JP3701525B2 - 光伝送システム及び光伝送装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1本の光ファイバ伝送路として用い、該伝送路を介して一心双方向通信を行う光伝送システム及び光伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光伝送システム及び光伝送装置は、プライベート光ネットワークを有する大規模事業所や地方自治体等でWAN(Wide Area Network)を用いずに長距離LAN(Local Area Network)間接続を行う際に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
伝送路として一本の光ファイバを用い、遠く離れた2つのLAN機器を接続する2つの光伝送装置間において一心双方向通信を実現するためには、伝送路の片側に接続される光伝送装置での光インターフェース部のリンク状態を、上記伝送路の他端に接続された光伝送装置及び該光伝送装置のLANインターフェースに接続されたLAN機器のリンク状態より知ることができるリンク状態通知機能が必要となる。
【0004】
ここで光伝送装置におけるLANインターフェース部の動作状態を非活性化した場合、すなわちリンクフェイルとした場合に、光インターフェース部よりエラー信号、換言すると、対向する光伝送装置における光インターフェース部が受信エラーと認識し得る信号を送信することにより上記リンク状態通知機能を実現することができる。なお、本明細書ではLANインターフェース部、LANインターフェース部に接続されるLAN機器、光インターフェース部のいずれかの動作状態が非活性化された状態をリンクフェイルと定義し、これらのいずれかの動作状態が活性化された状態をリンクパスと定義するものとする。
【0005】
ところが、従来のこの種の光伝送システムにあっては、LANインターフェースがリンクフェイルとなった場合に光インターフェース部は、LANインターフェースがリンクフェイルで、かつ光インターフェース部がリンクパスであることを条件に伝送路上で対向する光伝送装置に対してエラー信号を送出するようにしている。したがって、光ファイバケーブルあるいは、メタリックケーブルに障害が発生した後に復旧した際に、いずれか一方の光伝送装置における光インターフェース部がリンクパスになるタイミングが、LANインターフェース部がリンクパスになるタイミングより早いと、伝送路上で対向する光伝送装置間でエラー信号を相互に送信することとなり、リンク状態を復旧することができず、通信を再開することができない場合が生じる、という問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムにおいて、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後に障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる光伝送システム及び光伝送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光ファイバを伝送路とし、該伝送路の一端に接続される第1の光伝送装置と、前記伝送路の他端に接続される第2の光伝送装置とを有し、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれメタリックケーブルを介してLAN機器に接続されると共に、前記伝送路を介して前記第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間で通信を行う光伝送システムにおいて、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれ、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部と、前記伝送路側とのインターフェースを行う光インターフェース部とを有し、該光インターフェース部はLANインターフェース部がリンクフェイル(動作状態を非活性化した状態)である場合にLANインターフェース部がリンクフェイルであることを対向する機器にエラー信号を送信することにより通知すると共に、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置の光インターフェース部が、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点でリンクパス(動作状態を活性化した状態)となり、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、知前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知することを特徴とする。
【0008】
なお、請求項1に記載の光伝送システムでは、前記所定時間は、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において、光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間に設定される。
【0009】
また請求項2に記載の発明は、光ファイバを伝送路とし、該伝送路の一端に接続される第1の光伝送装置と、前記伝送路の他端に接続される第2の光伝送装置とを有し、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれメタリックケーブルを介してLAN機器に接続されると共に、前記伝送路を介して前記第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間で通信を行う光伝送システムの光伝送装置において、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれ、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部と、前記伝送路側とのインターフェースを行う光インターフェース部と、前記伝送路側及びメタリックケーブル側のリンク状態をモニタし、該リンク状態に応じて前記LANインターフェース部及び光インターフェース部のいずれか一方または双方の動作状態を非活性化した状態であるリンクフェイル、または前記動作状態を活性化した状態であるリンクパスとなるように制御する制御手段とを有し、前記制御手段の制御下に、前記光インターフェース部は、LANインターフェース部がリンクフェイルである場合にLANインターフェース部がリンクフェイルであることを対向する機器にエラー信号を送信することにより通知すると共に、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置の光インターフェース部は、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点でリンクパスとなり、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置における前記制御手段は、該エラー信号を受信した側の光伝送装置における光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、遅延させて前記エラー信号を受信した側の光伝送装置における光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知することを特徴とする。
【0010】
なお、請求項2に記載の光伝送システムの光伝送装置において、前記所定時間は、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において、光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間に設定される。
【0011】
請求項1に記載の光伝送システムによれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信する側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムにおいて、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後に障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【0012】
請求項2に記載の光伝送システムの光伝送装置によれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムの光伝送装置において、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後、障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る光伝送システムの構成を図1に示す。同図において、光伝送システムは、光伝送装置10、12と、一心の光ファイバケーブル14とを有している。本発明の実施の形態に係る光伝送システムは、例えば、イーサネット型のLAN(Local Area Network)に適用されるものであり、光伝送装置10、12は、それぞれ、メタリックケーブル16、18を介してLAN機器としてのブリッジ20、22に接続されている。
【0014】
光ファイバケーブル14は、例えば、波長1.3μm帯の光信号を伝送する際に分散が零になる単一モード光ファイバであり、数十kmの線路長を有している。メタリックケーブル16、18は、例えば、より対線である。光伝送装置10は、ブリッジ20、メタリックケーブル16を介して入力される電気信号を1.3μmの光信号に変換し光ファイバケーブル14に出力すると共に、光伝送装置12より光ファイバケーブル14を介して入力される光信号を電気信号に変換してメタリックケーブル16を介してブリッジ20に出力する。
【0015】
また光伝送装置12は、ブリッジ22、メタリックケーブル18を介して入力される電気信号を例えば、1.55μmの光信号に変換し光ファイバケーブル14に出力すると共に、光伝送装置10より光ファイバケーブル14を介して入力される光信号を電気信号に変換してメタリックケーブル18を介してブリッジ22に出力する。光伝送装置10では光信号を発生する光源として、例えば、波長1.3μm帯の光を発振するファブリペロレーザダイオードを用いており、光伝送装置12では光信号を発生する光源として、例えば、波長1.55μm帯の光を発振する分布帰還レーザダイオードを用いている。
上記構成により光伝送装置10と光伝送装置12との間で一心双方向の光通信が行われる。尚、光伝送装置10、12は基本的に構成は同一であり、光源に使用されるレーザダイオードが異なるだけである。
【0016】
次に光伝送装置の概略構成を図2に示す。光伝送装置10、12は構成、機能が同一であるので、ここでは光伝送装置10について説明することとする。なお、図2では本発明に直接、関係する部分のみを概略的に示し、その他の具体的構成は省略してある。同図において、光伝送装置10は、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部100と、光ファイバケーブル14側とのインターフェースを行う光インターフェース部110と、光ファイバケーブル14側及びメタリックケーブル16側のリンク状態をモニタし、該リンク状態に応じてLANインターフェース部100及び光インターフェース部110のいずれか一方または双方の動作状態を非活性化した状態であるリンクフェイル、または前記動作状態を活性化した状態であるリンクパスとなるように制御する制御部120とを有している。ここで制御部120は、本発明の制御手段に相当する。
【0017】
また130はメタリックケーブル16とLANインターフェース部100側とを接続するRJ45コネクタ、132は光ファイバケーブル14とを接続するSCコネクタである。LANインターフェース部100は、送信回路102と、受信回路104とを有し、光インターフェース部110は送信回路112と、受信回路114とを有している。光インターフェース部110の送信回路は、所定の条件下で相手側の光伝送装置にエラー信号を送信する機能を有しており、本発明のエラー信号を送信する機能部に相当する。
【0018】
(a)光インターフェース部110がリンクフェイルした時の動作
1. 光ファイバケーブルに障害が発生し、光インターフェース部110がリンクフェイルした時は以下のように動作する。すなわち、制御部120は、LANインターフェース部100への電源供給を停止し、送受信動作(アイドル信号の出力を含む)を不能にする。その結果、LANインターフェース部100はリンクフェイルとなる。
2. 次いで制御部120は、光インターフェース部110より光ファイバケーブル14にアイドル信号を送信させる。
【0019】
光ファイバケーブル14に障害が発生した場合、光ファイバケーブル14を介して対向する2台の光伝送装置10,12が同時に上記1、2の動作を行なうために各光伝送装置10,12及び、各光伝送装置10,12のLANインターフェース部に接続されたLAN機器としてのブリッジ20,22のリンク状態は図3に示すようになる。すなわち、光伝送装置10、12における各LANインターフェース部及び光インターフェース部はリンクフェイルになり、かつ光伝送装置10、12の各LANインターフェース部に接続されるブリッジ20,22もリンクフェイルとなる。
【0020】
(b)LANインターフェース部がリンクフェイルした時の動作
メタリックケーブル16に障害が発生し、LANインターフェース部100がリンクフェイルした時は、以下のよう動作する。
1. 制御部120は、光インターフェース部110より光ファイバケーブル14を介して対向する光伝送装置12にエラー信号を送信することにより、LANインターフェース部100がリンクフェイルした状態を通知する。その結果、対向する光伝送装置12は、光伝送装置12における光インターフェース部がリンクフェイルであると判断し、(a)の「光インターフェース部がリンクフェイルした時の動作」を行う。
2. 次いでLANインターフェース部100からブリッジ20にアイドル信号を送信する。
【0021】
ここで各光伝送装置において、エラー信号を送信する条件は、「LANインターフェース部がリンクフェイルで、かつ光インターフェース部がリンクパスでなければならない」ことに留意する必要がある。
以上の動作により、メタリックケーブル16に障害が発生した場合には各光伝送装置10,12及び、各光伝送装置10,12に接続されたブリッジ20,22のリンク状態は図4に示すようになる。すなわち、光伝送装置10、12における各LANインターフェース部及び光伝送装置12における光インターフェース部はリンクフェイルになり、かつ光伝送装置10における光インターフェース部はリンクパスとなると共に、光伝送装置10、12の各LANインターフェース部に接続されるLAN機器としてのブリッジ20,22はリンクフェイルとなる。
【0022】
以上の動作を行なうことにより各光伝送装置にリンク状態通知機能を持たせることができる。しかしながら、この機能をそのまま用いると、例えば、光ファイバケーブル14に発生した障害が何らかの方法で復旧した場合には、光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスになったと同時にLANインターフェース部の送受信動作がイネーブル状態となり、LANインターフェース部はリンクパスとなる。この時、光インターフェース部がリンクパスになるタイミングが、LANインターフェース部がリンクパスになるタイミングより早い場合、上述した「エラー信号を送信する条件」が成立してしまい、リンク状態を復旧することができず、通信を再開することができない。
【0023】
またメタリックケーブル16または18に発生した障害が何らかの方法で復旧し、光伝送装置10(または12)におけるLANインターフェース部がリンクパスになった場合にも同じ問題が生じる。すなわち、光伝送装置10(または12)においてLANインターフェース部がリンクパスになると、光インターフェース部は対向する光伝送装置に対するエラー信号の送信を停止する。するとエラー信号の受信側であった対向する光伝送装置の光インターフェース部はリンクパスとなり、次いでこの対向する光伝送装置におけるLANインターフェース部がリンクパスとなる。この時光インターフェース部がリンクパスになるタイミングがLANインターフェース部がリンクパスになるタイミングより早い場合、上述した「エラー信号を送信する条件」が成立してしまい、リンク状態を復旧することができず、通信を再開することができない。
【0024】
本発明では、エラー信号を受信した側の光伝送装置、例えば光伝送装置10において、制御部120が、エラー信号を受信した側の光伝送装置10における光インターフェース部110がリンクパスとなった状態を示す情報を、上記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、光インターフェース部110遅延させて光インターフェース部110内の送信回路112に通知することにより、上記問題の解決を図っている。
【0025】
すなわち、このようにエラー信号を受信した側の光伝送装置における光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、所定時間、遅延させて光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能を有する送信回路に通知することにより、上記送信回路において光インターフェース部がリンクパスとなった状態を認識した時には、必ずLANインターフェース部はリンクパスとなっており、その結果、上述した「エラー信号を送信する条件」は成立しないので、全てのリンクが復旧し、通信可能な状態となる。
【0026】
本実施の形態に係る光伝送システムにおいて光伝送装置10とブリッジ20との間に接続されメタリックケーブル16に発生した障害が復旧した場合の動作を図5及び図6を参照して説明する。図5は、エラー信号を受信した光伝送装置12において、光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、遅延させることなく光インターフェース部内の送信回路に通知する場合の光伝送しの各部の動作を示し、図6は、エラー信号を受信した光伝送装置12において、光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、ラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間tdだけ遅延させて光インターフェース部内の送信回路に通知する場合の光伝送システムの各部の動作を示している。
【0027】
図5に示すように、時刻t1でメタリックケーブル16に発生した障害が復旧した際に光伝送装置10におけるLANインターフェース部のリンク状態はリンクパスとなり、この時点でこれまで光伝送装置10の光インターフェース部より光伝送装置12に対して送信されていたエラー信号の送信が停止される。
【0028】
一方、光伝送装置12では、これまで受信していたエラー信号の送信が停止されるので、光伝送装置12の光インターフェース部はリンクパスとなるが、LANインターフェース部はこの時点から時間tOL後にリンクパス状態となるので、この時点では光伝送装置12のLANインターフェース部はリンクフェイル状態にある。したがって、光伝送装置12のLANインターフェース部の送信回路において、エラー信号を送信する条件が成立し、時刻t2でエラー信号の送信が開始される。
【0029】
時刻t3で光伝送装置12からエラー信号を受信した光伝送装置10の光インターフェース部では光インターフェース部のリンク状態がリンクフェイルとなり、その後時刻t5でLANインターフェース部もリンクフェイルとなる。
【0030】
また光伝送装置12では時刻t2から時間tOLが経過した時刻t4でLANインターフェース部のリンク状態がリンクパスとなるので、光伝送装置12の光インターフェース部から光伝送装置10に対して送信されていたエラー信号の送信が停止される。この結果、時刻t6で光伝送装置10では光インターフェース部のリンク状態が再び、リンクパスとなり、LANインターフェース部はリンクフェイルのままであるので、光インターフェース部においてエラー信号を送信する条件が成立し、この時点で光伝送装置10より光伝送装置12に対してエラー信号が送信される。
【0031】
このように交互に2台の光伝送装置10、12間でエラー信号を送信するような動作を繰り返すためにリンク状態を復旧することができない。
これに対して図6に示すように、光伝送装置10のLANインターフェース部ばリンクパスとなった時点t11で送信されたエラー信号を受信した光伝送装置12で制御部により光インターフェース部がリンク状態になった時刻t12から所定時間tdだけ遅延させた時点t14で、光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能を有する送信回路に光インターフェース部がリンクパス状態になったことを示す情報を通知することにより光伝送装置12より光伝送装置10に対してエラー信号が送信される状態を回避でき、すべてのリンク状態を復旧させることができる。但し、遅延時間tdは、光インターフェース部がリンクパスとなった時点からLANインターフェース部がリンクパスとなる時点までに要する時間tOLより長い時間に設定する必要がある。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の光伝送システムによれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信する側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムにおいて、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後に障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【0033】
請求項2に記載の光伝送システムの光伝送装置によれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムの光伝送装置において、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後、障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る光伝送システムの構成を示す図。
【図2】 図1における光伝送装置の概略構成を示すブロック図。
【図3】 図1に示す光伝送システムにおいて光ファイバケーブルに障害が発生した場合における各部のリンク状態を示す説明図。
【図4】 図1に示す光伝送システムにおいてメタリックケーブルに障害が発生した場合における各部のリンク状態を示す説明図。
【図5】 図1に示す光伝送システムにおいてメタリックケーブルに発生した障害が復旧した場合において各部の動作状態の一例を示すタイミングチャート。
【図6】 図1に示す光伝送システムにおいてメタリックケーブルに発生した障害が復旧した場合における各部の動作状態の他の例を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
10、12 光伝送装置
14 光ファイバケーブル
16、18 メタリックケーブル
20、22 ブリッジ
100 LANインターフェース部
110 光インターフェース部
120 制御部
130 RJ45コネクタ
132 SCコネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、1本の光ファイバ伝送路として用い、該伝送路を介して一心双方向通信を行う光伝送システム及び光伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光伝送システム及び光伝送装置は、プライベート光ネットワークを有する大規模事業所や地方自治体等でWAN(Wide Area Network)を用いずに長距離LAN(Local Area Network)間接続を行う際に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
伝送路として一本の光ファイバを用い、遠く離れた2つのLAN機器を接続する2つの光伝送装置間において一心双方向通信を実現するためには、伝送路の片側に接続される光伝送装置での光インターフェース部のリンク状態を、上記伝送路の他端に接続された光伝送装置及び該光伝送装置のLANインターフェースに接続されたLAN機器のリンク状態より知ることができるリンク状態通知機能が必要となる。
【0004】
ここで光伝送装置におけるLANインターフェース部の動作状態を非活性化した場合、すなわちリンクフェイルとした場合に、光インターフェース部よりエラー信号、換言すると、対向する光伝送装置における光インターフェース部が受信エラーと認識し得る信号を送信することにより上記リンク状態通知機能を実現することができる。なお、本明細書ではLANインターフェース部、LANインターフェース部に接続されるLAN機器、光インターフェース部のいずれかの動作状態が非活性化された状態をリンクフェイルと定義し、これらのいずれかの動作状態が活性化された状態をリンクパスと定義するものとする。
【0005】
ところが、従来のこの種の光伝送システムにあっては、LANインターフェースがリンクフェイルとなった場合に光インターフェース部は、LANインターフェースがリンクフェイルで、かつ光インターフェース部がリンクパスであることを条件に伝送路上で対向する光伝送装置に対してエラー信号を送出するようにしている。したがって、光ファイバケーブルあるいは、メタリックケーブルに障害が発生した後に復旧した際に、いずれか一方の光伝送装置における光インターフェース部がリンクパスになるタイミングが、LANインターフェース部がリンクパスになるタイミングより早いと、伝送路上で対向する光伝送装置間でエラー信号を相互に送信することとなり、リンク状態を復旧することができず、通信を再開することができない場合が生じる、という問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムにおいて、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後に障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる光伝送システム及び光伝送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光ファイバを伝送路とし、該伝送路の一端に接続される第1の光伝送装置と、前記伝送路の他端に接続される第2の光伝送装置とを有し、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれメタリックケーブルを介してLAN機器に接続されると共に、前記伝送路を介して前記第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間で通信を行う光伝送システムにおいて、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれ、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部と、前記伝送路側とのインターフェースを行う光インターフェース部とを有し、該光インターフェース部はLANインターフェース部がリンクフェイル(動作状態を非活性化した状態)である場合にLANインターフェース部がリンクフェイルであることを対向する機器にエラー信号を送信することにより通知すると共に、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置の光インターフェース部が、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点でリンクパス(動作状態を活性化した状態)となり、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、知前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知することを特徴とする。
【0008】
なお、請求項1に記載の光伝送システムでは、前記所定時間は、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において、光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間に設定される。
【0009】
また請求項2に記載の発明は、光ファイバを伝送路とし、該伝送路の一端に接続される第1の光伝送装置と、前記伝送路の他端に接続される第2の光伝送装置とを有し、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれメタリックケーブルを介してLAN機器に接続されると共に、前記伝送路を介して前記第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間で通信を行う光伝送システムの光伝送装置において、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれ、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部と、前記伝送路側とのインターフェースを行う光インターフェース部と、前記伝送路側及びメタリックケーブル側のリンク状態をモニタし、該リンク状態に応じて前記LANインターフェース部及び光インターフェース部のいずれか一方または双方の動作状態を非活性化した状態であるリンクフェイル、または前記動作状態を活性化した状態であるリンクパスとなるように制御する制御手段とを有し、前記制御手段の制御下に、前記光インターフェース部は、LANインターフェース部がリンクフェイルである場合にLANインターフェース部がリンクフェイルであることを対向する機器にエラー信号を送信することにより通知すると共に、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置の光インターフェース部は、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点でリンクパスとなり、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置における前記制御手段は、該エラー信号を受信した側の光伝送装置における光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、遅延させて前記エラー信号を受信した側の光伝送装置における光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知することを特徴とする。
【0010】
なお、請求項2に記載の光伝送システムの光伝送装置において、前記所定時間は、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において、光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間に設定される。
【0011】
請求項1に記載の光伝送システムによれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信する側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムにおいて、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後に障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【0012】
請求項2に記載の光伝送システムの光伝送装置によれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムの光伝送装置において、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後、障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る光伝送システムの構成を図1に示す。同図において、光伝送システムは、光伝送装置10、12と、一心の光ファイバケーブル14とを有している。本発明の実施の形態に係る光伝送システムは、例えば、イーサネット型のLAN(Local Area Network)に適用されるものであり、光伝送装置10、12は、それぞれ、メタリックケーブル16、18を介してLAN機器としてのブリッジ20、22に接続されている。
【0014】
光ファイバケーブル14は、例えば、波長1.3μm帯の光信号を伝送する際に分散が零になる単一モード光ファイバであり、数十kmの線路長を有している。メタリックケーブル16、18は、例えば、より対線である。光伝送装置10は、ブリッジ20、メタリックケーブル16を介して入力される電気信号を1.3μmの光信号に変換し光ファイバケーブル14に出力すると共に、光伝送装置12より光ファイバケーブル14を介して入力される光信号を電気信号に変換してメタリックケーブル16を介してブリッジ20に出力する。
【0015】
また光伝送装置12は、ブリッジ22、メタリックケーブル18を介して入力される電気信号を例えば、1.55μmの光信号に変換し光ファイバケーブル14に出力すると共に、光伝送装置10より光ファイバケーブル14を介して入力される光信号を電気信号に変換してメタリックケーブル18を介してブリッジ22に出力する。光伝送装置10では光信号を発生する光源として、例えば、波長1.3μm帯の光を発振するファブリペロレーザダイオードを用いており、光伝送装置12では光信号を発生する光源として、例えば、波長1.55μm帯の光を発振する分布帰還レーザダイオードを用いている。
上記構成により光伝送装置10と光伝送装置12との間で一心双方向の光通信が行われる。尚、光伝送装置10、12は基本的に構成は同一であり、光源に使用されるレーザダイオードが異なるだけである。
【0016】
次に光伝送装置の概略構成を図2に示す。光伝送装置10、12は構成、機能が同一であるので、ここでは光伝送装置10について説明することとする。なお、図2では本発明に直接、関係する部分のみを概略的に示し、その他の具体的構成は省略してある。同図において、光伝送装置10は、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部100と、光ファイバケーブル14側とのインターフェースを行う光インターフェース部110と、光ファイバケーブル14側及びメタリックケーブル16側のリンク状態をモニタし、該リンク状態に応じてLANインターフェース部100及び光インターフェース部110のいずれか一方または双方の動作状態を非活性化した状態であるリンクフェイル、または前記動作状態を活性化した状態であるリンクパスとなるように制御する制御部120とを有している。ここで制御部120は、本発明の制御手段に相当する。
【0017】
また130はメタリックケーブル16とLANインターフェース部100側とを接続するRJ45コネクタ、132は光ファイバケーブル14とを接続するSCコネクタである。LANインターフェース部100は、送信回路102と、受信回路104とを有し、光インターフェース部110は送信回路112と、受信回路114とを有している。光インターフェース部110の送信回路は、所定の条件下で相手側の光伝送装置にエラー信号を送信する機能を有しており、本発明のエラー信号を送信する機能部に相当する。
【0018】
(a)光インターフェース部110がリンクフェイルした時の動作
1. 光ファイバケーブルに障害が発生し、光インターフェース部110がリンクフェイルした時は以下のように動作する。すなわち、制御部120は、LANインターフェース部100への電源供給を停止し、送受信動作(アイドル信号の出力を含む)を不能にする。その結果、LANインターフェース部100はリンクフェイルとなる。
2. 次いで制御部120は、光インターフェース部110より光ファイバケーブル14にアイドル信号を送信させる。
【0019】
光ファイバケーブル14に障害が発生した場合、光ファイバケーブル14を介して対向する2台の光伝送装置10,12が同時に上記1、2の動作を行なうために各光伝送装置10,12及び、各光伝送装置10,12のLANインターフェース部に接続されたLAN機器としてのブリッジ20,22のリンク状態は図3に示すようになる。すなわち、光伝送装置10、12における各LANインターフェース部及び光インターフェース部はリンクフェイルになり、かつ光伝送装置10、12の各LANインターフェース部に接続されるブリッジ20,22もリンクフェイルとなる。
【0020】
(b)LANインターフェース部がリンクフェイルした時の動作
メタリックケーブル16に障害が発生し、LANインターフェース部100がリンクフェイルした時は、以下のよう動作する。
1. 制御部120は、光インターフェース部110より光ファイバケーブル14を介して対向する光伝送装置12にエラー信号を送信することにより、LANインターフェース部100がリンクフェイルした状態を通知する。その結果、対向する光伝送装置12は、光伝送装置12における光インターフェース部がリンクフェイルであると判断し、(a)の「光インターフェース部がリンクフェイルした時の動作」を行う。
2. 次いでLANインターフェース部100からブリッジ20にアイドル信号を送信する。
【0021】
ここで各光伝送装置において、エラー信号を送信する条件は、「LANインターフェース部がリンクフェイルで、かつ光インターフェース部がリンクパスでなければならない」ことに留意する必要がある。
以上の動作により、メタリックケーブル16に障害が発生した場合には各光伝送装置10,12及び、各光伝送装置10,12に接続されたブリッジ20,22のリンク状態は図4に示すようになる。すなわち、光伝送装置10、12における各LANインターフェース部及び光伝送装置12における光インターフェース部はリンクフェイルになり、かつ光伝送装置10における光インターフェース部はリンクパスとなると共に、光伝送装置10、12の各LANインターフェース部に接続されるLAN機器としてのブリッジ20,22はリンクフェイルとなる。
【0022】
以上の動作を行なうことにより各光伝送装置にリンク状態通知機能を持たせることができる。しかしながら、この機能をそのまま用いると、例えば、光ファイバケーブル14に発生した障害が何らかの方法で復旧した場合には、光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスになったと同時にLANインターフェース部の送受信動作がイネーブル状態となり、LANインターフェース部はリンクパスとなる。この時、光インターフェース部がリンクパスになるタイミングが、LANインターフェース部がリンクパスになるタイミングより早い場合、上述した「エラー信号を送信する条件」が成立してしまい、リンク状態を復旧することができず、通信を再開することができない。
【0023】
またメタリックケーブル16または18に発生した障害が何らかの方法で復旧し、光伝送装置10(または12)におけるLANインターフェース部がリンクパスになった場合にも同じ問題が生じる。すなわち、光伝送装置10(または12)においてLANインターフェース部がリンクパスになると、光インターフェース部は対向する光伝送装置に対するエラー信号の送信を停止する。するとエラー信号の受信側であった対向する光伝送装置の光インターフェース部はリンクパスとなり、次いでこの対向する光伝送装置におけるLANインターフェース部がリンクパスとなる。この時光インターフェース部がリンクパスになるタイミングがLANインターフェース部がリンクパスになるタイミングより早い場合、上述した「エラー信号を送信する条件」が成立してしまい、リンク状態を復旧することができず、通信を再開することができない。
【0024】
本発明では、エラー信号を受信した側の光伝送装置、例えば光伝送装置10において、制御部120が、エラー信号を受信した側の光伝送装置10における光インターフェース部110がリンクパスとなった状態を示す情報を、上記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、光インターフェース部110遅延させて光インターフェース部110内の送信回路112に通知することにより、上記問題の解決を図っている。
【0025】
すなわち、このようにエラー信号を受信した側の光伝送装置における光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、所定時間、遅延させて光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能を有する送信回路に通知することにより、上記送信回路において光インターフェース部がリンクパスとなった状態を認識した時には、必ずLANインターフェース部はリンクパスとなっており、その結果、上述した「エラー信号を送信する条件」は成立しないので、全てのリンクが復旧し、通信可能な状態となる。
【0026】
本実施の形態に係る光伝送システムにおいて光伝送装置10とブリッジ20との間に接続されメタリックケーブル16に発生した障害が復旧した場合の動作を図5及び図6を参照して説明する。図5は、エラー信号を受信した光伝送装置12において、光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、遅延させることなく光インターフェース部内の送信回路に通知する場合の光伝送しの各部の動作を示し、図6は、エラー信号を受信した光伝送装置12において、光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、ラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間tdだけ遅延させて光インターフェース部内の送信回路に通知する場合の光伝送システムの各部の動作を示している。
【0027】
図5に示すように、時刻t1でメタリックケーブル16に発生した障害が復旧した際に光伝送装置10におけるLANインターフェース部のリンク状態はリンクパスとなり、この時点でこれまで光伝送装置10の光インターフェース部より光伝送装置12に対して送信されていたエラー信号の送信が停止される。
【0028】
一方、光伝送装置12では、これまで受信していたエラー信号の送信が停止されるので、光伝送装置12の光インターフェース部はリンクパスとなるが、LANインターフェース部はこの時点から時間tOL後にリンクパス状態となるので、この時点では光伝送装置12のLANインターフェース部はリンクフェイル状態にある。したがって、光伝送装置12のLANインターフェース部の送信回路において、エラー信号を送信する条件が成立し、時刻t2でエラー信号の送信が開始される。
【0029】
時刻t3で光伝送装置12からエラー信号を受信した光伝送装置10の光インターフェース部では光インターフェース部のリンク状態がリンクフェイルとなり、その後時刻t5でLANインターフェース部もリンクフェイルとなる。
【0030】
また光伝送装置12では時刻t2から時間tOLが経過した時刻t4でLANインターフェース部のリンク状態がリンクパスとなるので、光伝送装置12の光インターフェース部から光伝送装置10に対して送信されていたエラー信号の送信が停止される。この結果、時刻t6で光伝送装置10では光インターフェース部のリンク状態が再び、リンクパスとなり、LANインターフェース部はリンクフェイルのままであるので、光インターフェース部においてエラー信号を送信する条件が成立し、この時点で光伝送装置10より光伝送装置12に対してエラー信号が送信される。
【0031】
このように交互に2台の光伝送装置10、12間でエラー信号を送信するような動作を繰り返すためにリンク状態を復旧することができない。
これに対して図6に示すように、光伝送装置10のLANインターフェース部ばリンクパスとなった時点t11で送信されたエラー信号を受信した光伝送装置12で制御部により光インターフェース部がリンク状態になった時刻t12から所定時間tdだけ遅延させた時点t14で、光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能を有する送信回路に光インターフェース部がリンクパス状態になったことを示す情報を通知することにより光伝送装置12より光伝送装置10に対してエラー信号が送信される状態を回避でき、すべてのリンク状態を復旧させることができる。但し、遅延時間tdは、光インターフェース部がリンクパスとなった時点からLANインターフェース部がリンクパスとなる時点までに要する時間tOLより長い時間に設定する必要がある。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の光伝送システムによれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信する側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムにおいて、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後に障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【0033】
請求項2に記載の光伝送システムの光伝送装置によれば、エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置において光インターフェース部がリンクパスとなる時点とLANインターフェース部がリンクパスとなる時点との時間差より長い時間だけ、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知するようにしたので、1本の光ファイバを伝送路として用い、該伝送路を介して接続される2つの光伝送装置を有し、一心双方向通信を行う光伝送システムの光伝送装置において、上記伝送路または、各光伝送装置に接続されるLAN機器との間に接続される伝送路に障害が発生した後、障害が取り除かれ、復旧した際に上記2つの光伝送装置間におけるリンク状態を確実に復旧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る光伝送システムの構成を示す図。
【図2】 図1における光伝送装置の概略構成を示すブロック図。
【図3】 図1に示す光伝送システムにおいて光ファイバケーブルに障害が発生した場合における各部のリンク状態を示す説明図。
【図4】 図1に示す光伝送システムにおいてメタリックケーブルに障害が発生した場合における各部のリンク状態を示す説明図。
【図5】 図1に示す光伝送システムにおいてメタリックケーブルに発生した障害が復旧した場合において各部の動作状態の一例を示すタイミングチャート。
【図6】 図1に示す光伝送システムにおいてメタリックケーブルに発生した障害が復旧した場合における各部の動作状態の他の例を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
10、12 光伝送装置
14 光ファイバケーブル
16、18 メタリックケーブル
20、22 ブリッジ
100 LANインターフェース部
110 光インターフェース部
120 制御部
130 RJ45コネクタ
132 SCコネクタ
Claims (2)
- 光ファイバを伝送路とし、該伝送路の一端に接続される第1の光伝送装置と、前記伝送路の他端に接続される第2の光伝送装置とを有し、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれメタリックケーブルを介してLAN機器に接続されると共に、前記伝送路を介して前記第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間で通信を行う光伝送システムにおいて、
前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれ、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部と、前記伝送路側とのインターフェースを行う光インターフェース部とを有し、該光インターフェース部はLANインターフェース部がリンクフェイル(動作状態を非活性化した状態)である場合にLANインターフェース部がリンクフェイルであることを対向する機器にエラー信号を送信することにより通知すると共に、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置の光インターフェース部が、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点でリンクパス(動作状態を活性化した状態)となり、
前記エラー信号を受信した側の光伝送装置では、該光伝送装置の光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、遅延させて前記光インターフェース部内のエラー信号を送信機能部に通知することを特徴とする光伝送システム。 - 光ファイバを伝送路とし、該伝送路の一端に接続される第1の光伝送装置と、前記伝送路の他端に接続される第2の光伝送装置とを有し、前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれメタリックケーブルを介してLAN機器に接続されると共に、前記伝送路を介して前記第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間で通信を行う光伝送システムの光伝送装置において、
前記第1、第2の光伝送装置は、それぞれ、LAN機器側とのインターフェースを行うLANインターフェース部と、
前記伝送路側とのインターフェースを行う光インターフェース部と、
前記伝送路側及びメタリックケーブル側のリンク状態をモニタし、該リンク状態に応じて前記LANインターフェース部及び光インターフェース部のいずれか一方または双方の動作状態を非活性化した状態であるリンクフェイル、または前記動作状態を活性化した状態であるリンクパスとなるように制御する制御手段とを有し、
前記制御手段の制御下に、前記光インターフェース部は、LANインターフェース部がリンクフェイルである場合にLANインターフェース部がリンクフェイルであることを対向する機器にエラー信号を送信することにより通知すると共に、前記エラー信号を受信した側の光伝送装置の光インターフェース部は、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点でリンクパスとなり、
前記エラー信号を受信した側の光伝送装置における前記制御手段は、該エラー信号を受信した側の光伝送装置における光インターフェース部がリンクパスとなった状態を示す情報を、前記エラー信号が相手側の光伝送装置より送信されるのが停止された時点から所定時間、遅延させて前記エラー信号を受信した光伝送装置における光インターフェース部内のエラー信号を送信する機能部に通知することを特徴とする光伝送システムの光伝送装置。
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