JP3701552B2 - 往復動切断工具のブレード取り付け装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばレシプロソーやジグソー等の往復動切断工具にブレードを取り付けるための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、レシプロソーは、モータおよび該モータの回転を往復動に変換する往復動変換機構を介してスライド軸をその軸方向に往復動させ、これにより該スライド軸の先端に取り付けたブレードを往復動させて切断材を切断する構成となっており、上記スライド軸の先端にはブレードを取り付けるためのブレード取り付け装置が装備されている。
従来のブレード取り付け装置には、例えば米国特許第5575071号公報に開示されたものがあった。この従来のブレード取り付け装置30は同公報の図を援用した図5に示すようにスライド軸31の先端部に形成したスリットSにブレードBの基端部を挿入すると、スリットS内に突き出す鋼球33がブレードBの基端部に形成した取り付け孔Baに嵌り込み、該嵌り込み状態の鋼球33の動き(スリットS内から退出する方向の動き)を捩りばね34によりクランプ方向にばね付勢した操作スリーブ32により規制することによって、ブレードBをスリットSの側部に押し付けた状態に保持して、該ブレードBがスライド軸31の先端から抜け出ないようにクランプする構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された従来のブレード取り付け装置30によれば、ブレードBをスライド軸31の先端に取り付ける場合に、ブレードBの基端部をスリットS内に挿入するには、操作スリーブ32をアンクランプ方向に回転操作してスリットS内から鋼球33を退出可能な状態とする必要があり、この点でブレード取り付け時の操作が面倒であった。
本発明は、従来のように操作スリーブを操作することなく、ブレードの基端部をスリット内に差し込むだけで該ブレードをスライド軸に強固に取り付けることができるブレード取り付け装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、前記各請求項に記載した構成のブレード取り付け装置とした。
請求項1記載のブレード取り付け装置によれば、操作スリーブをアンクランプ方向に回転操作すると、ロック部材がアンロック位置へ変位可能な状態となるので、該操作スリーブをアンクランプ位置に保持して、クランプ部材をアンクランプ方向に変位させながらブレードをスリットから抜き出すことができる。
スリットの奥部には、挿入したブレードを押し出し方向に付勢する押し出し部材が設けられている。この押し出し部材は、ブレードをスリットから抜き出すとブレード抜き出し方向に変位して、そのロック規制部によりロック部材をアンロック位置に保持する。
【0005】
このため、再度ブレードを取り付ける際には、押し出し部材をその付勢力に抗してスリットの奥部に押し込みつつブレードの基端部をスリット内に挿入すれば足り、従来のように捩りばねに抗して操作スリーブをアンクランプ方向へ回転操作する必要がない。ブレードの基端部の挿入により押し出し部材がスリットの奥部に移動してそのロック規制部によるロック部材のアンロック位置での位置保持が解除されると、該ロック部材はクランプ方向に付勢された操作スリーブによりロック位置側に移動し、これにより該ロック部材が基端部に係合してブレードの抜け方向への移動が阻止される。
このように、ブレードをスリットから抜き出すと、ロック部材がアンロック位置に保持されるので、その後再度ブレードをスリットに挿入する際には、改めて操作スリーブをアンクランプ方向に操作してロック部材をアンロック位置に変位させる必要がなく、この点でブレード取り付け時の使い勝手が向上する。
【0006】
請求項2記載のブレード取り付け装置によれば、特別の部材を追加することなく、従来と同様の部品点数で上記作用効果を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は、往復動切断工具の一例としてのレシプロソー1の前部を示している。本実施形態は、このレシプロソー1にブレードBを取り付けるためのブレード取り付け装置10に特徴を有しており、レシプロソー1自体の基本的な構成については従来公知の構成と同様であり、特に変更を要しない。
図1中、符号2は当該レシプロソー1のハウジングを示しており、このハウジング2の内部にスライド軸3が支持されている。なお、実際にはハウジング2の前部はゴムカバーで覆われているため外部からは見えていないが、図1ではゴムカバーを含めてハウジングに符号2を付してある。
スライド軸3は、軸方向前後2箇所の軸受け(図示省略)を介して機長方向前後(図示左右方向)に沿って往復動可能に支持されている。このスライド軸3は、当該レシプロソー1の後部に内蔵した電動モータを駆動源として往復動する。電動モータの回転をスライド軸3の往復動に変換するための機構については従来構成に比して特に変更を要しないので説明を省略する。
【0008】
さて、スライド軸3の先端に、本実施形態のブレード取り付け装置10が取り付けられている。このブレード取り付け装置10は、図2に示すようにスライド軸3の先端に形成したスリットSと、同じくスライド軸3の先端に回転操作可能に設けた操作スリーブ13と、該操作スリーブ13の回転操作によりロック位置またはアンロック位置に移動するロック部材11と、スリットSに挿入したブレードBを抜き出し方向(押し出し方向)に付勢する押し出し部材15を備えている。
スリットSは、ブレードBの板厚よりも大きな幅(図において上下方向の幅)で、該ブレードBの基部を挿入可能な深さに形成されている。
操作スリーブ13は、スライド軸3の先端外周側に取り付けた補助スリーブ17の外周側に装着されている。この操作スリーブ13は、スライド軸3の軸心回りに回転可能に装着されている。但し、操作スリーブ13の前端に内周側に張り出して形成した前フランジ部13aを、補助スリーブ17の前端と、スライド軸3の先端に取り付けた止め輪19との間に位置させることによりスライド軸3の軸心方向には移動しない。
【0009】
また、操作スリーブ13の後部には、後ろフランジ部18が同じく内周側に張り出して設けられている。この後ろフランジ部18と、補助スリーブ17の後端に設けた補助フランジ部17aとの間には捩りばね14が介装されている。この捩りばね14により操作スリーブ13は、図3において時計回り方向(クランプ方向)に付勢されている。
操作スリーブ13の内周面には、クランプ方向に回転操作するほど内径が小さくなる方向に傾斜するカム面13bが、回転方向に約90゜の範囲で形成されている。このカム面13bには鋼球12に当接されている。この鋼球12は、ロック部材11の頭部に当接されている。このロック部材11は、ほぼ円柱形状をなし、スライド軸3に形成した挿通孔3aを介してスライド軸3の径方向に移動可能に支持されている。このロック部材11の頭部には、鋼球12よりも若干大きな曲率半径を有する球面凹部11aが形成されており、この球面凹部11aに鋼球12が嵌り込んだ状態で当接されている。このため、鋼球12はロック部材11に対して点当たり状態で当接されており、かつ球面凹部11aの求心作用により常時ロック部材11の中心に当接されている。
【0010】
ロック部材11の先端部11bは、ブレードBの取り付け孔Baよりも大きな径の半球形状に形成されている。図3に示すようにロック部材11がロック方向(図において下方)に移動してこの先端部11bが、ブレードBの取り付け孔Baに嵌り込むことにより該ブレードBがスリットSから抜け出し不能にクランプされる。このように、ロック部材11の先端部11bが、ブレードBの取り付け孔Baに嵌り込んだ位置が、当該ロック部材11のロック位置となる。
ロック部材11は、操作スリーブ13をクランプ方向に回転させて鋼球12を相対的にカム面13bの小径部側に移動させることによりクランプ方向に移動する。また、操作スリーブ13は、捩りばね14によりクランプ方向に回転する。従って、ロック部材11の先端部11bは、操作スリーブ13のカム面13bおよび鋼球12を経て間接的に作用する捩りばね14の弾性力によって取り付け孔Baに押し付けられる。
【0011】
次に、スリットSの奥部には、前記押し出し部材15がスライド軸3の軸方向に移動可能、かつスリットSの幅方向にガタツキなく挿入されている。この押し出し部材15とスリットSの底面との間には圧縮ばね16が介装されている。このため、押し出し部材15は、ブレードBを押し出す方向(図において右方)に付勢されている。
この押し出し部材15の前部には、略平板形状を有するロック規制部15aが段付き状に形成されている。このロック規制部15aは、ブレードBよりも僅かに大きな板厚を有している。スリットSに挿入したブレードBの基端部はこのロック規制部15aの先端面に突き当てられ、この突き当て状態でブレードBをスリットS内に差し込むことにより、押し出し部材15がスリットSの奥部に押し込まれる。ブレードBは、その取り付け孔Baにロック部材11の先端部11bが嵌り込む位置まで差し込まれる。図3は、このブレード取り付け状態を示している。このブレード取り付け状態では、ロック部材11はロック位置に位置している。
【0012】
一方、スリットS内からブレードBを取り出した状態では、押し出し部材15が圧縮ばね16によりスリットSの口元側(スライド軸3の先端側、以下押し出し側という)に移動して、そのロック規制部15aがロック部材11とスリットSの側壁部Saとの間に入り込んだ状態となる。図1は、このブレード取り外し状態を示している。このブレード取り外し状態では、ロック部材11の先端部11bがロック規制部15aに突き当たるため、該ロック部材11のロック位置への移動が規制された状態となっている。この状態においても、ロック部材11は、操作スリーブ13のカム面13bおよび鋼球12を経て間接的に作用する捩りばね14の付勢力によりロック規制部15aの上面に突き当てられる。
【0013】
以上のように構成した本実施形態のブレード取り付け装置10によれば、ブレードBを取り付ける際には、従来のように操作スリーブ13をアンクランプ方向に回転操作することなく、該ブレードBをスリットSに差し込むだけで強固に取り付けることができる。
すなわち、前記したようにブレードBの取り外し状態において、ロック部材11は、押し出し部材15のロック規制部15aによりアンロック位置に保持されている。しかも、このロック規制部15aは、ブレードBの基端部よりも僅かに大きな板厚を有している。このため、このブレード取り外し状態において、操作スリーブ13をアンクランプ方向に回転操作することなくブレードBの基端部をスリットS内に差し込むと、該基端部が先ずロック規制部15aの先端面に突き当てられる。この突き当て状態のまま、押し出し部材15を圧縮ばね16に抗してスリットSの奥部に押し込みつつ、ブレードBをさらにスリットSの奥部に差し込むと、押し出し部材15のロック規制部15aがロック部材11の前方(図示下方)から外れ、これに代わってブレードBの基端部がロック部材11の前方に位置し、この段階でロック部材11の先端部11bがブレードBの基端部に突き当てられる。また、この段階で、ロック部材11は捩りばね14の間接作用により僅かにロック位置側に変位する。
【0014】
さらに、ブレードBをスリットSの奥部に差し込むと、ロック部材11の先端部11bが基端部に摺接されながら相対移動して、取り付け孔Baに嵌り込む。先端部11bが取り付け孔Baに嵌り込んだ段階で、当該ロック部材11がロック位置に至り、これによりブレードBが抜け不能にクランプされる。ロック部材11は、捩りばね14によりクランプ方向にばね付勢された操作スリーブ13がクランプ位置に至り、これにより鋼球12がカム面13bの小径側に相対変位することによりこのロック位置に保持される。
【0015】
逆に、ブレードBを取り外すには、操作スリーブ13をアンクランプ方向に回転操作して、鋼球12をカム面13bの大径側に相対変位させることによりロック部材11をアンロック方向に移動可能な状態とすればよい。ロック部材11がアンロック方向に移動可能な状態となると、ブレードBが押し出し部材15により抜け出し方向に付勢されているので、ロック部材11の先端部11bが取り付け孔Baから外れて該ブレードBはそのままスリットSから押し出される。
【0016】
以上説明したように、本実施形態のブレード取り付け装置10によれば、ブレードBの取り外し状態において、ロック部材11がアンロック位置に保持されるので、ブレードBを取り付ける際には、ブレードBの基端部をスリットSに差し込めば、その取り付け孔Baにロック部材11の先端部11bが嵌り込んで該ブレードBが抜け不能に強固に取り付けられる。このため、従来のように操作スリーブ13をアンクランプ方向に回転操作する必要がなく、この点で当該ブレード取り付け装置10の使い勝手が向上する。
【0017】
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、操作スリーブ13のカム面13bとロック部材11との間に鋼球12を介在させる構成を例示したが、ロック部材の頭部を半球形状に形成して直接カム面13bに接触させる構成としてもよい。
また、回転操作する操作スリーブ13を例示したが、スライド軸3の軸方向にスライド操作する操作スリーブであってもよい。この場合、捩りばね14は圧縮ばねに変更し、またカム面は軸方向に内径が変換する状態に設ければよい。
さらに、往復動切断工具の一例としてレシプロソー1を例示したが、本発明に係るブレード取り付け装置は例えばジグソー等のその他の往復動切断工具にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であり、レシプロソーの前部の平面図である。本図において、ブレード取り付け装置が横断面で示されている。また、本図は、ブレードを取り外した状態を示している。
【図2】ブレード取り付け装置の横断面図である。本図は、ブレードを取り付けた状態を示している。
【図3】図1の(3)−(3)線断面矢視図であって、ブレード取り付け装置の縦断面図である。本図は、ブレードを取り外した状態を示している。
【図4】図2の(4)−(4)線断面矢視図であって、ブレード取り付け装置の横断面図である。本図は、ブレードを取り付けた状態を示している。
【図5】従来のブレード取り付け装置の分解斜視図であり、米国特許第5575071号公報の図を援用した図である。
【符号の説明】
1…レシプロソー(往復動切断工具)
2…ハウジング
3…スライド軸、3a…挿通孔
10…ブレード取り付け装置
11…ロック部材、11a…球面凹部(頭部)、11b…先端部
12…鋼球
13…操作スリーブ、13a…前フランジ部、13b…カム面
14…捩りばね
15…押し出し部材、15a…ロック規制部
16…圧縮ばね
17…補助スリーブ、17a…補助フランジ部
18…後ろフランジ部
19…止め輪
S…スリット、Sa…側壁部
B…ブレード、Ba…取り付け孔
Claims (2)
- 往復動切断工具のスライド軸に設けた操作スリーブをクランプ方向に回転させると、前記スライド軸に設けたロック部材がロック位置に変位して、前記スライド軸に設けたスリットに挿入したブレードが該スリットから抜き出し不能にクランプされ、前記操作スリーブをアンクランプ方向に回転させると、前記ロック部材がアンクランプ方向に変位可能な状態となって、前記ブレードを前記スリットから抜き出し可能な構成とした往復動切断工具のブレード取り付け装置であって、
前記スリットの奥部に、前記ブレードを押し出し方向に付勢する押し出し部材を設け、該押し出し部材に、前記ブレードを前記スリットから抜き出した状態では前記ロック部材をアンロック位置に保持し、前記ブレードを前記スリットに挿入した状態では前記ロック部材のロック位置への移動を許容するロック規制部を設けたブレード取り付け装置。 - 請求項1記載のブレード取り付け装置であって、ブレードをスリットから抜き出した状態では、押し出し部材のロック規制部がロック部材と前記スリットの側壁との間に挟み込まれて、前記ロック部材がアンロック位置に保持される構成としたブレード取り付け装置。
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