装置10では、ユーザがACCをオンからオフに変更した後、セキュリティコントローラ2を所持して降車し、さらにセキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外に離れたとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードへと変更する。逆に、ユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れて自動車35を離れたとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを警戒準備モードに変更してから10分が経過した後に、自動的に非警戒モードに戻す。換言すると、セキュリティ装置10では、セキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分間、セキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに変更すべきであるとする明確な条件の成立が無かったとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21は、警戒準備モードの状態を打ち切って、セキュリティモードを非警戒モードへと変更する。
したがって、この場合、セキュリティコントローラ2を置き忘れて自動車35を離れたことに気が付いたユーザが、セキュリティコントローラ2を取りに自動車35に近づいてきた場合であっても、セキュリティモードが非警戒モードに設定されていることに基づき、セキュリティ装置10はユーザを警戒しない。したがって、ユーザが例えドアを開けたとしても、威嚇部12は威嚇動作を行わない。これにより、ユーザは、セキュリティ装置10に不用意に威嚇されずに済む。すなわち、セキュリティ装置10は、ユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れたあと、セキュリティコントローラ2を取りに自動車35に戻った場合であっても不用意に威嚇されたくないとする要望を、上述の判定処理によって満たすことができる。
以下に、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒モードに設定されている場合の動作の流れについて、図12を参照して説明する。図12は、セキュリティモードが警戒モードに設定されている場合の、セキュリティ装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。この図によると、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒モードに設定されると、異常判定部25が、自動車35に異常事態が発生したか否かを判定する(ステップS21)。ここで、自動車35に異常事態が発生したと異常判定部25が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを威嚇モードに設定する。これにより、セキュリティ装置10のセキュリティモードは威嚇モードに移行する。
一方、自動車35に異常事態は発生していないと異常判定部25が判定した場合(NO)、セキュリティモード変更判定部22が、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在するか否かを判定する(ステップS22)。ここで、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを警戒準備モードに設定する。これにより、セキュリティ装置10は警戒準備モードに移行する。
次に、セキュリティ装置10のセキュリティモードが威嚇モードに設定されている場合の動作の流れについて、図13を参照して説明する。図13は、セキュリティモードが威嚇モードに設定されている場合の、セキュリティ装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。この図によると、セキュリティモードが威嚇モードに設定されると、セキュリティ装置10では、通信部11がセキュリティコントローラ2に、威嚇モードに移行し、これから威嚇動作を行うことを示すメッセージを含んだ信号を送信することによって、ユーザに通知する(ステップS31)。次に、威嚇部12が威嚇動作を行う(ステップS32)。その後、セキュリティモード変更判定部22が、異常判定部25からの情報を基に、すなわち図示しないドップラセンサからの情報を基に、自動車35の近辺に人がいるか否かを判定する(ステップS33)。このとき、自動車35の近辺に人がいないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)、セキュリティ装置10における処理はステップS32に戻って、威嚇部12が再び威嚇動作を行う。したがって、自動車35の近辺に人がいないとセキュリティモード変更判定部22が判定し続ける限り、セキュリティ装置10は威嚇部12の働きによって威嚇動作を繰り返すことになる。
一方、セキュリティモード変更判定部22は、自動車35の近辺に人がいると判定した場合、さらに、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に存在するか否かを判定する(ステップS34)。ここで、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域内に存在しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティ装置10における処理はステップS32に戻って、威嚇部12が再び威嚇動作を行う。一方、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域内に存在するとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これにより、威嚇部12による威嚇動作は行われなくなる。
すなわち、この場合、セキュリティ装置10は、自動車35の近辺にセキュリティコントローラ2を所持した正規のユーザが存在すると見なして、威嚇モードから非警戒モードに移行することになる。なお、上述したように、セキュリティモードが威嚇モードに設定されている場合において、ユーザがセキュリティコントローラ2の警戒解除ボタン5を押下し、その結果、セキュリティコントローラ2から送信される、非警戒モード設定トリガを含んだ信号をセキュリティ装置10が受信した場合であっても、セキュリティ装置10のセキュリティモードは即座に非警戒モードに設定される。したがって、この場合も、威嚇部12による威嚇動作は行われなくなる。
なお、セキュリティ装置10は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合において、上述した処理とは異なる処理を行うことによっても、ユーザによるセキュリティコントローラ2の置き忘れ問題に対応できる。この例について、図14を参照して説明する。
図14は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートであり、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから、一度でもセキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内にあったとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合に、セキュリティモード設定部21がセキュリティモードを警戒モードに設定する処理の流れを示すフローチャートである。この図によると、セキュリティ装置10が警戒準備モードに移行した後、まず、セキュリティモード変更判定部22がタイマをセットする(ステップS41)。これにより、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティ装置10が警戒準備モードに移行してからの経過時間を測定する。
次にセキュリティモード変更判定部22は、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するか否かを判定する(ステップS42)。ここで、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在すると判定した場合(YES)、セキュリティモード変更判定部22は、次に、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内に警戒準備モードに移行後に存在したか否かを判定する(ステップS43)。このとき、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域内に存在していたとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを警戒モードに設定する。これにより、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードから警戒モードへと移行する。
一方、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)、ACC判定部24が、ACCはオフからオンに変化したか否かを判定する(ステップS41)。ここで、ACCはオフからオンに変化していないとACC判定部24が判定した場合(NO)、セキュリティモード変更判定部22が、タイマの状態を確認することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過したか否かを判定する(ステップS45)。
このとき、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードから非警戒モードへと移行する。また、ステップS44において、ACCはオフからオンに変化したとACC判定部24が判定した場合(YES)も、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによっても、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードから非警戒モードへと移行する。
一方、ステップS45において、セキュリティ装置10のセキュリティモードは警戒準備モードに移行してから10分が経過していないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)、セキュリティ装置10の動作における処理は、ステップS42に戻る。
以上のように、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行したあと、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するか否かを判定することによっても、ユーザの自動車35へのセキュリティコントローラ2の置き忘れに対応できる。
すなわち、セキュリティモードが警戒準備モードに設定された直後においてセキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その際、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから一度でもセキュリティ管理領域内に存在したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを警戒モードに設定することになる。
この場合、セキュリティ装置10は、自動車35のACC判定部24がオンからオフに変化した後に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域内からセキュリティ管理領域外へと移動したと見なして、ユーザがセキュリティコントローラ2を所持した状態で自動車35を離れたと判断する。この判断を下すとき、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードへと移行する。換言すると、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2が自動車35内に置き忘れられていないと判断したとき、セキュリティモードを警戒モードに移行させることになる。
これにより、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、ユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れていない可能性が高い状況において、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードに移行することになる。これによりセキュリティ装置10では、セキュリティモードを警戒モードに設定すべき可能性が高い状況において、セキュリティモードを確実に警戒モードに設定できるという効果を奏する。
なお、セキュリティ装置10は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合において、上述した処理とは異なる処理を行うことによっても、ユーザによるセキュリティコントローラ2の置き忘れ問題に対応できる。この例について、図15を参照して説明する。
図15は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートであり、セキュリティコントローラ2が応答し、かつセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合に、セキュリティモード設定部21がセキュリティモードを警戒モードに設定する処理の流れを示すフローチャートである。この図で示す処理においては、セキュリティ装置10が警戒準備モードに移行した後、まず、セキュリティモード変更判定部22がタイマをセットする(ステップS51)。これにより、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティ装置10が警戒準備モードに移行してからの経過時間を測定する。
次にセキュリティモード変更判定部22は、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2が応答するか否かを判定する(ステップS52)。ここで、セキュリティコントローラ2は応答すると判定した場合(YES)、セキュリティモード変更判定部22は、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するか否かを判定する(ステップS53)。セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを警戒モードに設定する。これにより、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードから警戒モードへと移行する。
すなわちこの場合、セキュリティ装置10では、セキュリティモードは、ACC判定部24がオンからオフに変化した後、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在し、かつその後に応答する場合に、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードへと移行する。よってこのとき、セキュリティ装置10は、ユーザがセキュリティコントローラ2を所持した状態で自動車35から離れたと判断し、セキュリティモードを警戒モードに移行させることになる。換言すると、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2が自動車35内に置き忘れられていないと判断し、セキュリティモードを警戒モードに移行させることになる。
すなわち、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、ユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れていない可能性が高い状況において、非警戒モードから警戒準備モードを経て警戒モードに移行する。これによりセキュリティ装置10では、セキュリティモードを警戒モードに設定すべき可能性が高い状況において、セキュリティモードを確実に警戒モードに設定できる。
一方、ここで、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、ACC判定部24が、ACCはオフからオンに変化したか否かを判定する(ステップS41)。また、ステップS52において、セキュリティコントローラ2は応答しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)も、ACC判定部24が、ACCはオフからオンに変化したか否かを判定する。ここで、ACCはオフからオンに変化していないとACC判定部24が判定した場合(NO)、セキュリティモード変更判定部22は、タイマの状態を確認することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードが、警戒準備モードに移行してから10分が経過したか否かを判定する(ステップS55)。
このとき、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、非警戒モードに移行する。また、ステップS54において、ACCはオフからオンに変化したとACC判定部24が判定した場合(YES)も、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによっても、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、非警戒モードに移行する。
一方、ステップS55において、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過していないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)、セキュリティ装置10の動作はステップS52に戻る。
以上のように、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行したあと、セキュリティコントローラ2が応答し、かつセキュリティ管理領域外に存在するか否かをセキュリティモード変更判定部22が判定することによっても、ユーザの自動車35へのセキュリティコントローラ2の置き忘れに対応できる。
なお、セキュリティ装置10は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合において、上述した処理とは異なる処理を行うことによっても、ユーザによるセキュリティコントローラ2の置き忘れ問題に対応できる。この例について、図16を参照して説明する。
図16は、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートであり、セキュリティコントローラ2が応答し、かつセキュリティ管理領域外に存在すると判定した後、続けてさらにもう一度、セキュリティコントローラ2が応答しかつセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合に、セキュリティモード設定部21がセキュリティモードを警戒モードに設定する処理の流れを示すフローチャートである。この図で示す処理において、セキュリティ装置10が警戒準備モードに移行した後、まず、セキュリティモード変更判定部22が、タイマをセットする(ステップS61)。これにより、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティ装置10が警戒準備モードに移行してからの経過時間を測定する。
次にセキュリティモード変更判定部22は、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2が応答するか否かを判定する(ステップS62)。ここで、セキュリティコントローラ2が応答すると判定した場合(YES)、セキュリティモード変更判定部22は、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するか否かを判定する(ステップS63)。セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在すると判定した場合(YES)、セキュリティモード変更判定部22は、もう一度、セキュリティコントローラ2が応答するか否かを判定する(ステップS63)。ここで、セキュリティコントローラ2がもう一度応答すると判定した場合(YES)、セキュリティモード変更判定部22は、距離判定部23からの情報を基に、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するか否かをもう一度判定する(ステップS64)。ここで、セキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部22がもう一度判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティ装置10のセキュリティモードを警戒モードに設定する。これにより、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、警戒準備モードから警戒モードへと移行する。
このような判定処理を行うことによって、セキュリティ装置10は、判定処理の途中において、何らかの原因によってセキュリティコントローラ2の電波がセキュリティ装置10に届かなくなるようなことが生じたとしても、セキュリティコントローラ2の置き忘れに確実に対応できる。なお、この例においては、セキュリティモード変更判定部22は、セキュリティコントローラ2が応答するか否か、およびセキュリティコントローラ2がセキュリティ管理領域外に存在するか否かを、それぞれ2回づつ判定しているが、この判定回数に特に制限はなく、セキュリティモード変更判定部22はこのような判定を任意の回数繰り返して行ってよい。
すなわちこの場合、セキュリティ装置10は、例えば電波が妨害されたり、セキュリティコントローラ2がユーザの手に握りしめられたりすることによって、本来ならばセキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在するけれども応答できないという状況においても、上記判定を複数回繰り返すことによって、判定精度を高めることができる。したがって、セキュリティ装置10では、セキュリティコントローラ2が自動車35から離れたか否か、換言すればセキュリティコントローラ2が自動車35内に置き忘れられた否かを、確実に判定できる。
一方、ステップS62またはS64においてセキュリティコントローラ2は応答しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)や、あるいはステップS63またはステップS65においてセキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域外に存在しないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)は、ACC判定部24が、ACCはオフからオンに変化したか否かを判定する(ステップS66)。
ここで、ACCはオフからオンに変化していないとACC判定部24が判定した場合(NO)、セキュリティモード変更判定部22は、タイマの状態を確認することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過したか否かを判定する(ステップS67)。
このとき、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(YES)、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによって、警戒準備モードは打ち切られて、セキュリティ装置10のセキュリティモードは、非警戒モードに移行する。また、ステップS66において、ACCはオフからオンに変化したとACC判定部24が判定した場合(YES)も、セキュリティモード設定部21が、セキュリティモードを非警戒モードに設定する。これによっても、セキュリティ装置10のセキュリティモードは非警戒モードに移行する。
一方、ステップS67において、セキュリティ装置10のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから10分が経過していないとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合(NO)、セキュリティ装置10における処理はステップS62に戻る。
以上のように、セキュリティモードが警戒準備モードに設定された後、セキュリティコントローラ2が応答し、かつセキュリティ管理領域外に存在するか否かを、セキュリティモード変更判定部22が連続して繰り返し何度も判定することによって、セキュリティ装置10は、ユーザによるセキュリティコントローラ2の置き忘れに、さらに確実に対応できる。
上述したセキュリティシステム1、あるいはセキュリティ装置10やセキュリティコントローラ2は、あくまで、本発明を実施するための1つの形態に過ぎないものである。すなわち、本発明は、以下に説明するように、請求項に示す範囲内において、様々に変形された形態で実施できる。
威嚇部12による威嚇動作は、上述した音声によるものに限定されない。例えば威嚇部12は、自動車35を振動させたり、あるいは自動車35のランプを明滅させたりする威嚇動作を行うことができる。
例えばセキュリティ装置10では、威嚇部12は、セキュリティコントローラ2が自動車35内に置き忘れられたことを理由としてセキュリティモードを警戒モードに設定したことを示唆するメッセージを通知するとともに、威嚇動作を実行してもよい。これによりユーザは、置き忘れセキュリティコントローラ2が自動車35内に存在することがわかるため、セキュリティ装置10による威嚇に戸惑うことなく、セキュリティ装置10のセキュリティモードを非警戒モードに設定することを試みることができる。
また、セキュリティ装置10では、ユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35内に置き忘れたと判定した後、警戒準備モードから警戒モードに移行した場合において、自動車35に異常事態が発生したと判定した際、威嚇部12は、セキュリティコントローラ2が自動車35内に置き忘れられたために威嚇動作を行うことが、ユーザにのみ理解可能なメッセージを通知した上で、威嚇動作を行ってもよい。
この場合、ユーザは、事前に自分のみが理解できるメッセージを、セキュリティ装置10において設定する。したがって、他人はこのメッセージの意味が理解できないが、ユーザは理解できるため、セキュリティ装置10に威嚇された場合、ユーザは、自動車35内に置き忘れたセキュリティコントローラ2を操作して(警戒解除ボタン5を押下して)、セキュリティモードを非警戒モードに設定し、威嚇部12による威嚇動作を停止させることができる。したがって、ユーザは、セキュリティ装置10に威嚇されても戸惑うことがない。
さらに、セキュリティ装置10は、警戒準備モードにおいて、セキュリティコントローラ2が自動車35内に置き忘れられたと判定した場合、このセキュリティコントローラ2の電源をオフにする信号をセキュリティコントローラ2に送った後に、セキュリティモードを警戒モードに設定することもできる。このとき、自動車35に他人が近づいてきて、例えばドアを開ける等のセキュリティを侵害する行動に出た場合、セキュリティコントローラ2は自動車35近辺(セキュリティ管理領域内)に存在しないとセキュリティモード変更判定部22が判定するため、セキュリティモード設定部21は、セキュリティモードを警戒モードから威嚇モードに変更する。これにより、係る他人に対して威嚇部12が威嚇動作を行うことになる。したがって、ユーザがセキュリティコントローラ2を自動車35に置き忘れて自動車35を離れた場合であっても、セキュリティ装置10は、自動車35のセキュリティを確実に確保できる。
また、セキュリティ装置10は、ユーザがセキュリティコントローラ2を所持した状態で、セキュリティ管理領域境界において、セキュリティ管理領域内外を何度も出入りした場合であっても、警戒準備モードにおいて所定の判定を行うことによって、ユーザがセキュリティ管理領域外に離れていったことを明確に判定した場合はセキュリティモードを警戒モードに設定し、セキュリティ管理領域内に侵入して自動車35に接近してきたと明確に判定した場合はセキュリティモードを非警戒モードに設定すればよい。これにより、セキュリティモードが非警戒モードと警戒モードとに頻繁に切り替わることを防止できる。
またセキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2を所持したユーザが自動車35に近づいてくる途中に、セキュリティコントローラ2のバッテリが切れたり、あるいはセキュリティコントローラ2が服のポケットの奥深くに押し込められたりする等によって、セキュリティコントローラ2からの電波がセキュリティ装置10に届かなくなっても対処できる。
セキュリティ装置10は、自動車35の任意の位置に取り付ければよい。例えばセキュリティ装置10の取り付け位置は、自動車35のトランク内部であってもよいし、助手席近辺であってもよい。ただし、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2との間で通信が可能となる位置に取り付けられる必要がある。
また、店舗や家などのように、セキュリティ管理対象30がもともと設置場所から移動しないものに、セキュリティ装置10を取り付ける場合には、セキュリティ装置10をセキュリティ管理対象30に直接的に取り付けなくてもよい。例えば、セキュリティ装置10をこのような家や店舗から離れた場所に設置してもよい。このとき、セキュリティ装置10は、セキュリティ管理対象30におけるセキュリティの侵害要因を、何らかの手段によって検知できればよい。
距離判定部23は、セキュリティコントローラ2との距離を任意の方法で測定すればよい。本例のセキュリティ装置10では、距離判定部23は、セキュリティコントローラ2から送られてくる信号の電波強度に基づき、セキュリティコントローラ2との距離を測定する。しかし距離判定部23は、他にも、例えばセキュリティ装置10からセキュリティコントローラ2に応答要求信号(ping信号)を送信した後に、セキュリティコントローラ2からセキュリティ装置10に返答信号が帰ってくる間での時間を測定する場合も、セキュリティコントローラ2との距離を測定できる。また、距離判定部23は、UWB(Ultra WideBand)を利用した、パルス列の往復時間差に基づき、セキュリティ装置10とセキュリティコントローラ2との距離を測定してもよい。
セキュリティ装置10が設定するセキュリティ管理領域は、セキュリティ装置10を中心とした半径5m以内の領域に限らない。ユーザがセキュリティ装置10を利用するセキュリティシステム1の状況に応じて、適宜最適な値にすればよい。
セキュリティ装置10とセキュリティコントローラ2とは、衛星等の手段を介した間接的な通信を行っても良い。例えばセキュリティ装置10は、セキュリティ管理領域内におけるセキュリティコントローラ2の位置情報や存在情報を、GPS(Grobal Positioning System)衛星から取得する構成としてもよい。
セキュリティ装置10が取りうるセキュリティモードは、上述した非警戒モード、警戒準備モード、警戒モード、および威嚇モードに限定にされない。例えば、非警戒モードから警戒準備モードへ移行する場合は第1警戒準備モードとし、警戒モードから警戒準備モードへと移行する場合は第2警戒準備モードとすることによって、第1警戒準備モードと第2警戒準備モードとにおいて、それぞれ異なる基準にしたがったモード移行判定処理を行う構成にしてもよい。
セキュリティ装置10が利用するセンサ情報は、上述したものに限定されない。例えば、セキュリティ装置10は、自動車35に備えられる加速度センサ、車内状況検知センサ、ドア開閉検知センサ、トランク開閉検知センサ等の各種センサから得られる情報を用いて、各セキュリティモードにおけるモード移行判定をそれぞれ行うことができる。あるいはセキュリティ装置10は、自動車35にマイクが設置される場合、このマイクを通じて入力される音声情報に基づき、自動車35内の運転席や助手席にユーザが存在するか否かを判定することもできる。またセキュリティ装置10は、自動車35内に温度センサが設置される場合に、自動車35内の温度情報を用いてもよい。さらにセキュリティ装置10は、自動車35におけるサイドブレーキのオン・オフや、ギアの状態に関する情報を、これらの状態を検知可能なセンサを通じて取得し、モード移行判定において利用してもよい。
例えば、自動車35内部の音声に関する情報を利用できる場合、セキュリティ装置10は、セキュリティコントローラ2が発生する音を検知することによって、セキュリティコントローラ2がセキュリティ装置10の近辺(自動車35内等)に存在すると判定することも可能である。したがってこの場合、例えば車内情報検知センサからのセンサ情報に基づき、自動車35内に人が所定時間いないと判定した場合は、音を発したセキュリティコントローラ2は自動車35内に置き忘れられてものとみなして、セキュリティモードを、状況に応じて非警戒モードまたは警戒モードに設定すればよい。
また、セキュリティ装置10は、警戒準備モードに移行してから所定時間(例えば5分)経過後、車内状況検知センサからの情報に基づき自動車35内にユーザがいると判定した場合は、ユーザに対して、セキュリティコントローラ2の自動車35内における有無を指摘するメッセージを通知してもよい。これによりユーザは、セキュリティコントローラ2の状態を確認できる。
これらの各種センサ情報や、セキュリティコントローラ2からの情報をもとに、セキュリティ装置10は、警戒準備モードにおいて、セキュリティモードを非警戒モードに移行すべきか、あるいは警戒モードに移行すべきかを判定すればよい。このように、様々な情報を総合的に加味した判定を下すことによって、セキュリティ装置10は、ユーザの非決定的な様々な行動に対応して、ユーザが本来望むセキュリティモードに出来るだけ近いセキュリティモードを設定できる。
警戒準備モードにおけるモード移行判定処理を様々に工夫することによって、セキュリティ装置10は、従来装置では対応困難な様々な状況に対処できる。すなわちセキュリティ装置10は、ユーザが予測不可能な行動を取る場合であっても、警戒準備モードにおいて所定の判定を行うことによって、設定するセキュリティモードを、ユーザが本来希望するセキュリティモードに近づけることが可能となる。
例えば、ユーザが自動車35を運転中には、セキュリティ装置10のセキュリティモードは警戒モードに設定されないようにすることも可能である。すなわち自動車35の走行中に、コネクタ42とシガーソケットとが接触不良を起こした場合、ACC判定部24は、ACCがオンからオフに変化したと判定するため、セキュリティ装置10のセキュリティモードは非警戒モードから警戒準備モードに移行することになる。このとき、セキュリティ装置10は警戒準備モードにおいて、コネクタ42とシガーソケットとの接触が良好になり、ふたたびACCがオンとなることを待ち、セキュリティモードを警戒準備モードから非警戒モードに戻せばよい。これによって、セキュリティ装置10は、自動車35の走行中に誤ってセキュリティモードが自動的に警戒モードに設定されることを防止できる。
例えば、自動車35の加速度が減少した場合であっても、ユーザは、信号待ちのために自動車35をいったん停止する可能性もあるし、駐車場において自動車35を長時間駐車し、自動車35を離れる可能性もある。セキュリティ装置10はこのような状況にも対処できる。すなわち、セキュリティ装置10では、セキュリティモード変更判定部22が、自動車35の加速度が所定閾値以下に減少したと判定した場合、セキュリティモードを非警戒モードから警戒準備モードに設定する。そして、セキュリティ装置10は、警戒準備モードの状態において、自動車35の加速度の変化や、あるいは自動車35のドアの開閉、ユーザの挙動、セキュリティコントローラ2の挙動等を総合的に判定し、ユーザが信号待ちで自動車35をいったん停止したと判断した場合は、セキュリティモードを非警戒モードに再設定し、ユーザが自動車35を駐車させて自動車35から離れたと判断した場合は、セキュリティモードを警戒モードに設定すればよい。
他にも、セキュリティ装置10は、ユーザが自動車35を乗り降りしている状況にも対応できる。この場合、セキュリティ装置10は、警戒準備モードにおいてユーザやセキュリティコントローラ2の挙動、あるいはドアの開閉状況を監視し、所定の判定を行うことによって、ユーザが自動車35を乗り降りしていると判断した場合には、セキュリティモードを警戒モードではなく非警戒モードに設定すればよい。
例えば、自動車35のすぐ近くに店舗を構え、セキュリティ管理領域内に存在するレストランにおいて、ユーザが食事を取る場合、セキュリティコントローラ2はセキュリティ管理領域内にそのまま長時間存在し続けることなる。この場合、セキュリティ装置10は、警戒準備モードにおいて所定の判定を行うことにより、セキュリティ管理領域内にセキュリティコントローラ2が長時間移動せずに存在しても、セキュリティモードを警戒モードに設定すればよい。
セキュリティ装置10において、セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから打ち切られるまでの時間は、セキュリティ装置10の使用形態に合わせて適宜最適な値とすればよい。例えば警戒準備モードを打ち切るまでの時間を1時間に設定した場合、セキュリティ装置10は、なかなか行動を確定させない優柔不断なユーザにも対応できる。
セキュリティ装置10は、セキュリティモードをマニュアルで設定するための操作部を備えていてもよい。この場合、例えばユーザがこの操作部を操作することによって、セキュリティ装置10のセキュリティモードを強制的に変更することができる。このとき、例えばセキュリティコントローラ2を自動車35外に置き忘れて自動車35に近づき、自動車35のドアを開けて威嚇された場合、ユーザはセキュリティ装置10の操作部を操作して、セキュリティモードを非警戒モードに強制的に設定すればよい。
セキュリティ装置10では、警戒準備モードにおいて、警戒準備モードに移行してから10分が経過した後に、セキュリティモードを非警戒モードに設定していたが、逆に警戒モードに設定してもよい。このような設定は、セキュリティシステム1を利用するユーザの都合に合わせて行えばよい。
セキュリティシステム1におけるセキュリティ装置10は、自動車35に限らず、セキュリティ管理を必要とする様々なセキュリティ管理対象30に適用できる。例えばセキュリティ装置10は、家、ビル、オフィス、金庫などのドアや警報装置に対しても適用できる。あるいはセキュリティ装置10は、オフィスや街頭などに設置された各種ネットワーク端末装置や、パソコンの利用に対しても適用できる。
セキュリティ装置10を店舗に応用する場合、営業時間が終了したとセキュリティモード変更判定部22が判定した場合、セキュリティモード設定部21がセキュリティ装置10のセキュリティモードを警戒準備モードに設定すればよい。すなわちこの場合、ユーザは、営業時間の終了後に、店舗に対するセキュリティ設定が発動されることを望むため、セキュリティ装置10はその要望に対応できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、上述した各部材は、いずれも機能ブロックである。したがって、これらの部材は、CPUなどの演算手段が、図示しない記憶部に格納されたプログラムを実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制御することによって、実現される。
したがって、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるセキュリティ管理プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータによって読み取り可能に記録した記録媒体を、セキュリティ装置10に供給し、このセキュリティ装置10に備えられるコンピュータ(またはCPUやMPU、DSP)が、記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって、達成可能である。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が、上述した機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は、本発明を構成することになる。具体的には、セキュリティ装置10が備えるセキュリティ管理部20は、記憶部(図示せず)に格納された所定のセキュリティ管理プログラムを、図示しない演算手段(マイクロプロセッサ等)が実行することにより実現される。
一方で、上述した各部材は、上述したソフトウェアと同様の処理を行う回路等のハードウェアとして実現してもよい。この場合、本発明の目的は、ハードウェアであるセキュリティ装置10によって達成されることになる。
また、演算手段は、単体の構成であってもよい。あるいは、セキュリティ装置10の内部にあるバスや各種の通信路を介して接続された複数の演算手段が、セキュリティ管理プログラムのコードを協同して実行する構成であってもよい。
ここで、演算手段によって直接的に実行可能なプログラムコードそのもの、または、後述する解凍などの処理によってプログラムコードを生成可能な、データとしてのプログラムは、これらのプログラムまたはデータを記録媒体に格納し、この記録媒体を配布したり、あるいは、プログラムを、有線または無線の通信路を介して伝送するための通信ネットワークによって送信したりして配布したりすることによって、演算手段で実行されるものとする。
このとき、通信ネットワークとしては、特に限定されず、具体的には、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体(通信路)としては、特に限定されず、具体的には、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
なお、セキュリティ管理プログラムを配布する際の記録媒体は、取り外し可能であることが好ましい。しかし、セキュリティ管理プログラムを配布した後の記録媒体は、取り外し可能であるか否かを問わない。また、記録媒体は、プログラムが記録されている媒体であれば、書き換え(書き込み)可能か否か、あるいは揮発性か否かは問われず、また、記録方法および形状も問われない。
このような記録媒体を例示すると、磁気テープやカセットテープなどのテープ、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスクなどの磁気ディスク、CD−ROMや光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD)、デジタルビデオディスク(DVD)などのディスクなどである。また、プログラムが格納される記録媒体は、ICカードや光カードのようなカード、あるいは、マスクROMやEPROM、EEPROMまたはフラッシュROMなどの半導体メモリであってもよい。あるいは、CPUなどの演算手段内に形成されるメモリであってもよい。
なお、プログラムコードを記録媒体から読み出して主記憶に格納するためのプログラム、および、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするためのプログラムは、コンピュータによって実行可能にあらかじめ装置に格納されているものとする。
また、プログラムコードは、上述した各処理の全手段を演算手段へ指示するコードであればよい。あるいは、プログラムコードは、所定の手順で呼び出すことによって、各処理の一部または全部を実行可能な基本プログラム(例えば、オペレーティングシステムやライブラリなど)がすでに存在していれば、この基本プログラムの呼び出しを、演算手段へ指示するコードやポインタなどによって、全手順の一部または全部を置き換えてもよい。
また、記録媒体にセキュリティ管理プログラムを格納する際の形式は、例えば、実メモリに配置した状態のように、演算手段がアクセスして実行可能な格納形式であればよい。または、実メモリに配置する前において、演算手段が常時アクセス可能なローカルな記録媒体(例えば、実メモリやハードディスクなど)にインストールした後の格納形式や、あるいは、通信ネットワークや搬送可能な記録媒体などから、ローカルな記録媒体にインストールする前の格納形式であってもよい。
また、セキュリティ管理プログラムは、コンパイルされた後のオブジェクトコードに限る物ではなく、ソースコードや、インタプリトまたはコンパイルの途中で生成される中間コードとして、記録媒体に格納されていてもよい。いずれの場合であっても、圧縮された情報の解凍、符号化された情報の復元、インタプリト、コンパイル、リンク、または、実メモリへの配置などの処理、あるいは、これらの処理の組み合わせによって、中間コードを演算手段が実行可能な形式に変換可能であれば、セキュリティ管理プログラムを記録媒体に格納する際の形式にかかわらず、同様の効果を得ることができる。
また、本発明に係るセキュリティコントローラは上述したいずれか1つのセキュリティ装置と通信するセキュリティコントローラであることを特徴としている。この構成により、本発明のセキュリティ装置に対してセキュリティモードを設定するセキュリティコントローラを提供できる。
本発明は、セキュリティ管理を必要とする様々なセキュリティ管理対象、例えば車両、家、ビル、オフィス、金庫などのドアや警報装置、あるいはオフィスや街頭などに設置された各種ネットワーク端末装置や、パソコンに対して、これらのセキュリティを管理する装置として利用できる。
本発明の一実施形態に係るセキュリティ装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るセキュリティシステムにおいて、セキュリティコントローラとセキュリティ装置との間で行う無線通信方式を示す図である。 セキュリティシステムにおいて、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域内に出入りすることによって、セキュリティ装置のセキュリティモードが切り替わる例を示す図である。 セキュリティシステムにおいて、セキュリティコントローラを所持するユーザはセキュリティ装置を利用できる一方で、セキュリティコントローラを所持しない他人はセキュリティ装置を利用できない例を示す図である。 セキュリティシステムにおいて、セキュリティ管理対象としての自動車を、セキュリティ装置によってセキュリティ管理する例を示す図である。 ACC検出センサの構成を示すブロック図である。 セキュリティコントローラに備えられるユーザインターフェースを示す図である。 セキュリティコントローラの機能を実現する内部構成を示すブロック図である。 セキュリティ装置における各種セキュリティモードの他のモードへの遷移を示す状態遷移図である。 セキュリティモードが非警戒モードに設定されている場合の、セキュリティ装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 セキュリティモードが警戒モードに設定されている場合の、セキュリティ装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 セキュリティモードが威嚇モードに設定されている場合の、セキュリティ装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置における処理の流れの一例を示すフローチャートであり、セキュリティコントローラがセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、セキュリティ装置のセキュリティモードが警戒準備モードに移行してから、一度でもセキュリティコントローラがセキュリティ管理領域内にあったとセキュリティモード変更判定部が判定した場合に、セキュリティモード設定部がセキュリティモードを警戒モードに設定する処理の流れを示すフローチャートである。 セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置における処理の流れの一例を示すフローチャートであり、セキュリティコントローラが応答し、かつセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部が判定した場合に、セキュリティモード設定部がセキュリティモードを警戒モードに設定する処理の流れを示すフローチャートである。 セキュリティモードが警戒準備モードに設定されている場合の、セキュリティ装置における処理の流れの一例を示すフローチャートであり、セキュリティコントローラが応答し、かつセキュリティ管理領域外に存在すると判定した後、続けてさらにもう一度、セキュリティコントローラが応答しかつセキュリティ管理領域外に存在するとセキュリティモード変更判定部が判定した場合に、セキュリティモード設定部がセキュリティモードを警戒モードに設定する処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 セキュリティシステム
2 セキュリティコントローラ
3 表示部
4 警戒設定ボタン
5 警戒解除ボタン
6 コマンド入力部
7 通信部
8 通知部
10 セキュリティ装置
11 通信部
12 威嚇部(威嚇手段)
20 セキュリティ管理部
21 セキュリティモード設定部(セキュリティモード設定手段)
22 セキュリティモード変更判定部(セキュリティモード変更判定手段)
23 距離判定部
24 ACC判定部
25 異常判定部
30 セキュリティ管理対象
35 自動車
40 ACC検出センサ
41 電圧測定回路
42 コネクタ

Claims (15)

  1. セキュリティ管理対象に備えられ、
    携帯可能なセキュリティコントローラと互いに通信し、
    自装置に設定される所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報の少なくともいずれかに基づいて自装置のセキュリティモードを非警戒モードまたは警戒モードに設定するセキュリティモード設定手段を備え、上記セキュリティモードが上記警戒モードである場合に上記セキュリティ管理対象に対するセキュリティ侵害要因の発生を警戒するセキュリティ装置において、
    上記セキュリティ管理対象に備えられた少なくとも1つのセンサが出力する情報、上記所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、の少なくともいずれかを、あらかじめ定められている基準と比較することによって、この基準を満たすか否かを判定し、満たす場合には、上記セキュリティモードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを判定するセキュリティモード変更判定手段をさらに備えており、
    上記セキュリティモードが上記非警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定したとき、または、上記セキュリティモードが上記警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードを上記非警戒モードに変更すべきことを判定したときに、上記セキュリティモード設定手段は、上記セキュリティモードをいったん警戒準備モードに設定し、
    さらに、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されている場合において、現在の警戒準備モードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを上記セキュリティモード変更判定手段が判定したとき、上記セキュリティモード設定手段は上記セキュリティモードを、上記セキュリティモード変更判定手段が判定したセキュリティモードに設定することを特徴とするセキュリティ装置。
  2. 上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されてから第1所定時間が経過した場合、上記セキュリティモード設定手段は、上記セキュリティモードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに設定することを特徴とする請求項1に記載のセキュリティ装置。
  3. 上記第1所定時間は、10分以上30分以内であることを特徴とする請求項2に記載のセキュリティ装置。
  4. 上記セキュリティ管理対象が車両である場合において、
    上記セキュリティモード変更判定手段は、上記車両におけるアクセサリ電源がオンからオフに変化したと判定したとき、上記セキュリティモードを上記警戒準備モードに変更すべきことを判定することを特徴とする請求項1に記載のセキュリティ装置。
  5. 上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されている場合において、
    上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域内に存在し、かつ、その後、上記セキュリティコントローラが上記セキュリティ管理領域内から上記セキュリティ管理領域外に移動すると判定したとき、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定することを特徴とする請求項4に記載のセキュリティ装置。
  6. 上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定された直後において上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その際、上記セキュリティモードが警戒準備モードに設定されてから一度でも上記セキュリティコントローラが上記セキュリティ管理領域内に存在したと判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記警戒モードに設定すべきことを判定することを特徴とする請求項4に記載のセキュリティ装置。
  7. 上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定された直後において、上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、さらに、上記セキュリティコントローラが応答すると判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定することを特徴とする請求項4に記載のセキュリティ装置。
  8. 上記セキュリティモード設定手段が上記セキュリティモードを上記警戒準備モードに設定した直後において、上記セキュリティコントローラが所定のセキュリティ管理領域外に存在し、かつ、その後、上記セキュリティコントローラが応答することが、続けて複数回成立すると判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定することを特徴とする請求項4に記載のセキュリティ装置。
  9. 上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されてから上記第1所定時間が経過した後に、上記セキュリティコントローラは上記セキュリティ管理領域内に存在し続けると判定するとき、上記セキュリティモード変更判定手段は、上記セキュリティモードを上記非警戒モードに設定すべきことを判定することを特徴とする請求項4に記載のセキュリティ装置。
  10. 上記セキュリティモードが上記警戒モードである場合において、上記車両に備えられる少なくとも1つのセンサから発生される情報を、あらかじめ定められている基準と比較することによって、この基準を満たすか否かを判定し、満たす場合に、上記車両のセキュリティを侵害する行為が行われたと上記セキュリティモード変更判定手段が判定した際に、威嚇動作を実行する威嚇手段をさらに備えており、
    上記威嚇手段は、上記セキュリティコントローラが上記車両内に置き忘れられたことを理由として上記セキュリティモードを上記警戒モードに設定したことを示唆するメッセージを通知するとともに上記威嚇動作を実行することを特徴とする請求項4に記載のセキュリティ装置。
  11. 上記威嚇手段は、上記セキュリティコントローラが上記車両内に存在することをユーザが理解可能なメッセージを通知すると共に上記威嚇動作を実行することを特徴とする請求項10に記載のセキュリティ装置。
  12. セキュリティ管理対象に備えられ、携帯可能なセキュリティコントローラと互いに通信し、自装置に設定される所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報の少なくともいずれかに基づいて自装置のセキュリティモードを自動的に非警戒モードまたは警戒モードに設定するセキュリティモード設定手段と、セキュリティモード変更判定手段とを備え、上記セキュリティモードが上記警戒モードである場合に上記セキュリティ管理対象に対するセキュリティ侵害要因の発生を警戒するセキュリティ装置において、セキュリティモードの設定を管理するセキュリティ管理方法であって、
    上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティ管理対象に備えられた少なくとも1つのセンサから入力される情報、上記所定のセキュリティ管理領域内から外への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、および上記所定のセキュリティ管理領域外から内への上記セキュリティコントローラの移動に関する情報、の少なくともいずれかを、あらかじめ定められている基準と比較することによって、この基準を満たすか否かを判定し、満たす場合には、上記セキュリティモードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを判定するセキュリティモード変更判定工程と、
    上記セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードが上記非警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモードを上記警戒モードに変更すべきことを判定したとき、または、上記セキュリティモードが上記警戒モードに設定されている場合において、上記セキュリティモードを上記非警戒モードに変更すべきことを判定したときに、セキュリティモード設定手段が、上記セキュリティモードをいったん警戒準備モードに設定し、さらに、セキュリティモード変更判定手段が、上記セキュリティモードが上記警戒準備モードに設定されている場合において、現在の警戒準備モードを上記非警戒モードまたは上記警戒モードに変更すべきことを判定したとき、セキュリティモード設定手段が、上記セキュリティモードを、上記セキュリティモード変更判定手段が判定したセキュリティモードに設定するセキュリティモード設定工程とを含んでいることを特徴とするセキュリティ管理方法。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のセキュリティ装置、および、このセキュリティ装置と通信するセキュリティコントローラを備えたことを特徴とするセキュリティシステム。
  14. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のセキュリティ装置を動作させるセキュリティ管理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのセキュリティ管理プログラム。
  15. 請求項14に記載のセキュリティ管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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