JP3698329B2 - 追焚き機能付給湯器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は運転スイッチを備えた操作部を持つ追焚き機能付給湯器に利用される。
【0002】
【従来の技術】
従来から、追焚き機能付給湯器においては、運転スイッチや自動給湯スイッチ等を備えたリモコンを操作して運転を行なうが、まず運転スイッチをオンしてから始めて他の全てのスイッチ操作を受け付ける仕様となっている。つまり、運転スイッチをオンすると、始めて自動給湯または追焚き等のスイッチ操作が可能となるとともに、これらのスイッチ操作および水流スイッチのオンに基づいてバーナに点火,出湯する給湯動作(例えば所定の湯温で所定時間あるいは所定水位まで出湯するような自動運転)が可能となる。同時に、リモコンの表示部も点灯させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運転スイッチの入,切は手動で行なわれ、運転スイッチを切にしないかぎりは、全ての制御機構は作動待機状態のままである。そのため、運転スイッチをオンしたままであることを忘れて、掃除等の時にうっかり追焚きスイッチをさわってしまって、湯が沸いているのにさらに追焚きしてしまったり、自動給湯スイッチをさわってしまって必要でない湯を給湯してしまう危険がある。あるいは、浴槽に湯がない場合に追焚きスイッチを誤って押すと、エラー表示がでるが、予期してないことであるので、給湯器の故障と勘違いすることもある。
また、最近、表示に蛍光管を使用する構成のリモコンでは、消費電力も大きく、運転スイッチを切り忘れると、むだに電力を浪費してしまうという問題もある。
本発明の追焚き機能付給湯器は、上記課題を解決し、誤操作を防止するとともに電力の無駄使いを防止することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の追焚き機能付給湯器は、熱交換器を通過する水流を検出する水流検出手段と、該水流検出手段の水流検知により該熱交換器を通過する水を加熱する燃焼器と、自動給湯あるいは追焚き等の作動指令を行なう操作スイッチと、該操作スイッチの操作により該燃焼器を燃焼制御するコントローラと、運転情報を表示する表示部と、オン操作により該コントローラの燃焼動作を可能状態にするとともに該表示部の表示をするように切り換える運転スイッチとを備え、該操作スイッチと該運転スイッチとをリモコンに設けた追焚き機能付給湯器において、所定時間燃焼動作をしないと上記操作部の運転スイッチを自動的にオフする自動オフ手段と、自動的にオフした上記運転スイッチを、上記水流検出手段による水流検知によりオン復帰する自動オンオフ手段とを設けるとともに、上記運転スイッチをオフ操作した場合は、上記水流検出手段による水流検知が確認されてもオン復帰しないことを要旨とする。
【0007】
【作用】
上記構成を有する本発明の追焚き機能付給湯器は、リモコンに設けられた運転スイッチをオンしてから、表示部に運転情報を表示し、操作スイッチの操作によりコントローラが働いて燃焼器の燃焼制御を行なう。つまり、自動給湯や追焚きを指示する。こうした場合に、所定時間燃焼動作をしないと、自動オフ手段によりリモコンの運転スイッチを自動的にオフする。
運転スイッチは、自動給湯や追焚きスイッチより優先し、運転スイッチをオンしていないと、表示部の表示を行なわないばかりか、これらの操作スイッチの入力操作を受け付けず、給湯や追焚きに伴う燃焼動作もできない。したがって、運転スイッチを切り忘れてもそのまま所定時間経過すると、自動的に運転スイッチがオフしているので、運転スイッチ以外は、どの操作スイッチも入力操作が受け付けられない状態になっている。こうした時、誤って操作スイッチを押した時でも作動しないので安全である。また、表示部も消灯しているのでむだな電力を消費しない。なお、再度運転スイッチを押せば、入力操作や燃焼動作をすることができる。
さらに、自動オフ手段により表示が消えスイッチ類の入力が受け付けられない状態になっても、水流検出手段による水流検知により、運転スイッチを自動的にオン復帰する自動オンオフ手段も備えているので、燃焼動作はすることができる。そのため、例えば給湯栓を開く等の操作により給湯は何等問題なくできるので、わざわざリモコンまで足を運んで運転スイッチを押し直す必要がない。つまり、再度の水流検知により、運転スイッチが復帰して表示が点灯するとともに入力操作も可能となる。また、その後、所定時間継続して燃焼動作が行なわれないと、再度運転スイッチがオフすることはいうまでもない。
さらに、運転スイッチをオフ操作した場合は、水流検出手段による水流検知が確認されても、再度オン操作するまでオン復帰しない。
【0010】
【実施例】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の追焚き機能付給湯器の好適な実施例について説明する。
図3は一実施例としての追焚き機能付給湯器の概略構成図である。追焚き機能付給湯器1(以下、単に給湯器1と呼ぶ)は、外部配管2により浴槽3と接続され浴槽水を循環加熱する循環加熱回路部4と、浴槽3に給湯する給湯回路部5と、両回路の動作を制御するコントローラ7とからなる。
循環加熱回路部4は、ファン30により燃焼用空気が供給される燃焼室35と、燃焼室35内でガスを燃焼させるバーナ33と、浴槽水をガス燃焼により循環加熱する熱交換器14と、バーナ33へのガス供給路であるガス導管17と、ガス流路の開閉をおこなう電磁弁32と、ガス圧を一定にするガスガバナ34と、図示しない点火装置等とからなる。浴槽水が対流循環する釜内循環路15には、浴槽3の水位を検知する圧力センサ29が設けられる。
【0011】
給湯回路部5は、ファン9により燃焼用空気が供給される燃焼室19と、燃焼室19内でガスを燃焼させるバーナ13と、水入口より供給された水をガス燃焼により加熱する熱交換器6と、バーナ13へのガス供給路であるガス導管17と、ガス流路の開閉を行なう電磁弁10と、ガス量を制御する比例制御弁12と、図示しない点火装置等とからなる。水入口には水の流れを検知する水流スイッチ8が、熱交換器6下流の出口パイプ18途中には、加熱後の湯温を検出するサーミスタ16と循環加熱回路部4への湯の開閉を行なう水電磁弁31が設けられる。また、給湯器1からは、浴槽3だけでなく台所,洗面所等にも給湯される。出口パイプ18から出湯する湯を配管し、配管先には器具とは別に湯の開閉をおこなう給湯栓11が設けられる。
【0012】
コントローラ7は、循環加熱制御,自動給湯制御および一般給湯制御等を行なうもので、図示しない周知の算術論理演算回路を構成するCPU,RAM,ROMと、各種センサからの信号を入力する入力インタフェースと、各種のアクチュエータに駆動信号を出力する出力インタフェース等から構成される。図3においては、水流スイッチ8、ファン30,9、圧力センサ29、サーミスタ16、電磁弁10、水電磁弁31、ガス電磁弁32のみの入出力関係を図示し他は省略している。このコントローラ7には、遠隔操作用のリモコン20が接続される。
【0013】
リモコン20の操作表示面には、図4に示すように、運転情報を表示する表示部21と、運転の開始,停止を行なう運転スイッチ22と、浴槽3への給湯を指示する自動給湯スイッチ23と、浴槽水の追焚きを指示する追焚きスイッチ24と、所定時間給湯追加するたし湯スイッチ25と、給湯温度を上下する給湯温度ボタン26等の操作スイッチ類が設けられる。
表示部21には、液晶または蛍光管により、給湯温度や給湯時間等の運転情報や異常情報等が発光表示され、運転スイッチ22をオンするとはじめて点灯する。操作スイッチ類も、運転スイッチ22をオンした後、作動待機状態となり、指で押すことによりオンすることができると同時に、運転スイッチ22,自動給湯スイッチ23等は作動時にスイッチ部自身も点灯する構成となっている。
【0014】
浴槽3への給湯は、次のようにして行なわれる。まず、運転スイッチをオンにしてリモコン20の自動給湯ボタン23またはたし湯スイッチ25を押すと、水電磁弁31が開いて水流スイッチ8がオンしファン9が回転する。ガス電磁弁10が開き、比例制御弁12を経由してバーナ13に燃料ガスが供給されて点火し、コントローラ7により燃焼制御される。
このほかに一般給湯においては、台所,洗面所等に設けられた給湯栓11を開くことにより、この水流スイッチ8がオンして、同様の燃焼制御により給湯が開始される。
サーミスタ16で検出された湯温と設定温度とに差があると、コントローラ7により、ガス量を連続的に変化させて湯温を一定に保つ。ガス量の変化に応じて、ファン9の回転数も変化し、常にガス量と空気量の関係を一定に保つ。こうして、自動給湯の場合は、浴槽3の所定の水位まで給湯されると、圧力センサ29の信号により、コントローラ7が働いて給湯は停止される。いっぽう、たし湯の場合は、設定たし湯時間が経過すると同様にして給湯は停止される。
また、リモコン20の追焚きスイッチ24を押すと、圧力センサ29により浴槽3内に水があることを確認し、ファン30が回転してガス電磁弁32が開きガスガバナ34を経由してバーナ33に燃料ガスが供給される。そして、上述した給湯回路部5と同様に、コントローラ7により燃焼制御される。こうして、設定時間が経つか、追焚きスイッチ24を再度押すと、ガス電磁弁32が閉じて消火する。
【0015】
こうした状態(即ち運転スイッチ22がオン)で、給湯器1を使用しない(自動給湯や追焚きあるいは一般給湯をしない)で一定時間経過すると、コントローラ7は自動的に運転スイッチ22をオフする。同時にリモコン20の操作表示面も消灯し表示部21も消える。
【0016】
以上のことについて、フロー図を用いて詳しく説明する。
給湯器1を操作する時は、図1に示すように、電源を投入して(S1)から、まず運転スイッチ22をオンする(S2)。同時に、運転スイッチ22自動オフ用タイマーが起動する(S3)。この状態で他のスイッチ(自動給湯スイッチ23,追焚きスイッチ24,たし湯スイッチ25等)が作動待機状態となるとともにコントローラ7も燃焼制御可能状態となる。
まず給湯栓11を開くと水流スイッチ8がオンして(S7,YES)前記タイマーはクリアーする(S8)とともに、燃焼を行ない、給湯動作をする(S9)。給湯栓11を閉じる(S10,YES)と水流スイッチ8がオフし燃焼停止する(S11)。なお同時に、再び前記タイマーが起動する。
給湯栓11を操作せず(S7,NO)、次のステップ4,5,6でリモコン20の各スイッチをオンすると、それぞれのスイッチに応じた動作を行なう(詳しくは図2を用いて後述する)。
ステップ12で、前記タイマーが起動するが、タイムアップするまえに、運転スイッチ22を切ると(S20,YES)ステップ2に戻る。いっぽう運転スイッチ22を切らない(S20,NO)まま、所定時間(例えば1時間)が経過すると(S21,YES)、運転スイッチ22を自動的にオフする(S22)。
【0017】
ステップ3で給湯栓11を開かずに、自動給湯スイッチ23をオンする(S4,YES)あるいは追焚きスイッチ24をオンする(S5,YES)あるいはたし湯スイッチ25をオンする(S6,YES)場合であっても、同様である。即ち、図2に示すように、自動給湯スイッチ23をオンすると、自動給湯を開始し(S44)、自動給湯水位を確認しつつ浴槽3に給湯し所定水位に達すると(S45,YES)、自動給湯を完了し(S46)自動給湯スイッチ23を自動的にオフする(S49)。同時に水流がなくなることから水流スイッチ8もオフし、前記タイマーも起動する(S13)。そしてステップ20,21へと進む。なお、自動給湯中に自動給湯スイッチ23を押した場合(S47,YES)も、給湯を停止して(S48)前記タイマーを起動し(S13)、ステップ20,21へと進む。
同様に、追焚きスイッチ24をオンした場合も、追焚きを開始して(S54)設定した追焚き時間が経過すると(S55,YES)追焚き完了して(S56)追焚きスイッチ24を自動的にオフ(S59)の後、前記タイマーが起動して(S13)、ステップ20,21へと進む。
たし湯スイッチ25の場合は、自動給湯の場合と同様で、たし湯時間完了後(S65,YES)たし湯スイッチ25をオフし(S69)、ステップ20,21へと進む。
【0018】
ステップ21で、所定時間経過していない時(S21,NO)はステップ7に戻り、給湯栓8を開いたり(S7,YES)各スイッチをオンする(S4,5,6,YES)と、こうした処理を繰り返し、同時に前記タイマーもクリアー(S8)と起動(S12)を繰り返す。つまり、こうした場合はステップ21からステップ22へと抜けることがないので、運転スイッチ25を自動的にオフしない。
【0019】
通常は、運転スイッチ22をオフ操作すると、運転スイッチ22を再度オン操作しないかぎり、運転情報の表示はもとより他のスイッチ(自動給湯スイッチ23,追焚きスイッチ24,たし湯スイッチ25等)を押しても給湯栓11を開いても燃焼を行なわないが、自動的に運転スイッチ22がオフした場合は、給湯栓11を開いた時にかぎって、自動的に運転スイッチ22をオフとした処理をキャンセルしオンの状態に復帰させることができる。つまり、水流スイッチ8がオンした時に限って給湯燃焼する。
運転スイッチ22が自動的にオフすると、リモコン20の表示を消し(表示部21消灯,スイッチ類の点灯もなく消灯状態)運転スイッチ22以外のリモコン操作を受け付けない。しかし、水流スイッチ8からの入力は受け付ける。つまり、リモコン20の表示が消えている状態では、自動給湯スイッチ23,追焚きスイッチ24,たし湯スイッチ25を押しても入力できない。こうした状態であっても、燃焼制御は全て機能している状態であるので、給湯栓11を開くと(S23,YES)運転スイッチ22が自動的にオン復帰し(S24)、リモコン20の表示も復帰(点灯)すると同時にタイマークリアー(S8)後、ステップ9に進んで給湯動作をし(S9)、給湯完了すると(S10,11)ステップ20,21へと進む。給湯栓11を操作しない場合(S23,NO)、ステップ20に進む。
【0020】
こうした構成の給湯器1では、所定時間給湯または追焚きをしないと、リモコン20の運転スイッチ22を自動的にオフして、表示部21も消灯する。
所定時間経過により自動的にリモコン20が消灯してしまっても、運転スイッチ22を押した時と給湯栓11を開いた場合に限っては、通常操作に復帰し表示部21が点灯して、他のスイッチも使用できる状態になる。
そのため、例えば台所や洗面所に設けられた給湯栓11は、開操作により何等問題なく給湯されるので、使用者はわざわざリモコン20まで足を運んで運転スイッチ22を押し直す必要がない。いっぽう、スイッチ類は運転スイッチ22も含めてリモコン20に設けられているが、もともと給湯栓11以外の操作はリモコン20にて操作するので、給湯器1の操作には、何等支障はない。
以上のことから、本実施例の給湯器1では、運転スイッチ22を切り忘れたまま誤って他のスイッチを押した時でも、作動せず安全である。また、表示部21も消灯しているのでむだな電力を消費しない。しかも、通常使用(給湯栓11の使用)は何等問題なく操作できるので、安全でかつ使い勝手がよい。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の追焚き機能付給湯器は、運転スイッチを切り忘れても、所定時間経過すると自動的に運転スイッチをオフし、表示部の表示を消すので、むだな電力を消費しないばかりでなく、通常運転状態でないことが一目で判る。しかも、誤って操作スイッチを押したり給湯栓を開く等の操作を行なっても、給湯燃焼しないので安全である。なお、このようにして自動的に運転スイッチがオフしても、再度運転スイッチを押せば、通常状態に復帰して運転することができるので、使い勝手もよい。
更に、運転スイッチの自動オフ状態になっていても、燃焼動作はできるので、例えば給湯栓を開く等の給湯操作は何等問題なくでき、わざわざリモコンまで足を運んで運転スイッチを押し直すわずらわしさがない。しかも、こうした再度の水流検出により、運転スイッチが復帰して表示が点灯するとともに入力操作も可能となり、使い勝手もよい。
更に、運転スイッチの自動オフ状態になっていても、水流検出手段による水流検知に限って、運転スイッチを自動的にオン復帰し、運転スイッチをオフ操作した場合は、水流検出手段による水流検知が確認されても、再度オン操作するまでオン復帰しないので、運転スイッチの信頼性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の作動状態を表したフローチャートである。
【図2】一実施例の作動状態を表したフローチャートである。
【図3】一実施例としての概略構成図である。
【図4】リモコンの操作表示面を表した図である。
【符号の説明】
1 追焚き機能付給湯器
3 浴槽
4 循環加熱回路部
5 給湯回路部
14,6 熱交換器
7 コントローラ
8 水流スイッチ
11 給湯栓
33,13 バーナ
20 リモコン
21 表示部
22 運転スイッチ
23 自動給湯スイッチ
24 追焚きスイッチ
25 たし湯スイッチ
26 給湯温度ボタン
Claims (1)
- 熱交換器を通過する水流を検出する水流検出手段と、
該水流検出手段の水流検知により該熱交換器を通過する水を加熱する燃焼器と、
自動給湯あるいは追焚き等の作動指令を行なう操作スイッチと、
該操作スイッチの操作により該燃焼器を燃焼制御するコントローラと、
運転情報を表示する表示部と、
オン操作により該コントローラの燃焼動作を可能状態にするとともに該表示部の表示をするように切り換える運転スイッチとを備え、
該操作スイッチと該運転スイッチとをリモコンに設けた追焚き機能付給湯器において、
所定時間燃焼動作をしないと上記操作部の運転スイッチを自動的にオフする自動オフ手段と、
自動的にオフした上記運転スイッチを、上記水流検出手段による水流検知によりオン復帰する自動オンオフ手段とを設けるとともに、
上記運転スイッチをオフ操作した場合は、上記水流検出手段による水流検知が確認されてもオン復帰しないことを特徴とする追焚き機能付給湯器。
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