JP3697096B2 - 高周波同軸ケーブル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波同軸ケーブルに関し、特に、高周波誘導加熱装置に高周波電力を給電するために用いられる高周波同軸ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、熱間圧延設備における仕上圧延工程では、圧延ロール等のロール表面を非接触で加熱するために高周波誘導加熱装置が用いられている。図6に、従来から用いられている高周波誘導加熱装置のブロック構成図を示す。同図に示す高周波誘導加熱装置100は、50Hz又は60Hzの商用周波数電力を所望の周波数をもった高周波数電力に変換する高周波電源装置101を含む。この高周波電源装置101には、整合変圧器102を介して直列共振用コンデンサ又は並列共振用コンデンサからなる整合器103が接続される。また、整合器103には、電流変成器104を介して被加熱金属等に応じた加熱装置(加熱コイル)105が接続される。これら高周波電源装置101、整合変圧器102、整合器103、電流変成器104、加熱装置105は、それぞれ高周波給電線106によって互いに接続されている。
【0003】
このような高周波誘導加熱装置100では、一般に、数百Hz〜数百kHzの周波数をもった高周波電力が用いられ、磁界を発生する加熱装置105によって被加熱金属が加熱されるが、加熱装置105の力率低下を補うために加熱装置105に対しては数百〜数万アンペア(A)もの大電流が供給される。従って、高周波給電線106の周囲に存在する金属部材を加熱しないようにすると共に、加熱効率を高めるために、高周波給電線106における損失、電圧降下をできるだけ低減しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、高周波給電線としては、水冷式往復ブスバー、水冷式単線ケーブル、又は、円筒状の内導体と外導体とを同軸に配置した水冷式同軸ケーブル等が用いられていた。これら従来の高周波給電線では、高周波電流を導通させるための導体には、全断面のうち、電流浸透深さδによって規定される領域にしか電流が流れないことが知られている。
【0005】
ここで、電流浸透深さδ(m)は次式によって与えられる。
【数1】
Figure 0003697096
ただし、ρ:導体の抵抗率(Ωm)、μs:導体の比透磁率、μ0:真空中の透磁率〔4.0×π×10-7(H/m)〕、ω:角周波数〔2πf(rad/s)〕、である。例えば、ρ=1.8×10-8(Ωm)、μs=1である銅製導体の場合、周波数f=10kHzでδは約0.7mmとなり、周波数f=50kHzでδは約0.3mmとなる。
【0006】
また、高周波給電線に含まれる導体で発生する損失Pcbは次式によって与えられる。
【数2】
Figure 0003697096
ただし、I:電流(A)、Rcb:導体の抵抗値(Ω)、l:導体の長さ(m)、w:導体の幅、t:導体の厚さ、κ:導体の全断面積に対する電流通過断面積比(δ/t)、Pcb0:導体の全断面に電流が流れた場合に導体で発生する損失、である。
【0007】
上記式(1)及び(2)から判るように、高周波給電線における損失Pcbを低減させるためには、電流通過断面積比κ(δ/t)を大きくする必要がある。しかしながら、従来の水冷式往復ブスバー、水冷式単線ケーブル、水冷式同軸ケーブル等の電流浸透深さδは小さく、電流通過断面積比κ(δ/t)も小さくなってしまうことから、高周波給電線における損失を低減させるのは困難であった。
【0008】
一方、近年では、高周波誘導加熱装置や加熱装置(加熱コイル)を小型・可搬化し、狭隘部や現場作業等に適用することに対するニーズが強まっている。ここで、狭隘部や工事現場等において作業を行う場合、高周波給電線を小さな曲率で屈曲させる必要がある。しかしながら、従来の水冷式往復ブスバー、水冷式同軸ケーブル等は可撓性が小さいことから、狭隘部や現場等における作業に適用するのは極めて困難であった。一方、水冷式単線ケーブルは比較的高い可撓性を有するが、インダクタンスが大きく、それに起因して電圧降下も大きくなるので、実用的なものとはいえなかった。
【0009】
そこで、本発明は、損失、電圧降下を低減可能であると共に、高い可撓性、良好な取扱性を有する高周波同軸ケーブルの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明による高周波同軸ケーブルは、高周波電流を供給する際高周波電流を供給する際に用いられる高周波同軸ケーブルにおいて、外周面が絶縁体によって覆われた細径の導線を複数束ねたリッツ線からなり、前記高周波電流を伝導可能な内導体と、可撓性及び絶縁性をもった素材によって筒状に形成されており、前記内導体を収容する内側絶縁部材と、外周面が絶縁体によって覆われた細径の導線を複数束ねたリッツ線からなり、前記高周波電流を伝導可能であると共に、前記内側絶縁部材の周囲に螺旋状に撚り合わされた外導体と、可撓性及び絶縁性をもった素材によって筒状に形成されており、前記外導体の周囲を覆う外側絶縁部材とを備え、前記内導体と前記内側絶縁部材の内周面との間には、冷却流体を流通させるための内側冷却流路が形成されており、前記外導体と前記外側絶縁部材の内周面との間には、冷却流体を流通させるための外側冷却流路が形成されていることを特徴とする。
【0011】
この高周波同軸ケーブルでは、内導体及び外導体として、いわゆるリッツ線が用いられている。リッツ線とは、細径の導線を複数束ねた(撚り合わせた)ものであり、高い可撓性を有する。また、外導体は、内側絶縁部材の周囲に螺旋状に撚り合わされているので、外導体の曲げに対する抵抗は小さくなる。更に、内導体を収容する内側絶縁部材及び外導体を覆う外側絶縁部材は、何れも可撓性を有する素材(例えば、ポリエチレンテレフタレート系合成繊維等)により形成されている。従って、この高周波同軸ケーブルは、きわめて高い可撓性を有し、小さな曲率で屈曲させることができるので、狭隘部や工事現場等でも容易に取り扱うことができる。
【0012】
また、上述したように、リッツ線を構成する導線の外径は、極めて小さく(例えば、0.03〜1.0mm程度)、電流浸透深さδ(高周波電流の浸透深さ)に近いものとなる。特に、周波数が100kHz以下の場合には、リッツ線を構成する導線の外径を電流浸透深さδよりも小さくすることも可能である。この結果、高周波電流は、リッツ線を構成する各導線の断面の大部分或いは全体を効率よく流れることになる。従って、高周波抵抗を小さくすることができると共に、電流通過断面積比κを大きくすることができるので、高周波同軸ケーブルにおける損失を大幅に低減可能となる。また、内導体には、内導体固定部材を介して高周波電流が供給され、内側冷却流路には、内導体固定部材を介して冷却流体が供給される。同様に、外導体には、外導体固定部材を介して高周波電流が供給され、外側冷却流路には、外導体固定部材を介して冷却流体が供給される。これにより、内導体および外導体の双方に対して、高周波電流と冷却流体とを効率よく供給することが可能となる。
【0014】
更に、内導体の端部を保持すると共に、内導体に対して高周波電流を伝導可能であり、かつ、内側冷却流路と連通する内導体固定部材と、内導体固定部材と絶縁された状態で、内導体固定部材と同軸に保持され、外導体の端部を保持すると共に外導体に対して前記高周波電流を伝導可能であり、かつ、外側冷却流路と連通する外導体固定部材とをさらに備えると好ましい。この場合、内導体には、内導体固定部材を介して高周波電流が供給され、内側冷却流路には、内導体固定部材を介して冷却流体が供給される。同様に外導体には、外導体固定部材を介して高周波電流が供給され、外側冷却流路には、外導体固定部材を介して冷却流体が供給される。これにより、内導体及び外導体の双方に対して、高周波電流と冷却流体とを効率よく供給することができる。
【0015】
また、リッツ線からなる外導体を複数本備え、各外導体は、内側絶縁部材の周囲に螺旋状に撚り合わされていると好ましい。これにより、内導体と外導体との間における磁束の漏れを小さくすることができるので、高周波同軸ケーブルのインダクタンスが小さくなり、電圧降下を低減させることが可能となる。
【0016】
更に、外導体固定部材の端部には、フランジ部が設けられており、このフランジ部には、各外導体が固定される孔部と、冷却流体を流通させるための冷却流体流通孔とが、同心円上にそれぞれ複数かつ交互に配設されていると好ましい。これにより、外導体固定部材から外側絶縁部材の内部に流入する冷却流体の偏流を防止することができる。従って、冷却流体は、外側絶縁部材内をスムースに流れるので、外導体(リッツ線)は効率よく冷却される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による高周波同軸ケーブルの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図は本発明による高周波同軸ケーブルを示す断面図である。同図に示す高周波同軸ケーブル1は、例えば、高周波誘導加熱装置の高周波電源、整合変圧器、整合器、電流変成器、加熱装置等を互いに接続し、高周波電流を供給する際に適用可能なものである。図1及び2に示すように、高周波同軸ケーブル1の中心には、高周波電流を伝導可能な内導体2が配置されている。内導体2は、外周面が絶縁体(例えばエナメルコーティング)によって覆われた細径の導線(銅線)を複数(例えば、100本程度)束ねたリッツ線からなる。内導体2は、筒状(円筒状)に形成された内側絶縁部材3の内部に収容されている。内側絶縁部材3は、ポリエチレンテレフタレート系合成繊維等によって形成されており、良好な可撓性及び絶縁性を有する。内側絶縁部材3としては、例えば、テトロン(商標名)ブレードホースを用いるとよい。
【0019】
内側絶縁部材3の周囲には、高周波電流を伝導可能な外導体4が複数本配置されている。各外導体4は、外周面が絶縁体(例えばエナメルコーティング)によって覆われた細径の導線(銅線)を複数(例えば、12本程度)束ねたリッツ線からなる。各外導体4は、図1に示すように、内側絶縁部材3の周囲に螺旋状に撚り合わされている。各外導体4は、筒状(円筒状)に形成された外側絶縁部材5の内部に収容されている。外側絶縁部材5は、ポリエチレンテレフタレート系合成繊維等によって形成されており、良好な可撓性及び絶縁性を有する。外側絶縁部材5としても、例えば、テトロン(商標名)ブレードホースを用いるとよい。
【0020】
ここで、内側絶縁部材3の内径は、内導体2としてのリッツ線の外径よりもある程度大きく設定されている。これにより、内導体2と内側絶縁部材3の内周面との間には所定の空間部が形成され、この空間部は冷却流体を流通させるための内側冷却流路6として利用される。同様に、外側絶縁部材5の内径も、外導体4と外側絶縁部材5の内周面との間に所定の空間部が形成されるように設定されている。外導体4と外側絶縁部材5の内周面との間に形成された空間部も、冷却流体を流通させるための外側冷却流路7として利用される。
【0021】
すなわち、この高周波同軸ケーブル1では、内側絶縁部材3及び外側絶縁部材5が冷却流路の外壁を兼ねることになる。これにより、内導体2と外導体4とを絶縁するための手段と、冷却流体を流通させるための手段とを別々に設けることが不要となる。また、高周波電流が流れることによって発熱した内導体2と外導体4とをそれぞれ周囲から効率よく冷却することが可能となる。
【0022】
上述した各外導体4及び外側絶縁部材5は、外導体固定部材8に固定されている。図3に示すように、外導体固定部材8は、銅又は真鍮等の金属によって、略円筒状に形成されており、小径部81、大径部82及び内孔部83を有する。外側絶縁部材5は、外導体固定部材8の小径部81に嵌め込まれており、両者はクランプ部材9によって互いに固定されている。小径部81の先端(図3における右端)には、フランジ部84が形成されている。フランジ部84には、各外導体(リッツ線)4を外導体固定部材8に対して固定する際に用いられる取付孔部85と、冷却流体を流通させるための冷却流体流通孔86とがそれぞれ複数形成されている。各取付孔部85と、各冷却流体流通孔86とは、同心円上にそれぞれ複数かつ交互に配設されている
【0023】
各外導体4を外導体固定部材8に対して固定する際には、各外導体(リッツ線)4を構成する各導線の端部表面から絶縁体(エナメルコーティング等)を除去し、各取付孔部85に挿入する。そして、図4に示すように、取付孔部85の外方からフランジ部84をかしめる。これにより、各外導体4は、外導体固定部材8によって保持(固定)される。また、外導体固定部材8は、金属製であるので、外導体固定部材8に固定された外導体用端子15に高周波電流を流せば、高周波電流は、フランジ部84を介して各外導体4に伝えられることになる。
【0024】
また、外導体固定部材8の大径部82には、図3に示すように、内孔部83と連通する冷却流体供給管10が接続されている。また、内孔部83は、フランジ部84に形成された各冷却流体流通孔86を介して外側絶縁部材5内部の外側冷却流路7と連通する。これにより、冷却流体供給管10から冷却水等(冷却流体)を導入すれば、冷却水は、内孔部83を流通し、フランジ部84の各冷却流体流通孔86を介して外側絶縁部材5内部の外側冷却流路7に流入することになる。この際、各冷却流体流通孔86は、同心円上に等間隔を隔てて配設されているので、外導体固定部材8から外側絶縁部材5の内部に流入する冷却流体の偏流が防止される。従って、冷却流体は、外側絶縁部材5内をスムースに流れるので、外導体4(リッツ線)は効率よく冷却される。
【0025】
一方、内導体2を収容する内側絶縁部材3は、フランジ部84を介して、外導体固定部材8の内孔部83を挿通し、外導体固定部材8の端部に固定された外フランジ87を介して外方に突出している。外フランジ87と外導体固定部材8との間には、外導体固定部材8の内外をシールするためのパッキン11が配置されている。また、外フランジ87の外方に突出した内側絶縁部材3には、銅又は真鍮等の金属によって略円筒状に形成された内導体固定部材12が挿入させられており、内側絶縁部材3と内導体固定部材12とは、クランプ部材14によって互いに固定されている。
【0026】
内導体固定部材12は、フランジ部83及び外フランジ87とによって、外導体固定部材8と同軸に保持されている。また、外導体固定部材8と内導体固定部材12との間には、内側絶縁部材3が介在することになるので、両者は互いに絶縁される。そして、内側絶縁部材3内に配置されている内導体2の端部は、この内導体固定部材12によって保持されている。すなわち、内導体2を内導体固定部材12に対して固定する際には、内導体(リッツ線)2を構成する各導線の端部表面から絶縁体(エナメルコーティング等)を除去し、内導体固定部材12の端部に挿入する。そして、図5に示すように、上下から内導体固定部材12の端部をかしめる。これにより、内導体2は、内導体固定部材12よって保持(固定)される。
【0027】
また、内導体固定部材12の一端側には、端部をかしめたことにより、開口部12aが形成され、その他端側には、ホース口12bが形成されている。従って、ホース口12bから冷却水等(冷却流体)を導入すれば、冷却水は、内導体固定部材12の内部を流通し、開口部12aを介して内側絶縁部材3内部の内側冷却流路6に流入することになる。これにより、内導体2(リッツ線)は、その周囲から効率よく冷却されることになる。更に、内導体固定部材12は、金属製であるので、内導体固定部材12に固定された内導体用端子16に高周波電流を流せば、高周波電流は内導体2に伝えられることになる。なお、内導体用端子16は、絶縁材によって形成された連結ライナ17によって連結されている。
【0028】
上述した高周波同軸ケーブル1では、内導体2及び外導体4として、いわゆるリッツ線が用いられている。リッツ線とは、細径の導線を複数束ねた(撚り合わせた)ものであることから、高い可撓性を有する。また、外導体4は、内側絶縁部材3の周囲に螺旋状に撚り合わされているので、外導体4の曲げに対する抵抗は小さくなる。更に、内導体2を収容する内側絶縁部材3及び外導体4を覆う外側絶縁部材5は、何れも可撓性を有するポリエチレンテレフタレート系合成繊維等によって形成されている。従って、この高周波同軸ケーブル1は、きわめて高い可撓性を有し、小さな曲率で屈曲させることができるので、狭隘部や工事現場等でも容易に取り扱うことができる。
【0029】
また、リッツ線を構成する導線の外径は、極めて小さく(例えば、0.03〜1.0mm程度)、電流浸透深さδ(高周波電流の浸透深さ)に近いものとなる。特に、周波数が100kHz以下の場合には、リッツ線を構成する導線の外径を電流浸透深さδよりも小さくすることも可能である。この結果、高周波電流は、リッツ線を構成する各導線の断面の大部分或いは全体を効率よく流れることになる。従って、高周波抵抗を小さくすることができると共に、電流通過断面積比κを大きくすることができるので、高周波ケーブル1における損失は大幅に低減される。
【0030】
更に、リッツ線からなる複数の外導体4は、内側絶縁部材3の周囲に螺旋状に撚り合わされている。これにより、内導体2と外導体4との間における磁束の漏れを小さくすることができるので、高周波同軸ケーブル1のインダクタンスが小さくなり、電圧降下を低減させることが可能となる。
【0031】
また、内導体2には、内導体固定部材12を介して高周波電流が供給され、内側冷却流路6には、内導体固定部材12を介して冷却水が供給される。同様に、外導体4には、外導体固定部材8を介して高周波電流が供給され、外側冷却流路7には、外導体固定部材8を介して冷却水が供給される。これにより、内導体2及び外導体4の双方に対して、高周波電流と冷却流体とを効率よく供給することが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
本発明による高周波同軸ケーブルは、以上説明したように構成されているため、次のような効果を得る。すなわち、内導体および外導体としてリッツ線を用いると共に、内導体を収容する内側絶縁部材の周囲に外導体を螺旋状に撚り合わせることにより、損失、電圧降下を低減可能であると共に、高い可撓性、良好な取扱性を有する高周波同軸ケーブルの実現が可能となる。また、内導体と内側絶縁部材の内周面との間に冷却流体を流通させるための内側冷却流路を形成し、外導体と外側絶縁部材の内周面との間に冷却流体を流通させるための外側冷却流路を形成することにより、内導体と外導体の双方に対して、高周波電流と冷却流体とを効率よく供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高周波同軸ケーブルを示す断面図である。
【図2】図1におけるII−II線についての断面図である。
【図3】本発明による高周波同軸ケーブルを示す要部拡大断面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線についての断面図である。
【図5】図3におけるV−V線についての断面図である。
【図6】一般的な高周波誘導装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1…高周波同軸ケーブル、2…内導体(リッツ線)、3…内側絶縁部材、4…外導体(リッツ線)、5…外側絶縁部材、6…内側冷却流路、7…外側冷却流路、8…外導体固定部材、10…冷却流体供給管、12…内導体固定部材、12a…開口部、12b…ホース口、15…外導体用端子、16…内導体用端子、81…小径部、82…大径部、83…フランジ部、83…内孔部、84…フランジ部、85…取付孔部、86…冷却流体流通孔。

Claims (4)

  1. 高周波電流を供給する際高周波電流を供給する際に用いられる高周波同軸ケーブルにおいて、
    外周面が絶縁体によって覆われた細径の導線を複数束ねたリッツ線からなり、前記高周波電流を伝導可能な内導体と、
    可撓性及び絶縁性をもった素材によって筒状に形成されており、前記内導体を収容する内側絶縁部材と、
    外周面が絶縁体によって覆われた細径の導線を複数束ねたリッツ線からなり、前記高周波電流を伝導可能であると共に、前記内側絶縁部材の周囲に螺旋状に撚り合わされた外導体と、
    可撓性及び絶縁性をもった素材によって筒状に形成されており、前記外導体の周囲を覆う外側絶縁部材とを備え
    前記内導体と前記内側絶縁部材の内周面との間には、冷却流体を流通させるための内側冷却流路が形成されており、前記外導体と前記外側絶縁部材の内周面との間には、冷却流体を流通させるための外側冷却流路が形成されていることを特徴とする高周波同軸ケーブル。
  2. 前記内導体の端部を保持すると共に、前記内導体に対して前記高周波電流を伝導可能であり、かつ、前記内側冷却流路と連通する内導体固定部材と、前記内導体固定部材と絶縁された状態で、前記内導体固定部材と同軸に保持され、前記外導体の端部を保持すると共に前記外導体に対して前記高周波電流を伝導可能であり、かつ、前記外側冷却流路と連通する外導体固定部材とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の高周波同軸ケーブル。
  3. 前記リッツ線からなる前記外導体を複数本備え、前記各外導体は、前記内側絶縁部材の周囲に螺旋状に撚り合わされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波同軸ケーブル。
  4. 前記外導体固定部材の端部には、フランジ部が設けられており、このフランジ部には、前記各外導体が固定される孔部と、前記冷却流体を流通させるための冷却流体流通孔とが、同心円上にそれぞれ複数かつ交互に排泄されていることを特徴とする請求項に記載の高周波同軸ケーブル。
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