JP3692401B2 - クラウンエーテルを2つ有する金属ポルフィリン錯体を連結分子とする非共有結合型高分子及び非共有結合型高分子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラウンエーテルを2つ有する金属ポルフィリン錯体を連結分子とする非共有結合型高分子化合物及び非共有結合型高分子化合物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高分子化合物の主鎖構造は、モノマーの種類と重合様式によって異なる。
これまでに炭素の単結合、二重結合、三重結合を含む高分子化合物、またはエステル、エーテル、アミド結合を含む高分子化合物、さらには主鎖に金属が入っている高分子化合物など様々な高分子化合物が知られている。
このようなモノマーを高分子化して得られる高分子化合物は、モノマー分子の共有結合によって結合された主鎖構造により得られる構造体である。これら従来型の合成による高分子化合物が、金属、木、ガラス、天然繊維のような伝統的な材料物質の代替材料として登場した結果、軽量化、高エネルギー効率、高性能、高耐久性といった特性を材料に付与することにより、社会に革命を起こしてきた。
しかしながら、現在では環境に調和し、環境負荷を低減した材料化技術や材料のさらなる高性能化が求められるようになった。この要求に応じるように、最近になってモノマー分子を共有結合で連結するのではなく、水素結合や配位結合といった比較的弱い相互作用によって連結する非共有結合型高分子化合物を合成しようとする研究が行われている。
この非共有結合型高分子化合物を製造する場合には、従来のモノマー単位に相当する化合物にどのような化合物を新たに作り出すかが重要であり、この化合物を選定することが必要となる。
例えば、最近になって、水素結合によって高分子化するポリマー[R. P. Sijbesma, E. W. Meijer,et al, Science, 278, 1605 (1997).]、配位結合によって高分子化するポリマー[Ogawa K, Kobuke Y, Angew. Chem. Int. Ed., 39, 4070 (2000), U. Michelsen, C. A. Hunter, Angew. Chem. Int. Ed., 39, 764 (2000).]に関する研究成果が報告されている。
この非共有結合型高分子化合物を製造するための化合物として、環状化合物の環状部分が絡まり合った構造のカテナンや環状化合物の環状部分に直鎖状化合物が貫通した構造のロタキサンが注目を集めており、その特徴的な構造(機械的結合)を、高分子主鎖中に組み込むことにより新たな機能を有する高分子材料を開発しようとする研究が精力的に進められているが、今までに実用化につながるものは、得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、金属配位相互作用と水素結合相互作用という複数の分子間相互作用を連結様式とする新規な高分子化合物を開発することである。この高分子は非共有結合により、つなげてあり、容易に分解させてリサイクルすることができる、リサイクル型の高分子化合物である。
また、この非共有結合型高分子化合物は、溶媒中において自発的に生成するため、加熱する等のエネルギーを必要としない省エネルギープロセスによって合成可能な高分子化合物の製造方法である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前に、本発明者らが作り出した、クラウンエーテルを2つ有するポルフィリン金属錯体に関し、2分子の特定化合物が、さらに2つの配位子を取りうる状態にあるポルフィリン金属錯体のクラウンエーテルと水素結合を形成し、同時に窒素原子とポルフィリン中心金属の配位結合を維持した状態で、錯体化合物を形成できること、この錯体形成能力を利用して低分子や高分子同士をのり付けするように接続出来ること、その結果、非共有結合で成り立つ高分子化合物が得られることを見いだして、本発明を完成させた。
【0005】
具体的には、以下の通りである。
金属配位相互作用と水素結合相互作用を利用した非共有結合で成り立つ高分子化合物を開発するために、以下の一般式(III)で表される化合物を、金属配位相互作用と水素相互作用を利用した非共有結合により結合することに着目した。
【化6】
(III)
(式中、Mは、4つの窒素原子と配位結合し、さらに2つの配位子を取りうる
状態にある遷移金属を表し、Rはエステル基、エーテル又はtert-ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、又は芳香族炭化水素から選ばれる基を表す。)
この化合物は、中心に遷移金属Mを持ち、5位と15位のメソ位にジベンゾ-24-クラウン-8-エーテル、かつ10位と20位のメソ位に置換基Rを有する、テトラフェニルポルフィリン型化合物であり、4つの窒素原子と配位結合し、さらに2つの配位子を取りうる状態の化合物である。
前記一般式(III)で表される化合物を、一般式(II)
【化7】
(II)
(式中、Qは金属へ配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基の官能基を表し、Pは脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Yは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Xは任意の陰イオン原子を表す。)
で表される化合物と反応させることにより、化合物(II)で表される置換基QとYが、化合物(III)のジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルの輪の中を通り抜け、化合物(II)で表されるアンモニウム基は、化合物(III)のジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと強力な水素結合を形成し、ロタキサン構造を作ると同時に、化合物(II)の置換基Qに含まれる2個の窒素原子が、化合物(III)の中心金属Mへ上下二方向から配位すること、これらの分子間相互作用により、一般式(I)
【化8】
(I)
(式中、Mは4つの窒素原子、さらにQに含まれる2つの窒素原子と、配位している遷移金属を表し、Qは金属へ配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基から選ばれる基を表し、Pは脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Rは、エステル基、エーテル又はtert-ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Yは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Xは任意の陰イオンを表す。)で表される高分子化合物を合成出来ることを見いだして、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)以下の一般式(I)
【化9】
(I)
(式中、Mは4つの窒素原子、さらにQに含まれる2つの窒素原子と、配位している遷移金属を表し、Qは金属Mに配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基から選ばれる官能基を表し、Pは脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Rは、エステル基、エーテル又はtert-ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Yは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Xは任意の陰イオンを表す。)
で表される、窒素原子が中心金属Mに配位することができる相互作用とクラウンエーテルと2級アンモニウム塩とが水素結合を形成することができる相互作用によって構築される非共有結合型高分子及びその製造方法を提供することである。
【0007】
【発明実施の形態】
本発明の目的化合物である、窒素原子が中心金属Mに配位することができる相互作用とクラウンエーテルと2級アンモニウム塩とが水素結合を形成することができる相互作用によって構築される、非共有結合型高分子は、下記一般式(I)で表される化学構造を有するものである。
【化10】
(I)
前記式中、Mは、4つの窒素原子、さらにQに含まれる2つの窒素原子と配位している遷移金属を表し、Qは金属に配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基から選ばれる官能基を表し、Pは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、
Rは、エステル基、エーテル又はtert-ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Yは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素基から選ばれる基を表し、Xは任意の陰イオンを表す。
ただし、QとYは、必ずジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルの内径より小さくクラウンエーテルの中心を通り抜けることができる構造であり、アンモニウム基とジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルが強力な水素結合を形成してロタキサン構造を作ることを妨害しないことが必要である。Rの脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基はエーテル結合、又はエステル結合から選ばれる置換基により、置換されていることができるものであり、遷移金属への置換基Qの配位を妨げることがない構造であり、Xは非極性有機溶媒への溶解性を保証しうる任意の陰イオン原子であることが必要である。
以上の各条件を満たすものであれば、任意の置換基をとることができる。
【0008】
さらに、具体的に、一般式(I)で表される化合物について説明する。
遷移金属Mは、周りに配置された配位子の中の4つが窒素原子であり、さらに2つの配位子をとり得る遷移元素である。
この金属元素は、具体的には、コバルト、鉄、ニッケル、マンガン、イリジウム、金、銀、白金である。
置換基Qは、金属へ配位可能な芳香族アミンからなる基、窒素含有複素環化合物からなる基から選ばれる基である。金属へ配位可能な置換基は、2級アルキルアミンより塩基性の低い金属配位性の基であり、
芳香族アミンからなる基としては、フェニルアミン、
窒素含有複素環化合物の基としては、ピリジン、イミダゾール、キノリン、ピリミジン、ピロール、インドールである。
置換基Pは2価脂肪族炭化水素、2価芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、炭素数が数個からなる低分子から炭素数が数万個に及ぶ高分子までのものであり、具体的には、アルキレン基(エチレン、トリメチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン、n-ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン)、2価芳香族炭化水素基(フエニレン、トルフエニレン、キシリレン、ビフェニレン、ナフチレン、ビフェニレン)、両末端が結合できる高分子化合物(ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、ポリエステル、ポリカーボナート)である。
置換基Yは、2価脂肪族炭化水素、又は2価芳香族炭化水素から選ばれる基であり、脂肪族炭化水素は、直鎖又は分岐鎖を有することができる飽和脂肪族炭化水素であり、炭素数2〜8のアルキレン(エチレン、トリメチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン、n-ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、置換基を有するアルキレン)である。芳香族炭化水素は、2価の置換基を有する又は有しない芳香族炭化水素であり、(フエニレン、トルフエニレン、キシリレン、ビフェニレン、ナフチレン)である。これらの基は、脂肪族炭化水素基より芳香族炭化水素基を用いた方が、2級アンモニウム塩が強力にジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと相互作用するため望ましい。
また、置換基QとYは、必ずジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルの中心を通り抜けられる大きさを持ち、アンモニウム基とジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルが強力な水素結合を形成してロタキサン構造を作ることを妨害しないことが必要である。具体例的には、3,5-ジメチルベンゼン、4-tert-ブチルベンゼンは、大きすぎてジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルを通り抜けることが出来ないことから、これらの置換基やそれと同等の大きさを持つ置換基をQとYには用いることができない。よって前記列挙された置換基より、分子の大きさは小さくなくてはならず、ベンゼン又はトルエンやそれらと同等の大きさの置換基であれば用いることができる。
Rは、水素原子、エステル基、エーテル又はtert-ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、及び芳香族炭化水素から選ばれる基であればよい。
脂肪族炭化水素は、直鎖又は分岐鎖を有する飽和脂肪族炭化水素基であり、炭素数1〜8のものであり、具体的には、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、i-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、n-ヘキシル、i-ヘキシル、n-ヘプチル、i-ヘプチル、n-オクチル、i-オクチル)、これらのアルキル基がエステル基、エーテル又はtert-ブチルにより置換されていてもよい基である。
芳香族炭化水素は、1価の脂肪族炭化水素置換基を有する又は有しない芳香族炭化水素基である(フエニル、トリル、キシリル、3,5-ジ-tertブチルフエニル、3,5-ジメトキシフエニル、3,5-ジ-オリゴエチレングリコールフエニル)。
これらの基において、分子間の水素結合を有効に働かせるためには、非極性溶媒に対して溶解性を有することが重要な要因であり、1価の長鎖アルキル基(炭素数6〜20)や前記長鎖アルキル基により置換されたエステル基(アルコキシカルボニル基の炭素数6〜20)、ポリアルキルエーテル鎖(ポリエーテルのアルキルの炭素数2〜20)、tert-ブチル基で置換されたベンゼン(具体的には、tert-ブチルベンゼン、イソフタル酸ジメチル、3,5-ジアルコキシルベンゼン)が望ましい。
Xは、任意の陰イオンである。反応が非極性有機溶媒中で行われることから、非極性溶媒中に溶解する陰イオンが好ましい。具体的には、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオンを挙げることができる。
【0009】
ここで得られる非共有結合型高分子は、文献未載の新規化合物であり、以下のようにして製造される。
【0010】
反応原料は、下記一般式(III)で表される5,15-ジベンゾ-24-クラウン-8-エーテル-ジ置換ポルフィリン誘導体である。
【化11】
(III)
(式中のR及びMは前記と同じ意味を持つ。)
この化合物は、本発明者らにより発明された化合物である(特願2001−163477)。
この化合物は、アルデヒド置換のジベンゾ-24-クラウン-8-エーテル誘導体と、ジピロールメタン誘導体を酸触媒の存在下に、酸化剤で酸化させることにより5,15-ジベンゾ-24-クラウン-8-エーテル-ジ置換ポルフィリン誘導体を合成する。このようにして得られる前記誘導体と、遷移金属Mの酢酸塩や塩化物を反応させることにより得られる。この反応は液相において溶媒を存在させて、温度10〜0℃の条件下に反応させる。
【0011】
他の反応原料としては、下記一般式(II)で表される2級アンモニウム塩を用いる。
【化12】
(II)
(式中のP、Q、X、Yは、前記と同じ意味を持つ。)
前記記載を引用するとP、Q、X、Yは、以下の通りである。
置換基Qは、金属へ配位可能な芳香族アミンからなる基、窒素含有複素環化合物からなる基から選ばれる基である。金属へ配位可能な置換基は、2級アルキルアミンより塩基性の低い金属配位性の基であり、
芳香族アミンからなる基としては、フェニルアミン、
窒素含有複素環化合物の基としては、ピリジン、イミダゾール、キノリン、ピリミジン、ピロール、インドールである。
置換基Pは2価脂肪族炭化水素、2価芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、炭素数が数個からなる低分子から炭素数が数万個に及ぶ高分子までのものであり、具体的には、アルキレン基(エチレン、トリメチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン、n−ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン)、2価芳香族炭化水素基(フエニレン、トルフエニレン、キシリレン、ビフェニレン、ナフチレン、ビフェニレン)、両末端が結合できる高分子化合物(ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、ポリエステル、ポリカーボナート)である。
置換基Yは、2価脂肪族炭化水素、又は2価芳香族炭化水素から選ばれる基であり、脂肪族炭化水素は、直鎖又は分岐鎖を有することができる飽和脂肪族炭化水素であり、炭素数2〜8のアルキレン(エチレン、トリメチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン、n−ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、置換基を有するアルキレン)である。芳香族炭化水素は、2価の置換基を有する又は有しない芳香族炭化水素であり、(フエニレン、トルフエニレン、キシリレン、ビフェニレン、ナフチレン)である。これらの基は、脂肪族炭化水素基より芳香族炭化水素基を用いた方が、2級アンモニウム塩が強力にジベンゾ−24−クラウン−8−エーテルと相互作用するため望ましい。
また、置換基QとYは、必ずジベンゾ−24−クラウン−8−エーテルの中心を通り抜けられる大きさを持ち、アンモニウム基とジベンゾ−24−クラウン−8−エーテルが強力な水素結合を形成してロタキサン構造を作ることを妨害しないことが必要である。具体例的には、3,5−ジメチルベンゼン、4−tert−ブチルベンゼンは、大きすぎてジベンゾ−24−クラウン−8−エーテルを通り抜けることが出来ないことから、これらの置換基やそれと同等の大きさを持つ置換基をQとYには用いることができない。よって前記列挙された置換基より、分子の大きさは小さくなくてはならず、ベンゼン又はトルエンやそれらと同等の大きさの置換基であれば用いることができる。
Rは、水素原子、エステル基、エーテル又はtert−ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、及び芳香族炭化水素から選ばれる基であればよい。
脂肪族炭化水素は、直鎖又は分岐鎖を有する飽和脂肪族炭化水素基であり、炭素数1〜8のものであり、具体的には、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、n−ヘプチル、i−ヘプチル、n−オクチル、i−オクチル)、これらのアルキル基がエステル基、エーテル又はtert−ブチルにより置換されていてもよい基である。
芳香族炭化水素は、1価の脂肪族炭化水素置換基を有する又は有しない芳香族炭化水素基である(フエニル、トリル、キシリル、3,5−ジ−tertブチルフエニル、3,5−ジメトキシフエニル、3,5−ジ−オリゴエチレングリコールフエニル)。
これらの基において、分子間の水素結合を有効に働かせるためには、非極性溶媒に対して溶解性を有することが重要な要因であり、1価の長鎖アルキル基(炭素数6〜20)や前記長鎖アルキル基により置換されたエステル基(アルコキシカルボニル基の炭素数6〜20)、ポリアルキルエーテル鎖(ポリエーテルのアルキルの炭素数2〜20)、tert−ブチル基で置換されたベンゼン(具体的には、tert−ブチルベンゼン、イソフタル酸ジメチル、3,5−ジアルコキシルベンゼン)が望ましい。
Xは、任意の陰イオンである。反応が非極性有機溶媒中で行われることから、非極性溶媒中に溶解する陰イオンが好ましい。具体的には、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオンを挙げることができる。
この化合物は新規化合物であり、以下のようにして製造される。
下記一般式(IV)で表されるジアミン誘導体(IV)、及び
【化13】
(IV)
(式中のPは前記と同じ意味を持つ。)
下記一般式(V)で表されるアルデヒド誘導体(V)を、
【化14】
(V)
(式中のY、Qは前記と同じ意味を持つ。)
溶液中(例えば、塩化メチレン中)で加熱することにより、脱水反応を促進させ、これを水素化ホウ素ナトリウムによって還元し、酸(塩酸、ヘキサフルオロリン酸、トリフルオロ酢酸)を、加えることにより、下記一般式(II)
【化15】
(II)
(式中のP、Y、Qは前記と同じ意味を持つ。)
で表される2級アンモニウム塩を製造することが出来る。
なお、前記一般式(V)で表されるアルデヒド誘導体(V)は、溶液中(例えば、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド)下記一般式(XIV)
【化16】
(XIV)
(式中のYは前記と同じ意味を持つ。)
で表されるアルデヒド誘導体(XIV)とQを縮合剤(例えば、N−エチル−N−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド)を用いた反応により得られる。
【0012】
前記一般式(I)で表される化学構造を有する、非共有結合型高分子は、前記一般式(III)で表される5,15-ジベンゾ-24-クラウン-8-エーテル-ジ置換ポルフィリン誘導体と、前記一般式(II)で表される2級アンモニウム塩を、反応させることにより得られる。
この反応は、非極性溶媒中で行う。
非極性溶媒には、塩化メチレンやクロロホルムなどが用いられる。
前記反応原料化合物を用いる割合は、(II):(III)=1:1の割合で用いられる。反応温度は、10〜40℃であり、反応に際しては十分に攪拌混合する。
【0013】
以上の反応終了後、溶媒と分離し、目的生成物である一般式(I)で表される窒素原子の中心金属への配位相互作用とクラウンエーテルと2級アンモニウム塩との水素結合相互作用によって非共有結合型高分子を得ることが出来る。
【化17】
(I)
(式中、Mは、4つの窒素原子、さらにQに含まれる2つの窒素原子と配位している遷移金属を表し、Qは金属に配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基から選ばれる官能基を表し、Pは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Rは、エステル基、エーテル又はtert-ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Yは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Xは任意の陰イオンを表す。)
【0014】
前記の製法により得られる本発明の非共有結合型高分子は、非共有結合型高分子(XI)のゲル浸透クロマトグラフィーによる測定により、nの数を測定することができる。以下の実施例8では、50〜100であることを確認している。
この非共有結合型高分子は、金属への配位や水素結合を阻害する温和な条件下に(具体例的には、室温において、金属への配位を阻害する条件とは、金属へ配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基から選ばれる官能基を含む化合物を加えて、Qが金属へ配位することを邪魔させることであり、水素結合を阻害する条件とは、極性の高い溶媒(水、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド)を加えることである。)保持することにより、容易に出発原料の構成単位のモノマーに分解することができる。したがって、リサイクルが可能な高分子化合物である。
【0015】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
【0016】
実施例1
窒素雰囲気下において、4-ホルミル安息香酸メチル3.8g(23ミリモル)と、パラキシレンジアミン1.6g(12ミリモル)を塩化メチレン200ml中で、トリエチルアミン10mlと無水硫酸マグネシウム8.4g(70ミリモル)を加え加熱環流12時間行い、固体をろ別し、塩化メチレンを留去した後にメタノール200mlに溶解する。この溶液に、水素化ホウ素ナトリウム4.4g(117ミリモル)を加え加熱環流12時間行った。得られた反応溶液に2M塩酸水溶液を100ml加え溶媒を留去した後に、これに3M水酸化ナトリウム水溶液を200ml加える。この水溶液を酢酸エチル500mlで抽出し、得られた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した後に、溶媒留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/メタノール)で精製することにより、構造式
【化18】
(VI)
で表されるジエステル誘導体(VI)1.1g(21%)を得た。
質量分析値(としてC26H28N2O4)
計算値:432
実測値:432
【0017】
実施例2
実施例1で得られたジエステル誘導体(VI)1.0g(2.2ミリモル)をクロロホルム40mlに溶解し、ジ-tert-ブチルジカルボネート1.2ml(5.3ミリモル)とジメチルアミノピリジン13mg(0.1ミリモル)を加え2日間攪拌した。反応溶液を2M塩酸水溶液100mlと蒸留水100mlで洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製することにより、構造式
【化19】
(VII)
で表されるジエステル誘導体(VII)1.3g(91%)を得た。
質量分析値(としてC36H44N2O8)
計算値:633
実測値:633
【0018】
実施例3
実施例2で得られたジエステル誘導体(VII)1.0g(1.5ミリモル)を混合溶媒(メタノール25ml、テトラヒドロフラン30ml)に溶解し、これに、蒸留水10mlに溶解した水酸化カリウム5.0g(89ミリモル)を加えて、12時間加熱環流した。これに塩酸を加えてpH2に調整した後、溶媒を留去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレン/メタノール)で精製することにより、構造式
【化20】
(VIII)
で表されるジカルボン酸誘導体(VIII)0.8g(86%)を得た。
質量分析値(としてC34H40N2O8)
計算値:605
実測値:605
【0019】
実施例4
実施例3で得られたジカルボン酸誘導体(VIII)0.3g(0.5ミリモル)とN-エチル-N-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド0.2g(1.2ミリモル)をジメチルホルムアミド50mlに溶解し、そこに4-アミノピリジン0.1g(1.2ミリモル)とジメチルアミノピリジン15mg(0.1ミリモル)を加え12時間室温で攪拌した後、溶媒を留去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレン/メタノール)で精製することにより、構造式
【化21】
(IX)
で表されるジアミド誘導体(IX)0.1g(38%)を得た。
質量分析値(としてC44H48N6O6)
計算値:757
実測値:758(M+1H)
【0020】
実施例5
実施例4で得られたジアミド誘導体(IX)91mg(0.1ミリモル)にクロロホルム溶液20mlとトリフルオロ酢酸0.5mlを加えて5時間環流する。溶媒を留去することにより、構造式
【化22】
(X)
で表される両端にピリジル基を持つ2級アミン誘導体(X)71mg(75%)を得た。
質量分析値(としてC38H34F6N6O6)
計算値:785
実測値:785
【0021】
実施例6
アルゴン雰囲気下において、5-フェニルジピロメタン0.5g(2.3ミリモル)と、6,7,9,10,12,13,20,21,23,24,26,27,-ドデカヒドロベンゾ[b,n],[1,4,7,10,13,16,19,22]オクタオギザシクロテトラコシン-2-イルアルデヒド1.6g(3.4ミリモル)をクロロホルム300mlに溶解し、光を遮断した状態で、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を反応溶液中で3.3mMになるように、0.125ml(0.99ミリモル)を、シリンジを用いて加え、1時間室温で攪拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液により洗浄後、粗生成物をシリカゲルクルマトグラフィー(溶出溶媒、酢酸エチル)で精製することにより、構造式
【化23】
(XI)
で表されるポルフィリン誘導体(XI)236mg(16%)を得た。
質量分析値(としてC80H82N4O16)
計算値:1355
実測値:1357(M+2H)
【0022】
実施例7
実施例6で得られたポルフィリン誘導体(XI)75mg(0.06ミリモル)を50mlのクロロホルムに溶解した。クロロホルム溶液を環流しておき、メタノール1mlに溶解した酢酸コバルト19mg(0.08ミリモル)をゆっくり加えていった。1時間環流した後、室温まで放冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、クルマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製し、さらに塩化メチレン-メタノール混合溶液から再結晶することにより構造式
【化24】
(XII)
で表されるポルフィリン誘導体(X)37mg(47%)を得た。
質量分析値(としてC80H80CoN4O16)
計算値:1412
実測値:1435(M+Na)
【0023】
実施例8
実施例5で得られた両端にピリジル基を持つ2級アミン誘導体(XII)2.2mg(0.003ミリモル)と実施例7で得られたポルフィリン誘導体(X)4.0mg(0.003ミリモル)を1.0mlのクロロホルム溶液中で攪拌させることにより、
【化25】
(XIII)
で表される窒素原子の中心金属への配位相互作用とクラウンエーテルと2級アンモニウム塩との水素結合相互作用による非共有結合型高分子(XI)の生成を確認した。この非共有結合型高分子(XI)のゲル浸透クロマトグラフィーによる測定の結果、nの数は、50〜100であった。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、化合物(1)で現される新規なクラウンエーテルを2つ有する金属ポルフィリン錯体を連結分子とする非共有結合型高分子及びクラウンエーテルを2つ有する金属ポルフィリン錯体を連結分子とする非共有結合型高分子化合物及びその製造方法が得られる。
本発明によれば、従来全く知られていない有機化合物の新しい概念に基づく技術によって、金属配位相互作用と水素結合相互作用を利用して非共有結合型高分子化合物を製造することが出来る。
本発明の非共有結合型高分子は、外的環境を制御することにより容易に分解出来ることから、リサイクル型グリーンポリマーとして利用可能である。
Claims (3)
- 一般式(III)
【化3】
(III)
(式中、Mは4つの窒素原子と配位し、さらに2つの配位子を取りうる状態にある遷移金属を表し、Rは、エステル基、エーテル又はtert−ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表す。)で表される化合物と、
一般式(II)
【化4】
(II)
(式中、Qは金属へ配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基から選ばれる官能基を表し、Pは脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Yは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Xは任意の陰イオン原子を表す。)
で表される2級アンモニウム塩を、
溶媒の存在下に反応させることにより、一般式(I)
【化5】
(I)
(式中、Mは4つの窒素原子、さらにQに含まれる2つの窒素原子と、配位している遷移金属を表し、Qは金属へ配位可能な窒素含有複素環化合物からなる基、芳香族アミンからなる基から選ばれる官能基を表し、Pは脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Rは、エステル基、エーテル又はtert−ブチルにより置換されていてもよい脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Yは、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素から選ばれる基を表し、Xは任意の陰イオンを表す。nは50から100の数である。)で表される非共有結合型高分子化合物を製造することを特徴とする非共有結合型高分子化合物の製造方法。
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JP2004083725A JP2004083725A (ja) | 2004-03-18 |
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