JP3692205B2 - 油圧ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、油圧ポンプに関し、特に、懸架ばねのばね荷重を介装状態のまま油圧制御で変更し得るように設定されている油圧緩衝器に接続される油圧ポンプの改良に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
たとえば、車両における懸架機構を構成する油圧緩衝器は、懸架ばねをいわゆる別置きにさせることもあるが、多くの場合に、懸架ばねを介装させている。
【0003】
一方、この種の懸架ばねを介装させる油圧緩衝器にあっては、懸架ばね自体を変更したりあるいは懸架ばねの長さを変更したりなどしてばね荷重を変更することがあるが、その場合に、油圧緩衝器の組立時はともかく、油圧緩衝器の組立後にあっては、油圧緩衝器をいわゆる分解しなければならず、ましてや、油圧緩衝器が車載状態にある場合には、車両に対して油圧緩衝器を着脱する作業を要することになる。
【0004】
そこで、油圧緩衝器が車載状態のままにあっても、懸架ばねのばね荷重を変更し得るようにした提案(特開平3−117738号)がなされており、この提案は、図4に示すように、油圧緩衝器1を構成するシリンダ体2に対して同じく油圧緩衝器1を構成するロッド体3を突出させる方向に、すなわち、この油圧緩衝器1を伸長方向に附勢する懸架ばね4をシリンダ体2に設けた油圧シリンダ部5における油圧室6に対する油圧の給排によって伸長あるいは圧縮させることで、懸架ばね4におけるばね荷重を大小変更し得るとしている。
【0005】
ちなみに、この油圧シリンダ部5は、シリンダ体2の外周に上下方向に移動可能に介装されるガイド体7と、このガイド体7のガイド部7aの外周に上下方向に摺動可能に介装されて懸架ばね4の下方ばね受を兼ねると共にガイド体7の基部7bとの間に上記した油圧室6を形成するスライド体8と、シリンダ体2の外周に形成の螺条2aに螺装されてガイド体7を下方から担持するナット体9とを有してなり、油圧室6がスライド体8を貫通するようにして開穿された通孔(図示せず)および管路Lを介して外部に配在の油圧ポンプ10に連通されてなるとしている。
【0006】
なお、懸架ばね4の上端は、ロッド体3の上端に連設されている上方ばね受3aに係止されており、ガイド体7のガイド部7aの上端外周にはストッパリング7cが巻装されていて、スライド体8のガイド部7aからの抜け出しを阻止している。
【0007】
それゆえ、この油圧シリンダ部5にあっては、油圧室6への油圧の給排でこの油圧室6が広狭されることになり、このときに、懸架ばね4の下端を担持するスライド体8がガイド体7のガイド部7aに副って上下動することになり、その結果、懸架ばね4が伸長あるいは圧縮されて、このときに、ばね荷重が大小変更されることになる。
【0008】
一方、油圧ポンプ10は、上記の油圧室6に油圧を供給し、すなわち、油圧室6に油を流入させ、また、油圧室6の油圧を解放させる、すなわち、油圧室6から排出される油を収容するように設定されてなるもので、図示するところでは、ポンプシリンダ11と、隔壁12と、螺状ロッド13と、ピストン14とを有してなる。
【0009】
少し説明すると、ポンプシリンダ11は、ピストン14で区画される油室15を有してなると共に、この油室15を外部の管路Lを介して前記した油圧緩衝器1における油圧シリンダ部5の油圧室6に連通させている。
【0010】
また、ピストン14は、隔壁12の配設でポンプシリンダ11内に区画される容室(符示せず)内に摺動可能に収装されていて、油室15を区画する一方で、隔壁12に螺装の螺状ロッド13の先端に当接状態に連繋されている。
【0011】
そして、螺状ロッド13は、外部に突出する基端にハンドル13aを有していて、このハンドル部13aを介しての回動を可能にすると共に、その回動でポンプシリンダ11に対して出没されるようにしてピストン14を進退させ、油室15を広狭させるように設定されている。
【0012】
それゆえ、この従来例とされる油圧ポンプ10によれば、ハンドル13aを回動して螺状ロッド13をポンプシリンダ11に対して出没させるのみで、油圧緩衝器1における油圧シリンダ部5の油圧室6に対する油圧の給排を実現でき、前述したようにして、油圧緩衝器1に介装されている懸架ばね4のばね荷重を大小変更し得ることになる。
【0013】
しかしながら、上記した従来提案としての油圧ポンプ10にあっては、以下のような不都合があると指摘される可能性がある。
【0014】
すなわち、まず、螺状ロッド13がポンプシリンダ11に対して出没されるように設定されているから、螺状ロッド13がポンプシリンダ11から突出されるとき、これが、すなわち、ハンドル13aが近隣する他部に接触したり当接されたりするなどの干渉状態が招来される危惧があり、この干渉状態が招来される場合には、事実上、ハンドル13aを回動できず、すなわち、螺状ロッド13を回動できず、所望の油圧の給排が実現できなくなる危惧がある。
【0015】
つぎに、螺状ロッド13がポンプシリンダ11内に没入されるとき、螺状ロッド13の没入に伴いハンドル13aもポンプシリンダ11の開口端に近付くことになり、したがって、螺状ロッド13が大きいストロークでポンプシリンダ11内に没入される場合には、ハンドル13aがいわゆる奥まる状態になり、その結果、ハンドル13aの回動操作を思うに任せない状態になる危惧がある。
【0016】
さらに、隔壁12に螺装されている螺状ロッド13の外周に形成の螺条13bの一部が隔壁12より外方となる外部に露出されているから、この外部に露出する螺条13bに泥が付着したり錆が招来されたりする場合には、いわゆる見栄えが悪くなるのはもちろんのこと、この泥や錆が螺状ロッド13と隔壁12との螺合部分に侵入されて回動操作を困難にし、甚だしい場合には、回動操作自体を不能にし、結果として、懸架ばね4のばね荷重を変更し得なくする危惧がある。
【0017】
この発明は、前記した事情を鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、泥付きや錆などによる操作困難や操作不能が招来されないのはもちろんのこと、良好な外観と操作性を維持できるようにして、油圧緩衝器に介装されたままの懸架ばねのばね荷重を油圧制御で変更する際の利用に最適となる油圧ポンプを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明による油圧ポンプの構成を、基本的には、一端を開口端とし他端に底を有するポンプシリンダと、このポンプシリンダの一端側の内周に設けられポンプシリンダの他端側の内部に容室を区画する隔壁と、この隔壁の軸芯部に螺装され外部からの回動操作で回動されてポンプシリンダに対して出没される螺状ロッドと、この螺状ロッドの先端に連繋されながら上記容室内に摺動可能に収装されてポンプシリンダの他端側の内部に油室を区画するピストンとを有してなり、有頭筒状に形成の操作ハンドルが内部に螺状ロッドの基端側を収装させながらポンプシリンダの一端部の内周に定位置での回動を可能にするように保持されてなると共に、操作ハンドルの内周に螺状ロッドの基端部が連繋されてこの螺状ロッドの操作ハンドルに同期する回動が可能とされてなり、上記油室がポンプシリンダの底に開穿の通孔を介して外部の油圧緩衝器1側に連通されると共に、この油室が螺状ロッドの回動によるピストンの摺動で広狭されてなるとする。
【0019】
そして、より具体的には、隔壁がポンプシリンダの一端側の内周に螺着されてなると共に、隔壁に直列して隣接するストッパナットがポンプシリンダの一端部の内周に螺着されてなり、かつ、操作ハンドルの先端部がストップリングの介在下にストッパナットに回動可能に連繋されてなるとする。
【0020】
また、隔壁が外部からポンプシリンダを貫通するストッパピンの配在下にポンプシリンダの一端側の内周に定着されてなると共に、隔壁に直列して隣接する操作ハンドルの先端部がポンプシリンダの一端部の内周にストップリングの介在下に定着されてなるとする。
【0021】
さらには、隔壁がポンプシリンダの一端側の内周に一体に連設されてなると共に、ポンプシリンダの他端部の内周に底部材が配在されてなり、この底部材に通孔が開穿されてなるとし、この場合に、好ましくは、隔壁に直列して隣接する操作ハンドルの先端部がポンプシリンダの一端部の内周にストップリングの介在下に定着されてなるとする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を詳細に説明するが、図1に示すように、この発明の一実施の形態による油圧ポンプ10は、ポンプシリンダ11と、隔壁12と、螺状ロッド13と、ピストン14とを有し、さらには、操作ハンドル16を有してなる。
【0023】
まず、ポンプシリンダ11は、図1中で上端となる一端を開口端に設定すると共に図1中で下端となる他端に底(符示せず)を有する有底筒状に形成されてなるもので、底には内部の油室15を外部の管路Lに連通させる通孔11aが開穿されていて、前記した図4に示す従来の油圧ポンプ10と同様に、油室15を外部に配在の管路Lを介して同じく外部に配在の油圧緩衝器1(図4参照)における油圧シリンダ部5の油圧室6に連通させている(図4参照)。
【0024】
つぎに、隔壁12は、ポンプシリンダ11の図1中で上端側となる一端側の内周に設けられて、ポンプシリンダ11の図1中で下端側となる他端側の内部に容室(符示せず)を区画してなるもので、この実施の形態では、ポンプシリンダ11の一端側の内周に螺着されている。
【0025】
そして、この隔壁12の所定位置への定着は、隔壁12に直列して隣接するようにポンプシリンダ11の図1中で上端部となる一端部の内周に螺着されるストッパナット17によって実現されている。
【0026】
なお、このストッパナット17は、図示する実施の形態では、ポンプシリンダ11の一端が内周側に折り曲げられるカシメ加工によってその緩み、すなわち、抜けが阻止されている。
【0027】
螺状ロッド13は、ポンプシリンダ11の軸芯部に一致する隔壁12の軸芯部に螺装されてなるもので、その上下端部を除く全長にわたる外周に螺条13bが形成されており、この螺条13bが隔壁12の軸芯部に形成の螺条12aに螺合することで、外部からの回動操作で回動されてポンプシリンダ11に対して出没されるように設定されている。
【0028】
ちなみに、この螺状ロッド13の先端部たる下端部は、図示する実施の形態では、単なる円柱状に設定され、また、螺状ロッド13の上端部となる基端部は、図示する実施の形態では、六角頭13cに設定されている。
【0029】
ピストン14は、螺状ロッド13の円柱状に設定された下端部たる先端部に連繋されながら前記した容室内に摺動可能に収装されてなるもので、ポンプシリンダ11の他端側の内部に前記した油室15を区画するように設定されている。
【0030】
そして、このピストン14は、螺状ロッド13が隔壁12に螺装状態のまま回動されるときに、図1中で上下方向となる摺動方向に移動されて、油室15を広狭させるように設定されている。
【0031】
ちなみに、ピストン14と螺状ロッド13の先端部との連繋状態は、図示する実施の形態では、ピストン14の軸芯部の上面に形成された凹部14aに螺状ロッド13の先端部が圧入されることで実現されているが、これに代えて、後述する図2に示すように、螺状ロッド13の下端たる先端がピストン14の軸芯部の上面に当接される状態とされるとしても良く、この場合には、ピストン14の軸芯部の上面への凹部14aの形成を省略できる点で有利となる。
【0032】
なお、ピストン14の外周にはポンプシリンダ11の内周に密接するピストンリング14bが介装されていて、油室15の油、すなわち、油圧が隔壁12側に抜けないように配慮している。
【0033】
操作ハンドル16は、全体的に有頭筒状に形成されてなるもので、内部に螺状ロッド13の図1中で上端側となる基端側を収装させながらポンプシリンダ11の一端部の内周たる定位置での回動を可能にするように保持されている。
【0034】
そして、この操作ハンドル16の内周は、螺状ロッド13の基端部たる六角頭13cが摺動し得る六角穴16aに設定されており、この六角穴16aの内周に上記六角頭13cを嵌装させるようにして連繋させて、螺状ロッド13の操作ハンドル16に同期する回動を可能とするように設定されている。
【0035】
この操作ハンドル16の定位置での回動は、図示する実施の形態では、操作ハンドル16の図1中で下端部となる先端部16bがストップリング18の介在下に前記ストッパナット17に回動可能に連繋されることで実現されている。
【0036】
また、この操作ハンドル16の上端部は、平面十字状などの回動操作をし易い形状の操作部16cに設定されている。
【0037】
なお、ストッパナット17の内周には、内周が操作ハンドル16の先端部16bの外周に密接するシール17aが介装されている。
【0038】
それゆえ、以上のように形成されたこの実施の形態による油圧ポンプ10にあっては、操作ハンドル16を螺入方向に回動すると、この操作ハンドル16の回動に同期して隔壁12に螺装されている螺条ロッド13が螺入方向に回動され、この螺条ロッド13の隔壁12に対する螺入によってポンプシリンダ11内でピストン14が油室15を狭めるように摺動する、すなわち、油室15の油を管路L側に排出することになる。
【0039】
そして、このときに、この実施の形態では、操作ハンドル16が定位置で回動するのみとなってポンプシリンダ11に対して出没されず、したがって、言わばこの油圧ポンプ10の上端となる操作部16cが操作ハンドル16の回動時にポンプシリンダ11の軸線方向に変位することがなく、操作部16cが他部に接触したりなどする干渉状態や操作部16cがいわゆる奥まる状態になって回動操作を不能にするような状態を招来させないことになる。
【0040】
また、この油圧ポンプ10にあっては、螺条ロッド13の隔壁12より外部に露出することになる螺条13b部分が操作ハンドル16の内部に収装されている状態になり、したがって、この螺条13b部分に泥が付着したり、錆が招来されたりなどすることがなく、泥付きや錆などによる螺条ロッド13の回動不能の事態が招来されないことになる。
【0041】
このとき、この実施の形態では、操作ハンドル16の外部側と内部側との間にシール17aを配在していて、操作ハンドル16の内部を油分を含んだ雰囲気に維持することを可能にしているから、螺条ロッド13の螺条13b部分に錆を招来させない上で極めて効果的となる。
【0042】
図2は、この発明の他の実施の形態による油圧ポンプ10を示すが、この実施の形態による油圧ポンプ10も基本的には、前記した図1に示す実施の形態の場合と同様の構成とされている。
【0043】
それゆえ、その構成の同一なるところについては、図中に同一の符号を付するのみとして、要する場合を除いて、その詳しい説明を省略し、以下には、この実施の形態において特徴となるところを説明する。
【0044】
すなわち、この実施の形態にあっては、図1の実施の形態の場合に比較して、大きくは、隔壁12の所定位置への定着構造を変更すると共に、操作ハンドル16に対する螺条ロッド13の連繋構造を変更し、加えて、細かくは、操作ハンドル16の先端部16bの所定位置への定着構造を変更し、また、螺条ロッド13とピストン14の連繋構造を変更しているところに特徴がある。
【0045】
少し説明すると、まず、隔壁12は、外部からポンプシリンダ11を貫通するストッパピン19の配在下にポンプシリンダ11の一端側の内周に定着されてなるとしている。
【0046】
もっとも、この隔壁12は、基本的には、ポンプシリンダ11の一端側の内周に螺装されてなるとするもので、ただ、その螺装位置が変位されないように、ポンプシリンダ11との間でストッパピン19が配在されるとする。
【0047】
そして、このストッパピン19は、隔壁12が所定位置に螺装されたことが確認された後に、いわゆるポンプシリンダ11越しに一連に設けられるそれぞれの専用孔11bおよび専用穴12bに打ち込まれるとする。
【0048】
つぎに、隔壁12に螺装されている螺条ロッド13の上端部13dには、ここを横方向に貫通するガイドピン13eが配在されていて、このガイドピン13eの両端が操作ハンドル16の内周に形成された一対のガイド溝16dに臨在されることで、操作ハンドル16の回動に同期して螺条ロッド13が回動されるように設定している。
【0049】
さらに、操作ハンドル16は、隔壁12に直列して隣接する先端部16bがポンプシリンダ11の一端部の内周にストップリング20の介在下に定着されてなるとしており、この操作ハンドル16の先端部16bの外周には、その外周がポンプシリンダ11の一端部の内周に密接するシール16eが配在されてなるとしている。
【0050】
そしてさらに、このことについては、前述したことでもあるが、螺状ロッド13の下端たる先端は、ピストン14の軸芯部の上面に当接されるのみの状態に設定されている。
【0051】
それゆえ、この図2に示す実施の形態の油圧ポンプ10による場合には、図1に示す実施の形態の場合に比較して、ストッパナット17の配設が不要になることから、ポンプシリンダ11の一端部の内周にストッパナット17のための螺条を形成しなくても済むことになる点で有利となる。
【0052】
また、ストッパナット17の配設が不要になることから、このストッパナット17の抜け止めのためのポンプシリンダ11の上端におけるカシメ加工を不要にする点で有利となる。
【0053】
さらに、螺条ロッド13の下端たる先端とピストン14の連繋構造が、単に螺条ロッド13の先端をピストン14の軸芯部の上面への当接ですむことから、ピストン14の軸芯部の上面への凹部14aの形成を省略できることになる点で有利となる。
【0054】
図3は、この発明のさらに他の実施の形態による油圧ポンプ10を示すが、この実施の形態による油圧ポンプ10も基本的には、前記した図1および図2に示す実施の形態の場合と同様の構成とされている。
【0055】
それゆえ、その構成の同一なるところについては、図中に同一の符号を付するのみとして、要する場合を除いて、その詳しい説明を省略し、以下には、この実施の形態において特徴となるところを説明する。
【0056】
すなわち、この実施の形態にあっては、図1および図2の実施の形態の場合に比較して、大きくは、ポンプシリンダ11の構造を変更することによって、隔壁12の定着構造を変更し、かつ、ポンプシリンダ11の底の構造を変更したところに特徴がある。
【0057】
少し説明すると、まず、隔壁12は、ポンプシリンダ11の一端側の内周を膨出させる態様に形成されてなる、すなわち、ポンプシリンダ11の一端側の内周に一体に形成されてなるとするもので、これによって、図1および図2に示す実施の形態の場合に隔壁12がいわゆる別部品とされていることに比較して、隔壁12の定着に際しての配慮を不要にしながら、安定した配在状態を具現化できることになる。
【0058】
つぎに、ポンプシリンダ11の他端部の内周にポンプシリンダ11の他端となる底を形成する底部材21が配在されてなり、この底部材21に油室15を外部に連通させる通孔21aが開穿されてなるとしている。
【0059】
そして、この底部材21の所定位置への定着には、この底部材21の外周とポンプシリンダ11の下端内周との間に介装されるストップリング22によるとしており、底部材21の外周には、その外周がポンプシリンダ11の下端部の内周に密接するシール21bが介装されている。
【0060】
ちなみに、この実施の形態において、操作ハンドル16の先端部16bのポンプシリンダ11の一端側の内周への定着構造は、図2に示す実施の形態の場合と同様の構成とされ、この操作ハンドル16への螺条ロッド13の連繋構造については、図1に示す実施の形態の場合と同様の構成とされいる。
【0061】
それゆえ、この図3に示す実施の形態の油圧ポンプ10による場合には、図1および図2に示す実施の形態の場合に比較して、定着状態が安定した隔壁12を設けられ、螺条ロッド13の回動保障を可能にすると共に、この螺条ロッド13に連繋する操作ハンドル16の安定した回動をも保障し得ることになる点で有利となる。
【0062】
また、この実施の形態による場合には、ポンプシリンダ11への螺条ロッド13および操作ハンドル16の組み付けとピストン14および底部材21の組み付けをそれぞれ個別の方向から実現できることになり、この油圧ポンプ10の組立性を大幅に向上させることが可能になる点で有利となる。
【0063】
前記したところでは、この発明による油圧ポンプ10が油圧緩衝器1から分離されている場合を実施の形態にしたが、この発明の意図するところからすれば、この油圧ポンプ10が油圧緩衝器1に連設されている場合であっても、その実施が可能になることはもちろんであり、その際の作用効果も異ならないことももちろんである。
【0064】
また、前記した各実施の形態にあっては、油圧ポンプ10における操作ハンドル16は、これがいわゆる手動操作で回動されるとしているが、この発明からすれば、適宜の駆動機器が利用されていわゆる自動操作による回動を可能にするようにも設定し得ることにもなる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、この発明にあっては、操作ハンドルを螺入方向に回動することで、この操作ハンドルに同期して螺条ロッドの回動が可能になり、この螺条ロッドの回動でピストンの摺動による油圧の給排が可能になるのはもちろんのこと、このときに、操作ハンドルが定位置で回動するのみとなってポンプシリンダに対して出没されず、したがって、操作ハンドルの回動時にその上端が他部に接触したりなどする干渉状態やいわゆる奥まる状態になって回動操作を不能にするような状態を招来させないことになる。
【0066】
また、螺条ロッドの螺条部分が操作ハンドルの内部に収装されている状態になり、したがって、外観上の見栄えを良くするのはもちろんのこと、この螺条部分に泥が付着したり、錆が招来されたりなどすることがなく、泥付きや錆などによる螺条ロッドの回動不能の事態が招来されず、しかも、操作ハンドルの内部側を油分を含んだ雰囲気に維持することを可能になるから、螺条ロッドの螺条部分に錆を招来させない上で極めて効果的となる。
そして、螺条ロッドを螺装させる隔壁をポンプシリンダの一端部の内周に定着させるにあって、ポンプシリンダ越しにストッパピンを打設する場合には、隔壁の抜けに通じる回転阻止のためのストッパナットの配設が不要になり、また、ストッパナットの配設を不要にするから、ポンプシリンダの一端部の内周にストッパナットのための螺条を形成しなくても済み、このストッパナットの抜け止めのためのポンプシリンダの上端におけるカシメ加工をも不要にする。
【0067】
さらに、螺条ロッドの先端とピストンの連繋構造を単に螺条ロッドの先端をピストンの軸芯部の上面への当接とする場合には、ピストンの軸芯部の上面に螺条ロッドの先端部を圧入させるための凹部を形成することを省略できる。
【0068】
そしてまた、隔壁がポンプシリンダの一端部の内周に一体に連設されてなるとする場合には、定着状態が安定した隔壁を設け得ることになり、螺条ロッドの回動保障を可能にするのはもちろんのこと、併せて、この螺条ロッドに連繋する操作ハンドルの安定した回動をも保障し得て、良好な操作性を実現できる。
【0069】
そして、この場合には、ポンプシリンダへの螺条ロッドおよび操作ハンドルの組み付けとピストンおよび底部材の組み付けをそれぞれの方向から実現でき、この油圧ポンプの組立性を大幅に向上させる。
【0070】
その結果、この発明によれば、泥付きや錆などによる操作困難や操作不能が招来されず、しかも、良好な外観と操作性を維持でき、油圧緩衝器に介装されたままの懸架ばねのばね荷重を油圧制御で変更するのに最適となり、その汎用性の向上を期待できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態による油圧ポンプを一部破断した状態で示す正面図である。
【図2】この発明の他の実施の形態による油圧ポンプを図1と同様に示す図である。
【図3】この発明のさらに他の実施の形態による油圧ポンプを図1と同様に示す図である。
【図4】油圧緩衝器と共に従来例とされる油圧ポンプを一部破断した状態で示す正面図である。
【符号の説明】
1 油圧緩衝器
2 懸架ばね
6 油圧室
10 油圧ポンプ
11 ポンプシリンダ
11a,21a 通孔
12 隔壁
13 螺条ロッド
13c 基端部を構成する六角頭
13d, 基端部
14 ピストン
15 油室
16 操作ハンドル
16b 先端部
17 ストッパナット
18,20 ストップリング
19 ストッパピン
21 底部材

Claims (4)

  1. 一端を開口端とし他端に底を有するポンプシリンダと、このポンプシリンダの一端側の内周に設けられポンプシリンダの他端側の内部に容室を区画する隔壁と、この隔壁の軸芯部に螺装され外部からの回動操作で回動されてポンプシリンダに対して出没される螺状ロッドと、この螺状ロッドの先端に連繋されながら上記容室内に摺動可能に収装されてポンプシリンダの他端側の内部に油室を区画するピストンとを有してなり、有頭筒状に形成の操作ハンドルが内部に螺状ロッドの基端側を収装させながらポンプシリンダの一端部の内周に定位置での回動を可能にするように保持されてなると共に、操作ハンドルの内周に螺状ロッドの基端部が連繋されてこの螺状ロッドの操作ハンドルに同期する回動が可能とされてなり、上記油室がポンプシリンダの底に開穿の通孔を介して外部の油圧緩衝器側に連通されると共に、この油室が螺状ロッドの回動によるピストンの摺動で広狭されてなることを特徴とする油圧ポンプ
  2. 隔壁がポンプシリンダの一端側の内周に螺着されてなると共に、隔壁に直列して隣接するストッパナットがポンプシリンダの一端部の内周に螺着されてなり、かつ、操作ハンドルの先端部がストップリングの介在下にストッパナットに回動可能に連繋されてなる請求項1の油圧ポンプ
  3. 隔壁が外部からポンプシリンダを貫通するストッパピンの配在下にポンプシリンダの一端側の内周に定着されてなると共に、隔壁に直列して隣接する操作ハンドルの先端部がポンプシリンダの一端部の内周にストップリングの介在下に定着されてなる請求項1の油圧ポンプ
  4. 隔壁がポンプシリンダの一端側の内周に一体に連設されてなると共に、ポンプシリンダの他端部の内周に底部材が配在されてなり、この底部材に通孔が開穿されてなる請求項1の油圧ポンプ
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