JP3700388B2 - 軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法及びその方法に用いるための軸受ブッシュ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸を軸受ブッシュを介して回転自在に支持する軸支持体に、当該軸受ブッシュを軸支持体に固定するための方法及びその方法に用いるための軸受ブッシュに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
軸を軸支持体に円滑回転自在となるように支持するためには、一般に、転がり軸受又は滑り軸受が用いられ、この滑り軸受として軸受ブッシュを用いる場合には、当該軸受ブッシュは、通常、軸支持体の孔に固定される。
【0003】
ところで、軸受ブッシュの孔への固定を圧入によって行なう場合には、軸支持体の孔の寸法誤差(公差)と軸受ブッシュの厚みの寸法誤差等との累積により、圧入後、軸受ブッシュの内径が大きくばらつくこととなり、高い内径寸法精度をもって軸受ブッシュを孔に固定することが困難となる場合があり、したがって、高い内径寸法精度が要求される際には、高精度をもって形成された軸支持体と軸受ブッシュとを必要とし、極めて高価格となる。
【0004】
更に、軸受ブッシュの孔への圧入による固定では、上記の寸法誤差の累積に基づく軸支持体の外面の膨らみ現象により、その外径寸法にも影響を与えることになり、外形に対しても高い寸法精度が要求される軸支持体には、圧入による固定方法は必ずしも最適なものではなく、これに対処すべく、軸支持体の肉厚(壁厚)を厚くするか、その形成材料に硬質のものを使用して、軸支持体の外面の膨らみ現象を確実に回避しようとすると、軸支持体自体が大きくなって限られた空間内に配置することが困難となると共に、上記と同様に軸支持体の価格上昇をもたらす虞がある。
【0005】
一方、圧入による固定方法での上記の不都合を解消するために、高精度をもって軸支持体の孔及び軸受ブッシュを形成すると、前述のとおり高価となる上に、逆に、十分な固定力をもって軸支持体の孔に軸受ブッシュを固定することが困難となり、場合により、使用中に軸受ブッシュが軸支持体の孔から脱落する虞があり、特に、圧入を容易にするために、軸支持体の孔を規定する円筒状内壁面を高精度に加えて極めて滑らかに形成すると脱落の虞が更に増大する虞がある。
【0006】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、軸支持体の孔の寸法誤差にそれほど影響されず、しかも、軸受ブッシュの厚みの寸法誤差を補正でき、而して、高い内径寸法精度をもって軸受ブッシュを軸支持体の孔に固定することができる方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的とするところは、軸支持体の外面の膨らみ現象を生じさせることがなく、その結果、軸受ブッシュの固定後も軸支持体の外径寸法をそのまま維持できると共に、薄肉の軸支持体を使用できる上に、更にその形成材料にアルミニウム、合成樹脂等の比較的軟質のものをも使用できるところの軸受ブッシュを孔に固定する方法を提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的とするところは、軸支持体の孔及び軸受ブッシュ自体を精度よく形成しなくても、使用中に脱落を生じさせないように軸支持体の孔に軸受ブッシュをしっかりと固定できると共に、軸支持体の孔を規定する内壁面を粗削りで形成する方がよりしっかりと軸支持体の孔に軸受ブッシュを固定できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを嵌着する方法は、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面によって規定される軸受ブッシュ嵌着孔と、この軸受ブッシュ嵌着孔に軸方向に隣接して配されている孔とを具備しており、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面と孔を規定する円筒内壁面との間には、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面から径方向であって内方に伸びて円筒内壁面で終端する環状面が介在してなる軸支持体を準備すると共に、アップセット後の軸受ブッシュの内径を規定する径をもった円筒外面と、この円筒外面に軸方向に隣接して配されている筒状外面とを具備しており、円筒外面と筒状外面との間には、円筒外面から径方向であって外方に伸びて筒状外面で終端する環状面が介在してなる芯金を準備する工程と、この芯金の円筒外面の一部を軸支持体の孔に、芯金の筒状外面を軸支持体の軸受ブッシュ嵌着孔に夫々配して、円筒外面の残部並びに軸支持体及び芯金の夫々の環状面によって軸受ブッシュをアップセットして軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面に軸受ブッシュを固定する工程とを具備している。
【0010】
本発明の請求項2に記載の方法は、上記方法において、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面及び芯金の円筒外面の残部並びに軸支持体及び芯金の夫々の環状面によって形成される環状空間の容積を、当該容積が軸受ブッシュの体積の近傍になるまで、徐々に減少させてアップセットを行い、これにより軸支持体内に軸受ブッシュを固定する。
【0011】
本発明の請求項3に記載の方法は、上記方法において、環状空間の容積が軸受ブッシュの体積の近傍になる際における芯金に加えるべきアップセット圧力を予め求め、このアップセット圧力への到達によりアップセットを完了する。
【0012】
請求項2及び3に記載の方法において、「近傍」とは、環状空間の容積と軸受ブッシュの体積とが限りなく等しい場合を含むが、実際的には、好ましい例では軸受ブッシュの体積が環状空間の容積の99.9%以下の程度であるが、本発明は、これに限定されず、アップセットにより軸受ブッシュが塑性流動されて、実質的に環状空間に密に軸受ブッシュが配されると共に、軸支持体外面の膨らみを生じさせないか又はそれを許容できる程度を言う。
【0013】
上記本発明の方法において、請求項4に記載の方法では、孔は、アップセット後の軸受ブッシュの内径と実質的に等しい径又は当該径よりも若干大きな径を有しており、請求項5に記載の方法では、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面及び芯金の筒状外面は夫々円筒面であって、芯金の筒状外面は、軸受ブッシュ嵌着孔の径に実質的に等しい径を有している。
【0014】
また、上記本発明の方法において、孔を規定する円筒内壁面は、請求項6に記載の方法では、軸支持体自体によって形成されており、請求項7に記載の方法では、軸受ブッシュ嵌着孔に装着されたワッシャ等の環状体の内周面である。
【0015】
また、上記本発明の方法において、請求項8に記載の方法では、軸受ブッシュを予め芯金の円筒面に装着する工程を具備しており、請求項9に記載の方法では、軸受ブッシュを予め軸受ブッシュ嵌着孔に配する工程を具備している。
【0016】
上記本発明の方法において、請求項10に記載の方法では、芯金は、中実体又は中空体からなる。本発明ではこのように中実体又は中空体の芯金を用いることができ、特に、中空体の芯金を用いることにより、軸支持体の軸受ブッシュ嵌着孔の中心に他の部材が配されていても、何等問題なく軸受ブッシュを軸支持体に固定することができる。
【0017】
本発明の方法において、アップセットされる軸受ブッシュは、円筒状のブッシュ、好ましくは請求項11に記載のように巻きブッシュであり、この巻きブッシュにおいて、請求項12に記載のように、鋼板製裏金と、この裏金に焼結された多孔質金属焼結層と、この金属焼結層に充填被覆された合成樹脂層との少なくとも三層構造を具備しているのが更に好ましい。
【0018】
アップセットは、1から10トン、好ましくは、2から7トン程度の荷重を加えて行うが、これに必ずしも限定されないのであって、軸受ブッシュ及び軸支持体の材質等によって適宜決定するとよい。
【0019】
本発明において、軸受ブッシュ嵌着孔に軸方向に隣接して配されている孔は、貫通孔であってもよく、またはこれに代えて、有底孔であってもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に本発明及びその実施の形態を、図に示す好ましい実施例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に何等限定されないのである。
【0021】
【実施例】
軸支持体内に軸受ブッシュを嵌着する本例の方法においては、まず、図1に示すような、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面1によって規定される軸受ブッシュ嵌着孔2と、軸受ブッシュ嵌着孔2に軸方向に隣接して配されていると共に、軸受ブッシュ嵌着孔2の径3よりも小径であって、アップセット後の軸受ブッシュ4(図6参照)の内径5と実質的に等しい径6をもった孔7とを具備しており、軸受ブッシュ嵌着用2の筒状内壁面1と孔7を規定する円筒内壁面9との間には、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面1から径方向であって内方に伸びて円筒内壁面9で終端する環状面10が介在してなる軸支持体としてのハウジング11を準備する。
【0022】
ハウジング11は、一体形成された有底の円筒体12からなり、軸受ブッシュ嵌着孔2は円柱状であり、したがって、筒状内壁面1は円筒面となっている。
【0023】
ハウジング11の筒状内壁面1に嵌着される軸受ブッシュ4は、図2から図4に示すように、鋼板からなる鋼裏金21と、鋼裏金21に焼結された多孔質金属焼結層22と、多孔質金属焼結層22に充填被覆された合成樹脂層23の三層構造の短冊状の板材24を、合成樹脂層23を内側にして円筒状に巻いて形成した巻きブッシュである。なお、本発明方法の実施に際しては、このような巻きブッシュに限定されないのは勿論であって、例えば円筒状のブッシュであってもよい。
【0024】
ハウジング11の準備に加えて、図5に示すような芯金31を準備する。芯金31は、アップセット後の軸受ブッシュ4の内径5を規定する径32をもった円筒外面33と、円筒外面33に軸方向の上方に隣接して配されていると共に、円筒外面33の径よりも大きく、軸受ブッシュ嵌着孔2の径3に実質的に等しい径34をもった筒状外面35とを具備している。
【0025】
芯金31において、円筒外面33と筒状外面35との間には、円筒外面33から径方向であって外方に伸びて筒状外面35で終端する環状面39が介在している。
【0026】
本例の芯金31は、円柱部41と、円柱部41より大径の円柱部42とが一体形成されてなる中実体からなり、したがって、芯金31では、円柱部41に円筒外面33が、円柱部42に筒状外面35が夫々形成されており、筒状外面35は円筒面となっている。本例の芯金31において、円柱部41の孔7への挿入側の端部には、テーパ付けされた挿入案内面45が形成されている。
【0027】
以上のハウジング11と芯金31とを準備し、次に、図5に示すように更に準備された位置決めプレッシャーパッド51の有底孔52にハウジング11の下部を嵌挿してハウジング11を支持する一方、同じく別に準備された円筒状の案内ジグ53の円筒部54をハウジング11の上部に嵌挿する。案内ジグ53は、その内径が軸受ブッシュ嵌着孔2の径3に実質的に等しくなるように形成されている。55は、ノックアウトピンである。なお、本発明ではこのような案内ジグ53を必ずしも設けなくてもよい。
【0028】
次に、芯金31の円柱部41の円筒外面33に軸受ブッシュ4を挿入案内面45を利用して装着して、次に、図5に示すように、芯金31を案内ジグ53内に挿入して、芯金31をハウジング11に対して位置決めし、更に、芯金31にA方向の荷重を加えて、芯金31を位置決めプレッシャーパッド51に向かって移動させる。
【0029】
更に、図6に示すように、芯金31の円筒外面33の一部をハウジング11の孔7に、芯金31の筒状外面35をハウジング11の軸受ブッシュ嵌着孔2に夫々配して、円筒外面33の残部並びにハウジング11及び芯金31の夫々の環状面10及び39によって軸受ブッシュ4をアップセットして筒状内壁面1に軸受ブッシュ4を固定する。
【0030】
このアップセットにおいては、筒状内壁面1及び円筒外面33の残部並びに環状面10及び39によって形成される環状空間61の容積を、当該容積61が軸受ブッシュ4の体積の近傍になるまで徐々に減少させて行うのであるが、環状空間61の容積減少により、軸受ブッシュ4に軸方向の圧縮力を加えて、軸受ブッシュ4の軸方向の長さを減少させる一方、この軸方向の長さの減少に基づいて軸受ブッシュ4を径方向に若干塑性流動させて、筒状内壁面1に圧接させる。
【0031】
なお、環状空間61の容積が軸受ブッシュ4の体積の近傍になる際における芯金31に加えるべきアップセット圧力を予め求め、このアップセット圧力への到達によりアップセットを完了するとよい。
【0032】
以上の方法によれば、芯金31により軸受ブッシュ4をアップセットして筒状内壁面1に固定するため、軸受ブッシュ嵌着孔2の径3の寸法誤差にそれほど影響されず、しかも、軸受ブッシュ4の厚みの寸法誤差を補正でき、而して、高い内径寸法精度をもって軸受ブッシュ4を軸受ブッシュ嵌着孔2において筒状内壁面1に固定することができる。
【0033】
また以上の方法によれば、軸受ブッシュ4に軸方向の圧縮力を加えて、軸受ブッシュ4の軸方向の長さを減少させる一方、この軸方向の長さの減少に基づいて軸受ブッシュ4を径方向に若干塑性流動させるだけであるため、ハウジング11の外面の膨らみ現象を生じさせることがなく、その結果、固定後もハウジング11の外径寸法をそのまま維持できると共に、薄肉のハウジング11を使用できる上に、更にその形成材料にアルミニウム、合成樹脂等の比較的軟質のものをも使用できる。
【0034】
更に上記の方法によれば、軸受ブッシュ4を径方向に若干塑性流動させ、これにより、軸受ブッシュ4を軸受ブッシュ嵌着孔2において筒状内壁面1に固定するため、筒状内壁面1を粗削りで形成してもよく、しかも、このように筒状内壁面1を粗削りで形成する方がよりしっかりと当該筒状内壁面1に軸受ブッシュ4を固定できる。
【0035】
なお、上記の例では、芯金31の円柱部41に軸受ブッシュ4を予め装着したが、これに代えて、軸受ブッシュ4を予め軸受ブッシュ嵌着孔2に装着して、その後、芯金31を案内ジグ53内に挿入してもよい。
【0036】
以上の例では、孔7をハウジング11自体に形成し、孔7がハウジング11自体の内周面によって規定されるようにしたが、これに代えて、図7に示すように、軸受ブッシュ嵌着孔2に、ハウジング11とは別体の例えばワッシャ等の環状体71を装着し、環状体71の内周面72によって孔7が規定されるようにしてもよい。
【0037】
また以上の例では、芯金31として中実体を用いたが、これに代えて、図8に示すように、中空体81から芯金31を形成してもよく、図8に示す芯金31は、アップセット後の軸受ブッシュ4の内径5を規定する径32をもった円筒外面33と、円筒外面33に軸方向の上方に隣接して配されていると共に、円筒外面33の径よりも大きく、軸受ブッシュ嵌着孔2の径3に実質的に等しい径34をもった筒状外面35とを具備しており、円筒外面33と筒状外面35との間には、円筒外面33から径方向であって外方に伸びて筒状外面35で終端する環状面39が介在している。
【0038】
図8に示す芯金31を準備して、この芯金31を用いて上記と同様にハウジング11の軸受ブッシュ嵌着孔2において筒状内壁面1に軸受ブッシュ4を固定してもよく、このような芯金31を用いることにより、ハウジング11の内部中央に他の何らかの部品が固着されている場合又は当該中央が突出している場合、例えば図9に示すようにハウジング11の底部85に突起86が突出している場合でも、突起86に邪魔されることがなく筒状内壁面1に軸受ブッシュ4を固定することができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、軸支持体の孔の寸法誤差にそれほど影響されず、しかも、軸受ブッシュの厚みの寸法誤差を補正でき、而して、高い内径寸法精度をもって軸受ブッシュを筒状内壁面に固定することができ、しかも、軸支持体の外面の膨らみ現象を生じさせることがなく、その結果、固定後も軸支持体の外径寸法をそのまま維持できると共に、薄肉の軸支持体を使用できる上に、更にその形成材料にアルミニウム、合成樹脂等の比較的軟質のものをも使用でき、加えて、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面及び軸受ブッシュ自体を精度よく形成しなくても、使用中に脱落を生じさせないように軸支持体の筒状内壁面に軸受ブッシュをしっかりと固定できると共に、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面を粗削りで形成する方がよりしっかりと軸支持体の筒状内壁面に軸受ブッシュを固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いて好適なハウジングの例の断面図である。
【図2】本発明の方法に用いて好適な軸受ブッシュの例の断面図である。
【図3】図2に示す軸受ブッシュの斜視図である。
【図4】図2に示す軸受ブッシュを形成するための板材の断面図である。
【図5】本発明の方法に用いて好適な金型の例の断面図と一工程の説明図である。
【図6】本発明の方法の最終工程の説明図である。
【図7】図1に示すハウジングに孔を形成する他の例の一部断面説明図である。
【図8】本発明の方法に用いて好適な金型の他の例の断面図である。
【図9】図8に示す金型により軸受ブッシュを固定することができるハウジングの例の断面図である。
【符号の説明】
1 軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面
2 軸受ブッシュ嵌着孔
4 軸受ブッシュ
7 孔
9 円筒内壁面
10 環状面
11 ハウジング
31 芯金
33 円筒外面
35 筒状外面
39 環状面
Claims (13)
- 軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面によって規定される軸受ブッシュ嵌着孔と、この軸受ブッシュ嵌着孔に軸方向に隣接して配されている孔とを具備しており、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面と孔を規定する円筒内壁面との間には、軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面から径方向であって内方に伸びて円筒内壁面で終端する環状面が介在してなる軸支持体を準備すると共に、アップセット後の軸受ブッシュの内径を規定する径をもった円筒外面と、この円筒外面に軸方向に隣接して配されている筒状外面とを具備しており、円筒外面と筒状外面との間には、円筒外面から径方向であって外方に伸びて筒状外面で終端する環状面が介在してなる芯金を準備する工程と、この芯金の円筒外面の一部を軸支持体の孔に、芯金の筒状外面を軸支持体の軸受ブッシュ嵌着孔に夫々配して、円筒外面の残部並びに軸支持体及び芯金の夫々の環状面によって軸受ブッシュをアップセットして軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面に軸受ブッシュを固定する工程とを具備した軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面及び芯金の円筒外面の残部並びに軸支持体及び芯金の夫々の環状面によって形成される環状空間の容積を、当該容積が軸受ブッシュの体積の近傍になるまで、徐々に減少させてアップセットを行う請求項1に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 環状空間の容積が軸受ブッシュの体積の近傍になる際における芯金に加えるべきアップセット圧力を予め求め、このアップセット圧力への到達によりアップセットを完了する請求項1又は2に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 孔は、アップセット後の軸受ブッシュの内径と実質的に等しい径又は当該径よりも若干大きな径を有している請求項1から3のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 軸受ブッシュ嵌着用の筒状内壁面及び芯金の筒状外面は夫々円筒面であって、芯金の筒状外面は、軸受ブッシュ嵌着孔の径に実質的に等しい径を有している請求項1から4のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 孔を規定する円筒内壁面は、軸支持体自体によって形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 孔を規定する円筒内壁面は、軸受ブッシュ嵌着孔に装着された環状体の内周面である請求項1から5のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 軸受ブッシュを予め芯金の円筒外面に装着する工程を具備する請求項1から7のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 軸受ブッシュを予め軸受ブッシュ嵌着孔に配する工程を具備する請求項1から7のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 芯金は、中実体又は中空体からなる請求項1から9のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 軸受ブッシュは、巻きブッシュである請求項1から10のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 軸受ブッシュは、鋼板製裏金と、この裏金に焼結された多孔質金属焼結層と、この金属焼結層に充填被覆された合成樹脂層との少なくとも三層構造の巻きブッシュである請求項1から11のいずれか一項に記載の軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法。
- 請求項1から12のいずれか一項に記載の方法に用いるための軸受ブッシュ。
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JP11169498A JP3700388B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 軸支持体内に軸受ブッシュを固定する方法及びその方法に用いるための軸受ブッシュ |
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- 1998-04-22 JP JP11169498A patent/JP3700388B2/ja not_active Expired - Lifetime
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