JP6669148B2 - エネルギーシステム最適化装置 - Google Patents
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Description
図4(1)に示すエネルギー供給部から、他の設備へのエネルギー供給において、下式(1)に示す制約条件が設定される。ASi tは、エネルギー供給部のエネルギーの利用可能量を示し、上記のバイオマスエネルギーの利用可能量等である。また、再生可能エネルギー供給部が再生可能エネルギー受電設備の場合には、再生可能エネルギーの供給に対しても下式(1)の制約条件が設定され、ASi tは、上記の再生可能エネルギーの利用可能量(ASi t)である。また、なお、エネルギーシステムの設備間を流れるエネルギー流量xi tの下付きiにおいては、説明の便宜上、数字を当てはめている。以下同様である。
x1 t≦ASi t (t=1,2,3・・・n) (1)
再生可能エネルギー供給部が再生可能エネルギー発電設備の場合には、図4(2)に示す再生可能エネルギー供給部から、他の設備へのエネルギー供給において、下式(2)に示す制約条件が設定される。Si tは、上記の再生可能エネルギー供給部の発電量である。また、Ciは、上記の再生可能エネルギー供給部の固定された設備容量を示している。設備容量を算出する場合は、Ciを最適化する設備容量yiに置き換えればよい。以下同様である。
x1 t≦Ci×Si t (t=1,2,3・・・n) (2)
図4(3)に示すエネルギーを変換する変換機器において、式(3)〜(6)に示す制約条件が設定される。ηiは、上記のエネルギー変換機器の効率である。図4(3)に示す変換機器は、1つのエネルギーの供給から2つ以上のエネルギーの出力があるコージェネレーションシステムの場合の例であり、この場合には、式(3)〜(4)に示すようにそれぞれの効率をかける。また、変換機器の設備容量Ciが入力側エネルギーを基準としている場合、式(5)のように設定され、変換機器の設備容量Ciが出力側エネルギーを基準としている場合、式(6)のように設定される。
x2 t=x1 t×ηi (t=1,2,3・・・n) (3)
x3 t=x1 t×ηi (t=1,2,3・・・n) (4)
x1 t≦Ci (t=1,2,3・・・n) (5)
x2 t≦Ci (t=1,2,3・・・n) (6)
図4(4)に示すエネルギーを合流する合流機器でのエネルギーの合流・分岐において、式(7)に示す制約条件が設定される。図4(4)に示すエネルギーの合流・分岐は、2つのエネルギーが合流し、2のエネルギーに分岐している場合の例であるが、合流・分岐するエネルギーの数は特に制限されるものではない。
x1 t+x2 t=x3 t+x4 t (t=1,2,3・・・n) (7)
図4(5)に示すエネルギーを貯蔵する貯蔵機器でのエネルギーの貯蔵において、式(8)及び(9)に示す制約条件が設定される。図4(5)に示すx3 tは、時刻tに貯蔵機器に貯蔵されたエネルギー流量であり、x3 t−1は、時刻t−1に貯蔵機器に貯蔵されたエネルギー流量である。なお、1つ前の時刻(t−1)のエネルギー流量を入力側に持ってくることで、貯蔵機器でのエネルギー貯蔵を表現している。また、二次電池のような蓄電装置の場合には、充放電効率の制約条件を設定することが好ましく、この場合には、貯蔵機器の前後に変換設備を追加し、上式(3)及び(4)を貯蔵の制約条件として追加する。
x1 t+x3 t−1=x2 t+x3 t (t=1,2,3・・・n) (8)
x3 t≦Ci (t=1,2,3・・・n) (9)
図4(6)に示すエネルギー需要部でのエネルギー需要において、式(10)及び(11)に示す制約条件が設定される。図4(6)に示すx2 t及びx2 t−1は、DRしたエネルギー流量を表現しており、下げDRを正の値、上げDRを負の値として入れる。Di tは、上記のエネルギー需要量であり、Ri tは、上記のDR設定値である。
x1 t−x2 t−1≧Di t−x2 t (t=1,2,3・・・n) (10)
x2 t=x1 t×Ri t (t=1,2,3・・・n) (11)
図4(7)に示す各設備における運転条件において、式(12)〜(14)に示す制約条件が設定される。ここで、図4(7)の各種設備は、発電設備、貯蔵機器又は変換機器である。上記発電設備は、再生可能エネルギー供給部が再生可能エネルギー発電設備の場合に適用される。Liは、上記の最低負荷を示し、uWiは、上記の負荷の上げ幅、dWiは、上記の負荷の下げ幅を示す。式(12)〜(14)は、運転条件が、入力側エネルギーを基準とする場合であるが、運転条件が、出力側エネルギーを基準とする場合には、式(12)〜(14)のx1 tをx2 t、x1 t−1をx2 t−1と読み替えればよい。
x1 t≧Ci×Li (t=1,2,3・・・n) (12)
x1 t≦x1 t−1+Ci×uWi (t=1,2,3・・・n) (13)
x1 t≦x1 t−1−Ci×dWi (t=1,2,3・・・n) (14)
Claims (9)
- エネルギー需要部、前記需要部にエネルギーを供給するエネルギー供給部、前記供給部と前記需要部との間に介在し、前記エネルギーの貯蔵、変換、或いは合流を行う機器、を有するエネルギーシステムのエネルギー流量及び設備容量を最適化するエネルギーシステム最適化装置であって、
前記需要部におけるエネルギー需要データ、前記供給部におけるエネルギー供給データ、前記機器における機器特性データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記エネルギー需要データ、前記エネルギー供給データ、前記機器特性データから、前記エネルギーシステムのCO2排出量又はコストを目的関数とする最適化計算を行い、前記CO2排出量又はコストが最小となる前記エネルギーシステムのエネルギー流量及び設備容量を算出する算出部と、を備えることを特徴とするエネルギーシステム最適化装置。 - 前記エネルギー供給部は、バイオマスエネルギー供給部、再生可能エネルギー供給部、系統電力供給部、及びガス供給部のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエネルギーシステム最適化装置。
- 前記バイオマスエネルギー供給部における前記エネルギー供給データは、バイオマスエネルギーのコスト、CO2排出係数、及び利用可能量を含み、
前記再生可能エネルギー供給部における前記エネルギー供給データは、再生可能エネルギーのコスト、CO2排出係数、利用可能量を含む第1データ群、又は再生可能エネルギーの発電量、コスト、LCCO2排出量、効率、耐用年数、容量、運転条件を含む第2データ群を含み、
前記系統電力供給部における前記エネルギー供給データは、電力のコスト、及びCO2排出係数を含み、
前記ガス供給部における前記エネルギー供給データは、ガスのコスト、及びCO2排出係数を含むことを特徴とする請求項2に記載のエネルギーシステム最適化装置。 - 前記エネルギー需要データは、エネルギー需要量、及びデマンドレスポンス設定値を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエネルギーシステム最適化装置。
- 前記機器特性データは、機器のコスト、LCCO2排出量、効率、耐用年数、容量、運転条件を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエネルギーシステム最適化装置。
- 前記算出部による最適化計算は、線形計画法により行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエネルギーシステム最適化装置。
- 前記算出部は、前記エネルギーシステムにおけるCO2排出量及びコストの目的関数に重み付けした和で表される評価値を目的関数として最適化計算を行い、前記評価値が最小となる前記エネルギーシステムのエネルギー流量及び設備容量を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエネルギーシステム最適化装置。
- 前記エネルギーシステムが複数存在し、複数のエネルギーシステム間を結合する電力融通線により複数のエネルギーシステム間において電力融通している場合、
前記記憶部は、前記電力融通線における電力融通データを記憶し、
前記算出部は、前記電力融通データを考慮して、前記最適化計算を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエネルギーシステム最適化装置。 - 外部の系統電力から、前記電力融通線を介して複数のエネルギーシステムに電力を供給している場合、
前記記憶部は、前記外部の系統電力における電力供給データを記憶し、
前記算出部は、前記電力供給データを考慮して、前記最適化計算を行うことを特徴とする請求項8に記載のエネルギーシステム最適化装置。
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