JP3689330B2 - データ表示装置及びデータ表示装置の更新表示方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は文書表示装置に関して特にワードプロセッサや汎用コンピュータ、ワークステーションなどの上の文書処理アプリケーションなど、文書処理装置や情報表示装置に用いられる文書表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
文書中に複数の種類のデータを統合するような文書処理装置、あるいはそのような文書処理装置において時刻変化に伴って表示内容を変化させるような装置では、処理の都合上表示内容を正しく処理できない場合がある。たとえば以下のような場合である。
【0003】
(1) 表示すべきデータが格納されているフロッピィディスク等の二次記憶メディアがその時点で存在しない場合
(2) 表示すべきデータがネットワーク上の別の機種にあり、ネットワークの過負荷で処理時間がかかったり、ネットワーク構成の変更や事故でデータが取出せない場合
(3) 表示すべきデータが別に既に削除されている場合
(4) デコード処理や表示処理自身に処理時間がかかり、望まれる時間内に処理できない場合
(5) 異機種で作成されたデータであり互換性がとれない場合
(6) 高速検索機能などで表示処理の処理時間がとれない場合
従来ではこのような場合、表示できない状況が発見された時点でエラーメッセージを表示し処理を終わるか、エラーメッセージを表示し処理を中断しその後そのデータを表示せずに処理を続けるか、あるいは、エラーメッセージを表示せずにそのデータを表示せずに処理を続ける、という処理を行なっていた。
【0004】
このような処理の例はたとえば特開平5−334285号公報に開示されている。同公報によれば、各種データにフラグを設け、フラグによって表示・非表示を制御し、表示処理においてそのフラグを参照してデータを表示したりあるいは表示しなかったりということを行なう。その結果フラグ操作によってデータを表示せずに処理を続ける処理を行なうことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような状況に陥り、正しく表示処理ができない、またはその時間的余裕のない場合に従来技術のような方法では次のような問題がある。
【0006】
エラーメッセージを表示して処理を終了してしまう場合には、エラー原因を取除かなければ処理を続けることができず、エラーの原因が操作者の処理できるものでないかぎり、望みの処理を実行することができない。
【0007】
また、エラーメッセージを表示して確認を求める場合には、処理を中段するため操作者が直接望みの処理を得られず操作性が悪くなる。
【0008】
さらに、そのデータの表示を省いて処理を続行すると、そこにそのデータが存在することや、どのようなデータが存在するのかがわからないので操作者にとって文書全体の視認性が悪くなる。
【0009】
たとえば、上記した特開平5−334285号公報に開示されるように、フラグの操作によってデータを表示したりしなかったりするように表示処理を制御すると次のような問題が生じる。すなわち、データを表示しないように制御してしまうと、そのように表示された画面中の文書において、表示していないデータの存在が操作者に視認できないという問題が生じる。
【0010】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、操作者の使いやすい文書表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明は、表示手段に出力される画面情報が複数の要素データで構成され、当該要素データの実体がネットワーク上のデータ資源より供給された後、それを各々指定された時刻に基づいて表示するデータ表示装置において、時刻情報と当該時刻に表示すべき要素データを指定する情報とを対応付けて記憶する第1記憶手段と、前記要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報・データ種別情報およびデータ実体の記憶場所を記憶する第2記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された内容に基づいて、指定の時刻に表示すべき要素データのデータ実体が前記第2記憶手段に記憶されたデータ実体の記憶場所へアクセスして読み出して表示可能か否かを判定する判定手段と、前記判定手段が表示不可と判定した場合は前記第2記憶手段に記憶された要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報に基づくデータ占有領域と、当該データ占有領域内にデータ種別情報を可視的に表示する一方、前記判定手段が表示可能と判定した場合は前記要素データの実体を表示するよう前記表示手段を制御すると共に、前記データ占有領域表示を含む要素データ表示処理に続いて、次の要素データの表示処理内容を読出して画面情報を構成する要素データの表示処理を行なう制御手段とを備えたことを特徴とするデータ表示装置である。
【0012】
また、本発明は、前記制御手段は、前記データ占有領域内に、前記第2記憶手段に記憶されたデータ種別情報に対応するイメージデータを表示するよう前記表示手段を制御することを特徴とするデータ表示装置である。
【0013】
さらに、データ表示装置は、データ種別情報として前記要素データのコメント文を記憶する第3記憶手段をさらに備え、前記制御手段は、前記データ占有領域内に、前記第3記憶手段に記憶されたコメント文を表示するよう前記表示手段を制御することすることが望ましい。
【0014】
さらにまた、本発明は、表示手段に出力される画面情報が複数の要素データで構成され、時刻情報と当該時刻に表示すべき要素データを指定する情報とを対応付けて第1記憶手段に記憶し、当該要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報・データ種別情報およびデータ実体の記憶場所を第2記憶手段に記憶し、当該要素データの実体を各々指定された時刻に基づいて表示手段に表示するデータ表示装置の表示方法であって、前記第1記憶手段に記憶された内容に基づいて、指定の時刻に表示すべき要素データのデータ実体が前記第2記憶手段に記憶されたデータ実体の記憶場所へアクセスして読み出して表示可能か否かを判定し、表示不可と判定した場合は前記第2記憶手段に記憶された要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報に基づくデータ占有領域と、当該データ占有領域内にデータ種別情報を可視的に表示する一方、表示可能と判定した場合は前記要素データの実体を表示すると共に、前記データ占有領域表示を含む要素データ表示処理に続いて、次の要素データの表示処理内容を読出して画面情報を構成する要素データの表示処理を行なうことを特徴とするデータ表示装置の表示方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施例は図面を参照して説明する。
【0016】
図1はこの発明に係る文書処理装置の主要部を示すブロック図である。図1を参照して、この発明に係る文書処理装置は、操作者が操作するキーボードやマウスのような入力デバイス11と、入力デバイス11からの入力イベントを処理されるまで保持しておくメモリである入力キューバッファ12と、入力キューバッファ12に接続され、入力に対して入力編集機能を実現するモジュールである入力処理部13と、入力処理部13に接続され、入力編集対象の文書データを展開する文書データメモリ15と、入力処理部13に対してファイルへの入力、ファイルからの出力を行なうための制御モジュールであるファイル入出力制御部16と、ファイル入出力制御部16に接続された二次記憶デバイス17を含む。二次記憶デバイス17はファイルを格納した二次記憶メディアを利用するためのデバイスモジュールである。
【0017】
文書表示装置はさらに、入力処理部13に接続され、操作の結果として文書の内容を画面上に表示するモジュールである表示処理部14と、表示処理部14およびファイル入出力制御部に接続され、独立のタスクとして他のモジュールと並行処理を行なう、動画を処理する動画処理部18と、表示処理部14に接続され、文書を構成する各データに対して付与された補助情報を格納する補助情報メモリ19と、表示処理部14に接続され、画面に表示するイメージデータをストアする画面イメージメモリ20と、画面イメージメモリ20に接続され、その内容を表示するための表示デバイス21とを含む。
【0018】
図2はこの発明に係る文書表示装置における表示例を示す図である。図2を参照してこの例では文書表示装置を時刻変化するごとに次々と新車についての情報を表示する新車情報表示装置に適用した例を示している。この場合表示デバイス21には、タイトル部31、名称部32、仕様部33および動画部34の各部が表示される。これらのうち時間が変化すれば名称部32、仕様部33および動画部34の各部が次の情報に変化していく。これらのうちタイトル部31、名称部32、仕様部33がテキストデータであり、動画部34は動画データであるとする。
【0019】
図3はこの発明に係る文書表示装置で処理される文書情報の構造を示す図である。図3を参照して、文書情報は時刻変化に伴った処理を記述した処理リスト41と、文書を構成するデータを示した構成要素リスト42と、それら構成要素のデータ実体を格納する実体データ部43の各部からなる。
【0020】
図4に図3で示した構成要素リスト42の内容を示す。図4を参照して構成要素リストは各要素に付与される識別番号、画面上の位置・大きさ、データの種別、データの状態等を管理している。すなわち、要素“ID”は識別番号を示し、要素“X,Y,W,H”は画面上の位置・大きさを示し、要素“typ”はデータの種別がテキストデータ(txt)であるかまたは動画(mov)であるかを示し、要素“flg”はデータの状態を示しており、データが文書データメモリ15上に存在しているときは“M”が格納され、文書データメモリ15上に存在していないときは“F”が格納される。また、DATA POINTER部には文書データメモリ15中の実体データ部内でデータ実体が格納されているアドレスまたは文書データメモリ15上に存在していないときはデータ実体が格納されているファイル名が格納される。なお、ここには図2に表示されているタイトル部31以外のデータに関する情報が記憶されている。
【0021】
次に具体的に説明する。要素IDが“k”の要素が名称部32に表示されている要素であり、その位置・大きさが“X,Y,W,H”によって管理されている。データ種別は“txt”となっているのでテキストデータである。データの状態は“M”となっているため、文書データメモリ15上に存在していることがわかる。DATA POINTER部には文書データメモリ15中の実体データ部内でデータ実体が格納されているアドレス(adr1)が格納されている。
【0022】
次の要素IDが“k+1”の要素は仕様部33に表示されている要素であり、その位置・大きさが管理されている。データ種別はテキストデータであり、データは文書データメモリ15上に存在し、その実体データ部内でのデータ実体が格納されているアドレスはadr2であることがわかる。
【0023】
要素IDが“k+2”の要素は動画部34に表示されている要素であり、その位置・大きさが管理されている。データの種別は動画データであり、データの状態は文書データメモリ15上に存在していないことがわかる。また、データ実体が格納されているファイル名が“XXXXXPRM.MPG”であることがわかる。
【0024】
図5は時刻とそのときに処理される内容との関係を示す処理リストの例を示す図である。この例は図2の状態が時刻Tnに起ころうとした場合の例である。すなわち、時刻Tnに達すると、画面全体を消去した後、要素a(図4には示さなかったが、同様に管理されるタイトル部31のことである)を表示し、続いて順にk,k+1およびk+2を表示する。この処理を経て図2の状態に到達する。
【0025】
次に時刻Tnになって図2の状態になる処理を例にとってこの発明の動作について説明する。図6は、入力処理部13の動作を示すフローチャートである。入力処理部13は性格上種々のコマンドに対応する処理があるが、このフローでは本発明の実施例の解説に必要な部分だけを記述している。
【0026】
図6を参照して、入力処理部13は処理の始めにモジュール内部のカウンタである時刻カウンタ(tmcnt)に0をセットして初期化し、そのときの現在時刻(curtime)をモジュール内部の変数である開始時刻(sttime)にセットする(ステップナンバー11、図中#11と略す、以下ステップを省略する)。なお、現在時刻はシステムコールによってOSに問合わせることによって取得できるものとする。画面を初期表示にするために時刻カウンタの値(今は0)を与えて表示処理を行なう(ナンバー12)。表示が終了すると単位時間分だけ時刻カウンタを更新する(ナンバー13)。そして、入力キューバッファ11に入力があるかどうかを確認し(ナンバー14)、入力がある場合にはその入力を取出して解釈し各コマンド処理機能に分岐する(ナンバー14でN,ナンバー15,ナンバー16)。
【0027】
入力がない場合は、現在時刻と先に対比しておいた開始時刻を比較して(ナンバー19)、その差が時刻カウンタ以上の場合、処理すべき時刻に到達したとして表示処理を行なう。すなわち、現在の時刻カウンタの内容を表示処理に引き渡して表示処理を行ない(ナンバー20)、処理後、時刻カウンタを次の時刻に更新する(ナンバー21)。処理すべき時刻に達していない場合は再び入力の確認をおこない、以後ここまでの処理をループする(ナンバー19でN,ナンバー14)。
【0028】
次に表示処理部14の動作について図7を参照して説明する。表示処理部14は入力情報として時刻Tnを指定されるものとする。
【0029】
図7を参照して、まず指定された時刻に関する処理が処理リストに存在するかどうかを検索し(ナンバー31)、存在する場合に処理カウンタ(cnt)および処理レコードポインタ(rp)の初期設定を行なう(ナンバー32でY,ナンバー33,34)。
【0030】
次に処理リストの中に処理内容があれば(ナンバー35でY)、処理レコードポインタで示された処理リスト中のレコードから処理内容を読出し(ナンバー36)、その内容を解析して処理ごとに分岐する(ナンバー37〜ナンバー39)。
【0031】
各処理を終了後、処理カウンタcntをデクリメントし(ナンバー40)、処理レコードポインタrpを次のレコードに更新する(ナンバー41)。今の場合、時刻Tnに対応して図5のような処理が記述されてるのでまず消去処理を行ない(ナンバー38)、その後各要素の表示処理を行なう(ナンバー39)。
【0032】
図8は要素表示処理の内容を示すフローチャートである。要素表示処理は入力に表示すべき要素IDをとるものとする。まず指定された要素IDに関するレコードを構成要素リストから検索する(ナンバー51)。レコードが存在する場合、そのレコードのデータ状態フラグ(flgフィールド)の内容によって分岐する(ナンバー52でY,ナンバー53)。フラグの内容が“M”の場合、データはメモリ上に存在するので構成要素リストのDATA POINTERフィールドに格納されているデータ実体のアドレスをポインタpにセットする(ナンバー57)。フラグの内容が“F”の場合は、データはファイル上に存在するので、構成要素リストのDATA POINTER部に格納されているファイル名をもとにファイルにアクセスし、メモリ上に展開し(ナンバー54)、展開したアドレスをポインタpにセットする(ナンバー55でN,ナンバー56)。
【0033】
データのポインタのセットが終わると、該当レコードから位置・大きさの情報を取得し(ナンバー59)、同一レコードのデータ種別情報(“typ”)の内容によってデータ種別ごとに実際の表示処理に分岐する。すなわち、文字表示の場合は文字表示処理(ナンバー63)に、動画の表示の場合は動画表示処理(ナンバー64)というように分岐する。ここまで述べてきたような処理によって時刻Tnについて図2に示したような画面状態になる。
【0034】
今、自動車の映像部分(要素ID=k+2)を表示するときに、ネットワークの断絶や回線の過負荷によるタイムアウトあるいはファイルデータの消失などで、データを含んだファイル(図4の構成要素リストよりファイル名は“XXXXXPRM.PMG”)のアクセスに失敗したとする。この場合は図8のフローチャートにおいてファイルアクセス処理後の処理状態チェックにおいて失敗を検出し(ナンバー55でY)、データのポインタに“NULL”をセットする(ナンバー58)。さらに要素の位置・大きさ情報を取得した後に、データのポインタpが“NULL”である場合には、領域表示を行ない(ナンバー62)、以後通常どおりの処理を終了する。
【0035】
図9は図8のナンバー62で示した領域表示処理の内容を示すフローチャートである。領域表示処理は入力データとして図4に示した要素IDをとるものとする。
【0036】
まず、指定された要素IDに関する構成要素リスト中のレコードを検索し(ナンバー71)、存在する場合、そのレコードから該当要素の位置・大きさを取得する(ナンバー72でY,ナンバー73)。その情報に従ってそのデータの領域を示す矩形を描画する(ナンバー74)。次に指定された要素IDに関する補助情報メモリ19の中のレコードを検索し(ナンバー75)、存在する場合そのレコードから該当要素に付与されている補助情報のアドレスとデータ長を取得する(ナンバー76でY,ナンバー77)。補助情報を表示する位置を決定して(ナンバー78)、補助情報のデータ種別によってそれぞれの表示処理に分岐する(ナンバー79〜ナンバー81)。
【0037】
図10は補助情報メモリ19の中の補助情報の例を示す図である。図10を参照して、補助情報メモリ19は要素ID、補助情報のデータ種別(typ)、データ長(len)、データ格納先のアドレス(adr)を管理しているテーブル部と、実際のデータ内容を格納しているデータ部(dat)とから構成される。
【0038】
今の場合には、要素“k+2”に対して、データ種別がテキストデータ(“txt”)が補助情報として設定されており、その長さが22バイトで格納先アドレスがp番地である。このような補助情報を参照した後、補助情報がテキストデータであるので文字表示処理を行なう(ナンバー80)。その結果、画面は図11に示すように動画を表示する部分が領域を示す矩形と補助情報であるコメント文に置換えられて表示される。
【0039】
以上述べてきたことから明らかなように、補助情報としては補助情報メモリ19に管理されるデータであればよく、たとえばイメージデータが管理されている場合(すなわち補助情報メモリ19の該当レコードのデータ種別フィールドに“img”と記録されている場合)には、図9中のイメージ表示処理を行なうようにすればよい(ナンバー81)。また、これも明らかではあるが、補助情報メモリ19に管理される補助情報を別途に操作者に設定させることなく、予めシステムが各要素の構成要素リスト中に管理されるファイル名を格納しておくことで補助情報としてファイル名を表示することができる。
【0040】
また、予め構成要素リスト中に管理されるデータ種別ごとのイメージデータを設定しておくことで操作者がとくに入力しなくても規定のイメージデータを表示することができる。
【0041】
(2) 第2実施例
第1実施例においては、図9に示したように処理エラー時に本願発明を適用したが、第2実施例においては、操作者によって簡易表示モードとして本願発明を設定している。
【0042】
図12および図13は第2実施例の動作を説明するためのフローチャートである。図12および図13を参照して、ナンバー91からナンバー99までの処理は図8に示した第1の実施例と同じであるのでそこまでの処理についてはその説明を省略する。第2実施例においては、ナンバー100で実際の表示処理を行なう前に簡易表示モードかどうかをチェックする。簡易表示モードであれば(ナンバー100でY)、無条件に領域表示処理を行なう(ナンバー103)。簡易表示モータでないときは(ナンバー100でN)、第1の実施例と同様の処理を行ない、レコードのデータ種別情報によってその処理が分岐される(ナンバー104,105)。
【0043】
(3) 第3実施例
次に本願発明の第3実施例について説明する。第3実施例においては、処理不可能な(互換性のない)データタイプのデータの表示が予期された場合に本願発明を適用する場合の実施例である。ここでは、図8のナンバー64で現れる動画表示処理に本願発明を適用した例について説明する。
【0044】
動画表示処理では動画処理部18にデータを与えて動画表示を行なうのが主な処理である。しかしながら、処理出来ないデータタイプのデータである場合に動画を表示する代わりに本願発明であるところの領域表示処理を行なう。
【0045】
図14は動画表示処理の内容を示すフローチャートである。図14を参照して、動画表示処理は入力として表示位置と表示すべきデータの存在するアドレスを指定するものとする。まず、指定アドレスのデータ先頭にあるデータヘッダ部分を解析し(ナンバー111)、その動画データが処理できるデータタイプかどうかをチェックする(ナンバー112)。処理可能なタイプであればその動画の処理を動画処理部18に依頼するが、処理できないときは処理をしないのではなく、本発明による領域表示処理を行なう(ナンバー114)。このような処理にすると、互換性のないデータタイプのデータを処理できないときでも、そのデータが存在する領域を示すとともにその内容を補助情報によって示すことができる。
【0046】
なお、第3実施例においても文書表示装置の基本的な構成は第1実施例と同じであるのでその説明は省略する。
【0047】
(4) 第4実施例
次にこの発明の第4実施例について説明する。第4実施例においては、時刻変化に伴って表示内容を変化させるような処理において、処理の都合上遅延を発生してしまった場合に本願発明を適用して時刻遅延を回復する実施例である。
【0048】
図15および図16は上記適用を施した入力処理部13の動作を示すフローチャートである。基本的に第1実施例の図6に示したものと同様であるが(ナンバー121〜ナンバー129)、実際に表示処理を行なう前に、現在時刻から開始時刻を引いたものと、時刻カウンタの差を求め、それが予め決めておいてしきい値より大きいかどうかをチェックする、ナンバー130が異なる。しきい値未満であればそのまま表示処理を行なう(ナンバー130でN,ナンバー135)、しきい値以上であるときは時刻遅延が発生したとして表示モードを簡易モードに設定し(ナンバー130でY,ナンバー131)、表示処理を行なう(ナンバー132)。この際、表示処理は第2実施例の図12および図13の処理になっており、その中で簡易モードであることを検出して本発明の領域表示処理を行なう。表示処理後表示モードをもとへ戻して通常の処理に戻る(ナンバー133)。
【0049】
第4実施例においては、領域表示処理において処理時間が通常の表示処理より短くできるため、これによって時刻遅延が発生したときに処理全体の時刻回復を実現できる。
【0050】
なお、第4実施例においても文書処理装置の基本的構成は第1実施例と同様であるのでその説明は省略する。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るデータ表示装置は、表示手段に出力される画面情報が複数の要素データで構成され、当該要素データの実体がネットワーク上のデータ資源より供給された後、それを各々指定された時刻に基づいて表示するデータ表示装置において、時間情報と当該時刻に表示すべき要素データを指定する情報とを対応付けて記憶する第1記憶手段と、前記要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報・データ種別情報およびデータ実体の記憶場所を記憶する第2記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された内容に基づいて、指定の時刻に表示すべき要素データのデータ実体が前記第2記憶手段に記憶されたデータ実体の記憶場所へアクセスして読み出して表示可能か否かを判定する判定手段と、前記判定手段が表示不可と判定した場合は前記第2記憶手段に記憶された要素データの表示位置情報・大きさ情報に基づくデータ占有領域と、当該データ占有領域内にデータ種別情報を可視的に表示する一方、前記判定手段が表示可能と判定した場合は前記要素データの実体を表示するよう前記表示手段を制御すると共に、前記データ占有領域表示を含む要素データ表示処理に続いて、次の要素データの表示処理内容を読出して画面情報を構成する要素データの表示処理を行なう制御手段とを備えたことを特徴とするデータ表示装置であるので、所望の表示データが処理不能の場合でも不都合なく表示処理の続行が行なわれる。また、操作者はアクセスできなかったデータの具体的な内容がわからなくても、そのデータの概要を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る文書表示装置の要部を示すブロック図である。
【図2】この発明に係る文書表示装置の通常に表示された画面の一例を示す図である。
【図3】文書情報の構造を示す図である。
【図4】構成要素リストの例を示す図である。
【図5】処理リストの例を示す図である。
【図6】入力処理部の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】表示処理部の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】要素表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】領域表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図10】補助情報メモリ中の補助情報の例を示す図である。
【図11】この発明が適用された場合の文書表示装置の表示例を示す図である。
【図12】第2実施例における要素表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図13】第2実施例における要素表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図14】動画表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図15】第4実施例における入力処理部の内容を示すフローチャートである。
【図16】第4実施例における入力処理部の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 入力キューバッファ
12 入力デバイス
13 入力処理部
14 表示処理部
15 文書データメモリ
16 ファイル入出力制御部
17 二次記憶デバイス
18 動画処理部
19 補助情報メモリ
20 画面イメージメモリ
21 表示デバイス
Claims (4)
- 表示手段に出力される画面情報が複数の要素データで構成され、当該要素データの実体がネットワーク上のデータ資源より供給された後、それを各々指定された時刻に基づいて表示するデータ表示装置において、
時刻情報と当該時刻に表示すべき要素データを指定する情報とを対応付けて記憶する第1記憶手段と、
前記要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報・データ種別情報およびデータ実体の記憶場所を記憶する第2記憶手段と、
前記第1記憶手段に記憶された内容に基づいて、指定の時刻に表示すべき要素データのデータ実体が前記第2記憶手段に記憶されたデータ実体の記憶場所へアクセスして読み出して表示可能か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が表示不可と判定した場合は前記第2記憶手段に記憶された要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報に基づくデータ占有領域と、当該データ占有領域内にデータ種別情報を可視的に表示する一方、前記判定手段が表示可能と判定した場合は前記要素データの実体を表示するよう前記表示手段を制御すると共に、前記データ占有領域表示を含む要素データ表示処理に続いて、次の要素データの表示処理内容を読出して画面情報を構成する要素データの表示処理を行なう制御手段とを備えたことを特徴とするデータ表示装置。 - 前記制御手段は、前記データ占有領域内に、前記第2記憶手段に記憶されたデータ種別情報に対応するイメージデータを表示するよう前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1記載のデータ表示装置。
- データ種別情報として前記要素データのコメント文を記憶する第3記憶手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記データ占有領域内に、前記第3記憶手段に記憶されたコメント文を表示するよう前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1記載のデータ表示装置。 - 表示手段に出力される画面情報が複数の要素データで構成され、時刻情報と当該時刻に表示すべき要素データを指定する情報とを対応付けて第1記憶手段に記憶し、当該要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報・データ種別情報およびデータ実体の記憶場所を第2記憶手段に記憶し、当該要素データの実体を各々指定された時刻に基づいて表示手段に表示するデータ表示装置の表示方法であって、
前記第1記憶手段に記憶された内容に基づいて、指定の時刻に表示すべき要素データのデータ実体が前記第2記憶手段に記憶されたデータ実体の記憶場所へアクセスして読み出して表示可能か否かを判定し、表示不可と判定した場合は前記第2記憶手段に記憶された要素データの実体の表示位置情報・大きさ情報に基づくデータ占有領域と、当該データ占有領域内にデータ種別情報を可視的に表示する一方、表示可能と判定した場合は前記要素データの実体を表示すると共に、前記データ占有領域表示を含む要素データ表示処理に続いて、次の要素データの表示処理内容を読出して画面情報を構成する要素データの表示処理を行なうことを特徴とするデータ表示装置の表示方法。
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