JP3689574B2 - 画像処理方法及び装置及び画像処理システム、及び記録媒体 - Google Patents

画像処理方法及び装置及び画像処理システム、及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原画像に対して加工を施す画像処理方法及び装置及び画像処理システム、及び記録媒体に関する。
【従来の技術】
近年、デジタルカメラやフォトスキャナ等の普及に伴って、写真画像のデジタル化が手軽に行なえるようになってきた。また、インクジェットプリンタを代表とする出力機器側も高画質化、低価格化が進み、一般のユーザが例えば自宅で写真を手軽に用紙上に出力することも可能となっている。
【0002】
従って、パーソナルコンピュータ等の画像処理を可能とする装置において、例えばデジタルカメラで撮影した画像に対してユーザが所定のアプリケーションによって所望の加工を施し、該加工結果をインクジェットプリンタによって出力することが一般的に行われるようになった。
【0003】
また、ポスタリゼーションと呼ばれる処理は特開平1−314389号、或いはイラスト風処理としては特開平3−91088号、特開平3−91087号として提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の画像処理装置において、例えば写真画像をイラスト調に加工するためには、加工処理を行なうアプリケーションに対して、例えば該写真画像のエッジ部を抽出し、更に各部の色を原画と同じ色として塗りつぶしていた。更に、かかるエッジ抽出、塗りつぶす色等の各種パラメータを、ユーザが詳細に設定する必要があった。
【0005】
従って、イラスト調の画像を得るには、画質の点で未だ改善する余地があった。また、その設定作業が繁雑であるばかりでなく、適切な設定を行なうためにはユーザの熟練を要し、一般のユーザには困難な作業であった。
【0006】
本発明は上記問題を個々にあるいは全て解決するためになされたものであり、画像データに対して効果的なイラスト加工処理を施すことを容易に可能とする画像処理方法及び装置及び画像処理システム、及び記録媒体、更には、イラストらしい新規な処理が施された画像が形成された媒体を提供することを目的とする。
【0007】
また、イラスト加工の詳細をユーザが容易に設定することを可能とする画像処理方法及び装置及び画像処理システム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための一手法として、本発明の画像処理方法は以下の工程を備える。
【0009】
即ち、第1の画像を、該第1の画像の輪郭部を抽出した第1の信号と該第1の画像を階調数を低減して明るさを増大させるように処理した第2の信号とに基づいて、第2の画像に加工する加工工程を有し、前記加工工程では、前記第 1 の画像がブロック符号化された画像でない場合に、該第 1 の画像に対してブロック符号化を施してから復号した後に、前記第 2 の画像に加工することを特徴とする。
【0010】
例えば、更に加工モードの指示をユーザから受け付ける指示受付工程を備え、前記加工工程では前記ユーザの指示に対応した加工モードにおいて前記加工が行われることを特徴とする。
【0011】
例えば、前記加工工程においては、前記第1の画像に対して所定のフィルタによるフィルタ処理を施すことによって前記第1及び第2の信号を生成することを特徴とする。
【0012】
例えば、前記加工工程において、ユーザから粒状化加工の要求を受け付け、前記第 1 の画像がブロック符号化された画像でない場合に、前記第 1 の画像に対してブロック符号化を施して復号化を行なうことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明に係る一実施形態について詳細に説明する。
【0017】
<第1実施形態>
●システム構成
本実施形態におけるシステムの一例を図1に示す。ホストコンピュータ100には、例えばインクジェットプリンタなどのプリンタ105とモニタ106が接続されている。
【0018】
ホストコンピュータ100は、ワードプロセッサ、表計算、インターネットブラウザ等のアプリケーションソフトウエア101と、OS(OperatingSystem)102、アプリケーション101によってOS102に発行される出力画像を示す各種描画命令群(イメージ描画命令、テキスト描画命令、グラフィックス描画命令)を処理して印刷データを作成するプリンタドライバ103、およびアプリケーション101が発行する各種描画命令群を処理してモニタ106に表示を行なうモニタドライバ104をソフトウエアとして持つ。
また、112は指示入力デバイス、113はそのデバイスドライバであり、例えばモニタ106上に表示されている各種情報を指示することにより、OS102に対して各種指示を行なうマウスが接続される。尚、マウスに替えてトラックボールやペン、又はタッチパネル等の他のポインティングデバイス、又はキーボードを備えていても良い。
【0019】
ホストコンピュータ100は、これらソフトウエアが動作可能な各種ハードウエアとして中央演算処理装置CPU108、ハードディスクHD107、ランダムアクセスメモリRAM109、リードオンリメモリROM110等を備える。図1で示される画像処理システムの例として、例えば一般的に普及しているIBM社製のPC−AT互換のパーソナルコンピュータにMicrosoft社のWindows98をOSとして使用し、印刷を行える所望のアプリケーションをインストールし、モニタとプリンタとを接続した形態が考えられる。
【0020】
ホストコンピュータ100では、モニタに表示された表示画像にもとづき、アプリケーション101で、文字などのテキストに分類されるテキストデータ、図形などのグラフィックスに分類されるグラフィックスデータ、自然画などに分類されるイメージ画像データなどを用いて出力画像データを作成する。そして、出力画像データを印刷出力するときには、アプリケーション101からOS102に印刷出力要求を行ない、グラフィックスデータ部分はグラフィックス描画命令、イメージ画像データ部分はイメージ描画命令で構成される出力画像を示す描画命令群をOS102に発行する。OS102はアプリケーションの出力要求を受け、出力プリンタに対応するプリンタドライバ103に描画命令群を発行する。プリンタドライバ103はOS102から入力した印刷要求と描画命令群を処理しプリンタ105で印刷可能な印刷データを作成してプリンタ105に転送する。プリンタ105がラスタープリンタである場合は、プリンタドライバ103では、OSからの描画命令に対して順次画像補正処理を行い、そして順次RGB24ビットページメモリにラスタライズし、全ての描画命令をラスタライズした後にRGB24ビットページメモリの内容をプリンタ105が印刷可能なデータ形式、例えばCMYKデータに変換を行ないプリンタ105に転送する。
【0021】
尚、ホストコンピュータ100においては、被写体を撮影してRGB形式による画像データを生成するデジタルカメラ111を接続し、その撮影画像データをHD107に読み込んで格納することが可能である。尚、デジタルカメラ111による撮影画像データは、JPEG形式により符号化されている。そして、該撮影画像データを上述したイメージ画像データとして、プリンタドライバ103において復号した後、プリンタ105へ転送することももちろん可能である。
【0022】
●プリンタドライバ処理
プリンタドライバ103で行われる処理を図2を用いて説明する。
【0023】
プリンタドライバ103は、OS102から入力した描画命令群に含まれるイメージ描画命令の色情報に対して、画像補正処理部120で後述する画像補正処理及び加工処理を行う。プリンタ用補正処理部121は、まず、処理された色情報によって描画命令をラスタライズし、RGB24ビットページメモリ上にドット画像データを生成する。そして、各画素に対してプリンタの色再現性に応じたマスキング処理、ガンマ補正処理および量子化処理などを行い、プリンタ特性に依存したCMYKデータを生成してプリンタ105に転送する。
【0024】
次に、イメージ描画命令で示される原画像に対して画像補正処理部120で行われる画像処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。グラフィクス描画命令あるいはテキスト描画命令で示される原画像に対しては以下の処理は行われない。尚、原画像は例えばRAM109内の所定領域に格納されているとする。
【0025】
本実施形態の画像補正処理部120は図3に示すように、まず原画像がJPEG等により符号化されたデータであれば、復号する(S20,S21)。その後、ヒストグラム作成処理(S22)と該ヒストグラムに応じた画像補正処理(S23)を行なった後、該ヒストグラムに応じたイラスト加工処理(S24)を行なう。
【0026】
このようにしてイラスト加工処理が施された画像は、プリンタ用補正処理部121を介して印刷可能なデータとしてプリンタ105へ出力され、記録媒体上に印刷出力される。
【0027】
●輝度ヒストグラムの作成
図4は、ステップS22に示すヒストグラム作成処理を示すフローチャートである。
【0028】
図4において、S1で原画像の輝度ヒストグラム作成のルーチンに入ると、S2で原画像の画素から輝度ヒストグラムの作成に用いる画素の選択比率を決定する。本実施形態では、処理対象の画像データが35万画素の場合に全画素を対象(選択比率1(あるいは100%))に輝度ヒストグラムを作成することとする。35万画素以上の画素数の画像データが入力された場合には、その総画素数の35万画素に対する比率に応じて画素選択(サンプリング)を行う。例えば、350万画素の画像データが入力された場合には、選択比率は350万/35万=10であり、10画素に1画素の割合(選択比率10(あるいは10%))で輝度ヒストグラムを作成する。本実施形態では選択比率nは次式により求める。
【0029】
n=int(対象画像データの総画素数/基準画素数35万)
(但し、n<1の時はn=1、nは正数)
続いてS3でライン番号を管理するカウンタをリセットあるいは所定の初期値にセットし、S4でそのカウンタをインクリメントして注目ラインのライン番号とする。
【0030】
本実施形態では画素の間引き(サンプリング)はライン単位で行うので、選択比率nの場合には、ライン番号をnで割ったときの余りが0の場合に、そのラインに属する画素を処理対象として選択する(S5−YES)。例えば選択比率10の場合であれば、ライン番号を10で割ったときの余りが0の場合に、そのラインに属する画素を処理対象として選択する
注目ラインが間引かれるライン、すなわち処理対象とならないラインの場合にはS4に戻る。処理対象ラインの場合にはS6に進み、注目ラインに属する画素に順次注目し、その注目画素に対して輝度変換,色度変換を処理を行う。本実施形態における輝度変換、色度変換は以下の式により行う。なお、輝度、色度変換は以下の式に限らず様々な式を用いることが可能である。
【0031】
Y(輝度)=int(0.30R+0.59G+0.11B)
(Yは正数)
C1(色度)=R−Y
C2(色度)=B−Y
また本実施形態では白位置(ハイライトポイント)、黒位置(シャドーポイント)の検出精度を向上させるために次式により注目画素の彩度Sを計算し、予め定めた彩度値(Sconst)より大きいか否かを判断して(S7)、大きい場合には、その画素の情報は輝度ヒストグラムに反映させない。
【0032】
彩度S=sqrt(C1^2+C2^2)
ここでsqrt(x)はxの平方根を与える関数であり、x^yはxのy乗を表す。
【0033】
即ち、(S>Sconst)の場合にはS6に戻り、注目画素のデータは以後の処理に反映させない。これは、白位置の彩度は高輝度の画素群の平均彩度により与えられ、その彩度の値は色かぶりにより生じた誤差となるため、本来高彩度であると考えられる画素はハイライトポイントの算出から除外したほうが良いためである。この処理の効果を具体例を上げて説明する。例えばイエローの画素(R=G=255、B=0)は、上式からその輝度Yは226となり、彩度Sは227となる。すなわち、この画素は極めて高輝度であるとともに、十分に彩度の高い色を有することが分かる。このような画素は、無彩色の画素がイエローに色かぶりした結果そのようになったと判断するよりも、本来イエローの画素であると判断した方が多くの場合間違えが少ない。このような高輝度・高彩度の画素を輝度ヒストグラムに含めると、検出される白位置に誤差が生じてしまう。よって、本実施形態では所定の彩度(Sconst)を定め、所定の彩度を越える彩度の画素は輝度ヒストグラムに含めない。こうすることで、高彩度の画素により検出される白位置に誤差が生じることを防ぎ、白位置の精度を向上させることができる。
【0034】
尚、本実施形態において後述のように画像の平均濃度を検出するためだけであれば、上述したステップS7の処理を省略しても良い。
【0035】
このように、S7における判断の後、条件(S≦Sconst)を満たした画素について輝度ヒストグラムを作成していく(S8)。ここで本実施形態で扱う画素データRGBは各8ビット(256階調)データであるので、輝度Yも256の深さに変換される。よって輝度ヒストグラムは、0から255までの256段階の各輝度値の画素が夫々何度数あるかを計数することで得られる。
【0036】
尚、色度C1,C2の計算値は、例えば色かぶり等の補正処理時に、各輝度値を有する画素の平均色度を算出するためのデータとして用いることができる。従って本実施形態では次のようにデータを保持する。すなわち、インデクスの範囲が0から255の構造体配列変数の形式で、度数,C1累積値,C2累積値の3メンバーを設定し、各画素ごとの演算結果をその画素の輝度値をインデクスとする各メンバーに反映していく。
【0037】
注目画素について処理を終えたなら、注目ラインの全画素の処理が終了したかどうかを判断し(S9)、注目ラインに未処理画素が残っている場合にはS6に戻り、S6以降の処理を繰り返す。注目ライン内の全画素の処理が終了したら、S10で未処理のラインが残っているかを判断し、全ライン終了であればS11で終了し、未処理のラインが残っていればS4に戻り、注目ラインを次のラインに移して上記処理を繰り返す。
【0038】
以上の様に原画像データの画素を選択しながら輝度ヒストグラムを作成することにより、必要最小限の画素数で、且つ画像補正のための情報となる白位置、黒位置検出時の精度の向上も考慮した輝度ヒストグラムを作成することができる。
【0039】
●画像補正処理
次に、図3のステップS23において、原画像に対してステップS22で得られた輝度ヒストグラムに基づいた画像補正処理を施す。例えば、輝度ヒストグラムに基づいて原画像の白位置及び黒位置を検出し、それに基づいて、例えば、原画像の色かぶりを補正する色かぶり補正、原画像の露出を最適化すべく輝度のコントラストを補正する露出補正、および出力画像の色のみえを良くするための彩度補正等の画像補正処理を行う。尚、これらの画像補正処理としては周知の方法を用いることができるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0040】
●イラスト加工処理
次に、図3のステップS24において、ステップS23で補正された原画像に対してステップS22で得られた輝度ヒストグラムに基づいたイラスト加工処理を施す。本実施形態においては、例えばデジタルカメラ111で撮影された原画像に対して、手書きのイラスト調の風合いを有する画像に加工するイラスト加工処理を行なうことを特徴とする。
【0041】
尚、本発明においてはステップS23で説明した補正処理を省略しても良い。
【0042】
以下、本実施形態におけるイラスト加工について詳細に説明する。
【0043】
まず、本実施形態におけるイラスト加工処理の原理について説明する。本実施形態においては、原画像に対して所定条件を満たす5画素×5画素(以下、単に5×5と表記する)のフィルタによるフィルタリング処理を施すことにより、画像のエッジを抽出し、かつ色味を保存した画像に加工することができる。このフィルタの例を図5に示す。例えば、図6Aに示す原画像に対して図5に示すフィルタ40によるフィルタ処理を施すことにより、図6Cに示す画像が得られる。図6Cによれば即ち、写真画像である原画像の輪郭部が抽出されて階調数が減少し、更に明るさが増加していることにより、あたかも手書きのイラストであるかのような印象を与える画像に加工されていることが分かる。尚、図6Aはキャノン社のデジタルカメラであるPowerShotA5(登録商標)によって撮影されたものであり、画素数は81万画素である。
【0044】
ここで、本実施形態のイラスト加工処理を実現するフィルタについて説明する。
【0045】
画像に対してエッジ抽出を行なうためのフィルタとしては、例えばラプラシアンフィルタが知られている。一般にラプラシアンフィルタにおいては、その中央に位置する注目画素の係数(重み)を周囲よりも大きく設定することにより、画像における濃度の変化点、即ちエッジの抽出を可能としている。通常、エッジ抽出のためのラプラシアンフィルタにおける各係数の総和は「0」である。
【0046】
本実施形態におけるイラスト加工のためのフィルタ(以下、単に「フィルタ」と称する)は、例えば上述したように図5に示すフィルタ40が適当であり、図示される係数からなる5×5フィルタである。フィルタ40においては、注目画素の係数を「26」とし、その周囲の係数を全て「−1」に設定することにより、その総和は「2」となっている。
【0047】
本実施形態においては、前述のRGB各プレーンに対してそれぞれイラスト加工のためのフィルタをかける処理を行なう。従って、原色系のデータであるため、データの数値が大きいほど明度が高くなる。
【0048】
また、本実施形態のフィルタは、もちろん図5に示すフィルタ40に限定されるものではなく、その係数の総和が0以上であれば良い。その他のフィルタ例を図7に示す。図7の(a)は、フィルタ40における注目画素の係数を1減じて「25」としたフィルタ61、図7の(b)は、同じくフィルタ40における注目画素の係数を1加算して「27」としたフィルタ62を示す。フィルタ61によるフィルタ処理後の画像は、フィルタ40の場合と比べて暗くなり、フィルタ62によるフィルタ処理後の画像は、フィルタ40の場合と比べて明るくなる。従って、それぞれの加工結果の特性から、フィルタ40を通常フィルタとすれば、フィルタ61,62はそれぞれ暗いめフィルタ、明るいめフィルタとなる。
【0049】
また、図7の(c)は、フィルタ40における注目画素の周囲係数を間引いたフィルタ63を示し、係数の総和を「2」に保つために、注目画素の係数も「18」に設定されている。フィルタ63によるフィルタ処理によれば、係数の数が減少することによりフィルタ処理時の演算量を減らし、処理速度の向上を可能とする。但し、フィルタ63における係数の間引きは、縦、横、斜め方向のエッジ検出を考慮して行われている。
【0050】
以上、本実施形態におけるフィルタの例として、5×5のフィルタについて説明したが、本実施形態はもちろん他のサイズのフィルタによっても実行可能である。例えばフィルタサイズとしては、n×n(n=2×m+1(mは1以上の整数))であれば良い。また、フィルタのサイズは縦横で異なっていても良い。図8に、他のサイズの一フィルタ例として、3×3フィルタを示す。図6Aに示す原画像に対して図8に示す3×3のフィルタによるフィルタ処理を施すことにより、図6Bに示す画像が得られる。図6Bに示す画像においても、写真画像である原画像から輪郭部が抽出されて階調数が減少し、更に明るさが増加しているが、5×5のフィルタ40に基づく図6Cに示す画像ほどには、イラストの風合いは得られない。これは、5×5フィルタの方が、抽出したエッジをより太く表現するように作用するためである。
【0051】
尚、本実施形態におけるイラスト加工処理では、フィルタのサイズによって、加工後の画像において抽出された輪郭部の太さが変化する。従って、イラスト加工の際の最適なフィルタサイズは、本実施形態で説明した5×5や3×3に限定されず、原画像の画像サイズや解像度、または画像内のオブジェクトの細かさ等に依存する。例えば、大きな画像や高解像度の画像、又は粗いオブジェクトの画像には大きなフィルタを、小さな画像や低解像度の画像、又は細かいオブジェクトの画像には小さなフィルタを適用することにより、抽出された輪郭部が前者の場合には太く、後者の場合には細くなる。また、オブジェクトの明るさ等によって、フィルタサイズを設定しても良い。また、要求される処理速度に応じてフィルタサイズを設定しても良いことはもちろんである。
【0052】
かかるフィルタ処理の選択は、画像のサイズ、解像度、オブジェクトの細かさに応じて自動的に行なっても良いし、或いは、ユーザのマニュアル指示によって行なっても良い。従って、マニュアル選択のためのユーザインタフェースを提供することも、本発明に含まれる。
【0053】
図3のステップS24においては、ステップS23で補正された原画像に対して上述したようなフィルタを用いたイラスト加工処理を行なう。図9に、本実施形態におけるイラスト加工処理のフローチャートを示す。まずステップS81において、上述したステップS22で作成された輝度ヒストグラムに基づき、画像の明るさを検出する。この検出方法としては、例えば輝度ヒストグラムに基づいてその平均値や中間値、又は最大頻度値を算出し、所定のしきい値と比較することによって、複数段階の明るさのレベルを検出することができる。例えば、明るさの「通常」レベルである所定範囲を予め設定しておき、該所定範囲よりも明るいと判断される画像を「明るい」レベル、該所定範囲よりも暗いと判断される画像を「暗い」レベルであると判定することにより、3段階の明るさが検出される。
【0054】
ステップS81で検出された明るさのレベルに基づいて、ステップS82,S83,S84においてフィルタを設定する。即ち、原画像が「明るい」レベルであれば、ステップS82で加工結果を暗くするために暗いめフィルタであるフィルタ61を設定し、「通常」レベルであればステップS83で通常フィルタであるフィルタ40を設定し、「暗い」レベルであればステップS84で加工画像を明るくするために明るめフィルタであるフィルタ62を設定する。
【0055】
そしてステップS85において上記設定されたフィルタに基づいて、原画像に対するフィルタ処理を実行することにより、適切なイラスト加工が施される。
【0056】
尚、判定する明るさのレベルは何段階であっても良いことはもちろんであり、各レベル毎に適切な効果を発生するフィルタに対応させれば良い。
【0057】
尚、本実施形態においてはプリンタドライバ105においてイラスト加工処理を行なうため、原画像の全領域を一括して処理することはできず、複数ラインによる領域ブロックに分割し、該ブロック単位でイラスト加工処理を行なう。従って、加工後の画像においてブロック境界が目立ってしまうことを回避するために、ブロックの最終ライン付近においては、フィルタサイズをより小さく、例えば3×5等に変更する。これにより、加工後の画像においてブロック境界の連続性を維持することができる。
【0058】
以上説明したように本実施形態によれば、原画像に対してイラスト加工を施すことを容易に可能とし、原画像の雰囲気を残し、かつ明度が高くなるためにイラストらしい調子の画像を得ることができる。また、イラスト加工後の画像は原画像に比べて階調数が低減されているため、画像のデータ量を低減することができる。
【0059】
尚、本実施形態においては、原画像の輝度ヒストグラムを生成し、該輝度ヒストグラムに基づいて原画像に対して画像補正処理を施した後に、該輝度ヒストグラムによるイラスト加工処理を行なう例について説明したが、輝度ヒストグラムによる画像補正処理は、必ずしも行なわなくても良い。輝度ヒストグラムを生成した直後にイラスト加工処理のみを行なうことにより、処理速度が向上する。
【0060】
但し、例えば画像補正処理において色補正等を行なう際に、判定条件として使用された例えば背景とオブジェクトのコントラスト情報や画像の属するシーン情報等、画像補正処理に基づくパラメータに基づいて、イラスト加工処理におけるフィルタ制御を行なうことも可能である。
【0061】
また、本実施形態においては輝度信号Yのヒストグラムを作成する例について説明したが、原画像データの輝度色度変換を行なわずに、G成分のヒストグラムに基づいて明るさ検出を行なってもよい。この場合、輝度色度変換を行なわないため、処理速度の向上が望める。
【0062】
また、本実施形態においては原画像がRGB形式のデータであるとして説明したが、もちろん他の形式であっても本発明は適用可能である。例えば、他の形式の原画像データに対しては、一旦RGB形式に変換した後に、それぞれの色成分に本実施形態に示したイラスト加工処理を実行するか、または、原画像のデータ形式に応じたフィルタを適用すれば良い。例えば、原画像がYMC形式であった場合には、本実施形態で示したフィルタの係数の正負を全て反転させれば良い。また、原画像がYHS等のデータに対しても適用が可能である。例えば、原画像がLab形式等、輝度成分のみを抽出可能な形式であれば、該輝度成分のみに対してフィルタ処理を施すことにより、RGB形式の各成分毎にフィルタ処理を施す場合と比べて演算量を減少させることができる。
【0063】
また、本実施形態におけるイラスト加工対象となる画像は、デジタルカメラ111で撮影された画像に限定されず、例えばフォトスキャナ等によって読取られた写真画像を入力しても良いし、CD−ROM等の外部装置に格納されている写真画像であっても良い。
【0064】
尚、本実施形態においてはイラスト加工処理を実現するために、フィルタ係数を制御する例について説明したが、本実施形態の特徴であるところの、画像の輪郭部を抽出して階調数を減少し、更に明るさを増加させることによってイラスト調に加工された画像は、フィルタ係数制御以外の方法でも得られる。例えば、Adobex社のphotoshop(登録商標)等の画像加工を行なうアプリケーションによって、油絵処理等、原画像に対して絵画調への加工を施す処理を行なった後、画像全体の明るさを上げ、更に階調数を減らすように自動的に処理する様に、予めプログラムを設定することによって、図6Cに示すようなイラスト調の画像を得ることができる。
【0065】
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。
【0066】
上述した第1実施形態においては、原画像に対するイラスト加工処理を自動実行する例について説明した。第2実施形態においては、ユーザによる任意の加工指示を可能とする画像処理システムについて説明する。
【0067】
第2実施形態におけるシステム構成は上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0068】
図10に、第2実施形態における画像加工処理のフローチャートを示す。図10において、第1実施形態で示した図3と同様の処理については同一ステップ番号を付してある。尚、図10に示す処理のうち、ユーザインタフェースを伴う部分は所定のアプリケーション101によって実現され、その他は基本的にプリンタドライバ105内の画像補正処理部120において実現される。
【0069】
●対象画像選択
まずステップS31において、ユーザが加工処理対象となる画像を選択する。図11は、加工対象画像の選択画面例であり、所定の画像加工アプリケーション101の起動に伴ってモニタ106に表示される。図11において、11は画像表示部であり、本実施形態における加工処理の対象となりうる画像の縮小画像(サムネイル画像)が、一覧表示される。これらの画像は、例えばHD107やCD−ROM等の外部記憶装置から入力されても良いし、RAM109やROM110から読み出されても良い。また、画像表示部11に表示される画像はサムネイル画像に限らず、例えば、一覧表示されたサムネイル画像のうち任意の画像を選択し、該画像を復号して表示することも可能である。また、14は画像の加工開始を指示するためのボタン、15は画像加工処理の終了を指示するためのボタンである。また、その他の機能ボタンを設けることももちろん可能である。尚、「加工」ボタン14の上部に表示されている「画像の一覧」のテキスト表示は、画像表示部11における現在の表示が、画像の一覧表示であることを示すものである。
【0070】
図11に示す対象画像選択画面において、ユーザがキーボードやマウス等の指示入力デバイス112によって画面上のカーソル16を画像表示部11の所望する画像上に移動させ、クリック等の実行操作を行なうことにより、該画像が選択状態となる。同図においては、画像表示部の右端に示す画像が選択されており、太枠で囲まれている。尚、複数の画像を選択することも可能である。このように少なくとも1枚の画像が選択された状態で、カーソル16を「加工」ボタン14上に移動して実行操作を行なうことにより、選択画像の決定、及び画像加工の開始指示がなされる。そして、選択された画像データがRGB形式でRAM109上の所定領域にに読み込まれる。
【0071】
●加工モード選択
すると次にステップS32において、ユーザが実行する加工モード(本実施形態においてはイラストモード)を指示する。本実施形態においては、予め用意された複数の加工モードから、ユーザが任意のモードを選択することにより、加工モードが指示される。ここで図12を参照して、加工モードの選択処理について説明する。
【0072】
図12は加工モード選択画面であり、上述したように加工対象画像が選択された後に、モニタ106に表示される。図12において、21は加工モード表示部であり、本実施形態において実行可能な加工形態の種類が、その概要を示す画像を伴って一覧表示される。この加工モード表示部21は、ボタン22,23の操作により前画面又は次画面表示を可能とし、さらなる加工モードの表示が可能である。27は更に詳細設定を行なうためのボタンである。また、24は画像の加工開始を指示するためのボタン、25は図11に示した対象画像選択画面に戻るためのボタンである。図12においても、その他の機能ボタンを設けることがもちろん可能である。尚、「戻る」ボタン25の上部に表示されている「加工の一覧」のテキスト表示は、画像表示部21における現在の表示が、加工モードの一覧表示であることを示すものである。
【0073】
ここでは、各加工モードの詳細な内容については省略するが、例えば所定のテクスチャデータを原画像に対して重ね印刷するような加工モード(レンガモード等)については、該モードに適した所定色を示すRGBデータが、所定パターンと共にテクスチャデータとしてRAM109又はROM110の所定領域に格納されている。
【0074】
尚、図12の加工モード表示部21に示した各加工モードの概要を示す画像は、装置内に予め備えておくことが考えられるが、例えば、図11において選択された対象画像の画像データ又はそのサムネイル画像データに対して、実際に各モードに応じた加工処理を施し、その結果を加工モード表示部21に表示する(プレビュー表示)ことも可能である。
【0075】
図12に示す加工モード選択画面において、ユーザは指示入力デバイス112によって画面上のカーソル26を加工モード表示部21の所望する加工モード上に移動させ、クリック等の実行操作を行なうことにより、該加工モードの選択がなされる。同図においては、「イラスト」モードが選択されており、太枠で囲まれている。
【0076】
●イラスト加工詳細設定
この状態で、ユーザが更に詳細設定ボタン27をクリックすることにより、イラストモードによる加工、即ちイラスト加工処理の際の詳細パラメータの設定を、ユーザが任意に行なうことができる。該詳細設定画面の例を図13に示す。図13において、31は画像表示部であり、ユーザによる設定を可能とする項目が表示され、ボタン32,33の操作に応じて、更に他の項目を表示、設定することができる。また、35は図12に示した加工モード選択画面に戻るためのボタンである。尚、「戻る」ボタン35の上部に表示されている「イラストモード詳細」のテキスト表示は、画像表示部31における現在の表示が、イラスト加工における詳細項目の設定用であることを示すものである。
【0077】
また、画像表示部31内に表示された38,39は、それぞれ明るさ設定,粒状加工設定の項目である。明るさ設定38においては、ユーザがイラスト加工後の画像を明るめにしたいか又は暗めにしたいかに応じて、「明るめ加工」又は「暗め加工」のボタンを選択する。もちろんデフォルトは「通常加工」である。この明るさ設定に応じて、後述するようにフィルタが選択される。粒状加工設定39においては、後述する粒状加工処理を施すか否かを、オン又はオフのいずれかのボタンによって設定する。デフォルトとしては、例えばオンを設定しておく。
【0078】
尚、図13に示した設定項目は一例に過ぎず、他のパラメータに基づく設定項目を設けることももちろん可能である。例えば、第1実施形態で説明したフィルタサイズの設定に関するパラメータを、ユーザが設定するようにしても良い。
【0079】
このようにして、ユーザによる各種詳細項目の設定が終了すると、「戻る」ボタン35によって図12の加工モード設定画面に戻り、「加工」ボタン24のクリックによって、ステップS32の加工モード設定処理を終了し、ユーザにより選択、詳細設定されたイラスト加工処理が開始される。
【0080】
ここで、第2実施形態における粒状加工設定について説明する。上述した第1実施形態においては、主にデジタルカメラ111によって撮影された画像に対してイラスト加工を施す例について説明した。従って、加工対象となる画像は一旦ブロック符号化、例えばJPEG符号化が施された画像であるため、目立たないがブロック符号化特有のブロック歪みが発生している。第1実施形態において図6Aに示した原画像例は、一旦JPEG符号化され、復号された画像である。従って、図6Cに示したイラスト加工後の画像においては、フィルタ処理に伴ってブロック歪みが強調されてしまうことにより、細かいノイズが発生して粒状化していることが分かる。しかしながら該粒状化の発生によって、イラスト加工後の画像が単調な印象を与えない、独特の風合いを持った画像となっている。第2実施形態においてはこのような粒状化をイラスト効果の一つ(粒状効果)としてとらえ、ユーザにより該効果の付与(粒状加工)を選択可能とすることを特徴とする。
【0081】
図10のステップS33においては、ステップS31で加工対象として選択された画像を、ステップS32で設定された加工モード及びその詳細パラメータに基づいて読み出し、加工を施す原画像データとしてRAM109内の所定領域に格納する。
【0082】
●原画像データ作成処理
以下、ステップS33の原画像データ作成処理の一例として、イラストモードが選択された場合の処理について説明する。図14は、イラストモードにおける原画像データ作成処理を示すフローチャートである。
【0083】
まずステップS41において、粒状加工の設定が「オン」であるか否かを判断する。「オン」である、即ち粒状効果を付与することをユーザが要求しているのであればステップS42に進み、加工対象として選択された画像がブロック符号化による符号化画像であるか否かを判定し、ブロック符号化画像であれば、ステップS44で復号する。一方、ブロック符号化画像でなければ、ステップS43においてJPEG符号化の処理を行なう。
【0084】
ステップS43においては即ち、対象画像のデータ形式に関わらず、該画像をJPEG符号に変換する。例えば、他の形式で符号化された画像であれば一旦復号した後、ブロック歪みを付与するために再度JPEG形式により符号化する。そしてその後、ステップS44で復号する。
【0085】
一方、ステップS41において粒状加工の設定が「オフ」であれば、粒状化の抑制をユーザが要求しているためステップS45に進み、加工対象として選択された画像がJPEGによる符号化画像であるか否かを判定し、JPEG符号化画像であれば、ステップS46で復号する。そして更にステップS47で平滑化をほどこすことにより、ブロック歪みを除去する。一方、ステップS45において対象画像がJPEG符号化画像でなければ、画像の形式に応じた例えば復号等の処理を施した後、そのまま処理を終了する。
【0086】
図14に示すフローチャートから明らかな様に、JPEG画像については粒状加工設定が「オン」である方が、ステップS47の平滑化処理を行なわないために処理速度は速い。
【0087】
●画像加工(イラスト加工)処理
次にステップS34において、原画像データに対してステップS32で設定された加工モードによる画像加工処理を行なう。
【0088】
以下、ステップS34の画像加工処理の一例である、イラスト加工処理について説明する。図15は、イラスト加工処理のフローチャートである。上述した第1実施形態で説明した図9と同様の処理については同一ステップ番号を付す。図15においては、ステップS81で上述したように設定されたイラストモードにおける明るさ設定の内容に応じて、ステップS82,S83,S84においてフィルタを設定する。即ち、「暗め加工」が設定されていればステップS82で暗いめフィルタであるフィルタ61を設定し、「通常加工」が設定されていればステップS83で通常フィルタであるフィルタ40を設定し、「明るめ加工」が設定されていればステップS84で明るめフィルタであるフィルタ62を設定する。そしてステップS85において上記設定されたフィルタに基づいて、原画像に対するフィルタ処理を実行することにより、ユーザの所望するイラスト加工が施される。
【0089】
以上説明したように第2実施形態によれば、ユーザにより粒状加工設定のオン/オフが選択可能である。ここで、粒状加工設定がオフである場合のイラスト加工例を図16A〜図16Cに示す。図16AはTIFF形式により圧縮された画像を伸張して得られた画像であり、即ちJPEG特有のブロック歪みは有していない。尚、図16Aは画像電子学会の標準画像(SHIPP)であり、その画素数は4096×3027(約1250万)画素である。この画像に対して3×3のフィルタ、及び5×5のフィルタによるイラスト加工を施した結果を、それぞれ図16B及び図16Cに示す。例えば図16Cによれば、図6Cに示した粒状化が発生した画像に比べて、粒状化の発生を抑制したより単調なイラスト加工が行われていることが分かる。また、図6A〜図6Cの場合と同様に、図16Bに示す3×3のフィルタによる画像よりも、図16Cに示す5×5のフィルタによる画像の方が、よりイラスト調に加工されている。
【0090】
以上説明したように本実施形態によれば、ユーザによる任意の加工モード選択、及びその詳細設定を可能としたことにより、特にイラスト加工処理についてユーザの所望する形態でのイラスト加工が可能となり、更に、第1実施形態におけるヒストグラム作成処理等を行なう必要がないため処理の高速化が望める。
【0091】
尚、第2実施形態では複数の選択可能な加工モードのうち、特にイラスト加工モードによる加工処理について説明を行なったが、本発明はもちろんこれに限定されず、イラスト加工を含む複数の加工処理を所定順に施すことによって、より効果的な加工結果が得られることもある。
【0092】
尚、上述した各実施形態においては画像加工機能をプリンタドライバに持たせる例について説明したが、OSがアプリケーションを実行することによっても実現可能であることはもちろんである。
【0093】
また、イラスト加工処理の際に必要となる各種情報や領域は、RAM109上の所定領域に確保されるとして説明したが、該領域は、例えば加工処理を行なうアプリケーションの起動時に確保しても良いし、または、それぞれが必要となった時点で確保しても良い。後者によれば、メモリ領域を無駄に確保しておく必要がないため、他の処理に対してさらなるメモリ領域を提供する等、メモリ効率を高めることができる。
【0094】
<他の実施形態>
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0095】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0096】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0097】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0098】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0099】
また、本発明の画像処理方法により得られた生成物、例えばプリント物も本発明に含まれる。
【0100】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。
【0101】
また、本発明におけるJPEG符号化の他に、ブロック符号化としては種々の方法(例えばスケールインデックス符号化と呼ばれる方法)が適用可能である。
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像データに対して従来よりも明るい階調でイラストらしい、効果的なイラスト加工処理を施すことが容易に可能となる。
【0102】
また、イラスト加工の詳細をユーザが容易に設定することができる。
【0103】
更には、新規なよりイラストらしい処理が施された画像が形成された媒体が提供できる。
【0104】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例における画像処理システムの構成を示すブロック図、
【図2】プリンタドライバのブロック図、
【図3】プリンタドライバにおける画像処理を示すフローチャート、
【図4】ヒストグラム作成処理を示すフローチャート、
【図5】通常フィルタ例を示す図、
【図6A】原画像(JPEG)の一例を示す図、
【図6B】図6Aの原画像の3×3フィルタによるイラスト加工例を示す図、
【図6C】図6Aの原画像の5×5フィルタによるイラスト加工例を示す図、
【図7】他のフィルタ例を示す図、
【図8】他のフィルタ例を示す図、
【図9】イラスト加工処理を示すフローチャート、
【図10】本発明に係る第2実施形態における画像加工処理を示すフローチャート、
【図11】加工対象画像の選択画面例を示す図、
【図12】加工モードの選択画面例を示す図、
【図13】イラストモード詳細の設定画面例を示す図、
【図14】原画像データ作成処理を示すフローチャート、
【図15】イラスト加工処理を示すフローチャート、
【図16A】原画像(TIFF)の一例を示す図、
【図16B】図6Aの原画像の3×3フィルタによるイラスト加工例を示す図、
【図16C】図6Aの原画像の5×5フィルタによるイラスト加工例を示す図、である。
【符号の説明】
100 ホストコンピュータ
101 アプリケーション
102 OS
103 プリンタドライバ
104 モニタドライバ
105 プリンタ
106 モニタ
107 HD
108 CPU
109 RAM
110 ROM
111 デジタルカメラ
112 入力デバイス
113 デバイスドライバ

Claims (7)

  1. 第1の画像を、該第1の画像の輪郭部を抽出した第1の信号と該第1の画像を階調数を低減して明るさを増大させるように処理した第2の信号とに基づいて、第2の画像に加工する加工工程を有し、
    前記加工工程では、前記第 1 の画像がブロック符号化された画像でない場合に、該第 1 の画像に対してブロック符号化を施して復号した後に、前記第 2 の画像に加工することを特徴とする画像処理方法。
  2. 更に、加工モードの指示をユーザから受け付ける指示受付工程を備え、前記加工工程では前記ユーザの指示に対応した加工モードにおいて前記加工が行われることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記加工工程において、前記第1の画像に対して所定のフィルタによるフィルタ処理を施すことによって前記第1及び第2の信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  4. 前記加工工程において、ユーザから粒状化加工の要求を受け付け、前記第 1 の画像がブロック符号化された画像でない場合に、前記第 1 の画像に対してブロック符号化を施してから復号化を行なうことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理方法。
  5. 1 の画像を、該第1の画像の輪郭部を抽出した第1の信号と該第1の画像を階調数を低減して明るさを増大させるように処理した第2の信号とに基づいて、第 2 の画像に加工する加工手段を有し、
    前記加工手段では、前記第 1 の画像がブロック符号化された画像でない場合に、該第 1 の画像に対してブロック符号化を施して復号した後に、前記第 2 の画像に加工することを特徴とする画像処理装置。
  6. 第1の画像に対して加工処理を行って第2の画像を生成する画像処理装置と、該第2の画像を出力する画像出力装置と、を接続した画像処理システムであって、
    該画像処理装置は、前記第1の画像の輪郭部を抽出した第1の信号と該第1の画像を階調数を低減して明るさを増大させるように処理した第2の信号とに基づいて、第 2 の画像に加工する加工手段を有し、
    前記加工手段では、前記第 1 の画像がブロック符号化された画像でない場合に、該第 1 の画像に対してブロック符号化を施して復号した後に、前記第 2 の画像に加工することを特徴とする画像処理システム。
  7. コンピュータに請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理方法を実現させるための画像処理プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
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