JP3700922B2 - 金属ベース配線板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属基板と配線パターンの一部が電気的に接続された金属ベース配線板と、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
DC−DCコンバーター等の電源分野では、モジュールは高出力で、薄型、小型であることが要求されている。これに伴い、使用される配線板には、放熱性と部品実装密度の向上が求められている。このためこの分野では、放熱性のよいアルミなどの金属基板をベースとした金属ベース配線板が多く用いられている。
【0003】
またこの種の電源モジュールには、高周波スイッチング特性が求められ、他のノイズ源からのノイズに強いことだけでなく、ラック型交換器内で電源基板と他の基板が平行に何枚も並べられているような環境で、自らが干渉電波の発生源とならないように、いわゆるEMI対策が必須である。
【0004】
金属ベース配線板の配線パターンは、金属基板と電気的に絶縁されているが、配線パターンの一部であるアースパターンが浮遊した状態にあると、電波の遮蔽の目的を果たすはずの金属基板がかえってアンテナの役割を果してしまうという結果になる。このため従来から、配線パターンのうちのアースパターンを金属基板と電気的に接続して、ノイズの発生を防ぐことが行われている。
【0005】
従来、金属ベース配線板において、配線パターンの一部を金属基板と接続する方法としては、次のようなものが公知である。
▲1▼ ネジ部品をねじ込み接続する(特開昭63−72181号公報)。
▲2▼ 配線パターン側の面に金属基板に達する凹部を形成し、導電部材を埋め込む(実開昭57−17170号公報)。
▲3▼ 配線パターン側の面に金属基板に達する凹部を形成し、内面めっきを施す(実開昭62−82763号公報)。
【0006】
▲4▼ 金属基板側からプレスによる突き上げ加工で絶縁層を破り、その後、突出部を押しつぶして、金属基板と配線パターンを直接接触させる(特開平8−228056号公報)。
▲5▼ 金属ベース配線板に貫通孔を形成し、そこに配線パターン側からリベットを挿入して金属基板側でかしめる(実開平3−126073号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の接続方法では次のような問題がある。
▲1▼の方法では、金属基板にタッピング(雌ねじ形成加工)が必要であり、この加工は外形加工と同時に行えないため、工程数が増える。配線パターン側の面からのネジ部品の突出高さが大きく、部品実装のためクリーム半田を塗布する際にメタルマスクをかけられない。
▲2▼の方法では、導電部材として導電性接着材を埋め込んでいるが、導電性接着材では長期信頼性の点で問題がある。
▲3▼の方法では、金属ベース配線板に形成した凹部に、部分めっきを施す必要があるため、製造工程が増える。またアルミ基板の場合、めっき金属との密着性に問題がある。
【0008】
▲4▼の方法では、絶縁層にガラス織布などが入っている場合には、プレスによる突き上げ加工では、織布を破りきれず、確実な電気的接続状態を得ることが困難である。また突き上げ加工の際にその周囲の広い範囲で層間剥離が発生するおそれがある。突き上げ加工用と押しつぶし加工用の2つの金型が必要となり、設備費が高くなる。
▲5▼の方法では、リベットの鍔部とかしめ部が、金属基板と共に絶縁層や銅箔をはさみつける状態となるため、リベットのかしめ部と金属基板面との接触圧を高く保持することが難しく、接続の信頼性に欠ける。また金属基板側の面にリベットのかしめ部が突出するため、金属ベース配線板の裏面が平坦にならず、部品実装時に配線板が傾いたり、配線板の最大厚さが厚くなる等の不具合が生じる。例えば、部品を実装した金属ベース配線板をさらにマザーボードに実装し、このマザーボードを平行に何枚か並べて使用するような場合には、特に基板厚さが制限されるが、金属基板側にかしめ部が突出していると、その分まで含めて基板厚さとしなければならないため、部品実装面からマザーボードまでの距離が小さくなって実装する部品高さが制限されたり、隣合うマザーボードの間隔を大きくとらなければならない等の問題が生じる。
【0009】
本発明の目的は、以上のような問題点に鑑み、少ない工程で、信頼性の高い接続状態が得られ、しかも金属基板側の面を平坦にできる金属ベース配線板と、その製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は、金属基板に絶縁層を介して配線パターンを形成してなる金属ベース配線板において、前記配線パターンのうちのアースパターンと金属基板とを電気的に接続する箇所に貫通孔を形成し、この貫通孔内に中空リベットをアースパターン側から挿入し、この中空リベットを拡径して前記貫通孔内面に接触させることにより、中空リベットを金属基板側の面に突出させることなく中空リベットと金属基板を電気的に接続し、かつ中空リベットとアースパターンとを半田付けしたことを特徴とするものである。
このようにすると、少ない工程で、確実に、アースパターンと金属基板を電気的に接続できると共に、金属基板側の面を平坦にできる。なお中空リベットには鍔部を有するものを用いるとよいが、鍔部のない単純な円筒状のものを用いることもできる。
【0011】
本発明の金属ベース配線板は、中空リベットの鍔部とアースパターンとの間に隙間を設け、この隙間に半田を入り込ませて、中空リベットの鍔部とアースパターンとの半田付けがなされている構成とすることが好ましい。
このようにすると、中空リベットの鍔部とアースパターンとの半田付け部の信頼性が向上する。
【0012】
また本発明の金属ベース配線板は、アースパターンの金属基板と電気的に接続する箇所に、中空リベットの鍔部が入る大きさの穴を形成し、この穴内に中空リベットの鍔部を落ち込ませた状態で中空リベットの鍔部とアースパターンとを半田付けした構成とすることが好ましい。
このようにすると、中空リベットの鍔部の突出高さを低くできるので、配線板の最大厚さを薄くできると共に、鍔部によるメタルマスクの持ち上がりを少なくでき、このためクリーム半田のメタルマスク下面への回り込みが少なって余剰半田による半田ブリッジの発生等を少なくできる。
【0013】
また本発明の金属ベース配線板を製造するときは、
金属基板に絶縁層を介して配線パターンを形成し、その上にソルダーレジストを印刷し、前記配線パターンのうちのアースパターンと金属基板とを電気的に接続する箇所に貫通孔を形成し、
この貫通孔内に中空リベットをアースパターン側から挿入し、この中空リベットを(好ましくは貫通孔と共に)拡径して前記貫通孔内面に密接させることにより、中空リベットを金属基板側の面に突出させることなく中空リベットと金属基板とを電気的に接続し、
さらに配線パターン側の面に、前記中空リベットの孔を塞ぐ帯状部を有し、この帯状部の両側に開口部を有するメタルマスクを被せてクリーム半田を塗布し、そのクリーム半田を溶融させて中空リベットの鍔部とアースパターンとを半田付けする、という方法で製造することが好ましい。
これにより、中空リベットの孔の中に半田を入り込ませることなく、本発明の金属ベース配線板を容易に製造できる。
【0014】
また本発明の金属ベース配線板を上記の方法で製造するときは、ソルダーレジストを、貫通孔のまわりにアースパターンが露出する部分と露出しない部分ができるように印刷し、これにより中空リベットを取り付けたときに鍔部とアースパターンの露出部との間にソルダーレジストの厚さ分の隙間をつくり、この隙間に溶融した半田を入り込ませて中空リベットの鍔部とアースパターンとを半田付けすることが好ましい。
これにより、中空リベットの鍔部とアースパターンとを強固に半田付けすることが可能となる。
【0015】
また本発明の金属ベース配線板を上記の方法で製造するときは、
配線パターンを形成する際に、アースパターンが金属基板と電気的に接続する箇所に、中空リベットの鍔部が入る大きさの穴を形成し、この穴の中心部に貫通孔を形成し、
この貫通孔内に中空リベットを挿入する際に、中空リベットの鍔部を前記アースパターンの穴内に落ち込ませ、
この状態で、中空リベットの拡径以後の工程を行うようにすることが好ましい。
これにより、金属ベース配線板の最大厚さを薄くできると共に、鍔部によるメタルマスクの持ち上がりを少なくでき、クリーム半田のメタルマスク下面への回り込みが少なくなるため、それによる障害を少なくできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔実施形態1〕
図1は本発明に係る金属ベース配線板の一実施形態を示す。図において、10はアルミ板等からなる金属基板であり、この金属基板10の片面にはガラスエポキシ基板等からなる絶縁層12を介して銅箔による配線パターン14が形成されている。配線パターン14にはアースパターン14aが含まれている。さらに配線パターン14側の面には、半田を塗布する領域を残してソルダーレジスト16が塗布されている。
【0017】
配線パターン14のうちのアースパターン14aと金属基板10とを電気的に接続する箇所には貫通孔18が形成され、この貫通孔18内には中空リベット20が、その鍔部20aがアースパターン14a側に位置するように、かつ先端部が金属基板10側の面から突出しないように、挿入されている。この中空リベット20は、貫通孔18内で拡径方向に塑性加工されて、貫通孔18の内面に密接している(中空リベット20の拡径で貫通孔18も拡径されている)。これにより中空リベット20は金属基板10と電気的に確実に接続されている。
【0018】
また、ソルダーレジスト16が塗布されていない部分には半田22が塗布され、これにより中空リベット20の鍔部20aとアースパターン14aとは半田付けされている。なお図1において、右側の配線パターン14に半田22を塗布した部分は電子部品のリードを半田付けする部分の例示である。
【0019】
この金属ベース配線板は以上のような構成であるので、金属基板10とアースパターン14aとの信頼性の高い電気的接続状態を得ることができる。また金属基板10側の面は突出物がなく平坦であるので、部品実装時などに不具合が生じることがない。また基板厚さも厚くならないので、スペース効率に優れている。
【0020】
次に上記のような金属ベース配線板の製造方法を図2(a)〜(d)を参照して説明する。まず(a)のように金属基板10(アルミ製)の片面に絶縁層12を介して配線パターン14を形成する。次に(b)のように配線パターン14側の面にソルダーレジスト16を印刷した後、配線パターン14のうちのアースパターン14aと金属基板10とを電気的に接続する箇所に貫通孔18を形成する。
【0021】
次に(c)のように貫通孔18内にアースパターン14a側から中空リベット20を挿入する。この中空リベット20には予め、中空リベット20の内径より大きい外径の先端部を有する引き抜き治具24が挿通されている。中空リベット20としては肉厚が0.1 〜0.3 mm程度のものを使用する。材質は黄銅製が好ましい。中空リベット20の外径は、貫通孔18の内径をdmmとした場合、(d−0.1 )mm程度に設定する。これにより製造のバラツキが生じた場合でも貫通孔18への挿入を容易に行うことができる。
【0022】
次に中空リベット20を固定した状態で、引き抜き治具24を矢印P方向へ引き抜き、中空リベット20の内径を(d−0.1 )mm程度まで拡径させる(どの程度まで拡径させるかは中空リベット20の肉厚にもよる)。このため引き抜き治具24の先端部の外径は(d−0.1 )mm程度に設定されている。これにより(d)に示すように貫通孔18も中空リベット20に押し拡げられて拡径させられるため、中空リベット20は金属基板10の孔の内面に強固に密接することになる。
【0023】
このあと配線パターン14、14aの露出部にクリーム半田を塗布し、溶融させれば、図1のような金属基板が得られる。なおアースパターン14aからの中空リベット20の突出高さは0.1 〜0.3 mm程度であるので、クリーム半田塗布のためメタルマスクを被せるときに、中空リベット20が邪魔になることはない。
【0024】
ところで、クリーム半田を塗布するときに、クリーム半田が中空リベット20の孔の中に充填されてしまうと、リフロー炉で加熱したときに、中空リベット20の孔の中で溶融した半田や、それに含まれるフラックスが滴下して、搬送ベルトや他の基板に付着してしまうという問題が生じる。
【0025】
この問題を解決するためには、図3のようなメタルマスク26を用いるとよい。このメタルマスク26は、中空リベットの鍔部20aのまわりにクリーム半田を塗布するための開口部28の中に、中空リベット20の鍔部20aを覆う幅の帯状部26aをブリッジ状に形成したものである。帯状部26aの方向はスキージの移動方向Qと同じにしておくことがスキージとの抵抗を少なくする上で好ましい。
【0026】
このようなメタルマスク26を使用すれば、中空リベット20の孔が帯状部26aで塞がれるので、中空リベット20の孔にクリーム半田を入り込ませることなく、必要箇所にクリーム半田を塗布することができる。なおアースパターン14aの帯状部26aの下の部分にはクリーム半田を塗布することができないが、この部分はリフロー炉内でクリーム半田が溶融して広がるので、結果的には半田で覆われるようになる。
【0027】
クリーム半田の溶融による広がりで、より確実に中空リベットの鍔部20aのまわりのアースパターン露出部を半田で覆うようにするためには、図4のようなメタルマスク26を使用するとよい。このメタルマスク26は、帯状部26aの中間部の幅を中空リベットの鍔部20aを覆う幅とし、両端部の幅をそれより狭くしたものである。このようなメタルマスク26を用いると、帯状部26aによってクリーム半田が塗布されない幅が狭くなる(クリーム半田の塗布面積が大きくなる)ので、より確実に中空リベットの鍔部20aのまわりのアースパターン露出部を半田で覆うことが可能となる。
【0028】
〔実施形態2〕
実施形態1では、中空リベットの鍔部20aとアースパターン14aとを半田付けする半田22は、鍔部20aの周面に付着しているにすぎない。このような構造では中空リベット20の厚さが薄い場合には、信頼性の高い半田付け状態を得ることができないことが考えられる。
【0029】
図5はこの点を改良した本発明の他の実施形態を示す。図5の金属ベース配線板が図1のものと異なる点は、中空リベット20の鍔部20aとアースパターン14aとの間に同図(b)のように隙間を設け、この隙間に半田22を入り込ませて半田付けがなされていることである。上記のような隙間をつくるためにはソルダーレジスト16を、中空リベット20のまわりの一部で同図(c)のように鍔部20aの下に入るように形成しておけばよい。上記のような構成にすれば、鍔部20aの下面にも半田22が付着するので、アースパターン14aとのより強固な半田付け状態を得ることができる。上記以外の構成は図1の金属ベース配線板と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
次に図5のような金属ベース配線板を製造する方法を図6ないし図8を参照して説明する。図6は金属基板10に絶縁層12を介して配線パターン14を形成し、その上にソルダーレジスト16を印刷し、さらに配線パターン14のうちのアースパターン14aと金属基板10とを電気的に接続する箇所に貫通孔18を形成した状態を示している(図2(b)と同じ段階)。実施形態1と異なるのは、貫通孔18のまわりにアースパターン14aが全周露出するのではなく、一部露出しない部分ができるようにソルダーレジスト16が印刷されていることである。この例では、ソルダーレジスト16が貫通孔18のまわりのアースパターン露出部を二分する方向(この方向は後のクリーム半田塗布工程でスキージを移動させる方向と同じにすることが好ましい)に形成されている。
【0031】
このあと貫通孔18に中空リベット20を挿入して、拡径すると、図7のようになる。すなわち、中空リベットの鍔部20aは周方向の一部が図7(c)のようにソルダーレジスト16の上に乗るため、鍔部20aのソルダーレジスト16に乗らない部分とアースパターン14aとの間には同図(b)のように隙間Gができる。この隙間Gの厚さはソルダーレジスト16の厚さ(数10μm程度)とほぼ同じになる。次いで図8のように帯状部26aを有するメタルマスク26(これは図3のものと同じ)を被せた後、スキージを矢印Q方向に移動させてクリーム半田を塗布する。その後、メタルマスク26を外してリフロー炉でクリーム半田を溶融させると、溶融半田が隙間Gに流れ込むため、図5のような金属ベース配線板を製造することができる。
【0032】
〔実施形態3〕
図1ないし図4では作図の都合上、中空リベット20の鍔部20aの厚さと、ソルダーレジスト16の厚さを同じにしたが、実際には鍔部20aの厚さはソルダーレジスト16の厚さより格段に厚い。その結果、図3又は図4のようにメタルマスク26を被せると、鍔部20aの厚さによってメタルマスク26が持ち上がり、鍔部20aの付近だけメタルマスクと配線板表面の間に隙間ができ、クリーム半田を塗布したときに、その隙間にクリーム半田が入り込んで、余剰半田によるブリッジ等が発生しやすくなる。
【0033】
図9ないし図11はこの点を改良した本発明の他の実施形態を示す。以下、この実施形態の金属ベース配線板を製造工程順に説明する。なお図9ないし図11において、図1ないし図3と同一部分には同一符号を付してあるので、ここでは実施形態1と異なる点を主に説明し、重複する説明は省略する。
【0034】
まず図9(a)のように金属基板10の片面に絶縁層12を介して配線パターン14を形成する。このときアースパターン14aの金属基板10と電気的に接続する箇所に、後述する中空リベットの鍔部が入る大きさの穴30を形成する。
次に同図(b)のようにソルダーレジスト16を印刷した後、穴30の中心部に、絶縁層12及び金属基板10を貫通する貫通孔18を形成する。
【0035】
次に同図(c)のように貫通孔18に中空リベット20を挿入する。このとき中空リベット20は、鍔部20aがアースパターン14aの穴30に落ち込んで絶縁層12に接触するまで挿入する。穴30の内径は鍔部20aの外径より0.1 〜0.5mm 程度大きくしておくことが好ましい。
【0036】
次に引き抜き治具24を矢印P方向へ引き抜いて中空リベット20を拡径し、(d)のように中空リベット20を金属基板10の貫通孔18の内面に密接させる。
次に図10のようにメタルマスク26を被せる。メタルマスク26は実施形態1で使用したものと同様であるが、この実施形態では、中空リベット20の鍔部20aがアースパターン20aの穴30に落ち込んでいるため、その分、鍔部20aの肉厚によるメタルマスク26の持ち上がりが少なくなる。具体的には、メタルマスク26が乗るソルダーレジスト16表面からの鍔部20aの突出高さは、鍔部20aの厚さから配線パターン14の銅箔の厚さとソルダーレジスト16の厚さを差し引いた値となり、この値は0.1 〜0.2 mm程度に抑えることができる。このためメタルマスク26の鍔部20aによる持ち上がりは極めてわずかなものとなり、クリーム半田を塗布するときに、クリーム半田がメタルマスク26の下側に回り込むおそれが少なく、したがって半田ブリッジ等の発生も少なくできる。
【0037】
クリーム半田を塗布した後、リフロー炉に通すと、図11に示すように鍔部20aとアースパターン14aが半田22によって半田付けされた金属ベース配線板が得られる。この配線板は図1の配線板と比較すると、鍔部20aの厚さを同じとした場合(図1の鍔部20aは実際にはもっと厚い)、鍔部20aの突出高さが図1のものより低くなるため、配線板の最大厚さを薄くできるという利点もある。
【0038】
〔実施形態4〕
図12は本発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、配線パターンを2層に形成した場合である。図において、10は金属基板、12Pは金属基板10上に積層された第1の絶縁層、14Pは第1の絶縁層12P上に形成された第1の配線パターン、12Qは第1の絶縁層12P及び第1の配線パターン14P上に積層された第2の絶縁層、14aは第2の絶縁層12Q上に形成された(第2の配線パターン14Qのうちの)アースパターン、30はアースパターン14aに形成された穴、16はソルダーレジスト、18は穴30の中心部に形成された貫通孔、20は貫通孔18に挿入され拡径されて金属基板10の貫通孔内面に密接する中空リベット、20aは中空リベット20の鍔部である。鍔部20aはアースパターン14aの穴30内に落ち込んで第2の絶縁層12Qに接触している。22は鍔部20aとアースパターン14aを半田付けする半田である。
【0039】
このように本発明は配線パターンが2層に形成されている金属ベース配線板にも適用でき、同様にした配線パターンが3層以上に形成されている金属ベース配線板にも適用可能である。
【0040】
〔その他の実施形態〕
なお、中空リベットとして金属ベース配線板の厚さより長いものを使用するときは、中空リベットの先端を金属基板側に突出させた状態で拡径を行った後、金属基板側からドリル等の工具で突出部分を削り、中空リベットの端部が金属基板面と実質的に同一平面又はそれより内側に位置するように加工すればよい。
またアースパターン14aに形成された穴は絶縁層12に侵入する深さであってもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、中空リベットが拡径されて金属基板の貫通孔内面に密接しており、中空リベットの鍔部がアースパターンに半田付けされているので、アースパターンと金属基板の信頼性の高い電気的接続状態を得ることができる。また中空リベットの挿入、拡径は短時間で簡単に行うことができ、また半田付けは部品実装と同時に行うことができるので、従来より加工工数を低減でき、コストダウンを図ることができる。さらに金属基板側の面は平坦になるので、部品実装時に配線板が傾いたりすることがなく、部品実装を正確に行うことができると共に、配線板の最大厚さが厚くなるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る金属ベース配線板の一実施形態を示す、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図。
【図2】 (a)〜(d)は図1の金属ベース配線板の製造方法を工程順に示す断面図。
【図3】 図1の金属ベース配線板を製造するのに好適なメタルマスクの使用状態を示す、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図。
【図4】 図1の金属ベース配線板を製造するのにさらに好適なメタルマスクの使用状態を示す(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図。
【図5】 本発明に係る金属ベース配線板の他の実施形態を示す(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図。
【図6】 図5の金属ベース配線板を製造する方法の一過程を示す(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図。
【図7】 同じく次の過程を示す(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図。
【図8】 同じくその次の過程を示す(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図。
【図9】 (a)〜(d)は本発明に係る金属ベース配線板の製造方法のさらに他の実施形態を工程順に示す断面図。
【図10】 図9(d)の次の工程を示す、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図。
【図11】 図9及び図10の工程を経て製造された本発明に係る金属ベース配線板を示す、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図。
【図12】 本発明に係る金属ベース配線板のさらに他の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
10:金属基板
12:絶縁層
14:配線パターン
14a:アースパターン
16:ソルダーレジスト
18:貫通孔
20:中空リベット
20a:鍔部
22:半田
24:引き抜き治具
26:メタルマスク
26a:帯状部
28:開口部
30:穴

Claims (6)

  1. 金属基板(10)に絶縁層(12)を介して配線パターン(14)を形成してなる金属ベース配線板において、前記配線パターン(14)のうちのアースパターン(14a)と金属基板(10)とを電気的に接続する箇所に貫通孔(18)を形成し、この貫通孔(18)内に中空リベット(20)をアースパターン(14a)側から挿入し、この中空リベット(20)を拡径して前記貫通孔(18)内面に接触させることにより、中空リベット(20)を金属基板(10)側の面に突出させることなく中空リベット(20)と金属基板(10)を電気的に接続し、かつ中空リベット(20)とアースパターン(14a)とを半田付けしたことを特徴とする金属ベース配線板。
  2. 中空リベット(20)の鍔部(20a)とアースパターン(14a)との間に隙間(G)を設け、この隙間(G)に半田(22)を入り込ませて、中空リベット(20)の鍔部(20a)とアースパターン(14a)とを半田付けしたことを特徴とする請求項1記載の金属ベース配線板。
  3. アースパターン(14a)の金属基板(10)と電気的に接続する箇所に、中空リベット(20)の鍔部(20a)が入る大きさの穴(30)を形成し、この穴(30)内に中空リベット(20)の鍔部(20a)を落ち込ませた状態で中空リベット(20)の鍔部(20a)とアースパターン(14a)とを半田付けしたことを特徴とする請求項1記載の金属ベース配線板。
  4. 金属基板(10)に絶縁層(12)を介して配線パターン(14)を形成し、その上にソルダーレジスト(16)を印刷し、前記配線パターン(14)のうちのアースパターン(14a)と金属基板(10)とを電気的に接続する箇所に貫通孔(18)を形成し、
    この貫通孔(18)内に中空リベット(20)をアースパターン(14a)側から挿入し、この中空リベット(20)を拡径して前記貫通孔(18)内面に密接させることにより、中空リベット(20)を金属基板(10)側の面に突出させることなく中空リベット(20)と金属基板(10)とを電気的に接続し、
    さらに配線パターン(14)側の面に、前記中空リベット(20)の孔を塞ぐ帯状部(26a)を有し、この帯状部(26a)の両側に開口部(28)を有するメタルマスク(26)を被せてクリーム半田を塗布し、そのクリーム半田を溶融させて中空リベット(20)の鍔部(20a)とアースパターン(14a)とを半田付けする、
    ことを特徴とする金属ベース配線板の製造方法。
  5. ソルダーレジスト(16)を、貫通孔(18)のまわりにアースパターン(14a)が露出する部分と露出しない部分ができるように印刷し、これにより中空リベット(20)を取り付けたときに鍔部(20a)とアースパターン(14a)の露出部との間にソルダーレジスト(16)の厚さ分の隙間(G)をつくり、この隙間(G)に溶融した半田を入り込ませて中空リベット(20)の鍔部(20a)とアースパターン(14a)とを半田付けすることを特徴とする請求項4記載の金属ベース配線板の製造方法。
  6. 配線パターン(14)を形成する際に、アースパターン(14a)が金属基板(10)と電気的に接続する箇所に、中空リベット(20)の鍔部(20a)が入る大きさの穴(30)を形成し、この穴(30)の中心部に貫通孔(18)を形成し、
    この貫通孔(18)内に中空リベット(20)を挿入する際に、中空リベット(20)の鍔部(20a)を前記アースパターン(14a)の穴(30)内に落ち込ませ、
    この状態で、中空リベット(20)の拡径以降の工程を行うことを特徴とする請求項4記載の金属ベース配線板の製造方法。
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