JP3701449B2 - ロール計測方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール計測装置に係り、特に、ロール研削盤により加工したロールの直径、真円度等のロールの各種幾何学的な量を非接触式センサを応用して計測するようにしたロール計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロール研削盤や旋盤では、加工対象のワークの寸法を測りながら加工できるように、自動計測が行われており、ワークを高精度に加工するためには不可欠である。この自動計測では、ワークの直径、真円度、振れ、プロファイルなどが測定されている。
【0003】
従来、この種のロール形状のワーク(以下、ロールという。)の自動計測には、センサに差動変圧器等の接触式変位センサを用いたキャリパ型の計測装置が用いられている。このキャリパ型計測装置では、2つ1組のセンサでロールを挟むようにして、それぞれの接触子をロールの表面に接触させて直径を測定する。そして、ロールを回転させながら、つぎつぎに多数の測定ポイントで直径を測定し、これらの測定データを演算処理して、直径、真円度、振れなどを求めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ロールの外周面全体が平滑であれば、回転するロールの表面を接触子が滑動してくので、接触式のセンサによる自動計測は、旋盤や研削盤でロールを回転させながらであっても大きな問題は生じない。自動計測により測定したデータを工作機構の制御と結びつけて、生産効率および精度の向上を図ることができる。
【0005】
しかしながら、加工するロールには、その外周面が平滑なものばかりではなく、なかには溝や切り欠きが加工されているものがある。
【0006】
この溝付きのロールの直径を測定する場合、接触式のセンサでは、回転するロールの溝に接触子が入り込むと、接触子が引っ掛かり破損する。このため、旋盤や研削盤でロールを回転させながらの同時計測ができない。溝付きロールの直径等を計測するためには、一度、機械を止めて中断し、ロールの回転を停止してから実施せざるを得なかった。
【0007】
また、実際に測定するときには、溝のある部分を測らないように、軸の割り出しを行う必要がある。しかも、測定精度を良くするたためには、周方向の多数点で測定する必要があり、何度も割り出しをしなければならない。このように溝付きのロールの計測では、測定に時間がかかり自動計測の実を挙げられなかった。
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、測定対象のロールの表面に溝のある無しにかかわらずに精度良く直径等を計測することができ、特に、溝のあるロールであっても、軸の回転を停止することなく測定を可能とするロール計測方法およびその装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、ロール研削盤で加工された円柱状のワークについて長さ計測を行い、直径、真円度その他の幾何学的寸度を表す量を機上で計測するロール研削盤のロール計測方法であって、2つの非接触式の変位センサを前記ワークを間に軸心を通る水平線上に対向させて配置するとともに、前記変位センサの位置を検出し、前記ワークを回転させながら各変位センサから前記ワーク表面までの距離を複数の測定点について離散的に測定し、前記各測定点の測定データと予め設定したしきい値を比較してゆき、各測定点について前記しきい値より大きければ溝または切り欠きによって生じる不良なデータで無効であると判別し、不良データと判別された無効なデータが生じた場合に、その前後の有効な測定データから線形補間を行い、前記無効のデータを除外した有効な測定データと、線形補完した補完データとに基づいて直径、真円度その他の量を計測することを特徴とするものである。
この発明によれば、非接触式の変位センサにより測定するとともに、溝や切り欠きの部分の測定データを無効とするデータ処理を行って、ワークの直径、真円度を計測するので、溝や切り欠き等の窪みのあるワークが計測対象であっても、ワークを停止させる必要もなく、旋盤、研削盤などで回転させたままの加工中の自動計測が可能となる。
【0010】
測定する量としては、直径、真円度の他、振れ、プロファイルがあり、プロファイルの計測の場合は、2つの非接触式の変位センサを軸方向に移動しながら測定を行い、前記ワークのプロファイルを計測する。
【0011】
また、本発明の計測方法を実施する装置は、ロール研削盤で加工された円柱状のワークについて長さ計測を行い、直径、真円度その他の幾何学的寸度を表す量を機上で計測するロール計測装置であって、計測対象のワークを間に対向して配置され、前記ワーク表面までの距離を複数の測定点について離散的に測定する2つの非接触式の変位センサと、前記変位センサをそれぞれワークの軸線を通る水平線に対向するように支持する支持手段と、前記支持手段を接離両方に移動させ、前記変位センサをワークの軸心に関して略対称な測定位置に移動させる移動手段と、前記各測定点の測定データと予め設定したしきい値を比較し、各測定点について前記しきい値より大きければ溝または切り欠きによって生じる不良なデータで無効であると判別し、前記無効のデータを除外した有効な測定データと、無効なデータの前後の有効な測定データから線形補間を行った補完データと、に基づいて直径、真円度その他の量を演算する演算手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の計測方法および計測装置では、非接触式の変位センサとしては、静電容量型の変位センサが最も好ましく、これにより精密な計測を可能とする。非接触式式変位センサは、静電容量型に限るものではなく、計測精度が良好であれば、他の形式の非接触式センサでもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるロール計測装置の一実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
図1は、ロール研削盤を示す。計測対象のワークは、ロール研削盤で加工されるロールである。この実施形態では、本発明の計測方法を適用することにより、加工をしながらロールの直径、真円度、プロフィール等を計測する。
図1において、10は砥石台であり、11は心押台を示す。砥石台10は、往復台12の上にX軸方向に移動可能なように設けられている。砥石台10には、砥石13がロール14の軸方向に対して直角に向き合うように設けられており、図示しないインフィード機構により、砥石13は、ロール14に対して前後(X軸方向)に移動し、ロール14に切り込みを与えることができるようになっている。
【0014】
一方、心押台11は、ロール14のZ軸方向に延びるラック15に沿ってピニオン・ラック機構を利用してZ軸方向に移動することができるようになっている。
【0015】
前記砥石台10に載せてある往復台12は、サーボモータによりボールねじを駆動してZ軸方向に送られるもので、ボールねじや送り運動を案内するガイドレールは、伸縮自在な入れ子状の摺動面カバー16によって被覆されており、その摺動面が保護されている。
【0016】
20がロール計測装置を示す。このロール計測装置20は、砥石台10の上に設置されており、このロール計測装置20がロール14の直径等の自動計測を実施する。
【0017】
図2は、ロール計測装置20を示す側面図である。
この図2において、22は、一対の非接触式の変位センサ24a、24bを備えた測定部を示す。この測定部22は、砥石台10上を前後に、すなわち図1におけるX軸方向に進退自在なように構成されるものである。砥石台10の上面には、機台21が取り付けられている。この機台21には、ガイドレール23がX軸方向に延びるように設けられ、このガイドレール23を移動台26が摺動しながら移動できるようになっている。移動台26を進退動させるための駆動源として、機台21の一端部に前後移動用シリンダ27が設けられており、この前後移動用シリンダ27のピストンロッド27aが移動台26と連結されている。移動台26からは、水平方向にビーム30が張り出すように取り付けられており、測定部22は、このビーム30によって支持されるようになっている。
【0018】
ビーム30には、鉛直方向に垂下するアーム31a、31bが設けられている。非接触式の変位センサ24a、24bは、このアーム31a、31bを支持手段として、ロール14を間に挟んで対向するように支持されるようになっている。また、変位センサ24a、24bを互いに接近または離間させる方向に移動させて所定の測定位置に移動させる手段を構成するものとして、サーボモータ32と、このサーボモータ32により駆動されてアーム31a、31bを接近または離間させる方向に送る送り伝動機構が設けられている。
【0019】
この実施の形態では、サーボモータ32の回転軸には歯車34が取り付けられ、この歯車34に噛み合う従動歯車35a、35bから、送り伝動機構を構成する2本のボールねじ33a、33bにそれぞれサーボモータ32の回転が伝動される。一方のボールねじ33aは、左ねじのボールねじが用いられ、他方のボールねじ33bには、右ねじのボールねじが用いられ、これにより、サーボモータ32を単一の駆動源として、変位センサ24a、24が同じ量だけ互いに反対方向に移動し、接離両方向の移動が可能になっている。
【0020】
ボールねじ33aには、ナット36aが螺合し、このナット36aは、変位センサ24aを支持するアーム31aが取り付けられているフレーム37aに固定されている。同じように、他方のボールねじ33bには、ナット36bが螺合し、このナット36bは、変位センサ24bを支持するアーム31bが取り付けられているフレーム37bに固定されている。これらのアーム31a、31bは、それぞれフレーム37a、37bに対して昇降用シリンダ38a、38bを介して取り付けられており、変位センサ24a、24bを先端に有するアーム31a、31bは、昇降可能に構成されている。
【0021】
変位センサ24a、24bとしては、この実施形態では、静電容量型の変位センサが用いられている。この場合、各変位センサ24a、24bとロール14を電極として形成されるコンデンサの間の距離の変化が比誘電率の変化に比例することを利用して、各各変位センサ24a、24bからロール14の表面までの距離を検出する。
【0022】
各変位センサ24a、24bの出力は、NC装置40の演算装置42に導入されて、図4のフローチャートに従って、測定値が演算される。また、NC装置40は、ロール研削盤の砥石台10、往復台12の運動を数値制御するほか、変位センサ24a、24bの位置を制御するためにサーボモータ32を制御する。この場合、サーボ回路44と、位置検出器46によって、位置制御ループが組まれ、演算装置42で発生した指令に基づいてサーボモータ32を制御する。エンコーダ等からなる位置検出器46によって、サーボモータ32の回転角度から変位センサー24a、24bの位置を間接的に検出され、この位置フィードバックと指令位置とを比較し、各変位センサ24a、24bの位置を所定の測定位置に正確に位置決めすることができるようになっている。また、各変位センサ24a、24bの位置についての検出信号は、演算装置42にも導入され、直径等の演算に用いられる。
【0023】
次に、以上のように構成されるロール計測装置を用いて実施するロール計測方法について説明する。
図3は、ロール計測の各段階における変位センサ24a、24bの位置を示す図である。
図3(i)は、計測精度を高めるためにあらかじめ行う校正の仕方を説明する図である。50は、長さ基準器として用いられるブロックゲージである。このブロックゲージ50の長さをLとする。
【0024】
変位センサ24a、24bをブロックゲージ50の軸線上に位置するように位置決める。変位センサ24a、24bの位置について、座標系は図3(i)に示すように、ブロックゲージ50の軸線上に設定される。左側の変位センサ24aは、位置OAを測定基準原点とし、右側の変位センサ24bは、位置OBを測定基準原点として、位置検出器46により、それぞれ位置OA、OBからの距離が検出される。位置OAOB間の距離Cは、予め設定されている長さである。ここで、ブロックゲージ50の長さLは、計測システムに内在する誤差をαとして、測定基準原点OA、OBからそれぞれブロックゲージ50の両端面までの距離をA、Bとすれば、
L=C+A+B+α …(1)
である。
【0025】
そこで、ブロックゲージ50の両端にそれぞれ変位センサ24a、24bを接近させ、各変位センサ24a、24bからブロックゲージ50の左右両端面までの距離a、bを実測する。また、この実測位置での各変位センサ24a、24bの位置を位置検出器46の出力から検出する。この場合、各変位センサ24a、24bの位置は、それぞれa+A、b+Bに相当する。a、bは、前記のように変位センサ24a、24bにより測定されているので、各変位センサ24a、24bの位置からそれぞれa、bを引くことにより、測定基準原点OA、OBからそれぞれブロックゲージ50の両端面までの距離A、Bを求めることができる。したがって、(1)式から、誤差αは、
α=L−C−A−B …(2)
として求めることができる。この誤差αを用いて、ロール14の直径の測定値を修正する。また、この誤差αは、経年的に変化していくので、適宜、上述のようなブロックゲージを用いた校正を行う。
【0026】
次に、ロール14を測定する場合、図2において、昇降用シリンダ37a、37bによりアーム31a、31bを昇降させて、また、サーボモータ32により、変位センサ24a、24bの位置を調整し、図3(ii)に示すように、変位センサ24a、24bをロール14の中心Oを通る直線上で、中心Oに関して略対称に位置させる。
【0027】
その後、サーボモータ32を駆動しアーム31a、31bを移動させる。図3(iii)に示すように、変位センサ24a、24bをロール14に接近させて、測定位置まで移動させる。ここで、ロール14の測定における測定基準原点は、図3(i)と同様である。
【0028】
各変位センサ24a、24bからロール14の表面までの距離ai、biを計測し、この計測位置での各変位センサ24a、24bの位置を検出すれば、測定基準原点OA、OBからそれぞれロール14の表面までの距離をA、Bは求めることができる。ロール14の直径Dは、
D=C+A+B+α …(3)
であるから、上記のA、Bと校正により得たαからロール14の直径Dを測定することできる。
【0029】
このロール14の直径測定は、ロール14を回転させながら、多数の測定点で実施する。例えば、ロール14が1回転する間に40ポイントで測定し、ロール14を3回転させて合計120ポイントについて測定する。この測定データは、図4にフローチャートにしたがって演算装置42により処理される。
【0030】
まず、測定データai、biを最初のデータから順番に読み取り(ステップS1)、各データai、biと所定のしきい値εとを比較する(ステップS2)。このしきい値εは、計測対象のロール14ごとにあらかじめ設定される定数である。図3(iii)に示すように、表面に溝51あるいは切り欠きがあるロール14を計測対象とした場合に、溝51の部分を測定したデータかどうかを判別するための基準となるしきい値である。
【0031】
溝51が変位センサ24a、24bと向き合うと、溝51のない部分に較べて、測定されるai、biは大きな値となる。溝51のない平滑な部分のデータは、測定値に大きな変動がないのにくらべて、溝51のある部分では、測定値が急に大きな値に変動するので、適当なしきい値εを定め、これと比較することで、その測定データが平滑な部分での測定データか、溝51の部分での測定データかを判別することができる。
【0032】
しきい値εとの比較の結果、ai、biのいずれかがしきい値εよりも大きければ、そのデータは、溝51または切り欠きに起因する不良ののデータと判別し(ステップS2のyes)、この測定データを無効して直径の演算の基礎にはしない(ステップS3)。
【0033】
続く、ステップS4では、無効となった測定データが何回連続したかをカウントする変数をCTとして、前のステップS3で無効となった場合、この変数CTに1を加算して計数する。ステップS5では、無効の測定データが、例えば、10回連続するような場合(ステップS5のyes)は、なんらかの不都合があるものとして、アラームを発し(ステップS6)、データ処理を中断する(ステップS7)。
【0034】
ステップS5からステップS8に進んだ場合は、データが最後のデータでなければ、データの番号を次の番号にし(ステップS9)、ステップS1に戻る。次の測定データについて、上述の処理を同じようにして繰り返す。
一方、ステップS2で、しきい値εとの比較の結果、ai、biのいずれもがしきい値εよりも小さければ、この測定データは、ロール14の平滑な表面の部分で測定した有効なデータとする。続く、ステップS10では、有効なデータの場合は、無効のデータの連続をカウントする変数CTをリセットする。以下、最後の測定データまで同様の処理を繰り返す。
【0035】
こうして測定したすべての測定データについて、有効か無効なデータかどうかを判別した後、ステップS11では、無効とされたデータについての補間処理を行う。
図5に示すように、例えば、変位センサ24aで測定したデータについて、ak-1 ,ak ,ak+1 について3つ連続して、溝51による無効なデータとされた場合を考える。このロール14の場合は、その外周表面は、データ無効の原因である溝を別にすれば、連続している曲面からなるから、隣の有効なak-2 、ak+2 のデータに基づいて線形的に比例補間して、各ak-1 ,ak ,ak+1 のデータの値を算出することで、溝がなかったとした場合の測定データに近い値を得ることができる。
【0036】
こうして、有効な測定データおよび補間したデータから、ロール14の直径D、真円度を演算する(ステップS12)。ロール14の直径Dは、各測定ポイントで算出した直径の平均値とする。また、真円度は、測定データから直径の最大値と最小値を求め、最大値と最小値の差をロール14の真円度とする。
【0037】
これらの計測結果は、表示装置48に図6に示すような図形として表示される。この表示装置48には、各測定ポイントでの直径の値を実線で結んで描画して表示される。その表示から、ロール14が真円よりもどの部分で誤差があるかを一目で確認することができる。また、補間した部分は、測定した部分とは色や線種を変えて描画するのが好ましく、これによれば、容易に補間した部分が判明する。
【0038】
以上のロール14の直径、真円度については、変位センサ24a、24bの位置をロールの軸方向には移動せずに測定したが、ロール14の振れ、プロファイルの計測については、変位センサ24a、24bの位置をロールの軸方向には移動させながら計測する。この軸方向の移動は、砥石台10の乗っている往復台12を移動させることにより実現することができる。プロフィールの測定については、ロール14は、回転させずに、変位センサ24a、24bの位相を固定して、変位センサ24a、24bとロール14の表面までの距離を計測する。その場合の測定データの有効、無効の判別処理は、図4のフローチャートの処理と同様である。このプロファイルの計測結果については、図7に示すように、表示装置48に描画される。
【0039】
以上のように、非接触式の変位センサ24a、24bを用いるとともに、溝や切り欠きの部分の測定データを無効とするデータ処理を行って、ロール14の直径、真円度を計測するので、溝のないロールの場合はもちろんのこと、溝51のあるロール14が計測対象であっても、ロール14を停止させる必要もなく、回転させながらの自動計測が可能となる。
また、この実施態様のように、非接触式の変位センサ24a、24bとしての静電容量式のセンサの場合、0.1μmもの分解能が得られ、高精度の計測が可能となる。
【0040】
なお、変位センサとしては、静電容量式のセンサに限定されるものではなく、例えば、光電式センサ、超音波センサ等の非接触式センサを用いても、おなじように実施することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ロール研削盤で加工したワークについて、非接触式の変位センサにより複数の測定点を離散的に測定し、溝や切り欠きの部分を除いた部分の測定値はほぼ正確であることを活用して、溝や切欠の部分の測定データを無効とするデータ処理や、線形補完処理を行って、ワークの直径、真円度を正確に計測できるので、溝や切り欠き等の窪みのあるワークが計測対象であっても、ワークを停止させる必要もなく、回転させたままの自動計測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるロール研削盤の斜視図。
【図2】本発明の一実施形態によるロール計測装置の側面図。
【図3】本発明によるロール計測装置の計測手順の各段階での変位センサの一を示す図。
【図4】測定データから無効のデータを除くための処理の流れを示すフローチャート。
【図5】無効とされたデータの替わりに行う補間処理を説明する図。
【図6】計測結果から表示装置に描画される真円度の測定結果を示す図。
【図7】計測結果から表示装置に描画されるプロファイルの測定結果を示す図。
【符号の説明】
10 砥石台
11 心押し台
12 往復台
13 砥石
14 ロール
20 ロール計測装置
22 測定部
24a、24b 変位センサ
27 前後移動用シリンダ
31 アーム
32 サーボモータ
33a、33b ボールねじ
40 NC装置
46 位置検出器

Claims (4)

  1. ロール研削盤で加工された円柱状のワークについて長さ計測を行い、直径、真円度その他の幾何学的寸度を表す量を機上で計測するロール研削盤のロール計測方法であって、
    2つの非接触式の変位センサを前記ワークを間に軸心を通る水平線上に対向させて配置するとともに、前記変位センサの位置を検出し、
    前記ワークを回転させながら各変位センサから前記ワーク表面までの距離を複数の測定点について離散的に測定し、
    前記各測定点の測定データと予め設定したしきい値を比較してゆき、各測定点について前記しきい値より大きければ溝または切り欠きによって生じる不良なデータで無効であると判別し、
    不良データと判別された無効なデータが生じた場合に、その前後の有効な測定データから線形補間を行い、
    前記無効のデータを除外した有効な測定データと、線形補完した補完データとに基づいて直径、真円度その他の量を計測することを特徴とするロール研削盤のロール計測方法。
  2. 前記2つの非接触式の変位センサを軸方向に移動しながら測定を行い、前記ワークのプロファイルを計測することを特徴とする請求項1に記載のロール研削盤のロール計測方法。
  3. ロール研削盤で加工された円柱状のワークについて長さ計測を行い、直径、真円度その他の幾何学的寸度を表す量を機上で計測するロール計測装置であって、
    計測対象のワークを間に対向して配置され、前記ワーク表面までの距離を複数の測定点について離散的に測定する2つの非接触式の変位センサと、
    前記変位センサをそれぞれワークの軸線を通る水平線に対向するように支持する支持手段と、
    前記支持手段を接離両方に移動させ、前記変位センサをワークの軸心に関して略対称な測定位置に移動させる移動手段と、
    前記各測定点の測定データと予め設定したしきい値を比較し、各測定点について前記しきい値より大きければ溝または切り欠きによって生じる不良なデータで無効であると判別し、前記無効のデータを除外した有効な測定データと、無効なデータの前後の有効な測定データから線形補間を行った補完データと、に基づいて直径、真円度その他の量を演算する演算手段と、
    を具備することを特徴とするロール研削盤のロール計測装置。
  4. 前記移動手段は、単一のサーボモータと、ねじのねじれ方向の異なる左ねじボールねじ、右ねじボールねじと、前記右ねじボールねじと左ねじボールねじを前記サーボモータに結合する歯車機構と、からなる送り伝動機構を有することを特徴とする請求項3に記載のロール研削盤のロール計測装置。
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