JP3702657B2 - 密封性を高めた弁駆動用モータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
流体管路に介装され、回転するシャフトに設けられた弁体により流体管路を閉塞する弁に用いるモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガス遮断弁に用いるモータとしてステッピングモータが知られている。このステッピングモータは、シャフトを備えたロータと、ヨークの外周にコイルが巻回されるとともにロータを間隙を介して覆うステータと、このステータを収納するケースと、このケースの開口部を塞ぐとともにロータのシャフトを回転自在に支持する軸受が取り付けられた蓋とを備えており、そしてロータのシャフトにおける蓋から外方に突出した部分に取り付けられた弁が、地震を感知した際にガス供給管路を閉塞するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のステッピングモータにあっては、蓋の軸受を通ってガス供給管路からステッピングモータ内にガスが僅かに進入し、このガスが、コイルの巻線間、ヨーク間あるいはステータと蓋との間を通って外部に漏洩する恐れがあった。
そこで、本発明は、ガスなどの流体が漏洩する恐れのない密封性を高めた弁駆動用モータを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明に係る密封性を高めた弁駆動用モータは、流体管路に介装され、回転するシャフトに設けられた弁体により上記流体管路を閉塞する弁に用いるモータであって、上記シャフトを備えたロータと、ヨークの外周にコイルが巻回されるとともに上記ロータを間隙を介して覆うステータと、このステータを収納するケースと、上記ステータの開口部を塞ぐとともに上記ロータの上記シャフトを回転自在に支持する軸受が取り付けられた蓋とを有してなり、かつ、上記ステータが密封性を有するように上記ステータに合成樹脂が有底円筒状に一体成形され、その有底部の内側の嵌着凹部に上記シャフトの他端が回転自在に支持されているとともに、このステータに上記蓋が密封部材を介して取り付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の本発明に係る密封性を高めた弁駆動用モータは、請求項1に記載の発明において、上記ステータは、上記ヨークが合成樹脂により一体化され、この外周にコイルが巻回されてなることを特徴とするものである。
【0005】
上記請求項1または請求項2に記載の発明によれば、ステータが密封性を有するように、ステータに合成樹脂を有底円筒状に一体成形し、その有底部の内側の嵌着凹部にシャフトの端部を回動自在に支持するとともに、このステータに蓋を密封部材を介して取り付けたので、蓋の軸受を通って流体管路からモータ内に進入したガスなどの流体が、コイルの巻線間、ヨーク間またはステータと蓋との間を通って外部に漏洩することがない。さらに、従来、ケースとコイルとの間は空気が介在するのみの狭い間隙となっていたため雷サージによってコイル巻線が破断する恐れがあったが、本発明においてステータに合成樹脂を一体成形する際、コイルの外周を合成樹脂が覆うようにすれば、コイルとケースの内周面との間に合成樹脂が介在されるので絶縁性能が向上するため、雷サージによるモータの損傷が防止される。
また、請求項2に記載の発明によれば、ステータを、ヨークを合成樹脂により一体化し、この外周にコイルを巻回して構成したので、ヨーク間の位置決めおよび固定が正確にかつ容易になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る弁の一例としてのガス遮断弁の一実施形態を示す縦断面図である。
同図において、符号Mは、本発明に係るステッピングモータ(モータ)であって、このステッピングモータMは、外周面1Aに周方向に交互に着磁されたロータ1を中心部に備えている。このロータ1の中央部には、シャフト2が固定されている。このロータ1の外側には、僅かの間隔を介してステータ3が配置されている。このステータ3は、ロータ1の軸方向に併設されたヨーク4、4に合成樹脂5が射出成形によって一体成形されて、円筒状のボビン6が形成され、このボビン6におけるヨーク4、4部分の外周にそれぞれコイル7、7が巻回されて構成されている。上記ヨーク4、4の内周面4A、4Aには、それぞれ複数の極歯が周方向に等間隔をおいて列設されている。そして、コイル7、7に通電して、これら極歯を交互に異極に励磁することによりロータ1を回転させるようになっている。
【0007】
円筒状のボビン6に形成されたステータ3は、さらに合成樹脂8が射出成形によって一体成形されて、有底円筒状に形成されている。合成樹脂8は、ボビン6の内周を隙間なく覆うように形成されており、これによりヨーク4、4間を通ってガスが漏洩しないようにされている。また、合成樹脂8は、ボビン6の外周にも形成されており、コイル7、7の外周は合成樹脂8により覆われているが、ヨーク4、4の外側の端面は剥き出しとされている。
【0008】
ステータ3における合成樹脂8からなる有底部9の内側中央部には、嵌着凹部9Aが形成されており、この嵌着凹部9Aがロータ1のシャフト2の一端部を回転自在に支持している。一方、ステータ3の開口部側には、この開口部を塞ぐ蓋11が、Oリング(密封部材)12を介して気密に取り付けられている。すなわち、ステータ3における開口部側の合成樹脂8の端面には、リング状の溝13が形成されており、この溝13にOリング12が装着されこのOリング12を介在させて蓋11がボルト等により取り付けられている。蓋11の中央部に穿設された取付孔14には、軸受15が嵌着されており、この軸受15がロータ1のシャフト2の他端部を回転自在に支持している。
【0009】
ステータ3は、有底円筒状のケース17内に収納されており、このケース17の内周面がヨーク4、4の外側の端面に密着することにより、ヨーク4、4とケース17とによって当該ステッピングモータMの磁気回路が構成されている。
【0010】
このように構成されたステッピングモータMは、ガス供給管路(流体管路)30の途中に拡径して設けられたガス遮断部31に、蓋11とガス遮断部31のフランジ部32とをパッキンのような密封部材33を介在させてボルト等で締着することにより、気密に取り付けられる。ガス遮断部31内に突出されたシャフト2の先端部分には、送りネジ35が形成されており、この送りネジ35には、弁体36の雌ネジ37が螺合されている。弁体36は、シャフト2の周方向への回転を阻止されているとともに軸方向に往復移動可能とされており、これによりシャフト2の回転に伴ってシャフト2の軸方向に移動するようになっている。ガス遮断部31内にガスを入れる側のガス供給管路30である管路30Aにおけるガス遮断部31内には、弁座40が形成されている。ガス遮断部31に入ったガスは、ガス遮断部31からガスを出す側のガス供給管路30である管路30Bから出ていく。
【0011】
このように構成されたガス遮断弁においては、地震を感知した際にステッピングモータMが作動し、このステッピングモータMのシャフト2が所定の回転をすると、弁体36が弁座40の向かって移動し弁座40に着座し、ガス供給管路30の一部である管路30Aを閉塞する。このガス遮断弁は、ステッピングモータMを逆回転させることにより、弁体36が弁座40から離間し、元の状態に簡単に復旧する。
【0012】
上記のように構成されたステッピングモータMにあっては、ステータ3が密封性を有するように、ステータ3に合成樹脂8を一体成形するとともに、このステータ3に蓋11をOリング12を介して気密に取り付けたので、蓋11の軸受15を通ってガス供給管路30途中のガス遮断部31からステッピングモータM内に進入したガスが、ヨーク4、4間またはステータ3と蓋11との間を通って外部に漏洩するのを完全に防ぐことが可能となる。
【0013】
さらに、従来、ケース17とコイル7、7との間は空気が介在するのみの狭い間隙となっていたため雷サージによってコイル7の巻線が破断する恐れがあったが、上記のステッピングモータMにおいては、コイル7、7の外周を合成樹脂8が覆っているので、コイル7、7とケース17の内周面との間に合成樹脂8が介在しているから絶縁性能が向上するため、雷サージによるステッピングモータMの損傷を防止することが可能となる。
さらには、ステータ3を、ヨーク4、4を合成樹脂5により一体化し、この外周にコイル7、7を巻回した構成としたから、ヨーク間の位置決めおよび固定を正確にかつ容易に行うことが可能となる。
【0014】
なお、上記実施の態様では、ガス遮断弁に用いる場合について説明したが、これに限らず、例えばエアコン室外機の弁やラジエータの温水弁などにも用いることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または請求項2に記載の本発明に係る密封性を高めた弁駆動用モータにあっては、ステータが密封性を有するように、ステータに合成樹脂を有底円筒状に一体成形し、その有底部の内側の嵌着凹部にシャフトの端部を回動自在に支持するとともに、このステータに蓋を密封部材を介して取り付けたから、蓋の軸受を通って流体管路からモータ内に進入したガスなどの流体が、ヨーク間またはステータと蓋との間を通って外部に漏洩するのを完全に防止することができる。加えて、ステータに合成樹脂を一体成形する際、コイルの外周を合成樹脂が覆うようにすれば、コイルとケースの内周面との間に合成樹脂が介在することとなって絶縁性能が向上するから、雷サージによってモータが損傷するのを防止することができる。
また、請求項2に記載の本発明に係る密封性を高めた弁駆動用モータあっては、ステータを、ヨークを合成樹脂により一体化し、この外周にコイルを巻回した構成としたから、ヨーク間の位置決めおよび固定を正確にかつ容易に行うことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弁の一例としてのガス遮断弁の一実施形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
M ステッピングモータ(モータ)
1 ロータ
2 シャフト
3 ステータ
4 ヨーク
5 合成樹脂
7 コイル
8 合成樹脂
11 蓋
12 Oリング(密封部材)
15 軸受
17 ケース
30 ガス供給管路(流体管路)
36 弁体
Claims (2)
- 流体管路に介装され、回転するシャフトに設けられた弁体により上記流体管路を閉塞する弁に用いるモータであって、
上記シャフトを備えたロータと、ヨークの外周にコイルが巻回されるとともに上記ロータを間隙を介して覆うステータと、このステータを収納するケースと、上記ステータの開口部を塞ぐとともに上記ロータの上記シャフトの一端を回転自在に支持する軸受が取り付けられた蓋とを有してなり、かつ、上記ステータが密封性を有するように上記ステータに合成樹脂が有底円筒状に一体成形され、その有底部の内側の嵌着凹部に上記シャフトの他端が回転自在に支持されているとともに、このステータに上記蓋が密封部材を介して取り付けられていることを特徴とする密封性を高めた弁駆動用モータ。 - 上記ステータは、上記ヨークが合成樹脂により一体化され、この外周にコイルが巻回されてなることを特徴とする請求項1に記載の密封性を高めた弁駆動用モータ。
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