JP3689648B2 - もろみ発酵槽 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、醤油もろみ発酵槽などのようにタンク内に貯留した内部流体を攪拌するための攪拌槽に関する。
【0002】
【従来の技術】
醸造醤油の製法は、散水・蒸煮した大豆又は脱脂大豆と炒煎・割砕した小麦とを混ぜ、種麹を散布して製麹をし、得た麹を食塩水に浸漬したもろみを凡そ6ヶ月以上発酵させた後、圧搾して生醤油を得るものである。
【0003】
もろみを発酵させるためのもろみ発酵槽(醸成タンク)としては、日本酒などの発酵槽と同様に、古来より上部が開口した縦形タンク(桶型)が通例とされている。初期のもろみは麹が食塩水に馴染まず、表面側に自然浮上するため、タンク下部が醤油液(塩水)の液相でタンク表面部がもろみ粒の粒層(固相)に自然分離するので、定期的な攪拌作業が必要である。これは、乳酸菌,酵母の繁殖や作用を旺盛にすると同時に、発酵が進むにつれて生成するCOを除き菌の生育阻害を防ぐためである。古くは攪拌棒を用いて手作業で攪拌していたが、近年では省力化のため、コンプレッサからの圧縮空気をタンクの下部などに吹き入れる吹込み攪拌法が主流である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の吹込み攪拌法にあっては、次のような問題点があった。
【0005】
(1) タンク内に吹込まれた圧縮空気は気泡としてタンク底部から上方に向かって自然膨張しながら浮上するものであるから、気泡の浮上ドリフト経路にあるもろみ(内容流体)が横方向(水平方向)に急激に押し退けられて揺動し、内容流体の左右(横方向)攪拌作用こそが過激になるものの、内容流体の上部に浮く粒層に対する上下でんぐり返しは効率的には実現せず、攪拌棒を用いる手動攪拌とは異なり、低比重の粒層の沈め込み力に欠く。そこで、表面部の粒層が気泡破裂で分断散乱する程の高出力モータを用いて強引な吹込み攪拌を行っているのが現状であり、電力消費が大きく、ランニングコスト高となり、また、コンプレッサの定期的メンテナンスは勿論のこと、槽内の上方壁面等にもろみ飛沫が付着し、カビ発生が起こるため、その清掃作業も余儀なくされ、製造コスト高を招いている。
【0006】
(2) 発酵タンク内のもろみ中では、耐塩性の酵母や乳酸菌により、糖化,アルコール発酵,酸発酵,エステル化,タンパク質分解などの反応が進み、固有の芳香が生成されるものであるが、吹込み攪拌法では、攪拌棒による丁寧で静粛的な手動攪拌とは異なり、圧搾空気の吹き込みがいわば突発的曝気処理に相当するものとなるため、気泡の自然膨張と浮上に基づく膨張吸着により、液相中に含まれる貴重な芳香等の揮発成分が気泡中に奪取されて上部空間へ輸送放散されてしまい、却って醸造品質の低下を招いている。
【0007】
そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題は、静粛攪拌により、消費電力及び製造コストの低減化と共に、芳香等の揮発成分の散逸抑制をも図り得るもろみ発酵槽を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
タンク内のもろみ等の内容流体を攪拌するのは、自然分離された表面部の浮上粒層(固相)と下部の液相との混和作用を本来的目的とするものであるので、本発明者は、まず、表面部の粒層が攪拌作用によって効率良くでんぐり返って液体に潜り込み易いタンク構造に着眼した。
【0009】
そこで、本発明の第1の特徴は、タンク周面の頂上部に密閉可能な開口部を持つ横形タンクを用いた点にある。この横形タンクは円筒状に限らず、樽形や鼓形などの略回転対称形立体であれば良い。横形タンク内の内容流体は縦形タンクのそれに比してタンク水平軸線(中心線)を回転中心とする旋回対流となり易く、表面部に浮かぶ粒層はその旋回流に漂流しながらタンク周面を弧状案内面として深部へ巻き込まれて沈降し易くなることから、表面部の粒層をでんぐり返して液相に穏やかに効率良く沈め込め得る。また、タンク頂上部の開口を介して内容物を投入充填することができるが、その充填後は透明蓋等で上部開口を塞ぐことにより、完全密閉型タンクと成すことができ、芳香等の揮発成分の放散防止や衛生強化などを図り得る。更に、密閉式タンクであるため、タンク容積に近い満充填が可能となるので、相対的にタンク周面の上部が落し蓋効果となる。上部の開口近傍には発酵等に伴う湧き代を確保する程の空気溜まりを残すだけで済み、気相接触面積が大幅に減少し、殊に嫌気性発酵には好都合である。
【0010】
また、本発明者は、攪拌羽根のタンク周面を弧状案内面とするでんぐり返し作用を利用して横形タンク内の内容流体が旋回対流を含む循環流として派生するときはそのでんぐり返し作用が増強すると共に流動負荷が大幅に低減することに着眼した。
【0011】
そこで、第2の特徴としては、タンク内の相対向するタンク端面間に架設されて駆動可能に支承された水平回動軸と、この水平回動軸を螺旋中心線として、当該水平回動軸寄りにある央部側内容流体に対する正巻き螺旋送りとタンク周面寄りにある外周部側内容流体に対する逆巻き螺旋送りとを同時に惹起するべき攪拌羽根構体とを有する点にある。
【0012】
水平回動軸の低速駆動による攪拌羽根構体のゆっくりとした静粛的な旋回攪拌によって、水平回動軸寄りにある央部側内容流体が例えば第1のタンク端面から第2のタンク端面に向かう一方向軸送り成分を持つ緩い正巻き螺旋送りにあずかると同時に、逆に、タンク周面寄りにある外周部側内容流体が第2のタンク端面から第1のタンク端面に向かう他方向軸送り成分を持つ緩い逆巻き螺旋送りにあずかるため、第2のタンク端面に当たる央部側内容流体の正巻き螺旋流は外周部側内容流体の第2のタンク端面から離反する逆巻き螺旋流に引き込まれるように第2のタンク端面で裏返し的反跳を起し、第2のタンク端面では湧き出し域が生じると共に、逆に、第1のタンク端面に当たる外周部側内容流体の逆巻き螺旋流は央部側内容流体の第1のタンク端面から離反する正巻き螺旋流に引き込まれるように第1のタンク端面で表返し的反跳を起し、第1のタンク端面では吸い込み域が生じる。このタンク両端面での内容流体の湧き出し域と吸込み域との対生成により、央部側内容流体の正巻き螺旋流とその外周部側内容流体の逆巻き螺旋流との2流相が流体慣性として自律的に循環し、定常的対流が発生する。
【0013】
このため、外周部側内容流体の表面に浮かぶ粒層などの固形物や央部側内容流体に潜り漂う固形物は、螺旋流の旋回成分によりタンク周面の母線方向の如何なる部分でもその弧状面に沿って案内されるように深部へ巻き込み付勢されると共に、第1のタンク端面のタンク周面側で生じる殊に強い吸い込み域流で粒体も深部に沈み込み得るため、漂流固形物を効率良くでんぐり返して液相に浸漬せしめることができる。
【0014】
このように、横形タンク内は緩い正逆の螺旋流による定常的対流が自律生成し、漂流固形物と液相との混和作用は起泡を生じずに効率的且つ穏やかである。また、攪拌作用ないし混和作用が定常的対流に基づくため、流動慣性により攪拌負荷が大幅に低減し、低出力モータの使用で足り、節電を実現でき、また内容流体の飛散付着の問題も無く、メンテナンスフリーとなるため、製造コストの低減化をもたらす。しかも、定常的対流による混和作用であると共に、タンク容積に近い満充填が可能となるため、気相接触面積の大幅減少により、芳香等の揮発成分の散逸を抑制できる。
【0015】
攪拌羽根構体としては、通常、一方向軸送り成分を持つ正巻き螺旋送りを惹起するべき内羽根手段と、他方向軸送り成分を持つ逆巻き螺旋送りを惹起するべき外羽根手段とから成る。水平回動軸を旋回軸とする内羽根手段を構成し、水平回動軸から伝達機構を介して外羽根手段を駆動することもできる。
【0016】
しかしながら、構造の簡略化を図るためには、内羽根手段は水平回動軸方向に順次ずらしてその軸周りに順次食い違い配置された複数の独立した輻射羽根を有し、外羽根手段は複数の輻射羽根のタンク周面側端部を辿って相互連結した螺旋状羽根を有する構成を採用するのが適切である。軸方向に連続したスクリュウ羽根ではなく、複数の独立した輻射羽根を用いるのは、央部側内容流体中の固形物に混練する程の圧迫力を与えずに、軸方向に貫通する空間を逃げ間として確保し、混和するのに適した散らし攪拌をすると共に流体抵抗を軽減するためである。螺旋状羽根のねじ送り作用は外周部側内容流体に逆巻き螺旋送りを付与するものであるが、複数の輻射羽根の補強部材としても機能し、制振作用により輻射羽根が全体的に安定的に旋回し、折損等を防止するのに役立つ。そのため、輻射羽根の輻射長さを長くできるので、設置スペースを浪費せずに、タンク径を太くでき、大容量化を図ることができる。なお、央部側内容流体に対する正巻き螺旋流と外周部側内容流体に対する逆巻き螺旋流との2相流を生成するに、輻射羽根の主面の水平回動軸に交差する向きと螺旋状羽根の水平回動軸に交差する向きとは逆にする。また、内容流体の粘性等や攪拌能力を考慮した場合、螺旋状羽根は1条に限らず、2条や複条としても良い。
【0017】
ここで、各輻射羽根としては、広面状の一枚羽根を用いても構わないが、流体抵抗が過大となり、その分、高出力モータを必要とし、また緩やかな流れであれば十分でもある。そこで、水平回動軸に連結した基端部同士が軸方向に離間していると共にタンク周面側端部同士が会合連結し、中抜き開口を画成する一対の斜板状羽根から成ることが望ましい。一対の斜板状羽根はタンク端面から見た場合、重なった状態にあるため、軸方向に亘る貫通空間を広く確保でき、流体抵抗を低減できると共に緩い分散的攪拌を実現でき、また、一対の斜板状羽根はその主面法線が水平回動軸に交差する傾斜姿勢であるため、央部側内容流体中の固形物に対する抱き込み潜行と掻き揚げ浮上が繰り返し、でんぐり返し作用が旺盛になる。更に、水平回動軸と一対の斜板状羽根とはトラス又はラーメン構造で連結しているため、軽量化と高強度を両立できる。
【0018】
螺旋状羽根がタンク周面に近接対向する帯状(リボン状)である場合、固形物の捕捉量が増すため、外周側内容流体中の固形物に対する抱き込み潜行と掻き揚げ浮上により、でんぐり返し作用が一層旺盛となる。
【0019】
更なる補助的部材としては、螺旋状羽根の内側に沿って離散的に複数の汲み掛け部材を具備していることが望ましい。汲み掛け部材は、上部位置までの旋回上昇する過程で液相を汲み上げた後、表面に浮上している固形物に対して汲み上げた液相を上から浴びせ掛け、攪拌初期では表面固形物を濡らして浮力を下げ、沈め込み易くすることができる。また、旋回送り力の増強や、攪拌初期においては連続した粒層・固相に対する掻き崩し作用もある。
【0020】
この汲み掛け部材の相隣接するもの同士は正回転用汲み掛け部材と逆回転用汲み掛け部材とすれば良い。水平回動軸の正逆回転に対応して、表面固形物に対する低浮力化を担保できる。
【0021】
内羽根手段はタンク端面側にそれぞれ端面掻き羽根を有することが望ましい。端面掻き羽根が擺動してタンク端面を接触する程に這い回るので、タンク端面に付着した固相の掻き落しを行うことができる。この端面掻き羽根の主面の水平回動軸に交差する向きと螺旋状羽根の水平回動軸に対して交差する向きとを逆にする。即ち、この端面掻き羽根は輻射羽根と同様に央部側内容流体に対する正巻き螺旋送り羽根に相当する。ただ、タンク端面に近接配置されているため、水平回動軸の駆動開始時点から央部側内容流体のうちタンク端面の至近距離で正巻き螺旋流を能動的に生成できるため、タンク端面での湧き出し域と吸込み域とが能動的に対生成し、循環流の積極化により定常的対流の生成が確実化する。従って、端面掻き羽根はタンク端面での還流形成手段(湧き出し域形成手段又は吸込み域形成手段)に相当する。
【0022】
加えて、外羽根手段は螺旋状羽根に沿ってその外周側に突設した複数の周面掻き羽根を有することが望ましい。周面掻き羽根の擺動によりタンク周面に付着した固形物の掻き落しや、固形物の抱き込み降下と掻き揚げ上昇が繰り返し、でんぐり返しが旺盛になる。また、連続した表面固形物に対する掻き崩し作用もある。更に、外周部側内容流体の旋回流が加勢する。
【0023】
複数の周面掻き羽根は水平回動軸に平行とし、各羽根長さの水平回動軸への射影線分同士が当該水平回動軸長さに亘り繋がっているように配置する。水平回動軸の1回転ではタンク周面全域を余すことなく這い回ることになるため、周面掻き落し等がより全うになる。
【0024】
水平回動軸を駆動する動力源は横形タンクの外部に設ける必要があるが、横形タンクを用いたことにより、動力源を横形タンクの肩部等に搭載することができる。このため、設置スペースの削減に寄与する。
【0025】
なお、上記もろみ発酵槽としては、内容流体が醤油もろみである醤油もろみ発酵槽に限らず、清酒・食酢などのもろみ発酵槽にも用いることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る攪拌装置を備えた醤油もろみ発酵槽を示す正面図、図2はその内部構造も併せて示す左側面図、図3はその平面図、図4は図2中のA−A線に沿って切断して見た状態を示す断面図、図5(a)はタンク本体内に設けられる汲み掛け羽根を示す平面図、図5(b)はその側面図、図6はタンク本体に対する水平回動軸の取り付け構造を示す概略図、図7はタンク本体内の攪拌羽根構体を示す斜視図、図8はタンク本体内の内容流体の流動様相を示す概略図である。
【0027】
本例の攪拌装置を備えた醤油もろみ発酵槽は、外観視で、略円筒状横形タンク本体1(直径約2m,軸方向長さ約2.9m)と、これを安定的にフロア面FLに据え置き支持するための正面視左右3対の支持脚部2a〜2cと、タンク本体1内の水平回動軸10を正逆回転可能に駆動するための動力源3と、タンク本体1の頂上部の軸方向3箇所に設けた矩形状の上部開口4a〜4cと、タンク本体1の片側肩部に沿って設けた作業床5と、その作業床5の周りに巡らした落下防止柵6と、タンク正面にフロア面FLと作業床5と間の昇降のために設けた梯子7と、タンク本体1の正面下部に設けた液出口8とを有している。このタンク本体1は横形タンクであるため、醸成庫内のフロア占有面が矩形となり、複数槽設置の場合などの際、縦形タンクに比しデッドスペースが削減する。
【0028】
タンク本体1は、内容量が約9mで、壁厚約1cmの強化プラスチック製である。横形タンクであるため、タンク周面には周回リブ1a,1bが強度上付帯しており、またタンク端面(正面,背面)には縦リブ1cと横リブ1dから成る格子状リブが強度上付帯している。
【0029】
支持脚部2a〜2cはタンク本体1の下部円弧周面を受け支えるようにタンク本体1と一体的に強化プラスチックで形成されている。
【0030】
動力源3は、タンク背面に片持ち支持された張り出し板3aと、この上に固定された電動モータ3bと、水平回動軸10の端部に連繋する減速機3cとから成る。なお、動力源3を背面側に張り出して設けると、その分、設置占有面積を消費するため、タンク本体1の肩部等に搭載すると良い。その場合、動力伝動機構としては巻き掛け装置を用いることができる。
【0031】
上部開口4a〜4cは、もろみをタンク内に仕込む際の投入口であると共に、攪拌状態などを確認するための覗き窓であり、常態では、透明蓋(図示せず)で密閉されている。仕込み前には、タンク内を洗浄する必要があるため、上部開口4a〜4cは人が出入りできる程の開口広さとなっている。上部開口4a〜4cは、満充填されたもろみが発酵した際、その湧き代を確保するため、タンク頂上から起立囲みを以って突出形成されている。
【0032】
水平回動軸10は金属丸棒で、図6に示す如く、正面側のタンク端面Fと背面側のタンク端面Bに架設されて駆動可能に支承されている。水平回動軸10の両端部は滑性ナイロン製の軸受11,12を介してタンク端面B,Fの支軸筒部11a,11bに支持されている。水平回動軸10の背面側は支軸筒部11aよりタンク外部に突出して減速機3cに連繋されている。このため、水密構造の必要上、水平回動軸10と支軸筒部11aとには3重のパッキン13が介装されている。タンク内の水平回動軸10にはステンレス製スリーブ14が外嵌し、このスリーブ14は強化プラスチック製ライニング15で被覆されている。
【0033】
タンク内での攪拌羽根構体20は水平回動軸10にて支持されている。この攪拌羽根構体20は、水平回動軸10の軸方向に順次所定ピッチPだけずらして軸周り偏角方向に略45°だけ順次食い違い配置された13個の独立した左掻き輻射羽根21a〜21mと、輻射羽根21a〜21mのタンク周面S側の端部を辿って相互連結した帯状の右掻き螺旋状羽根30とを有する。輻射羽根21a〜21mは左巻き螺旋送りを成す内羽根手段として機能し、螺旋状羽根30は右巻き螺旋送りを成す外羽根手段として機能する。
【0034】
背面側の輻射羽根21aから正面側の輻射羽根21mまでの軸周りの総偏角は3πで、タンク内の軸長をLすると、所定ピッチ(リード)Pは略L/12である。背面側の輻射羽根21aと正面側の輻射羽根21mはそれぞれタンク端面BとFに対し平行な1本サポート板で、タンク端面掻き羽根としても作用するが、輻射羽根21b〜21lのいずれもは、水平回動軸10に連結した基端部同士が軸方向に約Pだけ離間していると共にタンク周面S側の端部同士が会合連結し、三角形状の中抜き開口Hを画成する一対の斜板状部材T1,T2から成る。輻射羽根21a及び輻射羽根21mと各斜板状部材T1,T2は、図6に示すように、水平回動軸10に対して板面(主面)が45°の傾斜角を持つ捩じれ姿勢となっている。輻射羽根21b〜21lの一対の斜板状部材T1,T2のタンク周面S側の端部同士は会合連結しているため、斜板状部材T1,T2は、図2に示すように、V字形状を呈している。輻射羽根21a及び輻射羽根21mと各斜板状部材T1,T2の板厚は4.5cm、板幅は10cmで、強化プラスチック製である。一対の斜板状部材T1,T2は、図4に示す如くタンク端面側から見ると、重なっており、輻射羽根21a〜21mは偏角45°おきに輻射配向しているため、タンク端面Bからタンク端面Fに亘って水平回動軸10に沿う円柱8分割の貫通空間Wが連通確保されている。
【0035】
螺旋状羽根30は1周期半の左巻き螺旋帯状である。このため、図6に示す輻射羽根21a〜21mの主面の水平回動軸10に交差する向きと、図2に示す螺旋状羽根30の水平回動軸10に交差する向きとは逆である。螺旋状羽根30の板厚は1.5cm、板幅は10cmで、強化プラスチック製である。螺旋状羽根30とタンク周面Sとの間隙は約12cm程度である。
【0036】
螺旋状羽根30の相隣接する輻射羽根の間には、正回転用汲み掛け部材Xと逆回転用汲み掛け部材Yが軸直交面内に斉一して螺旋状羽根30に取り付けられている。各汲み掛け部材X,Yは図5に示す如く柄部jと掬い部kから成るスプーン状で、強化プラスチック製である。各掬い部は水平回動軸10に平行である。
【0037】
また、螺旋状羽根30の外面のうち輻射羽根21b〜21lのタンク周面S側の端部に相当する箇所には突片状の周面掻き羽根Zが突設されている。この周面掻き羽根Zも強化プラスチック製で、その幅は螺旋状羽根30の幅の約3倍となっており、左右に張り出ている。複数の周面掻き羽根Zは水平回動軸10に平行であって、各羽根長さの水平回動軸10への射影線分同士が当該水平回動軸長さに亘り繋がっている。また、外羽根Zの突端はタンク周面Sに接する程に近接している。なお、図4に示す如く、タンク端面B,Fの輻射羽根21a,21mのタンク内周面S側の突端A,Mはタンク周面Sに接する程に近接し、周面掻き羽根としても機能している。
【0038】
もろみ(内容物)の充填量は、図2に示すように、もろみ表面Qから螺旋状羽根30の最上部が少し出る程までの満充填に近いことが望ましい。そして、定期的なもろみ攪拌作業では、作業者は操作盤のスイッチを投入し、時限制御により動力源3が起動される。
【0039】
水平回動軸10が低速駆動(数rpm)で正転(反時計方向)すると、左掻き羽根としての輻射羽根21a〜21mにより、内容流体Lのうち水平回動軸寄りにある央部側内容流体が例えばタンク端面Bからタンク端面Fに向かう一方向軸送り成分を持つ緩い左巻き螺旋送りにあずかると同時に、逆に、内容流体Lのうち右掻き羽根としての螺旋状羽根20及び周面掻き羽根Zにより、タンク周面寄りにある外周部側内容流体がタンク端面Fからタンク端面Bに向かう他方向軸送り成分を持つ緩い右巻き螺旋送りにあずかる。タンク端面Fに当たる央部側内容流体の左巻き螺旋流(図8の白抜き矢頭の矢印で示す)は、タンク端面Fから離反する外周部側内容流体の左巻き螺旋流(図8の塗り潰し矢頭の矢印で示す)に滑らかに連絡するようにタンク端面Fで裏返し的反跳を起し、タンク端面Fでは湧き出し域UPが生じると共に、逆に、タンク端面Bに当たる外周部側内容流体の右巻き螺旋流は、タンク端面Bから離反する央部側内容流体の左巻き螺旋流に滑らかに連絡するようにタンク端面Bで表返し的反跳を起し、タンク端面Bでは吸い込み域DNが生じる。このため、央部側内容流体の左巻き螺旋流と外周部側内容流体の右巻き螺旋流との流動様相が流体慣性として自律的に持続し、ゆっくりとした定常的対流が発生する。
【0040】
上記の定常的対流の生成は内容流体(液相)Lの流動様相であるが、外周部側内容流体の表面に浮かぶ粒層などの固形物や浅部に潜り漂う固形物は、螺旋流の旋回成分によりタンク周面の母線方向の如何なる部分でもその弧状面に沿って案内されるように深部へ巻き込み付勢されると共に、タンク端面Bのタンク周面側で生じる比較的強い吸い込み域DNで粒体も深部に沈み込み得るため、表面固形物を効率良くでんぐり返して液相に浸漬せしめることができる。
【0041】
このように、横形タンク内は緩い正逆の螺旋流による定常的対流が自律生成し、固形物と液相との混和作用が起泡を生じずに効率的且つ穏やかに促進する。従って、攪拌作用ないし混和作用が定常的対流に基づくため、流動慣性により攪拌負荷が大幅に低減し、低出力モータの使用で足り、節電を実現でき、また内容流体の飛散付着の問題も無く、メンテナンスフリーとなるため、製造コストの低減化をもたらす。しかも、定常的対流による混和であると共に、タンク容積に近い満充填が可能となるため、気相接触面積の大幅減少により、もろみ固有の芳香成分の散逸を抑制できる。
【0042】
内羽根手段としては、水平回動軸10の軸方向に順次ずらしてその軸周りに順次食い違い配置された複数の独立した輻射羽根21a〜21mであるため、央部側内容流体中の固形物を混練するのではなく、軸方向に連通する貫通空間Wを逃げ間として確保し、混和するのに適した散らし攪拌をすると共に流体抵抗を軽減することができる。螺旋状羽根20はねじ送り作用により外周部側内容流体に右巻き螺旋送りを付与するが、複数の輻射羽根21a〜21mの補強部材としても機能し、制振作用により輻射羽根21a〜21mが全体的に安定的に旋回し、折損等を防止するのに役立つ。そのため、輻射羽根21a〜21mの輻射長さを長くできるので、設置スペースを浪費せずに、タンク径を太くでき、大容量化を図ることができる。
【0043】
なお、輻射羽根21a〜21m(T1,T2)の主面の水平回動軸10に交差する向きと螺旋状羽根20の水平回動軸10に交差する向きとは逆になっているため、流体の送り方向が逆になり、央部側内容流体の左巻き螺旋流と外周部側内容流体の右巻き螺旋流が同時に発生する。もっとも、螺旋状羽根20を右巻き螺旋として構成し、輻射羽根21a〜21m(T1,T2)の主面の水平回動軸10に交差する向きを図6に示す向きとは逆にしても構わない。
【0044】
一対の斜板状羽根T1,T2は軸方向に重なり、またその間には中抜き開口Hが画成されているため、軸方向に亘る貫通空間を広く確保でき、流体抵抗を低減できると共に緩い分散攪拌を実現でき、また、一対の斜板状羽根T1,T2の主面法線αが水平回動軸10に交差しているため、固形物の抱き込み潜行と掻き揚げ浮上が繰り返し、でんぐり返し作用が旺盛となる。更に、水平回動軸10と一対の斜板状羽根T1,T2とはトラス又はラーメン構造で相互連結されているため、軽量化と高強度を両立できる。
【0045】
螺旋状羽根20はタンク周面Sに近接対向する帯状であるため、固形物の捕捉量が増すため、固形物の抱き込み潜行と掻き揚げ浮上により、でんぐり返し作用が一層旺盛となる。
【0046】
また、内羽根手段を構成する汲み掛け部材X,Yを具備しているため、上部位置までの旋回上昇する過程で液相を汲み上げた後、表面に浮上している固形物に対して汲み上げた液相を上から浴びせ掛け、攪拌初期では固形物を濡らして浮力を下げ、沈め込み易くすることができる。また、旋回送り力の増強や、攪拌初期においては連続した粒層に対する掻き崩し作用もある。
【0047】
端面側の輻射羽根21a,21mは端面掻き羽根としてタンク端面B,Fを擺動し、タンク端面B,Fを接触する程に這い回るので、タンク端面B,Fに付着した固相の掻き落しを行うことができる。また、輻射羽根21a,21mにより、水平回動軸10の駆動開始時点から央部内容流体のうちタンク端面B,Fの至近距離で正巻き螺旋流を積極的に生成できるため、タンク端面B,Fでの吸込み流DNと湧き出し流UPが強く生成し、定常的対流の生成が確実化する。更に、内羽根手段を構成する周面掻き羽根Zや突端A,Mがタンク周面Sを擺動するため、タンク周面Sに付着した固形物の掻き落しや、固形物の抱き込み降下と掻き揚げ上昇が繰り返し、でんぐり返しが旺盛になる。また、連続した表面固形物に対する掻き崩し作用もある。更に、外周部側内容流体の旋回流を加勢する。そして、複数の周面掻き羽根Zは水平回動軸10に平行で、各羽根長さの水平回動軸10への射影線分同士が当該水平回動軸長さに亘り繋がっているため、水平回動軸10の1回転ではタンク周面S全域を余すことなく這い回ることになるため、周面掻き落し等がより全うになる。
【0048】
なお、水平回動軸10の逆回転駆動させることでも、上記同様の作用効果を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るもろみ発酵槽は、タンク周面の頂上部に密閉可能な開口部を持つ横形タンクを用い、タンク内の相対向するタンク端面間に架設されて駆動可能に支承された水平回動軸を螺旋中心線として、水平回動軸寄りにある央部側内容流体に対する正巻き螺旋送りとタンク周面寄りにある外周部側内容流体に対する逆巻き螺旋送りとを同時に惹起するべき攪拌羽根構体とを有し、内容流体がもろみであることを特徴とするものであるから、次の効果を奏する。
【0050】
(1) 即ち、攪拌羽根構体の静粛的旋回攪拌により、タンク両端面では内容流体の湧き出し域と吸い込み域とが対生成し、央部側内容流体の正巻き螺旋流と外周部側内容流体の逆巻き螺旋流との2流相が流体慣性として自律的に循環して定常的対流が発生するため、外周部側内容流体の表面に浮かぶ粒層などの固形物や浅部に潜り漂う固形物は、螺旋流の旋回成分によりタンク周面の母線方向の如何なる部分でもそのタンク周面を弧状案内面として深部へ巻き込み付勢されると共に、タンク周面側で生じる比較的強い吸い込み流によって粒体も深部に沈み込み得るため、表面固形物を効率良くでんぐり返して液相に浸漬せしめることができ、固形物と液相との混和作用は起泡を生じずに効率的且つ穏やである。しかも、静粛攪拌作用ないし混和作用が定常的対流に基づくため、流動慣性により攪拌負荷が大幅に低減し、低出力モータの使用で足り、節電を実現でき、また内容流体の飛散付着の問題も無く、メンテナンスフリーとなるため、製造コストの低減化をもたらす。定常的対流による混和作用であるため、気相接触面積の大幅減少により、芳香等の揮発成分の散逸を抑制できる。更に、上部開口を塞ぐことにより、完全密閉型タンクと成すことができ、芳香等の揮発成分の放散防止や衛生強化などを図り得る。加えて、密閉式タンクであるため、タンク容積に近い満充填が可能となるので、相対的にタンク周面の上部が落し蓋効果となる。上部の開口部近傍には発酵等に伴う湧き代を確保する程の空気溜まりを残すだけで済み、気相接触面積が大幅に減少し、殊に嫌気性発酵には好都合である。
【0051】
(2) 攪拌羽根構体としては正巻き螺旋送りを惹起するべき内羽根手段と逆巻き螺旋送りを惹起するべき外羽根手段とから成るが、内羽根手段は水平回動軸方向に順次ずらしてその軸周りに順次食い違い配置された複数の独立した輻射羽根を有し、外羽根手段は複数の輻射羽根のタンク周面側端部を辿って相互連結した螺旋状羽根を有する。構造の簡略化を図ることができる。複数の独立した輻射羽根を用いるため、央部側内容流体中の固形物に混練する程の圧迫力を与えずに、軸方向に貫通する空間を逃げ間として確保し、混和するのに適した散らし攪拌をすると共に流体抵抗を軽減する。螺旋状羽根は複数の輻射羽根の補強部材としても機能し、制振作用により輻射羽根が全体的に安定的に旋回し、折損等を防止するのに役立つ。そのため、輻射羽根の輻射長さを長くできるので、設置スペースを浪費せずに、タンク径を太くでき、大容量化を図ることができる。
【0052】
(3) 各輻射羽根としては、水平回動軸に連結した基端部同士が軸方向に離間していると共にタンク周面側端部同士が会合連結し、中抜き開口を画成する一対の斜板状羽根から成る。一対の斜板状羽根はタンク端面から見た場合、重なった状態にあるため、軸方向に亘る貫通空間を広く確保でき、流体抵抗を低減できると共に緩い分散的攪拌を実現でき、また、一対の斜板状羽根はその主面法線が水平回動軸に交差する傾斜姿勢であるため、央部側内容流体中の固形物に対する抱き込み潜行と掻き揚げ浮上が繰り返し、でんぐり返し作用が旺盛になる。更に、水平回動軸と一対の斜板状羽根とはトラス又はラーメン構造で連結しているため、軽量化と高強度を両立できる。
【0053】
(4) 螺旋状羽根がタンク周面に近接対向する帯状である場合、固形物の捕捉量が増すため、外周側内容流体中の固形物に対する抱き込み潜行と掻き揚げ浮上により、でんぐり返し作用が一層旺盛となる。
【0054】
(5) 螺旋状羽根の内側に沿って離散的に複数の汲み掛け部材を具備している場合、攪拌初期では表面固形物を濡らして浮力を下げ、沈め込み易くすることができる。また、旋回送り力の増強や、攪拌初期においては連続した粒層・固相に対する掻き崩し作用もある。
【0055】
(6) 内羽根手段がタンク端面側にそれぞれ端面掻き羽根を有する場合、タンク端面に付着した固相の掻き落しを行うことができる。この端面掻き羽根の主面の水平回動軸に交差する向きと螺旋状羽根の水平回動軸に対して交差する向きとを逆にすると、この端面掻き羽根は輻射羽根と同様に央部側内容流体に対する正巻き螺旋送り羽根に相当する。タンク端面に近接配置されているため、水平回動軸の駆動開始時点から央部側内容流体のうちタンク端面の至近距離で正巻き螺旋流を能動的に生成できるため、タンク端面での湧き出し域と吸込み域とが能動的に対生成し、循環流の積極化により定常的対流の生成が確実化する。
【0056】
(7) 外羽根手段が螺旋状羽根に沿ってその外周側に突設した複数の周面掻き羽根を有する場合、タンク周面に付着した固形物の掻き落しや、固形物の抱き込み降下と掻き揚げ上昇が繰り返し、でんぐり返しが旺盛になる。また、連続した表面固形物に対する掻き崩し作用もある。更に、外周部側内容流体の旋回流が加勢する。
【0057】
(8) 複数の周面掻き羽根は水平回動軸に平行とし、各羽根長さの水平回動軸への射影線分同士が当該水平回動軸長さに亘り繋がっているように配置する。水平回動軸の1回転ではタンク周面全域を余すことなく這い回ることになるため、周面掻き落し等がより全うになる。
【0058】
(9) 動力源を横形タンクの肩部等に搭載した場合、設置スペースの削減に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る攪拌装置を備えた醤油もろみ発酵槽を示す正面図である
【図2】同醤油もろみ発酵槽の内部構造も併せて示す左側面図である。
【図3】同醤油もろみ発酵槽を示す平面図である。
【図4】図2中のA−A線に沿って切断して見た状態を示す断面図である。
【図5】(a)は同タンク本体内に設けられる汲み掛け羽根を示す平面図、(b)はその側面図である。
【図6】同タンク本体に対する水平回動軸の取付構造を示す概略図である。
【図7】同タンク本体内の攪拌羽根構体を示す斜視図である。
【図8】同タンク本体内の内容流体の流動様相を示す概略図である。
【符号の説明】
1…略円筒状横形タンク本体
1a,1b…周回リブ
1c…縦リブ
1d…横リブ
2a〜2c…脚部
3…動力源
3a…張り出し板
3b…電動モータ
3c…減速機
4a〜4c…上部開口
5…作業床
6…落下防止柵
7…梯子
8…液出口
10…水平回動軸
11,12…軸受
11a,11b…支軸筒部
13…パッキン
14…スリーブ
15…ライニング
20…攪拌羽根構体
21a〜21m…輻射羽根
30…帯状の螺旋状羽根
A,M…突端
B…背面側のタンク端面
F…正面側のタンク端面
FL…フロア面
H…中抜き開口
L…内容流体
Q…もろみ表面
T1,T2…斜板状羽根
W…貫通空間
X…正回転用汲み掛け部材
Y…逆回転用汲み掛け部材
Z…周面掻き羽根
DN…吸込み域
UP…湧き出し域
α…主面法線
j…柄部
k…掬い部

Claims (12)

  1. タンク周面の頂上部に密閉可能な開口部を持つ横形タンクと、該タンク内の相対向するタンク端面間に架設されて駆動可能に支承された水平回動軸を螺旋中心線として、前記水平回動軸寄りにある央部側内容流体に対する正巻き螺旋送りとタンク周面寄りにある外周部側内容流体に対する逆巻き螺旋送りとを同時に惹起するべき攪拌羽根構体と、を有し、前記内容流体がもろみであることを特徴とするもろみ発酵槽
  2. 請求項1において、前記攪拌羽根構体は、前記正巻き螺旋送りを惹起するべき内羽根手段と、前記逆巻き螺旋送りを惹起するべき外羽根手段とを有することを特徴とするもろみ発酵槽
  3. 請求項2において、前記内羽根手段は前記水平回動軸方向に順次ずらしてその軸周りに順次食い違い配置された複数の独立した輻射羽根を有し、前記外羽根手段は前記複数の輻射羽根のタンク周面側端部を辿って相互連結した螺旋状羽根を有し、前記輻射羽根の主面の前記水平回動軸に交差する向きと前記螺旋状羽根の前記水平回動軸に交差する向きとが逆であることを特徴とするもろみ発酵槽
  4. 請求項3において、前記輻射羽根は、前記水平回動軸に連結した基端部同士が軸方向に離間していると共にタンク周面側端部同士が会合連結し、中抜き開口を画成する一対の斜板状羽根から成ることを特徴とするもろみ発酵槽
  5. 請求項3又は請求項4において、前記螺旋状羽根は前記タンク周面に近接対向する帯状であることを特徴とするもろみ発酵槽
  6. 請求項3乃至請求項5のいずれか一項において、前記外羽根手段は前記螺旋状羽根の内側に沿って離散的に複数の汲み掛け部材を具備していることを特徴とするもろみ発酵槽
  7. 請求項6において、前記汲み掛け部材の相隣接するもの同士が正回転用汲み掛け部材と逆回転用汲み掛け部材であることを特徴とするもろみ発酵槽
  8. 請求項3乃至請求項7のいずれか一項において、前記内羽根手段は前記タンク端面側にそれぞれ端面掻き羽根を有することを特徴とするもろみ発酵槽
  9. 請求項8において、前記端面掻き羽根の主面の前記水平回動軸に交差する向きと前記螺旋状羽根の前記水平回動軸に交差する向きとが逆であることを特徴とするもろみ発酵槽
  10. 請求項3乃至請求項9のいずれか一項において、前記外羽根手段は前記螺旋状羽根に沿ってその外側に突設した複数の周面掻き羽根を有することを特徴とするもろみ発酵槽
  11. 請求項10において、前記複数の周面掻き羽根は前記水平回動軸に平行であって、各羽根長さの前記水平回動軸への射影線分同士が当該水平回動軸長さに亘り繋がっていることを特徴とするもろみ発酵槽
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項において、前記水平回動軸を駆動する動力源が前記横形タンクの上に搭載されていることを特徴とするもろみ発酵槽
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