JP3698083B2 - 冷却水循環装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、冷却水循環装置、特に低温度雰囲気下における冷却水循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、冷却水を用いた冷却を行う際に冷却水を循環させるための冷却水循環装置に関するものであり、従来の技術としては冷却水循環装置を固体高分子形燃料電池の冷却に用いる特開平5−190193号のようなものがある。
【0003】
一般に燃料電池は、反応ガスである水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤ガスを電気化学反応により、燃料の持つ化学エネルギーから直接電気エネルギーに変換する装置である。この燃料電池は、電解質の違い等により様々なタイプのものに分類されるが、その一つとして、電解質に固体高分子を用いた固体高分子形燃料電池が知られている。このときの燃料極、酸化剤極の両極において進行する電極反応は、以下の通りである。
【0004】
【式1】
【0005】
燃料極に水素ガスが供給されると、燃料極では(1)の反応式が進行して水素イオンが生成する。この生成した水素イオンが水和状態で電解質、例えば固体高分子形燃料電池であれば固体高分子電解質膜内を移動して酸化剤極に至り、この酸化剤極に酸素含有ガスたとえば空気が供給されていると(2)の反応式が進行する。この(1)、(2)の電極反応は各極で進行することで、燃料電池は起電力を生じることとなる。
【0006】
このような燃料電池での発電では、燃料の持つ化学エネルギーのうち電気エネルギーに変換できない分は熱として放出される。そのため当該反応を円滑に進行させるために、循環する冷却水で燃料電池を冷却することが広く知られている。
【0007】
ところで、このような固体高分子形燃料電池は、通常、約80℃程度で作動するが、屋外で使用される場合には、氷点下まで気温が下がることがあるため、システム停止時にはシステム全体の凍結対策をとる必要がある。
【0008】
特に燃料電池システムを車両等に搭載する時には、寒冷地への移動あるいは寒冷地域での支障の無い稼動を考慮して、水に凝固点降下剤を混合した冷却水を燃料電池の冷却水とすることが一般的である。それぞれの地域の気温に応じて、水に混合する凝固点降下剤の添加量は変化し、外気温のより低い地域ではより多くの凝固点降下剤を混入する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、このような従来の方法を採用した固体高分子形燃料電池では、次に挙げる問題点がある。
【0010】
凝固点降下剤の混合割合が大きくなるに伴い、凝固点降下剤を混合させた冷却水における熱容量は低下していく。そのため、凝固点降下剤を混入した冷却水では、燃料電池の冷却を行う熱交換機能は凝固点降下剤の混合割合の増加に応じて低下していく。燃料電池では、セルごと、及び、セル面内での温度分布を均一に制御することが発電性能の面から好ましい。このように発電時の燃料電池における熱分布制御を均一にするという面から見ると、冷却水は十分に熱を除去できる熱容量でなければならないため、凝固点降下剤の混合割合はできるだけ小さくすることが望ましい。
【0011】
さらに、混合した凝固点降下剤の割合の増加に伴い冷却水の粘度は大きくなり、その結果冷却水を循環させるために必要な圧力が大きくなる。このため、循環に必要なポンプの能力が大きくなり、結果として大きなポンプを備える必要があるので、システムサイズが大きくなると共にコストアップの要因となる。
【0012】
以上のように、燃料電池の凍結対策として燃料電池用の冷却水に必要な凝固点降下剤を添加することによって、熱交換機能の低下および冷却水の粘度上昇による循環不良といった弊害が生じ、総合的な効率低下がおこることを避けることはできない。
【0013】
そこで本発明は、特に低外気温時の冷却水の凍結を防止すると共に、燃料電池などの被冷却装置稼動時における冷却水の冷却効率を最適化させ、さらに被冷却装置稼動時の冷却水の循環効率をも向上させるようにした冷却水循環装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、水に凝固点降下剤を混合した冷却水を循環させる径路の途中に冷却水で冷却される被冷却装置を設置した冷却水循環手段と、前記冷却水循環手段と連結し、前記凝固点降下剤を含む溶液を収容する第1不凍液容器と、水のみを透過させる水分離膜を介して前記第1不凍液容器と連結し、溶液を収容する第2不凍液容器と、前記水分離膜を介して前記第1不凍液容器内と前記第2不凍液容器内との水量を調整し、前記第1不凍液容器内の前記溶液を前記冷却水循環手段に供給することにより前記冷却水循環手段の前記凝固点降下剤の含有濃度を調整する凝固点降下剤濃度調整手段と、を備える。
【0015】
第2の発明は、第1の発明において、前記被冷却装置を固体高分子形燃料電池発電システムの燃料電池とする。
【0017】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1不凍液容器内と前記第2不凍液容器内の圧力を外部から調整できる圧力調整手段を備え、前記圧力調整手段により前記水分離膜を透過する水量を調整することで、前記不凍液容器内の水量を調整する。
【0018】
第4の発明は、第3の発明において、前記凝固点降下剤濃度調整手段は、前記被冷却装置の環境の温度に応じて、前記圧力調整手段を制御する。
【0019】
第5の発明は、第3の発明において、前記凝固点降下剤濃度調整手段は、前記被冷却装置の温度に応じて、前記圧力手段を制御する。
【0020】
第6の発明は、第1から5のいずれか一つの発明において、前記冷却水循環手段と前記凝固点降下剤濃度調整手段を圧力調整弁を介して連結し、前記冷却水循環手段と前記凝固点降下剤濃度調整手段の内部圧力を独立して制御する。
【0021】
【作用及び効果】
第1の発明によれば、冷却水循環手段により被冷却装置を冷却する一方、冷却水に含まれる凝固点降下剤の濃度を調整する凝固点降下剤濃度調整手段を備えることで、冷却水の凍結防止を維持する範囲で凝固点降下剤を低濃度に調整することができ、冷却水循環手段における冷却・循環効率を向上できる。
【0022】
また、凝固点降下剤濃度の異なる溶液を収容する第1不凍液容器と第2不凍液容器間を水分離膜を介して連結し、水分離膜を透過する水量を調整することで、それぞれの不凍液容器内に収容されている溶液の凝固点降下剤濃度を調整することができ、第1不凍液容器内の溶液を冷却水循環手段に供給することで、冷却水循環手段の凝固点降下剤濃度を調整することができる。
【0023】
第2の発明によれば、被冷却装置を固体高分子形燃料電池とすることで、寒冷地保管時に必要とする凝固点降下剤濃度から、燃料電池稼動時において冷却水の除熱効率と冷却水循環効率とを最適とする濃度範囲へ凝固点降下剤の濃度を調整することができる。それにより、寒冷地への移動或いは寒冷地での支障のない稼動を考慮した冷却水を燃料電池の冷却水とすることができるとともに、冷却水循環手段における冷却・循環効率を向上できる。
【0024】
第3の発明によれば、水分離膜を介して連結され、凝固点降下剤濃度の異なる溶液を収容する不凍液容器それぞれに、圧力を外部から調整できる圧力調整手段を備えることで、水分離膜を介して接する溶液それぞれが水分離膜へ及ぼす圧力を調整することができ、その圧力差に応じて水分離膜間の水の移動量を調整することができる。
【0025】
第4の発明によれば、被冷却装置の環境の温度に応じて、冷却水の凝固点降下剤濃度を凍結を回避できる範囲内で低濃度に調整できるので、凍結を確実に回避し循環効率・冷却効率を向上できる。
【0026】
第5の発明によれば、被冷却装置の温度に応じて不凍液容器内の圧力を制御する手段を備えることで、被冷却装置の熱除去に必要な熱容量を持つ凝固点降下剤濃度の冷却水を循環させることができるので燃料電池システム全体の効率を向上することができる。
【0027】
第6の発明によれば、冷却水循環手段と凝固点降下剤濃度調整手段の内部圧力を独立に制御することにより、凝固点降下剤濃度調整手段内が高圧になっても、冷却水循環手段に影響を与えずに冷却を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態において、本発明を固体高分子形燃料電池システムに用いる固体高分子形燃料電池3(図3参照、以下「燃料電池3」)を被冷却装置として、これを冷却水を循環させて冷却する冷却装置に適用する場合を説明する。
【0029】
まず、ここで冷却に用いる冷却水は、水にエチレングリコール、グリセリンなどの凝固点降下剤を混入したものであり、本実施形態においては、エチレングリコールを5〜60Vol%の濃度で水に混合した冷却水を用いる。
【0030】
第1の実施形態で冷却水中の凝固点降下剤として用いるエチレングリコールの濃度と、冷却水の熱容量および粘度の関係を図1に示す。ここで、冷却水の熱容量比率及び粘度比率は、水の熱容量及び粘度を1としたときの相対比を表す。図1のとおり、凝固点降下剤の濃度が高くなるに従って冷却水の熱容量は徐々に低下していく。つまり、凝固点降下剤の濃度が高くなると一定量の冷却水が除去できる熱量が減少し、燃料電池3での冷却系での熱交換効率が悪化する。
【0031】
特に燃料電池3では、エンジン等にくらべて冷却水と燃料電池の温度差が小さいため、循環する冷却水の量を少なくして循環系の損失を低減することが望まれており、この場合の冷却水の熱容量は大きいことが望まれる。
【0032】
一方、図1に併せて示したとおり、冷却水中の凝固点降下剤濃度が高くなるにつれ冷却水の粘度も増加していく。燃料電池3では、エンジン等に比べて冷却水の流路が特に狭く、冷却水の粘度が高くなると循環に必要なポンプ吐出圧が大きくなるため、冷却水の循環効率が悪化するだけでなく、吐出に必要な能力を持つ循環ポンプ2(図3参照)を用意するには大きなコストがかかり得策とはいえない。また、能力の大きいポンプはサイズも大きくなるため、車載するためにはレイアウトにも大きな制限を加えることになる。
【0033】
また、図2は燃料電池システム搭載の車両における寒冷地への移動あるいは寒冷地での支障の無い稼動を考慮した、冷却水の凝固点降下剤としてエチレングリコールを用いた場合のエチレングリコールの最低混合割合を示した一般的な例である。燃料電池システムの環境の温度が低くなればなるほど、凍結を避けるために冷却水中へ混合しなければならない凝固点降下剤の量が多くなっていく。
【0034】
これらより、環境温度が低温度であるときには、冷却水の凝固点降下剤濃度は凍結を回避できる範囲以内で出来るだけ低いほうがよいことがわかる。そこで、冷却水を燃料電池3で最適に使用するための本実施形態における冷却水循環装置の概略構成を図3に示す。
【0035】
本冷却水循環装置を、燃料電池3を管路の一部として冷却水を循環させることにより燃料電池3を冷却する冷却水循環系12と、冷却水循環系12を流れる冷却水内の凝固点降下剤濃度を調整する凝固点降下剤濃度調整系11より構成する。
【0036】
まず、冷却水循環系12を、冷却水タンク1と循環ポンプ2、燃料電池3(被冷却装置)、熱交換器4により構成し、冷却水をこれらの構成要素について一方向に循環させる。すなわち、冷却水タンク1内の冷却水を循環ポンプ2により汲み上げ、冷却水循環系12の一部である燃料電池3内の冷却水管路に供給し、燃料電池3の冷却を行う。
【0037】
燃料電池3内の冷却水管路の下流には、循環する冷却水の温度を燃料電池3の冷却に必要な温度になるまで除熱する熱交換器4が設置されている。燃料電池3を冷却することにより高温となった冷却水は、熱交換器4で再び燃料電池3の冷却を行うことのできる温度になり、再び冷却水タンク1に戻される。
【0038】
ここでは、冷却水タンク1の下流に循環ポンプ2を設置したが、燃料電池3の冷却水管路下流に循環ポンプ2を設置してもよい。
【0039】
一方、凝固点降下剤濃度調整系11を、凝固点降下剤濃度の異なる溶液を収容した不凍液容器5及び不凍液容器6により構成し、この2つの不凍液容器5、6を水のみを透過する水分離膜7を介して連結する。ここで、水分離膜7が常に不凍液容器5、6内の溶液に接触しているように水分離膜7を設置する。
【0040】
不凍液容器5は冷却水循環系12の冷却水タンク1に圧力調整弁8を介して連結する。また、この不凍液容器5、6それぞれに圧力調整バルブ13、14を設置し、不凍液容器5、6内の圧力を調整することにより、不凍液容器5、6間に圧力差を生じさせる。この圧力差により水分離膜7を透過する水量を調整することで、不凍液容器5内の溶液の凝固点降下剤濃度を調整し、最終的には、冷却水内の凝固点降下剤濃度を調整する。さらに、それぞれの圧力調整バルブ13、14をコントローラ9に接続し、コントローラ9では燃料電池システムの環境温度を測定する温度計測器10からの測定結果に基づきそれらの圧力調整バルブ13、14を制御する。
【0041】
コントローラ9では、測定された環境温度下で冷却水が凍結しない凝固点降下剤濃度を図2のマップにより決定する。凝固点降下剤温度が決定したら不凍液容器5内の溶液を、図2により決定した凝固点降下剤濃度にするのに必要な、または、余分な水量を判断する。そして、その量だけ水が水分離膜7を透過するような不凍液容器5、6間の圧力差を算出し、圧力調整バルブ13、14を調整する。
【0042】
その結果、水分離膜7を介して隣接する不凍液容器5、6内は水分離膜7を通じて水が透過するのに必要な浸透圧に調整され、その浸透圧に応じた凝固点降下剤濃度に調整される。
【0043】
このように凝固点降下剤濃度を調整された溶液は、圧力調整弁8を介して冷却水循環系12に供給される。圧力調整弁8を不凍液容器5内の圧力に応じて調整することにより、不凍液容器5内の圧力が高いときでも冷却水循環系12へ及ぼす影響を緩和させることができる。こうして、冷却水循環系12と凝固点降下剤濃度調整系11内の圧力を独立させることができる。
【0044】
ここで、図4に示した水分離膜7は、0.05μm以下の細孔径からなる限外ろ過膜(圧力を加えて濃度を制御するときに用いられるろ過膜。圧力に耐える強度を持つ)からなり、溶液中の凝固点降下剤であるエチレングリコールの分子径と水分子径の大きさの違いを利用して、不凍液容器5、6間において水分子のみろ過膜を透過させる。
【0045】
水分離膜7における限外ろ過膜は、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、ポリスルフォンなど様々な材料を用いて製膜によって多孔質膜が形成される。材料としては、とくに限定しないが、圧力の調整にて水分離を行うことから耐久性の高い材料を選択するほうが好ましい。
【0046】
このように、計測した環境温度に適した濃度に冷却水の濃度を調整し、冷却水を循環させることで、冷却水の熱容量の低下及び粘度の増大を抑制しながら燃料電池3内での凍結を防ぐことができる。また、このような冷却装置を備えた燃料電池システムを車に搭載した場合には、寒冷地への移動或いは寒冷地での支障のない稼動を考慮した冷却水を被冷却装置の冷却に用いることが出来るとともに、冷却系の除熱・循環効率を向上できる。
【0047】
図5に第2の実施形態における冷却水循環装置の概略構成を示す。ここでは、凝固点降下剤の濃度を決定する温度を被冷却装置である燃料電池3の冷却面の温度とする。
【0048】
つまり、温度計測器10を被冷却装置である燃料電池3に設置し、測定した温度をコントローラ9に入力する。コントローラ9では、測定した温度から除去しなければならない熱量を計算し、除去するために必要な熱容量や粘度を考慮して図1のようなマップにより冷却水の凝固点降下剤濃度を決定する。濃度を決定したら、第1の実施形態と同様に不凍液容器5、6間の圧力差から溶液の濃度を調整し、冷却水循環系12に供給することにより好適な冷却水を得ることができる。
【0049】
このように燃料電池3の温度によって凝固点降下剤濃度を決定することで、熱除去に必要な冷却水を循環することができるので、燃料電池システムの効率を向上することができる。
【0050】
ここで、温度計測器10により環境温度および燃料電池温度の両方を計測可能とすると、寒冷地での保管時には環境温度に適応した凝固点降下剤濃度とすることで冷却水の凍結を防ぎ、燃料電池システム運転時には燃料電池3の温度に適応した凝固点降下剤濃度とすることで、効率的な循環・冷却を行うことができる。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲以内で様々な変更が成し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】水の熱容量、および粘度を1としたときの相対比燃料電池3環境温度と凝固点降下剤としてのエチレングリコール濃度の関係である。
【図2】環境温度に対して適したエチレングリコール濃度を表す図である。
【図3】第1の実施形態における冷却水循環装置のブロック図である。
【図4】濃度調整のための水分離膜のイメージ図である。
【図5】第2の実施形態における冷却水循環装置のブロック図である。
【符号の説明】
3 燃料電池
5 不凍液容器
6 不凍液容器
7 水分離膜
8 圧力調整弁
10 温度計測器
11 凝固点降下剤濃度調整系(凝固点降下剤濃度調整手段)
12 冷却水循環系(冷却水循環手段)
13 圧力調整バルブ(圧力調整手段)
14 圧力調整バルブ(圧力調整手段)
【産業上の利用分野】
本発明は、冷却水循環装置、特に低温度雰囲気下における冷却水循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、冷却水を用いた冷却を行う際に冷却水を循環させるための冷却水循環装置に関するものであり、従来の技術としては冷却水循環装置を固体高分子形燃料電池の冷却に用いる特開平5−190193号のようなものがある。
【0003】
一般に燃料電池は、反応ガスである水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤ガスを電気化学反応により、燃料の持つ化学エネルギーから直接電気エネルギーに変換する装置である。この燃料電池は、電解質の違い等により様々なタイプのものに分類されるが、その一つとして、電解質に固体高分子を用いた固体高分子形燃料電池が知られている。このときの燃料極、酸化剤極の両極において進行する電極反応は、以下の通りである。
【0004】
【式1】
【0005】
燃料極に水素ガスが供給されると、燃料極では(1)の反応式が進行して水素イオンが生成する。この生成した水素イオンが水和状態で電解質、例えば固体高分子形燃料電池であれば固体高分子電解質膜内を移動して酸化剤極に至り、この酸化剤極に酸素含有ガスたとえば空気が供給されていると(2)の反応式が進行する。この(1)、(2)の電極反応は各極で進行することで、燃料電池は起電力を生じることとなる。
【0006】
このような燃料電池での発電では、燃料の持つ化学エネルギーのうち電気エネルギーに変換できない分は熱として放出される。そのため当該反応を円滑に進行させるために、循環する冷却水で燃料電池を冷却することが広く知られている。
【0007】
ところで、このような固体高分子形燃料電池は、通常、約80℃程度で作動するが、屋外で使用される場合には、氷点下まで気温が下がることがあるため、システム停止時にはシステム全体の凍結対策をとる必要がある。
【0008】
特に燃料電池システムを車両等に搭載する時には、寒冷地への移動あるいは寒冷地域での支障の無い稼動を考慮して、水に凝固点降下剤を混合した冷却水を燃料電池の冷却水とすることが一般的である。それぞれの地域の気温に応じて、水に混合する凝固点降下剤の添加量は変化し、外気温のより低い地域ではより多くの凝固点降下剤を混入する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、このような従来の方法を採用した固体高分子形燃料電池では、次に挙げる問題点がある。
【0010】
凝固点降下剤の混合割合が大きくなるに伴い、凝固点降下剤を混合させた冷却水における熱容量は低下していく。そのため、凝固点降下剤を混入した冷却水では、燃料電池の冷却を行う熱交換機能は凝固点降下剤の混合割合の増加に応じて低下していく。燃料電池では、セルごと、及び、セル面内での温度分布を均一に制御することが発電性能の面から好ましい。このように発電時の燃料電池における熱分布制御を均一にするという面から見ると、冷却水は十分に熱を除去できる熱容量でなければならないため、凝固点降下剤の混合割合はできるだけ小さくすることが望ましい。
【0011】
さらに、混合した凝固点降下剤の割合の増加に伴い冷却水の粘度は大きくなり、その結果冷却水を循環させるために必要な圧力が大きくなる。このため、循環に必要なポンプの能力が大きくなり、結果として大きなポンプを備える必要があるので、システムサイズが大きくなると共にコストアップの要因となる。
【0012】
以上のように、燃料電池の凍結対策として燃料電池用の冷却水に必要な凝固点降下剤を添加することによって、熱交換機能の低下および冷却水の粘度上昇による循環不良といった弊害が生じ、総合的な効率低下がおこることを避けることはできない。
【0013】
そこで本発明は、特に低外気温時の冷却水の凍結を防止すると共に、燃料電池などの被冷却装置稼動時における冷却水の冷却効率を最適化させ、さらに被冷却装置稼動時の冷却水の循環効率をも向上させるようにした冷却水循環装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、水に凝固点降下剤を混合した冷却水を循環させる径路の途中に冷却水で冷却される被冷却装置を設置した冷却水循環手段と、前記冷却水循環手段と連結し、前記凝固点降下剤を含む溶液を収容する第1不凍液容器と、水のみを透過させる水分離膜を介して前記第1不凍液容器と連結し、溶液を収容する第2不凍液容器と、前記水分離膜を介して前記第1不凍液容器内と前記第2不凍液容器内との水量を調整し、前記第1不凍液容器内の前記溶液を前記冷却水循環手段に供給することにより前記冷却水循環手段の前記凝固点降下剤の含有濃度を調整する凝固点降下剤濃度調整手段と、を備える。
【0015】
第2の発明は、第1の発明において、前記被冷却装置を固体高分子形燃料電池発電システムの燃料電池とする。
【0017】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1不凍液容器内と前記第2不凍液容器内の圧力を外部から調整できる圧力調整手段を備え、前記圧力調整手段により前記水分離膜を透過する水量を調整することで、前記不凍液容器内の水量を調整する。
【0018】
第4の発明は、第3の発明において、前記凝固点降下剤濃度調整手段は、前記被冷却装置の環境の温度に応じて、前記圧力調整手段を制御する。
【0019】
第5の発明は、第3の発明において、前記凝固点降下剤濃度調整手段は、前記被冷却装置の温度に応じて、前記圧力手段を制御する。
【0020】
第6の発明は、第1から5のいずれか一つの発明において、前記冷却水循環手段と前記凝固点降下剤濃度調整手段を圧力調整弁を介して連結し、前記冷却水循環手段と前記凝固点降下剤濃度調整手段の内部圧力を独立して制御する。
【0021】
【作用及び効果】
第1の発明によれば、冷却水循環手段により被冷却装置を冷却する一方、冷却水に含まれる凝固点降下剤の濃度を調整する凝固点降下剤濃度調整手段を備えることで、冷却水の凍結防止を維持する範囲で凝固点降下剤を低濃度に調整することができ、冷却水循環手段における冷却・循環効率を向上できる。
【0022】
また、凝固点降下剤濃度の異なる溶液を収容する第1不凍液容器と第2不凍液容器間を水分離膜を介して連結し、水分離膜を透過する水量を調整することで、それぞれの不凍液容器内に収容されている溶液の凝固点降下剤濃度を調整することができ、第1不凍液容器内の溶液を冷却水循環手段に供給することで、冷却水循環手段の凝固点降下剤濃度を調整することができる。
【0023】
第2の発明によれば、被冷却装置を固体高分子形燃料電池とすることで、寒冷地保管時に必要とする凝固点降下剤濃度から、燃料電池稼動時において冷却水の除熱効率と冷却水循環効率とを最適とする濃度範囲へ凝固点降下剤の濃度を調整することができる。それにより、寒冷地への移動或いは寒冷地での支障のない稼動を考慮した冷却水を燃料電池の冷却水とすることができるとともに、冷却水循環手段における冷却・循環効率を向上できる。
【0024】
第3の発明によれば、水分離膜を介して連結され、凝固点降下剤濃度の異なる溶液を収容する不凍液容器それぞれに、圧力を外部から調整できる圧力調整手段を備えることで、水分離膜を介して接する溶液それぞれが水分離膜へ及ぼす圧力を調整することができ、その圧力差に応じて水分離膜間の水の移動量を調整することができる。
【0025】
第4の発明によれば、被冷却装置の環境の温度に応じて、冷却水の凝固点降下剤濃度を凍結を回避できる範囲内で低濃度に調整できるので、凍結を確実に回避し循環効率・冷却効率を向上できる。
【0026】
第5の発明によれば、被冷却装置の温度に応じて不凍液容器内の圧力を制御する手段を備えることで、被冷却装置の熱除去に必要な熱容量を持つ凝固点降下剤濃度の冷却水を循環させることができるので燃料電池システム全体の効率を向上することができる。
【0027】
第6の発明によれば、冷却水循環手段と凝固点降下剤濃度調整手段の内部圧力を独立に制御することにより、凝固点降下剤濃度調整手段内が高圧になっても、冷却水循環手段に影響を与えずに冷却を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態において、本発明を固体高分子形燃料電池システムに用いる固体高分子形燃料電池3(図3参照、以下「燃料電池3」)を被冷却装置として、これを冷却水を循環させて冷却する冷却装置に適用する場合を説明する。
【0029】
まず、ここで冷却に用いる冷却水は、水にエチレングリコール、グリセリンなどの凝固点降下剤を混入したものであり、本実施形態においては、エチレングリコールを5〜60Vol%の濃度で水に混合した冷却水を用いる。
【0030】
第1の実施形態で冷却水中の凝固点降下剤として用いるエチレングリコールの濃度と、冷却水の熱容量および粘度の関係を図1に示す。ここで、冷却水の熱容量比率及び粘度比率は、水の熱容量及び粘度を1としたときの相対比を表す。図1のとおり、凝固点降下剤の濃度が高くなるに従って冷却水の熱容量は徐々に低下していく。つまり、凝固点降下剤の濃度が高くなると一定量の冷却水が除去できる熱量が減少し、燃料電池3での冷却系での熱交換効率が悪化する。
【0031】
特に燃料電池3では、エンジン等にくらべて冷却水と燃料電池の温度差が小さいため、循環する冷却水の量を少なくして循環系の損失を低減することが望まれており、この場合の冷却水の熱容量は大きいことが望まれる。
【0032】
一方、図1に併せて示したとおり、冷却水中の凝固点降下剤濃度が高くなるにつれ冷却水の粘度も増加していく。燃料電池3では、エンジン等に比べて冷却水の流路が特に狭く、冷却水の粘度が高くなると循環に必要なポンプ吐出圧が大きくなるため、冷却水の循環効率が悪化するだけでなく、吐出に必要な能力を持つ循環ポンプ2(図3参照)を用意するには大きなコストがかかり得策とはいえない。また、能力の大きいポンプはサイズも大きくなるため、車載するためにはレイアウトにも大きな制限を加えることになる。
【0033】
また、図2は燃料電池システム搭載の車両における寒冷地への移動あるいは寒冷地での支障の無い稼動を考慮した、冷却水の凝固点降下剤としてエチレングリコールを用いた場合のエチレングリコールの最低混合割合を示した一般的な例である。燃料電池システムの環境の温度が低くなればなるほど、凍結を避けるために冷却水中へ混合しなければならない凝固点降下剤の量が多くなっていく。
【0034】
これらより、環境温度が低温度であるときには、冷却水の凝固点降下剤濃度は凍結を回避できる範囲以内で出来るだけ低いほうがよいことがわかる。そこで、冷却水を燃料電池3で最適に使用するための本実施形態における冷却水循環装置の概略構成を図3に示す。
【0035】
本冷却水循環装置を、燃料電池3を管路の一部として冷却水を循環させることにより燃料電池3を冷却する冷却水循環系12と、冷却水循環系12を流れる冷却水内の凝固点降下剤濃度を調整する凝固点降下剤濃度調整系11より構成する。
【0036】
まず、冷却水循環系12を、冷却水タンク1と循環ポンプ2、燃料電池3(被冷却装置)、熱交換器4により構成し、冷却水をこれらの構成要素について一方向に循環させる。すなわち、冷却水タンク1内の冷却水を循環ポンプ2により汲み上げ、冷却水循環系12の一部である燃料電池3内の冷却水管路に供給し、燃料電池3の冷却を行う。
【0037】
燃料電池3内の冷却水管路の下流には、循環する冷却水の温度を燃料電池3の冷却に必要な温度になるまで除熱する熱交換器4が設置されている。燃料電池3を冷却することにより高温となった冷却水は、熱交換器4で再び燃料電池3の冷却を行うことのできる温度になり、再び冷却水タンク1に戻される。
【0038】
ここでは、冷却水タンク1の下流に循環ポンプ2を設置したが、燃料電池3の冷却水管路下流に循環ポンプ2を設置してもよい。
【0039】
一方、凝固点降下剤濃度調整系11を、凝固点降下剤濃度の異なる溶液を収容した不凍液容器5及び不凍液容器6により構成し、この2つの不凍液容器5、6を水のみを透過する水分離膜7を介して連結する。ここで、水分離膜7が常に不凍液容器5、6内の溶液に接触しているように水分離膜7を設置する。
【0040】
不凍液容器5は冷却水循環系12の冷却水タンク1に圧力調整弁8を介して連結する。また、この不凍液容器5、6それぞれに圧力調整バルブ13、14を設置し、不凍液容器5、6内の圧力を調整することにより、不凍液容器5、6間に圧力差を生じさせる。この圧力差により水分離膜7を透過する水量を調整することで、不凍液容器5内の溶液の凝固点降下剤濃度を調整し、最終的には、冷却水内の凝固点降下剤濃度を調整する。さらに、それぞれの圧力調整バルブ13、14をコントローラ9に接続し、コントローラ9では燃料電池システムの環境温度を測定する温度計測器10からの測定結果に基づきそれらの圧力調整バルブ13、14を制御する。
【0041】
コントローラ9では、測定された環境温度下で冷却水が凍結しない凝固点降下剤濃度を図2のマップにより決定する。凝固点降下剤温度が決定したら不凍液容器5内の溶液を、図2により決定した凝固点降下剤濃度にするのに必要な、または、余分な水量を判断する。そして、その量だけ水が水分離膜7を透過するような不凍液容器5、6間の圧力差を算出し、圧力調整バルブ13、14を調整する。
【0042】
その結果、水分離膜7を介して隣接する不凍液容器5、6内は水分離膜7を通じて水が透過するのに必要な浸透圧に調整され、その浸透圧に応じた凝固点降下剤濃度に調整される。
【0043】
このように凝固点降下剤濃度を調整された溶液は、圧力調整弁8を介して冷却水循環系12に供給される。圧力調整弁8を不凍液容器5内の圧力に応じて調整することにより、不凍液容器5内の圧力が高いときでも冷却水循環系12へ及ぼす影響を緩和させることができる。こうして、冷却水循環系12と凝固点降下剤濃度調整系11内の圧力を独立させることができる。
【0044】
ここで、図4に示した水分離膜7は、0.05μm以下の細孔径からなる限外ろ過膜(圧力を加えて濃度を制御するときに用いられるろ過膜。圧力に耐える強度を持つ)からなり、溶液中の凝固点降下剤であるエチレングリコールの分子径と水分子径の大きさの違いを利用して、不凍液容器5、6間において水分子のみろ過膜を透過させる。
【0045】
水分離膜7における限外ろ過膜は、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、ポリスルフォンなど様々な材料を用いて製膜によって多孔質膜が形成される。材料としては、とくに限定しないが、圧力の調整にて水分離を行うことから耐久性の高い材料を選択するほうが好ましい。
【0046】
このように、計測した環境温度に適した濃度に冷却水の濃度を調整し、冷却水を循環させることで、冷却水の熱容量の低下及び粘度の増大を抑制しながら燃料電池3内での凍結を防ぐことができる。また、このような冷却装置を備えた燃料電池システムを車に搭載した場合には、寒冷地への移動或いは寒冷地での支障のない稼動を考慮した冷却水を被冷却装置の冷却に用いることが出来るとともに、冷却系の除熱・循環効率を向上できる。
【0047】
図5に第2の実施形態における冷却水循環装置の概略構成を示す。ここでは、凝固点降下剤の濃度を決定する温度を被冷却装置である燃料電池3の冷却面の温度とする。
【0048】
つまり、温度計測器10を被冷却装置である燃料電池3に設置し、測定した温度をコントローラ9に入力する。コントローラ9では、測定した温度から除去しなければならない熱量を計算し、除去するために必要な熱容量や粘度を考慮して図1のようなマップにより冷却水の凝固点降下剤濃度を決定する。濃度を決定したら、第1の実施形態と同様に不凍液容器5、6間の圧力差から溶液の濃度を調整し、冷却水循環系12に供給することにより好適な冷却水を得ることができる。
【0049】
このように燃料電池3の温度によって凝固点降下剤濃度を決定することで、熱除去に必要な冷却水を循環することができるので、燃料電池システムの効率を向上することができる。
【0050】
ここで、温度計測器10により環境温度および燃料電池温度の両方を計測可能とすると、寒冷地での保管時には環境温度に適応した凝固点降下剤濃度とすることで冷却水の凍結を防ぎ、燃料電池システム運転時には燃料電池3の温度に適応した凝固点降下剤濃度とすることで、効率的な循環・冷却を行うことができる。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲以内で様々な変更が成し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】水の熱容量、および粘度を1としたときの相対比燃料電池3環境温度と凝固点降下剤としてのエチレングリコール濃度の関係である。
【図2】環境温度に対して適したエチレングリコール濃度を表す図である。
【図3】第1の実施形態における冷却水循環装置のブロック図である。
【図4】濃度調整のための水分離膜のイメージ図である。
【図5】第2の実施形態における冷却水循環装置のブロック図である。
【符号の説明】
3 燃料電池
5 不凍液容器
6 不凍液容器
7 水分離膜
8 圧力調整弁
10 温度計測器
11 凝固点降下剤濃度調整系(凝固点降下剤濃度調整手段)
12 冷却水循環系(冷却水循環手段)
13 圧力調整バルブ(圧力調整手段)
14 圧力調整バルブ(圧力調整手段)
Claims (6)
- 水に凝固点降下剤を混合した冷却水を循環させる径路の途中に冷却水で冷却する被冷却装置を設置した冷却水循環手段と、
前記冷却水循環手段と連結し、前記凝固点降下剤を含む溶液を収容する第1不凍液容器と、
水のみを透過させる水分離膜を介して前記第1不凍液容器と連結し、溶液を収容する第2不凍液容器と、
前記水分離膜を介して前記第1不凍液容器内と前記第2不凍液容器内との水量を調整し、前記第1不凍液容器内の前記溶液を前記冷却水循環手段に供給することにより前記冷却水循環手段の前記凝固点降下剤の含有濃度を調整する凝固点降下剤濃度調整手段と、を備えることを特徴とする冷却水循環装置。 - 前記被冷却装置を固体高分子形燃料電池発電システムの燃料電池とする請求項1に記載の冷却水循環装置。
- 前記第1不凍液容器内と前記第2不凍液容器内との圧力を外部から調整できる圧力調整手段を備え、前記圧力調整手段により前記水分離膜を透過する水量を調整することで、前記第1不凍液容器内の水量を調整する請求項1または2に記載の冷却水循環装置。
- 前記凝固点降下剤濃度調整手段は、前記被冷却装置の環境の温度に応じて、前記圧力調整手段を制御する請求項3に記載の冷却水循環装置。
- 前記凝固点降下剤濃度調整手段は、前記被冷却装置の温度に応じて、前記圧力手段を制御する請求項3に記載の冷却水循環装置。
- 前記冷却水循環手段と前記凝固点降下剤濃度調整手段を圧力調整弁を介して連結し、前記冷却水循環手段と前記凝固点降下剤濃度調整手段の内部圧力を独立して制御する請求項1から5のいずれか一つに記載の冷却水循環装置。
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