JP3695107B2 - ピストン及びピストンピン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば内燃機関などに使用されるピストン及びピストンピンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、内燃機関のピストンとしては、図9に示すようなものがある(例えば、特開平4−58667号公報参照)。
即ち、図9に示すように、ピストン2は、内燃機関のシリンダブロックに設けられるシリンダ1に、ピストンリングであるトップリング3、セカンドリング4、オイルリング5等を介して、摺動自由に嵌挿保持される。
【0003】
前記ピストン2の外周には、前記のピストンリング4、5、6を所定間隙を以って収容するトップリング溝2A、セカンドリング溝2B、オイルリング溝2Cが刻設されている。
そして、その下方部において、当該ピストン2をコネクティングロッド6(延いてはクランク軸7)に連結するためのピストンピン9を保持するピストンピンボス部2D(以下、単にピンボス部とも言う)が設けられている。このピンボス部2Dは、クランク軸7の長手方向に並んで2股状にピストン2の裏面から下方に延びて形成される。
【0004】
そして、各ピンボス部2Dには、クランク軸長手方向に沿ってピストンピン孔8が開口され、該ピストンピン孔8にスナップリング等を介して位置規制しつつピストンピン9を嵌挿保持するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のピストンにおいては、十分な軽量化が図られておらず、慣性重量の増大、延いてはコネクティングロッド、ピストンピン、クランク軸の強度向上に伴う重量増大等を招く結果となっていた。
また、その結果、フリクションの低減(延いては出力増大)、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を十分に促進させることができていなかった。
【0006】
また、一方で、上記従来のピストンにおいては、以下のような惧れがある。
即ち、近年の高出力化等に伴い燃焼が増加する傾向にあるが、ピストンピン9は、図2(A)に示すように、燃焼圧を受けて上面凸に弓なり状に変形するので、図中A点に示す、ピストンピン孔8の内側端面上側における面圧が局所的に増加する延いては摩耗やスカッフ等が生じ易くなると言った惧れがある。
また、慣性力が作用して、ピストンピン9が反対に下面凸に弓なり状に変形したときは、ピストンピン孔8の内側端面下側における面圧が局所的に増加すると言った惧れがある。
【0007】
このため、この局所的な面圧増大を緩和するべく、ピストンピンやピンボス部の全長を伸ばし受圧面積を稼いで平均面圧を低減すると言った方策も考えられるが、かかる方策では、上述した軽量化の要請等に反することとなり、好ましい方策であるとは言えなかった。
本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされたもので、ピストンピンとピンボス部間の局所的な面圧増大を緩和しつつ、同時に慣性重量の軽量化をも図れるようにしたピストン及びピストンピンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明に係るピストンは、ピストンの裏面に2股状に設けられるピンボス部と、両ピンボス部に同軸的に開口されるピストンピン孔と、を含んで構成され、両ピストンピン孔にかけ渡されて嵌挿保持されるピストンピンと、コネクティングロッドと、が、両ピンボス部間において連結されるピストンであって、前記ピンボス部の内側端面において、前記ピストンピン孔をピストン移動方向に縦断させて肉抜き部を凹設するようにした。
【0009】
かかる構成とすれば、ピンボス部の内側端面において、ピストンピン孔を縦断させて、ピストンピン孔の上下各側に前記肉抜き部を凹設するようにしたので、燃焼圧や慣性力が作用してピストンピンが変形したときにおいて、ピンボス部の内側端面近傍で発生する局所的な高面圧の発生延いてはスカッフ等の生じる惧れを効果的に抑制することができると同時に、ピストンの軽量化を促進することができる。
【0010】
即ち、ピストンピンやピンボス部の摩耗・スカッフ等を抑制して以って耐久性を効果的に向上させることができると同時に、慣性重量の軽量化延いてはフリクションの低減(延いては出力増大)、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を効果的に図ることができる。
請求項2に記載の発明では、前記ピストンピン孔に前記ピンボス部の内側端面に臨む油溝が凹設されている場合に、前記肉抜き部の肉抜き開始点を、前記ピンボス部の内側端面上における、当該肉抜き部により近い側のピストンピン孔と油溝との交点とするようにした。
【0011】
請求項3に記載の発明では、前記ピストンピン孔に前記ピンボス部の内側端面に臨む油溝が凹設されていない場合に、前記肉抜き部の肉抜き開始点を、前記ピンボス部の内側端面上におけるピストンピン孔の水平方向最大内径位置とするようにした。
請求項2や請求項3に記載の発明によれば、上記の作用効果を奏しつつ、更に、ピストンピン孔とピストンピン間の潤滑特性を良好に維持させることが可能となる。
【0012】
請求項4に記載の発明では、前記肉抜き部の前記ピンボス部の内側端面からの肉抜き深さの最大位置を、ピストン移動方向から見たときのピストンピン孔中心軸と当該肉抜き部との交点とするようにした。
かかる構成とすれば、ピストンピン孔の円周方向において、最も面圧が高くなるであろう位置における局所的な面圧の増加を効果的に抑制することが可能となる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、前記肉抜き部のピストン移動方向から見たときの凹形状を、前記ピストンピンの変形後の外形と、前記ピストンピン孔の変形前の内形と、が交差したときの交線とするようにした。
かかる構成とすれば、前記肉抜き部のピストン移動方向から見たときの凹形状の最適化が図れ、ピンボス部の内側端面近傍で発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制することができると同時に、軽量化を効果的に促進することができる。
【0014】
請求項6に記載の発明では、記ピストンピン孔の上側に設けられる肉抜き部の肉抜き深さを、前記ピストンピン孔の下側に設けられる肉抜き部の肉抜き深さより深くするようにした。
かかる構成とすれば、燃焼圧が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の内側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を最大限効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の内側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を抑制しながら、なおかつ軽量化を促進させることなどが可能となる。
【0015】
請求項7に記載の発明では、前記ピストンにおいて、更に、前記ピンボス部の外側端面、前記ピストンピン孔と連通し、かつピストン移動方向に延びる外側肉抜き部を凹設するようにした。
かかる構成とすれば、燃焼圧が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の内側端面上側及びピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の内側端面下側及びピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制でき、なおかつ軽量化や生産性等を促進させることなどが可能となる。
【0016】
請求項8に記載の発明に係るピストンは、ピストンの裏面に2股状に設けられるピンボス部と、両ピンボス部に同軸的に開口されるピストンピン孔と、を含んで構成され、両ピストンピン孔にかけ渡されて嵌挿保持されるピストンピンと、コネクティングロッドと、が、両ピンボス部間において連結されるピストンであって、前記ピンボス部の外側端面において、前記ピストンピン孔と連通し、かつピストン移動方向に延びる外側肉抜き部を凹設するようにした。
【0017】
かかる構成とすれば、燃焼圧が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制でき、なおかつ軽量化等を促進させることなどが可能となる。
【0018】
請求項9に記載の発明では、前記外側肉抜き部を、前記ピストンピン孔の上側と下側とに設、前記ピストンピン孔の下側に設けられる外側肉抜き部の肉抜き深さを、前記ピストンピン孔の上側に設けられる外側肉抜き部の肉抜き深さより深くするようにした。
かかる構成とすれば、燃焼圧が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を最大限効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を抑制しながら、なおかつ軽量化や生産性等を促進させることなどが可能となる。
【0019】
請求項10に記載の発明に係るピストンピンは、
ピストンピンの支持方式がプレスフィット方式である場合において、
ピストンピンの端部近傍の円筒外周面の下側にピストンピン肉抜き部を凹設するようにした。
かかる構成とすれば、燃焼力が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を抑制しながら、なおかつ軽量化を促進させることなどが可能となる。
【0020】
請求項11に記載の発明では、前記ピストンピン肉抜き部の肉抜き開始位置を、ピストンピンの水平方向最大外径位置とし、前記ピストンピン肉抜き部の肉抜き深さの最大位置を、ピストンピンの真下とするようにした。
かかる構成とすれば、ピストンピン孔の円周方向において、最も面圧が高くなるであろう位置における局所的な面圧の増加を効果的に抑制することが可能となる。
【0021】
請求項12に記載の発明では、前記ピストンピン肉抜き部の外延形状を、前記ピストンピンの変形後の外形と、ピストンピン孔の変形前の内形と、が交差したときの交線とするようにした。
かかる構成とすれば、前記ピストンピン肉抜き部の凹形状の最適化が図れ、燃焼力が作用したときにピストンピン孔(ピンボス部)の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を最大限効果的に抑制することができると同時に、ピストンピン(慣性重量)軽量化を効果的に促進することができる。
【0022】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1つに記載のピストンと、請求項10〜請求項12の何れか1つに記載のピストンピンと、を組み合わせて使用することを特徴とする。
かかる構成によれば、比較的簡単な構成で、燃焼圧や慣性力が作用してピストンピンが変形したときにおいて、ピンボス部(ピストンピン孔)の内側端面や外側端面近傍で発生する局所的な高面圧の発生延いてはスカッフ等の生じる惧れを効果的に抑制することができると同時に、ピストンの軽量化を促進することができる。
【0023】
即ち、生産性等を一層向上させつつ、ピストンピンやピンボス部の摩耗・スカッフ等を抑制して以って耐久性を効果的に向上させることができると同時に、慣性重量の軽量化延いてはフリクションの低減(延いては出力増大)、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を効果的に図ることができる。
【0024】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ピンボス部の内側端面近傍で発生する局所的な高面圧の発生延いてはスカッフ等の生じる惧れを効果的に抑制することができると同時に、ピストンの軽量化を促進することができる。即ち、ピストンピンやピンボス部の摩耗・スカッフ等を抑制して以って耐久性を効果的に向上させることができると同時に、慣性重量の軽量化延いてはフリクションの低減、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を効果的に図ることができる。
【0025】
請求項2や請求項3に記載の発明によれば、上記の作用効果を奏しつつ、更に、ピストンピン孔とピストンピン間の潤滑特性を良好に維持させることが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、ピストンピン孔の円周方向において、最も面圧が高くなる位置における局所的な面圧の増加を効果的に抑制することができる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、前記肉抜き部形状の最適化が図れ、ピンボス部の内側端面近傍で発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制することができると同時に、軽量化を効果的に促進することができる。
請求項6に記載の発明によれば、燃焼圧が作用したときにピストンピン孔の内側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を最大限効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピストンピン孔の内側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を抑制しながら、なおかつ軽量化を促進させることなどが可能となる。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、燃焼圧が作用したときにピンボス部の内側端面上側及びピンボス部の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピンボス部の内側端面下側及びピンボス部の外側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制でき、なおかつ軽量化を促進させることなどが可能となる。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、燃焼圧が作用したときにピンボス部の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピンボス部の外側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を効果的に抑制でき、なおかつ軽量化等を促進させることなどが可能となる。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、燃焼圧が作用したときにピンボス部の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を最大限効果的に抑制することができると同時に、慣性力が作用したときにピンボス部の外側端面上側に発生する局所的な面圧の増加を抑制しながら、なおかつ軽量化や生産性等を促進させることなどが可能となる。
【0030】
請求項10に記載の発明によれば、燃焼力が作用したときにピンボス部の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を抑制しながら、なおかつ軽量化を促進させることなどが可能となる。
請求項11に記載の発明によれば、ピストンピン孔の円周方向において、最も面圧が高くなる位置における局所的な面圧の増加を効果的に抑制することが可能となる。
【0031】
請求項12に記載の発明によれば、前記ピストンピン肉抜き部の凹形状の最適化が図れ、燃焼力が作用したときにピンボス部の外側端面下側に発生する局所的な面圧の増加を最大限効果的に抑制することができると同時に、ピストンピン(慣性重量)軽量化を効果的に促進することができる。
請求項13に記載の発明によれば、比較的簡単な構成で、燃焼圧や慣性力が作用してピストンピンが変形したときにおいて、ピンボス部の内側端面や外側端面近傍で発生する局所的な高面圧の発生延いてはスカッフ等の生じる惧れを効果的に抑制することができると同時に、ピストンの軽量化を促進することができる。
【0032】
即ち、生産性等を一層向上させつつ、ピストンピンやピンボス部の摩耗・スカッフ等を抑制して以って耐久性を効果的に向上させることができると同時に、慣性重量の軽量化延いてはフリクションの低減(延いては出力増大)、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を効果的に図ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づき説明する。
図1(A),図1(B)には本発明の第1の実施形態にかかるピストンの構造を示す。なお、本実施形態にかかるピストンの基本的な構造は、従来同様であるので、従来と異なる部分についてのみ説明することにする。
【0034】
即ち、
ピストンピン9は、図2(A)に示したように、燃焼圧を受けて凸状に変形するので、当該ピストンピン9の凸状変形(弓なり状の曲げ変形)によるA点における局所的な高面圧化を抑制するべく、本実施形態においては、図2(B)や図1(A)、図1(B)に示すように、ピンボス部2Dの内側部に肉抜き部10を形成するようにする。なお、肉抜きは、鋳造或いは鍛造等の成型工程で行なうことが好ましいが、成型後の機械加工工程(例えばエンドミルのようなものでえぐるような加工)で行なうこともできる。
【0035】
なお、肉抜き量(深さ)は比較的少量でもある程度の効果を期待できるが、例えば、図2(B)中B点→C点→B点を通る曲線に沿って肉抜きを行なえば、高面圧部A点でピストンピン9とピンボス部2Dとが接することがないので、A点での高面圧を、B点とC点とで担うことができるので、図2(C)に示すように、平均的な面圧は増加するものの、局所的な高面圧の発生延いてはスカッフ等の生じる惧れを効果的に抑制することが可能となり、同時に軽量化の促進幅も大きくすることができる。
【0036】
即ち、ピストンピン9やピンボス部2Dの摩耗・スカッフ等を抑制して以って耐久性を効果的に向上させることができると同時に、ピストン(慣性重量)の軽量化延いてはフリクションの低減(延いては出力増大)、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を効果的に図ることができる。
ところで、B点→C点→B点を通る曲線は、例えば、試験運転後のピストンピン9とピンボス部2Dとの当たりの痕跡(摩耗)等を見て、当たりの強い部分の外延線とすることができる。また、数値計算(例えばFEM計算)結果を利用し、燃焼圧を受けて変形した後のピストンピン9の外形と、ピストンピン孔8の変形前の内形と、が交差したときのその交線などとしても良い。
【0037】
なお、前記肉抜き部10を、図1(B)に示すように、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部にも形成しているので、軽量化が一層促進できるようになっている。
しかも、このように、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部にも肉抜きを施せば、ピストン2に上方への慣性力が働く際(例えば排気上死点近傍)におけるピストンピン9の凹状変形時(燃焼圧が作用したときとは逆方向きに弓なり状に変形したとき)のピストンピン9とピンボス部2D間(即ち、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部)において発生する局所的な面圧増大を抑制できることにもなるので、ピストンピン9やピンボス部2Dの摩耗・スカッフ等を抑制でき以って耐久性を一層向上させることができる。
【0038】
なお、このピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き量や形状についても、例えば、試験運転後のピストンピン9とピンボス部2Dとの当たりの痕跡(摩耗)等を見て、当たりの強い部分の外延線とすることができる。また、数値計算(例えばFEM計算)結果を利用し、慣性力を受けて変形した後のピストンピン9の外形と、ピストンピン孔8の変形前の内形と、が交差したときのその交線などとしても良い。なお、燃焼圧に比べて、慣性力の方が一般に小さいので、摩耗・スカッフ等に対しては有利であるので(燃焼圧に比べて敏感でないので)、加工容易性等を考慮し、ピストンピン中心より上側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き量(形状)と同じにしても良く、或いは大きく(成形のための型の抜き勾配等を考慮して)しても良いものである。
【0039】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係るピストンも基本的な構造は従来同様であるので、従来と異なる部分についてのみ説明することにする。なお、本実施形態にかかるピストンには、図3(A)、図3(B)に示すように、公知の潤滑用油溝8Aが付設されている。
【0040】
本実施形態は、第1の実施形態と同様にピンボス部2Dの内側部に肉抜き部10を設けるが、この肉抜き部10の形状の最適化を図った場合の例である。
即ち、本実施形態においては、図3(A)、図3(B)に示すように、肉抜き部10の肉抜き開始位置を、当該肉抜き部10により近い側の前記油溝8Aと、ピストンピン孔8と、の交点とするものである。
【0041】
かかる構成とすれば、局所的な高面圧の発生を抑制することができると同時に軽量化を促進できるうえに、実質的に油溝8Aには変更がないので、油溝8Aの機能を従来同様に維持させることができる。即ち、図9に示すように、例えば、クランク軸7の油孔7Aから、コネクティングロッド6の大端部6Aを介してコネクティングロッド6の小端部6Bまで供給されてくる潤滑油を、該小端部6Bとピストンピン9間を潤滑後、良好にピンボス部2D(言い換えればピストンピン孔8)とピストンピン9間の潤滑のために供給(利用)することができるので、ピンボス部2Dとピストンピン9間の潤滑特性を良好に維持でき、以って摩耗・スカッフ等を一層有利なものとすることができることとなる。
【0042】
即ち、これより広い幅で肉抜きを行なうと、ピストンピン長手方向において小端部6Bから油溝8Aまでの隙間が実質的に長くなり、良好にピンボス部2Dとピストンピン9間へ潤滑油が供給されなくなると言った惧れがあるが、かかる惧れを抑制できるので、上述したように摩耗・スカッフ等を有利なものとすることができる。
【0043】
なお、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部に設けられる肉抜き部11の開始位置、当該肉抜き部11により近い側の前記油溝8Aと、ピストンピン孔8と、の交点とするい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0044】
第3の実施形態に係るピストンも基本的な構造は従来同様であるので、従来と異なる部分についてのみ説明することにする。なお、本実施形態は、第2の実施形態において説明した潤滑用油溝8Aが省略されている場合のピストンに関し、この場合にピンボス部2Dの内側部に設けられる肉抜き部10の幅の最適化を図るものである。
【0045】
即ち、本実施形態においては、図4(A)、図4(B)に示すように、肉抜き部10の肉抜き開始位置を、前記ピストンピン孔8の水平方向における最大内径(直径)部に合わせる{図4(B)において、ピストンピン孔8の中心線とピストンピン孔8の交点と、肉抜き部10の肉抜き開始位置と、を合わせる}ようにしてある。
【0046】
かかる構成とすれば、局所的な高面圧の発生を抑制することができると同時に軽量化を促進できる。即ち、必要最小限の肉抜きとすることにより、慣性力入力時のピンボス強度を維持しつつ、摩耗・スカッフ等を有利なものとすることができる。
なお、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部に設けられる肉抜き部11の開始位置、ピストンピン孔8の最大内径位置に合わせると良い
【0047】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態に係るピストンも基本的な構造は従来同様であるので、従来と異なる部分についてのみ説明することにする。
なお、本実施形態は、図5(A)、図5(B)に示すように、ピストンピン中心より上側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部10(上部肉抜き)を、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部11(下部肉抜き)より、大きく(深く)えぐるようにしたものに関する。
【0048】
即ち、本実施形態は、一般に、燃焼圧の方が慣性力に比べて大きいので、局所面圧に対して敏感となるピストンピン中心より上側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部10の形状を優先的に最適化(局所面圧低減のための最適化)し、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部11については、加工性等を優先させるようにしたものである。
【0049】
従って、本実施形態によれば、ピストンピン中心より上側のピンボス部2Dにおける局所的な高面圧の発生を抑制することができると同時に軽量化を促進できるうえに、生産コストの低減等を図ることができる。
次に、第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態に係るピストンも基本的な構造は従来同様であるので、従来と異なる部分についてのみ説明することにする。
【0050】
当該第5の実施形態に係るピストンにおいては、第1〜第4の実施形態と同様、ピンボス部2Dの内側部に肉抜き部10,11が形成されると共に、更に、図6(A)、図6(C)に示すように、ピンボス部2Dの外側部のピストンピン9の下側にも、外側肉抜き部12が設けられるようになっている。
即ち、ピストンピン9は、図2(A)に示したように、燃焼圧を受けて凸状に変形するが、当該ピストンピン9の凸状変形(弓なり状の曲げ変形)により、ピストンピン9の両端部にも局所的な高面圧が生じる惧れがある。
【0051】
このため、本実施形態では、外側肉抜き部12を設け、ピストンピン9の両端部での局所的な高面圧を他の部分へ分散させ抑制するようにしてある。
なお、外側肉抜き部12の形状は、前述してきたと同様に、試験運転後のピストンピン9とピンボス部2Dとの当たりの痕跡(摩耗)等を見て、当たりの強い部分の外延線とすることができる。また、数値計算(例えばFEM計算)結果を利用し、燃焼圧を受けて変形した後のピストンピン9の外形と、ピストンピン孔8の変形前の内形と、が交差したときのその交線などとしても良い。
【0052】
また、慣性力により生じる高面圧を抑制するために、図6(A)、図6(C)に示すように、ピンボス部2Dの外側部のピストンピン9より上側に外側肉抜き部13を設けるようにしても良いものである。
なお、外側肉抜き部12(或いは13)の幅は、図6(A)や図6(C)に示すように、前記油溝8Aを備えたピストンにあっては、肉抜き開始位置を、当該外側肉抜き部12(或いは13)により近い側の前記油溝8Aと、ピストンピン孔8と、の交点とすることが好ましい。そして、油溝8Aを備えないピストンにあっては、外側肉抜き部12(或いは13)の肉抜き開始位置を、前記ピストンピン孔8の水平方向における最大内径に合わせる(ピストンピン孔8の中心線とピストンピン孔8の交点と、肉抜き部12、13の肉抜き開始位置と、を合わせる)ようにするのが好ましい。
【0053】
本実施形態によれば、ピストンピン9の変形に伴い発生するすべての局所的な高面圧延いてはスカッフ等の生じる惧れを効果的に抑制することが可能となり、同時に軽量化の促進幅も大きくすることができる。即ち、ピストンピン9やピンボス部2Dの摩耗・スカッフ等を抑制して以って耐久性を最大限効果的に向上させることができると同時に、ピストンの軽量化延いてはフリクションの低減(延いては出力増大)、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を最大限効果的に図ることができる。
【0054】
次に、第6の実施形態について説明する。
第6の実施形態に係るピストンも基本的な構造は従来同様であるので、従来と異なる部分についてのみ説明することにする。
当該第6の実施形態に係るピストンにおいては、第5の実施形態に対して、以下の点を更に考慮したものである。
【0055】
即ち、一般に、燃焼圧の方が慣性力に比べて大きいので、局所面圧に対して敏感となるピストンピン中心より上側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部10の形状と、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの外側部の外側肉抜き部12の形状を優先的に最適化(局所面圧低減のための最適化)し、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部11やピストンピン中心より上側のピンボス部2Dの外側部の外側肉抜き部13については、加工性等を優先させるようにしたものである。
【0056】
即ち、図7(A)、図7(B)、図7(C)に示すように、ピストンピン中心より上側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部10(上部肉抜き)を、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部11(下部肉抜き)より、大きく(深く)えぐるようにすると共に、ピストンピン中心より上側のピンボス部2Dの外側部の肉抜き部13(上部肉抜き)を、ピストンピン中心より下側のピンボス部2Dの内側部の肉抜き部12(下部肉抜き)より、大きく(深く)えぐるようにする。
【0057】
従って、本実施形態によれば、ピストンピン変形に伴うピンボス部のすべての局所的な高面圧の発生を抑制することができると同時に軽量化を最大限促進できるうえに、生産コストの低減等を図ることができることとなる。
次に、第7の実施形態について説明する。
第7の実施形態に係るピストンも基本的な構造は従来同様であるので、従来と異なる部分についてのみ説明することにする。
【0058】
第5、第6の実施形態に係るピストンにおいては、ピンボス部2Dの外側部に外側肉抜き部12、13を設けることで、ピストンピン9の変形に伴うピストンピン9の両端部における局所的な高面圧を抑制するようにしたが、本実施形態では、ピストンピン9の円筒外周面の両端部近傍にピストンピン肉抜き部14、15を設けることで、ピストンピン9の変形に伴う局所的な高面圧を抑制するようにするものである。
【0059】
なお、本実施形態は、プレスフィット(圧入嵌合)方式のピストンピンに適用される場合について説明する。
即ち、プレスフィット(圧入嵌合)方式においては、ピストンピン9は、ピストンピン孔8に対して圧入嵌合されピストンピン孔8に対する回動変位が規制されているので、ピストンピン9の両端部近傍の円筒外周面の下側にピストン肉抜き部14、15を設け、これによって燃焼圧によるピストンピン9の両端部における局所的な高面圧を抑制することができるようにするものである。
【0060】
なお、この場合、肉抜き開始位置を、図8(A)に示すようにピストンピン水平位置とし、最も深い肉抜き位置を、図8(B)に示すようにピストンピン9の真下にすることが、局所的な高面圧の抑制と軽量化とを効果的に促進することができる点で好ましい。
また、ピストンピン肉抜き部14、15の形状は、試験運転後のピストンピン9とピンボス部2Dとの当たりの痕跡(摩耗)等を見て、当たりの強い部分の外延線とすることができる。また、数値計算(例えばFEM計算)結果を利用し、燃焼圧を受けて変形した後のピストンピン9の外形と、ピストンピン孔8の変形前の内形と、が交差したときのその交線などとしても良い(図8の一点鎖線を参照)。
【0061】
このようにすると、第1〜第4の実施形態にかかるピストンとの組み合わせにより、ピストンピン9の変形に伴い発生するすべての局所的な高面圧延いてはスカッフ等の生じる惧れを効果的に抑制することが可能となり、同時に軽量化の促進幅も稼ぐことができる。即ち、ピストンピン9やピンボス部2Dの摩耗・スカッフ等を抑制して以って耐久性を最大限効果的に向上させることができると同時に、ピストンの軽量化延いてはフリクションの低減(延いては出力増大)、エンジンレスポンスの向上、騒音・振動低減等を最大限効果的に図ることができる。
【0062】
ところで、所謂フルフローティング方式(ピストンピン孔8に回動自由に嵌合されるピストンピンの嵌合方式)のピストンピンの場合には、ピストンピン9の両端部近傍の円筒外周面全体に亘って肉抜きを周設し、これによって燃焼圧及び慣性力によるピストンピン9の両端部における局所的な高面圧を抑制するようにすることもできる。
【0063】
なお、本実施形態にかかるピストンピン9を用いるだけでも(即ち、第1〜第4のピストンと組み合わせて使用しなくても)、軽量化とピンボス部の局所的な面圧上昇(特に慣性力によるもの)を抑制することができるものである。
ところで、上記各実施形態を説明した図においては、ピストン中心とピストンピン(ピストンピン孔)中心とを所定量オフセットさせたピストンを用いて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、前記オフセットのないピストンにも同様に適用することができるものである。
【0064】
なお、上記各実施形態では、ピストンピン9の上側、下側などの表現を用いて簡便に説明したが、上側とは、ピストンピン(或いはピストンピン孔)の中心軸に対してクランク軸7と反対側を意味し、下側とは、ピストンピン(或いはピストンピン孔)の中心軸に対してクランク軸7側を意味するものである。即ち、ピストンを垂直に往復動させる場合に限らず、水平方向に往復動させる場合等にも、本発明は勿論適用できるものである。
【0065】
また、本発明は、内燃機関に用いられるピストンやピストンピンに限定されるものではなく、容積型の流体圧縮機や、外燃機関、その他の一般機械等にも適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の第1の実施形態にかかるピストンの下面図。(B)は、(A)のX−X矢視断面図。
【図2】(A)は、ピストンに燃焼圧が作用したときのピストンピン変形の様子と、それにより生じる局所的な高面圧発生部であるA点を示す図。(B)は、(A)のSA矢視図(肉抜き部10を設けた場合)。(C)は、ピンボス部の各位置における面圧分布を示す図。
【図3】(A)は、本発明の第2の実施形態にかかるピストンの(B)におけるY−Y矢視方向における断面図。(B)は、同上ピストンの縦断面図。
【図4】(A)は、本発明の第3の実施形態にかかるピストンの(B)におけるY−Y矢視方向における断面図。(B)は、同上ピストンの縦断面図。
【図5】(A)は、本発明の第4の実施形態にかかるピストンの下面図。(B)は、(A)のX−X矢視断面図。
【図6】(A)は、本発明の第5の実施形態にかかるピストンの下面図。(B)は、(A)のX−X矢視断面図。(C)は、同上ピストンの側面図。
【図7】(A)は、本発明の第6の実施形態にかかるピストンの下面図。(B)は、(A)のX−X矢視断面図。(C)は、同上ピストンの側面図。
【図8】(A)は、本発明の第7の実施形態にかかるピストンピンの正面図。(B)は、(A)の側面図。(C)は、(A)の下面図。
【図9】 従来のピストンの構造例を説明する断面図。
【符号の説明】
2 ピストン
2D ピストンピンボス部(ピンボス部)
6 コネクティングロッド
7 クランク軸
8 ピストンピン孔
9 ピストンピン
10 肉抜き部(上側)
11 肉抜き部(下側)
12 外側肉抜き部(下側)
13 外側肉抜き部(上側)
14,15 ピストンピン肉抜き部

Claims (13)

  1. ピストンの裏面に2股状に設けられるピンボス部と、
    両ピンボス部に同軸的に開口されるピストンピン孔と、を含んで構成され、
    両ピストンピン孔にかけ渡されて嵌挿保持されるピストンピンと、コネクティングロッドと、が、両ピンボス部間において連結されるピストンであって、
    前記ピンボス部の内側端面において、前記ピストンピン孔をピストン移動方向に縦断させて肉抜き部を凹設したことを特徴とするピストン。
  2. 前記ピストンピン孔に前記ピンボス部の内側端面に臨む油溝が凹設されているピストンにおいて
    前記肉抜き部の肉抜き開始点を、前記ピンボス部の内側端面上における、当該肉抜き部により近い側のピストンピン孔と油溝との交点としたことを特徴とする請求項1に記載のピストン。
  3. 前記ピストンピン孔に前記ピンボス部の内側端面に臨む油溝が凹設されたもの以外のピストンにおいて
    前記肉抜き部の肉抜き開始点を、前記ピンボス部の内側端面上におけるピストンピン孔の水平方向最大内径位置としたことを特徴とする請求項1に記載のピストン。
  4. 前記肉抜き部の前記ピンボス部の内側端面からの肉抜き深さの最大位置を、ピストン移動方向から見たときのピストンピン孔中心軸と当該肉抜き部との交点としたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載のピストン。
  5. 前記肉抜き部のピストン移動方向から見たときの凹形状を、前記ピストンピンの変形後の外形と、前記ピストンピン孔の変形前の内形と、が交差したときの交線としたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載のピストン。
  6. 記ピストンピン孔の上側に設けられる肉抜き部の肉抜き深さを、前記ピストンピン孔の下側に設けられる肉抜き部の肉抜き深さより深くしたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1つに記載のピストン。
  7. 前記ピンボス部の外側端面において、前記ピストンピン孔と連通し、かつピストン移動方向に延びる外側肉抜き部を凹設したことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1つに記載のピストン。
  8. ピストンの裏面に2股状に設けられるピンボス部と、
    両ピンボス部に同軸的に開口されるピストンピン孔と、を含んで構成され、
    両ピストンピン孔にかけ渡されて嵌挿保持されるピストンピンと、コネクティングロッドと、が、両ピンボス部間において連結されるピストンであって、
    前記ピンボス部の外側端面において、前記ピストンピン孔と連通し、かつピストン移動方向に延びる外側肉抜き部を凹設したことを特徴とするピストン。
  9. 前記外側肉抜き部を、前記ピストンピン孔の上側と下側とに設、前記ピストンピン孔の下側に設けられる外側肉抜き部の肉抜き深さを、前記ピストンピン孔の上側に設けられる外側肉抜き部の肉抜き深さより深くしたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のピストン。
  10. 持方式がプレスフィット方式であるピストンピンにおいて、
    ピストンピンの端部近傍の円筒外周面の下側にピストンピン肉抜き部を凹設したことを特徴とするピストンピン。
  11. 前記ピストンピン肉抜き部の肉抜き開始位置を、ピストンピンの水平方向最大外径位置とし、前記ピストンピン肉抜き部の肉抜き深さの最大位置を、ピストンピンの真下としたことを特徴とする請求項10に記載のピストンピン。
  12. 前記ピストンピン肉抜き部の外延形状を、前記ピストンピンの変形後の外形と、ピストンピン孔の変形前の内形と、が交差したときの交線としたことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のピストンピン。
  13. 請求項10〜請求項12の何れか1つに記載のピストンピンと組み合わせて使用されることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1つに記載のピストン。
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