JP3700386B2 - エネルギー・電力融通システム - Google Patents

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    • Y04S50/00Market activities related to the operation of systems integrating technologies related to power network operation or related to communication or information technologies
    • Y04S50/10Energy trading, including energy flowing from end-user application to grid

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の国間の広域の電力を融通するエネルギー・電力融通システムに係り、特に時差,地域差を考慮したエネルギー・電力融通システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
電力需要,供給については、各地域の経済発展とともに、電力需要の絶対値が増加するとともにピーク負荷も増加し、負荷率が年々低下している。これに対処するため、電力会社がこのピーク負荷を補えるだけの電源容量を備えた発電設備を設置する必要にせまられている。最近、急速な電力需要に対応できない地域では、短期間で開発が可能なIPP(独立発電事業者の略)などの分散型の電源によって地域負荷へ電力を供給する方策をとっている。
【0003】
電力系統の設備を増加するという要求に対応するためには、増加する負荷に見合った電力を送電するための発電所,送電線,変電所の建設が必要である。しかし、都市近傍では、原子力発電の用地の確保は困難な状況であり、水力資源は需要地から遠方にあるのが一般である。一方、最近では環境問題等の点から発電設備として利用可能な用地を確保することが益々困難になっており、発電設備を新設することが困難であるという問題が顕在化している。
【0004】
この問題を解決する1つの方策として、既設の発電設備の利用率を高めるために、国間の効率の良い系統運用が考えられている。このためには、既設の系統の安定度を高めて送電能力を強化させる技術が必要であり、系統制御,運用の問題として、系統の動揺を抑えて電圧や周波数変動を維持管理すること、電力融通や託送によって適切な電力流通を実現することが挙げられる。系統の動揺抑制には、発電機制御や負荷制御が用いられ、系統の連系を交流もしくは直流で強化することが必要である。
【0005】
多国間系統連系の構想としては、CIGRE Keyone Address(Paris、August 28,1994)がある。この文献には、アフリカ−ヨーロッパ系統連系として、地中海一周の系統連系,アフリカ大陸の系統連系が示されている。例えば、アフリカ大陸の系統連系では、適用効果として、(1)冬季と夏季とのピーク負荷の連系、(2)東西4時間の時差を考慮した日々の最大需要電力の軽減を記載している。しかし、この文献には、電源として、アフリカ中央に位置するザイール川を開発して水力発電所として、40GW(将来は100GW)の電力を見込むだけで、どのような具体的な手段で実現するかについては記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
実際に多国間の電力融通を実現するためには、夫々の国の電力システムの特長点と夫々の国間の相違点に対応して、他国との系統を連系する具体的な手段が重要である。又、各国の事情に対応して運用形態を決める必要がある。
【0007】
本発明の第1の目的は、複数の国間の電力設備を総合的に運用することにより、電力料金の低減などの経済的効果を得るものである。
【0008】
本発明の第2の目的は、複数の国間の電力設備を総合的に運用することにより、電力の安定供給を図るものである。
【0009】
本発明の第3の目的は、複数の国間の電力設備を総合的に運用することにより、環境負荷の低減及び地域間格差等の社会的効果を得るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のエネルギー・電力融通システムは、エネルギー源を用いて伝達可能なエネルギーを発生させるエネルギー発生手段を有する系統と、該エネルギー発生手段により発生されたエネルギーを伝達するエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられエネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置と、前記エネルギー経路を介して供給されるエネルギーを消費する系統を備えたエネルギー・電力融通システムであって、前記測定装置により計測されたエネルギー量により前記エネルギー発生手段の使用するエネルギー源もしくはエネルギー発生量を制御することを特徴とする。
【0011】
又、発電設備を有する第1の系統と、発電設備を有する異国の第2の系統と、前記第1の系統と第2の系統を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられエネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置を備えたエネルギー・電力融通システムであって、前記測定装置により計測されたエネルギー量により前記第1の系統もしくは第2の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定することを特徴とする。
【0012】
又、発電設備を有する少なくとも3つの異国の系統間を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられエネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置を備えたエネルギー・電力融通システムであって、前記測定装置により計測されたエネルギー量により少なくとも3つの異国の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定することを特徴とする。
【0013】
又、前記エネルギー・電力融通システムが、前記測定装置で計測された情報をもとに各系統に換算値を伝達する連系調整装置を有するものであって、前記換算値がエネルギー発生費用とエネルギー伝達費用を含む費用の換算値,炭酸ガス発生量を含む環境負荷換算値であるものである。又、前記連系調整装置から伝達された前記換算値を用いて決済,契約の締結、もしくは融通制御を行う融通管理装置を備えるものである。又、前記系統の少なくともいずれかに電力貯蔵装置が設置され、各系統間の潮流量が変化したとき該電力貯蔵装置の入出力を制御するものである。又、前記各系統が異なる通貨流通国に位置され予め決められた通貨単位に換算,為替レート情報による換算を行う、もしくは異なる言語国に位置されるものであって、翻訳器を介して情報の伝達を行うものである。又、前記系統が火力発電を多く含む系統と水力発電を多く含む系統で構成されるものであって、前記火力発電を多く含む系統の総燃料消費量を予め設定した値以下となるように発電量を制御するとともに、前記水力発電を多く含む系統からエネルギーを伝達するように制御するものである。又、前記系統が電力品質の良い系統と電力品質の悪い系統で構成されるものであって、前記電力品質の良い系統から前記電力品質の悪い系統へ電力潮流を流すように制御するものである。又、前記各系統が少なくとも2時間以上の時差を有する国に位置されるものであって、各系統の需要予測データを用いて一方の系統から他方の系統へ伝達するエネルギー量を制御するものである。又、前記系統とエネルギー経路間に交直変換器を備え、該交直変換器を制御するための情報の情報伝達手段として、衛星通信設備,光通信設備,マイクロ波通信設備,電話回線設備の少なくとも1つを備える、情報伝達手段に遅延タイマが具備されたものである。又、前記情報が系統の情報及び情報伝送のための時間差を検出する伝送時間差検出装置により検出された時刻情報が加味された情報、もしくは融通電力,融通電力制約,直流送電システムの運転情報であるものである。又、前記融通管理装置による決済,契約の締結、もしくは融通制御の対価物が、CO2 排出負担者に係るCO2 排出権,燃料,電力量,金銭のうちの少なくとも1つであるものである。又、前記エネルギー・電力融通システムが電力融通制御装置を備えるものであって、該電力融通制御装置が、交流系統間の電力融通可能量,電力融通量,各交流系統の負荷量,発電量,発電予備力の少なくとも1つ以上の情報を用いて発電機の運転状態または電力貯蔵装置運転状態または交流系統間の融通電力量を決定する、又は需要情報,発電情報,為替レート情報,発電コスト情報,送電ルート情報少なくとも1つ以上の情報を用いて融通電力指令値決定を行う、又は国ないし地域毎、かつ時刻毎および季節毎の電力価格,発送電コスト,CO2 排出量,負荷平準化指標,需給バランス指標,電力供給信頼性指標の少なくとも1つを目的関数とし、最適化計算を行う計算処理装置の計算結果をもとに融通電力指令値を決定するものである。
【0014】
又、エネルギー・電力融通方法は、発電設備を有する第1の系統と発電設備を有する異国の第2の系統とを直流送電システムで構成されるエネルギー経路で連系し、該エネルギー経路に設けられ測定装置により伝達するエネルギー量を計測し、前記測定装置により計測されたエネルギー量により前記第1の系統もしくは第2の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定することを特徴とする。
【0015】
又、前記測定装置で計測された情報をもとにエネルギー発生費用とエネルギー伝達費用を含む費用の換算値,炭酸ガス発生量を含む環境負荷換算値を求め、該換算値を用いて決済,契約の締結、もしくは融通制御を行うものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図1から図16により説明する。
【0017】
図1は、環太平洋まわりの国の系統と地域の複数の国間を結ぶエネルギー,電力融通システムの連系線を示している。主要な系統は、カナダ系統,アメリカ系統,ロシア系統,極東系統,日本系統,中国系統,ベトナム系統,タイ系統,マレーシア系統,インドネシア系統,オーストラリア系統,南極系統である。
【0018】
図1に、実線で示すように、連系線1は、ロシアと日本の北海道を連系して送電するものである。連系線2は、ロシアと中国を連系して送電するものである。中国は、1996年末の発電設備容量は、236GWであり、日本の227GWより大容量である。アメリカに次ぎ世界第2位であり、火力76%,水力23%,原子力1%の構成比である。1996年から始まった第9次5ケ年計画では、2000年までに年平均17GWの発電設備を建設するとともに、送配電系統の増強を図ることになっている。三峡水力の開発に見られるように積極的な開発を進めているが、電力需要に対して電力不足が生じる可能性が未だ残されている。連系線3は、韓国と日本とを連系して送電するものである。連系線4は、韓国と中国とを連系して送電するものである。連系線5は、ベトナムと中国とを連系して送電するものである。連系線6,7,8はそれぞれマレーシア,ミャンマ,ラオスとタイとを連系して各国に送電するものである。
【0019】
連系線9は、スマトラとジャワとを連系して送電するものである。連系線10は、マレーシアとフィリピンとを連系して送電するものである。連系線11は、カナダとロシアとを連系して送電するものである。連系線12は、オーストラリアとインドネシアとを連系して送電するものである。オーストラリアは、広大な大陸であり、発電設備の用地として開発される余地が十分に残されているため、非化石燃料電源の立地の可能性が高い。
【0020】
この他、ラオスと中国,ミャンマと中国,カンボジアとタイ,カンボジアとベトナム,マレーシアとインドネシア,ミャンマとインド,ミャンマとバングラディシュ,インドと中国,カナダとロシア,オーストラリアとニュージーランド,アメリカとメキシコ,メキシコとカリブ諸国,カリブ諸国と南アメリカ諸国,南アメリカと南極大陸,南極大陸とオーストラリア,南極大陸とニュージーランドの連系が考えられる。
【0021】
各連系線の距離は、数百km〜数千km、送電容量は、数GW〜数十GWであり、大容量の広域電力融通となる。
【0022】
このように構成された電力融通システムの各交流電力系統間は、直流送電システムで連系される。例えば、オーストラリア系統とインドネシア系統は、直流送電ルートである連系12で連系されている。日本の50Hz系統は、北海道及びサハリンを経由して極東系統,ロシア系統へ直流送電システムである連系1で連系されている。日本系統の60Hz系統は、直流送電システムで中国系統や極東系統と連系されている。又、カナダ系統は、アラスカ,べーリング海峡を経由して、極東系統,ロシア系統に直流送電システムである連系11によって接続されている。このように、図1に示される環太平洋の各地域の交流系統は、直流送電システムで連系されており、直流送電システムで連系することにより、遠距離を効率よく送電できるようになっている。
【0023】
各直流送電システムの送電線路は、ケーブルもしくは架空線で構成されている。各地域の交流系統と直流送電システムとの接続部には、交直変換器が設置されており、直流送電システムは、2つの交流系統を1対の交直変換器と直流電線で接続する1対1の連系、もしくは2つ以上の交流系統に各々交直変換器を設置してその間を枝分かれした直流線路で接続する直流多端子の形態をなしている。
【0024】
直流送電線路をケーブルで敷設する場合、海底に設置する,地中に設置する,地表に設置する。又、地域間をガスパイプライン等のパイプラインで結んでいる場合、あるいは敷設する場合は、このパイプラインと同じルートに設置することができる。この場合、パイプラインと支持物を共用する、あるいは直流送電ケーブルをパイプラインに固定することができる。又、パイプラインの中にケーブルを設置しても良い。
【0025】
図2は、パイプライン81と送電ケーブル82とを同じルートで敷設する場合の例を示している。支持物83の内部には、パイプライン81と送電ケーブル82が設置されており、これらは支持物83で大地に固定されている。又、送電ケーブル82は、支持物84によってパイプライン81に固定されている。このように、ルート及び支持物を共用することにより、設置費用の低減,支持物費用の低減,監視装置費用の低減が図れ、建設費用の低減を図ることができる。
【0026】
ここでは、ガスパイプラインを想定した場合を示したが、その他石油パイプラインなどの流通設備であれば、同様の設置方法が可能である。又、ケーブルは直流送電を想定して説明したが、交流連系をする場合の交流ケーブルを適用することもできる。管の中に導体を設置し、ガス絶縁を施したガス絶縁線路(GILと略す)を適用しても良い。ここで、発電設備としては、石炭,天然ガス,ウラン,太陽光,廃棄物をエネルギー源として発電するものが適用される。
【0027】
このように、各地域の電力システムは夫々地域性と特殊性を有しているので、地域内の系統は夫々、地域毎に構成するのが合理的であり、連系は各地域の地域系統の間を送電設備で接続することにより行っている。このため、電気的特性の異なる系統の連系或いは距離的に遠く離れた系統の連系を行うことになるので、直流連系設備により連系している。又、電気的特性に大きな違いがなく、距離的に近い場合は交流送電設備により連系する。
【0028】
図1に示す太平洋湾岸諸国間では、異なる言語が用いられており、現在、英語,フランス語,スペイン語,ポルトガル語,ロシア語,中国語,マライ語,日本語などが使用されている。又、流通通貨も異なっているため、エネルギー,電力融通の決済方法として、統一の通貨,等価単位としてエネルギー換算の統一化例えばAPREC単位を導入する等の制度の新設が必要であるが、制度が導入される前は、各国個別の通貨の国際為替レートの変動に基づいて売買されることになる。広域電力融通を可能にするためには、その地域の電力予測データをもとに前以て電力量を融通するための情報の交換が必要である。このため、コミニュケーションの言語体制を統一化するか翻訳器を設けて、安定した電力融通システムを可能にしている。
【0029】
図3は、図1に示すロシア系統21,極東系統22,中国系統23,日本系統24をエネルギー経路2b,2c,2d,2e,2f,2gで連系した一例を示している。各エネルギー経路2b,2c,2d,2e,2f,2gには、移動するエネルギー量を測定するための測定装置25,26,27,28,29,2aが設けられており、これらの測定装置により各エネルギー経路を移動するエネルギー量が測定される。これらエネルギー経路としては、電気的に連系を行う交流連系システムや直流連系システム,ガスや石油のパイプライン,石油,ガス,ウランなどのエネルギー源を船舶,鉄道,車,航空機などの運搬装置によって運搬する輸送経路,マイクロ波送電などの空中を伝わる波の経路の少なくとも1つが適用される。
【0030】
測定装置25,26,27,28,29,2aによって検出された各系統のエネルギーの移動量に応じて、各系統の発電量,直流変換器の制御量などのパラメータの値を変更する。又、エネルギーの移動量に応じて情報や物品などの価値を有するものを各系統間でやり取りしたり、契約を締結,変更する。又、各系統のエネルギーの移動量によっては、系統の構成を変更する。
【0031】
例えば、測定装置26,27,2aからのエネルギー量の情報は、連系調整装置2iに伝達され、その情報をもとに連系調整装置2iはエネルギーの移動に関連している系統21,23,24に対して、エネルギーの情報やエネルギーの移動に相当する価値を有するもの、例えば料金,他の代替エネルギーやCO2 排出権などの権利情報を知らせる。その情報をもとに各系統はエネルギーの移動量に見合った代償をお互いにやり取りする。
【0032】
このようなやり取りは2つの系統間でも行われ、例えば系統21から系統22へ直流送電システムを介して電力が供給された場合、測定装置25は融通された電力量を計測してその情報を連系調整装置2hに伝達する。連系調整装置2hは電力の移動に関連する系統である系統21,22に対して移動した電力量の情報を伝達、あるいは電力量に相当する他のエネルギー量やCO2 排出権などの権利の量を伝達する。この情報に従って、系統22は系統21へ受け取った電力量に対する見返りを行う。
【0033】
図4に示すシステムは、図3に示すシステムと同様に構成されているが、図4に示すシステムでは、各系統に発電などによって生じるCO2 排出量を測定し管理を行うためのCO2 管理装置3j,3k,3l,3mが設置されている。連携調整装置2h,2iは系統間でやり取りされるエネルギー量に関する情報を測定装置25,26,27,28,29,2aから受け、その情報に応じて移動したエネルギーを生成するもしくは送るために生成されるとみなされるCO2 排出量をエネルギーの授受に関連する系統に伝達する。
【0034】
例えば、系統21から系統22へ直流送電システムを介して電力が供給される場合、電力を発生させるために系統21内の発電所からCO2 が大気中に排出されるが、そのCO2 排出量はCO2 管理装置3jで把握される。すなわち、系統21で発生したCO2 の量がカウントされ、CO2 管理装置3jで積算される。又、測定装置25によって計量された系統21から系統22への電気エネルギー量に関する情報は、連系調整装置2hに送られ、連系調整装置2hは、系統21から系統22への電気エネルギー量に見合ったCO2排出量のカウント値をCO2管理装置3jからCO2 管理装置3kに移すように操作する。この結果、CO2 管理装置3jのカウント値は、系統22に送られた電気エネルギー量を発生させるためのCO2 の量を差し引いた値が積算値となり、CO2 管理装置3kでは、系統21から受け取った電気エネルギー量を発生させるためのCO2 の量を加算した値が積算値となる。このように、この例では、エネルギーを受け取る系統の側でCO2 発生の責任を負うことにしており、その情報は連系調整装置2h及びCO2 管理装置3j,3kで把握されている。
【0035】
図5は、例えば図3,図4で示されるシステムでの系統間のエネルギーのやり取りが発生した場合の決済を行う方法の一例を示す流れ図である。まず、系統間で融通されたエネルギー量を情報として取り込み、融通されたエネルギー量に対する見返りをどのように行うかを決定するか、予め決定された方法に従って決済を進める。例えば、融通されたエネルギーの見返りをCO2 排出権で行う場合は、融通されたエネルギー量をCO2 排出負担量に換算する。燃料で決裁する場合は、融通されたエネルギー量を石油やガスなどの燃料に換算する。電力量で決裁する場合は、融通されたエネルギー量を電力量に換算する。金銭で決済する場合は、予め決められた通貨単位に換算する。金銭で決済する場合は、その時点の為替レート情報を用いて換算するか、予め決めておいた換算レートを用いる。このようにして得られた換算結果をエネルギーの融通先に伝達し、決済方法に従って権利や石油,ガス等のエネルギーを受け渡す、あるいは契約の締結を実施する。ここで、送電損失を含めた電力単価に差が生じている場合は、単価差に応じた融通を行うことにより受給者双方が経済メリットを受ける。具体的な方法としては、総合的運用者を仲介者として、売り手,買い手の自由市場方式で行う。
【0036】
図6は、例えば図1に示すカナダ系統51,極東系統22,中国系統23が送電システムで連系された一例を示す。各系統はエネルギー経路56,57で連系され、このエネルギー経路には交流系統間を移動するエネルギー量を測定するための測定装置54,55が設けられている。各系統には、他の系統との電力のやり取り及びそれに伴う決済を行う融通管理装置5a,5b,5cが備えられており、各系統間の電力融通量を調整する機能を持つ連系調整装置58が設置されている。
【0037】
系統51から系統23へ電力を融通する場合の方法について説明する。この場合、次の2種類の方法で融通を行うことが可能である。
【0038】
まず、第1の方法は、系統51と系統23との間で融通に関して直接契約を行う方法である。この場合、融通される電力は、系統22を通過することとなり、系統22に系統使用料を支払ったり、系統制御を依頼したりする必要が生じる。このため、系統51と系統23との間で、融通される電力の価格,送電の開始時期,送電期間,送電する電力値,送電する電力量,送電する電力の品質などの取り決めを行い、その情報を連系調整装置58へ伝達する。連系調整装置58は伝達された情報をもとに、融通が行えるように、各交流系統の融通管理装置5a,5b,5cへ連系潮流の制御指令を出す。各交流系統はその指令に基づいて系統のパラメータを変更したり、連系潮流の制御を行う。連系調整装置58は、測定装置54,55から融通される電力の測定値の情報を受け、その情報に基づいて決算の情報を各交流系統の融通管理装置5a,5b,5cへ伝達する。その伝達された情報に基づいて各系統の融通管理装置はお互いに電力料金や系統使用料などの融通に関する決済を実施する。
【0039】
第2の方法は、それぞれ隣の系統間で融通契約を行う方法である。例えば、系統23は必要とする電力融通を隣接する系統22から受ける契約を行い、また系統22は必要とする電力融通を隣接する系統51から受ける契約を行うことで、系統51から系統23への電力融通を行うことが可能となる。この場合は、系統51と系統22,系統22と系統23の間で契約を交わせばよい。この方法は、第1の方法において融通経路に他の系統が介在しない場合に相当しており、この第2の方法においても第1の方法と同様の手順によって融通制御や決済を実施することができる。
【0040】
図6に示す例では、カナダの水力を利用することにより、中国で、同容量の火力発電によるCO2 の発生量を削減することができ、地球温暖化防止へ貢献ができる。また、カナダは、中国と少なくとも8時間程度の時差があるため、送電時差を利用して電力ピークカットを実現できる効果がある。
【0041】
図7に夏季の一日の電気の使用状況の変化を示す。図7に示す例は、日本の電力系統の例であり、曲線61は1995年の電気使用状況の変化を示している。人が一般に目覚める6時頃から電気使用は急速に増加し、12時の昼休みに一時低下するが13時から冷房等の使用によりさらに増加して、15時頃に約170GWに達した後、急速に低下している。年々電力需要は増加傾向にあり、2005年には、曲線62で示すように最高使用電力が200GWに達すると予測されている。この解決策として、例えば符号63で示す午後の3時間の間の電力ピーク時に、時差のある系統から電力融通を受けて、約10GWの電力ピークカットが達成できる。また、約5GW程度の電力ピークカットだと、約2時間の時差があれば良いので、例えば、バンコックと日本との2時間の時差を利用することができる。
【0042】
このように、ピーク時間帯に少なくとも1〜2時間程度ずれのある近接地域から送電距離が短く送電損失の少ない電力を融通することにより電力需要が高くなる1〜2時間程度のピークのカットをすることができる。
【0043】
又、日本とアンカレッジでは、6時間の時差があり、十分に電力融通ができる。さらに日本のピーク時の15時の時、カナダのバンクーバ,アメリカのロサンゼルス,サンフランシスコは、夜の22時であるので、昼夜間の電力融通を有効的に利用できる。アメリカの東海岸のニューヨークでは深夜の1時である時、夜間の余剰電力を、アジア地域の極東系統,中国系統,日本系統,フィリピン系統,ベトナム系統,タイ系統,マレーシア系統,インドネシア系統,オーストラリア系統への電力融通を有効に利用できる。
【0044】
このように、昼夜がずれる比較的遠隔の地域からの送電は、送電損失は大きくても深夜の安価な電力を融通することにより比較的長時間の深夜融通を行い、日負荷率の改善,揚水動力損失の低減を行うことができる。
【0045】
実際の運用では、日中の電力需要のピーク時の異なる少なくとも2地点の電力需要予測データを使用して、各地点において所与の電力を上回る電力を他地点へ送電するように、その地点を含む電力系統間の連系操作を実施する。
【0046】
図8は、月別に見た電気の使用状況の変化を示す図である。図8において、曲線71は、日本の1995年の推移を示しており、8月の夏季に約170GWの最大電力需要に達しているが、10月以降の冬季には使用電力がかなり落ちている。このため、曲線72に示す10月以降にピークを有する電力系統に対しては、余剰電力として符号73で示すように約10GWの電力を他系統に電力を融通することができる。例えば、北半球と南半球の国では、季節差があるため、この季節差の違いを利用して電力の融通を行う。
【0047】
このように、夏冬など季節にずれのある南北地域で季節単位の長期間融通を行うことにより年負荷率を改善し、ベース電源量の経済化を図ることができる。
【0048】
実際の運用では、季節の電力需要のピーク時の異なる少なくとも2地点の電力需要予測データを使用して、各地点において所与の電力を上回る電力を他地点へ送電するように、その地点を含む電力系統間の連系操作をする。
【0049】
又、発電所の環境として火力発電を多く含む系統と水力発電を多く含む系統等がある。火力発電を多く含む系統と水力発電を多く含む系統を連系して、火力発電を多く含む系統が石炭火力の場合、各電力系統内の発電設備を予め定められた期間内の総燃料消費量が、例えばCO2 の発生を抑制するため、予め定められた値以下になるように運転することができる。この場合、電力の不足が生じることが予測される時に、前以て連系する系統の水力発電の出力増加指令等を依頼することになる。このような制御をすることにより、火力発電によるCO2 の発生量を削減することができ、地球温暖化防止へ貢献ができる。
【0050】
又、電力需要の少ない地域にある未開発水力,原子力など温暖化ガス発生の少ない電源を開発し、連系線を通して融通することにより高需要地域での火力代替電源とし環境負荷を低減することができる。
【0051】
又、電力の双方向利用が考えられる。時差を利用した電力融通,季節差を利用した電力融通で説明したように、互いの発電量を最大限に生かし、他国間融通を行うことにより、設備の利用率が高まり、安価な電力を利用することができる。水力電源の豊渇水,火力電源の燃料単価変動,原子力電源の定期点検、或いはトラブルによる長期間の停止などにより、供給力と電力単価には変動要因がある。電源構成が相違する地域を接続して渇水期に火力融通,原子力停止時に水力豊水融通等を行うことにより電力供給の不安定性を取り除くことができる。この具体的方法として、長期計画的なものは年間,月間計画で受給し、電源トラブルに関連する事態は総合的運用を行う個所に情報を集めてオンライン判断する。
【0052】
又、発電地域と消費地域とを連系して安定な電力供給を行うことができる。例えば、図1に示す連系線2について既に説明したが、ロシアの水力,火力による電力を、今後、電力が急増すると予想される中国系統に送電することにより、ロシアでは、外貨の獲得ができ、一方中国では、電力を安定的に供給することができる。
【0053】
電力系統で事故が発生した場合には、健全な地域から緊急に電力を融通して大規模停電,長期間停電の発生を防ぐことができる。これにより供給信頼度が向上でき、また事故時用に必要な供給予備力が節減でき、経済効果がある。具体的な方法としては、系統の周波数の大幅低下などで自動的に事故発生を検出し、事故程度に応じた電力を連系線に自動的に流すため、事故状況と事前の系統の状況の情報を総合的運用を行う個所に集めて自動制御装置による総合判断できるようにし、電力潮流制御が容易に行える直流連系装置で接続している。この場合、分散自律制御を行っている。
【0054】
又、エルニーニョ現象等により渇水が発生し、通常の水力電力量が大幅に低下した場合は、電源余裕のある国,地域から電力融通を受けることができる。
【0055】
本実施例のシステムは、電気的特性が大きく相違し、地理的にもバラバラの地域の系統を連系するものであり、またシステムの運用に対するニーズも地域によって異なっているため、利害が反する場合もある。このシステムが期待通りの効果を発揮するためには、システム全体を見て系統を総合的に運用・制御する機関である総合運用制御所を有することが必要である。この総合運用制御所には、各連系設備の潮流状況,各地域系統内の融通潮流の送電余力を知るために必要な情報,各地の融通電力単価,融通区間に対応した送電ロス費,各地の発電余力,電力の受電要請とその緊急度,系統事故の有無など運用に必要な情報を集め、自動運用制御支援システムのサポートにより効果的な運用を行う。
【0056】
又、電力品質差がある地域への利用が考えられる。常時の周波数変動が大きいなど電力品質の悪い地域に、例えば周波数変動を改善する電力潮流を流し、系統の特性を改善する。これにより、高度先端産業の立地が可能となり、経済の活性化が図れる。
【0057】
図9は、複数の系統間を直流送電システムで連系する一形態を示す図である。交流系統91と92の間は、交直変換器9a,9bと直流送電線9eを備えた直流送電システム95で連系され、交流系統92と93の間は、交直変換器9c,9dと直流送電線9fを備えた直流送電システム96で連系されている。また、交流系統92には電力貯蔵装置94が設置されている。このように、交流系統92に電力貯蔵装置94を設置することで、例えば交流系統91で何らかの系統故障が生じた場合や直流送電システム95の動作不良で急遽交流系統91から交流系統92への連系潮流量が変化した場合に、その変化量に合わせて電力貯蔵装置94の出力を変えることで交流系統92の安定度を維持したり、周波数変動を抑制することが可能となる。電力貯蔵装置としては、二次電池,SMES,フライホイール,揚水発電システムなどが適用できる。又、電力貯蔵装置としては、電気エネルギーをそのまま貯蔵するものと、他のエネルギー形態に変換して貯蔵するものとがあるが、指令に応じて速やかに電気の入出力が可能なものであれば適用できる。
【0058】
又、交流系統93と交流系統92とが異なる国もしくは異なる経営体に属している場合は、電力貯蔵装置94の設置されている地点は交流系統92であるが、事前に電力貯蔵装置92に蓄えられているエネルギーの所有権や電力貯蔵装置92の変換器の使用権などを管理する電力貯蔵装置管理装置97を設けておき、交流系統93が電力貯蔵装置管理装置97に事前に権利を取得するための情報を与え、事前に権利を取得するように設定する。このような設定により、直流送電システム95が突然停止して交流系統92への供給電力が不足した場合などの緊急時にも交流系統93は、直流送電システム96を介して電力貯蔵装置94からの電力供給を優先的に受けることが可能となる。この場合、交流系統92は電力の供給力不足のために系統内の負荷を遮断するなどの措置を講じて交流系統の安定度を保つ必要が出てくるが、事前の契約にしたがって電力貯蔵装置94の電力を交流系統92へ情報を送る義務を負うように設定している。
【0059】
図10は、図1に示すカナダ系統51とロシア系統21を結ぶ連系の構成例を示した図である。各交流系統51,21は、交直変換器103,104を有しており、交直変換器103,104間には直流送電線路105で連系されている。各交直変換器103,104は変換器制御装置106,107によって制御される。交流系統51の変換器103の交流及び直流側の電圧と電流測定値は、P,V検出部108で交流電力検出値Pac1,交流電圧検出値Vac1,直流電力検出値Pdc1,直流電圧検出値Vdc1等の信号に変換される。これらの値および変換器制御装置106からの点弧角指令値α1などの情報は通信装置10a,10bを介して相手端の変換器制御装置107に送られる。通信装置10a,10b間の情報のやり取りは、通信衛星10gを介した衛星通信,光ケーブルを介した光通信やマイクロ波通信、もしくは電話回線を介しての通信で行われる。
【0060】
又、GPS(Global Positioning Systemの略で広域測位システムのことをいう。)から時刻情報を取得するGPS時刻情報取得装置10e,10fが各交流系統101,102に備えられており、各時間断面における交流電力検出値などの情報にGPSから得られた時刻情報を付加したデータを作成する。この時刻情報を付加したデータを送信することで、相手端の変換器制御装置106,107などは送信にかかる時間遅れを把握でき、同期を取りながら制御を行うことが可能となる。また、電話回線を使う場合は、モデムを介して情報をディジタルデータの形で送信するだけでなく、各変換器のオペレータが電話を介して音声で対話することで情報をやり取りしてもよい。変換器106,107の設置されている国が異なるために使用言語が異なってしまう場合には、通信装置10a,10b間に言語翻訳部10c,10dを設けている。言語翻訳部10c,10dは、通常翻訳機械器で構成されるが、人間が翻訳業務を行っても良い。このように、アジア・アメリカ大陸間に渡る長距離の直流連系では時間遅れを考慮して複数の情報伝達方式を用意しておくことで、信頼性の高い電力融通が行えるだけでなく、コストの安い情報伝達方式を選ぶことも可能となる。
【0061】
図11は、例えば図1に示すロシア系統21,極東系統22,日本系統24,中国系統23が直流送電システム11a,11b,11c,11d,11e,11fで互いに連系された一例を示す。例えば直流送電システム11cが停止した場合、直流送電システム11a,11b,11e,11fの融通電力増加で系統24から系統21へ融通される電力が変わらないように各直流送電システムを制御する。また、各直流送電システムの交直変換器にそれを満たす指令を与える直流融通電力決定装置115および通信設備を設け、直流融通電力を制御している。又、直流送電システム11cが停止した情報,各直流送電システムの融通される電力量,融通される電力の制約などの情報は、直流融通電力決定装置115に伝達され、直流融通電力決定装置115でこれらの値を考慮して直流融通電力を制御している。
【0062】
例えば、図1に示すマレーシア系統とフィリピン系統を結ぶ直流送電システムの直流送電線をケーブルで海底に敷設する場合には、海抜マイナス1000メートル以上の海底に敷設するようにルートを選択すればよい。このように浅い海域に敷設することで、敷設コストの低減やケーブルのメンテナンスが容易となる。又、このようなルートの調査結果を表示するような支援システムを設けてもよい。
【0063】
図12は、例えば図1に示す極東系統22と中国系統23とベトナム系統122を連系線で結ぶような複数の交流系統間を直流送電システムで連系する場合を示す図である。ここで、例えば系統23は、他の系統との電力の授受なしで系統23内の受給バランスが取れるような発電装置12cおよび電力貯蔵装置設備126を有しており、電力貯蔵装置126の最大出力と発電装置12cの最大出力が想定される負荷12fの最大値よりも大きくなるような設備を備えている。この結果、他の交流系統22からの融通が直流送電システムの故障などで不可能となった場合にも、交流系統23内の受給バランスを保つことが可能となる。又、電力供給の信頼性を高めるために、直流送電システム127,128を介して他の系統22,系統122との電力のやり取りが突如できなくなった場合にも交流系統23内で受給バランスが保てるように、電力貯蔵設備126の入出力や貯蔵量、発電設備12cの運転予備力を確保している。また、例えば直流送電システム127を介して系統22からの電力供給については信頼性が確保できれば、系統122との電力授受が停止した場合を想定して、電力貯蔵設備126の入出力や貯蔵量、発電設備12cの運転予備力を確保している。又、直流送電システム127,128が突如停止するなどの緊急時には、例えば系統22と系統23の間では電力エネルギーのやり取りを行う代りに、ガスや石油などの他のエネルギーをやり取りすることで、事前の契約に見あったエネルギー授受を行える。
【0064】
図13は、図12に示す系統23内の電力供給信頼性を維持するための方策を示す流れ図である。手順131,133によって系統22,系統122からの電力融通可能量を計算し、手順132,134によって各時点の系統22,系統122からの電力融通量を検出する。この他に手順135,136,137によって系統23の負荷量,発電量,発電予備力を検出し、これらの情報を使って、手順138で発電機運転状態や電力貯蔵装置運転状態、直流送電システ127及び128の融通量を決定している。具体的には、直流送電システム127が停止に至り、系統22から系統23へ融通される電力が減少した場合に、電力供給量減少分見あうだけの電力を、発電機予備力,電力貯蔵装置,交流系統122からの融通でまかなえるように各指令値を設定している。この例では、直流送電システムの融通量を決定しているが、この代りに直流送電システムの相手端の交流系統との融通量契約を変更しても同様に制御できる。
【0065】
図14は、例えば日本系統が連系線を介して他の系統から電力を購入する方法の一例を示した流れ図である。コスト最小化を目的としており、最も適切な電力購入パターンを決定するための流れを示している。この例では、為替レート情報141,他の系統の発電コスト情報142,購入した電力を送ることができる交流および直流送電ルートの情報143などをインターネット情報や直接の伝送手段を使って時々刻々と入手する。これらの情報を元に手順144で発電,送電コスト等を含む総コストを目的関数として定式化された最適化問題を解くことで最適な電力購買パターンが決定できる。算出された最適な電力購買パターンから手順145で連系線の直流送電システムの融通電力量も算出される。この例では、コスト最小化を目的関数としているが、CO2 排出量の情報等を入手して目的関数にCO2 排出量の最小化も含めて電力購買パターンを決定することが可能となる。この他に、環太平洋連系全体の負荷平準化や受給バランスの度合い、電力供給の信頼性などを目的関数として設定してもよい。
【0066】
図15は、例えば図1に示すカナダ系統51とロシア系統21等の遠隔地を変換器158,159と直流回路15aを有する直流送電システム15bで結ぶ場合に、直流による融通される電力量の制御方法の一例を示す図である。直流送電システム15bを介して融通される電力量を決定する融通電力量制御装置153によって各変換器制御装置156,157に制御指令値が与えられる。この時、融通電力量制御装置153から各変換器制御装置156,157への情報伝送手段として、一方は光ケーブル15dによるもの、他の一方が衛星15cを介しての衛星通信によるものでは、両者の伝送時間に差が出ることが生じる。この場合に変換器制御装置156,157への指令到達が同時に行えるように、各情報伝送経路に遅延タイマ154,155を設けている。
【0067】
又、図16は、図15に示す伝送経路の遅れを測定する構成の一例を示す図である。各変換器制御装置156,157は、GPS時間検出装置161,162によって得られるGPS等の同期性のある信号を元に時間情報を付加した情報を、光ケーブル15dおよび衛星15cを用いた衛星通信伝送経路を介して融通電力量制御装置164の近傍に設置されている伝送時間差検出部163に送る。各変換器制御装置156,157から伝送時間差検出部163および融通電力量制御装置164への情報伝達にかかる時間は等しいので、伝送時間差検出部163は送られてきた情報から時間情報を抜きだし、複数の伝送ルートの伝送時間差を検出する。伝送時間差の情報を融通電力量制御装置164に渡すことで、図15の遅延タイマ154,155の設定値を決定することが可能となる。
【0068】
日本のように、石油,石炭,天然ガス等のエネルギー資源のない国では、資源国から、日々、海上輸送しているのが現状である。例えば、液化天然ガスの場合、1994年では、総輸入量の44%がインドネシア、18%がマレーシア、15%がオーストラリアとなっている。このため、本実施例の環太平洋電力ネットワークにより、海上輸送の代わりに、常時のエネルギー供給をうけることができる。タンカーによる液化天然ガスの輸送は、エネルギーの分散伝送(バケット方式)であるのに対し、環太平洋電力ネットワークは、連続伝送ができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特に時差,地域差を利用した広域電力融通を行うことにより、下記の(1)から(4)のいずれかの効果を奏する。
【0070】
(1)CO2 削減,省資源等地球環境保全への効果を得ることができる。(2)電力の需給バランス・安定供給の確保への効果を得ることができる。(3)中国のような大電力需要の支援効果を得ることができる。(4)APEC諸国の経済の活発化の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である環太平洋電力連系(APREC: Asia Pacific Rim Electricity Cooperation)を示す図である。
【図2】パイプラインと送電ケーブルを同じルートで敷設する例を示す斜視図である。
【図3】計測モジュールを介した連系を示す構成図である。
【図4】CO2 計測モジュールを適用した連系を示す構成図である。
【図5】系統間のエネルギーのやり取りの決済を行う方法の一例を示す流れ図である。
【図6】系統間のエネルギーのやり取りを行う方法の例を示す構成図である。
【図7】夏季の一日の電気の使用状況の変化を示す図である。
【図8】月別に見た電気の使用状況の変化を示す図である。
【図9】複数の交流系統間を直流送電システムで連系する一形態を示す構成図である。
【図10】連系線の制御及び情報伝達手段を示す構成図である。
【図11】複数系統が直流送電システムで互いに連系された構成図である。
【図12】複数の交流系統間を直流送電システムで連系した構成図である。
【図13】図12に示す系統内の電力供給信頼性を維持するための方策を示す流れ図である。
【図14】他の系統から電力を購入する場合の方法を示す流れ図である。
【図15】遠隔地との直流連系の直流による融通電力量制御の構成図である。
【図16】図15に示す伝送経路の遅れを測定する構成を示す図である。
【符号の説明】
2a,25,26,27,28,29…測定装置、2b,2c,2d,2e,2f,2g…エネルギー経路、2i,2h…連系調整装置、21,22,23,24…系統。

Claims (14)

  1. エネルギー源を用いて伝達可能なエネルギーを発生させるエネルギー発生手段を有する系統と、該エネルギー発生手段により発生されたエネルギーを伝達するエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置と、前記エネルギー経路を介して供給されるエネルギーを消費する系統とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記エネルギー発生手段の使用するエネルギー源もしくはエネルギー発生量を制御すると共に、前記エネルギー・電力融通システムが、前記測定装置で計測された情報をもとに各系統に換算値を伝達する連系調整装置を有し、前記換算値がエネルギー発生費用とエネルギー伝達費用を含む費用の換算値,炭酸ガス発生量を含む環境負荷換算値であり、かつ、前記連系調整装置から伝達された前記換算値を用いて融通制御を行う融通管理装置を備えていることを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  2. 発電設備を有する第1の系統と、発電設備を有する異国の第2の系統と、前記第1の系統と第2の系統を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記第1の系統もしくは第2の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記エネルギー・電力融通システムが、前記測定装置で計測された情報をもとに各系統に換算値を伝達する連系調整装置を有し、前記換算値がエネルギー発生費用とエネルギー伝達費用を含む費用の換算値、炭酸ガス発生量を含む環境負荷換算値であり、かつ、前記連系調整装置から伝達された前記換算値を用いて融通制御を行う融通管理装置を備えていることを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  3. 発電設備を有する少なくとも3つの異国の系統間を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を測定する測定装置とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により少なくとも3つの異国の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記エネルギー・電力融通システムが、前記測定装置で計測された情報をもとに各系統に換算値を伝達する連系調整装置を有し、前記換算値がエネルギー発生費用とエネルギー伝達費用を含む費用の換算値,炭酸ガス発生量を含む環境負荷換算値であり、かつ、前記連系調整装置から伝達された前記換算値を用いて融通制御を行う融通管理装置を備えていることを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  4. 記融通管理装置による融通制御の対価物が、CO2排出負担者に係るCO2排出権,燃料,電力量,金銭のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエネルギー・電力融通システム。
  5. エネルギー源を用いて伝達可能なエネルギーを発生させるエネルギー発生手段を有する系統と、該エネルギー発生手段により発生されたエネルギーを伝達するエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置と、前記エネルギー経路を介して供給されるエネルギーを消費する系統とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記エネルギー発生手段の使用するエネルギー源もしくはエネルギー発生量を制御すると共に、前記各系統が異なる通貨流通国に位置され予め決められた通貨単位に換算,為替レート情報による換算を行う、もしくは異なる言語国に位置され、翻訳器を介して情報の伝達を行うことを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  6. 発電設備を有する第1の系統と、発電設備を有する異国の第2の系統と、前記第1の系統と第2の系統を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記第1の系統もしくは第2の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記各系統が異なる通貨流通国に位置され予め決められた通貨単位に換算、為替レート情報による換算を行う、もしくは異なる言語国に位置され、翻訳器を介して情報の伝達を行うことを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  7. 発電設備を有する少なくとも3つの異国の系統間を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を測定する測定装置とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により少なくとも3つの異国の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記各系統が異なる通貨流通国に位置され予め決められた通貨単位に換算,為替レート情報による換算を行う、もしくは異なる言語国に位置され、翻訳器を介して情報の伝達を行うことを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  8. エネルギー源を用いて伝達可能なエネルギーを発生させるエネルギー発生手段を有する系統と、該エネルギー発生手段により発生されたエネルギーを伝達するエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置と、前記エネルギー経路を介して供給されるエネルギーを消費する系統とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記エネルギー発生手段の使用するエネルギー源もしくはエネルギー発生量を制御すると共に、前記系統が火力発電を多く含む系統と水力発電を多く含む系統で構成され、前記火力発電を多く含む系統の総燃料消費量を予め設定した値以下となるように発電量を制御し、前記水力発電を多く含む系統からエネルギーを伝達するように制御することを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  9. 発電設備を有する第1の系統と、発電設備を有する異国の第2の系統と、前記第1の系統と第2の系統を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記第1の系統もしくは第2の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記系統が火力発電を多く含む系統と水力発電を多く含む系統で構成され、前記火力発電を多く含む系統の総燃料消費量を予め設定した値以下となるように発電量を制御し、前記水力発電を多く含む系統からエネルギーを伝達するように制御することを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  10. 発電設備を有する少なくとも3つの異国の系統間を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を測定する測定装置とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により少なくとも3つの異国の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記系統が火力発電を多く含む系統と水力発電を多く含む系統で構成され、前記火力発電を多く含む系統の総燃料消費量を予め設定した値以下となるように発電量を制御し、前記水力発電を多く含む系統からエネルギーを伝達するように制御することを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  11. エネルギー源を用いて伝達可能なエネルギーを発生させるエネルギー発生手段を有する系統と、該エネルギー発生手段により発生されたエネルギーを伝達するエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置と、前記エネルギー経路を介して供給されるエネルギーを消費する系統とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記エネルギー発生手段の使用するエネルギー源もしくはエネルギー発生量を制御すると共に、前記系統とエネルギー経路間に交直変換器を備え、該交直変換器を制御するための情報の情報伝達手段として、衛星通信設備,光通信設備,マイクロ波通信設備,電話回線設備の少なくとも1つを備え、更に前記情報伝達手段に遅延タイマが具備されていることを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  12. 発電設備を有する第1の系統と、発電設備を有する異国の第2の系統と、前記第1の系統と第2の系統を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量を計測する測定装置とを備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により前記第1の系統もしくは第2の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記系統とエネルギー経路間に交直変換器を備え、該交直変換器を制御するための情報の情報伝達手段として、衛星通信設備,光通信設備、マイクロ波通信設備,電話回線設備の少なくとも1つを備え、更に前記情報伝達手段に遅延タイマが具備されていることを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  13. 発電設備を有する少なくとも3つの異国の系統間を連系する直流送電システムで構成されるエネルギー経路と、該エネルギー経路に設けられ、該エネルギー経路を伝達するエネルギー量とを測定する測定装置を備えたエネルギー・電力融通システムであって、
    前記測定装置で計測されたエネルギー量により少なくとも3つの異国の系統の制御パラメータを変更する、もしくはエネルギーの伝達方向を決定すると共に、前記系統とエネルギー経路間に交直変換器を備え、該交直変換器を制御するための情報の情報伝達手段として、衛星通信設備,光通信設備,マイクロ波通信設備,電話回線設備の少なくとも1つを備え、更に前記情報伝達手段に遅延タイマが具備されていることを特徴とするエネルギー・電力融通システム。
  14. 前記情報が系統の情報及び情報伝送のための時間差を検出する伝送時間差検出装置により検出された時刻情報が加味された情報、もしくは融通電力,融通電力制約,直流送電システムの運転情報であることを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載のエネルギー・電力融通システム。
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