JP3694904B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、配線層及び層間絶縁膜の形成方法に係わり、特に、研磨により層間絶縁膜を平坦化する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIの微細化にともない平坦化技術を向上することがより重要になっている。特に、多層配線を有する半導体装置では、下地構造に起因する層間絶縁膜表面の段差を十分に平坦化できないと、層間絶縁膜上に形成する配線層の断線や短絡等が発生し、歩留りが低下する恐れがある。
【0003】
層間絶縁膜の凹凸を低減する一つの方法として、化学的機械研磨(CMP:chemical mechanical polishing)等、層間絶縁膜を堆積した後に層間絶縁膜表面を研磨により平坦化する技術が提案されており、種々の検討がなされている。
研磨により平坦化を行う従来の半導体装置の製造方法を図11を用いて説明する。
【0004】
まず、シリコン基板10上に配線層12を堆積し、パターニングする(図11(a))。この際、ウェーハ周辺の配線層12は除去されない。次いで、配線層12上に層間絶縁膜20を形成し(図11(b))、研磨により層間絶縁膜20上を平坦化する(図11(c))。
このようにして半導体基板上の凹凸を平坦化していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の半導体装置の製造方法では、配線層12をパターニングする際にウェーハ周辺の配線層12を除去していないため、研磨工程において配線層12のエッチングが進行し(図11(d))、層間絶縁膜20が剥がれるといった問題があった。
【0006】
また、剥がれた層間絶縁膜20が研磨剤に混入し、層間絶縁膜20表面にスクラッチを発生するといった問題があった。
また、層間絶縁膜20表面にスクラッチが発生すると、研磨の後に行う洗浄工程において洗浄液がスクラッチから浸入し、配線層を腐食するといった問題があった。
【0007】
さらに、層間絶縁膜を一層で形成した場合、研磨当初は層間絶縁膜上の凸部は研磨速度が速く、凹部は遅いが、ある程度の膜厚が研磨されて平坦性が良くなってくると、凹部と凸部の研磨速度はほぼ等しくなるので、それ以上平坦性が良くなりにくいといった問題があった。
本発明の目的は、研磨工程における配線層の溶出を抑えることにより層間絶縁膜が剥離せず、面内の均一性良く半導体基板上を平坦化できる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下地基板上に、配線材料からなる配線層を堆積する配線層形成工程と、前記配線層を堆積した前記下地基板上に、前記配線層をパターニングする際のマスクとなるレジストを塗布するレジスト塗布工程と、前記下地基板上のチップ形成領域に、前記配線層により形成すべきデバイスパターンを露光する第1の露光工程と、前記下地基板の全外周を含むウエーハ周辺領域の前記レジストが除去されるようにし、その際チップ形成領域周辺部においてコーナーに丸みがついて除去されるように、前記下地基板の周辺部を露光する第2の露光工程と、前記レジストを現像して前記露光した範囲のレジストを除去し、パターニングされた前記レジストをマスクとして前記配線層をエッチングするエッチング工程と、前記レジストを除去した後、パターニングされた前記配線層を埋める層間絶縁膜を堆積する層間絶縁膜形成工程と、堆積された前記層間絶縁膜を化学的機械研磨により平坦化し、その後に洗浄液による洗浄を伴う平坦化工程とを有し、前記下地基板のチップ形成領域周辺部にパターニングされた前記配線層は、外縁のコーナーが丸められていることを特徴とする半導体装置の製造方法により達成される。
【0010】
また、上記の半導体装置の製造方法において、前記配線層は、電気抵抗の低い導電層と、前記導電層の上層に形成され、前記導電層及び前記層間絶縁膜との密着性に優れた密着層により形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法により達成される。
また、上記の半導体装置の製造方法において、前記密着層は窒化チタン膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法により達成される。
【0011】
また、上記の半導体装置の製造方法において、前記層間絶縁膜形成工程は、パターニングされた前記配線層を埋める、膜厚が厚く研磨速度の速い第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜上に、膜厚が薄く研磨速度の遅い第2の絶縁膜を形成する工程とを有し、前記第2の絶縁膜全面が、パターニングされた前記配線層より高い位置にあることを特徴とする半導体装置の製造方法により達成される。
また、上記の半導体装置の製造方法において、前記第1の絶縁膜はシリコン酸化膜であり、前記第2の絶縁膜はシリコン窒化膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法により達成される。
【0013】
【作用】
本発明によれば、配線層をパターニングする際にウェーハ周辺部の配線層を除去することにより、研磨工程においてウェーハ周辺から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0014】
また、配線層をパターニングする際に、素子領域外のウェーハ周辺部では、配線層周辺部の角に丸みがつくように除去し、配線層周辺部の角における層間絶縁膜の研磨速度を抑えることにより、研磨工程において配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0015】
また、配線層を堆積する際にウェーハ周辺をサセプターにより覆い、配線層が堆積されるのを防ぐことにより、研磨工程においてウェーハ周辺部から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
また、層間絶縁膜の直下に層間絶縁膜との密着性に優れたTiN膜を堆積し、研磨中の層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0016】
また、研磨速度の速い第1の絶縁膜及び研磨速度の遅い第2の絶縁膜により層間絶縁膜を構成することにより、凹部と凸部との研磨の選択比を大きくすることができるので、研磨により平坦化した半導体基板の平坦性を改善することができる。
【0017】
【実施例】
本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を、図1及び図2を用いて説明する。
図1は本実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図、図2は本実施例による配線層の形成方法を説明する図である。
【0018】
まず、6インチ径のシリコン基板10上に配線層12を堆積した(図1(a))。配線層12には、約0.7μmのアルミ(Al)−銅(Cu)−チタン(Ti)合金膜12a上に0.1μmのタングステン(W)膜12bを堆積した2層構造を用いた。
次いで、配線層12を堆積したシリコン基板10上にレジスト14を塗布し、デバイスパターンを露光した。この際、素子領域であるチップ16にデバイスパターンを露光するほかに、ウェーハの縁から7.5mm内側までのウェーハ周辺領域18も露光した(図2)。次いで、レジスト14を現像し、チップ16内にデバイスパターンに相当するレジストパターンを形成すると共に、ウェーハ周辺領域18のレジスト14も除去した(図1(b))。
【0019】
次いで、配線層12を反応性イオンエッチングにて除去することにより、チップ16にデバイスパターンを形成し、ウェーハ周辺領域18の配線層12を除去した(図1(c))。
このようにして加工した配線層12上に、膜厚約1.8μmの層間絶縁膜20を堆積した。なお層間絶縁膜20は、TEOS(テトラエトキシシラン)を原材料として用いたプラズマ化学気相成長(CVD)法により、不純物を含まないシリコン酸化膜(NSG:non-doped silicate glass)を堆積した。
【0020】
次いで、研磨量が層間絶縁膜20上の凸部において約0.8μmになるように、層間絶縁膜20上を研磨により平坦化した(図1(d))。なお、ウェーハ周辺では研磨速度が速いので、ウェーハ周辺では例えば図1(d)に示したような形状となる。
研磨されたシリコン基板10上にスクラッチが発生しているかを確認するために、シリコン基板10をスクラバにより洗浄した後、王水ボイルを10分間行った。研磨工程において、もしもスクラッチが発生していれば、この処理によりスクラッチから王水が浸入して配線層12がエッチングされるので、小さなスクラッチが発生していても確認することができる。
【0021】
このようにして、16mm×16mmのチップ16を44個有するシリコン基板10を3枚処理し、チップ16内に一つでもスクラッチが発生していたら不良と判断して歩留りを評価した。この結果、132チップ中で良品は125チップであった。
比較として、ウェーハ周辺領域18の配線層を除去しない従来方法により、同一構造を用いて実験したが、良品は132チップ中98チップであった。
【0022】
このように、本実施例によれば、配線層をパターニングする際にウェーハ周辺部の配線層を除去することにより、研磨工程においてウェーハ周辺から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
なお、本実施例では、ウェーハの周辺から約7.5mmの領域の配線層を除去し、配線層の溶出を抑えたが、研磨により表面に配線層が露出しなければよいので、上記実施例に示した数値に限定されるものではない。但し、本願発明者らによれば、前述したようにウェーハ周辺においては層間絶縁膜の研磨速度が速いので、ウェーハ端から2mm程度の範囲の配線層は除去することが望ましい。また、チップ領域以外のウェーハ周辺部における配線層を全て除去してもよい。
【0023】
次に、本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を、図3及び図4を用いて説明する。
図3は本実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図、図4は本実施例による配線層の形成方法を説明する図である。
本実施例による半導体装置の製造方法は、ウェーハ周辺部の配線層を除去する際に、コーナーに丸みをつけるところに特徴がある。即ち、ウェーハ周辺に角をもつように配線層を除去すると、研磨工程において研磨速度が速くなり、配線層が露出しやすくなる恐れがあるので、図4に示すようにチップ周辺に残留する配線層のコーナーに丸みをつけた。
【0024】
本実施例による半導体装置の製造方法を説明する。
まず、6インチ径のシリコン基板10上に配線層12を堆積した(図3(a))。配線層12には、約0.7μmのAl−Cu−Ti合金膜12a上に0.1μmのW膜12bを堆積した2層構造を用いた。
次いで、配線層12を堆積したシリコン基板上にレジスト14を塗布し、デバイスパターンを露光した。この際、素子領域であるチップ16にデバイスパターンを露光するほかに、チップ16周辺部においてコーナーに丸みがつくようにウェーハ周辺領域18も露光した。次いで、レジスト14を現像し、チップ16内にデバイスパターンに相当するレジストパターンを形成すると共に、ウェーハ周辺領域18のレジスト14も除去した(図3(b))。
【0025】
次いで、配線層12を反応性イオンエッチングにて除去することにより、チップ16内にデバイスパターンを形成し、図4に示すウェーハ周辺領域18の配線層12を除去した。
このように加工した配線層12上に、膜厚約1.8μmの層間絶縁膜20を形成した。なお層間絶縁膜20は、TEOSを原材料として用いたプラズマCVD法により、NSG膜を堆積した(図3(c))、。
【0026】
次いで、研磨量が層間絶縁膜20上の凸部において約0.8μmになるように、層間絶縁膜20上を研磨により平坦化した(図3(d))。
研磨されたシリコン基板10上にスクラッチが発生しているかを確認するために、シリコン基板10をスクラバにより洗浄した後、王水ボイルを10分間行った。
【0027】
このようにして、16mm×16mmのチップ16を44個有するシリコン基板10を3枚処理し、チップ16内に一つでもスクラッチが発生していたら不良と判断して歩留りを評価した。この結果、132チップ中で良品は127チップであった。
比較として、ウェーハ周辺領域18の配線層を除去しない従来方法により、同一構造を用いて実験したが、良品は132チップ中98チップであった。
【0028】
このように、本実施例によれば、配線層をパターニングする際に、素子領域外のウェーハ周辺部では、配線層周辺部の角に丸みがつくように除去し、配線層周辺部の角における層間絶縁膜の研磨速度を抑えることにより、研磨工程において配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0029】
次に、本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を図5及び図6を用いて説明する。
図5は本実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図、図6は本実施例による配線層の形成方法を説明する図である。
本実施例は、ウェーハ周辺部を露光してウェーハ周辺の配線層を除去する代わりに、配線層を堆積する際に周辺部をサセプターで覆うことにより、周辺部においては配線層を堆積しないところに特徴がある。
【0030】
まず、6インチ径のシリコン基板10上に配線層12を堆積した(図5(a))。配線層12には、約0.7μmのAl−Cu−Ti合金膜12a上に0.1μmのW膜12bを堆積した2層構造を用いた。なお、配線層12を堆積する際には、図6に示すようなサセプター22によりシリコン基板10を支持したので、ウェーハ周辺部から約7.5mmのウェーハ周辺領域18には配線層12は堆積されない。
【0031】
次いで、配線層を堆積したシリコン基板10上にレジスト14を塗布し、デバイスパターンを露光した。次いで、レジスト14を現像し、チップ16内にデバイスパターンに相当するレジストパターンを形成した(図5(b))。
次いで、配線層12を反応性イオンエッチングにて除去することにより、デバイスパターンを形成した。
【0032】
このように加工した配線層12上に、膜厚約1.8μmの層間絶縁膜20を形成した。なお層間絶縁膜20は、TEOSを原材料として用いたプラズマCVD法により、NSG膜を堆積した(図5(c))。
次いで、研磨量が層間絶縁膜20上の凸部において約0.8μmになるように、層間絶縁膜20上を研磨により平坦化した(図5(d))。
【0033】
研磨されたシリコン基板10上にスクラッチが発生しているかを確認するために、シリコン基板10をスクラバにより洗浄した後、王水ボイルを10分間行った。
このようにして、16mm×16mmのチップ16を44個有するシリコン基板10を3枚処理し、チップ14内に一つでもスクラッチが発生していたら不良と判断して歩留りを評価した。この結果、132チップ中で良品は124チップであった。
【0034】
比較として、ウェーハ周辺領域18の配線層を除去しない従来方法により、同一構造を用いて実験したが、良品は132チップ中98チップであった。
このように、本実施例によれば、配線層を堆積する際にウェーハ周辺をサセプターにより覆い、配線層が堆積されるのを防ぐことにより、研磨工程においてウェーハ周辺部から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0035】
なお、本実施例では、ウェーハの周辺から約7.5mmの領域をサセプターで覆って配線層を堆積せずに配線層の溶出を抑えたが、研磨により表面にメタルが露出しなければよいので、上記実施例に示した数値に限定されるものではない。
次に、本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を図7を用いて説明する。
【0036】
図7は本実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、6インチ径のシリコン基板10上に配線層12を堆積した(図7(a))。配線層12には、約0.7μmのAl−Cu−Ti合金膜12a上に0.05μmの窒化チタン(TiN)膜12cを堆積した2層構造を用いた。なお、配線層12を堆積する際には、図6に示すようなサセプター22によりシリコン基板10を支持したので、ウェーハ周辺部から約7.5mmのウェーハ周辺領域18には配線層12は堆積されない。
【0037】
次いで、配線層12を堆積したシリコン基板10上にレジスト14を塗布し、デバイスパターンを露光した。この際、44個のチップ16にデバイスパターンを露光した。次いで、レジスト14を現像し、チップ14内にデバイスパターンに相当するレジストパターンを形成した(図7(b))。
次いで、配線層12を反応性イオンエッチングにて除去することにより、デバイスパターンを形成した。
【0038】
このように加工した配線層12上に、膜厚約1.8μmの層間絶縁膜20を形成した。なお層間絶縁膜20は、TEOSを原材料として用いたプラズマCVD法により、NSG膜を堆積した(図7(c))。
次いで、研磨量が層間絶縁膜20上の凸部において約0.8μmになるように、層間絶縁膜20上を研磨により平坦化した(図7(d))。
【0039】
研磨されたシリコン基板10上にスクラッチが発生しているかを確認するために、シリコン基板10をスクラバにより洗浄した後、王水ボイルを10分間行った。
このようにして、16mm×16mmのチップ16を44個有するシリコン基板10を3枚処理し、チップ14内に一つでもスクラッチが発生していたら不良と判断して歩留りを評価した。この結果、132チップ中で良品は124チップであった。
【0040】
比較として、ウェーハ周辺領域18の配線層を除去しない従来方法により、同一構造を用いて実験したが、良品は132チップ中98チップであった。
このように、本実施例によれば、配線層を堆積する際にウェーハ周辺をサセプターにより覆い、配線層が堆積されるのを防ぐことにより、研磨工程においてウェーハ周辺部から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0041】
また、層間絶縁膜の直下に層間絶縁膜との密着性に優れたTiN膜を堆積し、研磨中の層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
なお、本実施例では、ウェーハの周辺から約7.5mmの領域をサセプターで覆ってメタル堆積せずメタルの溶出を抑えたが、研磨により表面にメタルが露出しなければよいので、上記実施例に示した数値に限定されるものではない。
【0042】
次に、本発明の第5の実施例による半導体装置及び製造方法を図8乃至図10を用いて説明する。
図8は本実施例による半導体装置の概略断面図、図9及び図10は本実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
本実施例による半導体装置は、配線層上に形成した層間絶縁膜20が、膜厚が厚く研磨速度の速い第1の絶縁膜20aと、膜厚が薄く研磨速度の遅い第2の絶縁膜20bにより構成されていることに特徴がある。
【0043】
即ち、シリコン基板10上にパターニングされた配線層12上に、第1の絶縁膜20aとして研磨速度の速いNSG膜が1.65μm、第2の絶縁膜20bとして研磨速度の遅いシリコン窒化膜(SiN)が0.15μm堆積されている。
次に、本実施例による半導体装置の製造方法を説明する。
まず、6インチ径のシリコン基板10上に配線層12を堆積した(図9(a))。配線層12には、約0.7μmのAl−Cu−Ti合金膜12a上に0.1μmのW膜12bを堆積した2層構造を用いた。
【0044】
次いで、配線層12を堆積したシリコン基板10上にレジスト14を塗布し、デバイスパターンを露光した。この際、素子領域であるチップ16にデバイスパターンを露光するほかに、ウェーハ周辺の配線層12ができるだけ除去できるように露光した。次いで、レジスト14を現像し、チップ16内にデバイスパターンを形成すると共に、シリコン基板10周辺のレジスト14も除去した(図9(b))。
【0045】
次いで、配線層12を反応性イオンエッチングにて除去することにより、デバイスパターンを形成し、ウェーハ周辺領域18の配線層12を除去した。
このように加工した配線層12上に、約1.8μmの層間絶縁膜20を形成した。なお層間絶縁膜20は、プラズマCVD法により、TEOSを原材料として用いたNSG膜を約1.65μm、SiN膜を0.15μm連続して堆積した(図9(c))。
【0046】
次いで、研磨量が層間絶縁膜20上の凸部において約0.8μmになるように、層間絶縁膜20上を研磨により平坦化した(図9(d))。
ところで、本実施例では層間絶縁膜20を2層構造にしたが、これは研磨工程において研磨速度の面内ばらつきを低減するためである。即ち、研磨の初期には層間絶縁膜20上における凸部の研磨速度が速いため、凸部における第1の絶縁膜20aは周辺部より速く研磨される(図10(a)〜(b))。凸部の第1の絶縁膜20aが除去された後は、凸部には第2の絶縁膜20bが現れるので凸部における研磨速度は増加する。これに対し、凹部では研磨速度の遅い第1の絶縁膜20aが残留しているために研磨速度は遅くなる。これにより、研磨が終了した半導体基板上は層間絶縁膜10表面の平坦性が向上する(図10(c))。
【0047】
本実施例では、第1の絶縁膜としてNSG膜を、第2の絶縁膜としてSiN膜を用いたが、SiN膜の研磨速度はNSG膜の研磨速度の約1/10程度であるので、前述した効果を十分に得ることができた。なお、NSG膜やSiN膜は半導体プロセスに頻繁に用いられている材料であるので、膜の形成が容易で、且つプロセスとの整合性に優れている。
【0048】
研磨されたシリコン基板10上にスクラッチが発生しているかを確認するために、シリコン基板10をスクラバにより洗浄した後、王水ボイルを10分間行った。
このようにして、16mm×16mmのチップ16を44個有するシリコン基板10を3枚処理し、チップ16内に一つでもスクラッチが発生していたら不良と判断して歩留りを評価した。この結果、132チップ中で良品は126チップあった。
【0049】
比較として、ウェーハ周辺領域18の配線層を除去しない従来方法により、同一構造を用いて実験したが、良品は132チップ中98チップであった。
このように、本実施例によれば、配線層をパターニングする際にウェーハ周辺部の配線層を除去することにより、研磨工程においてウェーハ周辺から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0050】
また、研磨速度の速い第1の絶縁膜及び研磨速度の遅い第2の絶縁膜により層間絶縁膜を構成することにより、凹部と凸部との研磨の選択比を大きくすることができるので、研磨により平坦化した半導体基板の平坦性を改善することができる。
また、本実施例では、層間絶縁膜をNSG膜及びSiN膜により形成したが、2層構造の絶縁膜を用いることにより研磨速度の選択比を大きくできればよいので、これらの材料に限定されるものではない。また、研磨剤等の種類により研磨速度などが変化することがあるので、構成する膜厚はその都度最適化することが望ましい。
【0051】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、配線層をパターニングする際にウェーハ周辺部の配線層を除去することにより、研磨工程においてウェーハ周辺から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0052】
また、配線層をパターニングする際に、素子領域外のウェーハ周辺部では、配線層周辺部の角に丸みがつくように除去し、配線層周辺部の角における層間絶縁膜の研磨速度を抑えることにより、研磨工程において配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0053】
また、配線層を堆積する際にウェーハ周辺をサセプターにより覆い、配線層が堆積されるのを防ぐことにより、研磨工程においてウェーハ周辺部から配線層が溶出せず、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
また、層間絶縁膜の直下に層間絶縁膜との密着性に優れたTiN膜を堆積し、層間絶縁膜の剥離を抑えることができるので、従来方法と比較してスクラッチの発生を大幅に低減することができる。
【0054】
また、研磨速度の速い第1の絶縁膜及び研磨速度の遅い第2の絶縁膜により層間絶縁膜を構成することにより、凹部と凸部との研磨の選択比を大きくすることができるので、研磨により平坦化した半導体基板の平坦性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例による配線層の形成方法を説明する図である。
【図3】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の第2の実施例による配線層の形成方法を説明する図である。
【図5】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例によるサセプターの構造を説明する図である。
【図7】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図8】本発明の第5の実施例による半導体装置の構造を示す断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図10】本発明の第5の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図11】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【符号の説明】
10…シリコン基板
12…配線層
14…レジスト
16…チップ
18…ウェーハ周辺領域
20…層間絶縁膜
22…サセプター
Claims (5)
- 下地基板上に、配線材料からなる配線層を堆積する配線層形成工程と、
前記配線層を堆積した前記下地基板上に、前記配線層をパターニングする際のマスクとなるレジストを塗布するレジスト塗布工程と、
前記下地基板上のチップ形成領域に、前記配線層により形成すべきデバイスパターンを露光する第1の露光工程と、
前記下地基板の全外周を含むウエーハ周辺領域の前記レジストが除去されるようにし、その際チップ形成領域周辺部においてコーナーに丸みがついて除去されるように、前記下地基板の周辺部を露光する第2の露光工程と、
前記レジストを現像して前記露光した範囲のレジストを除去し、パターニングされた前記レジストをマスクとして前記配線層をエッチングするエッチング工程と、
前記レジストを除去した後、パターニングされた前記配線層を埋める層間絶縁膜を堆積する層間絶縁膜形成工程と、
堆積された前記層間絶縁膜を化学的機械研磨により平坦化し、その後に洗浄液による洗浄を伴う平坦化工程とを有し、
前記下地基板のチップ形成領域周辺部にパターニングされた前記配線層は、外縁のコーナーが丸められている
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記配線層は、電気抵抗の低い導電層と、前記導電層の上層に形成され、前記導電層及び前記層間絶縁膜との密着性に優れた密着層により形成されている
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項2記載の半導体装置の製造方法において、
前記密着層は窒化チタン膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記層間絶縁膜形成工程は、
パターニングされた前記配線層を埋める、膜厚が厚く研磨速度の速い第1の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の絶縁膜上に、膜厚が薄く研磨速度の遅い第2の絶縁膜を形成する工程とを有し、
前記第2の絶縁膜全面が、パターニングされた前記配線層より高い位置にある
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項4記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1の絶縁膜はシリコン酸化膜であり、
前記第2の絶縁膜はシリコン窒化膜である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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