JP3702058B2 - 元混合式面状火炎型バーナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、吸収冷凍機における高温再生器の加熱手段などとしても使用される元混合式の面状火炎型バーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
元混合式の面状火炎型バーナとしては、例えば図3に示した構造の元混合式面状火炎型バーナ100Xが知られている。
【0003】
すなわち、この元混合式面状火炎型バーナ100Xにおいては、燃料ガスと、この燃料ガスの燃焼に必要な量の酸素を含む空気が、ベンチュリーミキサ11により攪拌・混合されて混合ガス室3に供給され、この混合ガス室に臨んで設置した燃焼板1の図示しない無数の燃焼孔を通り抜けた混合ガスが、燃焼板1の表面に帯状の火炎10を形成して燃焼するように仕組まれている。
【0004】
なお、燃焼板1は、適宜の耐火材料、例えばメタルファイバーを通気可能な状態に焼結した後、直径1〜2mm程度の微小な燃焼孔(図示せず)を多数開設して形成するものであり、通常2〜4mm程度の板厚で使用されている。
【0005】
上記構成の元混合式面状火炎型バーナは、先混合式の単一ノズル型バーナに比べて燃焼の完結が速いため、NOX の発生量が低減できる、火炎が長くならないので被加熱側装置の小型化が図れる、などと云った種々のメリットがあり、吸収冷凍機における高温再生器の加熱装置などとしても使用されるようになってきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の元混合式面状火炎型バーナにおいては、加熱効率を高めるため、また、NOX の一層の削減を図るために空気過剰燃焼を推し進めると、燃焼板から僅かに、例えば0.5〜2mm程度離れて安定して形成されていた火炎が燃焼板から更に離れ、炎が一気に吹き消えることがあった。
【0007】
したがって、火炎のリフト現象が起こり難くして、加熱効率を高めると共に、NOX の一層の削減が図れるように、一層の空気過剰燃焼が行えるようにする必要があり、この点の解決が課題となっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した従来技術の課題を解決するためになされたもので、燃料ガスおよびこの燃料ガスの燃焼に必要な量の酸素を含む空気が供給される混合ガス室と、この混合ガス室に臨んで配設され、混合ガス室の混合ガスが通過して混合ガス室とは反対側の面に火炎を形成する燃焼孔が多数開設された燃焼板とを備えて形成される元混合式面状火炎型バーナにおいて、
【0011】
外周縁から内側に最小で10mm以上、最大で50mm以下の範囲にその内側より径の小さい孔を備えたパンチングメタルからなる整流板を、燃焼板の上流側に設置した第1の構成の元混合式面状火炎型バーナと、
【0012】
外周縁から内側に最小で10mm以上、最大で50mm以下の範囲にその内側より分布密度が小さい孔を備えたパンチングメタルからなる整流板を、燃焼板の上流側に設置した第2の構成の元混合式面状火炎型バーナと、
を提供することにより、前記従来技術の課題を解決するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1・図2に基づいて本発明の実施形態を説明する。なお、理解を容易にするため、これらの図においても前記図3において説明した部分と同様の機能を有する部分には同一の符号を付した。
【0014】
本発明の元混合式面状火炎型バーナ100は、燃焼板1の上流側に整流板2を燃焼板1から例えば10〜20mm程度離して設置し、混合ガス室3を上流側4と、下流側5との二室に分割している。
【0015】
整流板2は、板厚が例えば1mmのステンレス鋼鈑の中央部分の領域6に、直径が例えば1〜2mm程度の貫通した小孔7を一様に分布させたパンチングメタルであり、その外周部の領域8には図2(A)に示したように直径を小孔7の直径より小さい径、例えば0.5mm程度にした小孔9を小孔7と同一の分布密度で設ける、図2(B)に示したように小孔7を中央の領域6の場合より分布密度を小さく設けるなどして、周辺の領域8における混合ガスの通過抵抗を中央部の領域6より大きく形成して挿入・設置する。
【0016】
したがって、上記図2の(A)、(B)何れかの構成の整流板2を備えた元混合式面状火炎型バーナ100においては、混合ガス室3の上流側4にベンチュリーミキサなどで混合されて供給され、上流側4から下流側5に流入する燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスは、中央部分では通過量が多く、その周辺部では通過量が少ない。
【0017】
このため、燃焼板1の表面においても、燃料ガスと燃焼用空気との混合ガス吹き出し量は中央部分で多く、その周辺部では少なくなり、燃焼板1の表面に形成される火炎10は周辺部のリフト量が小さく抑えられ、加熱効率の改善と、NOX の削減に有効な空気過剰燃焼にしても火炎10がリフトし難く、したがって吹き消え難い。
【0018】
なお、混合ガスの通過抵抗を大きく形成する領域8の幅は、燃焼板1表面に形成する火炎10の周辺部分でのリフト現象を抑えるために狭くても10mm以上とするが、広げ過ぎると火力が低下するので最大でも50mm以下とする。
【0019】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0020】
例えば、領域8に形成する小孔9の直径を領域6に形成する小孔7の直径より小さくする共に、その分布密度を小孔7の分布密度より小さくする。
【0021】
また、領域8に設ける整流板を複数枚として、この領域8における通過量を少なくするようにしても良い。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明になる元混合式面状火炎型バーナにおいては、火炎のリフト現象が起こり難いので、一層の空気過剰燃焼を行って加熱効率の改善と、NOX の一層の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す説明図である。
【図2】整流板の構成を示す説明図である。
【図3】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1 燃焼板
2 整流板
3 混合ガス室
4 上流側
5 下流側
6 (中央部分)領域
7 小孔
8 (外周部分)領域
9 小孔
10 火炎
11 ベンチュリーミキサ
100 元混合式面状火炎型バーナ
Claims (2)
- 燃料ガスおよびこの燃料ガスの燃焼に必要な量の酸素を含む空気が供給される混合ガス室と、この混合ガス室に臨んで配設され、混合ガス室の混合ガスが通過して混合ガス室とは反対側の面に火炎を形成する燃焼孔が多数開設された燃焼板とを備えて形成される元混合式面状火炎型バーナであって、
外周縁から内側に最小で10mm以上、最大で50mm以下の範囲にその内側より径の小さい孔を備えたパンチングメタルからなる整流板を、燃焼板の上流側に設置したことを特徴とする元混合式面状火炎型バーナ。 - 燃料ガスおよびこの燃料ガスの燃焼に必要な量の酸素を含む空気が供給される混合ガス室と、この混合ガス室に臨んで配設され、混合ガス室の混合ガスが通過して混合ガス室とは反対側の面に火炎を形成する燃焼孔が多数開設された燃焼板とを備えて形成される元混合式面状火炎型バーナであって、
外周縁から内側に最小で10mm以上、最大で50mm以下の範囲にその内側より分布密度が小さい孔を備えたパンチングメタルからなる整流板を、燃焼板の上流側に設置したことを特徴とする元混合式面状火炎型バーナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32021396A JP3702058B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 元混合式面状火炎型バーナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32021396A JP3702058B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 元混合式面状火炎型バーナ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10160120A JPH10160120A (ja) | 1998-06-19 |
JP3702058B2 true JP3702058B2 (ja) | 2005-10-05 |
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Family Applications (1)
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JP32021396A Expired - Fee Related JP3702058B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 元混合式面状火炎型バーナ |
Country Status (1)
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1996
- 1996-11-29 JP JP32021396A patent/JP3702058B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10160120A (ja) | 1998-06-19 |
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