JP3702126B2 - ディジタルpll装置及びそのディレイラインの制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はディジタルPLL装置に係り、特にディジタルPLL装置のディレイラインの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタルPLL装置には、ディレイセルの多段構成と可変容量回路とを用いてディレイラインを構成し、デイレイセルの段数を変化することによりディレイセルを含むリングオシレータの発振周波数の粗調整を行い、可変容量回路を用いて前記発振周波数の微調整を行うものがある。
【0003】
リングオシレータの発振周波数は、ディレイセルの段数と可変容量回路を構成する容量素子数により決定されるが、その段数と容量素子数の決定はデイレイラインに与えられるディレイアドレスの内、上位アドレスをディレイセルの段数の選択に、下位アドレスを容量素子数の選択に割り当てることにより行われる。
【0004】
ディレイアドレスはアドレスカウンタから送出され、基準周波数とリングオシレータの発振周波数との差によって、このアドレスカウンタがカウントアップ又はカウントダウンする。すなわち、容量値を決定する下位アドレスがカウントアップするにしたがって、下位アドレスの値に比例した数の容量素子がディレイラインに付加され、リング発振器の発振周波数が減少する。また、例えばカウントアップ動作が進行し、下位アドレスがオーバーフローすれば上位アドレスがカウントアップする。このとき、ディレイセルの段数が1段増加し、容量値は0に復帰する。この場合のディレイ値の増加は、従来、容量値を定める下位アドレスが1ビット増加したときの増加分と同じになるように設計されてきた。
【0005】
しかし、製造工程の変動要因によりディジタルPLL装置を構成する各素子の特性にばらつきを生じ、このため容量値を定める下位アドレス1ビット当りのディレイ増加分と、下位アドレスがオーバーフローし、ディレイ段数を定める上位アドレスが1ビット増加したときのディレイ増加分とは必ずしも等しくない。
【0006】
すなわち、前記特性ばらつきに応じてディレイが増加したり減少したりする場合があり、ディレイラインの特性に不連続点が現われる。この不連続点にPLLがロックされるとジッタが大きくなり、PLLとしての特性が劣化する。
【0007】
一般にPLLは周波数がロックされたと認識される状態では、ある一定のディレイアドレスで固定されるのではなく、数アドレスの間で往復動作を繰り返すことが知られている。従ってこの往復動作に入った状態を「PLLがロックされた」と規定する。しかし、上記の不連続点にまたがってPLLがロックされれば、不連続点のディレイの差だけジッタが大きくなり、PLLとしての特性が劣化するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来のディジタルPLL装置のディレイラインには、製造工程ばらつきによりディレイ特性に不連続点を生じ、PLLとしての特性が劣化するという問題があった。
【0009】
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたもので、製造工程ばらつきによるディレイ特性の不連続点を生じないディレイラインを備えたディジタルPLL装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のディジタルPLL装置とディレイラインの制御方法は、PLL動作のロックに用いるディレイアドレスが、ディレイ値の粗調整に用いるディレイセルの段数の切替点をまたぐことなく、常にディレイ値の微調整に用いる容量値の変化のみでディレイ値を連続的に制御することが可能なディレイラインを提供することを特徴とする。
【0011】
具体的には本発明のディジタルPLL装置は、n+mビット(n、mは自然数)のディレイアドレスの内、nビットの上位アドレスで制御されるディレイ値の粗調整部と、mビットの下位アドレスで制御されるディレイ値の微調整部とを備えるディレイラインを含むディジタルPLL装置において、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントアップしてmビットの下位アドレスがオーバーフローするときに、オーバーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにオーバーフロー後のmビットの下位アドレスが設定され、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントダウンしてmビットの下位アドレスがアンダーフローするときに、アンダーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにアンダーフロー後のmビットの下位アドレスが設定されることを特徴とする。
【0012】
好ましくは前記ディレイラインの特性は、前記nビットの上位アドレスをNとし、このnビットの上位アドレスのLSBに“1”をカウントアップすることをN+1と表し、このnビットの上位アドレスのLSBから“1”をカウントダウンすることをN−1と表す場合において、
前記nビットの上位アドレスがNであり、前記mビットの下位アドレスが全て“1”であるときのディレイ値と、前記nビットの上位アドレスがN+1であり、前記mビットの下位アドレスのMSBが“0”であってその他のm−1ビットが全て“1”であるときのディレイ値とが互いに等しく設定され、
かつ前記nビットの上位アドレスがNであり、前記mビットの下位アドレスが全て“0”であるときのディレイ値と、前記nビットの上位アドレスがN−1であり、前記mビットの下位アドレスのMSBが“1”であってその他のm−1ビットが全て“0”であるときのディレイ値とが互いに等しく設定されることを特徴とする。
【0013】
また好ましくは前記ディレイラインの特性は、前記nビットの上位アドレスが共通の場合において、前記mビットの下位アドレスが全て“1”であるときのディレイ値と、前記mビットの下位アドレスが全て“0”であるときのディレイ値との差をΔccとし、プロセスばらつきによる前記Δccの最大値をΔccmax、最小値をΔccminとし、PLLロック時におけるジッタをΔjとするとき、
Δcc/2≧MAX((Δcc−Δccmin),(Δccmax−Δcc))
+2Δj
の関係を満たすように、前記Δccの値が設定されることを特徴とする。
【0014】
また好ましくは前記ディレイラインは、n+m(n、mは自然数)ビットのディレイアドレスを出力するディレイアドレス制御部と、直列に接続された偶数個のインバータからなり前記ディレイラインに単位のディレイ値を付与するディレイセルと、このディレイセルが複数段直列に接続され前記ディレイセルの出力部がそれぞれディレイ段数切替え用マルチプレクサの入力部に接続されたディレイ値の粗調整部と、可変容量回路からなるディレイ値の微調整部とからなり、
前記ディレイラインは、さらに、前記マルチプレクサの出力部が1個のインバータとオフセットディレイと前記可変容量回路とを介して前記複数段直列に接続されたディレイセルの初段の入力部に接続されることによりリング発振器を構成し、
このリング発振器の発振周波数は、前記nビットの上位アドレスによる前記ディレイ値の粗調整部と、前記mビットの下位アドレスによる前記可変容量回路からなるディレイ値の微調整部とを用いて制御され、
前記ディジタルPLL装置は、入力基準クロックf1 を入力する第1のカウンタと、前記リング発振器から出力される出力逓倍クロックf2 を入力する第2のカウンタと、前記第1、第2のカウンタの出力を比較するカウント値比較部と、このカウント値比較部の出力からディレイアドレス補正値を計算し出力するディレイアドレス補正値演算部と、このディレイアドレス補正値演算部の出力を前記リング発振器の前記ディレイアドレス制御部に入力し、前記n+mビットのディレイアドレスを出力することを特徴とする。
【0015】
本発明のディレイラインの制御方法は、n+mビット(n、mは自然数)のディレイアドレスの内、nビットの上位アドレスを用いてディレイ値を粗調整する第1の制御手段と、mビットの下位アドレスを用いてディレイ値を微調整する第2の制御手段とを備え、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントアップしてmビットの下位アドレスがオーバーフローするときに、オーバーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにオーバーフロー後のmビットの下位アドレスを設定し、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントダウンしてmビットの下位アドレスがアンダーフローするときに、アンダーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにアンダーフロー後のmビットの下位アドレスを設定することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るディジタルPLL装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すブロック図はディレイ値が可変のディレイライン及びリング発振器1と、入力基準クロックf1 を入力する第1のカウンタ2と、前記ディレイライン及びリング発振器1の出力逓倍クロックf2 を入力する第2のカウンタ3と、前記第1、第2のカウンタのカウント値を比較するカウント値比較部4と、その出力を受けてディレイアドレスの補正値を計算するディレイアドレス補正値演算部5と、その出力を受けて前記リング発振器を構成するディレイラインのディレイ値を制御することにより前記ディレイライン及びリング発振器1の発振周波数に等しい前記出力逓倍クロックf2 を制御する一連の制御ループから構成される。
【0017】
図1に示すディジタルPLL装置のブロック図において、入力基準クロックf1 と出力逓倍クロックf2 は第1、第2のカウンタ2、3によりそれぞれiビット(iは自然数)のディジタル信号に変換され、カウント値比較部4において出力逓倍クロックf2 の基準値からの変動分がjビット(jは自然数)のディジタル信号として出力される。これを用いて前記出力逓倍クロックf2 の基準値からの変動分を補正するkビットの補正値がディレイアドレス補正値演算部5で求められ、これを用いてディレイライン及びリング発振器1の発振周波数の変動(出力逓倍クロックf2 の変動)が補正される。
【0018】
次に図2を用いて本発明の第1の実施の形態にかかる前記ディレイライン及びリング発振器1の構成についてさらに詳細に説明する。図2に示すディレイラインの主要部は、偶数のインバータを直列に接続したディレイセル101を例えば64段直列に接続したディレイ値の粗調整部と、例えば63個の容量素子からなる可変容量回路102の数を定めるディレイ値の微調整部から構成される。
【0019】
また、前記64段のディレイセルの出力部は、それぞれ64入力のマルチプレクサ(MUX)103の入力部に接続され、その出力部MUX OUTと前記ディレイ値の微調整部との間に1個のインバータ104とオフセットディレイ105からなるフィードバック・ループが接続され、リング発振器を構成する。このリング発振器の発振周波数は、前記MUX OUTに接続されたディレイアドレス制御部106により制御される。
【0020】
すなわち、前記フィードバック・ループにおいて、前記MUXで選択された複数段のディレイセル101と1個のインバータ104は、奇数個のインバータが直列に接続されたリング発振器を構成し、その発振周波数は先に図1で説明した出力逓倍クロックf2 として出力される(図示せず)と同時に、MUX OUTからディレイアドレス制御部106に入力される。
【0021】
また、ディレイアドレス制御部106には、MUXの出力の他に、先に図1で説明したディレイアドレス補正値演算部5からのkビットの補正値(図示せず)を入力し、前記ディレイアドレス制御部106から12ビットのディレイアドレスS[11:0]が出力される。
【0022】
この12ビットのディレイアドレスS[11:0]の内、6ビットの上位アドレスS[11:6]を用いてMUX103を制御し、前記フィードバック・ループに含まれる直列接続されたディレイセル101のディレイ段の出力箇所を選択することによりリング発振器の周波数を微調整し、6ビットの下位アドレスS[5:0]の値に比例して前記フィードバック・ループに含まれる複数の容量素子からなる可変容量回路102の容量素子数を定めることにより、リング発振器の周波数を微調整する。
【0023】
アドレスカウンタを含むディレイアドレス制御部106による本発明のディレイラインの制御方法について、従来の方法と対比してさらに具体的に説明すれば次の通りである。
【0024】
先にのべたように、ディレイラインに与えるディレイアドレスが12ビット (S[11:0])で構成されているとする。このうち6ビットの上位アドレス(S[11:6])は、ディレイセル101の段数を与えるアドレス信号として割り当て、6ビットの下位アドレス(S[5:0])は可変容量回路102の容量素子数を与えるアドレス信号として割り当てる。
【0025】
従来のディレイラインの制御方法では、例えば上位アドレスS[11:6]の値が000110のときに下位アドレスS[5:0]の値が111111から更に1カウントアップすれば、上位アドレスS[11:6]の値が1カウントアップして000111となり、下位アドレスS[5:0]の値は000000となる。
【0026】
また、S[11:6]=000111、S[5:0]=000000の状態から1カウントダウンすれば、S[11:6]=000110、S[5:0]=111111となる。
【0027】
このときデイレイラインのディレイ値の変化を図3に示す。図3の縦軸はディレイ値、横軸は下位アドレスS[5:0]の値である。図3の実線は、可変容量回路102を用いたディレイ値の微調整によるディレイ値の変化を示し、破線はディレイセルの段数増加を伴うディレイ値の粗調整による上位アドレスS[11:6]の変化を示している。
【0028】
すなわち図3において、カウントアップにより図3の点P(S[11:6]=000110、S[5:0]=111111)から点P′(S[11:6]=000111、S[5:0]=000000)に移行し、またカウントダウンにより逆に図3の点P′から点Pに移行する。
【0029】
この場合、S[11:0]=000110111111(点P)とS[11:0]=000111000000(点P′)との間でのディレイ値の増加分Δdが、下位アドレスのみが1カウントアップしたときのディレイの増加分Δcと等しいのが理想であるが、実際のデバイスでは製造工程における各素子特性のバラツキの影響で、ΔdがΔcの数倍になったり場合によってはΔdが負になったりする。
【0030】
このとき、ΔdとΔcの差がデジタルPLL装置のジッタに影響を及ぼす。すなわち、Δd=Δcの場合のディレイラインのジッタが±Δjであるとき、PLLロック時におけるジッタが、±(Δj+|Δd−Δc|)に増加する。このとき|Δd−Δc|>Δjとなれば、PLLロック時のジッタは過大となる。
【0031】
そこで、図4に示すように、本発明においては点P(S[11:6]=000110、S[5:0]=111111)から1カウントアップしたときには、点P′(S[11:6]=000111、S[5:0]=100000)に移行するように制御する。
【0032】
また、点Q(S[11:6]=000111、S[5:0]=000000)から1カウントダウンしたときには、点Q′(S[11:6]=000110、S[5:0]=011111)に移行するように制御する。
【0033】
すなわち、本発明においては下位アドレスS[5:0]がオーバーフローまたはアンダーフローして、上位アドレスがカウントアップまたはカウントダウンしたときには、下位アドレスS[5:0]のMSB(S[5])の値を維持し、その他のビットを反転させるようにディレイアドレスを制御する。
【0034】
また、ディレイラインの特性は図4に示すように、S[11:6]=N(Nは上位アドレスの値を表す)のときのS[5:0]=111111のディレイ値 (点Pのディレイ値)とS[11:6]=N+1(N+1は上位アドレスのLSBに“1”が加わる場合の値を表す)の時のS[5:0]=011111のデイレイ値(点P′のディレイ値)が等しく、かつ、S[11:6]=Nの時のS [5:0]=000000のディレイ値(点Rのディレイ値)とS[11:6]=N−1の時のS[5:0]=100000のデイレイ値(点R′のディレイ値)が等しくなるように設計する。
【0035】
この時、ある共通の上位アドレス値に対して、下位アドレスS[5:0]=000000から下位アドレスS[5:0]=111111までのディレイ値の差Δccが、プロセスバラツキによるΔccの最大値Δccmaxと最小値Δccmin、及びPLLロック時のジッタΔjとの関係、Δcc/2>MAX((Δcc−Δccmin),(Δccmax−Δcc))+2Δj、を満たすように設計する。ここでMAXは括弧の数値の内、大きい方をとることを意味する。
【0036】
このようにすれば、PLL動作時にロックするディレイアドレスをディレイセル段数の切り替わりを伴うアドレスの不連続的な変化部分をまたがらせることなく、常に容量値の変化による微調整領域を用いて連続的にロックさせることが可能になる。このようにすれば、PLLがロックしたときにディレイラインの不連続点をまたがることがなくなり、ジッタの増大を回避することが可能となる。
【0037】
なお本発明は上記の実施の形態に限定されることはない。例えば第1の実施の形態において、ディレイアドレスが12ビットの2進数で与えられ、その内上位の6ビットを用いてディレイ値の粗調整を行い、下位の6ビットを用いてディレイ値の微調整を行うことについて説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。n、mをそれぞれ自然数として、ディレイアドレスをn+mビットの2進数とし、nビットの上位アドレスを用いてディレイ値を粗調整し、mビットの下位アドレスを用いてディレイ値を微調整することが上記第1の実施の形態と同様に可能であることはいうまでもない。
【0038】
また第1の実施の形態において、ディレイラインがディジタルPLL装置に用いられる場合について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。一般にディレイアドレスにより、ディレイ量の精密な制御が必要な場合に広く応用することができる。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0039】
【発明の効果】
上述したように本発明のディレイラインによれば、PLL動作のロックに用いるディレイアドレスが、ディレイ値の粗調整に用いるディレイセルの段数の切替点をまたぐことなく、常に微調整に用いる容量値の変化のみでディレイ値を連続的に制御することができるので、製造工程ばらつきによるディレイ特性の不連続点を生じない高精度なディジタルPLL装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタルPLL装置のブロック構成を示す図。
【図2】本発明のディレイラインの構成を示す図。
【図3】従来のデイレイラインにおけるディレイアドレスに対するディレイ値の変化を示す図。
【図4】本発明のディレイラインにおけるディレイアドレスに対するディレイ値の変化を示す図。
【符号の説明】
1…ディレイライン及びリング発振器
2…第1のカウンタ
3…第2のカウンタ
4…カウント値比較部
5…ディレイアドレス補正値演算部
101…ディレイセル
102…可変容量回路
103…ディレイ段数切替え用マルチプレクサ
104…インバータ
105…発振周波数調整用オフセットディレイ回路
106…アドレス制御回路
Claims (5)
- n+mビット(n、mは自然数)のディレイアドレスの内、nビットの上位アドレスで制御されるディレイ値の粗調整部と、mビットの下位アドレスで制御されるディレイ値の微調整部とを備えるディレイラインを含むディジタルPLL装置において、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントアップしてmビットの下位アドレスがオーバーフローするときに、オーバーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにオーバーフロー後のmビットの下位アドレスが設定され、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントダウンしてmビットの下位アドレスがアンダーフローするときに、アンダーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにアンダーフロー後のmビットの下位アドレスが設定されることを特徴とするディジタルPLL装置。 - 前記ディレイラインの特性は、前記nビットの上位アドレスをNとし、このnビットの上位アドレスのLSBに“1”をカウントアップすることをN+1と表し、このnビットの上位アドレスのLSBから“1”をカウントダウンすることをN−1と表す場合において、
前記nビットの上位アドレスがNであり、前記mビットの下位アドレスが全て“1”であるときのディレイ値と、前記nビットの上位アドレスがN+1であり、前記mビットの下位アドレスのMSBが“0”であってその他のm−1ビットが全て“1”であるときのディレイ値とが互いに等しく設定され、
かつ、前記nビットの上位アドレスがNであり、前記mビットの下位アドレスが全て“0”であるときのディレイ値と、前記nビットの上位アドレスがN−1であり、前記mビットの下位アドレスのMSBが“1”であってその他のm−1ビットが全て“0”であるときのディレイ値とが互いに等しく設定されることを特徴とする請求項1記載のディジタルPLL装置。 - 前記ディレイラインの特性は、前記nビットの上位アドレスが共通の場合において、前記mビットの下位アドレスが全て“1”であるときのディレイ値と、前記mビットの下位アドレスが全て“0”であるときのディレイ値との差をΔccとし、
プロセスばらつきによる前記Δccの最大値をΔccmax、最小値をΔccminとし、PLLロック時におけるジッタをΔjとするとき、
Δcc/2≧MAX((Δcc−Δccmin),(Δccmax−Δcc))+2Δj
の関係を満たすように、前記Δccの値が設定されることを特徴とする請求項1記載のディジタルPLL装置。 - 前記ディレイラインは、n+m(n、mは自然数)ビットのディレイアドレスを出力するディレイアドレス制御部と、
直列に接続された偶数個のインバータからなり前記ディレイラインに単位のディレイ値を付与するディレイセルと、
このディレイセルが複数段直列に接続され前記ディレイセルの出力部がそれぞれディレイ段数切替え用マルチプレクサの入力部に接続されたディレイ値の粗調整部と、
可変容量回路からなるディレイ値の微調整部とからなり、
前記ディレイラインは、さらに、前記マルチプレクサの出力部が1個のインバータとオフセットディレイと前記可変容量回路とを介して前記複数段直列に接続されたディレイセルの初段の入力部に接続されることによりリング発振器を構成し、
このリング発振器の発振周波数は、前記nビットの上位アドレスによる前記ディレイ値の粗調整部と、前記mビットの下位アドレスによる前記可変容量回路からなるディレイ値の微調整部とを用いて制御され、
前記ディジタルPLL装置は、入力基準クロックf1 を入力する第1のカウンタと、
前記リング発振器から出力される出力逓倍クロックf2 を入力する第2のカウンタと、
前記第1、第2のカウンタの出力を比較するカウント値比較部と、
このカウント値比較部の出力からディレイアドレス補正値を計算し出力するディレイアドレス補正値演算部と、
このディレイアドレス補正値演算部の出力を前記リング発振器の前記ディレイアドレス制御部に入力し、前記n+mビットのディレイアドレスを出力することを特徴とする請求項1記載のディジタルPLL装置。 - n+mビット(n、mは自然数)のディレイアドレスの内、nビットの上位アドレスを用いてディレイ値を粗調整する第1の制御手段と、
mビットの下位アドレスを用いてディレイ値を微調整する第2の制御手段とを備え、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントアップしてmビットの下位アドレスがオーバーフローするときに、オーバーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにオーバーフロー後のmビットの下位アドレスを設定し、
前記n+mビットのディレイアドレスがカウントダウンしてmビットの下位アドレスがアンダーフローするときに、アンダーフローする前後でディレイ値が等しくなるようにアンダーフロー後のmビットの下位アドレスを設定することを特徴とするディレイラインの制御方法。
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