JP3697919B2 - 反射型表示素子を用いた映像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射型表示素子を用いて観察者の眼に映像を表示する映像表示装置に関するものであり、特に、小型で高精細な映像表示手段を必要とする、頭部搭載型映像表示装置、いわゆるヘッド・マウンテッド・ディスプレイに最適な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、観察者の頭部に装着され、映像形成部材により生成される画像を観察光学系により虚像投影し、観察者の瞳に導く映像表示装置は、いわゆるヘッド・マウンテッド・ディスプレイ(Head Mounted Display,HMD)と呼ばれ、一般に知られている。その映像形成部材の一つである液晶には、表示側の反対側から照明する透過型液晶と、表示側から照明する反射型液晶に大別される。
【0003】
映像表示装置に広く用いられている透過型液晶表示パネルは、背面からの照明光を透過させるため、その基板としてガラス等の透過率の高い部材を用いる必要があり、半導体製造プロセス上の制約が大きいので、高密度の画素集積化が困難である。また、各画素を駆動するTFT等の周辺回路部分には或程度の大きさが必要であり、これを同一の表示パネル上に配置しなければならないため、画素の集積度を上げようとすると、表示パネル全体に占める画素の面積、即ちいわゆる開口率が低下し、結果として照明効率及び映像品位の低下を招くという問題がある。
【0004】
一方、反射型液晶表示パネルは、シリコン等の半導体を基板とし、小型で集積度の高いものを作成する事が可能であり、しかも、前記回路部分を表示側と反対側の面に配置する事が可能で、集積度を上げても開口率の低下が少ないので、反射効率も非常に高く、明るい画像が得られる。これは、画素の大きさが小さくなるほど顕著となるので、同じ画素数の場合は、明るさを低下させる事なく表示パネルの大きさを小さくする事が可能である。また、表示パネルの大きさが同じである場合は、画素数を増やす事が可能であり、これは高精細化につながる。また、偏光変換を行う液晶層の厚みを薄くする事が原理的に可能であり、これは表示切り替え速度の向上につながる。
【0005】
このような多くのメリットを持つ反射型液晶表示パネルをHMDに用いれば、HMDに求められる明るく高精細な画像の達成に大きく寄与する事ができる。上記反射型液晶表示パネルを用いた映像表示装置の従来例として、図9に模式的に示す構成がある。これは、反射型液晶表示パネル51を映像表示素子とし、PBS(偏光ビームスプリッター)52によって、照明光源53からの照明光と反射型液晶表示パネル51で反射された観察光の分離を行い、観察光学系である接眼レンズ54により瞳55に導き、映像を拡大観察する構成である。
【0006】
また、図8に模式的に示すように、反射型液晶表示パネル51の近傍に照明光源53を配置し、照明光源53の前面に拡散板56を置いて、光源からの照明光を拡散させて反射型液晶表示パネル51に照射し、ここで反射された観察光を接眼レンズ54により瞳55に導き、映像を拡大観察する構成がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そもそも反射型液晶表示パネルを用いる場合には、パネルの表示側から照明光を照射する必要があり、映像観察の邪魔にならないように光源を配置し、なおかつ表示パネル全面を均一に照明するのは困難である。即ち、上記図9で示したような構成では、光学的なパワーを有する照明光学系を持っておらず、照明光と観察光の分離を行っているだけなので、照明面53aと瞳55が共役関係になく、大きな照明面が必要となる。この状態で照明光源53の大きさを小さくした場合、視野周辺の光束がけられるので、周辺が暗い視野となってしまう。
【0008】
また、上記図8に示したような構成では、表示パネル上の照明の均一性を上げるために、光源の前面に拡散板を置いて、光源からの照明光を十分に拡散させなければならず、結果として照明効率の低下を招いている。本発明は、これらの問題点に鑑み、照明効率を低下させる事なく、表示素子全体を均一に照明し、視野周辺まで均一に明るい良好な観察状態を確保し、小型で高精細の、反射型表示素子を用いた映像表示装置を提供する事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、映像を形成する反射型表示素子と、その反射型表示素子からの光束を瞳に導く観察光学系と、前記反射型表示素子を照明する照明光源と、その照明光源からの照明光を前記反射型表示素子を介して前記観察光学系に導く照明光学系とを備え、透過面としては非軸光学系である前記観察光学系を収差補正し、反射面としては前記照明光源の大きさを視野周辺の光束がけられることなく前記反射型表示素子に対して小さくする、アナモルフィック非球面よりなる半透過面が、前記観察光学系の一部と前記照明光学系の一部として共用されており、その照明光学系は、前記瞳と前記照明光源とが略共役関係となるように構成されているものとする。
【0010】
また、前記照明光学系は、前記照明光源からの照明光束を制限する絞りを有する構成とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図7は、それぞれ第1〜第7の実施形態の光学系の構成を模式的に示している。
【0015】
図1において、1は照明光源、2はその周りを取り囲んで上方に開口するリフレクター、3はその上端に設けられた偏光板、4はその上面に設けられた絞りである。絞り4は、その上方のプリズムブロック5の下面に設けられている。プリズムブロック5は、その上方のプリズムブロック6と接合され、その接合部は左上から右下にかけて斜面を成し、半透過面7を形成する。プリズムブロック6の上側には反射型液晶表示パネル8が配設され、またプリズムブロック5の左側には偏光板9が配設されている。そして、偏光板9の更に左方には、瞳10が配置されている。
【0016】
同図の照明光源1から射出した光束及びリフレクター2により反射された光束は、上方の偏光板3,絞り4,プリズムブロック5を経て半透過面7を透過し、プリズムブロック6を経て反射型液晶表示パネル8に入射する。ここで画像として変調された光束は、再び照明光源1側へと下方に反射され、半透過面7に入射して右方へと反射される。反射された光束は、観察光学系を構成する凹反射面であるb面に入射し、再び半透過面7を透過し、偏光板9を経て瞳10に導かれる。
【0017】
本実施形態では、観察光学系と照明光学系は、これらの間を半透過面7とした2つのプリズムブロック5,6で構成される。即ち、観察光学系は、図中のa面,b面,c面により構成されており、照明光学系はc面により構成されている。反射型液晶表示パネル8を照明する光束と、反射型液晶表示パネル8により反射された光束の分離は、半透過面7により行われている。本実施形態では、照明光学系(c面)により瞳10と照明光源1を略共役にするように設定されている。これにより、照明光源1の大きさを小さくする事ができる。尚、これらa,b,cの面記号は、後述のコンストラクションデータにおける面番号とは別に設定されている。これは、以下の実施形態についても同様である。
【0018】
また、本実施形態のように、瞳10と略共役な場所に余分な光束をカットする絞り4を配置する事により、瞳10の大きさが制限され、設計的に良好な観察状態が確保される光束のみを瞳10に導く事ができる。また、本実施形態では、照明光源1と半透過面7との間に偏光板3が配設され、また半透過面7と瞳10との間に偏光板9が配設されている。これは、照明光源1から射出した光束が半透過面7を透過せずに、ここで瞳10側に反射されて生じるゴースト光のカットを行うものである。
【0019】
例えば、偏光板3は或方向の偏光のみを透過させ、偏光板9は偏光板3で透過する偏光と90度偏光方向が回転した偏光が透過するように配置しておけば、上記ゴースト光は偏光板9によりカットされ、瞳10に入射する事はない。反射型液晶表示パネル8により変調された光束は、偏光方向が90度回転されるので、観察光学系を通過した後に偏光板9を透過し、瞳10に到達する事ができる。
【0020】
図2は、第2の実施形態として、観察光学系を非軸光学系とした形態に本発明を適用した例である。同図において、1は照明光源、2はその周りを取り囲んで右斜め下方に開口するリフレクター、更にその右斜め下方に配設される11は観察光学系を成すプリズムブロックである。プリズムブロック11の上面は、半透過面であるc面が形成されており、その右斜め上方にはコンデンサーレンズ12及び反射型液晶表示パネル8が配設されている。またプリズムブロック11の下部左方には瞳10が配置されている。
【0021】
同図の照明光源1から射出した光束及びリフレクター2により反射された光束は、プリズムブロック11のc面により反射され、コンデンサーレンズ12を経て反射型液晶表示パネル8に入射する。ここで画像として変調された光束は、再びプリズムブロック11側へと左斜め下方に反射され、コンデンサーレンズ12を経てc面よりプリズムブロック11に入射する。入射した光束は、プリズムブロック11左部のa面で全反射され、右部のb面に到達する。b面は凹反射面であり、到達した光束は、ここで入射時とは違う角度で反射され、再びa面を経て瞳10に導かれる。ここで、a面とb面の配置関係は、a面が全反射による反射と透過を行うための選択反射面となるように設定されている。
【0022】
本実施形態においては、観察光学系であるプリズムブロック11の半透過面であるc面を反射面として用い、これとコンデンサーレンズ12とで照明光学系を形成し、瞳10と照明光源1が略共役になるように設定している。これにより、照明光源1の大きさを小さくする事ができる。このc面は、透過面としては観察光学系で収差補正に寄与し、反射面としては照明光源の大きさを小さくする照明光学系の一部として寄与している。このように、観察光学系の一部と照明光学系の一部を共用する事により、効率的にコンパクト化を図る事が可能となる。
【0023】
図3は、第3の実施形態として、第2の実施形態で示した選択反射面(a面)をTIR面として別に設け、観察光学系の射出面をあらためてa面として独立させた例である。同図において、1は照明光源、2はその周りを取り囲んで左方に開口するリフレクター、4はその左面に設けられた絞りである。絞り4は、その左方のプリズムブロック5の右面に設けられている。プリズムブロック5は、その下方のプリズムブロック6と接合され、その接合部は左上から右下にかけて斜面を成し、半透過面7を形成する。
【0024】
プリズムブロック5の上側にはコンデンサーレンズ12及び反射型液晶表示パネル8が配設されている。また、プリズムブロック6は、その左方のプリズムブロック13と接合され、その接合部は左上から右下にかけて斜面を成し、TIR面を形成する。そして、プリズムブロック13の更に左方には、瞳10が配置されている。
【0025】
同図の照明光源1から射出した光束及びリフレクター2により反射された光束は、左方の絞り4,プリズムブロック5を経て半透過面7で上方へと反射され、コンデンサーレンズ12を経て反射型液晶表示パネル8に入射する。ここで画像として変調された光束は、再びプリズムブロック5側へと下方に反射され、コンデンサーレンズ12,プリズムブロック5を経て半透過面7を透過する。透過した光束は、プリズムブロック6左下部のTIR面で全反射され、右部のb面に到達する。b面は凹反射面であり、到達した光束は、ここで入射時とは違う角度で反射され、再びTIR面を経てプリズムブロック13を透過し、左部のa面を経て瞳10に導かれる。
【0026】
本実施形態においては、照明光学系はコンデンサーレンズ12及び半透過面7により構成され、これにより照明光源1と瞳10とが略共役関係におかれ、照明光源1の小型化が図られる。また、略共役面に絞りをおき、設計的な瞳径に制限している事は、第1,第2の実施形態と同様である。
【0027】
図4に、第4の実施形態として、本発明の他の構成例を示す。本実施形態は、俗にパンケーキタイプと呼ばれる観察光学系に本発明を適用したものである。同図において、照明光源1から上方へ射出した光束は、ハーフミラー或いはPBS等より成る半透過面7で左方へと反射され、コンデンサーレンズ12を経て反射型液晶表示パネル8に入射する。ここで画像として変調された光束は、再び半透過面7側へと右方に反射され、コンデンサーレンズ12を経て半透過面7を透過する。
【0028】
透過した光束は、観察光学系を成すプリズムブロック14の瞳側(後述の瞳10側)選択反射面であるa面で再び液晶側(反射型液晶表示パネル8側)へと左方に反射され、プリズムブロック14の液晶側選択反射面であるb面で再び瞳側へと右方に反射され、瞳10に導かれる。これらの選択反射面の材質としては、コレステリック液晶層等が用いられる。照明光学系は、コンデンサーレンズ12、半透過面7により構成される。これにより照明光源1と瞳10とが略共役関係におかれ、照明光源1の小型化が図られる。
【0029】
また、以下に示す実施形態においては、いわゆるケーラー照明が用いられている。光学顕微鏡等の他の光学機器において、ケーラー照明は広く用いられている。これは、照明光学系によって、光源の像を被観察物にではなく対物レンズの入射瞳位置に結像させるというものであり、被観察物を均一に効率良く照明する方式として有効である。
【0030】
以下の実施形態は、このケーラー照明を反射型表示素子を用いた映像表示装置に応用したものであって、観察光学系と観察者の瞳との間に配置されたコンバイナに対し、その瞳と略対称な位置に光源を配置し、映像表示のための観察光学系を照明光学系としても利用する事によって、光源の像を観察者の瞳上に結像させる。このとき、観察光学系は、反射型表示素子に対して、ほぼテレセントリック光学系となる。
【0031】
図5は、第5の実施形態として、上記ケーラー照明を用いた光学系の構成例を示したものである。同図において、発光ダイオードより成る照明光源1は、ハーフミラー15に対して、観察者の瞳10と略対称の位置に配置されている。この位置は、接眼レンズ16の後側焦点位置近傍にある。照明光源1から射出された光束は、矢印で示すように、ハーフミラー15により反射され、接眼レンズ16を介して反射型液晶表示パネル8に均一に照射される。反射型表示パネル8により反射された光束は、再び接眼レンズ16によって導かれ、ハーフミラー15を透過して瞳10に到達する。このとき、照明光源1の像は、瞳10位置近傍に結像しており、ケーラー照明が実現されている。
【0032】
本実施形態において、反射型液晶表示パネル8に高周波での駆動が容易な強誘電反射型液晶を用い、照明光源1にRGBの3原色に対応する少なくとも3個以上の発光ダイオードを用いて、反射型液晶表示パネル8に同期して、それらを時分割で順次発光させる事で、観察者にカラー映像を表示する事も可能である。勿論、カラーフィルターを具備する反射型カラー液晶パネルを用いる場合は、照明光源は白色の発光ダイオードや、白色蛍光灯その他を用いれば良い事は言うまでもない。
【0033】
尚、本実施形態では、コンバイナとしてハーフミラー15を用いているが、PBS(偏光ビームスプリッタ)等の他のコンバイナを利用しても良い。また、視野角に対して、照明光源1から射出する光の指向性が強すぎる場合や、瞳10に対して照明光源1の大きさが十分でない場合等に、照明光束を僅かに拡散させる程度の拡散板を照明光源1とコンバイナとの間に配置する事は、本発明の原理の応用から外れるものではない事は自明である。
【0034】
図6は、第6の実施形態として、上記ケーラー照明を用いた光学系の他の構成例を示したものである。本実施形態は、観察光学系として、凹面鏡を用いたものである。同図において、発光ダイオードより成る照明光源1は、ハーフミラー15に対して、観察者の瞳10と略対称の位置に配置されている。この位置は、凹面鏡18の焦点位置近傍にある。
【0035】
照明光源1から射出された光束は、矢印で示すように、ハーフミラー15により反射され、更にハーフミラー17に反射されて、凹面鏡18を介してハーフミラー17を透過した後、反射型液晶表示パネル8に均一に照射される。反射型表示パネル8により反射された光束は、再びハーフミラー17を透過して凹面鏡18によって導かれ、ハーフミラー17に反射された後にハーフミラー15を透過して瞳10に到達する。このとき、照明光源1の像は、瞳10位置近傍に結像しており、ケーラー照明が実現されている。
【0036】
図7は、第7の実施形態として、上記ケーラー照明を用いた光学系の他の構成例を示したものである。本実施形態は、観察光学系として、自由曲面プリズムを用いたものである。同図において、発光ダイオードより成る照明光源1は、ハーフミラー15に対して、観察者の瞳10と略対称の位置に配置されている。この位置は、自由曲面プリズム19の焦点位置近傍にある。
【0037】
照明光源1から射出された光束は、矢印で示すように、ハーフミラー15により反射され、自由曲面プリズム19を介して反射型液晶表示パネル8に均一に照射される。反射型表示パネル8により反射された光束は、再び自由曲面プリズム19によって導かれ、ハーフミラー15を透過して瞳10に到達する。このとき、照明光源1の像は、瞳10位置近傍に結像しており、ケーラー照明が実現されている。
【0038】
以下、本発明に係る映像表示装置の構成を、コンストラクションデータを挙げて、更に具体的に示す。尚、以下に挙げる実施例1〜3は、前述した第1〜第3の実施形態にそれぞれ対応している。各実施例において、ri(i=1,2,3...)は、瞳側から数えてi 番目の面の曲率半径を示す。尚、各実施例中、曲率半径に*印を付した面は、回転対称非球面或いはアナモルフィック非球面で構成された面である事を示し、各非球面の面形状を表す式は、以下に定義する。
【0039】
Figure 0003697919
但し、
Z:Z軸に平行な面のサグ
c:面の頂点での曲率(CUY)
K:円錐係数
A,B,C,D,E,F,G,H,J:それぞれ4次、6次、8次、10次、12次、14次、16次、18次、20次の変形係数
2=X2+Y2
である。
【0040】
Figure 0003697919
【0041】
但し、
Z:Z軸に平行な面のサグ
CUX,CUY:それぞれXとYの曲率
KX,KY:それぞれXとYの円錐係数
AR,BR,CR,DR:円錐からのそれぞれ4次、6次、8次、10次の変形係数の回転対称成分
AP,BP,CP,DP:円錐からのそれぞれ4次、6次、8次、10次の変形係数の非回転対称成分
である。ここで、CUX,CUYの逆数は、それぞれXとYの曲率半径であり、それぞれRDX,RDYで表し、各実施例にデータ表示されている。
【0042】
Figure 0003697919
【0043】
〔第2面(r2)の回転対称非球面係数〕
K : 0.000000
A :0.388162×10-5 B :0.152030×10-6 C :-0.252251×10-8 D :0.000000
〔第3面(r3)の回転対称非球面係数〕
K : 0.000000
A :0.435175×10-6 B :0.112877×10-7 C :-0.402269×10-10 D :0.000000
【0044】
Figure 0003697919
【0045】
尚、各面の配置データに関して、物体側から像側(+Z方向)を見たとき、Y軸は上方向に+,X軸は左方向に+であり、第1面を基準とした各々の面について、X,Y,Zはその位置を表し、A,B,Cは傾きを表す。これは以下の実施例においても同様である。また、本実施例では、第1面〜第5面により観察光学系が構成され、第7面,第8面により照明光学系が構成されている。
【0046】
Figure 0003697919
【0047】
〔第2面(r2)及び第4面(r4)のアナモルフィック非球面係数〕
KY: 0.000000 KX: 0.000000 RDX:-341.84094
AR:-0.486850×10-5 BR: 0.129060×10-8 CR:-0.188200×10-9 DR:0.000000
AP:-0.421231 BP:-0.536746 CP:-0.473816 DP:0.000000
〔第3面(r3)のアナモルフィック非球面係数〕
KY:23.379666 KX:22.126557 RDX:-56.19072
AR:0.172623×10-4BR:-0.269533×10-6CR:0.490310×10-8DR:-0.271247×10-10
AP:-0.826965×10-1BP:-0.930294×10-2CP:0.276424×10-2DP:0.196499×10-1
〔第5面(r5)及び第11面(r11)のアナモルフィック非球面係数〕
KY: 0.000000 KX: 0.000000 RDX: 100.00000
AR:-0.172239×10-6 BR: 0.327672×10-6 CR: 0.108004×10-8 DR:0.000000
AP:-0.519816×10 BP: 0.253723×10-1 CP:-0.101008×10 DP:0.000000
【0048】
Figure 0003697919
【0049】
尚、本実施例では、第1面〜第7面により観察光学系が構成され、第9面〜第12面により照明光学系が構成されている。
【0050】
Figure 0003697919
【0051】
〔第2面(r2)の回転対称非球面係数〕
K : 0.000000
A:0.749182×10-4 B:-0.104949×10-5 C:0.362648×10-7 D:-0.563498×10-9
E:0.295641×10-11 F:0.000000 G:0.000000 H:0.000000
〔第3面(r3)のアナモルフィック非球面係数〕
KY:-0.995099 KX:50.749178 RDX:-126.06681
AR:0.237363×10-4BR:-0.160488×10-6CR:0.648223×10-8DR:-0.558788×10-10
AP:-0.154193 BP:-0.883619×10-1CP:0.615473×10-1DP:0.989218×10-1
【0052】
Figure 0003697919
【0053】
尚、本実施例では、第1面〜第7面により観察光学系が構成され、第9面〜第13面により照明光学系が構成されている。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、照明効率を低下させる事なく、表示素子全体を均一に照明し、視野周辺まで均一に明るい良好な観察状態を確保し、小型で高精細の、反射型表示素子を用いた映像表示装置を提供する事ができる。
【0055】
特に、請求項2によるならば、観察者の瞳が設計エリアに制限され、良好な観察状態が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の光学系の構成を模式的に示す図。
【図2】第2の実施形態の光学系の構成を模式的に示す図。
【図3】第3の実施形態の光学系の構成を模式的に示す図。
【図4】第4の実施形態の光学系の構成を模式的に示す図。
【図5】第5の実施形態の光学系の構成を模式的に示す図。
【図6】第6の実施形態の光学系の構成を模式的に示す図。
【図7】第7の実施形態の光学系の構成を模式的に示す図。
【図8】反射型液晶表示パネルを用いた映像表示装置の従来例を示す図。
【図9】反射型液晶表示パネルを用いた映像表示装置の従来例を示す図。
【符号の説明】
1 照明光源
2 リフレクター
3 偏光板
4 絞り
5,6,11,13,14 プリズムブロック
7 半透過面
8 反射型液晶表示パネル
9 偏光板
10 瞳
12 コンデンサーレンズ
15,17 ハーフミラー
16 接眼レンズ
18 凹面鏡
19 自由曲面プリズム

Claims (2)

  1. 映像を形成する反射型表示素子と、該反射型表示素子からの光束を瞳に導く観察光学系と、前記反射型表示素子を照明する照明光源と、該照明光源からの照明光を前記反射型表示素子を介して前記観察光学系に導く照明光学系とを備え、
    透過面としては非軸光学系である前記観察光学系を収差補正し、反射面としては前記照明光源の大きさを視野周辺の光束がけられることなく前記反射型表示素子に対して小さくする、アナモルフィック非球面よりなる半透過面が、前記観察光学系の一部と前記照明光学系の一部として共用されており、
    該照明光学系は、前記瞳と前記照明光源とが略共役関係となるように構成されている事を特徴とする反射型表示素子を用いた映像表示装置。
  2. 前記照明光学系は、前記照明光源からの照明光束を制限する絞りを有する事を特徴とする請求項1に記載の反射型表示素子を用いた映像表示装置。
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