JP3698274B2 - カムタイミング可変装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、カムを実際に変えずにカムチャート上のタイミングを切り換え可能にするためのカムタイミング可変装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5はカムチャートの一例を示したものである。このカムチャートは、カムが1回転する間にカムフォロアの変位量が時間と共に変化している状態を示したものである。図5に示すカム機構では、カムは時間t5を要して1回転する。このとき、カムフォロアは時間t1までは最上端に保持され、時間t1になると下降を開始して時間t2で最下端に到達し、これが時間t3まで続き、時間t3から再び上昇を開始して時間t4で最上端位置に到達し、時間t5に至る軌跡を描く構造になっている。この構造では、図5中に示すカムチャート上の丸数字1と2,2と3,3と4,4と1との間の時間を各々独立させて変更する場合は、カム自体を変更する等の必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のカム機構では、カムチャート上の特定の部分だけの動作を変えるような場合には、カム自体を交換する必要があり、非常に面倒であった。また、工場でのFA(Factory automation)機器等では、取り扱われるワークによってタイミング変更が必要となる場合が多く、特に多品種のワークを扱う生産設備等では頻繁なタイミング変更が行われることになる。したがって、多品種のワークを扱うFA機器では、カム機構は余り利用されず、高価なロボット機構が使用されていた。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的はカム自体を交換せずに、カムチャートのタイミングを簡単に切り換えることができるカムタイミング可変装置を提供することにある。さらに、他の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして行く。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のカムタイミング可変装置は、定速回転しているカム軸と、前記カム軸上に回転可能に配設された回転カムと、位相調整用モータと、前記位相調整用モータの回転軸と一体的に回転する位相調整用ドライブシャフトと、この位相調整用ドライブシャフトの外周上に一体回転可能に設けられたドライブギアと、このドライブギアと噛合されて前記位相調整用ドライブシャフトの外周上を回転しながら公転する複数の遊星ギアと、前記遊星ギアと噛合されて回転する上下一対のインターナルギアとを有してなる位相調整ユニットと、前記下インターナルギアと前記カム軸とを一体的に回転させるための第1の回転動力伝達手段と、前記上インターナルギアと前記回転カムを一体的に回転させるための第2の回転動力伝達手段とを備え、前記位相調整用ドライブシャフトの回転を前記位相調整用モータの駆動で制御して前記回転カムの位相を調整することを特徴としている(請求項1)。
【0006】
また、上記目的を達成するため、本発明のカムタイミング可変装置は、定速回転しているカム軸と、前記カム軸上に回転可能に配設された回転カムと、位相調整用モータと、前記位相調整用モータの回転軸と一体的に回転する位相調整用ドライブシャフトと、この位相調整用ドライブシャフトの外周上に回転可能に設けられた上下一対の減速機構と、前記上下一対の減速機構と作動結合されて回転する上下一対のインターナルギアとを有してなる位相調整ユニットと、前記下インターナルギアと前記カム軸とを一体的に回転させるための第1の回転動力伝達手段と、前記上インターナルギアと前記回転カムを一体的に回転させるための第2の回転動力伝達手段とを備え、前記位相調整用ドライブシャフトの回転を前記位相調整用モータの駆動で制御して前記回転カムの位相を調整することを特徴としている(請求項3)。
【0007】
【作用】
これによれば、主回転駆動系から回転カムに伝えられる回転を、位相調整用モータを介して制御される可変手段により変えると、回転カムの回転が変化し、カムチャートのタイミングが実効的に切り換えられる。したがって、カム自体を実際に交換しなくても、交換したと同等のカムを得ることができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の第1の実施例を示すカムタイミング可変機構を示すもので、図1はその概略縦断側面図、図2は図1のA−A線に沿う概略断面図である。
【0009】
図1及び図2において、カム軸1は装置フレーム102(図2参照)に同じく図示せぬ軸受を介して回転可能に支持されている。このカム軸1には、後述する手段によりカムタイミングを変えることが可能なカム(以下、「可変カム2」と言う)と、入力側タイミングプーリ3、出力側タイミングプーリ4、固定カム5、及び固定カム6等が取り付けられている。
【0010】
また、可変カム2の外周には、カム面2Aが形成されており、このカム面2Aに図2に示すようにカムフォロア40が周面で当接されている。このカムフォロア40は、一端がベアリング41を介して枢軸42に回転可能に取り付けられているレバー43上にピン44を介して回転可能に取り付けられている。なお、レバー43の他端側は図示せぬバネ手段により可変カム2の方向に回動付勢されていて、この付勢でカムフォロア40がカム面2Aに常に当接されている。そして、可変カム2が定速で回転されると、カムフォロア40はカム面2Aに制御されて、本実施例の場合では図5に示すカムチャートと近似のカムチャートを描く。なお、このカムチャートはカム面2Aが変更されれば、当然変わってくるものである。
【0011】
符号7はカム軸1と可変カム2との間に介装されたベアリング、8はカム軸1と入力側タイミングプーリ3との間に介装されたベアリング、9はベアリング7とベアリング8との間に介装されたスリーブ、10,11はそれぞれカム軸1に取り付けられたスナップリングであり、このスナップリング10,11でベアリング7,8のスラスト方向の移動を抑える。また、可変カム2と入力側タイミングプーリ3との間はボルト12により固定され、この固定で可変カム2と入力側タイミングプーリ3は一体に、カム軸1に対して自由に回転できる構造になっている。
【0012】
さらに詳述すると、出力側タイミングプーリ4は、ボルト13で一体的に固定結合されているブラケット14を介してカム軸1に取り付けられている。なお、符号15はブラケット14をカム軸1に固定しているキーである。したがって、出力側タイミングプーリ4はカム軸1と常に一体に回転する。
【0013】
固定カム5,6は、それぞれボルト16で一体に固定結合されているブラケット17を介してカム軸1に取り付けられている。符号18はブラケット17をカム軸1に固定しているキーである。したがって、固定カム5,6は、カム軸1と一体に回転する。
【0014】
次に、符号20は位相調整ユニットである。この位相調整ユニット20は、下ケース半体21Aと上ケース半体21Bとでなるケース21を有し、このケース21を装置フレーム102に固定して取り付けられている。
【0015】
符号22は位相調整用ドライブシャフトで、この位相調整用ドライブシャフト22の両端は下ケース半体21Aと上ケース半体21Bにそれぞれベアリング23,24を介して回転可能に取り付けられている。また、位相調整用ドライブシャフト22の一端側は上ケース半体21Bを貫通して上方に突出されており、この上ケース半体21Bより突出している一端22aに位相調整用モータ25の回転軸25aがカップリング27を介して一体回転可能に取り付けられている。
【0016】
上記位相調整用モータ25は、パルスモータあるいはサーボモータ等が使用され、また取付軸28を介して上ケース半体21Bに固定して取り付けられており、制御部部100に制御されて駆動される。この制御部100には、ワークの情報がプログラムされて格納されているメモリ101からの情報が入力され、情報に基づいて位相調整用モータ25を制御する。
【0017】
さらに、ケース21内において、位相調整ユニット20には、減速機構29が配設されている。この減速機構29は遊星ギア機構として形成されており、位相調整用ドライブシャフト22の中間部分の外周に一体に設けられているドライブギア30と、このドライブギア30に噛合された4つの遊星ギア31と、この4つの遊星ギア31と噛合された出力側インターナルギア32A及び入力側インターナルギア32Bを備えている。
また、出力側インターナルギア32Aと入力側インターナルギア32Bは互いに上下に分かれて配置されており、共にベアリング33A,33Bを介して位相調整用ドライブシャフト22に回転可能に取り付けられている。なお、ここで出力側インターナルギア32Aと入力側インターナルギア32Bは、減速比等は共に同条件である。
【0018】
加えて、出力側インターナルギア32Aの外周には、出力側タイミングプーリ34がボルト35で固定されて一体回転可能に取り付けられているとともに、入力側インターナルギア32Bの外周には入力側タイミングプーリ36がボルト37で固定されて一体回転可能に取り付けられている。そして、出力側タイミングプーリ34と入力側タイミングプーリ3との間、及び入力側タイミングプーリ36と出力側タイミングプーリ4との間には、それぞれタイミングベルト38,39が掛け渡されている。
【0019】
次に、このように構成されたタイミング可変機構の動作を説明する。
(1) まず、カム軸1が図示せぬモータにより定速回転され、位相調整用モータ25の駆動は停止され、この位相調整用モータ25によりドライブギア30が停止保持されている状態の場合について説明する。
この場合では、カム軸1の回転は、出力側タイミングプーリ4、タイミングベルト39、入力側タイミングプーリ36を順に介して入力側インターナルギア32Bに伝えられ、この入力側インターナルギア32Bが定速回転されるとともに、入力側インターナルギア32B側からの駆動力で遊星ギア31がドライブギア30の外周上で定速回転される。また、この遊星ギア31に追従して出力側インターナルギア32Aが入力側インターナルギア32Bと同回転数出力する。そして、出力側インターナルギア32Aの回転が出力側タイミングプーリ34、タイミングベルト38を順に介して入力側タイミングプーリ3に伝達され、この入力側タイミングプーリ3と一体に可変カム2がカム軸1上で定速回転される。これにより、可変カム2のカム面2Aに当接されているカムフォロア40が例えば図5に近似のカムチャートを描いて移動制御され、これと一体にレバー43が回動されて図示せぬ部材を操作する。
【0020】
(2) 次に、位相調整用モータ25が速度Nwで駆動された場合について説明する。
この場合では、カップリング27を介して位相調整用モータ25の出力軸25aと連結固定されている位相調整用ドライブシャフト22もドライブギア30と一体に速度Nwで回転する。
ここで、カム軸1と一体的に回転する入力側タイミングプーリ36の回転数がNs、遊星ギア31が遊動する円の直径をRとすると、遊星ギア31の回転数ND1は、次式(a)で求められる。
【0021】
ND1=[(1+R)/R]・Ns … (a)
【0022】
また、出力側タイミングプーリ34の回転数ND2は、次式(b)で求められる。
【0023】
ND2=−(1/R)・Nw … (b)
【0024】
ここで、入力側タイミングプーリ36の入力と位相調整用ドライブシャフト22の入力を合成すると、出力側タイミングプーリ34の合成された出力回転速度Nは、次式(c)で求められる。
【0025】
N=[(1+R)/R]・Ns ±(1/R)・Nw … (c)
なお、ここで符号±は、位相調整用ドライブシャフト22の回転方向と入力側タイミングプーリ36の回転方向による。
【0026】
また、位置調整用ドライブシャフト22の入力定格角速度をXD(deg/s)、位相調整用モータ25の最高角速度Xω(deg/s)とすると、位置調整用ドライブシャフト22が位相調整用モータ25により回転力を与えられたときの出力側タイミングプーリ34の角度θ(deg/s)は、モータ25が例えば図6の加減速のとき次式(d)で求められる。
【0027】
θ=XD・ts ±[(Xω・ta+Xω・tb)]/2 …(d)
なお、ここでのtaはドライブギア30(位相調整用ドライブシャフト22)がマイナス方向に回転した量、tbはドライブギア30がプラス方向に回転した量、tsは(ta+tb)である。
【0028】
したがって、このカムタイミング可変装置では、メモリ101に入っている制御プログラムに基づいて、制御部100により位相調整用モータ25を正(+)または負(−)の方向に回転、または停止させることにより、例えば図5に示したカムチャートにおける丸数字1と2,2と3,3と4,4と1との間の時間を各々独立させて変更することができる。すなわち、同じカム(可変カム2)を使用して、そのカムチャート上のタイミングを簡単に切り換えてワークに合った種々なカムを形成することができる。これにより、本発明装置を多品種のワークを扱うFA機器等にも適用することが可能になり、ワークの生産コストを低減させることができる。
【0029】
図3及び図4は本発明の第2の実施例を示すカムタイミング可変機構を示すもので、図3はその概略縦断側面図、図4は図3のB−B線に沿う概略断面図である。また、図3及び図4において図1及び図2と同一符号を付したものは図1及び図2と同一のものを示している。
【0030】
そして、図1及び図2に示した第1の実施例のカムタイミング可変装置とこの第2の実施例のカムタイミング可変装置とで大きく異なる点は、第1の実施例のカムタイミング可変装置における位相調整ユニット20内の減速機構29に遊星ギア機構を使用していたのに対して、第2の実施例のカムタイミング可変装置における位相調整ユニット20内の減速機構29にはハーモニックドライブシステムを用いた点にあり、この第2の実施例の場合では減速比を高くすることができる。したがって、減速比の低いものを使用したいときには第1の実施例の構造を、減速比の高いものを使用したいときには第2の実施例の構造を使用すると良い。
【0031】
そこで、第1の実施例と第2の実施例とで異なる構造の部分を説明すると、この第2の実施例における位相調整ユニット20では、位相調整用ドライブシャフト51の両端は下ケース半体21Aと上ケース半体21Bにそれぞれベアリング23,24を介して回転可能に取り付けられている。また、位相調整用ドライブシャフト51の一端側は上ケース半体21Bを貫通して上方に突出されており、この上ケース半体21Bより突出している一端51aに位相調整用モータ25の回転軸25aがカップリング27を介して一体回転可能に取り付けられている。
【0032】
さらに、ケース21内の減速機構29は、上述したようにハーモニックドライブシステムとして構成さている。また、位相調整用ドライブシャフト51の中間部分の外周にはキー52で固定されているスリーブ53が一体回転可能に設けられている。このスリーブ53上には、出力側減速機56と入力側減速機57とが互いに上下に分かれて配置されており、共にベアリング54,55を介して位相調整用ドライブシャフト51に回転可能に取り付けられている。
【0033】
加えて、位置調整用ドライブシャフト51上には、出力側インターナルギア32Aと入力側インターナルギア32Bが共にベアリング33A,33Bを介して回転可能に取り付けられている。なお、ここで出力側インターナルギア32Aと入力側インターナルギア32Bは、減速比等は共に同条件である。
【0034】
また、出力側インターナルギア32Aの外周には、出力側タイミングプーリ34がボルト35で固定されて一体回転可能に取り付けられているとともに、入力側インターナルギア32Bの外周には入力側タイミングプーリ36がボルト37で固定されて一体回転可能に取り付けられている。そして、出力側タイミングプーリ34と入力側タイミングプーリ3との間、及び入力側タイミングプーリ36と出力側タイミングプーリ4との間には、それぞれタイミングベルト38,39が掛け渡されている。
【0035】
次に、このように構成されたタイミング可変機構の動作を説明する。
(1) まず、カム軸1が図示せぬモータにより定速回転され、位相調整用モータ25の駆動は停止され、この位相調整用モータ25で位置調整用ドライブシャフト51が停止保持されている状態の場合について説明する。
この場合では、カム軸1の回転は、出力側タイミングプーリ4、タイミングベルト39、入力側タイミングベルト36を順に介して入力側インターナルギア32Bに伝えられ、この入力側インターナル32Bが定速回転される。また、入力側インターナルギア32B側からの駆動力で入力側減速構57が定速回転されるとともに、この回転が出力側減速機56に伝えられ、さらに出力側インターナルギア32A、出力側タイミングプーリ34、タイミングベルト38を順に介して入力側タイミングプーリ3に伝達され、この入力側タイミングプーリ3と一体に可変カム2がカム軸1上で定速回転される。これにより、可変カム2のカム面2Aに当接されているカムフォロア40が第1の実施例の場合と同様に例えば図6に近似のカムチャートを描いて移動制御され、これと一体にレバー43が回動されて図示せぬ部材を操作する。
【0036】
(2) 次に、カム軸1と可変カム2との位相をずらしてカムチャートのタイミングを変える場合には、メモリ101に入っている制御プログラムに基づいて、制御部100により位相調整用モータ25を正(+)または負(−)の、タイミングをずらす方向に回転、または停止させると、第1の実施例の場合と同様にして例えば図5に示したカムチャートにおける丸数字1と2,2と3,3と4,4と1間の時間を各々独立させて変更することができる。すなわち、同じカム(可変カム2)を使用して、そのカムチャート上のタイミングを簡単に切り換えてワークに合った種々なカムを形成することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、主回転駆動系から回転カムに伝えられる回転を、位相調整用モータを介して制御される可変手段により変えると、回転カムの回転が変化し、カムチャートのタイミングが実効的に切り換えられる。したがって、カム自体を実際に交換しなくても、交換したと同等のカムを得ることができる。これによりカムチャート上のタイミングを切り換えて、種々なカムを簡単に形成することが可能になり、例えば多品種のワークを扱うFA機器等にも適用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例として示すカムタイミング可変装置の概略縦断側面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う概略断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例として示すカムタイミング可変装置の概略縦断側面図である。
【図4】図3のB−B線に沿う概略断面図である。
【図5】カムチャートの一例を示す図である。
【図6】出力側タイミングプーリの角度θを求めるためモータ条件を示す図である。
【符号の説明】
1 カム軸
2 可変カム(回転カム)
3 入力側タイミングプーリ(第1の入力側タイミングプーリ)
4 出力側タイミングプーリ(第2の出力側タイミングプーリ)
20 位相調整ユニット
22 位置調整用ドライブシャフト
25 位相調整用モータ
29 減速機構
30 ドライブギア
31 遊星ギア
32A 上インターナルギア
32B 下インターナルギア
34 出力側タイミングプーリ(第2の出力側タイミングプーリ)
36 入力側タイミングプーリ(第1の入力側タイミングプーリ)
38 第2のタイミングベルト
39 第1のタイミングベルト
100 制御部
101 メモリ

Claims (4)

  1. 定速回転しているカム軸と、
    前記カム軸上に回転可能に配設された回転カムと、
    位相調整用モータと、前記位相調整用モータの回転軸と一体的に回転する位相調整用ドライブシャフトと、この位相調整用ドライブシャフトの外周上に一体回転可能に設けられたドライブギアと、このドライブギアと噛合されて前記位相調整用ドライブシャフトの外周上を回転しながら公転する複数の遊星ギアと、前記遊星ギアと噛合されて回転する上下一対のインターナルギアとを有してなる位相調整ユニットと、
    前記下インターナルギアと前記カム軸とを一体的に回転させるための第1の回転動力伝達手段と、
    前記上インターナルギアと前記回転カムを一体的に回転させるための第2の回転動力伝達手段とを備え、
    前記位相調整用ドライブシャフトの回転を前記位相調整用モータの駆動で制御して前記回転カムの位相を調整することを特徴とするカムタイミング可変装置。
  2. 前記第1の回転動力伝達手段は、前記カム軸上に固定されて一体に回転する第1の出力側タイミングプーリと、前記下インターナルギア上に固定されて一体に回転する第1の入力側タイミングプーリと、前記第1の出力側タイミングプーリと前記第1の入力側タイミングプーリとの間に張設された動力伝達用の第1のタイミングベルトとで構成され、
    前記第2の回転動力伝達手段は、前記回転カムと一体に回転する第2の入力側タイミングプーリと、前記上インターナルギア上に固定されて一体に回転する第2の出力側タイミングプーリと、前記第2の出力側タイミングプーリと前記第2の入力側タイミングプーリとの間に張設された動力伝達用の第2のタイミングベルトとで構成した請求項に記載のカムタイミング可変装置。
  3. 定速回転しているカム軸と、
    前記カム軸上に回転可能に配設された回転カムと、
    位相調整用モータと、前記位相調整用モータの回転軸と一体的に回転する位相調整用ドライブシャフトと、この位相調整用ドライブシャフトの外周上に回転可能に設けられた上下一対の減速機構と、前記上下一対の減速機構と作動結合されて回転する上下一対のインターナルギアとを有してなる位相調整ユニットと、
    前記下インターナルギアと前記カム軸とを一体的に回転させるための第1の回転動力伝達手段と、
    前記上インターナルギアと前記回転カムを一体的に回転させるための第2の回転動力伝達手段とを備え、
    前記位相調整用ドライブシャフトの回転を前記位相調整用モータの駆動で制御して前記回転カムの位相を調整することを特徴とするカムタイミング可変装置。
  4. 前記第1の回転動力伝達手段は、前記カム軸上に固定されて一体に回転する第1の出力側タイミングプーリと、前記下インターナルギア上に固定されて一体に回転する第1の入力側タイミングプーリと、前記第1の出力側タイミングプーリと前記第1の入力側タイミングプーリとの間に張設された動力伝達用の第1のタイミングベルトとで構成され、
    前記第2の回転動力伝達手段は、前記回転カムと一体に回転する第2の入力側タイミングプーリと、前記上インターナルギア上に固定されて一体に回転する第2の出力側タイミングプーリと、前記第2の出力側タイミングプーリと前記第2の入力側タイミングプーリとの間に張設された動力伝達用の第2のタイミングベルトとで構成した請求項に記載のカムタイミング可変装置。
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