JP3698751B2 - ロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置 - Google Patents
ロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、主として自動車の後輪ブレーキ圧を制御すべく用いられるロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブレーキング時には後輪がロックし易く、そのため従来、マスタシリンダと後輪用ブレーキシリンダとの間に、出力圧を入力圧に対して折点減圧制御するプロポーショニングバルブを介設し、後輪ブレーキ圧の増加を抑制するようにしたものが知られている。
また、前輪と後輪の理想ブレーキ力配分曲線は積載荷重に応じて変化し、そのため積載荷重の変化に応じて後輪ブレーキ圧の折点圧を可変することが望まれる。従来、かかる要望に適合するバルブとして、バルブの折点設定用の付勢力を積載荷重に応じて可変する、ロードセンシングプロポーショニングバルブも知られている。
そして、このようなバルブでは、ばね上部材に対するばね下部材の変位に応じて弾性変形する弾性要素を用いた荷重検知装置を設け、該検知装置により折点設定用の付勢力を可変している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記荷重検知装置は、停車時には積載荷重を正確に検知できるものの、走行中は路面の凹凸やブレーキング時のピッチング等でばね下部材が変位するため、積載荷重を正確に検知できなくなる。例えば、ブレーキングによるピッチング等で車体のリヤ側が一時的に浮上ったような場合、ばね上部材に対するばね下部材の下動により荷重検知装置で検知される見掛けの荷重が小さくなり、その結果、折点圧が低くなって後輪ブレーキ圧が適正圧より小さくなってしまう。
本発明は、以上の点に鑑み、ばね下部材の一時的な変位による影響を可及的に排除して積載荷重の検知精度を向上し得るようにした荷重検知装置を提供することをその目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、ばね上部材に対するばね下部材の変位に応じて弾性変形する弾性要素を用いて荷重を検知する、ロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置において、ばね下部材の変位を弾性要素に伝達する伝達経路に弾性部材を介設すると共に、一端をばね上部材に連結したダンパー部材を設けて、該ダンパー部材の他端を弾性部材又は弾性部材と弾性要素との間に連結し、ダンパー部材の他端とばね下部材との間で弾性部材が弾性変形するように構成したことを特徴とする。
【0005】
【作用】
ばね下部材の一時的な変位を生じても、ダンパー部材の減衰力によりダンパー部材の連結部とばね下部材との間で弾性部材が弾性変形してばね下部材の変位が吸収され、荷重を検知する弾性要素への変位の入力量が減少して、荷重検知装置で検知される見掛けの積載荷重の変化幅が小さくなる。
静止状態ではダンパー部材の減衰力が作用しないため、ばね下部材の変位が弾性部材を介して所定の相関関係を保って弾性要素に入力され、積載荷重の検知精度が確保される。
【0006】
【実施例】
図1(A)を参照して、1は自動車の後輪を懸架する図外のリヤサスペンションを取付ける、車体のリヤ側に固定のサブフレームを示し、該サブフレーム1にロードセンシングプロポーショニングバルブ(以下、LSPVと記す)2を取付けた。尚、図1(A)は軽積時の定常走行時の状態を示している。
【0007】
LSPV2は、マスタシリンダと後輪用ブレーキシリンダとの間に介設されるもので、出力圧(後輪ブレーキ圧)を入力圧(前輪ブレーキ圧)に対し折点減圧制御すると共に折点を積載荷重に応じて変化させ、図4に示す如く、軽積時は折点を比較的低圧のA点に設定して、実ブレーキ力線を軽積時の理想ブレーキ力配分曲線aに近付け、定積時は折点を比較的高圧のB点に設定して、実ブレーキ力線を定積時の理想ブレーキ力配分曲線bに近付けるべく機能する。
【0008】
また、LSPV2は、折点設定用の付勢力の可変機構を内蔵する、LSPV2の頂部のケーシング2aから導出される検知レバー3aと、該レバー3aに一端、即ち、上端を係止した弾性要素たる引張りばね3bとから成る荷重検知部3を備えている。そして、引張りばね3bの下端をリヤサスペンションのばね上部材たるサブフレーム1に対する該サスペンションのばね下部材の変位に応じて変位させ、ばね下部材の変位、即ち、積載荷重に応じた力を引張りばね3bに生じさせ、この力を検知レバー3aを介して上記可変機構に入力し、折点設定用の付勢力を該可変機構により変化させて、折点を上記の如く積載荷重に応じて可変設定している。これら可変機構や荷重検知部3の構成は従来公知であり、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0009】
ここで、従来は、ばね下部材の変位を荷重検知部3に直接的に伝達するようにしているが、本実施例では、サブフレーム1に軸支される、ばね下部材の変位に応じて回動するスタビライザ4を用い、該スタビライザ4に固定の連結片4aに一端において取付けられる弾性部材たる板ばね5を設け、連結片4aをこれに設けた当て部4bにおいて該板ばね5の一端部上面に当接させると共に、該板ばね5の他端に取付けたフック5aに前記引張りばね3bの下端を係止し、ばね下部材の変位を板ばね5を介して引張りばね3bに伝達するようにし、更に、サブフレーム1に上端を枢着したダンパー部材6を設け、該ダンパー部材6の下端をこれに枢着した連結片6aを介して板ばね5に連結した。尚、スタビライザ4は、ばね下部材、例えば、リヤサスペンションの左右のロアアームに連結されて、サブフレーム1に対するばね下部材の上動で軸4cを支点にして図1の時計方向に回動される。
【0010】
次に、上記実施例の作用を、図1(B)を参照して説明する。
図1(B)の実線は,定積時の定常走行時の状態を示しており、スタビライザ4の時計方向の回動で当て部4bを介して板ばね5が下方に押圧されて撓み、この撓みによる弾性力で引張りばね3bが下方に引張られている。この状態において、ブレーキングによるピッチング等で車体のリヤ側が一時的の浮上ったような場合、スタブライザ4の反時計方向への回動で当て部4bによる板ばね5の押圧が解除され、引張りばね3bの弾性力で板ばね5が上方に傾動しようとする。然し、ダンパー部材6により板ばね5に対しその傾動速度に比例した減衰力が作用するため、板ばね5が急速に傾動しようとしても、図1(B)に仮想線で示す如く、ダンパー部材6によりその傾動が規制され、更に、板ばね5の撓み角γが定常走行時に比し減少して、荷重検知部3へのばね下部材の変位入力点たる引張りばね3bの下端の上動距離は板ばね5に対するダンパー部材6の連結点の上動距離より短くなる。従って、車体のリヤ側の一時的な浮上りを生じても引張りばね3bの下端は左程変位しない。そのため、ばね下部材の変位を荷重検知部3に直接的に伝達する場合は、車体のリヤ側の一時的な浮上がりで実ブレーキ力線の折点が図4のA″点、B″点の如く大幅に低下するのに対し、本実施例によれば折点がA′点、B′点の如く少許低下するだけで、後輪ブレーキ圧は適正値に近い圧に維持される。
【0011】
図5はダンパー部材6のダンピング定数(減衰力/速度)を変化させたときの制動距離の変化を示しており、ダンピング定数を大きくすることで制動距離が短くなることが分る。
【0012】
図2は他の実施例を示し、このものではLSPV2にブラケット2b,2cを介して板ばね5とダンパー部材6とを枢着して、LSPV2と板ばね5とダンパー部材6とを1個のユニットに構成し、車両への取付を容易にした。そして、該ユニットをサブフレーム等のばね上部材に取付けた後、ばね下部材に連動するロッド等の連動部材7を板ばね5の一端に連結し、板ばね5をブラケット2bに対する枢軸を支点にして傾動させる。
【0013】
図3は更に他の実施例を示し、このものでは、上記実施例の板ばね5に代えて、荷重検知部3の引張りばね3bに一端を連結した第2の引張りばね8を設け、該ばね8の他端にばね下部材に連動する連動部材9を連結すると共に、一端をばね上部材(サブフレーム)に連結したダンパー部材6の他端を両ばね3a,8間に連結した。このものでも、ばね下部材の一時的な変位はダンパー部材6の減衰力により第2の引張りばね8の弾性変形で吸収されるため、ばね下部材の一時的な変位による引張りばね3bの他端の変位が規制され、後輪ブレーキ圧は適正値に近い圧に維持される。
【0014】
尚、上記実施例では、荷重検知部3を、弾性要素たる引張りばね3bに生ずる力を検知レバー3aを介して付勢力可変機構に入力するような型式に構成したが、弾性要素の弾性変形を電気信号に変換して電磁式の付勢力可変機構に入力するような型式に構成することもでき、この場合にも同様に本発明を適用できる。
【0015】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ばね下部材の一時的な変位を生じても荷重検知装置で検知される見掛けの荷重は左程変化せず、ブレーキ圧を積載荷重に応じた適正圧に近い値に維持して制動距離を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)本発明装置の第1実施例の側面図、(B)第1実施例の作動状態を示すスケルトン図
【図2】 本発明の第2実施例のスケルトン図
【図3】 本発明の第3実施例のスケルトン図
【図4】 本発明によるブレーキ力線を示すグラフ
【図5】 ダンパー部材のダンピング係数と制御距離との関係を示すグラフ
【符号の説明】
1 サブフレーム(ばね上部材)
2 ロードセンシングプロポーショニングバルブ、
3 荷重検知部、 3b 引張りばね(弾性要素)
5 板ばね(弾性部材)、 6 ダンパー部材
8 第2の引張りばね(弾性部材)
Claims (1)
- ばね上部材に対するばね下部材の変位に応じて弾性変形する弾性要素を用いて荷重を検知する、ロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置において、ばね下部材の変位を弾性要素に伝達する伝達経路に弾性部材を介設すると共に、一端をばね上部材に連結したダンパー部材を設けて、該ダンパー部材の他端を弾性部材又は弾性部材と弾性要素との間に連結し、ダンパー部材の他端とばね下部材との間で弾性部材が弾性変形するように構成したことを特徴とするロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP05406595A JP3698751B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | ロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08244579A JPH08244579A (ja) | 1996-09-24 |
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1995
- 1995-03-14 JP JP05406595A patent/JP3698751B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08244579A (ja) | 1996-09-24 |
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