JP3696458B2 - 記録媒体及びその形成のためのホログラフィープロセス - Google Patents

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    • G03H2270/53Recording material dispersed into porous substrate

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラフィー記録媒体に関し、詳しくはホログラフィー記憶システムに用いて有用な媒体、若しくは光フィルタ又はビーム繰向器のような構成要素として有用な媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記憶装置及び方法の開発においては、記憶容量の増大が常に求められている。この開発の一端として、いわゆるページ方式の記憶システム、特にホログラフィーシステムが、従来の記憶装置に代わるものとして示唆されてきた。ページ方式の記憶システムは、データの、例えばページでの表示、の記憶及び読み出しを伴う。一般に、記録光が、暗く且つ透明な区域の2次元の配列(array) を通過し、ホログラフィーシステムが、これらのページのホログラフィー表示を、変化する屈折率を有するパターンとして記憶媒体内に3次元に記憶する。
【0003】
ホログラフィーシステムについては文献(D. Psaltis et al., "Holographic Memories," Scientific American, November 1995) に概略的に述べられている。ホログラフィー記憶方法の1つは位相相関多重ホログラフィーで、これについては米国特許(U.S. Patent No.5,719,691 issued February 17, 1998) に述べられている。
【0004】
図1は、ホログラフィーシステム10の基本構成要素を示す。システム10は、変調装置12、光記録媒体14、及びセンサ16を有する。変調装置12は、データを光学的に2次元で表示できる装置ならどのような装置でもよい。変調装置12は一般に、データを変調器に符号化入力する符号器に取り付けられた空間光変調器である。符号化に基づき、変調装置12が変調装置12を通過する信号ビーム20を選択的に通過させ又は阻止する。
【0005】
このようにして、信号ビーム20がデータ像で符号化される。データ像は、符号化された信号ビームを参照ビーム22と干渉させることにより、光記憶媒体14上又は内部の個所に記憶される。この干渉によって干渉パターン(又はホログラム)が生成され、このホログラムは例えば変化する屈折率のパターンとして媒体14内に捕獲される。
【0006】
複数のホログラフィー像(ホログラム)を1個所に記憶すること及び/又は複数のホログラムを一部重なり合った位置に記憶することは、例えば参照ビーム22の角度、波長、又は位相を変えることで可能である。その場合、どれを変えるかは、用いる個々の参照ビームによる。信号ビーム20は一般に、媒体14内で参照ビーム22と交叉する前にレンズ30を通過する。この交叉の前に参照ビーム22がレンズ32を通過するようにもできる。
【0007】
データが媒体14内に記憶されると、このデータは、データの記憶時に参照ビーム22が向けられたときと同じ角度、波長、又は位相(用いられた多重方式による)で参照ビーム22を媒体14と交叉させることにより取り出すことが可能である。
【0008】
再構築されたデータはレンズ34を通過し、センサ16によって検出される。センサ16は例えば電荷結合デバイス又は能動的画素センサである。センサ16は一般に、データを復号化する装置に取り付けられる。媒体に向けられる光を制御又は改変するための受動的光学要素機器、例えば光フィルタ又はビーム繰向器として、ボリュームホログラムを用いることが可能である。
【0009】
このようなホログラム記憶システムの能力は部分的に記憶媒体によって制約を受ける。鉄を不純物添加させたニオブ酸リチウムが長年の間研究目的で記憶媒体として用いられてきた。しかし、ニオブ酸リチウムは高価であり、感度が悪く(1J/cm2) 屈折率コントラスト(対比値)が比較的低く(Δnが約10-4)、又、破壊的な読み出し特性を示す(すなわち読み出し時に映像が破壊される)。したがって、代わりの媒体が、特に感光性ポリマーフィルムの領域で求められてきた。
【0010】
これについては例えば文献(Selected Papers on Holographic Recording, H.J. Bjelkagen, ed., SPIE Press, Vol. MS 130 (1996)) を参照されたい。この論文集に述べられている材料は概して、液体モノマー材料(光活性(photoactive) モノマー)及び光重合開始剤(photoinitiator)(露光時にモノマーの重合を促進させる)を有する結像系(photoimageable system) を含み、この場合、結像系は、露光にかなり不活性な有機ポリマーホストマトリックス(宿主母材)の内部に位置する。
【0011】
選択された区域において光照射による露光で媒体内へ情報を書き込む際に、露光された区域のモノマーが重合する。重合がもたらされたことによって生じるモノマー濃度の低下により、モノマーが媒体材料の暗い未露光の区域から露光された領域へ拡散する。重合とその結果としての濃度こう配とから、屈折率の変化が生じ、データを表すホログラムが形成される。
【0012】
一般に、結像系はそれからフラッドキュアリング露光(フラッド光を用いる)によって定着処理を受け、媒体内に残留する感光性が破壊される(記録機構の更なる記述については文献("Organic Photochemical Refractive Index Image Recording Systems" in "Advanced in Photochemistry," Vol. 12, John Wiley & Sons (1980)) を参照されたい)。
【0013】
この種類の大抵のホログラフィーシステムは、アクリレート・エステル(acrylate esters) のような遊離基(free-radical)光活性モノマーの光重合(photopolymerization) に基づいている。例えば米国特許出願(U.S. patent application serial no. 08/698,142) を参照されたい。
【0014】
これらの光ポリマー系は有用な結果が得られるが、光活性モノマーの重合によって生じる収縮により寸法が変化する。寸法の変化は熱膨張によっても生じる(これらの光ポリマー系の一般的な線熱膨張率は約100〜約300ppm/゜C)。これらの寸法変化は小さいけれども、記録されたホログラフィー回折格子をひずませ、データ再生の忠実度が劣化し、それによりポリマーがサポートできるデータ密度が制約されることになりがちである。
【0015】
(寸法変化で生じる具体的問題点の1つは、ブラッグ離調(Bragg detuning)で、これは平面波ボリュームホログラフィー回折格子のブラッグ角のずれのことである。ブラッグ離調の大きさは一般に、ホログラムから最大回折効率を得るために参照ビームをその当初の記録位置から回転させなければならない、その回転の程度によって定まる。)
【0016】
これらの寸法変化を克服するための試みの結果、結像系を含む有孔ガラスマトリックス(母材)での実験が行われてきた。例えば米国特許(U.S. Patents Nos. 4,842,968 and 4,187,111)及び次の文献を参照されたい。
【0017】
(文献名:V.I. Sukhanov et al., "Sol-Gel Porous Glass as Holographic Medium," [Journal of Sol-Gel Science and Technology], Vol. 8, 1111 (1997); S.A. Kuchinskii, "Principles of hologram formation in capillary composites," [Opt. Spectrosc.], Vol. 72, No. 3, 383 (1993); S.A. Kuchinskii, "The Principles of Hologram Formation in Capillary Composites," [Laser Physics], Vol. 3, No. 6, 1114 (1993); )
【0018】
(文献名(続):V.I. Sukhanov, "Heterogeneous recording media," [Three-Dimensional Holography:Science, Culture, Education], SPIE Vol. 1238, 226 (1989); V.I. Sukhanov, "Porous glass as a storage medium," [Optica Applicata], Vol. XXIV, No. 1-2, 13 (1994); and J.E. Ludman et al., "Very thick holographic nonspatial filtering of laser beams," [Opt. Eng.], Vol. 36, No. 6, 1700 (1997))
【0019】
例えば米国特許(U.S. Patent No. 4,842,968) では、有孔ガラスマトリックスが結像系中に浸されこれにより結像系がマトリックスの、開放状態の細孔内へ拡散するプロセスが開示されている。この場合、露光後、結像系の未露光の、すなわち重合されていない部分を、溶媒を用いて細孔から除去しなければならない。一般に、それから、望む屈折率コントラストが得られる別の材料が、空いた細孔内に導入される。これらのステップを経た後に初めて、読み出し可能なホログラムが形成される。
【0020】
(初めの照射ステップが、このような、従来の、マトリックスを基盤とする媒体の内部での潜像の形成に寄与していたが、この潜像は記録処理時に用いられたものと同じ波長の光では非破壊的に読み出すことができなかった。すなわち参照ビームを読み出しに用いることができなかった。したがって、ホログラムが形成されているとはみなされなかった。本明細書において、「読み出し可能なホログラム」とは、記録処理時に用いられたものと同じ波長の光で非破壊的に読み出すことができるパターンを表す。)
【0021】
ガラスマトリックスでは望ましい剛性及び構造面での完全性が得られ、又比較的厚い、例えば1mmを超える厚さの媒体が形成されるが、上記の米国特許(U.S. Patent No. 4,842,968) では、このようなマトリックスを基盤とする記録媒体には実際面で種々の欠点があることが記述されている。
【0022】
具体的には、読み出し可能なホログラムを得るために、露光後に、溶媒を用いた複雑な化学処理を行って既反応又は未反応の材料をを除去する必要がある。これらの化学処理は、商業的な便利性の面から望ましくない上、好ましくない非均一性を材料内に生じさせがちである。
【0023】
更に又、有孔ガラスマトリックスについての従来の研究は概して、単一のホログラムの記録に焦点を置いてきており、多重ホログラム(multiple holograms)を記録する可能性について実証してこなかった。例えば、従来の研究は、記録された多重ホログラムの読み出し時に生じるブラッグ離調の程度について示していなかった。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、剛性マトリックスに基づくホログラフィー材料における改良、例えば、許容可能な程度にブラッグ離調レベルの小さい、そして重要な点として、照射後にいかなる化学処理も要しない、多重ホログラムを記憶可能な媒体の開発が望まれている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は、結像系を含む剛性有孔マトリックス(母材)を有する改良記録媒体を提供する。有孔マトリックスを含む従来の媒体と異なり、本発明によれば、情報書き込みに続く溶媒処理ステップを必要とせずに、読み出し可能なホログラムを媒体内に形成できる。マトリックスの剛性のため、個別のホログラムの形成時に重合及び/又は拡散により生じるブラッグ離調はごく小さなレベルに過ぎず、例えば、先に記録したホログラムの有用性が変化することはごく僅かしかない。
【0026】
温度変動からもたらされるブラッグ離調も同様に、ごく小さな値のレベルでしかない。これによって、記録されたホログラムの記録面での寿命の改善、読み出しの忠実度の改善、及びビーム繰向器のような光学要素機器の改善が得られる。
【0027】
加えて、結像系を含むマトリックスは一般に、ホログラム形成前及び形成後並びにこれに続く定着ステップにおいてみせる光散乱が低い。読み出し時に散乱光によってノイズが生じ、データ再生の忠実度を低下させるので望ましくないが、光散乱が低いと、このノイズのレベルが減少する。
【0028】
尚、「剛性」とは、その細孔内に結像系を有するマトリックスが、25゜未満の絶対回折格子傾斜角を有する平面波回折格子の全てについて、0.1゜未満のブラッグずれ絶対値(absolute Bragg shift)を示すことを表す。ずれの計測は、弱いホログラム(回折効率0.01%未満)を空白の媒体に記録し、結像系に残留する重合可能なグループのほぼ全てを消滅させ、当初の記録位置に対するホログラムのブラッグ角での相対的な回転を計測することによって行われる。
【0029】
この仕方でのブラッグずれの計測に用いられた実験の構成は、文献(L. Dhar et al., "Temperature-induced changes in photopolymer volume holograms," [Applied Physics Letters], Vol. 73, No. 10, 1337 (1998)) に記載されている。回折格子傾斜角は(90−φ)で定義される。尚、φの定義は上記文献(L. Dhar et al.)に記述の定義と同じである。
【0030】
「剛性」は更に、25゜未満の絶対回折格子傾斜角を有する平面波回折格子の全てについて、温度変化に伴うブラッグ角変動の絶対値が0.006゜/゜C未満であることを表す。「溶媒処理」とは、結像系の物理的又は化学的性質の変化をもたらすために、結像系の導入後に有孔マトリックス内に1つ以上の液体試薬を導入することを表す。
【0031】
「低い光散乱」とは、ホログラム形成に用いられる波長の、90゜光散乱時のレイリー比(R90deg) が約7×10-3未満であることを表す。「レイリー比(Rtheta)」 とは、従来既知の性質で、媒体が単位強さの偏光化されていない光によって照射されるときに、単位体積によって角度θ(theta) の方向に散乱されるエネルギーの1ステラジアン当たりの値として定義される。
【0032】
この定義については文献(M. Kerker, [The Scattering of Light and Other Electromagnetic Radiation], Academic Press, 1969, 38)に記述がある。レイリー比(Rayleigh ratio)は一般に、既知のレイリー比を有する基準材料によって散乱されるエネルギーとの対比で得られる。
【0033】
マトリックスは概して、約10〜約50体積パーセントの相互接続された(又は開放状態の)細孔を含む有孔ガラスである。一般的な数値は、約30体積パーセントの相互接続された細孔である。細孔が相互接続されていることによって、マトリックスの材料全体にわたって結像系の導入が可能となり、又細孔間での拡散が可能となる。内部充填されたマトリックスが許容可能な性質を有する限り、特に有孔性のレベル、細孔のサイズ、およびマトリックスの厚さは、マトリックス材料及び結像系により大幅に変えることが可能である。
【0034】
マトリックスの表面の面積(すなわち、上面又は下面の面積)は概して、少なくとも6.4516cm2 (1平方インチ)で、マトリックスの厚さは一般に、少なくとも200μm、オプション(任意の選択肢)として、少なくとも500μmである。
【0035】
結像系は、1つ以上の重合可能な成分、例えば光活性モノマー又はオリゴマーを含み、これらの成分が光照射に感応してホログラムを形成する。 オプションとして、種々の機能を行わせるために添加物を結像系に含める。これらは例えば、光重合開始剤、拡散促進剤(diffusion agents)又は他の追加オリゴマー或いはポリマー材料である。結像系内の粘度(粘性率)が低いと細孔充填のプロセスが容易になる。
【0036】
本発明の一実施例においては、剛性の有孔シリカガラスのマトリックスが用いられ、このマトリックスに含まれる結像系は、ポリ(エチレングリコール)・ジアクリレート・オリゴマー(poly(ethylenglycol) diacrylate oligomer) 及びジ(エチレン・グリコール)・エチル・エーテル・アクリレート・モノマー(di(ethyleneglycol) ethyl ether acrylate monomor) を有し、又光重合開始剤も含む。
【0037】
この、結像系を含むマトリックスが、2枚のスライドガラスの間に挟まれ、露光によって前熱処理されて(precured)、オリゴマー及び/又はモノマーの一部が重合される。これに続いて、多重ホログラムが、例えば角度多重化により媒体内に書き込まれ、それからホログラムを定着させるために、すなわち残留する重合可能な成分グループを消滅させるために、フラッドキュアリング(フラッド光による安定化処理)が行われる。
【0038】
これで、ホログラムは溶媒処理を要さずに読み取りが可能となり、ブラッグ離調も僅かしかみられない。
【0039】
したがって、本発明により、結像系を含む剛性マトリックスからなり、その内部に溶媒処理を要さずに多重ホログラムを形成でき、これらホログラムが望ましい性質を示すような、改良された記録媒体が得られる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、記録媒体が、結像系を含む細孔を有する剛性有孔マトリックスからなる。マトリックスの剛性のため、個別のホログラムの形成時に重合及び/又は拡散により生じるブラッグ離調はごく小さなレベルに過ぎず、例えば、前に記録してあるホログラムの有用性が変化することはごく僅かしかない。温度変動からもたらされるブラッグ離調も同様に、ごく小さな値のレベルでしかない。又、結像系を含むマトリックスも、ホログラム形成前及び形成後並びにこれに続く定着ステップにおいてみせる光散乱が低いので有利である。
【0041】
マトリックスは概して、約10〜約50体積パーセントの相互接続された細孔を含む。一般的な数値は、約30体積パーセントの相互接続された細孔である。細孔が相互接続されていることによって、マトリックスの材料全体にわたって結像系の導入が可能となり、又細孔間での拡散が可能となる。内部充填されたマトリックスが許容可能な性質を有する限り、特に細孔の体積%、細孔のサイズ、およびマトリックスの厚さは、マトリックス材料及び結像系により大幅に変えることが可能である。
【0042】
マトリックスの表面の面積(すなわち、上面又は下面の面積)は概して、少なくとも6.4516cm2 で、マトリックスの厚さは一般に、少なくとも200μm、オプションとして、少なくとも500μmである。
【0043】
一般に、マトリックスは有孔ガラスである。本発明に適した有孔ガラスが概略的に文献(T. Elmer, "Porous and Reconstructed Glasses," [Engineered Materials Handbook, Vol. 4: Ceramics and Glasses], ASM International, 427, 1992) に述べられている。有用なマトリックス材料の1つは、コーニング社(Corning Glass) から入手できるガラス(商品名:バイコール(Vycor)) である。望む有孔性、剛性、及び光散乱特性を示す他の材料もこれに適する。
【0044】
マトリックスの表面について種々の表面準備及び処理が可能である。ガラス業者から受け入れた有孔ガラスにはマトリックス材料の表面に水分がみつかりやすいが、この水分は乾燥で除去できる。
【0045】
それから、マトリックスの表面に水分が戻ることを阻止するために、シリレーション処理(silylation)などにより、マトリックス材料の表面を疎水性にすることができる(参照文献例:E.P. Plueddemann, [Silane Coupling Agents], Plenum Press (1991))。 結像系での重合への干渉を防止し又は減少する他の処理については、この技術分野の当業者には明らかである。
【0046】
結像系は、1つ以上の光重合可能な成分、例えば光活性モノマー又はオリゴマーを含み、又これらの他、光重合開始剤、拡散促進剤又は他の追加オリゴマー或いはポリマー材料などの添加物をも含む。結像系内の粘度が低いと細孔充填のプロセスが容易になる。しかし、結像系の粘度に考慮を払うべきである一方、主たる関心をおくべきは全体的なホログラフィー特性である。
【0047】
光重合可能な成分とは、ホログラムが形成されるような、光で開始される重合作用、を受けることのできる1つ以上のモノマー及び/又はオリゴマーである。
【0048】
遊離基反応(free-radical reaction) によって重合する光活性モノマーは概してこれに適し、この種類には、アクリレート、メタクリレート(methacrylate)、スチレン、置換スチレン、ビニルナフタレン、置換ビニルナフタレン、及び他の活性ビニル誘導体のようなエチレン不飽和化合物を含有する分子が含まれるがこれに限らない。マレアート(maleate) とビニル・エーテルとの混合のような、遊離基で共重合可能な対の組み合わせ(pair system) も適している。
【0049】
この光重合可能な成分は、アクリレート系(acrylate-based)なので有利であり、ポリエーテルを基幹成分(backbone)とすることも有利である。このようなアクリレート系の成分の2つの例として、ポリ(エチレングリコール)・ジアクリレート・オリゴマー(poly(ethyleneglycol) diacrylate oligomer)及びジ(エチレン・グリコール)・エチル・エーテル・アクリレート・モノマー(di(ethyleneglycol) ethyl ether acrylate monomer)がある。
【0050】
このオリゴマーとモノマーとの混合を含む結像系が有用であることが見出されている。比較的柔軟性のあるポリエーテルの基幹成分によって低いTg が得られ、これは、上に述べたように、拡散の容易化に貢献すると信じられている。この混合は又、比較的低い粘度をみせ、これがマトリックスの細孔の充填を容易にする。類似の特性を有する他のオリゴマー及びモノマーも本発明において同様に有用であることが期待される。
【0051】
光活性モノマーに加えて、結像系は一般に光重合開始剤を含む。光重合開始剤は、比較的低いレベルの記録光、への露光時に、光重合可能成分の重合を化学的に開始し、直接に光によっての重合が必要となるのを避ける。光重合開始剤は一般に、この特定の光重合可能成分の重合を開始する種となる物質の源を提供することになる。一般に、結像系の重量を基準にして0.1〜5重量%の光重合開始剤を含めると望ましい結果が得られる。
【0052】
この技術分野の当業者に知られ市販されている種々の光重合開始剤が本発明での使用に適する。光スペクトルの可視部の光を感じる光重合開始剤を用いると有利である。特に、従来のレーザ源、例えばAr+ レーザ(458,488,514nm)及びHe−Cdレーザ(442nm)の青色光及び緑色光、周波数2増倍YAGレーザ(532nm)の緑色光、並びにHe−Neレーザ(633nm)及びKr+ レーザ(647及び676nm)の赤色光に感じるものがよい。
【0053】
遊離基の光重合開始剤で有利なものの1つは、ビス(η−5−2,4−シクトペンタジエン−1−根)ビス[2−6−ジフルオロ−3−(1H−ピロ−1−根)フェニル]チタン(bis(η-5-2,4-cyclopentadien-1-yl)bis[2,6-difluoro-3-(1H-pyrro-1-yl)phenyl]titanium)で、チバ社(Ciba Specialty Chemicals)からCGI−784の名称で市販されている。
【0054】
染料水素ドナー系(dye-hydrogen donor systems)の遊離基・光重合開始剤も使用可能である。適する染料の例としては、エオシン(eosin)、 ローズベンガル(rose bengal)、 エリスロシン(erythrosine)、 及びメチレンブルー(methylene blue)があり、適する水素ドナーとしては、n−メチル・ジエタノールアミン(n-methyl diethanol amine)のような第3級アミン(tertiary amine)がある。
【0055】
他の添加物、例えば比較的高い又は低い屈折率を有する不活性拡散促進剤、又は屈折率コントラストを改善するように設計された光活性成分も、結像系に使用可能である。しかし、有孔マトリックスの独自の性質から、これらの添加物が、従来の光重合媒体とは対照的に、本発明の媒体では異なる動作をする可能性もある。容易に作成できる調整用サンプル(試験体)によって、これら添加物の実際の効果を定めることが可能である。
【0056】
本明細書に述べる指針に基づけば、調整用サンプルを作成して、結像系内の成分が、望む特定の特性を有するか、又どのマトリックスとどの結像系との組み合わせで、上に述べた剛性と光散乱の低さとが得られるか、を定めることが可能である。光散乱が低くなる材料の選択に関するファクター(因子)を下に述べる実験例1に示す。
【0057】
結像系をマトリックスの細孔内へ従来の手法で配置することが可能である。一般に、マトリックスを結像系に浸け、細孔に十分に充填できるように十分な時間、浸しておく。この際、マトリックスの厚さ全体にわたって均一な仕方で行うことが有利である。概略的には、細孔は結像系でほぼ充填される。細孔に十分に充填することが光散乱を許容可能な低レベルに維持するために重要である。
【0058】
具体的には、重合が収縮を伴うため、充填が十分でないマトリックスに光照射すると隔離空間又は空隙が形成されることになり、これがマトリックス内の光散乱の増加をもたらす。又、真空充填手法を用いることもできる。その場合、マトリックスを真空下に置き空気を抜いてから、マトリックスを大気圧に曝さずに直接に結像系に浸ける。このような真空充填によって充填率の増加が期待できる。調整運転は容易で、これにより、望む程度の充填に要する適切な時間を定めることが可能である。
【0059】
一般に、結像系を含むマトリックスは2枚のガラス製又はプラスチック製シートの間に挟まれ、これにより媒体全体の光学的品質が保持され、又マトリックス表面での重合の酸素による阻止を減少できる。マウント(搭載用の台)、例えば真空チャック、を有する装置を用いてシートを保持させることができる。これらのマウントは基板(シート)の平行度及び/又は間隔の変化に応答して調整できる。
【0060】
このような装置においては、通常の干渉利用手法を用いて実時間で基板の平行度をモニタし、キュアリングの過程で必要な調整を行うことができる。このような手法は、例えば米国特許出願(U.S. patent application serial no. 08/867,563)に述べられている。マトリックスの表面とこれらガラス又はプラスチックのシートとの間に充填材料を置くことも可能である。この場合、充填材料は、光学的平面性のような望ましい光学的性質を維持するように選択される。
【0061】
オプションとして、結像系の光重合可能成分の一部を重合させるために、前キュアリング処理が行われる。例えば、3:2の重量比で2つの光重合可能成分すなわち、ポリ(エチレングリコール)・オリゴマー・ジアクリレート及びジ(エチレン・グリコール)・エチル・エーテル・アクリレート・モノマーを含む結像系に対して、近赤外線分光学のような手法で計測したときに、光重合可能成分の70%よりも大きい部分が反応(すなわち重合)するような前キュアリング処理が一般に行われる。
【0062】
このような前キュアリング処理は、従来のどのような方法、例えば、適切なスペクトルフィルタ処理を施した水銀灯を用いた方法でも実施できる。
【0063】
本発明の媒体は、それで、前に述べたシステムにおけるようなホログラムの記憶格納に用いることができる。一般に、読み取り可能なホログラムを媒体内に形成後、ホログラムが媒体内に定着処理される。この定着処理は、例えば、いかなる残留する重合可能成分グループをも消滅させるために、フラッドキュアリング(フラッド光による安定化処理)によって行われ、これにより、恒久的で読み取り可能なホログラムが形成される(恒久的とは、媒体内に残留する光感光性がほぼないことを意味する)。
【0064】
本発明に基づくホログラムは、ホログラムに向けられた光を制御又は改変する受動的光学要素機器を提供するために形成されるホログラムである。このような、ホログラフィー応用光学要素機器の例としては、ビームフィルタ、ビーム繰向器又はビーム偏向器、及び光カプラがある(参照文献例:L. Solymar and D. Cooke, [Volume Holography and Volume Gratings], Academic Press, 315-327 (1981))。
【0065】
ビームフィルタは、入射レーザビームの一部分でビームの他の部分と或る特定の角度をなして進む部分を分離する。具体的には、厚い伝送ホログラムのブラッグ選択度により、特定の入射角に沿う光を選択的に回折することが可能で、他の角度に沿う光が偏向されずにホログラム内を進行する(参照文献例:J.E. Ludman et al., "Very thick holographic nonspatial filtering of laser beams," [Optical Engineering], Vol. 36, No. 6, 1700 (1997))。
【0066】
ビーム繰向器は、ブラッグ角で入射する光を偏向させるホログラムである。光カプラは一般に、光をソースからターゲットへ繰向するビーム偏向器の組み合わせである。これらのホログラフィー応用光学要素機器は、前に述べたように、記録媒体内に或る特定の光干渉パターンを結像させることによって製作される。記録媒体の歪みが光学要素機器の性能を低下させる傾向があるため、本発明の剛性媒体によれば望ましい特性を有する光学要素機器が得られる。
【0067】
以下、本発明を実験例によって更に解明する。尚、これらの実験例は例示を目的とするものである。
【0068】
[光散乱に関する説明]
(実験例1)
コーニング社(Corning Glass)から、同社の製品情報シート(PI-VPG-91)に記載のプロセスで予め清浄処理された有孔ガラスサンプル(商品名:バイコール(Vycor) 7930)を入手した。これらのサンプルは、概略直径1cm、長さ1.5cmの円筒形であった。製品仕様書によれば、このガラスは、呼び細孔直径40Å、細孔サイズ分布±3Å、そして約30%の相互接続有孔性を有していた。周囲の大気からの汚染の吸収を防ぐ特別な手段は取られてなく、サンプルは僅かに黄色っぽい色合いで、多少の汚染吸収があることを示していた。
【0069】
サンプルに表1に示すような、バイコールの屈折率1.458を跨ぐ屈折率を有する7つの異なる液体が充填された(上記文献(T. Elmer, "Porous and Reconstructed Glasses")参照)。サンプルに液体を充填するのに要した時間は、液体の粘性、液体によるガラス内部表面の湿潤性、及び液体内への空気の可溶性に依り、数時間から数日にわたった(空気の可溶性が関係するのは、空気が毛管圧下で液体内に溶け込んで内部の細孔体積に残らないことが必要だからである)。
【0070】
散乱実験用の光源は、入射電力10mWのアルゴンイオンレーザ(λ=488nm)であった。散乱光を、光電子増倍管を用いて90゜の角度で収集した。これらのサンプルの空間的変動は光の波長よりも遥かに小さいため、散乱は等方性である。セル壁からのスプリアス漂遊反射及び散乱を避ける手段が取られた。不純物が発する蛍光を除くために、488nmフィルタがが収集光学系の前に置かれた。基準体として、フィルタ処理をしたトルエンサンプルが計測された。又、既知のトルエンのレイリー比、18.4×10-6cm-1を用いて光強さ計測値の絶対値への変換が行われた。
【0071】
Figure 0003696458
【0072】
図2に、正方形マークで表1のデータを示す。
加えて、表1のデータは、次の式でよく表される。
R=R0(nvycor - nliquid)2 + RB
ここに、
vycor はバイコール(Vycor) の屈折率に対する適合値、
0 は一定の振幅、RB は小さな背景値である。
【0073】
これらのパラメータに対する最良適合値は、nvycor =1.437、R0 =0.179、そしてRB =5.4×10-5 である。図2に、これらのパラメータを用いて計算したレイリー比をダイヤモンド型マークを用い実線で結んで示す。
【0074】
[ホログラフィーの説明]
(実験方法)
((結像系))
結像系は、アルドリッチ社(Aldrich) から入手した、約575の平均Mnを有する、ポリ(エチレングリコール)・オリゴマー・ジアクリレートと、同じくアルドリッチ社から入手したジ(エチレングリコール)・エチル・エーテル・アクリレート・モノマーとをオリゴマー:モノマーの重量比3:2で含み、更にチバ社(前出)から入手した可視の光重合開始剤(商品名CGI−784)を1重量%含ませた。この結像系は、せん断速度(shea rate) 100往復秒(reciprocal seconds)及び25゜Cにおいて0.17P(±10%)の粘度を示した。
【0075】
((サンプル準備))
有孔ガラスは、コーニング社(Corning Glass)から入手したガラス(商品名:バイコール(Vycor) 7930)で、呼び細孔直径40Å、細孔サイズ分布±3Å、そして約30%の相互接続有孔性を有していた(仕様表に基づく)。これらのガラスシートはサイズが10.16cm×10.16cm×0.15875cm(4”×4”×1/16”)で、細孔のエッチングの前に研削され研磨された(上記文献(T. Elmer, "Porous and Reconstructed Glasses")参照)。
【0076】
ガラスシートは約1.016cm(0.4”)角の細片に切断され、清浄処理を行わずに使用された。これらのガラス片はそれから、ガラスの厚さ全体にわたってほぼ完全且つ均一に細孔が充填されるように、少なくとも2週間、結像系に浸された。充填されたガラス片はそれから、ガラス製の顕微鏡スライド上に置かれ、顕微鏡カバー片で覆われた。
【0077】
これらの媒体はそれから、530nmよりも長い複数の波長で約10mW/cm2 で光を伝送するようにフィルタ処理された水銀灯による露光で、70%を超える範囲まで前キュアリング処理が行われた(キュアリングの程度は近赤外線分光学の手法で計測された)。
【0078】
((ホログラフィーによる記録))
記録用の光源は、ダイオード励起による周波数倍増Nd:YAGレーザで532nmの光が得られるものであった。この光は、空間的にフィルタ処理されコリメート(平行化)処理されて、平面波ビームが得られた。この光は干渉計の2個のアーム間に半波長板及び偏光ビーム分割器によって分割された。分割されたこれらのビームは記録面と44゜の角度で交叉した(サンプル外面)。ホログラムは、サンプルを回転させて角度多重化して記録させた。
【0079】
ホログラムの記録後、サンプルは、残留する未反応の種成分(光重合可能成分)を消滅させるために、530nmよりも長い波長で光を伝送するようにフィルタ処理されたクセノンランプでフラッドキュアリング処理される。干渉系の1個のアームを阻止し、サンプルを回転させながら、他方のアームによって回折され伝送された光の強さを記録することによって、ホログラムが読み取られた(回転の1段階あたりの回転角は0.003゜であった)。
【0080】
ホログラムの回折効率は、回折された光の強さの、回折され伝送された光の強さの和に対する比を取って計算された、
【0081】
(実験例2)
ダイナミックレンジを計測するために、サンプル角−25゜から25゜までの角度と2゜の角度間隔とを用いて26個のホログラムが角度多重化して記録された。サンプル角は、サンプルと直角をなす線と記録アームの2等分線との間の角度として定義される(記録アーム間の角度間隔は空気中で計測して44゜であった)。これら26個のホログラムの回折効率の角度走査(角度別分布)を図3(A)に示す。
【0082】
図3(B)には、サンプル角1゜で記録したブラッグピーク(Bragg peak)の拡大図を、Kogelnikのカップル波理論(H. Kogelnik, "Couple Wave Theory for Thick Hologram Gratings," [The Bell System Technical Journal], Vol. 48, No. 9, 2909 (1969)) を用いたこれらデータへの最良適合値との対比で示す。
【0083】
これらデータについて、上記文献の式(43)により、この材料の既知の屈折率、記録アーム間の角度間隔、サンプル角、並びに記録及び読み取り時の使用波長を用いて適合化が行われた。データへの最良適合値を得るには、媒体の厚さの数値のみが変更可能であった。
【0084】
記録材料のダイナミックレンジが、回折効率から計算された。M#の値(すなわち、多重ホログラムの回折効率の平方根の和)が、累積(総)露光時間の関数として図4にプロット(点描作図)された。
【0085】
(実験例3)
媒体の有効寸法安定性を計測するために、15個の、比較的弱いホログラム(すなわち、回折効率が0.1%未満)が、サンプル角−28゜から28゜までの角度と4゜の角度間隔とを用いて角度多重化して記録された。角度ずれ、すなわち各ホログラムが記録されたサンプル角と各ホログラムについて最大回折効率が計測されたサンプル角との差を図5に実線で示す。
【0086】
記録されたホログラムについてのずれは無視できる程度、すなわち計測技術の誤差範囲内であり、この記録媒体の寸法安定性が高いことが実証された。対比として、0.1%の横方向収縮と9×10-4の全体屈折率変化とを示す材料から予想される角度ずれを図5に破線で表す。もしマトリックスが細孔内の重合樹脂の収縮に耐える剛性を備えていなかったら、本発明のガラスポリマー系モデルでも、この対比モデル系が示すブラッグ離調と同レベルの離調の発生が予想されたであろう。
【0087】
(実験例4)
この実験例の媒体を準備するために、2個の、厚さ1.1mmのガラスシートが、シートの平行度及び/又は間隔の変化に応答して調整可能なマウント、例えば真空チャック、を有する装置上に置かれた。実験方法の項で述べたようなプロセスで製作された、結像系を充填したマトリックスが、これらシートの間に置かれ、その際、充填されたマトリックスを確実に搭載するために別の結像系が接着剤として用いられる。
【0088】
光学系は、実験例2及び3で用いられたものと同じであった。信号アームの、一連の光学系を介し又媒体を介して結像され、電荷結合デバイスの検出器で記録されたデータ配列の、強さプロファイルを図6に示す。データ配列の各画素は、検出器の配列の、これと対応する画素上にマッピング(写像)される。検出器によって捕獲された画素の強さのヒストグラム(分布図)をプロットして強さプロファイルを分析した。このヒストグラムを図7に示す。
【0089】
(a)光を阻止する画素の強さを中心とする強さ分布と、(b)光を通過させる画素を中心とする強さ分布との間の部分的重なりの程度を用いて、結像誤差の検出確率を計算した。この計算結果として得られた確率は、誤差のない復元(再生)を保証するために要する限度よりも遥かに低い(すなわち、遥かによい))値であった。
【0090】
(実験例5)
本発明の媒体に記録され書き込まれたボリュームホログラムに対する温度の影響を計測した。実験に用いられたサンプルは、実験方法の項で述べたようなプロセスで製作された。サンプル温度を正確に計測するために、0.0762mm(0.003”)ゲージの熱電対が前キュアリング処理の間、マトリックスに取り付けられた。
【0091】
13個の、弱いホログラム(すなわち、回折効率が0.01%未満)が、サンプル角−20゜から28゜までの角度と4゜の角度間隔とを用いて角度多重化して記録された。ホログラムの記録後、サンプルは、残留する未反応の種成分を消滅させるために、530nmよりも長い波長で光を伝送するようにフィルタ処理されたクセノンランプでフラッドキュアリング処理される。サンプルを支持する顕微鏡スライドの外部表面に薄膜ヒータを取り付けて、媒体の27゛Cから55゛Cまでの温度制御が可能な加熱を行うことができた。
【0092】
ビームのうちの1つのビームの回折強さをサンプル角の関数として記録することにより、13個の記録されたホログラムのブラッグ角を異なる温度で計測した。8個の異なる温度におけるブラッグ角のずれ(本来の記録位置からのずれ)を図8に示す。
【0093】
温度によるブラッグ角のずれは、2枚の剛性ガラス基板の間に挟まれた薄層の従来の光ポリマーシステムの場合のそれよりも1桁小さい(例えば、上記の文献(L. Dhar et al., "Temperature-induced changes in photopolymer volume holograms,") を参照されたい)。図9(A)は、図8と同じデータを、Δθsに関して異なる尺度で表したものである。
【0094】
図9(B)は、上記の文献(L. Dhar et al., "Temperature-induced changes in photopolymer volume holograms,")に述べられているような従来のポリマー媒体において計測されたブラッグ角のずれの、温度への依存性を、図9(A)と同じ尺度で示す。本発明の媒体では、従来のポリマー媒体よりも、温度に関して遥かに大きな作業領域が得られることとなる。
【0095】
以上の説明は、本発明の実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
尚、特許請求の範囲に記載した参照番号は発明の容易な理解のためで、その技術的範囲を制限するよう解釈されるべきではない。
【0096】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、従来の技術の媒体と異なり、ホログラム形成時に生じるブラッグ離調及び温度変動によるブラッグ離調が小さく、又、ノイズを起因する光散乱も低い、優れた特性のホログラムを多重形成できる。更に、情報書き込みに続く溶媒処理も必要としない。以上のような特長を有する改良された記録媒体が得られる。そして、記録されたホログラムの記録面での寿命の改善、読み出しの忠実度の改善、及びビーム繰向器のような光学要素機器の改善が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラフィー記憶システムの基本構成要素を示す略図である。
【図2】内部充填された有孔材料の光散乱特性に対して種々の充填材料が及ぼす影響を示す線図である。
【図3】(A)及び(B)からなり、それぞれ、本発明により記録された多重ホログラムの回折効率の角度に対する走査分布及びこのようなホログラムの1つについてのブラッグ・ピークを示す角度走査線図である
【図4】本発明の一媒体のM#を累積露光時間(総露光時間)の関数としてプロットした線図である。
【図5】本発明に基づき記録された多重ホログラムの角度ずれを示す線図である。
【図6】本発明の一媒体を介して結像されたデータ配列の強さプロファイルを示す説明図である。
【図7】本発明の一媒体を介して結像されたデータ配列の強さ計測値のヒストグラム(分布図)である。
【図8】本発明の一媒体内に記憶されたホログラムのブラッグ角のずれを温度を変えて計測した値の線図である。
【図9】(A)及び(B)からなり、(A)は本発明のホログラムのブラッグ角のずれに関して図8と同じデータを、異なる尺度で表した線図であり、(B)は種々のサンプル温度に対するブラッグ角のずれを従来の光ポリマー媒体に関して(A)と同じ尺度で示す線図である。
【符号の説明】
10 ホログラフィーシステム
12 変調装置
14 光記録媒体
16 センサ
20 信号ビーム
22 参照ビーム
30、32、34 レンズ

Claims (25)

  1. (a)相互接続された細孔を有する剛性マトリックスからなる記録媒体(14)の、選択された領域を光照射するステップであって、前記マトリックスの前記細孔が、1つ以上の光重合可能な成分からなる画像形成材料から構成され、前記光照射が前記1つ以上の光重合可能な成分の重合をもたらす光照射ステップ、及び
    (b)残留する光重合可能な成分を消滅させるために前記光照射後にフラッドキュアリングによって前記記録媒体に定着処理を施す定着ステップ
    からなることを特徴とするホログラフィープロセス。
  2. 前記マトリックスが、10〜50体積パーセントを有する相互接続された細孔からなることを特徴とする請求項1のプロセス。
  3. 前記画像形成材料から構成される前記マトリックスが前記光照射の前後に低い光散乱を示すことを特徴とする請求項1のプロセス。
  4. 前記マトリックスの表面の面積が少なくとも6.4516cm2 であることを特徴とする請求項1のプロセス。
  5. 前記マトリックスが少なくとも200μmの厚さを有することを特徴とする請求項1のプロセス。
  6. 前記マトリックスが少なくとも500μmの厚さを有することを特徴とする請求項5のプロセス。
  7. 少なくとも1つの光重合可能な成分がアクリレート系の成分であることを特徴とする請求項1のプロセス。
  8. 前記アクリレート系の光重合可能な成分が、ポリエーテルの基幹成分からなることを特徴とする請求項7のプロセス。
  9. 前記アクリレート系の光重合可能な成分が、ポリ(エチレングリコール)・オリゴマー・ジアクリレートからなることを特徴とする請求項8のプロセス。
  10. 前記画像形成材料が更に、ジ(エチレン・グリコール)・エチル・エーテル・アクリレート・モノマーからなることを特徴とする請求項9のプロセス。
  11. 前記光照射によって多重ホログラムが形成されることを特徴とする請求項1のプロセス。
  12. (a)相互接続された細孔を有する剛性マトリックスであって、前記マトリックスの前記細孔が、1つ以上の光重合可能な成分からなる画像形成材料から構成される剛性マトリックスからなり、前記マトリックスの光照射時に、前記1つ以上の光重合可能な成分がもたらされ、該光照射後に、残留する光重合可能な成分を消滅させ、恒久的で読み取り可能なホログラムを形成するために、フラッドキュアリングによって定着するステップが行われることを特徴とする記録媒体(14)。
  13. 前記マトリックスが、10〜50体積パーセントを有する相互接続された細孔からなることを特徴とする請求項12の媒体。
  14. 前記マトリックスが前記光照射の前後に低い光散乱を示すことを特徴とする請求項12の媒体。
  15. 前記マトリックスの表面の面積が少なくとも6.4516cm2 であることを特徴とする請求項12の媒体。
  16. 前記マトリックスが少なくとも200μmの厚さを有することを特徴とする請求項12の媒体。
  17. 前記マトリックスが少なくとも500μmの厚さを有することを特徴とする請求項16の媒体。
  18. 少なくとも1つの光重合可能な成分がアクリレート系の成分であることを特徴とする請求項12の媒体。
  19. 前記アクリレート系の光重合可能な成分が、ポリエーテルの基幹成分からなることを特徴とする請求項18の媒体。
  20. 前記アクリレート系の光重合可能な成分が、ポリ(エチレングリコール)・オリゴマー・ジアクリレートからなることを特徴とする請求項19の媒体。
  21. 前記画像形成材料が更に、ジ(エチレン・グリコール)・エチル・エーテル・アクリレート・モノマーからなることを特徴とする請求項20の媒体。
  22. 前記媒体が更に、
    (B)それぞれ前記マトリックスの第1の表面及び第2の表面上に位置する第1のシート及び第2のシート;からなり、
    前記第1及び第2のシートが、ガラス及びプラスチックのうちから選択される材料から形成される、ことを特徴とする請求項12の媒体。
  23. (a)ガラス体の10〜50体積パーセントを有する相互接続された細孔を有する有孔ガラス体からなる記録媒体を提供するステップであって、画像形成材料を含む前記相互接続された細孔は一部が光重合された光重合化材料からなる記録媒体を提供するステップ、
    (b)記録媒体の選択された領域にホログラフィック露光を照射するステップであって、前記ホログラフィック照射がさらに前記光重合材料の重合を含み、少なくとも0.5%の回折効率を有する可読ホログラムが溶媒処理なしに形成されるホログラフィック露光を照射するステップ、
    (c)少なくとも一回ステップ(b)を繰り返すステップであって、ステップ(b)の各繰り返しは前記記録媒体の連続回転において実行され、4度或いはそれよりも小さい隣接したホログラム間での角度間隔を有する複数の異なった、多重化されたホログラムが前記記録媒体に形成されるステップ、及び
    (d)複数のホログラムの形成に続いて、前記記録媒体を照射し、残留する光重合可能な成分を消滅させるためにフラッドキュアリングによって定着するステップ
    からなるプロセス。
  24. ステップ(a)に記載された光重合材料は少なくとも70%が重合された請求項23記載のプロセス。
  25. 前記光重合材料はアクリレート系である請求項23記載のプロセス。
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