JP3693927B2 - 無線基地局に対する動的論理カバレッジエリア - Google Patents

無線基地局に対する動的論理カバレッジエリア Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話通信の交換、より詳細には、無線交換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ビル内あるいはキャンパス用のパーソナル通信システム(PCS)の据付け、準備、および展開における一つの問題は、基地局によって提供されるセルの物理サイズが小さくなることである。これは、人が無線ハンドセットを携帯してビル内を少し歩いただけでも、その無線ハンドセットが前の基地局との接触を失ない、その度に、繰り返し、異なる基地局に再登録する必要が生じるために問題である。このような移動は、基地局、並びに全体的な制御および無線システムの交換を担当する中央コントローラに対して多量なトラヒックを発生させる要因となる。中央コントローラは、各無線ハンドセットがどの基地局に登録されているかを知らされている必要があり、中央コントローラが、無線ハンドセットが登録されている基地局を正確に知っていることは有利なことである。こうすることで、無線システムコントローラは、無線ハンドセットに対する入り呼が受信されたとき、この呼を、直ちにその基地局を介して、無線ハンドセットに向けて設定することが可能となる。無線システムコントローラが、単に、無線ハンドセットが無線システム内の複数の基地局の一つに登録されている事実のみを知っている場合は、無線システムコントローラは、入り呼の設定を、全ての基地局を介して試みることが必要となる。
【0003】
従来の技術においては、これら問題は、論理カバレッジエリアを利用することで解決されてきた。基地局は、複数の論理カバレッジエリアにグループ化され、無線システムコントローラには、無線ハンドセットがある特定のカバレッジエリア内のある基地局に登録されているという事実のみが報告される。無線ハンドセットに向けられた入り呼が受信されると、無線システムコントローラは、単に、その無線ハンドセットの論理カバレッジエリアを構成するこれら複数の基地局を通じて、無線ハンドセットへの接続を設定することを試みる。ある論理カバレッジエリア内においては、無線ハンドセットがある基地局から別の基地局に移動した場合、それが同一の論理カバレッジエリア内に位置するために、他の基地局に再登録することは必要とされない。これは再登録の回数の大幅な削減につながるとともに、入り呼を無線ハンドセットにルーティングするために要求される仕事の量を削減することにもつながる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
論理カバレッジエリアは、多くの無線プロトコル、例えば、PHS、DECT、あるいはPWTにおいて用いられている。ただし、論理カバレッジエリアの使用と関連する幾つかの問題が存在する。第一に、論理カバレッジエリアの使用は、どの基地局をどの論理カバレッジエリアに配置するかを決定するために多量の時間と労力を要し、このため、新たなPCS無線網の準備および展開を複雑化する。さらに、ビルあるいはキャンパス内において、人々は、必ずしも一定に、一様に移動するわけではない。むしろ、人々は、朝、無線システム内に入って来、夕方には出て行く。人々は、昼食には、カフェテリアに向かい、大きな会議があるときは講堂に向かう。このため、論理カバレッジエリアの準備および展開をいかに注意深く遂行したとしても、静的に展開された論理カバレッジエリアでは、殆どの据え付けにおいて全ての状況に対して効率的である訳にはいかない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の問題の解決および技術上の進歩が、無線交換システムの需要を満たすために論理カバレッジエリアを動的に再構成する本発明による装置および方法によって達成される。いったん論理カバレッジエリアが設定されると、論理カバレッジエリアは、無線ハンドセットのコミュニティの需要の変化に適応する。第一の実施例においては、この適応化は個々の基地局によって制御され、第二の実施例においては、この適応化は、無線交換システムを制御するシステム無線コントローラによって制御される。
【0006】
第一の実施例においては、第一の論理カバレッジエリア内の基地局は、他の全ての論理カバレッジエリアからの無線ハンドセットの登録の頻度を監視することで、それがいつ第二の論理カバレッジエリアに加わるべきであるか決定する。第二の論理カバレッジエリアからの登録が所定の閾値レートを超えたとき、基地局は、第二の論理カバレッジエリアに加わる。第二の論理カバレッジエリアに加わるためには、基地局は、第二の論理カバレッジエリア内のもう一つの基地局に許可を求める。第二の論理カバレッジエリア内の基地局の数が所定の閾値数を超えない場合は、もう一つの基地局は、その基地局に第二の論理カバレッジエリアに加わる許可を与える。
【0007】
第二の実施例においては、システム無線コントローラが各基地局に対して頻度テーブルを維持する。この頻度テーブルは、他の論理カバレッジエリアからのその基地局への登録の頻度を記録する。第二の論理カバレッジエリアからの、第一の論理カバレッジエリア内の基地局への登録が所定の閾値レートを超えると、システム無線コントローラは、その基地局を、第一の論理カバレッジエリアから第二の論理カバレッジエリアに、第二の論理カバレッジエリア内に既に存在する基地局の数が所定の閾値を超えないことを条件に、移転する。
本発明のその他の特徴が、以下の説明を付録の図面を参照しながら読むことによって一層明らかになるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、基地局(BS)101−112に登録し、呼を発信および受信する能力を有する無線ハンドセット(WH)113〜133をサポートする無線交換システムを示す。これら基地局は、図1には示されてない固定リンクによってシステム無線コントローラ100に相互接続される。システム無線コントローラ100は、無線システムの全体の制御を提供するとともに、無線ハンドセット間で必要とされる音声情報の交換を提供する。図1は、論理カバレッジエリアが確立される前のシステムの初期状態を示す。セル134〜141は、個々の基地局の無線カバレッジを示す。例えば、セル134は、基地局108の無線カバレッジエリアを表す。無線ハンドセットを基地局に結び付ける両方向矢印は、無線ハンドセットがその基地局に登録されていることを示す。本発明の第一の実施例においては、各基地局は、最初、その基地局に登録されている各無線ハンドセットに尋問し、どの他のセル内で、その無線ハンドセットが登録されているか決定する。例えば、基地局108は、登録されている各無線ハンドセットに尋問し、無線ハンドセット122が、現在、基地局107のセル136内にいることを決定する(知る)。すると、基地局108は、システム無線コントローラ100への固定リンクを介して基地局107と通信し、基地局107と108が一つの論理カバレッジグループ内に存在すべき(に属すべき/を形成すべき)ことを決定する。基地局106も、無線ハンドセット114について類似する動作を遂行する。基地局106、107、108間の通信の結果として形成される論理カバレッジエリアが、図2に論理カバレッジエリア201として示される。同様に、基地局109、111、112は、図2に示すように、カバレッジエリア202を確立する。論理カバレッジエリア202は、無線ハンドセット128、126は、現在、基地局112のセル141内にいるが、ただし、これらは、それぞれ、基地局109、111に登録されているために形成される。同様に、基地局101と102も、図示されないが、共通の無線ハンドセットをもち、カバレッジエリア203を形成する。同様にして、基地局103と104から成るカバレッジエリア204も形成される。あるグループの基地局、例えば、基地局106、107、108が、ある論理カバレッジエリアに内に存在すべき(に属すべき/を形成すべき)ことを決定すると、この事実がシステム無線コントローラ100に知らされる。この情報は、システム無線コントローラ100によって、決定された論理カバレッジエリアに論理カバレッジエリア番号を割当てるため、および決定された論理カバレッジエリア内の基地局の識別を維持するために用いられる。
【0009】
本発明の第二の実施例においては、論理カバレッジエリアを形成する上述の動作は、システム無線コントローラ100によって、基地局101〜112から受信される情報を用いて遂行される。
【0010】
無線ハンドセット121(122)が論理カバレッジエリア201内にいるとき、システム無線コントローラ100が、無線ハンドセット121(122)に対する呼を受信すると、システム無線コントローラ100は(システム無線コントローラ100は論理カバレッジエリア201内の全ての基地局に設定メッセージを送信するために)、呼設定メッセージを、基地局106、117、108に送信する。もし、仮に、論理カバレッジエリアが用いられない場合は、システム無線コントローラ100は、呼設定メッセージを図1に示される全ての基地局に送信するか、あるいは、無線ハンドセット121(122)がある基地局に再登録する度に、この再登録をシステム無線コントローラ100に報告することが必要となる。
【0011】
論理カバレッジエリアを用いた場合は、無線ハンドセット121(122)が基地局106(107)のセル137(136)内に移動した場合でも、無線ハンドセット121(122)は、それが論理カバレッジエリア201から出ていないことを検出するために、再登録を必要とされない。無線ハンドセット121(122)は、自身が論理カバレッジエリア201から出ていないことを、基地局106、107、108が、おのおの、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH:broadcast control channel)上にその論理カバレッジエリア番号をブロードキャストするために知ることができる。こうして、無線ハンドセット121(122)がセル137(136)内に移動した場合、無線ハンドセット121(122)は、基地局107によってブロードキャストされるBCCHチャネル内に含まれる情報から、それがまだ論理カバレッジエリア201内にいることを知る。仮に、無線ハンドセット121(122)が基地局109のセル139内に移動した場合は、無線ハンドセット121は基地局109から送信される情報から自身が論理カバレッジエリアを変更したこと(前の論理カバレッジエリアから出たこと)を検出し(知り)、再登録することとなる。無線ハンドセット121(122)の基地局109へのこの再登録は、システム無線コントローラ100および基地局109による動作を要求する。加えて、無線ハンドセット121(122)は、再登録動作の自身の部分を遂行するために、その蓄電池から多量の電気エネルギーを消費する。
【0012】
次に、無線ハンドセットの移動に基づいて論理カバレッジエリアが動的に再構成される例について説明する。無線ハンドセット124と129が、それぞれ、セル138と139から出て、図3に示すように、短期間、セル134内に移動するものと想定する。無線ハンドセット124と129の再登録を検出すると、基地局108は、この事実を指標として用い、無線ハンドセットの論理カバレッジエリア202からセル134への大きな移動を予想する。
【0013】
無線ハンドセット124、129の論理カバレッジエリア202からの急な再登録に応答して、基地局108は、将来、論理カバレッジエリア202からより多くの無線ハンドセットが基地局108に再登録することを予想して、自身が論理カバレッジエリア202の一部となるべき(に加わるべき)であると判断する(と決定する)。第一に、基地局108は、自身が論理カバレッジエリア202に加わることを、基地局109、111、112と協議する。これはメッセージをシステムコントローラ100およびこれら基地局がシステム無線コントローラ100に向けて維持する有線リンクを介してこれら基地局に送信することで行なわれる。第二に、基地局109、111、112との協議に成功した後に、基地局108は、論理カバレッジエリア201内の基地局106、107に、基地局108がカバレッジエリア201から離脱したことを知らせる。第三に、基地局108は、自身のBCCH送信を介して、無線ハンドセット121、122、124、129に、それらがもはや論理カバレッジエリア201には属さず、論理カバレッジエリア202に属することを知らせる。基地局108は、加えて、これら無線ハンドセットに対して再登録する必要はないことを知らせる。最後に、基地局108は、システム無線コントローラ100に、自身に現在登録されている各無線ハンドセットに代って、これら無線ハンドセットが現在論理カバレッジエリア202に属することを知らせるメッセージを送信する。図4は、基地局108が論理カバレッジエリア202に加わった後の無線交換システムの構成を示す。 本発明の第二の実施例においては、上述のように、システム無線コントローラ100が、本発明の第一の実施例において基地局108によって遂行される制御動作を遂行し、論理カバレッジエリアを自動的に遂行する。
【0014】
図5および図6は、基地局によって、最初に、論理カバレッジエリアを確立する際に遂行されるステップを示す。ブロック500においていったん開始されると、ブロック501において、基地局は、最初、その基地局に登録されている、登録されたハンドセットの数を決定する。次に、判定ブロック502において、基地局は、登録を試みているハンドセットがあるか決定する。答えが否定である場合は、ブロック505において通常の処理が遂行され、その後、制御はブロック501に戻される。判定ブロック502における答えが肯定である場合は、判定ブロック503において、基地局は、まだ報告してないハンドセットがあるか決定する。判定ブロック503における答えが肯定である場合は、ブロック504において、基地局は、登録したハンドセットに対して、登録したハンドセットの無線カバレッジエリア内の他の基地局について報告することをリクエストし、その後、制御は、判定ブロック506に渡される。ブロック504において、基地局は、リクエストしたハンドセットからの報告を待ち、報告を受けると、制御を図6のブロック603に渡す。
【0015】
ブロック603において、基地局は、リクエストしたハンドセットに対して、他の基地局の識別をリクエストする。ブロック604において、基地局は、ブロック603において識別された基地局の一つを選択する。次に、判定ブロック606において、基地局は、選択された基地局が既に図5および図6のステップを遂行している基地局と同一の論理カバレッジエリアに属するか否か決定する。答えが肯定である場合は、制御はブロック604に戻される。答えが否定である場合は、制御は、判定ブロック606から判定ブロック607に渡され、ブロック607において、基地局は、選択された基地局が既に別の論理カバレッジエリアに属するか否か決定する。判定ブロック607における答えが肯定である場合は、制御は、ブロック604に戻される。判定ブロック607における答えが否定である場合は、ブロック608において、基地局は、選択された基地局と連絡をとり、その基地局を新たな論理カバレッジエリアに組み入れ、その後、制御を判定ブロック609に渡す。判定ブロック609において、基地局は、判定ブロック603において基地局のリストを供給した報告してきたハンドセットによって報告された基地局の中にまだ選択されてない基地局があるか決定する。答えが肯定である場合は、制御はブロック604に戻され、新たな基地局が選択される。判定ブロック609における答えが否定である場合は、制御は、図5の判定ブロック503に戻される。
【0016】
図5および図6のステップを実行している基地局に登録されている全てのハンドセットが報告を終えると、この事実が、判定ブロック503において決定され、その後、制御は図6のブロック601に渡される。ブロック601において、基地局は、新たに形成された論理カバレッジエリアに対する番号をシステム無線コントローラにリクエストし、ブロック602において、基地局は、この論理カバレッジエリア番号を新たな論理カバレッジエリア内に組み込まれた他の基地局に送信する。ここで言及される他の基地局とは、ブロック608において組み込まれた基地局を指す。
【0017】
図7〜9は、基地局によって、自動的に異なる論理カバレッジエリアに移転する際に遂行されるステップを流れ図にて示す。図6に戻り、ブロック602の実行の後、制御は、各基地局によって維持されている頻度テーブルを調べる判定ブロック701に渡される。この頻度テーブルは、無線ハンドセットの、他の論理カバレッジエリアからその基地局への移転の頻度を維持する。判定ブロック701において、基地局は、頻度テーブルにリストされている任意の論理カバレッジエリアからの移転率がそのような移転に対する閾値を超えるか否か決定する。答えが肯定である場合は、基地局は、閾値を超える論理カバレッジエリアに加わることとなる。判定ブロック701における答えが否定である場合は、制御は、判定ブロック702に渡され、判定ブロック702において、基地局は、無線ハンドセットがその基地局への登録の過程にあるか否か決定する。答えが肯定である場合は、判定ブロック703において、基地局は、そのハンドセットが既にその基地局の論理カバレッジエリアに属するか否か決定する。判定ブロック703における答えが肯定である場合は、制御はブロック707に渡され、ブロック707において、基地局は、無線ハンドセットの登録を通常のやり方にて処理し、その後、制御を判定ブロック701に戻す。判定ブロック703における答えが否定である場合は、制御はブロック704に渡され、ブロック704において、基地局は、無線ハンドセットから、その無線ハンドセットがそこからきた(その無線ハンドセットの以前の)論理カバレッジエリアおよび基地局を決定し、その後、制御をブロック706に渡す。ブロック706において、基地局は、頻度テーブルを、ブロック704において決定された論理カバレッジエリアに関する情報にて更新し、基地局情報を記録した後、制御をブロック707に渡す。
【0018】
判定ブロック701に戻り、頻度テーブル内に閾値を超える論理カバレッジエリアがある場合は、制御は、図8のブロック801に渡される。ブロック801において、基地局は、決定された論理カバレッジエリアと関連する基地局を、それと連絡を取るために選択し、その後、制御をブロック802に渡す。ブロック802において、基地局は、決定された論理カバレッジエリア内の選択された基地局にメッセージを送信し、その論理カバレッジエリアへの参加の許可、および論理カバレッジエリア番号の返信を求める。選択した基地局が論理カバレッジエリア番号を返信してきた場合、これは、その論理カバレッジエリアへの参加が許可されたことを意味する。図9は、基地局、例えば、ブロック801において選択された基地局によって遂行されるステップを示す。ブロック802の実行の後、ブロック803において、基地局は、ブロック801において選択した基地局から論理カバレッジエリア番号が受信されたか決定する。答えが否定である場合は、制御は、判定ブロック804に渡され、判定ブロック804において、基地局は、頻度テーブル内に決定された論理カバレッジエリアと関連付けられている他の基地局が存在するか決定する。判定ブロック804における答えが肯定である場合は、ブロック807において、基地局は、頻度テーブルから他の基地局を選択し、その後、制御をブロック802に渡す。判定ブロック804における答えが否定である場合は、ブロック806において、基地局は、頻度テーブルから決定された論理カバレッジエリアおよびそれと関連する基地局を削除し、その後、制御を図7の判定ブロックに戻す。
【0019】
判定ブロック803に戻り、ブロック801において選択した基地局から論理カバレッジエリア番号が送り返されてきた場合は、制御は、ブロック808に渡される。ブロック808において、基地局は、その基地局に登録されている全ての無線ハンドセットにメッセージを送信し、それら無線ハンドセットが、現在、ブロック803において受信された論理カバレッジエリア番号によって定義される決定された論理カバレッジエリアに属することを知らせる。ブロック808において送信されるメッセージは、さらに、登録された無線ハンドセットに、それら無線ハンドセットが再登録する必要がないことを知らせる。ブロック808の実行の後、制御は、ブロック809に渡される。ブロック809において、基地局は、その基地局に対するシステム無線コントローラおよび登録されている個々のハンドセットにメッセージを送信し、システム無線コントローラに対して、その基地局およびそれに登録されている全てのハンドセットが、現在、決定された論理カバレッジエリアに属することを知らせ、その後、制御をブロック811に渡す。ブロック811において、基地局は、以前の、すなわち、それが離脱した論理カバレッジエリアの他の基地局に、その基地局がもはやその論理カバレッジエリアに属さないことを知らせ、その後、制御を図7の判定ブロック701に戻す。
【0020】
図9は、図9のステップを実行している基地局の論理カバレッジエリアへの参加の許可を求めるメッセージが他の基地局から受信された際に、基地局によって遂行されるステップを流れ図にて示す。図7に戻り、判定ブロック702において、無線ハンドセットが登録しているのではないことが決定された場合は、制御は、図9の判定ブロック901に渡される。判定ブロック901において、基地局は、他の基地局から受信されたメッセージが判定ブロック901を実行している基地局の論理カバレッジエリアへの参加の許可を求めているのか決定する。答えが否定である場合は、制御はブロック906に渡され、ブロック906において、基地局によって受信された刺激(メッセージ)は、通常のやり方にて処理され、その後、制御は、図7の判定ブロック701に戻される。判定ブロック901における答えが肯定である場合は、制御は判定ブロック902に渡され、判定ブロック902において、基地局は、その論理カバレッジエリアが、ある論理カバレッジエリアに加わることを許される基地局の数に対する閾値に達しているか否か決定する。答えが肯定である場合は、制御は、図7の判定ブロック701に戻される。判定ブロック902における答えが否定である場合は、ブロック903において、基地局は、論理カバレッジエリア番号を要求している基地局に送信し、ステップ904において、基地局は、要求している基地局の識別を、その論理カバレッジエリア内の他の基地局に知らせ、その後、制御を図7の判定ブロック701に戻す。
【0021】
図10は、システム無線コントローラ100によって、初期に、基地局に対する論理カバレッジエリアを確立するために遂行されるステップを示す。いったん、ブロック1000から開始すると、システム無線コントローラ100は、ブロック1001において、登録されているハンドセットの総数を決定する。次に、判定ブロック1002において、システム無線コントローラ100は、ハンドセットが登録されたか決定する。答えが否定である場合は、ブロック1003において通常な処理が遂行され、その後、制御はブロック1001に戻される。判定ブロック1002における答えが肯定である場合は、システム無線コントローラ100は、ブロック1004において、全てのハンドセットに対して、各ハンドセットの無線カバレッジエリア内の全ての基地局を報告するようにリクエストし、その後、制御を判定ブロック1006に渡す。判定ブロック1006において、システム無線コントローラ100は、全ての無線ハンドセットが報告するまで待ち、その後、制御をブロック1007に渡す。ブロック1007において、システム無線コントローラ100は、基地局をグループ化する。論理カバレッジエリアは、最初は、共通のハンドセットをもつ基地局から形成される。ブロック1007の実行の後、システム無線コントローラ100は、ブロック1008において、論理カバレッジエリア番号を基地局に送信する。最後に、判定ブロック1009において、システム無線コントローラ100は、初期化フェーズに対して許された所定の時間量が満了したか決定する。この時間量がまだ満了してない場合は、制御は、判定ブロック1009からブロック1001に戻される。この時間量が満了した場合は、制御は、判定ブロック1009から図11のブロック1101に渡される。
【0022】
ブロック1101において、システム無線コントローラ100は、各基地局に対して頻度テーブルを作成する。頻度テーブルは、特定の論理カバレッジエリアから受信される登録の頻度をリストする。判定ブロック1102において、システム無線コントローラ100は、頻度テーブルを調べることで、頻度テーブル内のある基地局に対する論理カバレッジエリアが閾値を超えたか否か決定する。判定ブロック1102における答えが否定である場合は、システム無線コントローラ100は、判定ブロック1103において、無線ハンドセットがいま無線交換システムに登録したところであるか決定する。答えが否定である場合は、システム無線コントローラ100は、ブロック1111において、通常の処理を遂行し、その後、制御を判定ブロック1102に戻す。判定ブロック1103における答えが肯定である場合は、システム無線コントローラ100は、判定ブロック1104において、ハンドセットが、単にその現在の論理カバレッジエリア内の基地局に再登録したのであるか決定する。答えが肯定である場合は、制御はブロック1109に渡され、システム無線コントローラ100は、ブロック1109において、その登録を通常のやり方にて処理し、その後、制御を判定ブロック1102に戻す。判定ブロック1104における答えが否定である場合は、システム無線コントローラ100は、ブロック1106において、無線ハンドセットの以前の論理カバレッジエリアおよび基地局を決定し、次に、ブロック1107において、無線ハンドセットがいま登録した現在の論理カバレッジエリアおよび基地局を決定する。システム無線コントローラ100は、次に、ブロック1108において、その基地局に対する頻度テーブルを決定された論理カバレッジエリアに関する情報にて更新し、その後、制御をブロック1109に渡す。
【0023】
判定ブロック1102に戻り、特定の基地局に対する論理カバレッジエリアが閾値を超える場合は、制御は、図12のブロック1201に渡される。ブロック1201において、システム無線コントローラ100は、判定ブロック1102において選択された基地局に登録されているハンドセットにメッセージを送信する。(選択された基地局とは、ブロック1102においてその頻度テーブルの論理カバレッジエリアが閾値を超えるものと決定された基地局を指す)。このメッセージは、無線ハンドセットに対して、それらが決定された論理カバレッジエリアに移転されるが、ただし、それらは再登録する必要はないことを知らせる。次に、ブロック1202において、システム無線コントローラ100は、選択された基地局にメッセージを送信することで、新たな論理カバレッジエリアに移転することをリクエストする。次に、システム無線コントローラ100は、ブロック1203において、新たな論理カバレッジエリア内の基地局にメッセージを送信し、それらに、選択された基地局がその論理カバレッジエリアに加わることを知らせる。最後に、システム無線コントローラ100は、ブロック1204において、以前の論理カバレッジエリア内の基地局にメッセージを送信し、それら基地局に、選択された基地局がその論理カバレッジエリアから離脱することを知らせ、その後、制御を図11のブロック1102に戻す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明と共に用いられる無線交換システムのブロック図である。
【図2】本発明と共に用いられる無線交換システムのブロック図である。
【図3】本発明と共に用いられる無線交換システムのブロック図である。
【図4】本発明と共に用いられる無線交換システムのブロック図である。
【図5】本発明の第一の実施例において基地局によって遂行されるステップの流れ図である。
【図6】本発明の第一の実施例において基地局によって遂行されるステップの流れ図である。
【図7】本発明の第一の実施例において基地局によって遂行されるステップの流れ図である。
【図8】本発明の第一の実施例において基地局によって遂行されるステップの流れ図である。
【図9】本発明の第一の実施例において基地局によって遂行されるステップの流れ図である。
【図10】本発明の第二の実施例においてシステム無線コントローラによって遂行されるステップの流れ図である。
【図11】本発明の第二の実施例においてシステム無線コントローラによって遂行されるステップの流れ図である。
【図12】本発明の第二の実施例においてシステム無線コントローラによって遂行されるステップの流れ図である。
【符号の説明】
101−112 基地局(BS)
113〜133 無線ハンドセット(WH)
100 システム無線コントローラ
134〜141 セル
201〜204 論理カバレッジエリア

Claims (12)

  1. 無線交換システムの複数の基地局の間で複数の論理カバレッジエリアを構成するための方法であって、
    前記複数の論理カバレッジエリア内の第一の論理カバレッジエリアの中の前記複数の基地局の内の第一の基地局が、前記複数の論理カバレッジエリアの内の第二の論理カバレッジエリアに加わる必要性を検出するステップ;
    前記複数の基地局の内の第一の基地局が、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わる許可を求める第一のメッセージを、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアの中の前記複数の基地局の内の第二の基地局に送信するステップ;
    前記複数の基地局の内の前記第二の基地局が、前記第一のメッセージに応答して、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局を前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加えることができることを決定するステップ;
    前記複数の基地局の内の前記第二の基地局が、第二のメッセージを前記複数の基地局の内の前記第一の基地局に送信することで、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わることを許可するステップ;および
    前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が、前記第二のメッセージに応答して、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わるステップを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が現在前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに属することを知らせる第三のメッセージを、前記無線交換システムを制御するシステム無線コントローラに送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記検出ステップが、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第一の論理カバレッジエリア以外の、前記複数の論理カバレッジエリアの内の他の幾つかの論理カバレッジエリアからの登録の頻度を記録するステップ;
    前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアからの登録の頻度が所定の閾値を超えたことを計算するステップ;および
    前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が、前記所定の閾値を超えた場合、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わる必要性を示すステップを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記複数のカバレッジエリアの内の前記第一の論理カバレッジエリアの中の前記複数の基地局の内の前記第一の基地局を除く他の全てに、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第一の論理カバレッジエリアから離脱したことを知らせるメッセージを送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 前記第二のメッセージが、前記複数のカバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアを識別する番号を含むことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 前記決定ステップが、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアの中の基地局の数を計算するステップ、および
    前記計算された基地局の数が所定の閾値より小さな場合、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局を前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加えることが許されることを示すステップを含むことを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 無線交換システムの複数の基地局の間で複数の論理カバレッジエリアを構成するための装置であって、
    前記複数の論理カバレッジエリア内の第一の論理カバレッジエリアの中の前記複数の基地局の内の第一の基地局が、前記複数の論理カバレッジエリアの内の第二の論理カバレッ ジエリアに加わる必要性を検出するための手段;
    前記複数の基地局の内の第一の基地局が、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わる許可を求める第一のメッセージを、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアの中の前記複数の基地局の内の第二の基地局に送信するための手段;
    前記複数の基地局の内の前記第二の基地局が、前記第一のメッセージに応答して、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局を前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加えることができることを決定するための手段;
    前記複数の基地局の内の前記第二の基地局が、第二のメッセージを前記複数の基地局の内の前記第一の基地局に送信することで、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わることを許可するための手段;および
    前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が、前記第二のメッセージに応答して、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わるための手段を備えることを特徴とする装置。
  8. 前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が現在前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに属することを知らせる第三のメッセージを、前記無線交換システムを制御するシステム無線コントローラに送信するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項7記載の装置。
  9. 前記検出手段が、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局により、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第一の論理カバレッジエリア以外の、前記複数の論理カバレッジエリアの内の他の幾つかの論理カバレッジエリアからの登録の頻度を記録するための手段;
    前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアからの登録の頻度が所定の閾値を超えたことを計算するための手段;および
    前記複数の基地局の内の前記第一の基地局により、前記所定の閾値を超えた場合、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加わる必要性を示すための手段を備えることを特徴とする請求項7記載の装置。
  10. 前記複数のカバレッジエリアの内の前記第一の論理カバレッジエリアの中の前記複数の基地局の内の前記第一の基地局を除く他の全ての基地局に対して、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局が前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第一の論理カバレッジエリアから離脱したことを知らせるメッセージを送信するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項9記載の装置。
  11. 前記第二のメッセージが、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアを識別する番号を含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
  12. 前記決定手段が、前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアの中の基地局の数を計算するための手段、および
    前記計算された基地局の数が所定の閾値より小さな場合、前記複数の基地局の内の前記第一の基地局を前記複数の論理カバレッジエリアの内の前記第二の論理カバレッジエリアに加えることが許されることを示すための手段を備えることを特徴とする請求項1記載の装置。
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