JP3691578B2 - プリンタ及びプリンタのギャップ誤差修正方法 - Google Patents

プリンタ及びプリンタのギャップ誤差修正方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印字ヘッドのプラテンに対する印字ヘッドギャップの誤差を修正するプリンタ及びプリンタのギャップ誤差修正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印字用紙の厚さを検出する用紙厚検出手段を備え、用紙厚検出手段によって検出された用紙厚に応じて設定される設定値を基に、プラテンに対して印字ヘッドを離反または近接移動させ、印字ヘッドとプラテンとの間隙を調整する、即ち、プリントギャップを調整する印字ヘッドギャップ自動調整装置が、例えば、実開平5−35311号や特開平6−183097号として知られている。
【0003】
実開平5−35311号に記載のものによれば、印字ヘッドとプラテンとの間隙の調整は、用紙厚検出手段によって検出された用紙厚に応じて、予め定められた比率で印字ヘッドの変位量を定めており、この比率は、その装置固有のものである。
【0004】
このものは、ギャップ調整用ステッピングモータにより回転されるガイドシャフトの他端に、周方向に一定のピッチで形成された多数のスリットを有するスリットディスクが固着されると共に、スリットを挟んで対向配置された発光素子と受光素子とからなるフォトセンサがサイドフレームに固定されており、ギャップ調整用ステッピングモータによりガイドシャフトが回転されると、ガイドシャフトと一体のスリットディスクが回転すると共に、ガイドシャフトに固着された偏心カムと偏心カムに周接するカムフォロアによりガイドシャフトが移動してガイドシャフトと一体の印字ヘッドがプラテンに対して離反または接近し、この時の印字ヘッドの移動量に対応したガイドシャフトの回転量を、フォトセンサによって検出されたスリットディスクのスリット数により検出するようにし、予め定められた離反位置からプラテン上の紙面まで印字ヘッドを移動させ、この時のスリット数により、用紙厚の別によって変化する印字ヘッドから紙面までの距離を求めるようにしている。
【0005】
したがって、用紙厚の検出値は、フォトセンサの取り付け精度やスリットディスクのガイドシャフトに対する取り付け精度により個々の機械によってバラツキがある。しかしながら、従来のプリンタにあっては、用紙厚検出手段によって検出された用紙厚に応じた印字ヘッドの変位量の比率は、予め定められたものであって機械の別によらず固定的であるので、機械の別によって異なる印字ギャップ位置が設定されてしまうこととなる。
【0006】
印字ギャップ位置が正しく設定されないと、例えば、印字ギャップが大きすぎる場合には、印字ヘッドのスキャン速度にインパクト周期が追従できず、印字ヘッドのワイヤがインクリボンに引っ掛かって破損してしまったり、反対に小さすぎる場合は、印字用紙が印字ヘッドに引っ掛けられて印字用紙のジャムや搬送曲りを発生したりするが、従来のプリンタでは、印字ギャップ位置の設定誤差を検出することは、実際に印字動作を行わせる以外に発見することができず、印字ギャップ位置の設定誤差を修正する場合、用紙厚検出手段に関わるフォトセンサの取り付け精度やスリットディスクのガイドシャフトに対する取り付け精度を機械的に再調整しなければならず、このため時間及び労力を要していた。
【0007】
また、印字用紙の厚さに応じて設定される印字ギャップ設定値を仮設定し、印字ヘッドとプラテンとを圧接状態にした際に、印字ヘッドの停止位置またはプラテンの停止位置を位置データとして記憶しておき、記憶した位置データと予め記憶しておいた初期の位置データとから変動値を割り出し、割り出した変動値を基に印字ギャップ設定値を補正する印字ギャップ設定方法が、特開平6−96026号として知られている。このものは、印字ヘッドとプラテンとを圧接させた際のプリンタの撓み量が経年的に変化することから印字ギャップの設定値に誤差が生じる場合に、プリンタの撓み量の経年変化を変動値として割り出し、印字ギャップの設定値の誤差を変動値を基にして補正するようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、用紙厚検出機構の取り付け精度の差異による用紙厚の検出値のバラツキによって生じる印字ギャップ位置の設定誤差を修正することのできる印字ギャップ誤差の修正装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るプリンタは、用紙の厚さを検出する用紙厚検出機構と、該用紙厚検出機構が検出した用紙厚の検出値に係数を乗じて印字ヘッドと用紙との間の印字ギャップを算出し、修正する印字ギャップ算出修正手段とを有するものであって、上記課題を解決するために、
電源遮断時でも記憶を保持する記憶手段を備え、該記憶手段は、機械毎の前記用紙厚検出機構の取り付け精度によってバラツキのある前記用紙厚の検出値に対して乗じられる前記係数を正規の印字ギャップを満たすように修正するよう決められた係数を記憶保持するものであって、前記印字ギャップ算出修正手段は、前記記憶手段に保持された前記係数を用いて印字ギャップを修正するものであることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係るプリンタは、用紙の厚さを検出する用紙厚検出機構と、該用紙厚検出機構が検出した用紙厚の検出値に係数を乗じて印字ヘッドと用紙との間の印字ギャップを算出し、修正する印字ギャップ算出修正手段とを有するものであって、上記課題を解決するために、前記係数を複数個記憶した係数テーブルと、予め厚さが定められている試験用シートと、前記試験用シートのシート厚に対応する正規の印字ギャップと、前記印字ギャップ算出手段により求められた前記試験用シートに対応する印字ギャップとの比較結果により前記係数テーブルから前記係数を選んで増減するための入力手段と、前記入力手段により決められた係数を保持記憶する記憶手段とを備え、前記印字ギャップ算出修正手段は、前記記憶手段に保持された前記係数を用いて印字ギャップを修正するものであることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係るプリンタは、請求項2に係るプリンタにおいて、前記試験用シートは、少なくとも2つの異なる厚さよりなることを特徴とするものである。請求項4に係るプリンタは、請求項2又は3に係るプリンタにおいて、前記入力手段により決められた係数を一時記憶する一時記憶手段を備え、一時記憶された前記係数を前記一時記憶手段から前記記憶手段に転送することを特徴とするものである。請求項5に係るプリンタは、請求項1乃至4のうちのいずれか1つに係るプリンタにおいて、前記印字ギャップ算出修正手段が算出した印字ギャップを表示する表示部を有することを特徴とするものである。
【0012】
請求項6に係るプリンタのギャップ誤差修正方法は、用紙の厚さを検出する用紙厚検出機構と、該用紙厚検出機構が検出した用紙厚の検出値に係数を乗じて印字ヘッドと用紙との間の印字ギャップを算出し、修正する印字ギャップ算出修正手段と、前記係数を複数個記憶した係数テーブルと、前記係数テーブルから前記係数を選んで増減するための入力手段と、を有するプリンタにおいて、予め厚さが定められている試験用シートを用いて、前記用紙厚検出機構により前記試験用シートのシート厚を検出し、検出されたシート厚に対 応する印字ギャップを前記印字ギャップ算出修正手段により算出し、前記試験用シートに対応する正規の印字ギャップと、前記印字ギャップ算出手段により算出された印字ギャップとを比較し、比較結果に応じて前記入力手段により前記係数を増減し、前記印字ギャップ算出修正手段によって、前記入力手段により決められた係数を用い印字ギャップを修正することを特徴とする。
【0013】
請求項7に係るプリンタのギャップ誤差修正方法は、請求項6に係るプリンタのギャップ誤差修正方法において、少なくとも2つの異なる厚さの試験用シートを使用し、2つの試験用シートの厚さに応じたそれぞれの正規の印字ギャップを共に満足するように前記係数を修正することを特徴とする。請求項8に係るプリンタのギャップ誤差修正方法は、請求項6又は7に係るプリンタのギャップ誤差修正方法において、前記係数を記憶データとして保持するための記憶手段を備え、前記記憶手段に前記係数の値が記憶されていない係数の修正前において、用紙厚と印字ギャップを基にして予め割り出された理論値を修正前の係数として前記記憶手段に転送して記憶させることを特徴とする。請求項9に係るプリンタのギャップ誤差修正方法は、請求項8に係るプリンタのギャップ誤差修正方法において、前記入力手段により決められた係数を一時記憶し、一時記憶した係数を記憶手段に転送し、前記記憶手段に前記係数を保持することを特徴とする。請求項10に係るプリンタのギャップ誤差修正方法は、請求項6乃至9のうちのいずれか1つに係るプリンタのギャップ誤差修正方法において、前記印字ギャップ算出修正手段により算出された印字ギャップを表示部に表示させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明のプリンタの印字ヘッドにおけるギャップ誤差の修正装置を適用した一実施形態のインパクトドットプリンタ装置の外観を示す正面図である。インパクトプリンタ装置1は、ハウジング2の中央内部に紙に対してドットピンをインパクトさせて印字を行う印字ヘッド3を備え、ハウジング2の正面に給紙テーブル4を備えており、用紙を給紙テーブル4に沿って滑らせ、給紙テーブル4の奥方の主給紙口5から水平に印字ヘッド3まで用紙を送り込む。
【0015】
図2は、プリンタ装置内のフレーム組を示す概略正面図であり、図3は、プリンタ装置の要部を示す縦断面図である。図2に示すように、ハウジング2の底板6の両側寄りには、互いに対向する左右のフレーム7,8が立設され、左右のフレーム7,8間には、キャリッジシャフト9が水平に横架されると共に上下移動可能に支持され、キャリッジシャフト9にはキャリッジ10がキャリッジシャフト9に沿って移動自在に設けられ、印字ヘッド3がそのドットピン側を下方に向けてキャリッジ10と一体に設けられている。
【0016】
キャリッジシャフト9に沿う印字ヘッド3の軌跡の真下には、印字ヘッド3のドットピンのインパクトを受け止めるプラテン11がキャリッジシャフト9と平行に配置され、プラテン11と印字ヘッド3の先端との間には、主給紙口5から供給されてプリントに供給される用紙が通過するギャップGが形成されている。印字ヘッド3は、ハウジング2の底板6の上面に装着された制御基板12に配備されたCPU(図示せず)からの制御信号に基づいて、キャリッジシャフト9に沿って水平移動しながら、ギャップGを通過する用紙に印字する。なお、キャリッジ10には、インクリボン(図示せず)が装着されており、用紙と印字ヘッド3との間に常時インクリボンが供給されている。
【0017】
図3に示すように、主給紙口5から奥方の副給紙口13まで用紙を水平に案内するガイド面14が給紙テーブル4の後端に臨んで設けられ、ガイド面14の中央付近にプラテン11が配置され、プラテン11を挟んで用紙の送り方向における上流側と下流側とには、ガイド面14に送り込まれた用紙を送る第1の紙送りローラ手段15と第の紙送りローラ手段16とがそれぞれ設けられている。
【0018】
第1及び第2の紙送りローラ手段15,16のそれぞれは、図3乃至図4に示すように、左右のフレーム間7,8に回動自在に互いに平行に上下に横架されたローラ軸17,18とローラ軸19,20とにそれぞれ一体に設けられた上下一対の円筒状のローラ21,22とローラ23,24とによりそれぞれ構成され、ローラ21,22の間及びローラ23,24の間に用紙をそれぞれ挟み込みながらローラ21,22,23,24を回転させ、用紙を送る。
【0019】
用紙厚を検出する用紙厚検出機構25は、図4に示すように、第1及び第2紙送りローラ手段15,16に隣接して配設されている。本実施形態では、用紙厚検出機構25は3箇所配設され、供給される用紙の幅方向に互いに位置をずらして配置されている。即ち、用紙厚検出機構25aは、プラテン11の上流側の上側のローラ軸17に配置された左側のローラ21aの左側に隣接して配置され、用紙厚検出機構25bは、プラテン11の上流側の上側のローラ軸17に配置された右側のローラ21aと左側のローラ21bとの間に隣接して配置され、用紙厚検出機構25cは、プラテン11の下流側の上側のローラ軸19に配置された右側のローラ23bの右側に隣接して配置されている。これらの用紙厚検出機構25a〜25cの配設位置は、プリントに供される用紙の種類によって任意に設定するほうがよく、例えば、上流側の2つの用紙厚検出機構25a,25bは、開いた頁によって左右の紙厚が異なる銀行手帳に印字を行う際に効果的である。
【0020】
図5は、用紙厚検出機構25の概略を示す側面図である。図5に示すように、ガイド面14の上方には、ガイド面14と平行にガイド板26が設けられ、ガイド板26の上面にはアングル材27の基部が固定されると共にアングル材27の上面に反射型フォトセンサ28が支持され、アングル材27と対向して支承部材29がガイド板26の上面に設けられ、支承部材29には軸30が架設されると共に、反射レバー31の支持部32が軸30を介して揺動自在に支持されている。反射レバー31は、軸30に支持される支持部32と、支持部32に連続して
ガイド面14に挿入された用紙の紙面に接触するべく下方に凸に形成された屈曲部33と、屈曲部33に連続して形成された平坦な反射部34とを備える。なお、用紙厚検出機構25は、反射型フォトセンサ28と反射レバー31とにより構成される。
【0021】
反射型フォトセンサ28は、発した光を対称物に反射させて受光し、受光した光の焦点度に基づいて対称物までの距離を測定する。反射レバー31の平坦な反射部34は、反射型フォトセンサ28の下方に臨んで配置され、反射レバー31の屈曲部33は、ガイド板26に設けられた通孔(図示せず)を通してガイド板26の下方のガイド面14に当接される。
【0022】
反射型フォトセンサ28が発光した光は、反射レバー31の平坦な反射部34に反射して再び反射型フォトセンサ28に検知される。この時、反射レバー31の反射部34は、屈曲部33がなぞるガイド面14に挿入された用紙の厚さに応じて上下に変位するので、その結果、紙の厚さを反射型フォトセンサ28と反射部34との間の距離として検出する。反射型フォトセンサ28からの用紙厚に応じた距離信号は、制御基板12に配備されたCPUに入力される。
【0023】
次に、用紙厚検出機構25の検出値と印字ヘッド3と紙面との間の印字ギャップGについて説明する。図6は、用紙厚検出機構25の検出値と印字ヘッド3と紙面との間の印字ギャップGとの関係を示す図であり、横軸には用紙厚をとり、縦軸には印字ギャップをとっている。図6から明らかなように、印字ギャップの値yは用紙厚の値xに比例しており、用紙厚の値xに係数αを乗じることにより印字ギャップyを得ることができる。
【0024】
図7は、プリンタ装置に配備された電気系統のうち印字ヘッドのギャップ調整に関わる要部を示すブロック図である。プリンタの制御部35は、プリンタの各駆動要素を制御するCPU36と、CPU36が実行する制御プログラムが格納されたROM37と、随時データの書き込み並びに読み出しが可能なRAM38と、随時データの書き込み並びに読み出しが可能であって電源が遮断された場合であっても記憶された記憶データが保持されるEEPROM39とにより構成される。
【0025】
CPU36には、プリンタ装置1に配備された操作キースイッチ群40がスイッチ入力検出回路41を介して各操作キースイッチの入力信号が個別にまたは同時にCPU36に入力可能に接続され、反射型フォトセンサ28がA/Dコンバータ42を介して距離信号がデジタル化されてCPU36に入力可能に接続され、液晶表示部43が表示用ドライバ44を介してCPU36の表示出力に応じて表示可能に接続され、キャリッジシャフト9を上下に変位することにより印字ヘッド3と紙面とのギャップGを調整するためのギャップ調整用モータM1がモータドライバ45を介してCPU36の駆動出力に応じて作動可能に接続されている。
【0026】
ROM37に格納されている制御プログラムは、用紙厚検出機構25の取り付け精度の差異による用紙厚検出機構25の検出値のバラツキによって生じる印字ギャップ位置の設定誤差を修正するために係数を修正するための修正プログラムを含むものである。また、ROM37には、後述する図10に示すような記憶テーブルが設定され、記憶テーブルには、EEPROM39に係数の値が記憶されていない係数の修正前において、EEPROM39に初期データとして記憶される係数の値と、修正プログラムによって係数を修正する際に選択される修正用の複数の係数とがそれぞれ記憶されている。さらに、EEPROM39には、修正プログラムの実行によって得られた修正後の係数が記憶される。
【0027】
また、図8は、プリンタ装置1に配備された操作キースイッチ群40及び液晶表示部43とを備えた一実施形態としての操作パネル46の正面図である。操作パネル46の上部には液晶表示部43が配備され、操作パネル46の中間部及び下部に亘って操作部47が配備されている。操作部47には、操作入力キー48乃至53が配備されている。なお、用紙厚検出機構25の取り付け精度の差異による用紙厚検出機構25の検出値のバラツキによって生じる印字ギャップ位置の設定誤差の修正は、操作入力キー49乃至53からなる操作入力手段を使用することにより行うようになっている。
【0028】
なお、ギャップ誤差の修正装置は、CPU36、RAM38、ROM37に格納された修正プログラム、EEPROM39、液晶表示部43及び操作入力キー49乃至53からなる操作入力手段により構成され、修正プログラムは、用紙厚検出機構25が検出した用紙厚に係数を乗じて印字ギャップを算出する印字ギャップ算出手段と、RAM38の所定エリアに一時記憶されている係数をEEPROM39に転送記憶する転送手段とを含むものである。
【0029】
次に、ギャップ誤差の修正装置を用いたギャップ誤差の修正について、図15乃至図19のCPU36が実行する修正プログラムのフローチャートを参照しつつ説明する。用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっているか否かを判別するために、予め厚さが異なる所定の厚さに一様に形成された金属製の第1の試験片と第2の試験片とを用いる。例えば、第1の試験片は、薄い用紙に対応して厚みが0.4mmに形成され、第2の試験片は、厚い用紙に対応して厚みが1.8mmに形成されている。
【0030】
図15は、CPU36が実行する修正プログラムのメインルーチンを示すフローチャートである。CPU36は、修正プログラムを開始すると、まず、係数の読出&設定処理を行う(ステップS01)。
【0031】
図16は、CPU36が実行する係数の読出&設定サブルーチンである。CPU36は、係数の読出&設定サブルーチンを開始すると、EEPROM39の内容を読み出して係数の記憶がなされているかを判別する(ステップs01)。EEPROM39に係数が記憶されていなければ、CPU36はステップs02に移行し、アドレス記憶レジスタADに、図10の係数テーブルの理論値α0が記憶されているアドレスをセットし(ステップs02)、アドレス記憶レジスタADのアドレスに応じて図10に示すROM37に設定されている係数テーブルから係数を読み出して係数設定レジスタR1にセットし(ステップs03)、係数設定レジスタR1にセットされた係数α0をEEPROM39に転送して記憶し(ステップs04)、係数の読出&設定サブルーチンを終えてメインルーチンにリターンする。なお、係数α0の値は、用紙厚検出機構25が正規の精度で取り付けられているものとして理論上割り出された理論値である。
【0032】
また、ステップs01の判別処理において、既に、EEPROM39に係数が記憶されていると判別された場合には、CPU36は、ステップs02乃至ステップs04の処理を行わないで、係数の読出&設定サブルーチンを終えてメインルーチンにリターンする。これにより、EEPROM39に係数が記憶されていない場合、理論値α0が修正前の係数としてEEPROM39に転送されて記憶されることとなる。また、例えば、製品の出庫時に、後述の修正プログラムにより係数の修正を行ってEEPROM39に修正後の係数を記憶しておけば、この後は、再度係数の修正を修正プログラムによって行う場合には、EEPROM39に記憶された修正後の係数が読み出されることとなる。
【0033】
CPU36は、ステップs01の処理を終えてメインルーチンに戻ると、測定&修正処理のサブルーチンを実行することにより、第1の試験片、第2の試験片及び2度目の第1の試験片に関して順に厚さを測定すると共に、用紙厚検出機構25の取り付け精度のバラツキによる厚さの誤差を、係数αを修正することにより修正する(ステップS02〜ステップS04)。
【0034】
まず、図3の主給紙口5から第1の試験片54を図5のガイド面14の上面に挿入し、第1の試験片54の厚みを用紙検出機構25によって検出し、用紙検出機構25による検出値による印字ギャップを測定する。
【0035】
図17乃至図19は、CPU36が実行する測定&修正処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0036】
オペレータは、操作パネル46の操作入力キー49と操作入力キー52とを操作入力してフィールドメニューへ移行させる。CPU36は、操作入力キー49及び操作入力キー52の操作入力があるか否かを順次判別しており(ステップa01〜ステップa02)、操作入力キー49の操作入力があるとステップa02の判別処理に移行し、操作入力キー52の操作入力があるとステップa03に移行する。
【0037】
ステップa01において、操作入力キー49の操作入力がないと判別された場合、並びにステップa02において、操作入力キー52の操作入力がないと判別された場合には、操作入力キー49及び操作入力キー52の操作入力があるまで待機する。
【0038】
ステップa03に移行すると、CPU36は、反射型フォトセンサ28からの距離信号を入力する。例えば、用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28による検出値をB1とすると、検出値B1がCPU36に入力される。
【0039】
次いで、CPU36は、ステップa04に移行し、EEPROM39に記憶された係数αを読み出して係数設定レジスタR1にセットし(ステップa04)、ステップa05に移行する。なお、最初に係数の修正を行う場合には、係数設定レジR1にセットされる係数の値は、ステップS01の処理によってEEPROM39に記憶された理論値α0となる。
【0040】
そして、ROM37には、理論値α0が記憶されている他に、理論値α0よりも大きい値である(α0<)α1<α2<α3<α4<α5と、理論値α0よりも小さい値であるα10<α9<α8<α7<α6(<α0)とがテーブル形式で記憶されている。なお、係数αとして使用されるα0〜α10のROM37における記憶テーブルを図10に示す。
【0041】
また、図11は、係数αとして、最小の値α10、理論値α0及び最大の値α5をそれぞれ設定した場合の用紙厚検出機構25の反射型フォトセンサ28の検出値と、検出値に応じて算出される印字ギャップ位置の関係を示すグラフである。
【0042】
次に、CPU36は、ROM37内の係数テーブルを検索し、係数設定レジスタR1にセットした係数と等しい係数が記憶されているアドレスをアドレス記憶レジスタADにセットし(ステップa05)、ステップa06に移行する。
【0043】
次に、CPU36は、反射型フォトセンサ28の検出値B1に係数設定レジスタR1にセットされた係数αを乗じて印字ギャップ位置を算出してギャップ位置記憶レジスタGPに記憶し(ステップa06)、液晶表示部43に、例えば、図9(a)に示すようにギャップ位置記憶レジスタGPの値を印字ギャップ位置として表示する(ステップa07)。
【0044】
なお、第1の試験片54の検出値B1による印字ギャップ位置をD1とすると、液晶表示部43に現在の印字ギャップ位置D1が表示される。印字ギャップ位置が表示される範囲は、本実施形態においては00〜68とされている。
【0045】
また、この場合、最初に液晶表示部43に表示された印字ギャップ位置D1を算出するために用いられた係数αの値は、用紙厚検出機構25が正規の精度で取り付けられているものとして理論上割り出された理論値α0である。
【0046】
オペレータは、第1の試験片54の厚み0.4mmに対応する正規の印字ギャップ位置DS1と液晶表示部43に表示された印字ギャップ位置D1とを比較する。
【0047】
CPU36は、ステップa06の処理後、操作入力キー51への操作入力があるか否か、操作入力キー49への操作入力があるか否か及び操作入力キー50への操作入力があるか否かを順に判別する処理ループを繰り返す(ステップa08〜ステップa10)。
【0048】
オペレータは、正規の印字ギャップ位置DS1と用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28の検出値B1に基づいて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまっていれば、即ち、|DS1−D1|≦δ1であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていると判断し、操作入力キー51を操作入力する。
【0049】
操作入力キー51が操作入力された場合には、ステップa08の判別結果が真となり、CPU36は、係数設定レジスタR1にセットされている係数の値をRAM38の所定の記憶エリアに記憶し(ステップa18)、測定&修正処理のサブルーチンを終えて修正プログラムのメインルーチンに復帰する。
【0050】
一方、オペレータは、正規の印字ギャップ位置DS1と用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28の検出値B1に基づいて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまっていなければ、即ち、|DS1−D1|>δ1であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていないと判断し、正規の印字ギャップ位置DS1と、反射型フォトセンサ28の検出値B1に基づいて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまるように、操作入力キー49及び操作入力キー50を操作入力することにより、係数αの値を増減して修正する。
【0051】
フィールドメニューに移行した時点で、操作入力キー49は、係数αを増加させる機能が割り付けられ、操作入力キー50は、係数αの値を減少させる機能が割り付けられる。
【0052】
オペレータは、例えば、第1の試験片の厚み0.4mmに対応する正規の印字ギャップ位置DS1に対して液晶表示部43に表示された印字ギャップ位置D1が小さければ、図12に示すように、液晶表示部43に表示されている印字ギャップ位置D1を正規の印字ギャップ位置DS1に近づくように、操作入力キー49を操作入力し、係数αの値を1つアップする。即ち、操作入力キー49を操作入力して係数αを大きくする。
【0053】
操作入力キー49が操作入力された場合には、ステップa08を偽と判別後、ステップa09の判別結果が真となり、CPU36は、ステップa11に移行する。ステップa11においては、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスが、最大の係数値α5の記憶アドレスad+5であるか否かが判別される(ステップa11)。
【0054】
CPU36は、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスが、最大の係数値α5の記憶アドレスad+5でなければ、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスを1つアップし(ステップa12)、ステップa15に移行する一方、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスが、最大の係数値α5の記憶アドレスad+5であれば、ステップa12の処理を経由することなくステップa15に移行する。
【0055】
また、例えば、第1の試験片の厚み0.4mmに対応する正規の印字ギャップ位置DS1に対して液晶表示部43に表示された印字ギャップ位置D1が大きければ、図13に示すように、液晶表示部43に表示されている印字ギャップ位置D1を正規の印字ギャップ位置DS1に近づくように、操作入力キー50を操作入力し、係数αの値を1つダウンする。即ち、操作入力キー50を操作入力して係数αを小さくする。
【0056】
操作入力キー50が操作入力された場合には、ステップa08及びステップa09を偽と判別後、ステップa10の判別結果が真となり、CPU36は、ステップa13に移行する。ステップa13においては、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスが、最小の係数値α10の記憶アドレスad−5であるか否かが判別される(ステップa13)。
【0057】
CPU36は、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスが、最小の係数値α10の記憶アドレスad−5でなければ、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスを1つダウンし(ステップa14)、ステップa15に移行する一方、アドレス記憶レジスタADにセットされているアドレスが、最小の係数値α10の記憶アドレスad−5であれば、ステップa14の処理を経由することなくステップa15に移行する。
【0058】
ステップa15に移行すると、CPU36は、アドレス記憶レジスタADのアドレスに応じて図10に示すROM37に設定されている係数テーブルから係数を読み出して係数設定レジスタR1にセットする(ステップa15)。次いで、CPU36は、係数設定レジスタR1にセットされた係数α(即ち、変更された係数)の値を、図9(b)に示すように、液晶表示部43に表示する(ステップa16)。係数αの範囲は、本実施形態においては、22〜32とされている。
【0059】
オペレータは、変更した液晶表示部43に表示された係数αによる印字ギャップ位置を液晶表示部43に表示させるため、操作入力キー53を操作入力する。
【0060】
CPU36は、ステップa16の処理後、操作入力キー53の操作入力があるか否かを判別しており(ステップa17)、操作入力キー53への操作入力があると、CPU36は、ステップa06に戻り、ステップa06乃至ステップa07の処理を順次行う。即ち、CPU36は、反射型フォトセンサ28の検出値B1に、係数設定レジスタR1にセットされた変更した係数αを乗じて印字ギャップ位置D1を算出し、液晶表示部43に、変更した係数αによる印字ギャップ位置を表示する。ステップa07の処理後、CPU36は、再び、ステップa08〜ステップa10の処理ループを繰り返す。
【0061】
再び、オペレータは、第1の試験片54の厚み0.4mmに対応する正規の印字ギャップ位置DS1と液晶表示部43に表示された印字ギャップ位置D1とを比較する。|DS1−D1|≦δ1であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていると判断し、操作入力キー51を操作入力する。また、|DS1−D1|>δ1であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていないと判断し、前述のように、正規の印字ギャップ位置DS1と反射型フォトセンサ28の検出値B1に基づいて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまるように、操作入力キー49及び操作入力キー50を操作入力することにより、係数αの値を増減して修正する。
【0062】
そして、操作入力キー51が操作入力された場合には、ステップa18の処理が実行されることにより、係数設定レジスタR1にセットされている変更された係数の値がRAM38の所定の記憶エリアに記憶され(ステップa18)、測定&修正処理のサブルーチンを終えて修正プログラムのメインルーチンに復帰する。即ち、CPU36は、図15のステップS02の測定&修正処理のサブルーチンを終え、ステップS03の測定&修正処理のサブルーチンへ移行する。
【0063】
オペレータは、第1の試験片54による印字ギャップ位置D1が、|DS1−D1|≦δ1となるべく係数αを決めたならば、第1の試験片54を抜き、次に、前記と同様に、第2の試験片(図示せず)をガイド面14の上面に挿入し、第2の試験片の厚みを用紙検出機構25によって検出し、用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28の検出値による印字ギャップを測定する。
【0064】
オペレータは、操作パネル46の操作入力キー49と操作入力キー52とを操作入力してフィールドメニューへ移行させる。用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28による第2の試験片に対する検出値をB2とすると、検出値B2がCPU36に入力される。
【0065】
そして、図17のステップa04の処理に代えて、ステップS02の処理において記憶した係数αの値をRAM38の所定の記憶エリアから読み出して係数設定レジスタR1にセットする処理を行い(ステップa19)、ステップa05に移行し、ROM37内の係数テーブルを検索し、係数設定レジスタR1にセットした係数と等しい係数が記憶されているアドレスをアドレス記憶レジスタADにセットし(ステップa05)、ステップa06に移行し、検出値B2に、係数αが乗ぜられて印字ギャップ位置D2が算出され、液晶表示部43に印字ギャップ位置D2が表示される。
【0066】
オペレータは、第2の試験片の厚み1.8mmに対応する正規の印字ギャップ位置DS2と液晶表示部43に表示された印字ギャップ位置D2とを比較する。
【0067】
オペレータは、正規の印字ギャップ位置DS2と用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28による検出値B2に基づいて算出された印字ギャップ位置D2との誤差が所定の誤差の範囲内δ2におさまっていれば、即ち、|DS2−D2|≦δ2であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていると判断し、操作入力キー51を操作入力する。即ち、CPU36は、図15のステップS03の測定&修正処理のサブルーチンを終え、ステップS04の測定&修正処理のサブルーチンへ移行する。
【0068】
一方、オペレータは、正規の印字ギャップ位置DS2と用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28による検出値B2に基づいて算出された印字ギャップ位置D2との誤差が所定の誤差の範囲内δ2におさまっていなければ、即ち、|DS2−D2|>δ2であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていないと判断し、正規の印字ギャップ位置DS2と反射型フォトセンサ28による検出値B2に基づいて算出された印字ギャップ位置D2との誤差が所定の誤差の範囲内δ2におさまるように、操作入力キー49及び操作入力キー50を操作入力することにより、係数αの値を増減して修正する。係数αの修正に関する入力操作は、前記の第1の試験片の場合と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0069】
オペレータは、第2の試験片による印字ギャップ位置D2が、|DS2−D2|≦δ2となるべく係数αを決めたならば、第2の試験片を抜き、次に、再び、前記と同様に、第1の試験片をガイド面14の上面に挿入し、第1の試験片の厚みを用紙検出機構25によって検出し、用紙検出機構25による検出値による印字ギャップを測定する(ステップS04)。
【0070】
そして、前記と同様に、第1の試験片54の厚み0.4mmに対応する正規の印字ギャップ位置DS1と、反射型フォトセンサ28の検出値B3に、ステップS02の処理によって修正変更された係数αを乗じて算出された液晶表示部43に表示された印字ギャップ位置D1とを比較する。|DS1−D1|≦δ1であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていると判断し、操作入力キー51を操作入力する。また、|DS1−D1|>δ1であれば、用紙厚検出機構25の取り付けが正規の精度におさまっていないと判断し、前述のように、正規の印字ギャップ位置DS1と反射型フォトセンサ28による検出値B1に基づいて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまるように、操作入力キー49及び操作入力キー50を操作入力することにより、係数αの値を増減して修正する。
【0071】
そして、オペレータは、第1の試験片54による印字ギャップ位置D1が、|DS1−D1|≦δ1となるべく係数αを決めたならば、再び、操作入力キー51を操作入力し、係数αを確定させる。
【0072】
なお、ステップS04の測定&修正処理において、ステップS02の測定&修正処理及びステップS03の測定&修正処理を経て修正された係数の値が、DS1−D1|≦δ1を満たすべく定まらない場合には、用紙厚検出機構は、用紙厚検出機構25の取り付け精度が許容の取付誤差の範囲を超えた不良品であり、係数は修正不可能であるので、この場合にも、操作入力キー51を操作入力して強制的に測定&修正処理を終了させる。
【0073】
操作入力キー51の操作入力があると、CPU36は、メインルーチンに復帰し、ステップS05以降の処理に移行する。
【0074】
ステップS04の処理後、CPU36は、操作入力キー51への入力操作があるか否か及び操作入力キー48への入力操作があるか否かを順に判別しており(ステップS05〜ステップS06)、オペレータは、ステップS04の処理において修正した係数αがDS1−D1|≦δ1となるべく決めたものである場合には、操作入力キー51への入力操作を行う。
【0075】
CPU36は、ステップS05の処理を真と判別し、RAM38の所定の記憶エリアに記憶されている修正変更された係数αの値をEEPROM39に転送してEEPROM39に係数αの値を最終的に記憶し(ステップS0)、ステップS08に移行する。
【0076】
また、オペレータは、ステップS04の処理において修正した係数αが、DS1−D1|≦δ1を満たすべく定まらない値であって、用紙厚検出機構25は、取り付け精度が許容の取付誤差の範囲を超えた不良品である場合には、操作入力キー48を操作入力する。CPU36は、ステップS05を偽と判別した後、ステップS06の処理を真と判別し、ステップS07の処理を行わず、ステップS08に移行する。この場合、修正した係数の値は、EEPROM39には記憶されないこととなる。
【0077】
なお、CPU36はステップS08に移行すると、操作入力キー48への操作入力の有無を繰り返し判別することとなり、オペレータが操作入力キー48を操作入力すると、修正処理のメインルーチンを終える。即ち、通常の印字が可能となり、用紙検出機構25が印字用紙の用紙厚を検出すると、用紙検出機構25による検出値にEEPROM39に記憶されている係数αが乗じられて印字ギャップ位置が設定され、この設定された印字ギャップ位置をとるべく印字ヘッド3が調整移動されることとなる。
【0078】
実施形態における印字ギャップ誤差の修正を概略で述べると、厚みが0.4mmに形成された第1の試験片を用紙厚検出機構25で測定し、正規の印字ギャップ位置DS1と用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28の検出値B1に理論値α0を乗じて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまっていなければ、即ち、|DS1−D1|>δ1であれば、正規の印字ギャップ位置DS1と、反射型フォトセンサ28の検出値B1に基づいて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまるように、操作入力キー49及び操作入力キー50を操作入力することにより、係数αの値を増減して修正し、操作入力キー51の操作入力により修正した係数αをRAM38の所定の記憶エリアに一時記憶する。
【0079】
次に、厚みが1.8mmに形成された第2の試験片を用紙厚検出機構25で測定し、正規の印字ギャップ位置DS2と、用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28の検出値B2に、第1の試験片を測定・修正して得られ、RAM38の所定の記憶エリアに一時記憶した修正した係数αを乗じて算出された印字ギャップ位置D2との誤差が所定の誤差の範囲内δ2におさまっていなければ、即ち、|DS2−D2|>δ2であれば、正規の印字ギャップ位置DS2と、反射型フォトセンサ28の検出値B2に基づいて算出された印字ギャップ位置D2との誤差が所定の誤差の範囲内δ2におさまるように、操作入力キー49及び操作入力キー50を操作入力することにより、係数αの値を増減して修正し、操作入力キー51の操作入力により修正した係数αをRAM38の所定の記憶エリアに一時記憶する。
【0080】
次いで、再び、第1の試験片を用紙厚検出機構25で測定し、正規の印字ギャップ位置DS1と、用紙検出機構25の反射型フォトセンサ28の検出値B1に、第2の試験片を測定・修正して得られ、RAM38の所定の記憶エリアに一時記憶した修正した係数αを乗じて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまっていなければ、即ち、|DS1−D1|>δ1であれば、正規の印字ギャップ位置DS1と、反射型フォトセンサ28の検出値B1に基づいて算出された印字ギャップ位置D1との誤差が所定の誤差の範囲内δ1におさまるように、操作入力キー49及び操作入力キー50を操作入力することにより、係数αの値を増減して修正し、操作入力キー51の操作入力により修正した係数αをRAM38の所定の記憶エリアに一時記憶する。
【0081】
そして、第1の試験片の測定・係数αの修正、第2の試験片の測定・係数αの修正、第1の試験片の測定・係数αの修正を経て得られた係数αの値を最終的な係数としてEEPROM39に記憶して保持する(図14参照)。
【0082】
これにより、正規の印字ギャップ位置と、用紙検出機構25が検出する用紙厚に基づいて算出された印字ギャップ位置との誤差が所定の誤差の範囲内におさまるように、印字ギャップ位置を算出のために、用紙検出機構25が検出する用紙厚の検出値に乗ぜられる係数αの値を修正するので、用紙厚検出機構25の取り付け精度の差異によって、用紙検出機構が検出する用紙厚の検出値にバラツキが生じる場合であっても、用紙厚の検出値のバラツキによらず、印字ギャップ位置の設定を正規の位置に修正することができる。
【0083】
【発明の効果】
本発明のプリンタによれば、入力手段から操作入力により、用紙厚検出機構が検出した用紙厚に乗じる係数の値の増減を実現することにより、正規の印字ギャップ位置と、用紙検出機構が検出する用紙厚に基づいて印字ギャップ算出手段が算出する印字ギャップ位置との誤差が所定の誤差の範囲内におさまるように係数の値を修正し、電源の遮断によらず係数の保持が可能な記憶手段に係数の値を記憶して保持するので、用紙厚検出機構の取り付け精度の差異によって、用紙検出機構が検出する用紙厚の検出値にバラツキが生じる場合であっても、実際に印字動作を行わせる以前に、印字ギャップ位置の設定誤差を修正することが可能となり、用紙厚の検出値のバラツキによらず、記憶手段に保持された係数の値に基づいて、印字時の印字ギャップ位置の設定がなされるため、印字ギャップ位置を正規の位置に修正することができる。
【0084】
また、本発明のプリンタのギャップ誤差修正方法によれば、予め厚さが定められている試験用シートを使用し、用紙厚検出機構により試験用シートの厚みを検出させ、用紙厚検出機構が検出した用紙厚の検出値に係数を乗じて印字ギャップ算出手段により印字ヘッドと試験用シートとの間の印字ギャップを算出させ、表示部に印字ギャップが表示された後、試験用シートの厚さに対応する正規の印字ギャップを目標とし、操作入力手段からの入力操作により係数を増加及び減少して係数の修正を行い、修正後の係数を一時記憶手段に記憶し、次いで、印字ギャップ算出手段が、用紙厚の検出値に修正後の係数を乗じて印字ヘッドと用紙との間の修正後の印字ギャップを算出し、表示部に修正後の印字ギャップが表示された後、一時記憶手段に記憶された修正後の係数を記憶手段に転送して記憶するので、用紙厚の検出値のバラツキによる印字ギャップ位置のバラツキを、予め用紙厚が定められている試験用紙の用紙厚に対応する正規の印字ギャップを目標とし、表示部で修正した印字ギャップ位置を確認しながら、操作入力手段で係数を増減調整することができ、印字ギャップ位置を正規の位置に修正することが容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプリンタの印字ヘッドにおけるギャップ誤差の修正装置を適用した一実施形態のインパクトドットプリンタ装置の外観を示す正面図
【図2】 プリンタ装置内のフレーム組を示す概略正面図
【図3】 図1のA−A線で破断して要部を示す縦断面図
【図4】 図1のプリンタ装置の要部平面図
【図5】 図1のプリンタ装置に配備された用紙厚検出機構の側面図
【図6】 用紙厚検出機構の検出値と印字ヘッドと紙面との間の印字ギャップとの関係を示すグラフ
【図7】 プリンタ装置に配備された電気系統のうち印字ヘッドのギャップ調整に関わる要部を示すブロック図
【図8】 プリンタ装置に配備された操作キースイッチ群及び液晶表示部とを備えた一実施形態としての操作パネルの正面図
【図9】 液晶表示部における表示態様を示す図
【図10】 ROMに設定された係数テーブルの記憶概念を示す図
【図11】 係数として、最小の値α10、理論値α0及び最大の値α5をそれぞれ設定した場合の用紙厚検出機構の反射型フォトセンサの検出値と、検出値に応じて算出される印字ギャップ位置の関係を示すグラフ
【図12】 正規の印字ギャップ位置に対して、用紙厚検出機構の検出値に基づいて算出された印字ギャップ位置が小さい場合の係数の修正態様を示すグラフ
【図13】 正規の印字ギャップ位置に対して、用紙厚検出機構の検出値に基づいて算出された印字ギャップ位置が大きい場合の係数の修正態様を示すグラフ
【図14】 ギャップ誤差の修正装置による係数の修正の一実施態様を示すグラフ
【図15】 プリンタ装置に配備されたCPUが実行する修正プログラムのメインルーチンを示すフローチャート
【図16】 プリンタ装置に配備されたCPUが実行する係数の読出・設定サブルーチンを示すフローチャート
【図17】 プリンタ装置に配備されたCPUが実行する測定・修正サブルーチンの一部を示すフローチャート
【図18】 図16のフローチャートのつづき
【図19】 図16のフローチャートのつづき
【符号の説明】
1 インパクトプリンタ装置
2 ハウジング
3 印字ヘッド
4 給紙テーブル
5 主給紙口
6 底板
7 フレーム
8 フレーム
9 キャリッジシャフト
10 キャリッジ
11 プラテン
12 制御基板
13 副給紙口
14 ガイド面
15 第1の紙送りローラ手段
16 第2の紙送りローラ手段
17 ローラ軸
18 ローラ軸
19 ローラ軸
20 ローラ軸
21 ローラ
22 ローラ
23 ローラ
24 ローラ
25 用紙厚検出機構
26 ガイド板
27 アングル材
28 反射型フォトセンサ
29 支承部材
30 軸
31 反射レバー
32 支持部
33 屈曲部
34 反射部
35 制御部
36 CPU
37 ROM
38 RAM
39 EEPROM
40 操作キースイッチ群
41 スイッチ検出回路
42 A/Dコンバータ
43 液晶表示部
44 表示用ドライバ
45 モータドライバ
46 操作パネル
47 操作部
48 操作入力キー
49 操作入力キー
50 操作入力キー
51 操作入力キー
52 操作入力キー
53 操作入力キー
54 第1の試験片

Claims (10)

  1. 用紙の厚さを検出する用紙厚検出機構と、該用紙厚検出機構が検出した用紙厚の検出値に係数を乗じて印字ヘッドと用紙との間の印字ギャップを算出し、修正する印字ギャップ算出修正手段とを有するプリンタにおいて、
    電源遮断時でも記憶を保持する記憶手段を備え、
    該記憶手段は、機械毎の前記用紙厚検出機構の取り付け精度によってバラツキのある前記用紙厚の検出値に対して乗じられる前記係数を正規の印字ギャップを満たすように修正するよう決められた係数を記憶保持するものであって、
    前記印字ギャップ算出修正手段は、前記記憶手段に保持された前記係数を用いて印字ギャップを修正するものであることを特徴とするプリンタ。
  2. 用紙の厚さを検出する用紙厚検出機構と、該用紙厚検出機構が検出した用紙厚の検出値に係数を乗じて印字ヘッドと用紙との間の印字ギャップを算出し、修正する印字ギャップ算出修正手段とを有するプリンタにおいて、
    前記係数を複数個記憶した係数テーブルと、
    予め厚さが定められている試験用シートと、
    前記試験用シートのシート厚に対応する正規の印字ギャップと、前記印字ギャップ算出手段により求められた前記試験用シートに対応する印字ギャップとの比較結果により前記係数テーブルから前記係数を選んで増減するための入力手段と、
    前記入力手段により決められた係数を保持記憶する記憶手段とを備え、
    前記印字ギャップ算出修正手段は、前記記憶手段に保持された前記係数を用いて印字ギャップを修正するものであることを特徴とするプリンタ。
  3. 前記試験用シートは、少なくとも2つの異なる厚さよりなることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
  4. 前記入力手段により決められた係数を一時記憶する一時記憶手段を備え、一時記憶された前記係数を前記一時記憶手段から前記記憶手段に転送するものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のプリンタ。
  5. 前記印字ギャップ算出修正手段が算出した印字ギャップを表示する表示部を有することを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載のプリンタ。
  6. 用紙の厚さを検出する用紙厚検出機構と、該用紙厚検出機構が検出した用紙厚の検出値に係数を乗じて印字ヘッドと用紙との間の印字ギャップを算出し、修正する印字ギャップ算出修正手段と、前記係数を複数個記憶した係数テーブルと、前記係数テーブルから前記係数を選んで増減するための入力手段と、を有するプリンタにおいて、
    予め厚さが定められている試験用シートを用いて、前記用紙厚検出機構により前記試験用シートのシート厚を検出し、検出されたシート厚に対応する印字ギャップを前記印字ギャップ算出修正手段により算出し、前記試験用シートに対応する正規の印字ギャップと、前記印字ギャップ算出手段により算出された印字ギャップとを比較し、比較結果に応じて前記入力手段により前記係数を増減し、前記印字ギャップ算出修正手段によって、前記入力手段により決められた係数を用い印字ギャップを修正することを特徴とするプリンタのギャップ誤差修正方法。
  7. 少なくとも2つの異なる厚さの試験用シートを使用し、2つの試験用シートの厚さに応じたそれぞれの正規の印字ギャップを共に満足するように前記係数を修正することを特徴とする請求項6に記載のプリンタのギャップ誤差修正方法。
  8. 前記係数を記憶データとして保持するための記憶手段を備え、前記記憶手段に前記係数の値が記憶されていない係数の修正前において、用紙厚と印字ギャップを基にして予め割り出された理論値を修正前の係数として前記記憶手段に転送して記憶させることを特徴とする請求項6又は7に記載のプリンタのギャップ誤差修正方法。
  9. 前記入力手段により決められた係数を一時記憶し、一時記憶した係数を記憶手段に転送し、前記記憶手段に前記係数を保持することを特徴とする請求項8に記 載のプリンタのギャップ誤差修正方法。
  10. 前記印字ギャップ算出修正手段により算出された印字ギャップを表示部に表示させることを特徴とする請求項6乃至9のうちのいずれか1つに記載のプリンタのギャップ誤差修正方法。
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