JP3702487B2 - 情報処理装置及びデータの記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、情報処理装置及びデータの記録媒体に関し、例えば光ディスク装置において、情報記録面を同心円状に複数の領域に分割して記録密度を向上すると共に各領域に専用のピックアップを割り当てるにつき、同心円状に分割された隣接する領域間で基準信号を円周方向にずらして記録し、これら基準信号が再生されるタイミングを監視することにより、記録密度の低下を有効に回避し、簡易かつ迅速に、各ピックアップの誤動作を検出することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク装置等においては、記録媒体の情報記録面を同心円状に分割することにより、記録容量を増大するようになされたものが提案されている。
【0003】
すなわちこの種の光ディスク装置において、角速度一定の条件で光ディスクを回転駆動すると、内外周で線速度が変化し、一定のデータ転送速度で記録再生する場合、外周側程、線記録密度が低下する。
【0004】
これによりこの種の光ディスク装置においては、情報記録面を、例えば内周側、外周側の2つの領域に分割し、内周側及び外周側の領域でそれぞれデータ転送速度を切り換えて所望の情報を記録再生するようになされ、これにより外周側の記録密度を向上して全体の記録密度を向上するようになされていた(以下この種の光ディスクをマルチゾーンの光ディスクと呼ぶ)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこのようにマルチゾーンの光ディスクを1つの光学ブロックによりアクセスする場合、各領域に対応して信号処理系の動作を切り換える必要がある。従って、各領域に専用の光学ブロックを割り当てると共に、各光学ブロックに対応して専用の信号処理系を形成すれば、その分シークに要する時間を短縮することができ、また複数の領域を同時にアクセスして転送レートを向上できると考えられる。
【0006】
ところがこの種の光ディスク装置においては、シーク時間を短縮するため光学ブロックを高速度で移動するようになされており、このように同心円状に分割した各領域に専用の光学ブロックを割り当てた場合、この光学ブロックがシークにより隣接する領域に侵入する場合が発生する。
【0007】
このように隣接する領域に光学ブロックが侵入した場合、光ディスクに記録されたアドレスデータにより光学ブロックが対応する領域を正しくアクセスしていないことを検出することができると考えられ、このアドレスデータに基づいて光学ブロックを正しい領域に復帰させることができると考えられる。ところがこのようにいちいち再生結果を待って光学ブロックを正しい領域に復帰させたのでは、正しい状態に復帰するまでに時間を要する問題がある。
【0008】
この問題を解決する1つの方法として、光学ブロックの位置を検出する位置検出センサを配置し、この位置検出センサの検出結果により光学ブロックが対応する領域を正しくアクセスしているか否か判断する方法が考えられる。
【0009】
ところがこのように位置検出センサを用いる場合、位置検出センサの取り付け精度、検出精度等により、各領域の境界を大きく形成しなければ正しい検出結果を得ることが困難になる。従ってこの場合、境界を形成する分、光ディスクの記録密度が低下する問題がある。また、位置検出センサを配置した分、光ディスク装置においては、全体の構成が煩雑になる問題もある。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、情報記録面を同心円状に複数の領域に分割して記録密度を向上すると共に各領域に専用のピックアップを割り当てるにつき、記録密度の低下を有効に回避し、簡易かつ迅速に、ピックアップの誤動作を検出し、必要な処理を実行することができる情報処理装置及びデータの記録媒体を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、情報記録面を同心円状に複数の領域に分割し、先の複数の領域にそれぞれ基準信号を規定の角間隔で記録し、この基準信号の記録位置を、隣接する各領域で、情報記録面の円周方向に規定角度ずらして設定する。
【0012】
またこのとき先の基準信号が、バースト状の単一信号でなるようにする。
【0013】
さらにこのとき、先の各領域が放射状に分割されてセクタが形成され、先の基準信号の記録位置が、セクタの開始位置でなるようにする。
【0015】
また、ディスク状記録媒体をアクセスする情報処理装置において、このディスク状記録媒体が、情報記録面が同心円状に複数の領域に分割され、かつ各領域に基準信号が規定の角間隔で、隣接する領域間において情報記録面の円周方向に規定角度ずれて記録され、この情報処理装置が、先の各領域をそれぞれアクセスして再生信号を出力する複数のピックアップと、再生信号に基づいて、各ピックアップ間で先の基準信号が再生されるタイミングのずれを検出してタイミング検出結果を出力するタイミング検出手段と、このタイミング検出結果に基づいて、複数のピックアップが対応する各領域を正しくアクセスするように管理する管理手段とを備えるようにする。
【0016】
またこのとき、先のタイミング検出手段が、複数のピックアップにより出力された複数の再生信号に含まれている基準信号をそれぞれ検出する基準信号検出手段と、この基準信号検出手段で検出された複数の再生信号に含まれている基準信号を位相比較し、位相比較結果を先のタイミング検出結果として出力する位相比較手段とを有する。
【0017】
さらにこのとき、これら複数のピックアップが、対応する各領域を正しくアクセスしているとき、先の位相比較手段より一致の位相比較結果が得られるように、規定角度に対して、情報記録面の円周方向に一定角度離間して配列されるようにする。
【0018】
またこのとき情報処理装置が、基準信号の再生結果を基準にして自走する内部基準信号を生成し、先の管理手段が、位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られると、先の内部基準信号に対する基準信号のずれを検出することにより、対応する領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動する。
【0019】
さらにこの管理手段が、先の複数のピックアップがシーク動作したときに、先の位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られた場合、先の複数のピックアップの直前のシーク動作に応じて、先の複数のピックアップの移動方向を検出し、先の複数のピックアップの中から、対応する領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動する。
【0020】
またこれに代えて、管理手段が、先の位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られると、情報記録面に記録されたアドレスに基づいて、対応する領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動する。
【0021】
【作用】
情報記録面を同心円状に複数の領域に分割し、先の複数の領域にそれぞれ基準信号を規定の角間隔で記録し、この基準信号の記録位置を、隣接する各領域で、情報記録面の円周方向に規定角度ずらして配置すれば、この基準信号が再生されるタイミングを各領域でそれぞれ固有のタイミングに設定することができる。従ってこのタイミングよりピックアップが対応する領域を正しくアクセスしているか否か判断することができる。
【0022】
またこのとき先の基準信号が、バースト状の単一信号でなるようにすれば、PLL回路等の動作を待つことなく、簡易かつ迅速にタイミングを検出することができる。
【0023】
さらにこのとき、先の各領域が放射状に分割されてセクタが形成され、先の基準信号の記録位置が、セクタの開始位置でなるようにすれば、セクタの開始位置を表すマーカーを利用してタイミングを検出することができる。
【0025】
また、ディスク状記録媒体をアクセスする情報処理装置において、このディスク状記録媒体が、情報記録面が同心円状に複数の領域に分割され、かつ各領域に基準信号が規定の角間隔で、隣接する領域間において情報記録面の円周方向に規定角度ずれて記録され、この情報処理装置が、先の各領域をそれぞれアクセスして再生信号を出力する複数のピックアップと、再生信号に基づいて、各ピックアップ間で、先の基準信号が再生されるタイミングのずれを検出してタイミング検出結果を出力するタイミング検出手段を備えるようにすれば、このタイミング検出結果により複数のピックアップが対応する各領域を正しくアクセスしているか否か判断することができる。
【0026】
またこのとき、先のタイミング検出手段が、複数のピックアップにより出力された複数の再生信号に含まれている基準信号をそれぞれ検出する基準信号検出手段と、この基準信号検出手段で検出された複数の再生信号に含まれている基準信号を位相比較し、位相比較結果を先のタイミング検出結果として出力する位相比較手段とを有するようにすれば、簡易かつ迅速に、タイミングのずれを検出することができる。
【0027】
さらにこのとき、これら複数のピックアップが、対応する各領域を正しくアクセスしているとき、先の位相比較手段より一致の位相比較結果が得られるように、規定角度に対して、情報記録面の円周方向に一定角度離間して配列されれば、不一致の位相比較結果が得られた場合、何れかのピックアップが隣接する領域に侵入してアクセスしていると判断することができる。
【0028】
これにより情報処理装置が、基準信号の再生結果を基準にして自走する内部基準信号を生成し、先の管理手段が、位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られると、先の内部基準信号に対する基準信号のずれを検出することにより、対応する領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動して、対応する領域を正しくアクセスするように制御することができる。
【0029】
またこれに代えて管理手段が、先の複数のピックアップがシーク動作したときに、先の位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られた場合、先の複数のピックアップの直前のシーク動作に応じて、先の複数のピックアップの移動方向を検出し、先の複数のピックアップの中から、対応する領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動すれば、いちいち誤動作したピックアップを検出しなくても、速やかに正しい状態を形成することができる。
【0030】
またこれに代えて、管理手段が、先の位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られると、情報記録面に記録されたアドレスに基づいて、対応する領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動すれば、例えば起動時等にあっても、対応する領域を正しくアクセスするように制御することができる。
【0031】
【実施例】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【0032】
(1)実施例の構成
図2は、本発明の一実施例に係る光ディスク装置を示すブロック図である。この光ディスク装置1は、マルチゾーンの光磁気ディスク2に画像データを記録し、またこのマルチゾーンの光磁気ディスク2に記録された画像データを再生して出力する。なおこの実施例において、光ディスク装置1は、4つの光学ブロック3〜6を有し、これに対応する4系統の処理系を有しているが、図2の説明においては説明の簡略化のため1系統についてのみ説明する。
【0033】
すなわち光ディスク装置1は、SCSIコントローラ7を介してSCSI(Small computer Sysytem Interface)により外部機器と接続され、この外部機器より入力される制御コマンドに応動して動作を切り換える。SCSIコントローラ7は、この外部機器より入力される制御コマンドを内部バスBUSに出力すると共に、この内部バスBUSより入力される応答のコマンドを外部機器に出力する。またSCSIコントローラ7は、記録時、この外部機器より入力される画像データを誤り訂正回路8に出力し、再生時、誤り訂正回路8より入力される画像データを外部機器に出力する。
【0034】
誤り訂正回路8は、記録時、このSCSIコントローラ7より入力される画像データに誤り訂正符号等を付加して規定のデータ構造に変換した後、1−7符号化処理して符号化データを生成し、この符号化データをRF回路9に出力する。これに対して再生時、誤り訂正回路8は、このRF回路9より入力される符号化データを記録時とは逆に元のデータ構造に変換した後、誤り訂正処理等の規定のデータ処理を実行し、これにより光磁気ディスク2に記録された画像データを再生してSCSIコントローラ7に出力する。
【0035】
RF回路9は、対応する光学ブロック3〜6より得られる戻り光の受光結果をレーザーパワーコントロール回路10に出力すると共に、この戻り光より光磁気ディスク2に予めプリフオーマットして記録されたセクターマーク等を検出し、記録、再生のタイミングを検出する。さらにRF回路9は、記録時、誤り訂正回路8より入力される符号化データをNRZI(Non Return to Zero Inverted )変調して変調信号を生成し、セクターマーク等により検出したタイミングを基準にして、この変調信号をレーザーパワーコントロール回路10に出力する。
【0036】
また再生時、RF回路9は、対応する光学ブロック3〜6より得られる再生信号RFを入力し、この再生信号RFより生成される再生クロックにより再生信号RFをNRZI復調して再生データを生成し、この再生データを誤り訂正回路8に出力する。
【0037】
レーザーパワーコントロール回路10は、RF回路9より入力される戻り光の受光結果に基づいて光学ブロック3より光磁気ディスク2に照射されるレーザービームLの光量を規定の光量に保持する。さらにレーザーパワーコントロール回路10は、書き込み時、HF重畳回路13を介してRF回路9より入力される変調信号に応じて、レーザービームLの光量を再生時の光量より書き込み時の光量に間欠的に立ち上げる。
【0038】
光学ブロック3(4〜6)は、シャーシーに対して固定された固定部3Aと、光磁気ディスク2の半径方向に可動する可動部3Bとで形成されている。このうち固定部3Aは、レーザービームを射出するレーザーダイオード12を有し、記録時、HF重畳回路13でレーザーダイオード12の駆動信号に高周波信号を重畳することにより、レーザービームLの光量を再生時の光量より書き込み時の光量に間欠的に立ち上げる。
【0039】
さらに固定部3Aは、レーザーダイオード12より射出されたレーザービームLを、プリズム14を透過して光磁気ディスク2の回転中心軸に向かって射出することにより、この射出光の光軸上に配置された可動部3BにレーザービームLを供給する。さらに固定部3Aは、可動部3Bより得られるレーザービームLの戻り光をプリズム14にて反射した後、プリズム15により光路を折り曲げ、規定の受光素子16で受光する。
【0040】
この受光素子16は、この戻り光よりトラッキングエラー信号、再生信号等を形成できるように受光面が形成され、各受光面の受光結果をそれぞれプリアンプ17に出力する。固定部3Aは、このプリアンプ17において、受光素子16の各出力信号を電流電圧変換処理した後、加減算処理し、規定の増幅率で増幅して出力する。これにより固定部3Aは、可動部3Bに対してレーザービームLを供給すると共に、可動部3Bより得られる戻り光を受光して再生信号RF、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号等を生成するようになされている。
【0041】
これに対して可動部3Bは、ラジアルサーボ回路19により駆動されて、規定の退避位置より光磁気ディスク2の半径方向に可動するように形成され、固定部3Aより供給されるレーザービームLの光路をプリズム20にて折り曲げた後、対物レンズ21により光磁気ディスク2の情報記録面に集光する。また可動部3Bは、情報記録面より得られるレーザービームLの戻り光を対物レンズ21により集光した後、プリズム20にて折り曲げて固定部3Aに射出する。
【0042】
かくするにつき光ディスク装置1では、記録時、このレーザービームLの光量が間欠的に立ち上げられると共に、このレーザービームの照射位置に規定の磁界が印加され、これにより熱磁気記録の手法を適用して所望のデータを記録できるように形成されている。また光ディスク装置1では、再生時、戻り光の偏波面の変化に応じて信号レベルが変化する再生信号RFを固定部3Aより得ることができるように形成され、これによりカー効果を利用して記録したデータを再生できるようになされている。
【0043】
これにより可動部3Bは、固定部3Aと共に、光磁気ディスク2をアクセスして再生信号RFを出力するピックアップを形成するようになされている。
【0044】
この可動部3Bにおいて、対物レンズ21は、駆動信号により上下左右に可動するように形成されている。トラッキングサーボ回路24は、システムコントロール回路25により制御されて動作を立ち上げ、トラッキングエラー信号に基づいてこの対物レンズ21を左右に可動し、これにより光学ブロック3をトラッキング制御する。
【0045】
またフォーカスサーボ回路26は、同様にシステムコントロール回路25により制御されて動作を立ち上げ、フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズ21を上下に可動し、これにより光学ブロック3をフォーカス制御する。
【0046】
かくするつきこの実施例において、トラッキングサーボ回路24及びフォーカスサーボ回路26は、4つの光学ブロック3〜6に対応して、4系統設けられ、また誤り訂正回路8及びレーザーパワーコントロール回路10についても4つの光学ブロック3〜6に対応して、4系統設けられるようになされている。
【0047】
ディスクサーボ回路27は、スピンドルモータ28を回転駆動し、これによりこのスピンドルモータ28の回転軸にチャッキングされた光磁気ディスク2を角速度一定の条件で回転駆動する。
【0048】
(1─1)光磁気ディスクの構成
ここで図1に示すように光磁気ディスク2は、プリフォーマットにより、情報記録面が同心円状に分割され、内周側の領域AR1と外周側の領域AR2とで光磁気ディスク2の半径方向の長さがほぼ等しい値になるように設定されている。さらに光磁気ディスク2は、各領域AR1及びAR2をそれぞれ放射状に等分割して42個のセクタが形成され、内周側の領域AR1と外周側の領域AR2とで、各セクタが規定の角度αだけ円周方向にずれて形成されるようになされている。ここでαは、各セクタの角度θより小さな値でなる。
【0049】
光磁気ディスク2において、この内周側の領域AR1及び外周側の領域AR2のセクタは、図3に示すように規定されている。これにより光磁気ディスク2は、角速度一定の条件で回転駆動した際に、外周側の領域AR2で増大する線速度の分、記録に供するデータ転送速度を外周側で増大し、内周側及び外周側の領域AR1及びAR2で線記録密度をほぼ等しい値に設定するようになされている。これにより光磁気ディスク2では、記録密度を向上するようになされている。
【0050】
ここで各セクタは、予めプリフォーマットにより形成された55バイトのアドレス部が先頭に形成され、残りの領域がユーザーエリアに割り当てられ、このユーザーエリアに規定フォーマットのデータを記録できるようになされている。
【0051】
このアドレス部は、先頭部分及び終了部分に、それぞれセクターマーク(SM)及びポストアンブル(PA)が記録され、セクターマークSMによりセクタの開始位置でなるアドレス部の開始位置を表し、ポストアンブル(PA)によりアドレス部の終了端を表すようになされている。
【0052】
さらにこのアドレス部は、残りの領域に、アンドスマーク(AM1、AM2、AM3)、ID信号(ID1、ID2、ID3)、基準信号(VFO1、VFO2、VFO3)が順次循環的に3回繰り返し記録され、これにより信頼性を確保できるようになされている。ここでアンドスマークは、ID信号の記録開始位置を表し、基準信号は、記録再生時のデータクロックを生成できるようになされている。
【0053】
これに対してID信号は、トラック番号、ID番号及びセクタ番号のデータに誤り訂正符号(CRC)、00hのデータを付加した後、1−7変調し、さらにNRZI変調して記録されるようになされ、光磁気ディスク2では、このID信号により記録再生位置を表すアドレスを検出できるようになされている。
【0054】
かくして光ディスク装置1では、セクターマークSMに基づいてセクタの開始位置を検出し、またID信号により記録再生位置を確認し、該当するセクタにおいてポストアンブルが検出されると、続くユーザーエリアに対して記録再生の処理を実行することになる。
【0055】
ユーザーエリアは、試し書き領域(ALPC)に続いて、基準信号の記録領域(VFO4)、データの記録領域(DATA−AREA)、バッファの領域(BUFFER)が形成され、試し書き領域を用いて書き込み時の光量を調整できるように形成され、また基準信号の記録領域にデータクロックを記録するように形成され、バッファの領域は、ブランクの領域として保持されるようになされている。
【0056】
データの記録領域は、規定の同期パターンを記録する同期パターンの領域(SYNC)に続いて、規定バイトのデータを誤り訂正符号と共に記録する記録領域(DATA)とリシンクの領域(RESYNC)とが交互に形成され、最後にダミーバイト00hの記録領域が形成されるようになされている。
【0057】
かくするにつき内周側の記録領域AR1と外周側の記録領域AR2とで、線記録密度をほぼ等しく設定したことにより、この光磁気ディスク2では、内周側との記録領域AR1と外周側の記録領域AR2とで、このデータの記録領域にそれぞれ2026バイト及び2978バイトのデータを記録できるように形成されている。
【0058】
(1−2)セクターマーク
このようにして光磁気ディスク2に予めプリフォーマットされるセクターマーク等は、1−7変調されたID信号と共に、NRZI変調されてマスタリング装置により原盤に記録され、この原盤より光磁気ディスク2が作成されることにより、光磁気ディスク2に記録される。
【0059】
このうちセクターマークは、図4に示すように、5バイトのデータに相当する長さを有し、60チャンネルビット長のマークパターンでなる単一の繰り返し信号により形成されるようになされている。なおここでTは、1チャンネルビット長に相当する。これにより光ディスク装置1では、セクターマークSMをバースト状の単一信号で形成し、簡易な構成でセクターマークSMを検出できるようになされている。
【0060】
(1−3)光学ブロックと周辺構成
図1に示すように光ディスク装置1は、これら4個の光学ブロック3〜6のうち、この光磁気ディスク2の内周側及び外周側の領域AR1及びAR2にそれぞれ専用の光学ブロックをそれぞれ2個づつ割り当てると共に、これら各光学ブロック3〜6を用いて2つの領域AR1及びAR2を同時にアクセスし、これによりデータ転送速度を向上する。なおこの図2においては、説明を簡略にするため、内周側及び外周側、各1個の光学ブロック3及び4について説明する。
【0061】
すなわち光ディスク装置1では、誤り訂正回路8より記録に供するデータを出力する際に、内周側のセクタと外周側のセクタに対応した分割比で、記録に供するデータを内周側の記録系(すなわちRF回路9A及び光学ブロック3でなる)と、外周側の記録系(すなわちRF回路9B及び光学ブロック4でなる)に分割して出力し、これにより内周側及び外周側の領域AR1及びAR2を同時にアクセスしてデータ転送速度を向上する。
【0062】
また再生時においては、同様に、光学ブロック3及び4により内周側及び外周側の領域AR1及びAR2を同時にアクセスし、その結果得られる画像データを誤り訂正回路8により合成して出力し、これにより再生時においても、データ転送速度を向上する。このため光学ブロック3及び4は、光磁気ディスク2をアクセスする際、光磁気ディスク2の半径方向に連動してシークするようになされている。
【0063】
このようにして光磁気ディスク2をアクセスするにつき、光ディスク装置1において、この内周側及び外周側をそれぞれアクセスする光学ブロック3及び4は、光磁気ディスク2の回転中心を基準にして、光磁気ディスク2の円周方向に角度nθ+αだけ離間して配置されるようになされている。ここでnは整数を表し、θは各セクタの角度を表す。
【0064】
このように配置すれば、光磁気ディスク2において内周側及び外周側でセクタが角度αだけずれて配置されていることにより、それぞれ光学ブロック3及び4に割り当てられた内周側及び外周側の領域AR1及びAR2を正しくアクセスするとき、光学ブロック3及び4により光磁気ディスク2に照射されるレーザービームは、同じタイミングでセクタの開始位置を横切るのに対し、光学ブロック3又は4が隣接する領域AR2又はAR1側に侵入すると、レーザービームがセクタの開始位置を横切るタイミングが一致しなくなる。
【0065】
これによりこの実施例においては、このセクタを横切るタイミングをセクターマークにより比較して、簡易かつ迅速に、光学ブロック3及び4が正しい領域をアクセスしているか否か検出する。またこのタイミングが一致しなくなると、光学ブロック3及び4のうち、隣接する領域に侵入した光学ブロックを検出し、この光学ブロックを正しい領域に移動する。
【0066】
すなわちこの実施例において、それぞれ内周側及び外周側に割り当てられたRF回路9A及び9Bは、図2について上述したように、それぞれPLL回路30A及び30Bにより基準信号(VFO1〜VFO3)を基準にして再生クロックを生成し、この再生クロックによりそれぞれ再生信号RF1及びRF2を再生データに変換して出力する。
【0067】
ここでPLL回路30A及び30Bは、それぞれ内周側及び外周側の領域AR1及びAR2に対応するように、ロックインレンジが設定され、これにより光学ブロック3及び4が正しい領域をアクセスしているとき、基準信号(VFO1〜VFO3)に正しく位相同期して再生クロックを生成できるのに対し、隣接する領域を光学ブロック3及び4が誤ってアクセスしているとき、基準信号(VFO1〜VFO3)に正しく位相同期できないようになされている。
【0068】
セクターマーク(SM)検出回路31A及び31Bは、それぞれRF回路9A及び9Bより再生信号RF1及びRF2を受け、この再生信号RF1及びRF2の信号レベルを比較回路により検出することにより、セクターマークSMを検出する。ここで光磁気ディスク2において、各セクタの終了端にバッファの領域を形成し、また先頭端にバースト状の単一信号でなるセクターマークSMを記録したことにより、セクターマーク検出回路31A及び31Bにおいては、PLL回路30A及び30Bが位相ロックしていない場合でも、単に再生信号RF1及びRF2の信号レベルの立ち上がりを検出して、簡易かつ迅速にセクターマークSMを検出することができる。
【0069】
図5に示すように、これによりセクターマーク検出回路31A及び31Bは、セクターマークSMのタミングで信号レベルが立ち上がるセクターマーク検出信号SM1及びSM2を出力する(図5(A)及び(B))。
【0070】
位相比較回路32は、このセクターマーク検出信号SM1及びSM2を位相比較する位相比較回路でなり、図6に示すように、セクターマーク検出信号SM1及びSM2の信号レベルの立ち上がりが一致しなくなると、システムコントロール回路25に出力する位相比較結果Fの信号レベルを立ち上げる。
【0071】
すなわち内周側及び外周側でセクタが角度αだけずれて配置され、またこれに対応して光学ブロック3及び4が角度nθ+αだけ離間して配置されていることにより、光学ブロック3及び4が内周側及び外周側の領域AR1及びAR2を正しくアクセスするとき、セクターマークSMの再生されるタイミングが光学ブロック3及び4で一致し、セクターマーク検出信号SM1及びSM2においては、位相が一致する。
【0072】
これに対して光学ブロック3又は4の何れかが、誤って隣接する領域に侵入した場合、セクターマークSMの再生されるタイミングが光学ブロック3及び4で一致しなくなり、セクターマーク検出信号SM1及びSM2(図6(A)及び(B))においては、セクタがずれて配置された角度αの分、時間tだけ位相差が発生する。これにより光ディスク装置1では、位相比較回路32においてセクターマーク検出信号SM1、SM2の位相比較結果を得ることにより、この位相比較結果に基づいて、光学ブロック3及び4が内周側及び外周側の領域AR1及びAR2を正しくアクセスしているか否か、簡易に検出するすることができる。
【0073】
かくするにつき、この実施例においては、単に再生信号RF1及びRF2の信号レベルの立ち上がりを検出し、この検出結果を位相比較するだけで、光学ブロック3又は4の何れかが、誤って隣接する領域に侵入したことを検出することができ、その分迅速にこの種の誤動作を検出することができる。また隣接する領域間に境界を形成しなくても、この誤動作を高い精度で検出することができ、その分光磁気ディスク2の記録密度の低下を有効に回避することができる。
【0074】
アドレス検出回路33A及び33Bは、RF回路9A及び9Bより復調されて出力されるID信号に基づいて、レーザービーム照射位置の各セクタについて、アドレスデータAD1及びAD2を生成し、このアドレスデータAD1及びAD2をシステムコントロール回路25に出力する。
【0075】
システムコントロール回路25は、位相比較結果Fの信号レベルが立ち上がった場合及び起動時、規定の処理手順を実行し、これにより誤って隣接する領域に侵入した光学ブロックを検出し、この光学ブロックを正しい領域に移動する。
【0076】
すなわちシステムコントロール回路25は、起動時、図7に示す処理手順を実行する。ここでシステムコントロール回路25は、ユーザが起動の操作を実行すると、ステップSP1からステップSP2に移り、サーボ回路等の動作を立ち上げる。ここでシステムコントロール回路25は、ディスクサーボ回路27を起動して光磁気ディスク2を回転駆動する。またラジアルサーボ回路19を起動し、光学ブロック3及び4の可動部3B及び4Bを規定の退避位置より各光学ブロック3及び4に割り当てられた領域AR1及びAR2に移動する。
【0077】
さらにシステムコントロール回路25は、トラッキングサーボ回路24及びフォーカスサーボ回路26を起動し、トラッキング制御及びフォーカス制御を開始する。またシステムコントロール回路25は、自走する内蔵のタイマをセクターマーク検出信号SM1又はSM2によりリセットし、このタイマにより規定の基準周期信号PLL(図5(C)及び図6(C))を生成し、この基準周期信号PLLを光ディスク装置1全体の動作基準の信号として出力する。なおこの基準周期信号PLLの形成処理は、実際上、システムコントロール回路25で一連の処理手順を実行することにより、ソフト上で実行される。
【0078】
この状態でシステムコントロール回路25は、続いてステップSP3に移り、位相比較結果Fの信号レベルが立ちが上がっているか否か判断し、ここで否定結果が得られると、この場合光学ブロック3及び4が、対応する領域AR1及びAR2を正しくアクセスしていることにより、ステップSP4に移ってこの処理手順を終了する。これによりシステムコントロール回路25は、必要に応じてアドレス検出回路33A及び33Bよりアドレスデータを取り込んだ後、外部機器よりのコマンドを待ち受ける。
【0079】
これに対してステップSP3において、位相比較結果Fの信号レベルが立ちが上がっている場合、この場合光学ブロック3及び4の何れかが隣接する領域AR2又はAR1に侵入していることにより、システムコントロール回路25は、ステップSP5に移り、アドレス検出回路33A及び33BよりアドレスデータAD1及びAD2を検出する。
【0080】
ここで光ディスク装置1においては、光学ブロック3及び4の何れかが隣接する領域AR2又はAR1に侵入していることにより、この隣接する領域AR2又はAR1に侵入している記録再生系においては、アドレスデータAD1又はAD2を正しく検出できなくなる。これによりシステムコントロール回路25は、アドレス検出回路33A及び33Bより出力されるアドレスデータAD1及びAD2より、誤動作した光学ブロック3又は4を検出する。
【0081】
さらにシステムコントロール回路25は、続くステップSP6において、この検出した光学ブロック3又は4に対応するラジアルサーボ回路19に制御データを出力し、この光学ブロック3又は4を正しい領域AR1又はAR2にトラックジャンプさせた後、ステップSP3に戻る。これにより光ディスク装置1では、起動時、セクターマーク検出信号SM1及びSM2の位相比較結果により、光学ブロック3又は4の誤動作を検出し、誤動作が検出された場合、アドレスデータAD1及びAD2により誤動作した光学ブロック3又は4を検出して正しい状態に復帰させるようになされている。
【0082】
これに対して定常状態において、システムコントロール回路25は、図8に示す処理手順を実行し、これによりセクターマーク検出信号SM1及びSM2の位相比較結果により光学ブロック3又は4の誤動作を検出する。さらに誤動作が検出された場合、基準周期信号PLLと各セクターマーク検出信号SM1及びSM2との比較結果により、また直前の動作により、誤動作した光学ブロック3又は4を検出し、正しい状態に復帰させる。
【0083】
すなわちシステムコントロール回路25は、ステップSP10からステップSP11に移り、位相比較結果Fの信号レベルが立ち上がったか否か判断し、否定結果が得られると、ステップSP11を繰り返す。これに対して位相比較結果Fの信号レベルが立ち上がると、ステップSP11において肯定結果が得られることにより、システムコントロール回路25は、ステップSP12に移り、ここでこの光学ブロックの誤動作がシーク等の直前の動作によるものか判断する。
【0084】
すなわちこの実施例において、直前にシークの処理が実行され、このシークの処理において光学ブロックの可動部3B及び4Bが光磁気ディスク2の外周側に移動された場合、隣接する領域に侵入したのは、光学ブロック4側と判断することができる。またこれとは逆に直前にシークの処理が実行され、このシークの処理において光学ブロックの可動部3B及び4Bが光磁気ディスク2の内周側に移動された場合、隣接する領域に侵入したのは、光学ブロック3側と判断することができる。
【0085】
これによりシステムコントロール回路25は、直前にシーク等の処理が実行され、これに起因して位相比較結果Fの信号レベルが立ち上がったと判断した場合、ステップSP13に移り、対応するラジアルサーボ回路19を制御し、誤動作したと判断した光学ブロックについて、シークさせた方向と逆方向に微小距離だけトラックジャンプさせた後、ステップSP11に戻る。
【0086】
これに対して直前にシーク等の処理を実行していない場合、この場合は震動等の外乱により光学ブロックが隣接する領域に侵入したと判断することができる。従ってこの場合システムコントロール回路25は、ステップSP12からステップSP14に移り、基準周期信号PLLの信号レベルが立ち上がるタイミングを中心にしてウインドウを形成し、このウインドウによりセクターマーク検出信号SM1及びSM2の立ち上がりを検出する。
【0087】
これによりシステムコントロール回路25は、誤動作した光学ブロックを検出した後(この図8の場合、セクターマーク検出信号SM2側の光学ブロックが誤動作した光学ブロックでなる)、ステップSP13に移ってこの光学ブロックを正しい領域に移動する。かくして直前のシーク等により誤動作と判断したと判断した場合は、即座に光学ブロックを正しい位置に復帰させることにより、迅速に正しい領域をアクセスできるように光学ブロックを保持でき、これにより外部機器からの要求に応じて短時間で画像データを送出することができる。
【0088】
また直前の動作によらない場合でも、アドレスデータを検出することなく、基準周期信号PLLとセクターマーク検出信号SM1及びSM2との比較結果に基づいて誤動作した光学ブロックを検出したことにより、迅速に正しい状態に復帰することができ、これによっても外部機器からの要求に応じて短時間で画像データを送出することができる。
【0089】
(2)実施例の動作
以上の構成において、ユーザが光ディスク装置1を立ち上げると、光ディスク装置1においては、光磁気ディスク2が回転駆動され、また光学ブロック3及び4が待機位置より光磁気ディスク2の対応する領域AR1及びAR2に移動する。さらに光ディスク装置1においては、光磁気ディスク2にレーザービームが照射されると共に、トラッキング制御、フォーカス制御が開始される。
【0090】
この光磁気ディスク2に照射されたレーザービームLは、光磁気ディスク2において内周側及び外周側でセクタが角度αだけずれて配置されていることにより、また光学ブロック3及び4が角度nθ+αだけ離間して配置されていることにより、光学ブロック3及び4がそれぞれ対応する領域AR1及びAR2を正しくアクセスしているとき、同じタイミングでセクターマークSMが再生されるのに対し、光学ブロック3又は4が隣接する領域AR2又はAR1側に侵入すると、異なるタイミングでセクターマークSMが再生される。
【0091】
これによりこのレーザービームLの戻り光が受光素子16により受光され、セクターマーク検出回路31A及び31Bにおいて、この受光結果でなる再生信号RFの信号レベルが検出されることにより、各セクタの先頭に記録されたセクターマークSMのタイミングが検出される。さらにこのタイミング検出結果でなるセクターマーク検出信号SM1及びSM2が位相比較回路32において位相比較されることにより、このタイミングの不一致が検出される。
【0092】
かくしてこのタイミングが不一致のとき、光学ブロック3及び4のいずれかが隣接する領域AR2又はAR1側に侵入して誤動作していると判断でき、この場合再生信号RFを復調した後、アドレス検出回路33A及び33Bでそれぞれ検出されるアドレスデータに基づいて、いずれの光学ブロック3及び4が誤動作したか判断され、この誤動作した光学ブロック3又は4が正しい位置に移動される。
【0093】
これに対してセクターマークSMのタイミングが一致しているとき、光学ブロック3及び4は対応する領域AR1及びAR2を正しくアクセスしていると言え、この状態で記録再生動作が実行される。
【0094】
すなわち外部機器より入力される画像データが、SCSIコントローラ7を介して誤り訂正回路8に入力され、ここで規定のデータ構造に変換された後、1−7変調され、RF回路9においてNRZI変調される。これに対して光磁気ディスク2より得られる戻り光が、受光素子16により受光され、その受光結果がRF回路9に出力され、ここでセクターマークによりセクタの開始位置が検出され、また受光結果が復調された後、アドレス検出回路33A、33Bに出力されて各セクタのアドレスが検出される。
【0095】
これによりこのアドレス検出結果に基づいて、該当するセクタのユーザーエリアにおいて、RF回路9より変調信号が出力され、この変調信号に応じてレーザービームLの光量が読み出し時の光量から書き込み時の光量に間欠的に立ち上がり、外微機器から入力された画像データが光磁気ディスク2に熱磁気記録される。
【0096】
これに対して再生時、該当するセクタより得られた再生信号RFがRF回路9よりにNRZI復調されて再生データが得られ、この再生データが誤り訂正回路8において誤り訂正処理された後、SCSIコントローラ7を介して外部機器に出力される。
【0097】
この記録再生の際、光学ブロック3及び4は、連動して光磁気ディスク2をシークし、またRF回路9A及び9B等の記録再生系は、同時並列的に記録再生処理を実行し、その結果光磁気ディスク2の内周側領域AR1及び外周側領域AR2に同時並列的に画像データを記録してデータ転送レートが向上され、また内周側領域AR1及び外周側領域AR2より同時並列的に画像データを再生してデータ転送レートが向上される。
【0098】
このような一連の処理において、光学ブロック3又は4が隣接する領域AR2又はAR1側に侵入すると、位相比較回路32より出力される位相比較結果FによりセクターマークSMのタイミングの不一致が検出されることにより、この誤動作がシステムコントロール回路25で検出される。この場合において、シーク等の作業を実行した直後にセクターマークSMのタイミングの不一致が検出された場合、この直前の動作を起因にして光学ブロック3又は4が隣接する領域AR2又はAR1側に侵入したことにより、対応する光学ブロック3又は4が即座に正しい領域側に微小距離トラックジャンプされ、これにより誤動作の状態が解消される。
【0099】
これに対して直前にシーク等の作業を実行していない場合、震動等の外乱により光学ブロック3又は4が隣接する領域AR2又はAR1側に侵入したことになり、この場合、システムコントロール回路25において、セクターマーク検出信号SM1又はSM2を基準にして生成された自走する基準周期信号PLLと、セクターマーク検出信号SM1及びSM2との位相比較結果が得られ、これにより誤動作した光学ブロックが検出され、この光学ブロックが正しい領域に移動される。
【0100】
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、光磁気ディスク2において内周側及び外周側でセクタを角度αだけずらして配置し、また光学ブロック3及び4を角度nθ+αだけ離間して配置したことにより、光学ブロック3及び4が光磁気ディスク2の各セクタをアクセスするタイミングの一致不一致を検出して、簡易かつ迅速に、光学ブロック3又は4の何れかが隣接する領域AR2又はAR1側に侵入したことを検出することができる。またこのとき各領域間に境界を形成しなくても精度良く誤動作を検出することができることにより、その分記録密度の低下を有効に回避することができる。
【0101】
またこのとき各セクタの先頭に記録したセクターマークを用いてタイミングを検出したことにより、光学ブロック3及び4が光磁気ディスク2の各セクタをアクセスするタイミングの一致不一致を簡易かつ迅速に検出することができる。これによりこの検出結果に基づいて誤動作した光学ブロックを正しい領域に移動させて、簡易かつ迅速に正しい状態に復帰することができ、これにより同心円状に分割した複数の領域に専用の光学ブロックを割り当てるにつき、記録密度の低下を有効に回避し、簡易な構成で対応する領域を各光学ブロックで正しくアクセスすることができる。
【0102】
また光学ブロック3又は4の何れかが隣接する領域AR2又はAR1側に侵入したことを検出した後、定常状態においては、直前の動作により誤動作した光学ブロックを検出し、またこの直前の動作に起因しない場合は、基準周期信号PLLとセクターマーク検出信号SM1及びSM2との位相比較結果により誤動作した光学ブロックを検出し、正しい領域に移動させたことにより、迅速に正しい状態に復帰させることができる。
【0103】
またこの何れの手法も適用できない起動時においては、アドレスデータにより誤動作した光学ブロックを正しい領域に移動させたことにより、確実に誤動作した光学ブロックを検出して正しい状態に復帰することができる。
【0104】
(4)他の実施例
なお上述の実施例においては、基準信号としてセクターマークを用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて種々の記録位置に記録した基準信号を広く適用することができる。このときこの基準信号をセクターマークのように、バースト状の単一信号に選定すれば、PLL回路が位相ロックしなくても検出することができ、その分迅速に誤動作を検出することができる。
【0105】
また上述の実施例においては、情報記録面を内周側及び外周側の2領域に分割する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に種々の分割数により分割した場合に広く適用することができる。
【0106】
さらに上述の実施例においては、内周側及び外周側の2領域に同一数のセクタを形成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は基準信号の記録位置が隣接する2つの領域で円周方向に規定角度だけずれていれば良く、必要に応じて内周側と外周側とのセクタの数を異なる数に設定する場合にも適用でき、また明確にセクタが形成されていないような場合にも適用することができる。このようにすれば角速度一定の条件により駆動する光磁気ディスクに限らず、種々のディスク状記録媒体に広く適用することができる。
【0107】
また上述の実施例においては、基準信号の円周方向のずれαに対して、光学ブロックをnθ+αだけ離間して配置した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光学ブロックをnθだけ離間して配置してもよい。このようにすれば、上述した実施例の場合とは逆に、光学ブロック3又は4の何れかが隣接する領域AR2又はAR1側に侵入したとき、一致の位相比較結果を得ることができ、これによっても光学ブロックの誤動作を検出することができる。
【0108】
さらに上述の実施例においては、起動時、アドレスデータにより誤動作した光学ブロックを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、PLL回路30A、30Bのロック状態を検出して誤動作した光学ブロックを検出してもよく、またこれをアドレスデータによる検出と併せて実行してもよい。
【0109】
さらに上述の実施例においては、画像データを記録再生する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々のデータを記録再生する光ディスク装置、さらには再生専用、記録専用の光ディスク装置に広く適用することができる。
【0110】
また上述の実施例においては、光磁気ディスクとその光ディスク装置に本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ライトワンス型の光ディスクとその光ディスク装置、さらには光ディスクに限らず、磁気記録再生装置等、種々のディスク状記録媒体とその記録装置、再生装置、記録再生装置に広く適用することができる。
【0111】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、同心円状に形成された隣接する領域間で、基準信号を円周方向にずらして記録し、この基準信号が再生されるタイミングを監視することにより、各領域に割り当てられたピックアップが誤って隣接する領域に侵入した誤動作を簡易かつ迅速に検出することができる。これにより必要に応じて誤動作したピックアップを種々の手法で検出し、この誤動作したピックアップを正しい状態に復帰させることにより、簡易かつ迅速に正しい状態を形成することができ、これにより記録密度の低下を有効に回避して、各ピックアップで対応する領域を正しくアクセスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光ディスク装置を示すブロック図である。
【図2】図1の光ディスク装置の記録再生系を示すブロック図である。
【図3】図1の光ディスク装置に適用される光磁気ディスクのセクタのフォーマットを示す図表である。
【図4】図1の光ディスク装置のセクターマークを示す信号波形図である。
【図5】正しい動作状態におけるセクターマーク検出信号の関係を示す信号波形図である。
【図6】図5の誤動作状態を示す信号波形図である。
【図7】起動時の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】定常状態における処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 光ディスク装置
2 光磁気ディスク
3〜6 光学ブロック
9、9A、9B RF回路
25 システムコントロール回路
31A、31B セクターマーク検出回路
32 位相比較回路
33、33A、33B アドレス検出回路

Claims (9)

  1. 情報記録面を同心円状に複数の領域に分割し、前記複数の領域にそれぞれ基準信号を規定の角間隔で記録し、前記基準信号の記録位置を、隣接する前記各領域で、前記情報記録面の円周方向に規定角度ずらして設定したことを特徴とするデータの記録媒体。
  2. 前記基準信号は、バースト状の単一信号でなることを特徴とする請求項1に記載のデータの記録媒体。
  3. 前記各領域が放射状に分割されてセクタが形成され、前記基準信号の記録位置は、前記セクタの開始位置でなることを特徴とする請求項2に記載のデータの記録媒体。
  4. ディスク状記録媒体をアクセスする情報処理装置において、
    前記ディスク状記録媒体は、情報記録面が同心円状に複数の領域に分割され、かつ前記各領域に基準信号が規定の角間隔で、隣接する領域間において前記情報記録面の円周方向に規定角度ずれて記録され、
    前記情報処理装置は、前記各領域をそれぞれアクセスして再生信号を出力する複数のピックアップと、
    前記再生信号に基づいて、前記ピックアップ間で、前記基準信号が再生されるタイミングのずれを検出してタイミング検出結果を出力するタイミング検出手段と、
    前記タイミング検出結果に基づいて、前記複数のピックアップが対応する前記各領域を正しくアクセスするように管理する管理手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  5. 前記タイミング検出手段は、
    前記複数のピックアップにより出力された複数の再生信号に含まれている基準信号をそれぞれ検出する基準信号検出手段と、
    前記基準信号検出手段で検出された複数の再生信号に含まれている基準信号を位相比較し、位相比較結果を前記タイミング検出結果として出力する位相比較手段とを有することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  6. 前記複数のピックアップは、対応する前記各領域を正しくアクセスしているとき、前記位相比較手段より一致の位相比較結果が得られるように、前記規定角度に対して、前記情報記録面の円周方向に一定角度離間して配列されたことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記情報処理装置は、前記基準信号の再生結果を基準にして自走する内部基準信号を生成し、前記管理手段は、前記位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られると、前記内部基準信号に対する前記基準信号のずれを検出することにより、対応する前記領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  8. 前記管理手段は、前記複数のピックアップがシーク動作したときに、前記位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られた場合、前記複数のピックアップの直前のシーク動作に応じて、前記複数のピックアップの移動方向を検出し、前記複数のピックアップの中から、対応する領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  9. 前記管理手段は、前記位相比較手段より不一致の位相比較結果が得られると、前記情報記録面に記録されたアドレスに基づいて、対応する前記領域を正しくアクセスしていないピックアップを検出し、該ピックアップを対応する領域に移動することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
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