JP4350778B2 - 画像処理装置、画像処理プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理プログラムおよび記憶媒体に関する。
例えば、内容の伝達を目的とする印刷文書をスキャナ等の画像入力機器でスキャンして得られる画像(文書画像)を画像出力機器が取り扱う対象とする場合、文書画像の目的も内容の伝達であるため、出力された該文書画像における文章の読み易さを向上させることは、文書画像の出力に際して最重要課題である。
しかしながら、例えば、白い下地を下地として印刷された文書をカラースキャナ等のカラー画像入力機器を用いて入力することにより得られるデジタル画像をカラープリンタ等のカラー画像出力機器から印刷する場合に、該画像に対して何も画像処理を施さずにそのまま印刷すると、文字と下地との間のコントラストが低かったり、本来黒であるべき黒文字や白であるべき下地に色が付いたりすることによって、文章としての読み易さが低下することがある。
これは、画像入力機器と画像出力機器との間で、色や階調の整合性がとれていないためである。画像入力機器や画像出力機器等の画像処理機器がスタンドアロンの場合、画像処理アルゴリズムやパラメータを機器の特性に合わせて設計することが多い。
ここで、関連する技術としては、例えば、コピア等に実装され、黒文字に相当する画素を強調する処理(例えば、特許文献1〜5参照)や、中間調領域を特定する処理(例えば、特許文献6〜9参照)に加えて、画素信号値のヒストグラムを基に階調補正する処理(例えば、特許文献10〜21参照)を行なうようにした技術がある。このような技術では、画像処理のアルゴリズムやパラメータが、通常、入力機器の色特性、解像度、周波数特性に大きく依存する。
また、印刷文書をスキャナなどのカラー画像機器から入力することで得られるデジタル画像を、このデジタル画像に対する画像処理を何も施さずにそのままカラープリンタから印刷したりディスプレイ上に表示したりすると、入力時のスキャナの違い(読み取り条件の違い)によっては下地や背景の色が一様でなかったり、裏面に印刷されている内容が透けて入力されるいわゆる「裏写り」が生じたりすることがある。このような場合、画像が全体として汚く見える現象がしばしば起こる。
対象となるデジタル画像における地肌や背景の色が白の場合には、上述した不具合現象に対する対策として、地肌や背景の部分を白に置換する、いわゆる「下地除去」や「地肌除去」と呼ばれる処理の実行が有効である。
このような「下地除去」や「地肌除去」と呼ばれる処理としては、例えば、画素信号値のヒストグラムをもとに下地レベルを検出し下地を飛ばす処理(例えば、特許文献22、特許文献23参照)が知られている。このような処理により、地肌や背景の色が白の場合には、スキャナの違い(読み取り条件の違い)や裏写りによる画像劣化を防止することができる。
また、原稿の背景色を推定し、該背景色とターゲットとなる画素値との差を用いて該ターゲット画素の画素値を変更する処理がある(例えば、特許文献24参照)。この処理では、同じ色であるヒストグラムから最も明るい領域を探すことによって背景色を決定し、以下に示す4つのうちのいずれか一つを背景色として識別した識別結果に応じて色分布から背景基準色を決定し、決定した基準色と各画素との差に基づいて各画素の色を調整する。この技術においては、背景色として識別される4つのパターンは、(1)ニアホワイト,コントーン(白地のコピー用紙や新聞印刷用紙など)、(2)ニアホワイト,ハーフトーン(雑誌印刷用紙など)、(3)ファーホワイト,コントーン(写真や着色紙など)、および、(4)ファーホワイト,ハーフトーン(雑誌印刷用紙など)とされている。
また、階調分布のヒストグラムに対して、そのピークの分布状態を解析することにより、画像/地肌/それ以外に領域判定するための閾値を決定し、画像領域は無処理のまま出力し、地肌領域は地肌色に変換し、その他の領域では所定の条件に従って処理することで画像劣化を防止するようにした技術がある(例えば、特許文献25参照)。
特許第2558915号公報 特開2000−196871公報 特開2000−316097公報 特開2001−078036公報 特開2001−169133公報 特許第3158498号公報 特開2001−036748公報 特開2001−144962公報 特開平11−220631号公報 特開2000−013616公報 特開2000−013625公報 特開2000−115538公報 特開2000−242777公報 特開2001−045303公報 特開2001−148785公報 特開2001−167260公報 特開2001−189862公報 特開2001−189863公報 特開2001−197312公報 特開2001−222711公報 特開平10−281470号公報 特開2000−022971公報 特開2000−078408公報 特開2000−050083公報 特開2001−045297公報
ところで、近年のネットワーク環境の普及に伴い、画像機器を通して入力された画像がネットワークを介して遠隔地に送信され、受信者が該画像をPC上で編集・再利用・印刷・再送信するという状況が出現している。このようなネットワーク環境では、未知の画像機器を通して入力された画像に対して編集・再利用・印刷・再送信といった処理を行なうため、上述した各種特許文献に示されるような従来技術にはなかった新たな技術的課題が考えられる。
つまり、ネットワーク環境下では、入出力機器の特性が多様であり、さらに、デジタル画像が遠隔地で入力・送信されてきたような場合には、入力機器が未知のことすらあるが、ある特定の機種に対して最適な画像処理系が、特性が異なる機種に対して効果を発揮するとは限らないため、画像入力機器で入力された画像を画像出力機器で出力する場合に、画像の識別の精度がばらつき、出力画像の品質が低下して、文章としての読み易さが低下してしまうことがある。
この対策として、文字と下地とのコントラストの問題と、黒文字や下地の色付きの問題とに限れば、適応的二値化が有効である。二値化技術の研究開発は、文書画像処理において、OCRの前処理としての機能として盛んに行われてきた。しかしながら、二値化を施すと中間調領域の階調や色が失われるという問題がある。
この問題の解決策としては、文書画像認識で用いられ、画像をテキスト,写真,線画等の領域に分割する手法を用いて、白地に黒文字が書かれている領域に限って二値化を適用することが考えられる。しかしながら、このような技術は、出力形態がHTML等のテキストファイルであるOCRにおいては領域識別を誤った場合でも、編集・修正が容易であるが、文書画像の高画質再出力を目的とする場合に領域識別を誤った場合には、画像編集・修正が非常に複雑になる可能性がある。
このため、中間調領域の階調性は保持しながら、白い下地を白に、黒文字を黒に変換するような、文書画像に適した大局的な階調補正、いわゆる、「ソフト」な大局的閾値処理が望まれている。ここで、大局的な階調補正、いわゆる、「ソフト」な大局的閾値処理とは、全ての画素に同じ変換を施すような処理を意味する。
また、画像入力機器の特性が多様であるため、例えば、飽和度が規定の閾値以下の画素の色を白に置き換えるような処理や、飽和度が規定の閾値以下の画素をモノクロと見なすような処理を行なう場合に、「規定の閾値」となるパラメータをハードコーディングするようなことは避けなければならず、上記の処理を特定するパラメータ(下地や黒文字の色)を画像から適応的に計算できることが望まれる。
特に、ハイライト色の表現能力は、プリンタ等の各画像出力機器によってばらつきが大きく、同じ信号でもクリップされて白(何も印刷されない)になったり、可視的に印刷されたりする等、統一性がないため、上述した画像処理に際しては、画像出力機器の特性に応じて、処理の調整をユーザが簡単に行なうことができることが望まれる。
また、カラー文書画像では、地肌や背景の色が任意であり、背景の構造が複雑で、複数の背景色から構成されている場合も多くある。
そして、背景の構造が複雑なカラー文書画像における色や階調分布を単純に調べた場合に得られるヒストグラムの形態としては、ヒストグラム中に多くのピークや谷が現れるような「混合分布」となるため、真の背景色を推定することが難しくなる。
上述したような特許文献22、特許文献23あるいは特許文献25に記載された技術では、このような混合分布を有するカラー文書画像から背景や地肌色を抽出する方式を述べているが、実際に得られるヒストグラム中にはノイズによるピークや谷も多く含まれるため、正確に所望の背景や地肌色が抽出できるとは限らず、抽出の誤りも多くなる。
また、特許文献24に開示された技術では、背景や地肌を、コントーンとハーフトーン(網点)に識別しているが、網点の識別は入力機器の周波数特性(MTF)に強く依存するため、ネットワークを介して遠隔地から送られてきたデータのように入力機器が未知の場合に適用するのは難しい。
本発明の目的は、多様な画像入力機器から入力された原画像の中間調領域の階調性を保持しながら、ユーザがパラメータを設定する等の作業を行なうことなく自動的に出力画像の黒文字と下地とのコントラストを調整することである。
本発に係る画像処理装置は、デジタル画像である原画像に対して、特徴量を計算する特徴量計算手段と、前記特徴量に基づいて、前記原画像から文字領域を抽出する文字領域抽出手段と、前記原画像をブロック分割するブロック分割手段と、前記文字領域に属する画素を色に応じて第1のクラスと第2のクラスとに前記ブロック毎に分類するクラス分類手段と、前記文字領域に属する画素のクラス分類に基づいて前記原画像上の黒文字色と下地色とを推定する黒文字色/下地色推定手段と、推定された黒文字色と下地色とに基づいて前記原画像に対する階調補正を行なう階調補正手段と、を具備し、前記黒文字色/下地色推定手段は、前記ブロック毎のクラス分類結果に基づいて、前記第1のクラスに属する画素群の平均輝度と前記第2のクラスに属する画素群の平均輝度との差が最大になる前記ブロックにおける前記第1のクラスに属する画素群の平均色を黒文字色とし、前記第2のクラスに属する画素数が最大になる前記ブロックにおける前記第2のクラスに属する画素群の平均色を下地色として推定する。
したがって、例えば、画像入力機器から入力されたデジタル画像である原画像を画像出力機器から出力する際には、原画像の特徴量から計算された値に基づき抽出された文字領域に属する画素を色に応じて分類したクラス分類に基づき、原画像上から推定される黒文字色と下地色とに基づいて、規定のパラメータを用いることなく原画像に対する階調補正を行なうことができる。さらに、第1のクラスに属する画素群の平均輝度と第2のクラスに属する画素群の平均輝度との差が最大になるブロックにおける第1のクラスに属する画素群の平均色を黒文字色とし、同じブロックにおける第2のクラスに属する画素群の平均色を下地色として推定することにより、黒文字色と下地色とを正確に推定することができる。
また、本発に係る画像処理装置は、前記原画像よりも解像度の低い低解像度画像を生成する低解像度画像生成手段を具備し、前記特徴量計算手段は、前記低解像度画像から特徴量を計算し、前記文字領域抽出手段は、前記低解像度画像から前記文字領域を抽出する。
したがって、各処理での計算量を減らし、処理を簡易化することができる。
本発に係る画像処理プログラムは、コンピュータに解釈され、このコンピュータに、デジタル画像である原画像に対して、特徴量を計算する特徴量計算機能と、前記特徴量に基づいて、前記原画像から文字領域を抽出する文字領域抽出機能と、前記原画像をブロック分割するブロック分割機能と、前記文字領域に属する画素を色に応じて第1のクラスと第2のクラスとに前記ブロック毎に分類するクラス分類機能と、前記文字領域に属する画素のクラス分類に基づいて前記原画像上の黒文字色と下地色とを推定する黒文字色/下地色推定機能と、推定された黒文字色と下地色とに基づいて前記原画像に対する階調補正を行なう階調補正機能と、を実行させ、前記黒文字色/下地色推定機能により、前記ブロック毎のクラス分類結果に基づいて、前記第1のクラスに属する画素群の平均輝度と前記第2のクラスに属する画素群の平均輝度との差が最大になる前記ブロックにおける前記第1のクラスに属する画素群の平均色を黒文字色とし、前記第2のクラスに属する画素数が最大になる前記ブロックにおける前記第2のクラスに属する画素群の平均色を下地色として推定する。
したがって、本発明の画像処理プログラムをコンピュータに実行させることにより、例えば、画像入力機器から入力されたデジタル画像である原画像を画像出力機器から出力する際には、原画像の特徴量から計算された値に基づき抽出された文字領域に属する画素を色に応じて分類したクラス分類に基づき、原画像上から推定される黒文字色と下地色とに基づいて、規定のパラメータを用いることなく原画像に対する階調補正を行なうことができる。さらに、第1のクラスに属する画素群の平均輝度と第2のクラスに属する画素群の平均輝度との差が最大になるブロックにおける第1のクラスに属する画素群の平均色を黒文字色とし、同じブロックにおける第2のクラスに属する画素群の平均色を下地色として推定することにより、黒文字色と下地色とを正確に推定することができる。
また、本発に係る画像処理プログラムは、前記原画像よりも解像度の低い低解像度画像を生成する低解像度画像生成機能を前記コンピュータに実行させ、前記特徴量計算機能により、前記低解像度画像から特徴量を計算し、前記文字領域抽出機能により、前記低解像度画像から前記文字領域を抽出する。
したがって、各処理での計算量を減らし、処理を簡易化することができる。
本発に係る記憶媒体は、請求項3又は4記載の画像処理プログラムをコンピュータによる読み取り可能に記憶する。
したがって、請求項3又は4記載の発明の作用を奏することが可能になる。
本発明の画像処理装置および画像処理プログラムによれば、例えば、画像入力機器から入力されたデジタル画像である原画像を画像出力機器から出力する際には、原画像の特徴量から計算された値に基づき抽出された文字領域に属する画素を色に応じて分類したクラス分類に基づき、原画像上から推定される黒文字色と下地色とに基づいて、規定のパラメータを用いることなく原画像に対する階調補正を行なうことができる。これによって、多様な画像入力機器から入力された原画像の中間調領域の階調性を保持しながら、ユーザがパラメータを設定する等の作業を行なうことなく自動的に出力画像の黒文字と下地とのコントラストを調整することができる。さらに、第1のクラスに属する画素群の平均輝度と第2のクラスに属する画素群の平均輝度との差が最大になるブロックにおける第1のクラスに属する画素群の平均色を黒文字色とし、同じブロックにおける第2のクラスに属する画素群の平均色を下地色として推定することにより、黒文字色と下地色とを正確に推定することができるので、より効果的に出力画像を補正することができる。
本発明の画像処理装置または画像処理プログラムにおいて、各処理での計算量を減らし、処理を簡易化することができ、処理の高速化を図ることができる。
本発明の記憶媒体によれば、請求項3又は4記載の発明の効果を奏することができる。
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図9を参照して説明する。
図1は、本実施の形態のシステム構築例を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態のシステムでは、サーバコンピュータ101にLAN等のネットワーク201を介して画像処理装置としてのパーソナルコンピュータ301が複数台接続されたサーバクライアントシステム11を想定している。
このサーバクライアントシステム11は、スキャナやデジタルカメラ等の画像入力機器401、および、プリンタ等の画像出力機器501をネットワーク201上でシェアし得るように整えられた環境を備えている。ネットワーク201上には、マルチファンクションペリフェラル(以下、MFPとする)601が接続されている。サーバクライアントシステム11では、このMFP601が、画像入力機器401や画像出力機器501として機能するような環境として構築しても良い。
サーバクライアントシステム11は、例えばイントラネット21を介して別のサーバクライアントシステム31とのデータ通信可能に構築され、インターネット通信網41を介して外部環境とデータ通信可能に構築されている。
次に、パーソナルコンピュータ301のモジュール構成について図2を参照して説明する。図2は、本実施の形態におけるパーソナルコンピュータ301のモジュール構成図である。パーソナルコンピュータ301は、情報処理を行なうCPU302、情報を格納するROM303、および、RAM304等の一次記憶装置305、HDD306(ハードディスクドライブ)等の二次記憶装置307、情報を保管したり外部に情報を配布したり等外部から情報を入手したりするための可搬性を有するメディア308aに記憶された情報を読み取るリムーバブルディスク装置308、外部の他のコンピュータと通信により情報を伝達するためのネットワークインターフェイス309、処理経過や結果等を操作者に表示する表示装置310、操作者がパーソナルコンピュータ301に命令や情報等を入力するためのキーボード311、マウス等のポインティングディバイス312等から構成されている。
なお、本実施の形態では、可搬性を有するメディア308aとしてCD−ROMを用いるものとし、CD−ROMに記憶された情報の読み取りが可能なCD−ROMドライブによってリムーバブルディスク装置308を実現するようにした。
CPU302、一次記憶装置305、二次記憶装置307、リムーバブルディスク装置308、ネットワークインターフェイス309、表示装置310、キーボード311、ポインティングディバイス312等のパーソナルコンピュータ301が備える各部間でのデータの送受信は、バスコントローラ313によって調停され、パーソナルコンピュータ301が備える各部はバスコントローラ313によって調停されるデータ等に基づいて動作する。
パーソナルコンピュータ301では、ユーザが電源を投入するとCPU302がROM303内のローダーというプログラムを起動させ、コンピュータのハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラムをHDD306からRAM304に読み込み、読み込んだプログラムを起動させる。本実施の形態では、HDD306からRAM304に読み込まれて、コンピュータのハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラムをオペレーティングシステムという。オペレーティングシステムは、ユーザの操作に応じてアプリケーションプログラム等を起動したり、情報を読み込んだり、保存を行ったりする。オペレーティングシステムのうち代表的なものとしては、例えば、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)等が知られている。なお、本実施の形態では、オペレーティングシステム上で実行される動作プログラムをアプリケーションプログラムとする。
本実施の形態のパーソナルコンピュータ301は、アプリケーションプログラムとして、画像処理プログラムをHDD306に記憶している。このため、本実施の形態では、HDD306によって画像処理プログラムを記憶する記憶媒体が実現される。
HDD306等の二次記憶装置307にインストールされる画像処理プログラム等の各種動作プログラムは、例えば、各種動作プログラムを記憶するCD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等からインストールすることが可能である。このため、CD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等の可搬性を有する記憶媒体によっても、画像処理プログラムを記憶する記憶媒体を実現することが可能である。
また、HDD306等の二次記憶装置307にインストールされる画像処理プログラム等の各種動作プログラムは、例えば、ネットワークインターフェイス309を介して外部から二次記憶装置307にインストールしたものであっても良い。
なお、本実施の形態では、HDD306によって記憶媒体を実現したが、これに限るものではなく、HDD306等の二次記憶装置307にインストールされる画像処理プログラム等の各種動作プログラムは、例えば、CD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等からインストールすることも可能であり、CD−ROM等の光情報記録メディアやFD等の磁気メディア等の可搬性を有する各種メディアによっても、画像処理プログラムを記憶する記憶媒体を実現することが可能である。
また、本実施の形態では、HDD306等の二次記憶装置307にインストールされた画像処理プログラムにしたがって後述する画像処理を実行するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、ネットワークインターフェイス309を介して外部から二次記憶装置307にダウンロードした画像処理プログラムにしたがって後述する画像処理を実行するようにしても良い。
次に、パーソナルコンピュータ301で実行される手段について図3ないし図8を参照して模式的に説明する。図3は、画像処理プログラムにしたがってパーソナルコンピュータ301よって実行される手段を模式的に示す機能ブロック図である。また、図4は、この機能ブロック図に含まれる各種の手段の実行手順を示すフローチャートである。
パーソナルコンピュータ301は、オペレーティングシステム上で実行される画像処理プログラムを起動させ、この画像処理プログラムにしたがって、CPU302で各種の演算処理を実行することにより、パーソナルコンピュータ301が備える各部を集中的に制御する。画像処理プログラムの実行に際して、パーソナルコンピュータ301は、図3の機能ブロック図に示す各機能によって、図4のフローチャートに示す各種の手段を実行する。
1.処理の概要
まず、処理の概要について説明する。文書画像には多くの文字が印刷されているが、一般的な通常の文書には、紙面の何も印刷されていない部分に黒い文字が直接印刷されている部分がある。このため、入力画像から黒文字がありそうな領域を抽出し、該入力画像を十分に小さいブロックに分割することで、内部に黒い文字が紙面に直接印刷されているようなあるブロックが存在すると仮定できる。このことから、下地色となる紙面色が白であるとすると、以下のように画像処理の流れを規定することができる。
本実施の形態における画像処理プログラムは、図4のフローチャートに示すように、ネットワークインターフェイス309を介して、パーソナルコンピュータ301が原画像I(入力画像)を受信していることを前提として実行される(ステップS1)。ここで、原画像Iは、デジタル化されたカラー画像とする。
低解像度画像生成手段1001は、原画像(I)から原画像(I)よりも解像度の低い低解像度画像(I)を生成する(S2)。
低解像度処理手段2000は、低解像度画像生成手段1001によって生成した低解像度画像(I)を、平滑化手段2001によって平滑化し(S3)、特徴量計算手段2002によって該低解像度画像(I)の各画素の周りに固定サイズのウィンドウを設定してR,G,Bの各チャンネルで信号の平均値μと標準偏差σを計算することで低解像度画像(I)の特徴量を計算する(S4)。
文字領域抽出手段3001は、低解像度画像(I)に対して局所適応的閾値処理と膨張処理とを行なってカラー成分の局所適応的二値化を行なうことにより、文字領域C(図6参照)の抽出検出を行なう(S5)。
黒文字色/下地色統計量推定手段4001は、入力された原画像(I)を固定サイズの互いに重なりのないブロックに分割し(S6)、分割した各ブロックにおいて、文字領域Cに属する画素を2つの代表色に応じて第1のクラスと第2のクラスとの2クラスに分類する(S7)。ここに、ブロック分割手段およびクラス分類手段としての機能が実行される。文字領域Cに属する画素の輝度に基づいて、通常は、明るい色の方を文字領域の背景色に、暗い色の方を文字色に対応させる。
また、黒文字色/下地色統計量推定手段4001は、文字領域Cに属する画素が2つの代表色に分類された各ブロックから、一方のクラスに分類された画素数が最大になるブロックBをウィンドウWとして選択し、このウィンドウWにおける2つの代表色を入力画像における下地の平均色および黒文字の平均色としてそれぞれ設定し、さらに、輝度の統計量に基づいて、黒文字色と下地色とを推定する(S8)。ここで、輝度は、例えば、以下に示す(1)式の演算により取得されるR,G,B信号の平均値であり、この輝度から取得される該輝度の平均値および標準偏差を輝度の統計量とする。
Figure 0004350778
階調補正手段5001は、輝度の統計量から計算された飽和基準値に基づいて、各ブロック内における各画素の階調補正を行なう(S9)。ここでは、下地色を白(輝度最大)とし、黒文字色を黒(輝度最小)とする。
このようにして得られた補正画像をネットワークインターフェイス等を介して、パーソナルコンピュータから出力/送信する(S10)。
2.処理の詳細
次に、パーソナルコンピュータ301よって実行される上述した各手段の詳細について説明する。ここでは、図5に示すような原画像(I)を入力画像の例として説明する。
(1)低解像度画像の生成[低解像度画像生成手段1001]
低解像度画像生成手段1001は、計算量を減らすために、原画像(I)を100dpi程度の低解像度画像(I)に変換する。まず、単純に、入力画像を重なりのないブロックBに分割し(図6参照)、各ブロックB内での信号の平均値を、低解像度画像(I)で対応する画素の信号として設定する。このとき、ブロックBの大きさ、すなわち、縮小率をrとすると、ブロックB内での信号の平均値は(2)式の演算により取得することができる。
Figure 0004350778
ここで、縮小率rは、常に自然数になるようにし、原画像(I)の解像度が100で割り切れない場合、rは自然数に丸めた値にする。例えば、360dpiの場合、rは3となる。
このように、原画像(I)よりも解像度の低い低解像度画像(I)を用いることにより、画像処理における以降の計算量を減らすことができ、処理を簡易化することができる。
(2)平滑化[平滑化手段2001]
平滑化手段2001は、ノイズ除去のため、低解像度画像(I)を線形フィルタで平滑化する。
(3)特徴量の計算[特徴量計算手段2002]
特徴量計算手段2002は、低解像度画像(I)に対して、各画素の周りに固定サイズのウィンドウを設定して、R,G,Bの各チャンネルで信号の平均値μと標準偏差σとを計算する。
(4)文字領域の抽出[文字領域抽出手段3001]
文字領域抽出手段3001は、低解像度画像(I)に対して、カラー成分の局所適応的二値化を行なうことにより、文字領域Cの抽出を行なう。文字領域Cの抽出に際しては、aとbとをパラメータとした閾値μ(a+bσ)と各画素の信号値との比較を行ない、信号値が閾値μ(a+bσ)よりも高いか低いかに基づいて文字領域Cを抽出する。例えば、下地に黒文字が直接印刷された画像である場合、R,G,Bのすべてのチャンネルにおいてコントラストが強くなる傾向がある。このため、本実施の形態では、信号値が、すべてのチャンネルにおいて、閾値μ(a+bσ)よりも低い画素[i、j]を文字領域Cの要素として設定する((3)式参照)。
Figure 0004350778
また、文字領域抽出手段3001は、原画像(I)と同じサイズで、文字領域(Cの要素)ではON値、それ以外ではOFF値を持つような2値画像を構成し(図6参照)、この2値画像において背景画素(OFF値の画素)が横方向に沿う横方向のランを構築する。ここで、あるランの長さが予め規定された閾値τよりも短ければ、その画素を一時的にONにする。このようにして、横方向に対して、背景画素のランのsmearingを行ない、同様にして、縦方向にも背景画素のランのsmearingを行なう。そして、横方向背景画素のランと縦方向の背景画素のランとのsmearingのANDをとり、両方のsmearingでON値になる画素だけを最終的なモノクロ前景画素(文字領域C)として設定する。これにより、例えば、図5に示すような原画像(I)から、図6に示すように、文字領域Cを抽出した画像I'を得ることができる。
(5)ブロック分割と文字領域のクラス分類[ブロック分割手段、クラス分類手段]
クラス分類手段(図示せず)は、原画像(I)を互いに重なりのない十分に小さいブロックBに分割する(図6参照)。このとき、各ブロックBのサイズおよび形は、例えば、辺の長さrが20mm(200dpiで160画素、400dpiで320画素)相当の正方形などとすればよい。クラス分類手段は、分割した各ブロックB内において、文字領域Cに属する画素を輝度に応じて2つのクラスに分類する。
分類に際しては、各画素の色信号から輝度を計算し、閾値処理する。閾値処理には、判別分析法、モーメント保持法、エントロピ法等の既知の方法を用いることができる。なお、判別分析法、モーメント保持法、エントロピ法等を用いた閾値処理については既知の技術であるため説明を省略する。クラス分類手段は、ブロックBにおいて、暗い方の(輝度が低い)画素群を第1のクラスRi1として分類し、明るい方の(輝度が高い)画素群を第2のクラスRi2として分類する。通常は、明るい色の方を文字領域の背景色に対応させ、暗い色の方を文字色に対応させることから、ここでは、第1のクラスRi1が文字に対応し、Ri2が背景(下地)に対応するものとする。このようにして、すべてのブロックBにおいて、文字領域Cに属する画素をRi1とRi2とに分類する。
(6)黒文字色と下地色の推定[黒文字色/下地色統計量推定手段(黒文字色/下地色推定手段)4001]
黒文字色/下地色統計量推定手段4001は、黒文字領域Cに属する画素をRi1とRi2とに分類した全てのブロックから、第2のクラスRi2に属する画素数が最大になるブロックBをウィンドウWとして選択し、選択されたウィンドウWにおいて第1のクラスRi1に属する画素(画素群Rw1)の平均色を原画像の黒文字色として設定する。図7には、図5の入力画像に対して、ウィンドウWとして選ばれた領域と、その中での画素群Rw1,Rw2とが示されている。図7中、画素群Rw1の平均色を原画像の黒文字の色とし、画素群Rw2の平均色を原画像の下地色として設定する。
(7)黒文字色と下地色との統計量に基づく階調補正[階調補正手段5001]
階調補正手段5001は、Rw1とRw2とのそれぞれにおける輝度の統計量(平均,標準偏差)を計算し、ウィンドウWにおいて計算された入力画像の黒文字と下地の色に関する統計量l,σ,l,σを基にして階調補正を行なう。ここで、計算されたRw1での輝度の平均値lとし、標準偏差をσとする。また、Rw2での輝度の平均値をlとし、標準偏差をσとする。ただし、l<lとする。
階調補正手段5001が行なう階調補正のデフォルトとしては、以下に説明する(4)式に示すように、lを0に、lを255に写すような関数によってR,G,Bの各成分を変換すればよい。
Figure 0004350778
ここで、0や255にクリップされる入力信号値の範囲は、画像出力機器の特性によって調整する必要がある。例えば、ハイライト色の表現能力が高いプリンタでは、白にクリップされる入力信号の輝度値が低めになるように設定する必要がある。一方で、例えば、ハイライト色の表現能力が低いプリンタでは、白にクリップされる入力信号の輝度値を低めにするような設定は必要ない。
また、階調補正手段5001による黒文字色と下地色との階調補正は、入力画像の下地色の変動を考慮しなければならないため、計算しておいた黒文字色の分散σと下地色の分散σとに基づいて、補正の程度を調整する。具体的には、以下に示す(5)式の演算による補正を施せばよい(図8参照)。なお、調整パラメータaとbとの値は、ユーザによって指定され、印刷に用いるプリンタの特性やユーザの好み等に応じて適宜設定される。
Figure 0004350778
図8からも判るように、調整パラメータa,bの値が大きいほど、黒文字の強調,下地の除去,コントラスト強調が強く作用する。図9に、図5に示した入力画像(原画像(I))に対して階調補正を行なった画像I''を示す。
ところで、階調補正は画像出力機器の特性に依存するため、下地や黒文字に対する補正の程度を簡単に調整できなくてはならない。例えば、ハイライト色の表現能力が高いプリンタでは、白にクリップされる入力信号の輝度値が低めになるように設定する必要があり、表現能力が低ければそのような必要はない。さらに、ここでの調整は、入力画像の下地色の変動を考慮しなければならない。「中間調領域の階調性は保持しながら、下地を白に,黒文字を黒に変換するような、文書画像に適した大局的な階調補正」と「処理を特定するパラメータ(下地や黒文字の色)を画像から適応的に計算できる」という問題の解決のためには、黒文字色と下地色とを正確に推定することが必要である。
本実施の形態では、計算しておいた黒文字と下地の色の分散(標準偏差)に基づいて、例えば、デフォルトでは、下地色の平均を白(輝度最大)に、黒文字色の平均を黒(輝度最小)に写すような階調補正を施し、補正程度を調整する場合には、標準偏差に調整パラメータを掛けた分だけ、平均からシフトさせることにより補正の程度を調整する。これにより、出力機器の特性に応じて、ユーザが簡単に処理を調整できる。
本実施の形態によれば、画像入力機器から入力されたデジタル画像である原画像(I)をプリンタ等の画像出力機器501から出力する際には、原画像(I)の特徴量から計算された値に基づき原画像(I)上から推定される黒文字色と下地色とに基づいて、規定のパラメータを用いることなく原画像(I)に対する階調補正を行なうことで、多様な画像入力機器401から入力された原画像(I)の中間調領域の階調性を保持しながら、ユーザがパラメータを設定する等の作業を行なうことなく、出力画像の黒文字と下地とのコントラストを自動的に調整することができる。
また、本実施の形態によれば、ブロックB毎のクラス分類結果に基づいて、第2のクラスRi2に属する画素数が最大になるブロックBであるウィンドウWにおける第1のクラスRi1に属する画素群Rw1の平均色を黒文字色とし、同じブロックBであるウィンドウWにおける第2のクラスRi2に属する画素群Rw2の平均色を下地色として推定することにより、黒文字色と下地色とを正確に推定することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図10ないし図15を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。以下、同様とする。
図10は本発明の第2の実施の形態において画像処理プログラムにしたがってパーソナルコンピュータ301よって実行される手段を模式的に示す機能ブロック図であり、図11はこの機能ブロック図に含まれる各種の手段の実行手順を示すフローチャートである。パーソナルコンピュータ301は、画像処理プログラムの実行に際し、図10の機能ブロック図に示す各機能によって、図11のフローチャートに示す各種の手段を実行する。
本実施の形態では、平滑化手段2001、特徴量計算手段2002に加えて、低解像度画像(I)に対して局所適応的閾値処理と膨張処理とを行なってカラー成分の局所適応的二値化を行なうことにより、文字領域C(図6参照)の抽出検出を行なう文字領域抽出手段2003(図3中文字領域抽出手段3001参照)も低解像度処理手段2000に含まれる。
加えて、本実施の形態では、以下に説明する背景色推定手段2004および背景領域抽出手段2005が、低解像度処理手段2000に含まれている。
図11におけるステップS1からステップS7までの処理は、図4におけるステップS1からステップS7までの処理と同様の処理を実行し、背景色推定手段2004によって明るい方のクラスに分類される画素数と,明るい方の色の輝度をもとにして決められる評価関数の値が最大になるようなウィンドウを選択し、入力画像における背景の平均色としてこのウィンドウにおける明るい方の代表色を設定し、さらに輝度の統計量を計算することで背景色を推定する(S20)。そして、これらの統計量をもとにして背景領域を抽出し(S21)、そして抽出した背景領域の色を推定した背景の平均色に置換するとともに背景以外の画素については背景領域との階調不連続が生じないように階調補正を施し(S22)、ステップS10に進む。
次に、パーソナルコンピュータ301によって実行される上述した各手段の詳細について説明する。なお、本実施の形態では、図12に示すような原画像(I')を例として説明する。原画像(I')は、原画像(I)と比較して、背景部分となる領域が複数の背景色から構成されている。
(8)背景の色の推定[背景色推定手段2004]
背景色推定手段2004は、第2のクラスRi2に属する画素数Nと、Ri2の平均輝度Lとに基づく評価関数を定義し、その値が最大になるブロックWを見つける。ここで、定義する評価関数としては、例えば,N×Lのように,画素数が多く、平均輝度が高い程大きい値をとるような関数を定義する(図7参照)。本実施の形態では、画素群Rw2の平均色を原画像の背景色として設定する。背景色推定手段は、さらに,Rw2において,輝度の統計量(平均l,標準偏差σ)を計算しておく。
(9)背景領域の抽出[背景領域抽出手段2005]
背景領域抽出手段2005は、背景の輝度の統計量に基づいて背景領域を抽出する。本実施の形態では、低解像度画像(I)において、輝度Lが,l−aσ<L<l(ただし、aは正のパラメータ)であるような画素を背景領域とする。ここで、パラメータaは,背景の変動や裏写りの程度などにより決まり、例えば、裏写りが強ければ、調整パラメータaを大きめに設定すればよい。図13中には、背景として抽出された画素が黒で示された画像I'が示されている。
なお、ここでは、Rw2における輝度の平均lと標準偏差σに基づいて、背景領域を決定したが、これに限るものではなく、代わりにRw2における輝度分布のメディアンmやαパーセント分位点α(αは、例えば25)を用いて、α<L<mであるような画素を背景領域として抽出するようにしてもよい。
(10)背景の色の統計量に基づく階調補正[階調補正手段5001]
本実施の形態の階調補正手段5001は、原画像(I')において、まず、背景領域の画素の色をブロックWにおいて計算された背景の平均色に置換する。背景以外の画素については,背景との階調不連続が生じないように,以下に示す(6)式を用いてRGBの各成分を変換する(図14参照)。
Figure 0004350778
ここで、図15に、図12に示した入力画像(原画像(I'))に対して階調補正を行った画像I''を示す。
なお、本実施の形態では、(6)式に基づいてRGBの各成分を変換するようにしたが、これに限るものではなく、代わりに、以下に示す(7)式を用いてRGBの各成分を変換してもよい。
Figure 0004350778
このように本実施の形態では、局所的に見て、カラー文書画像が前景と背景との2種類の領域から構成されていることに着目し、背景色の統計量推定問題を単純な2クラス問題に帰着させる。具体的には、デジタルカラー画像から真の背景色を含むような部分領域を探索し、その領域を前景と背景にクラス分けして、背景の色・階調分布から背景(地肌,下地)の代表色やばらつき度合を抽出する。これにより、従来行われていたような混合分布から構成されるヒストグラムの解析を避けることができる。
そして、それらの統計量をもとに画像全体から背景領域を抽出し,背景領域を推定された代表色で置換するとともに、背景以外の部分についても背景領域との階調不連続が生じないように階調変換を施す。
これにより、入力機器に関する知識・特性情報や既定のパラメータを一切必要とすることなく、背景・地肌の色を画像特徴から統計的処理により自動的に算出することができるので、入力機器に関する知識や特性情報に依存することなく、また、規定のパラメータを用いたりユーザがパラメータを設定する等の作業を行なったりすることなく、多様な画像入力機器から入力された原画像における背景の色変動や裏写り等の背景部分に起因する画像劣化を自動的に補正し、背景部分をより適正化することで文字等を見易くした出力画像を得ることができる。また、本実施の形態によれば、ネットワークを介して遠隔地から送信されてきた原画像のように、入力機器がわからないようなデジタル画像に対しても、背景の色変動や裏写り等の背景部分に起因する画像劣化を自動的に補正し、背景部分をより適正化することで文字等を見易くした出力画像を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。特に図示しないが、本実施の形態は、図4あるいは図11のステップS4における特徴量計算と、図4あるいは図11のステップS5における文字領域抽出とを、エッジ量によって行なう点が、第1の実施の形態と異なる。
ここで、下地に直接印刷された黒文字の場合、R,G,Bのすべてのチャンネルにおいてコントラストが強くなる傾向がある。
本実施の形態では、このことに注意し、注目画素でのエッジ量を、R,G,Bの各チャンネルで計算されたエッジ量の最小のものとすることで文字領域を抽出する。
文字領域Cの抽出に際しては、まず、各画素におけるエッジ量を計算し、各画素で計算されたエッジ量が画像処理に先立って予め設定された規定閾値よりも高い画素を文字領域Cの要素に設定する。その後、第1の実施の形態と同様にランのsmearingを行なう。
例えば、画素[i,j]におけるエッジ量は、3つのチャンネル(R,G,B)に対して別個に計算されたエッジ量の最大値を求めることにより取得することができる。つまり、画素[i,j]におけるエッジ量は、以下に示す(8)式によって表わすことができる。ここに、特徴量計算手段としての機能が実現される。
Figure 0004350778
ただし、S[I;i,j;k]は、低解像度画像(I)のkチャンネルでの画素[i,j]におけるエッジ強度である。
このようにして計算されるエッジ量を閾値処理(thr)することにより、規定閾値以上のエッジ量を有する画素が特定されるので、規定閾値以上のエッジ量を有する画素およびこの画素の周囲の画素を文字領域Cとして抽出する。ここに、文字領域抽出手段としての機能が実現される。なお、規定閾値については、予め固定値を設定しても良いし、画像処理プログラムの実行に先立って外部から設定変更できるようにしても良い。
本実施の形態によれば、黒文字色と下地色(背景色)とを正確に推定することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
特に図示しないが、本実施の形態では、図4あるいは図11のステップS4における特徴量の計算と、図4あるいは図11のステップS5における文字領域Cの抽出とを、ウィンドウWの統計量の他に、エッジ量を用いて行なう点が上述した各実施の形態とは異なる。
特徴量の計算に際しては、第1、第2の実施の形態と同様に、ウィンドウWの統計量とエッジ量とを計算する。ここに、特徴量計算手段としての機能が実現される。
続く、文字領域Cの抽出に際しては、まず、すべてのチャンネルにおいて、信号値が、ウィンドウWの統計量から計算される閾値よりも低い、または、エッジ量が規定閾値よりも高いかを判断する。そして、すべてのチャンネルにおいて、信号値が、ウィンドウWの統計量から計算される閾値よりも低い、または、エッジ量が規定閾値よりも高いと判断した画素およびこの画素の周囲の画素を文字領域Cの要素に設定する。ここに、文字領域抽出手段としての機能が実現される。
その後、第1の実施の形態と同様にランのsmearingを行なう。
本実施の形態によれば、黒文字色と下地色とを正確に推定することができる。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
特に図示しないが、本実施の形態では、図4のステップS2における原画像(I)よりも解像度が低い低解像度画像(I)の生成を行なわず、特徴量の計算と文字領域の抽出とを原画像(I)に対して実行する点が、第1、第2または第3の実施の形態とは異なる。
本実施の形態によれば、低解像度画像(I)の生成を行なわずに特徴量の計算と文字領域の抽出とを原画像(I)に対して実行することにより、低解像度画像(I)の生成処理を省略することが可能となる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図4のステップS8における黒文字色の推定方法が第1、第2、第3または第4の実施の形態とは異なる。
(6)'黒文字色と下地色の推定
まず、すべてのブロックBにおいて黒文字領域Cに属する画素をRi1とRi2とに分類する。次に、2つの画素群Ri1とRi2との平均輝度の差が最大になるブロックBを選択し、該ブロックBをウィンドウWとして設定する。そして、設定したウィンドウWにおける画素群Rw1の平均色を原画像(I)の黒文字色とし、ウィンドウWにおける画素群Rw2の平均色を原画像(I)の下地色として設定する。
加えて、本実施の形態では、階調補正に用いる統計量を、該ウィンドウWで計算する。
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第2の実施の形態における階調補正に際して、(6)式の関数に基づいたRGBの各成分を変換することによる階調補正(図14参照)に代えて、(9)式の関数に基づいたRGBの各成分を変換することによる階調補正(図16参照)を行う。
Figure 0004350778
このように、(9)式の関数に基づいたRGBの各成分を変換することによる階調補正を行うことにより、図17に示すように、背景部分を白に階調変換を施した画像I''を得ることができる。
なお、本実施の形態では、(9)式に基づいてRGBの各成分を変換するようにしたが、これに限るものではなく、代わりに、以下に示す(10)式を用いてRGBの各成分を変換してもよい。
Figure 0004350778
なお、本実施の形態の階調補正は、第2の実施の形態に限るものではなく、ステップS20〜S22において第2の実施の形態と同様の処理を実行する第3,4,5,6の実施の形態に適用してもよい。
本発明の第1の実施の形態のシステム構築例を示す模式図である。 パーソナルコンピュータのモジュール構成図である。 画像処理プログラムにしたがってパーソナルコンピュータよって実行される手段を模式的に示す機能ブロック図である。 この機能ブロック図に含まれる各種の手段の実行手順を示すフローチャートである。 入力画像を例示する模式図である。 入力画像から抽出された文字領域およびブロック分割を示す模式図である。 ブロック分割した画像から選択されたウィンドウおよび該ウィンドウ内で分類された画素群を示す模式図である。 黒文字色と下地色との統計量に基づく階調補正について説明するグラフである。 階調補正後の画像を示す模式図である。 本発明の第2の実施の形態において画像処理プログラムにしたがってパーソナルコンピュータよって実行される手段を模式的に示す機能ブロック図である。 この機能ブロック図に含まれる各種の手段の実行手順を示すフローチャートである。 入力画像を例示する模式図である。 入力画像から背景として抽出された画素を示す模式図である。 背景色との統計量に基づく階調補正について説明するグラフである。 階調補正後の画像を示す模式図である。 本発明の第7の実施の形態の背景色との統計量に基づく階調補正について説明するグラフである。 階調補正後の画像を示す模式図である。
符号の説明
301 画像処理装置
306 記憶媒体
1001 低解像度画像生成手段
2002 特徴量計算手段
2003 文字領域抽出手段
2004 背景色推定手段
2005 背景領域抽出手段
3001 文字領域抽出手段
4001 黒文字色/下地色推定手段
5001 階調補正手段

Claims (5)

  1. デジタル画像である原画像に対して、特徴量を計算する特徴量計算手段と、
    前記特徴量に基づいて、前記原画像から文字領域を抽出する文字領域抽出手段と、
    前記原画像をブロック分割するブロック分割手段と、
    前記文字領域に属する画素を色に応じて第1のクラスと第2のクラスとに前記ブロック毎に分類するクラス分類手段と、
    前記文字領域に属する画素のクラス分類に基づいて前記原画像上の黒文字色と下地色とを推定する黒文字色/下地色推定手段と、
    推定された黒文字色と下地色とに基づいて前記原画像に対する階調補正を行なう階調補正手段と、
    を具備し、
    前記黒文字色/下地色推定手段は、
    前記ブロック毎のクラス分類結果に基づいて、前記第1のクラスに属する画素群の平均輝度と前記第2のクラスに属する画素群の平均輝度との差が最大になる前記ブロックにおける前記第1のクラスに属する画素群の平均色を黒文字色とし、前記第2のクラスに属する画素数が最大になる前記ブロックにおける前記第2のクラスに属する画素群の平均色を下地色として推定する画像処理装置。
  2. 前記原画像よりも解像度の低い低解像度画像を生成する低解像度画像生成手段を具備し、
    前記特徴量計算手段は、
    前記低解像度画像から特徴量を計算し、
    前記文字領域抽出手段は、前記低解像度画像から前記文字領域を抽出する請求項1記載の画像処理装置。
  3. コンピュータに解釈され、このコンピュータに、
    デジタル画像である原画像に対して、特徴量を計算する特徴量計算機能と、
    前記特徴量に基づいて、前記原画像から文字領域を抽出する文字領域抽出機能と、
    前記原画像をブロック分割するブロック分割機能と、
    前記文字領域に属する画素を色に応じて第1のクラスと第2のクラスとに前記ブロック毎に分類するクラス分類機能と、
    前記文字領域に属する画素のクラス分類に基づいて前記原画像上の黒文字色と下地色とを推定する黒文字色/下地色推定機能と、
    推定された黒文字色と下地色とに基づいて前記原画像に対する階調補正を行なう階調補正機能と、を実行させ、
    前記黒文字色/下地色推定機能により、前記ブロック毎のクラス分類結果に基づいて、前記第1のクラスに属する画素群の平均輝度と前記第2のクラスに属する画素群の平均輝度との差が最大になる前記ブロックにおける前記第1のクラスに属する画素群の平均色を黒文字色とし、前記第2のクラスに属する画素数が最大になる前記ブロックにおける前記第2のクラスに属する画素群の平均色を下地色として推定する画像処理プログラム。
  4. 前記原画像よりも解像度の低い低解像度画像を生成する低解像度画像生成機能を前記コンピュータに実行させ、
    前記特徴量計算機能により、前記低解像度画像から特徴量を計算し、
    前記文字領域抽出機能により、前記低解像度画像から前記文字領域を抽出する請求項3記載の画像処理プログラム
  5. 請求項3又は4記載の画像処理プログラムをコンピュータによる読み取り可能に記憶する記憶媒体。
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