JP3702406B2 - 粉体焼結成形体の製造方法、粉体焼結成形体、粉体射出成形体の製造方法、粉体射出成形体及び粉体射出成形用金型 - Google Patents

粉体焼結成形体の製造方法、粉体焼結成形体、粉体射出成形体の製造方法、粉体射出成形体及び粉体射出成形用金型 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、粉体焼結成形体の製造方法等に関する。詳しくは、バンイダと焼結可能な粉体とを含む焼結材料を金型内に射出する焼結材料成形工程を含む、粉体焼結成形体の製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体射出成形法は、金属等の粉体を樹脂バインダ等と加熱混合して流動性をもたせ、これを射出成形して成形体を製作する焼結材料成形工程と、この成形体を加熱して上記樹脂バインダを除去する脱脂工程を行い、次いで、さらに高い温度に加熱して上記粉体を焼結させる焼結工程を含んで構成される。粉体として金属を使用する場合にはMIM法(METAL POWDER INJECTIONMOLDING)として知られており、複雑な形状をした金属部品等を製造する場合に広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
粉体射出成形法は、プラスチックを成形するものとほぼ同様の射出成形機を使用するが、添加される焼結粉体の割合が樹脂バインダに比べて多いため、通常の樹脂成形品に比べて、中間体としての射出成形体の強度が低い。特に、粉体射出成形法においては、射出成形後に脱脂工程及び焼結工程を行わなければならないため、その間のハンドリングが問題になることが多い。たとえば、複雑な形状の射出成形体を、次の工程に移行する間に破損させてしまうといった問題が生じやすい。
【0004】
また、射出成形体の強度が弱いため、金型から離型させる場合に破損させることも多い。特に、複雑な形状を有する成形体や小さな成形体は、金型から離型させるのが困難である。
【0005】
さらに、通常の樹脂射出成形では、小さな成形品を成形する場合、ランナ等を介して複数個の成形品を一度の射出工程で成形する場合が多い。しかしながら、粉体射出成形法では、上述のように射出成形体の強度が低いため、ランナ等を設けて多数の製品を一度に射出成形した場合、型から離型させるのが非常に困難になる。また、ランナ等の接続部の強度が低いため、ランナ等を介して一連に繋がった複数の成形品を、樹脂射出成形品のように一体的にハンドリングするのは困難である。しかも、粉体射出成形法では、金型内における成形材料の温度低下によって、流動性が大きく低下する。したがって、小さくて複雑な形状の製品を粉体射出成形法で製造する場合には、生産効率が非常に低くなる。。
【0006】
近年、LIGAプロセス(Lithographie Galvanoformung Abformung)によって形成した金型を用いて樹脂を射出成形し、いわゆるマイクロマシン等を製作する試みがなされている。しかしながら、上記の理由によって、金属あるいはセラミックを含む粉体射出成形体からマイクロマシンを製作するのは非常に困難であった。
【0007】
本願発明は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、上記従来の問題を解決し、複雑な形状を射出成形した場合でも容易に離型させることができる。また、粉体射出成形体のハンドリングを容易に行うことができるとともに、焼結材料を射出成形する際の温度低下を緩和し、射出成形材料の流動性を改善できる。これにより、ランナ部で繋がった複数個の製品を同時に成形することが可能となり、樹脂成形品のように一体的にハンドリングすることも可能となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明では次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願の請求項1に記載した発明は、バインダと焼結可能な粉体とを含む焼結材料を、金型装置内のランナ部を介して複数の焼結材料成形型部に射出する焼結材料成形工程と、上記焼結材料成形工程において得られる焼結材料成形体から上記バインダを除去する脱脂工程と、上記脱脂工程を経た焼結材料成形体を焼結して焼結成形体を形成する焼結工程とを含む粉体焼結成形体の製造方法であって、少なくとも上記ランナ部の一部又は全部を含む付加型部を上記金型装置内に形成する付加型部形成工程と、上記脱脂工程又は上記焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料を、上記付加型部に射出して、上記焼結材料成形体と一体的な付加成形部を形成する付加成形工程とを含むものである。
【0010】
本願発明に係る粉体焼結成形体の製造方法は、金型内に少なくとも2種類の成形材料を射出する複数の成形工程を含んで構成される。本願発明に用いられる射出成形機は、少なくとも2種類の成形材料を一組の金型内に連続的にあるいは間欠的に射出できるように構成されていればよい。また、複数の射出成形の間で金型を移動させて、連続的に複数の射出成形工程を行うように構成することもできる。さらに、熱可塑性の樹脂バインダを採用して熱間で射出成型することもできるし、水系の樹脂バインダを採用して冷間で射出成型することもできる。
【0011】
また、上記焼結材料成形体を複数の射出成形工程によって形成することもできるし、上記付加生成部を複数の射出成形工程によって形成することもできる。上記複数の射出成形工程を行うために、複数の成形型部を順次設けることができる金型が用いられる。
【0012】
さらに、本願発明に係る射出成形体は、焼結粉体を含む焼結材料成形体と焼結粉体を含まない付加成形部とが一体的に形成される。上記焼結材料成形体及び上記付加成形部は、各々単一の成型材料から形成することもできるし、各々複数種類の成形材料から構成することもできる。
【0013】
熱可塑性のバインダを用いた従来の粉体射出成形法では、成形材料の流動性が低いため、ランナ部を介して複数の射出成形体を同時に形成することは困難であった。本願発明では、上記の問題を解決するため、少なくとも上記ランナ部の一部又は全部を含む付加型部を上記金型装置内に形成する付加型部形成工程と、上記脱脂工程又は上記焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料を上記付加型部に射出して、上記焼結材料成形体と一体的な付加成形部を形成する付加成形工程が行われる。
【0014】
すなわち、上記ランナ部を含む付加成形部を付加成形材料から形成し、このランナ部を介して焼結材料を複数の焼結材料成形型部に射出充填する。上記付加成形材料は、上記脱脂工程又は上記焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する材料から構成される。したがって、金型に比べて断熱性が高く、成形過程における焼結材料の流動性が低下するのを防止できる。上記ランナ部の一部を上記付加成形型部内に形成することもできるし、上記ランナ部の全部を上記付加成形部内に形成することもできる。
【0015】
本願発明においては、上記付加成形部は、少なくとも上記ランナ部の一部又は全部を含むように形成される。そして、上記付加成形部は、焼結材料成形体と一体化された状態で金型装置から離脱させられる。上述したように、粉末射出成形体の強度が低いため、細い棒状のランナ部に変形や損傷が生じやすかった。本願発明では、ランナ部が、付加成形部内に埋め込み状あるいは添着した状態で形成できるため、離型の際の変形や損傷を防止できる。特に、微小な成形品を射出成形する場合に、ランナ部を付加成形部に埋め込むようにして形成すると、成形品およびランナ部を一体的に容易に離型させることができる。また、脱脂工程前に、上記ランナ部を付加成形部と一体的に除去することも可能となる。この結果、微小な成形品の生産効率を格段に高めることができる。
【0016】
また、離型させた後に成形品を搬送する場合、従来の樹脂成形品と同様に取り扱うことが可能となる。たとえば、焼結材料成形部を付加成形部に埋め込むようにして形成すると、焼結材料成形部に傷等がつく恐れがなくなり、射出成形体のハンドリング性が格段に向上するとともに、不良品の発生を防止できる。特に、ランナ部を介して複数個の製品を同時に成形する場合、これらを樹脂成形品のように一体的にハンドリングすることも可能となる。
【0017】
また、上記ランナ部及び上記焼結材料成形体を上記付加成形部に埋め込み状に形成することにより、脱脂工程前に二次加工を行う際の位置決め等を容易に行うことも可能になる。
【0018】
また、上記脱脂工程や上記焼結工程において、上記ランナ部及び上記焼結材料成形体の形状が保持されるため、焼結成形体の精度を高めることもできる。
【0019】
付加成形部を設ける位置は特に限定されることはない。上記ランナ部及び上記焼結材料成形体の表面の全部を覆うように形成することもできるし、一部を覆うように形成することもできる。
【0020】
上記付加成形部は、上記脱脂工程又は上記焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化するため、焼結材料成形部に悪影響を与えることはない。
【0021】
本願発明に係る焼結材料は、従来の粉体射出成形材料と同様に、バインダと焼結可能な粉体とを含んで構成される。上記バインダ及び上記焼結可能な粉体の種類は、特に限定されることはない。たとえば、請求項3に記載した発明のように、焼結可能な粉体として、金属粉体又はセラミック粉体を採用することができる。
【0022】
一方、付加成形材料は、上記脱脂工程又は上記焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化するように構成されている。上記付加成形材料として、請求項4に記載した発明のように、上記焼結材料に含まれる上記バインダ又は上記バインダの主成分を含んで構成することができる。バインダとして採用した樹脂材料をそのまま採用することもできる。これにより、上記焼結材料成形体中のバインダと同様に、脱脂工程において容易に除去することが可能となる。
【0023】
付加成形部を金型より断熱性の高い樹脂材料で形成することにより、焼結材料を射出成形する際の温度低下を緩和することができる。これにより、金型内での流動性が改善され、精度の高い射出成形体を形成することができる。
【0024】
上記付加成形材料として、請求項5に記載した発明のように、上記焼結工程において焼結しない粉体を含んで構成することができる。たとえば、焼結材料成形体を金属粉体を含んで構成する一方、上記焼結しない粉体としてセラミック粉体を採用することができる。
【0025】
一般的にセラミックの焼結温度は金属の焼結温度より高い。したがって、上記構成の材料から形成される射出成形体を、上記金属粉体が焼結する温度で焼結させると、上記付加成形部が粉体化あるいは砂状化し、焼結成形体から容易に分離させることができる。さらに、上記セラミック粉体中に焼結成形体が埋まるようにして焼結工程が行われるため、焼結工程における焼結成形体の変形等を防止する効果を発揮させることも可能となる。特に、上記脱脂工程と上記焼結工程とを連続的に行う場合に効果が高い。
【0026】
本願の請求項6に記載した発明は、上記焼結材料と上記付加成形材料とを、互いに相溶しない材料から形成したものである。たとえば、上記付加成形材料を、上記焼結材料に含まれる樹脂バインダと相溶しない樹脂材料から形成することができる。
【0027】
上記付加成形部は、後に上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離されるものである。したがって、射出成形工程において相溶性のない材料を選択することにより、焼結成形体の表面精度等を向上させることができる。たとえば、焼結材料のバンイダとしてポリアセタール樹脂(POM)を採用する一方、付加成形材料にアクリル樹脂(PMMA)を採用することができる。
【0029】
本願の請求項2に記載した発明は、上記焼結材料成形工程の前に、上記付加型部形成工程及び上記付加成形工程を行う粉体焼結成形体の製造方法であって、上記付加型部形成工程において、上記ランナ部とともに上記焼結材料成形型部の一部又は全部を構成する付加型部を形成するとともに、上記付加型部に形成した上記ランナ部を介して、上記焼結材料成形型部に上記焼結材料を射出することにより、上記焼結材料成形工程を行うものである。
【0030】
請求項2に記載した発明では、まず、上記ランナ部を含む付加成形部を射出成形して、焼結材料成形型部に連続する型を形成する。次に、上記付加成形部から形成される上記ランナ部を介して焼結材料を上記焼結材料成形型部に射出して、上記付加成形部と一体化させる。上記付加成形部に形成する型部は、少なくとも上記ランナ部を含むものであれば、焼結材料射出成形体の一部に対応するものであってもよいし、全部に対応するものであってもよい。全部に対応する場合には、焼結材料射出成形体が、付加成形部に埋まるような形態で射出成形体が形成される。上記付加成形部を構成する付加成形材料は、金型に比べて断熱性が高い。このため、焼結材料の流動性がランナ部等において低下するのを防止できる。
【0034】
本願の請求項7から請求項11に記載した発明は、粉体射出成形体の製造方法に関するものである。
【0035】
本願の請求項7に記載した発明は、焼結可能な粉体と脱脂工程において除去可能なバインダとを含む焼結材料を、金型装置内のランナ部を介して複数の焼結材料成形型部へ射出することにより焼結材料成形体を形成する焼結材料成形工程と、少なくとも上記ランナ部の一部又は全部に対応する付加型部を上記金型装置内に形成する付加型部形成工程と、上記脱脂工程又は焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料を、上記付加型部を設けた金型装置内に射出することにより、上記ランナ部を含む付加成形部を形成する付加成形工程とを含み、上記焼結材料成形体と上記付加成形部とが上記金型装置内で一体的に形成される、粉体射出成形体の製造方法に係るものである。
【0036】
本願発明に係る粉体射出成形体は、上記ランナ部が上記付加成形部によって保護される。このため、上記ランナ部の強度が補強され、射出成形体のハンドリング性が格段に高まる。したがって、上記射出成形体を、中間製品あるいは焼結成形体の一種の部品として取り扱うことも可能となる。しかも、中間製品として二次加工等を容易に行うこともできる。
【0037】
本願の請求項8に記載した発明は、上記付加成形工程において、上記付加成形部に上記焼結材料成形型部の一部又は全部に対応する型部を形成し、上記型部を含んで構成される焼結材料成形型部を設けた金型装置内に、上記焼結材料を射出して焼結材料成形工程が行われるものである。
【0038】
本願の請求項9に記載した発明は、上記焼結材料成形工程において、上記焼結材料成形体に、上記付加成形型部の一部又は全部に対応する型部を形成し、上記型部を含んで構成される付加型部を設けた金型装置内に、上記付加成形材料を射出して上記付加成形工程が行われるものである。
【0039】
本願の請求項10に記載した発明は、上記付加成形材料が、上記焼結材料の焼結温度では焼結しない粉体を含んで構成されているものである。
【0040】
本願の請求項11に記載した発明は、上記焼結可能な粉体に、金属粉体又はセラミック粉体を採用したものである。
【0041】
本願の請求項12から請求項15に記載した発明は、粉体射出成形体に係るものである。
【0042】
本願の請求項12に記載した発明は、焼結可能な粉体と脱脂工程において除去できるバインダとを含む焼結材料から形成されるとともにランナ部を介して一体的に成形された複数の焼結材料成形体と、上記脱脂工程又は焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料から形成されるとともに、上記ランナ部の一部又は全部を含んで形成される付加成形部とが一体的に成形された、粉体射出成形体に係るものである。
【0043】
本願の請求項13に記載した発明は、上記付加成形部が、上記焼結材料成形体の表面の一部又は全部を覆うように形成されているものである。
【0044】
本願の請求項14に記載した発明は、上記付加成形材料が、上記焼結材料の焼結温度では焼結しない粉体を含んで構成されているものである。
【0045】
本願の請求項15に記載した発明は、上記焼結可能な粉体として、金属粉体又はセラミック粉体を採用したものである。
【0046】
本願の請求項16に記載した発明は、焼結可能な粉体と脱脂工程において除去できるバインダとを含む焼結材料を射出して焼結材料成形体を成形する複数の焼結材料成形型部と、上記脱脂工程又は焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料を射出して形成されるとともに、上記複数の焼結材料成形型部に連通して上記焼結材料成形型部に上記焼結材料を充填するランナ部の一部又は全部を含む付加成形部を成形する付加成形型部とを備え、上記各型部を順次金型装置内に形成できるように構成した、金型装置に関する。
【0047】
上記金型は、複数の型部材から構成され、焼結材料成形工程において焼結材料成形型部を形成することができるとともに、付加成形工程において付加型部を成形できるように構成される。上記金型は、上記焼結材料成形工程と上記付加成形工程のどちらを先に行うように構成してもよい。
【0048】
本願の請求項17に記載した発明は、上記焼結材料成形型部及び/又は上記付加成形型部の一部又は全部がLIGAプロセスによって形成されたものである。
【0049】
上記LIGAプロセスは、微小な金型を形成するのに適した加工法であり、上金型を採用することにより、マイクロマシン等の微小部品を精度高く、しかも効率的に成形することが可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
【0051】
図1から図6に本願発明の第1の実施の形態を示す。
【0052】
なお、本実施の形態では、ステンレス鋼粉末とポリアセタール系の樹脂バインダを含んだ焼結材料採用する一方、上記付加成形材料として、上記樹脂バインダの主成分であるポリアセタール系の樹脂を採用している。
【0053】
図1に本願発明に係る粉末焼結成形体の製造に用いる金型1の概要を示す。本実施の形態では、図5及び図6に示す有底段付円筒体を形成する場合に本願発明を適用している。
【0054】
本実施の形態では、上記金型1を、一つの下型2と、この一つの下型2と順次組み合わされる二つの上型3,4とによって構成している。上記下型2と各上型3,4とを順次組み合わせることにより、射出成形材料を射出充填する2つのの射出空間が順次構成される。上記2つの射出成形空間に、2軸射出成形機等によって順次成形材料を射出することにより、本願発明に係る射出成形体が形成される。
【0055】
図2に示すように、上記下型2と上記上型3とを組み合わせることにより、付加成形部5を成形するための付加型部6が構成される。一方、図3に示すように、上記下型2と上記上型4とを組み合わせることにより、焼結材料成形体7を成形するための焼結材料成形型部8が構成される。上記上型3には、付加成形材料9を射出するためのゲート10が設けられている。また、上記上型4には、焼結材料11を射出するためのゲート12が設けられている。
【0056】
図2から図6及び図13に基づいて、本実施の形態に係る粉体焼結成形体の製造方法を具体的に説明する。
【0057】
本実施の形態では、図2に示すように、まず、上記下型2と上記上型3とを組み合わせて、付加型部6を構成する(S101)。上記下型2には、円筒内面状の型部13が形成されている。一方、上記上型3には、焼結材料成形体の外周部の形状に対応した段付円柱状の型部14が形成されている。上記下型2と上記上型3とによって形成される付加材料射出成形空間内に付加成形材料9を射出することにより、外周部が段なしの円柱状をしている一方、内側上部に上記焼結材料成形体7の外周部に対応する段付の凹状型部15を備える付加成形部5が形成される(S102)。
【0058】
上記付加成形部5を成形した後、上記上型3を上記上型4に交換する。上記上型4には、上記焼結材料成形体7の内周部の形状に対応した形態の段付円柱状の型部16が形成されている。上記付加成形部5の凹状型部15と上記上型4の型部16とによって形成される焼結材料成形型部8によって、焼結材料11を充填する焼結材料射出成形空間が構成される(S103)。そして、上記焼結材料射出成形空間内に焼結材料11を射出することにより、下型2と上型4とで構成される金型1内に、上記付加成形部5と上記焼結材料成形体7とが一体化された射出成形体17が形成される(S104)。
【0059】
本実施の形態では、上記付加成形部5が樹脂材料で形成されているため、上記焼結材料成形型部8の断熱性が高まっている。このため、焼結材料を射出した場合の流動性が低下することがなく、精度の高い焼結材料成形体7を形成することができる。
【0060】
次に、上記射出成形体17を金型から離型させる(S105)。上記焼結材料成形体7は、粉体の割合が多いため強度が低い。このため、段付円筒状の形態のままでは離型させる場合に、角部等に損傷を受けやすい。本実施の形態では、図4に示すように、上記射出成形体17は、焼結材料成形体7の外周部を覆うように付加成形部6が一体的に形成されているため、離型の際に角部等が傷む恐れはない。
【0061】
次に、上記射出成形体17を脱脂炉に搬送して、脱脂工程を行う(S106)。本実施の形態では、離型させた後に脱脂炉に搬送する場合にも、焼結材料成形体7の外周部を保護できるため、ハンドリングが極めて容易になる。このため、歩留りも格段に向上する。
【0062】
本実施の形態に係る付加成形部5は、上記焼結材料に採用した樹脂バインダと同じ樹脂材料で形成されている。このため、脱脂工程において、上記付加成形部5を焼結材料に含まれる上記樹脂バインダと同時に焼結材料成形体から除去できる。
【0063】
上記脱脂工程において樹脂バインダ及び付加成形部を除去した後、焼結工程が行われる(S107)。上記脱脂工程と上記焼結工程は、同一の炉内で連続して行ってもよい。上記焼結工程を行うことにより、粉体焼結成形体18が形成される(S108)。
【0064】
図7から図12に、本願発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態は、第1の実施の形態に係る焼結材料成形体7を複数個同時に射出成形する場合に、本願発明を適用したものである。
【0065】
図7及び図8に示すように、本実施の形態に係る金型21は、第1の実施の形態と同様に、一つの下型22と、この一つの下型22と順次組み合わされる二つの上型23,24とを備えて構成されている。上記下型22には、付加成形材料29を射出するためにゲート30が設けられている。一方、上記上型24には、焼結材料31を射出するための一対のゲート32,32が設けられている。
【0066】
図7から図12、図13及び図14に基づいて、本実施の形態に係る粉体焼結体の製造方法を具体的に説明する。なお、図13におけるステップ101からステップ105までは第1の実施の形態と同様の手順で行われる。
【0067】
図7に示すように、本実施の形態では、まず、上記下型22と上記上型23とを組み合わせて、付加型部26を形成する(S101)。上記下型22には、方形内面を備える凹状型部33が形成されている。一方、上記上型23には、複数の焼結材料成形体27の外周形状に対応した複数の段付き円柱状の凸部を備える型部34が形成されており、上記型部33と上記型部34とを組み合わせることにより付加型部26が構成される。上記下型22と上記上型23とによって形成される付加成形空間内に付加材料29を射出することにより、外周部が直方体状をしている一方、内側上部に複数の焼結材料成形体7の外周部に対応する凹状型部35を備える付加成形部25が形成される(S102)。
【0068】
上記付加成形部25を成形した後、上記上型23を上記上型24に交換する。上記上型24には、図8に示すように、各焼結材料成形体27の内周部の形状に対応した形態の複数の段付円柱状の型部36及び各型部36を連結するランナ型部38が形成されている。上記付加成形部25の凹状型部35と上記上型24の型部36とによって形成される焼結材料成形型部28によって、焼結材料31を充填する焼結材料射出空間が構成される(S103)。そして、上記焼結材料射出空間内に、ランナ型部38を介して焼結材料31を射出する。これにより、図10に示すように、金型21内に、上記付加成形部25と複数の焼結材料成形体27とランナ部39とが一体化された射出成形体37が形成される(S104)。
【0069】
次に、上記射出成形体37を金型1から離型させる(S105)。上記焼結材料成形体27は、粉体の割合が多いため強度が低い。しかも、上記ランナ部39は、焼結材料成形体27に比べて細く強度がさらに低い。このため、焼結材料成形体にランナ部39を付属させたままでは金型から離型させるのが非常に困難である。図9及び図10に示すように、本実施の形態に係る上記射出成形体37は、焼結材料成形体27の外周部を覆うように付加成形部25が一体的に形成されているため、焼結材料成形体27やランナ部39を保護しつつ、極めて容易に離型させることができる。なお、実施の形態では、ランナ39の下面を付加成形部の表面に添着するように形成しているが、ランナ39の全体を付加成形部25に埋め込むように形成することもできる。
【0070】
実施の形態では、上記射出成形体37のランナ部39は、図9及び図10に示すように、直方体状の付加成形部25の上面から突出するように形成されている。したがって、図11に示すように、射出成形後に機械加工によって上記ランナ部39のみを容易に除去することができる(S201)。上記ランナ部39を除去した後、脱脂・焼結すると(S202・S203)、図12に示す複数の焼結成形体40が形成される(S204)。
【0071】
また、離型させた後に脱脂焼結炉に搬送する場合にも、焼結材料成形体7の外周部を上記付加成形部25によって保護できるため、ハンドリングが極めて容易になる。また、上述したように、ランナ部39を除去することも容易に行うことができる。
【0072】
また、本実施の形態では、複数の焼結材料成形体が規則正しく配列されているため、脱脂工程前に穴開け加工等の二次加工を容易に施すこともできる。このため、歩留りが格段に向上するばかりでなく、生産効率を格段に向上させることができる。
【0073】
図15に、本願発明に係る第3の実施の形態に係るフローチャートを示す。
【0074】
本実施の形態には、図13のステップ105以降においてステップ301からステップ305を行うものである。
【0075】
本実施の形態においては、ランナ部を付属させたまま脱脂工程(S301)及び焼結工程(S302)を行う。上記ランナ部を介して複数の成形体が規則的に連結されているため、穴開け、メッキ等の二次加工を効率よく行うことが可能となる。上記ランナ部は、二次加工の前あるいは後に、機械加工によって除去される。
【0076】
図16に、本願発明の第4の実施の形態に係るフローチャートを示す。
【0077】
本実施の形態は、図13のステップ101からステップ108に代えてステップ401からステップ408を行うものである。
【0078】
なお、ステップ405から図14又は図15に示すフローチャートの工程に移行することもできる。
【0079】
図4に示す射出成形体の付加成形部は、形状、目的によっては焼結材料成形体の成形後に成形することができる。本実施の形態では、まず、焼結材料射出空間を形成して(S401)、焼結材料を射出し(S402)、次いで、付加成形空間を成形して(S403)、付加材料を射出するものである(S404)。
【0080】
たとえば、射出成形体の形状は簡単ではあるが、脱脂工程前に複雑な二次加工を行うための位置決め部等を成形する場合等に好適である。
【0081】
図17及び図18に、本願発明の第5の実施の形態を示す。
【0082】
図17に示すように、本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、焼結材料を金属粉体と脱脂工程において除去される樹脂バインダを含んで構成する。一方、上記付加成形材料を、上記樹脂バインダと上記金属粉体の焼結温度では焼結しないセラミック粉体43を含んで構成する。
【0083】
なお、本実施の形態においては、上記付加成形部の成分のみ異なり、射出成形工程、脱脂工程及び焼結工程は、上述した実施の形態と同様に行われるので説明は省略する。また、作用を説明するために、セラミック粉体43の大きさを目に見える程度の大きさで表現しているが、セラミック粉体の粒度等は、焼結成形体の形状、材料、目的等に応じて設定すればよく、特に限定されることはない。
【0084】
図17に示す射出成形体57は、上記セラミック粉体43を含む方形の付加成形部45に、図9に示す第2の実施の形態と同様に、複数の焼結材料成形体47を埋め込むようにして形成されている。また、上記付加成形部45を上記焼結材料成形体47と一体的に設けることにより、上記焼結材料成形体を保護し、離型性、ハンドリング性等を向上させるのは、上述した各実施の形態と同様である。
【0085】
一方、上記付加成形部45は、上記金属粉体の焼結温度では焼結しない粉体43を含んで構成されるため、脱脂工程ないし焼結工程において、樹脂バインダを除去すると、図18に示すように、砂状に変形し、脱脂後の焼結材料成形体あるいは焼結後の焼結成形体48から容易に除去できる形態に変化する。
【0086】
図18に示すように、脱脂炉あるいは焼結炉の床面42に、上記射出成形体を載置して脱脂工程ないし焼結工程を行うと、上記焼結成形体48が上記セラミック粉体に埋まるようにして脱脂されあるいは焼結される。このため、脱脂工程ないし焼結工程において、上記焼結材料成形体の変形を防ぐ効果を発揮させることができる。
【0087】
なお、上記脱脂工程あるいは上記焼結工程のいずれかにおいて、上記付加成形部のセラミック粉体の保形性を喪失させるように構成することもできる。特に、脱脂工程と焼結工程を連続して行う場合等においては、一方の工程においてあるいは双方の工程にかけて、上記セラミック粉体を砂状化させるように構成することができる。
【0088】
本願発明は、上述した実施の形態に限定されることはない。焼結材料成形体及び付加成形部の組成、形状等も実施の形態に限定されることはなく、種々の組成、形態のものを採用できる。
【0089】
また、焼結材料として金属粉体を採用したが、セラミック粉体等の他の焼結可能な粉体を採用できる。
【0090】
また、実施の形態では、付加成形材料として、焼結材料成形体を構成する樹脂バインダを採用したが、他の樹脂材料を採用することができる。たとえば、焼結材料成形体の表面精度等を向上させるため、焼結材料成形体に含まれる樹脂バインダと相溶性のない樹脂材料を採用することができる。
【0091】
また、実施の形態では、付加成形部と焼結材料成形体とを各々一度の射出成形によって形成したが、複数の射出成形工程によって形成することもできる。
【0092】
また、実施の形態では、付加成形部と焼結材料成形体とを各々一種類の材料から形成したが、複数の射出成形工程による複数の材料で形成することもできる。
【0093】
また、本願発明では、熱間の射出成形法に本願発明を適用したが、水系のバインダを用いた冷間の射出成形法に本願発明を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態に係る射出成形体を形成するための金型の断面図である。
【図2】図1に示す金型によって付加成形部を成形する状態を示す断面図である。
【図3】図1に示す金型によって焼結材料成形体を成形する状態を示す断面図である。
【図4】図2及び図3の金型によって成形された射出成形体の断面図である。
【図5】図4に示す射出成形体を脱脂、焼結して形成される粉体焼結成形体の断面図である。
【図6】図5に示す粉体焼結成形体の斜視図である。
【図7】本願発明の第2の実施の形態に係る射出成形体の付加成形部を射出成形する状態を示す図であり、図2に相当する断面図である。
【図8】本願発明の第2の実施の形態に係る粉体射出成形体の焼結材料成形体を射出成形する状態を示す図であり、図3に相当する断面図である。
【図9】図7及び図8の工程によって製造された射出成形体の断面図である。
【図10】図9に示す射出成形体の斜視図である。
【図11】図10に示す射出成形体に二次加工を施してランナ部を除去した状態を示す斜視図である。
【図12】図11に示す射出成形体を脱脂、焼結して得られる粉体焼結成形体の斜視図である。
【図13】第1の実施の形態に係る粉体焼結成形体の製造方法の手順を示すフローチャートである。
【図14】第2の実施の形態に係る粉体焼結成形体の製造方法の手順の一部を示すフローチャートである。
【図15】第4の実施の形態に係る粉体焼結成形体の製造方法の手順の一部を示すフローチャートである。
【図16】第5の実施の形態に係る粉体焼結成形体の製造方法の手順の一部を示すフローチャートである。
【図17】第6の実施の形態に係る射出成形体の断面図である。
【図18】図17に示す射出成形体を脱脂焼結した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 金型
5 付加成形部
7 焼結材料成形体
8 焼結材料成形型部
11 焼結材料

Claims (17)

  1. バインダと焼結可能な粉体とを含む焼結材料を、金型装置内のランナ部を介して複数の焼結材料成形型部に射出する焼結材料成形工程と、上記焼結材料成形工程において得られる焼結材料成形体から上記バインダを除去する脱脂工程と、上記脱脂工程を経た焼結材料成形体を焼結して焼結成形体を形成する焼結工程とを含む粉体焼結成形体の製造方法であって、
    少なくとも上記ランナ部の一部又は全部を含む付加型部を上記金型装置内に形成する付加型部形成工程と、
    上記脱脂工程又は上記焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料を、上記付加型部に射出して、上記焼結材料成形体と一体的な付加成形部を形成する付加成形工程とを含む、粉体焼結成形体の製造方法。
  2. 上記焼結材料成形工程の前に、上記付加型部形成工程及び上記付加成形工程を行う粉体焼結成形体の製造方法であって、
    上記付加型部形成工程において、上記ランナ部とともに上記焼結材料成形型部の一部又は全部を構成する付加型部を形成するとともに、
    上記付加型部に形成した上記ランナ部を介して、上記焼結材料成形型部に上記焼結材料を射出することにより、上記焼結材料成形工程が行われる、請求項1に記載の粉体焼結成形体の製造方法。
  3. 上記焼結可能な粉体が、金属粉体又はセラミック粉体である、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の粉体焼結成形体の製造方法。
  4. 上記付加成形材料が、上記焼結材料に含まれる上記バインダ又は上記バインダの主成分を含んで構成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の粉体焼結成形体の製造方法。
  5. 上記付加成形材料は、上記焼結工程において焼結しない粉体を含んで構成される、請求項1から請求項4のいずれかに記載の粉体焼結成形体の製造方法。
  6. 上記焼結材料と上記付加成形材料とを、互いに相溶しない材料から形成した、請求項1から請求項3のいずれかに記載の粉体焼結成形体の製造方法。
  7. 焼結可能な粉体と脱脂工程において除去可能なバインダとを含む焼結材料を、金型装置内のランナ部を介して複数の焼結材料成形型部へ射出することにより焼結材料成形体を形成する焼結材料成形工程と、
    少なくとも上記ランナ部の一部又は全部に対応する付加型部を上記金型装置内に形成する付加型部形成工程と、
    上記脱脂工程又は焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料を、上記付加型部を設けた金型装置内に射出することにより、上記ランナ部を含む付加成形部を形成する付加成形工程とを含み、
    上記焼結材料成形体と上記付加成形部とが上記金型装置内で一体的に形成される、粉体射出成形体の製造方法。
  8. 上記付加成形工程において、上記付加成形部に上記焼結材料成形型部の一部又は全部に対応する型部を形成し、
    上記型部を含んで構成される焼結材料成形型部を設けた金型装置内に、上記焼結材料を射出して焼結材料成形工程が行われる、請求項7に記載の粉体射出成形体の製造方法。
  9. 上記焼結材料成形工程において、上記焼結材料成形体に、上記付加成形型部の一部又は全部に対応する型部を形成し、
    上記型部を含んで構成される付加型部を設けた金型装置内に、上記付加成形材料を射出して上記付加成形工程が行われる、請求項7に記載の粉体射出成形体の製造方法。
  10. 上記付加成形材料が、上記焼結材料の焼結温度では焼結しない粉体を含んで構成されている、請求項7から請求項9のいずれかに記載の粉体射出成形体の製造方法。
  11. 上記焼結可能な粉体が、金属粉体又はセラミック粉体である、請求項7から請求項10のいずれかに記載の粉体射出成形体の製造方法。
  12. 焼結可能な粉体と脱脂工程において除去できるバインダとを含む焼結材料から形成されるとともにランナ部を介して一体的に成形された複数の焼結材料成形体と、
    上記脱脂工程又は焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料から形成されるとともに、上記ランナ部の一部又は全部を含んで形成される付加成形部とが一体的に成形された、粉体射出成形体。
  13. 上記付加成形部が、上記焼結材料成形体の表面の一部又は全部を覆うように形成されている、請求項12に記載の粉体射出成形体。
  14. 上記付加成形材料が、上記焼結材料の焼結温度では焼結しない粉体を含んで構成されている、請求項12又は請求項13のいずれかに記載の粉体射出成形体。
  15. 上記焼結可能な粉体が、金属粉体又はセラミック粉体である、請求項12から請求項14のいずれかに記載の粉体射出成形体。
  16. 焼結可能な粉体と脱脂工程において除去できるバインダとを含む焼結材料を射出して焼結材料成形体を成形する複数の焼結材料成形型部と、
    上記脱脂工程又は焼結工程において上記焼結材料成形体から除去されあるいは分離可能な形態に変化する付加成形材料を射出して形成されるとともに、上記複数の焼結材料成形型部に連通して上記焼結材料成形型部に上記焼結材料を充填するランナ部の一部又は全部を含む付加成形部を成形する付加成形型部とを備え、
    上記各型部を順次金型装置内に形成できるように構成した、金型装置。
  17. 上記焼結材料成形型部及び/又は上記付加成形型部の一部又は全部がLIGAプロセスによって形成された、請求項16に記載の粉体射出成形用金型装置。
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