JP3687987B2 - 化粧材 - Google Patents

化粧材 Download PDF

Info

Publication number
JP3687987B2
JP3687987B2 JP34943593A JP34943593A JP3687987B2 JP 3687987 B2 JP3687987 B2 JP 3687987B2 JP 34943593 A JP34943593 A JP 34943593A JP 34943593 A JP34943593 A JP 34943593A JP 3687987 B2 JP3687987 B2 JP 3687987B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
scratch
ionizing radiation
parts
abrasion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP34943593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07195625A (ja
Inventor
一弘 高橋
正樹 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP34943593A priority Critical patent/JP3687987B2/ja
Publication of JPH07195625A publication Critical patent/JPH07195625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3687987B2 publication Critical patent/JP3687987B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、化粧材に係わり、特にシート面に設けた画像が耐磨耗性と耐擦傷性に優れ、また、絵柄と凹凸模様層が同調した建材、特に床材に適したものであることを特徴とする化粧材に関する。
【0002】
従来の化粧材において、絵柄層、表面層の磨耗や、擦り傷を防ぐ手段としては、以下に記載するように透明樹脂層を表面に設ける方法が行われていた。
▲1▼ 表面層に塩ビシート、アクリルシート、ポリエステルシート等の透明あるいは凹凸模様を設けたシートを積層する方法。
▲2▼ 印刷面あるいは表面層に耐磨耗性、耐擦傷性のある非反応型ワニスを塗布する方法。
▲3▼ 印刷面あるいは表面層に耐磨耗性、耐擦傷性に優れた、熱硬化型あるいは電離放射線硬化型樹脂を塗布して硬化する方法。
▲4▼ 樹脂溶液の含浸性がよい基材シートに絵柄を設け、基材と絵柄とに樹脂を含浸して硬化させる方法。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
▲1▼ シートを積層する方法は、表面の凹凸模様と絵柄との同調がし難く、また、シートの材質が、プラスチック樹脂の場合は、耐熱性、耐擦傷性が劣るという問題点があった。
▲2▼ 表面に非反応型ワニスからなる樹脂層を設ける方法は、樹脂層の耐溶剤性、すなわち、油性製品による汚染防止が困難であり、且つ、耐擦傷性が劣るという問題点があった。
▲3▼ 電離放射線硬化型樹脂層を設ける方法は、耐擦傷性には優れるが、また、樹脂層に可撓性を求めた場合、耐磨耗性、耐擦傷性が低下するという問題点があった。
また、電離放射線硬化型樹脂がもつ特有の光沢を嫌う場合、マット剤として、シリカ、プラスチックビーズ等を含ませたトップコート材を設けた化粧シートは耐擦傷性は良好であるが、耐磨耗性に劣るという問題点があった。
▲4▼ 基材シートに樹脂を含浸する方法は、樹脂の種類と含浸量によって、耐擦傷性、耐磨耗性、耐汚染性にすぐれたものが得られるが、含浸工程、樹脂膜の形成工程等のため生産性が劣るという問題点があった。
【0004】
本発明は、化粧シートの耐擦傷性、耐磨耗性、耐汚染性が均一にに優れ、表面の凹凸模様と絵柄との同調性がある表面形状をもつ、化粧材、特に床材を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の化粧材においては、基材シートの少なくとも一方の面に、常温で非粘着であり、かつ熱可塑性の電離放射線硬化型樹脂をバインダーとする研磨剤を含む耐磨耗性・耐擦傷性層を施し、該耐磨耗性・耐擦傷性層に形成された凹凸模様の凹部に研摩材を含むインキでワイピング画像を設け、上記耐磨耗性・耐擦傷性層および該ワイピング画像を電離放射線で同時に硬化させてなることを特徴とする化粧材である。
また、基材シートの少なくとも一方の面に、常温で非粘着であり、かつ熱可塑性の電離放射線硬化型樹脂をバインダーとして、研磨剤を含む耐磨耗性・耐擦傷性層を施し、耐磨耗性・耐擦傷性層の面上に前記耐磨耗性・耐擦傷性層と同じタイプのバインダーに研磨材を含むインキでグロス部とマット部からなる絵柄層を設け、上記耐磨耗性・耐擦傷性層および該絵柄層を同時に硬化させてなることを特徴とする化粧材である。
【0006】
本発明の化粧材は、図1、図2に示すとおりの、基材シート1の一方の面に、必要によっては絵柄層3を設け、更に研磨材と電離放射線硬化型樹脂よりなる耐磨耗性・耐擦傷性層2とを順に積層したものである。また、図3に示すとおりの、基材シート1の片面に施した、常温では固体の、熱可塑性で、研磨材を含む電離放射線硬化型樹脂による耐磨耗性・耐擦傷性層2aの面に、電離放射線硬化型樹脂をバインダーとして、研磨材とマット剤等を含むインキで絵柄層として、多色の表面に変化のある画像3b/3aを設け、電離放射線で同時に硬化して、硬化した画像2ak、3bk/3akを設けるものである。そして、図4に示すとおりの、未硬化の耐磨耗性・耐擦傷性層2aに設けた凹凸模様層4の凹部に、電離放射線硬化型樹脂をバインダーとして、研磨材を含むインキで、ワイピング画像5aを設け、電離放射線で同時に硬化して、2bk、5bを構成するものである。これにより、耐磨耗性、耐擦傷性が優れるとともに、絵柄と凹凸模様とが同調した化粧材を提供するものである。
【0007】
本発明の、未硬化の電離放射線硬化型樹脂は、常温で非粘着であり、かつ、熱可塑性のものである。これらの電離放射線硬化性樹脂は、ラジカル重合性不飽和基をもつ熱溶融性樹脂であり、次の2種類のものがある。
(1) ガラス転移点が、0〜250℃のポリマー中にラジカル重合性不飽和基をもつ化合物。
具体的なポリマーとしては以下の化合物▲1▼〜▲8▼を共重合させたものに対し、後述の (イ)〜(ニ) によりラジカル重合性不飽和基を導入したものを用いることができる。
▲1▼水酸基をもつ単量体:N−メチロールアクリルアミド、2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメタクリレート、2ーヒドロキシブチルアクリレート、2ーヒドロキシブチルメタクリレート、2ーヒドロキシ3ーフェノキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシ3ーフェノキシプロピルメタクリレート、シアヌル酸、イソシアヌル酸など。
▲2▼カルボキシル基をもつ単量体:アクリル酸、メタクリル酸、アクリロイルエチルモノサクシネートなど。
▲3▼エポキシ基をもつ単量体:グリシジルメタクリレートなど。
▲4▼アジリジニル基をもつ単量体:2ーアジリニルエチルメタクリレート、2ーアジリジニルプロピオン酸アリルなど。
▲5▼アミノ基をもつ単量体:アクリルアミド、メタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートなど。
▲6▼スルフォン基をもつ単量体:2ーアクリルアミドー2メチルプロパンスルフォン酸など。
▲7▼イソシアネート基をもつ単量体:2,4ートルエンジイソシアネートと2ーヒドロキシエチルアクリレートの1モル対1モル付加物などのジイソシアネートと活性水素をもつラジカル重合性単量体の付加物など。
▲8▼更に、上記の重合体、又は共重合体のガラス転移点を調節したり、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化合物と、この化合物と共重合できる次の単量体とを共重合させたもの。
共重合できる単量体は、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソアミルアクリレート、イソアミルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2ーエチルヘキシルアクリレート、2ーエチルヘキシルメタクリレートなどが挙げられる。
【0008】
次いで、上述のようにして得られた重合体、又は共重合体を、以下に記載する (イ)〜(ニ) によってラジカル重合性不飽和基を導入することにより、本発明に係わる材料を得ることができる。
(イ) 水酸基をもつ単量体の重合体、又は共重合体の場合は、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基をもつ単量体などを縮合反応させる。
(ロ) カルボキシル基、スルフォン基をもつ単量体の重合体、又は共重合体の場合は、前述の水酸基をもつ単量体を縮合反応させる。
(ハ) エポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリジニル基をもつ単量体の重合体、又は共重合体の場合は、前述の水酸基をもつ単量体もしくはカルボキシル基をもつ単量体を付加反応させる。
(ニ)水酸基あるいはカルボキシル基を含む単量体の重合体、又は共重合体の場合は、エポキシ基をもつ単量体、アジリニル基をもつ単量体あるいはジイソシアネート化合物と水酸基を含むアクリル酸エステル単量体との1モル対1モルの付加反応をさせる。
【0009】
(2) 融点が常温(20℃)〜250℃で、ラジカル重合性不飽和基をもつ化合物。
具体的にはステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、シクロヘキサンジオールジアクリレート、シクロヘキサンジオールジメタクリレート、スピログリコールジアクリレート、スピログリコールジメタクリレート、トリアジンを骨格とするラジカル反応性モノマーがあり、例えば、トリアクリルイソシアヌレート、トリアクリルホルマール、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ビスアクリロイルオキシエチル)・2ヒドロキシエチルイソシアヌレートの他にアルキル・メチロール化メラミン、アルキルエーテル化メラミン等のトリアジン誘導体などが挙げられる。
また本発明は、前記の(1) 、(2) を混合して用いることもでき、更に、それらに対してラジカル重合性不飽和単量体を加えることもできる。
これらのラジカル重合性不飽和単量体は、紫外線又は電子線照射の際、架橋密度を上げて耐熱性を向上させるものである。
【0010】
前述の単量体の他にエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、ソルビトールジグリシジルエーテルジアクリレート、ソルビトールジグリシジルエーテルジメタクリレートなどを用いることができ、前述した共重合体混合物の固形分100重量部に対して0.1〜100重量部で用いることが好ましい。
上記のものは、電子線では、充分硬化できるが、紫外線照射で硬化させる場合には、増感剤としてベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ハロゲン化アセトフェノン類、ビアチルなどの紫外線照射によりラジカルを発生するものを用いることができる。
【0011】
電離放射線硬化型樹脂を、非粘着化する非反応型の材料は、エチルセルロース、ニトロセルロース、エチルヒドロキシセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートなどのセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリαーメチルスチレンなどのスチレン系樹脂及びスチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどの単独、又は共重合体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジンエステル、ポリ酢酸ビニル、クマロン樹脂、ポリビニルトルエン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルブチラールなどのうちから選択して使用される。
【0012】
電離放射線硬化型樹脂を常温で非粘着化する、反応型の樹脂、熱硬化性樹脂は、アルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン樹脂、シクロヘキサン系樹脂などが挙げられ、更に、電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線硬化性樹脂層を凹凸模様を設ける場合と同様に使用することができる。
これらバインダーの材料は必要に応じて、硬化剤等を添加して使用する。
【0013】
また、上記の電離放射線硬化型樹脂、又はブレンド品を非粘着化するるために、無機、あるいは有機の微粒子を添加することができる。例えば、有機の微粒子としては、澱粉、ポリスチレンビーズ、ポリメタクリル酸メチルビーズ等の有機フイラー、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム等の体質顔料があり必要によっては、色材である無機あるいは有機顔料を用いることもできる。
【0014】
また、マット化した電離放射線硬化型樹脂の耐磨耗性を、改善する作用をもつ無機の研磨材は、粉末状の酸化アルミニウム、炭化けい素、二酸化けい素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化けい素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化ほう素、ダイアモンド、金剛砂、ガラス繊維等があり、電離放射線硬化型樹脂に1〜80部含ませることにより、耐磨性、耐擦傷性に優れたトップコート材を構成することができる。
【0015】
絵柄層は、木目模様、石目模様、抽象柄などの各種の模様を印刷により設けるものである。研磨材を含むセミグロスインキとマット材と研磨材とを含むマット着色インキとを適宜使用することにより、光沢に変化がある絵柄を同調、又は非同調のものが自由に施され、優れた意匠効果を表現することができる。
また、絵柄層は、例えばアルミニウム粉を含むインキよりなる絵柄に、透明着色インキ等を全面印刷に施すことにより、メタリック調の化粧を構成することもできる。
【0016】
本発明の絵柄層を構成する研磨材を含むインキのバインダーは、原則としては電離放射線硬化型樹脂、又は、電離放射線硬化型樹脂に、熱可塑性樹脂、繊維素誘導体等の非硬化性樹脂、及び有機、無機の微粒子をブレンドして、常温で非粘着化したものを用いる。特に、この絵柄層のバインダーが電離放射線硬化性樹脂のみで形成した場合は、電離放射線硬化性樹脂層と同一の材質となるため、すぐれた表面物性をもつものを得ることができる。
【0017】
インキに非粘着性をもたせるために用いる非反応型のバインダーは、エチルセルロース、ニトロセルロース、エチルヒドロキシセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートなどのセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリαーメチルスチレンなどのスチレン系樹脂及びスチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどの単独、又は共重合体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジンエステル、ポリ酢酸ビニル、クマロン樹脂、ポリビニルトルエン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルブチラールなどのうちから選択して使用される。
【0018】
反応型樹脂は、アルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン樹脂、シクロヘキサン系樹脂などが挙げられ、更に、電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線硬化性樹脂層を凹凸模様を設ける場合と同様に使用することができる。
これらバインダーの材料は必要に応じて、硬化剤等を添加して使用する。
【0019】
インキに用いる色材は、通常の染料や顔料のうち、耐久性のあるものを適宜選択できる。例えば、
酸化鉄、酸化チタン、黄色酸化鉄、黄鉛、群青、紺青、カーボンブラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉などの無機顔料、スレンイエロー、パーマネントイエロー、キナクリドンレッド、パーマネントレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機顔料、及びマット材として、炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ、硫酸バリウムなどの体質顔料、デンプン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、メラミン樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどの有機フィラーのなかから適宜に選択して使用できる。
【0020】
【実施例】
参考例1)
可塑剤15パーツの厚さ0.15mmの塩ビシート1に、下記組成の研磨材を含む耐磨耗性・耐擦傷性層塗布液を、ロールコートにより、10g/m2(固形分)を塗布乾燥した未硬化の電離放射線硬化型樹脂層に、電子線(175KV、3Mrad)を照射して硬化して、耐磨耗性・耐擦傷性層2を設け、図1に示す耐耗性、耐擦傷性に優れた化粧材を構成した。
〔耐磨耗性・耐擦傷性層塗布液〕
・ウレタンアクリレートオリゴマー 30部
・単官能アクリレートモノマー 15部
・2官能アクリレートモノマー 5部
・酸化アルミニウム(粉末) 10部
・反応開始剤 2部
・溶剤 38部
【0021】
参考例2)
可塑剤15パーツの厚さ0.15mmの塩ビシート1に、塩ビ/酢ビ共重合体を主なバインダーとする塩ビ用グラビアインキで絵柄層3を設け、その上に、実施例1と同様に、研磨材を含む耐磨耗性・耐擦傷性層塗布液を10g/m2(固形分)を塗布乾燥して、得た、未硬化電離放射線硬化型樹脂層に、電子線(175KV、3Mrad)を照射して硬化せしめ、耐磨耗性・耐擦傷性層2を構成し、図2に示す耐耗性、耐擦傷性に優れた化粧材を構成した。耐磨耗性・耐擦傷性層は絵柄層との接着もよく、耐磨耗性、耐擦傷性に優れた化粧材を得ることができた。
【0022】
(実施例
可塑剤15パーツの厚さ0.15mmの塩ビシート1に、下記組成耐磨耗性・耐擦傷性層塗布液Aをロールコートで塗布し、熱風乾燥で、未硬化で、非粘着の未硬化の耐磨耗性・耐擦傷性層2aを固形分10g/m2になるように塗布し、その上に同タイプのバインダーで構成された、グロス用、及びマット用のグラビアインキで、絵柄層3a(グロス部)、3b(マット部)をグラビア印刷で施した。
〔耐磨耗性・耐擦傷性層塗布液 A〕
・ウレタンアクリレートオリゴマー 20部
・単官能アクリレートモノマー 25部
・2官能アクリレートモノマー 5部
・酸化アルミニウム(粉末) 10部
・反応開始剤 2部
・溶剤 38部
〔グロス用グラビアインキ〕
・ウレタンアクリレートオリゴマー 15部
・単官能アクリレートモノマー 25部
・2官能アクリレートモノマー 10部
・炭化けい素(粉末) 10部
・反応開始剤 2部
・溶剤 38部
・他着色顔料
〔マット用グラビアインキ〕
・ウレタンアクリレートオリゴマー 15部
・単官能アクリレートモノマー 25部
・2官能アクリレートモノマー 10部
・酸化アルミニウム(粉末) 2部
・酸化ジルコニウム(粉末) 3部
・シリカ 5部
・反応開始剤 2部
・溶剤 38部
・他着色顔料
そして、未硬化の耐磨耗性・耐擦傷性層、及び絵柄層を電子線(175KV、3Mrad)を照射して硬化せしめた。硬化した耐磨耗性・耐擦傷性層2akは、絵柄層3ak及び3bkとの接着もよく、耐磨耗性、耐擦傷性に優れた図3に示す化粧シートを得ることができた。
【0023】
(実施例
基材シートとして20パーツの可塑材を含む0.1mm厚さの塩ビシート1に、下記組成の非粘着性で、かつ熱可塑性の研磨材を含む着色した耐磨耗性・耐擦傷性層塗布液Bを100g/m2塗布乾燥し、凹凸模様層4をもつ、未硬化の着色耐磨耗性・耐擦傷性層2aを設けた。その凹凸模様面に、下記の研磨材を含むワイピング画像用インキで、ナイフコータにより、塗布,ワイピングを行い、凹部にインキを設けて、未硬化のワイピング画像5aを形成した。その後、電子線を175KV、5Mrad照射しそれぞれの層を硬化させて、硬化した着色耐磨耗性・耐擦傷性層2ak及び硬化ワイピンング画像5bを構成した。
〔耐磨耗性・耐擦傷性層塗布液 B〕
・ウレタンアクリレートオリゴマー 20部
・単官能アクリレートモノマー 25部
・トリアジンアクリレート 5部
・酸化アルミニウム(粉末) 7部
・酸化ジルコニウム(粉末) 3部
・反応開始剤 2部
・溶剤 38部
・その他着色剤
〔ワイピング画像用インキ〕
昭和インク工業(株)製 アクリル系着色インキ
基材シートに構成された凹凸模様層の凹部に着色された化粧材は、絵柄層が同調したものであり、その凹部、凸部ともに完全に硬化されているため、耐摩擦性、耐擦傷性に優れた表面特性をもつ図4に示す化粧材を得ることができた。
【0024】
【比較例】
(比較例 1)
可塑剤15パーツの厚さ0.15mmの塩ビシート1に、通常のグラビアインキで絵柄層3をグラビア印刷で施した印刷面に、下記組成の電離放射線硬化型樹脂によるトップコート液Nを固形分10 g/m2 になるようにロールコートで施して、比較例の化粧シートを構成した。
〔トップコート液 N〕
・ウレタンアクリレートオリゴマー 30部
・単官能アクリレートモノマー 10部
・2官能アクリレートモノマー 5部
・アクリルビーズ 10部
・反応開始剤 2部
・溶剤 38部
【0025】
参考例、実施例、及び、比較例のものについて、評価した結果を次のとおり表1に示す。
評価方法、および、判定基準:
耐擦傷性:爪の引っかきによる官能検査
◎ ○ → × 、 良→不可
耗性: 摩耗するまでの回数
画像凹凸模様の同調: 目視で判断する。( (ー)凹凸模様なし)
【表1】
Figure 0003687987
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されているような効果を奏する。
▲1▼化粧シートに形成された絵柄のトップ層が、研磨材を含む電離放射線硬化性樹脂で構成されるため、硬度、耐磨耗性、耐汚染性等の表面特性に優れたものとなる。
▲2▼絵柄層がグロス部とマット部とより設けることができ、立体感に富む意匠性の優れたものとなる。
▲3▼凹凸模様層が、絵柄層と同調して設けることができ、また、その凹部も、他の面と同一組成物である研磨材を含む電離放射線硬化性樹脂で構成されるため、硬度、耐磨耗性、耐擦傷性、耐汚染性等の表面特性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材シートに耐磨耗性・耐擦傷性層を設けた断面の基本概念図である。
【図2】耐磨耗性・耐擦傷性層を印刷面の上に設けた断面の概念図である。
【図3】A 電離放射線硬化型樹脂よりなるグロス及びマットの研磨材を含むインキと、耐磨耗性・耐擦傷性層とより構成された化粧材の未硬化の絵柄を示す断面の概念図である。
B 硬化された状態を示すベース層と絵柄を示す断面の概念図である。
【図4】A 基材シートに設けた耐磨耗性・耐擦傷性層に施した未硬化の凹凸模様層を示す断面の概念図である。
B 凹部に着色インキをワイピングしたことを示す概念図である。
C 耐磨耗性・耐擦傷性層と絵柄層とが電離放射線により硬化したことを示す概念図である。
【符号の説明】
1 基材シート
2 耐磨耗性・耐擦傷性層
2a 未硬化の耐磨耗性・耐擦傷性層
2ak 硬化した耐磨耗性・耐擦傷性層
3 絵柄層
3a グロス部の未硬化の絵柄層
3b マット部の未硬化の絵柄層
3ak グロス部の硬化した絵柄層
3bk マット部の硬化した絵柄層
4 凹凸模様層
5a 未硬化のワイピング画像
5b 硬化したワイピング画像

Claims (2)

  1. 基材シートの少なくとも一方の面に、常温で非粘着であり、かつ熱可塑性の電離放射線硬化型樹脂をバインダーとする研磨剤を含む耐磨耗性・耐擦傷性層を施し、該耐磨耗性・耐擦傷性層に形成された凹凸模様の凹部に研摩材を含むインキでワイピング画像を設け、上記耐磨耗性・耐擦傷性層および該ワイピング画像を電離放射線で同時に硬化させてなることを特徴とする化粧材。
  2. 基材シートの少なくとも一方の面に、常温で非粘着であり、かつ熱可塑性の電離放射線硬化型樹脂をバインダーとして、研磨剤を含む耐磨耗性・耐擦傷性層を施し、耐磨耗性・耐擦傷性層の面上に前記耐磨耗性・耐擦傷性層と同じタイプのバインダーに研磨材を含むインキでグロス部とマット部からなる絵柄層を設け、上記耐磨耗性・耐擦傷性層および該絵柄層を同時に硬化させてなることを特徴とする化粧材。
JP34943593A 1993-12-28 1993-12-28 化粧材 Expired - Lifetime JP3687987B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34943593A JP3687987B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 化粧材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34943593A JP3687987B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 化粧材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07195625A JPH07195625A (ja) 1995-08-01
JP3687987B2 true JP3687987B2 (ja) 2005-08-24

Family

ID=18403731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34943593A Expired - Lifetime JP3687987B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 化粧材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3687987B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008080718A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6291078B1 (en) 1997-10-22 2001-09-18 Mannington Mills, Inc. Surface coverings containing aluminum oxide
JP2000024582A (ja) * 1998-07-10 2000-01-25 Toppan Printing Co Ltd 表面硬化塗膜及びその製造方法
US6833186B2 (en) 2002-04-10 2004-12-21 Ppg Industries Ohio, Inc. Mineral-filled coatings having enhanced abrasion resistance and wear clarity and methods for using the same
JP4912579B2 (ja) * 2004-09-30 2012-04-11 アイカ工業株式会社 ハードコートフィルム
JP4872778B2 (ja) * 2007-04-24 2012-02-08 パナソニック電工株式会社 基材の表面処理方法
EP3053739A4 (en) * 2013-09-30 2017-05-03 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Decorative sheet, decorative resin molded article, and manufacturing method for decorative resin molded article

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008080718A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07195625A (ja) 1995-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5003086B2 (ja) 化粧シート
CN100537226C (zh) 地板材料用装饰板和使用该板的地板用装饰材料
US7931954B2 (en) Decorating material
JP6107912B2 (ja) 床用化粧シート及びその製造方法
US20180230324A1 (en) Flooring Coating Formulation And Floor Covering Having Wear Layer Formed With Same
JP5353605B2 (ja) 床材用化粧シート及びその製造方法
JP3687987B2 (ja) 化粧材
JPH08197670A (ja) 表面保護シート及びその製造方法
JP2017141665A (ja) 床用化粧シート及びその製造方法
JP7392352B2 (ja) 化粧材
JPH09193309A (ja) プレコート紙を用いた化粧板
JP7409371B2 (ja) 化粧材
JP4289527B2 (ja) 化粧材
JP4725017B2 (ja) 化粧材
JPH11138704A (ja) 化粧シート
JPH11227116A (ja) 化粧材
JP4467679B2 (ja) 化粧材
JP2023046950A (ja) 化粧材
JP2022052696A (ja) 粘着シート
JP4725013B2 (ja) 化粧材
JP2021055375A (ja) 化粧材
JP4289528B2 (ja) 耐摩擦性を有する化粧材およびその製造方法
JP7127332B2 (ja) 加飾シート、加飾シートの製造方法、加飾物品、及び加飾物品の製造方法
JP3933279B2 (ja) 転写シート
JP4289518B2 (ja) 耐摩耗性を有する化粧材

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050421

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090617

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090617

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100617

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110617

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110617

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120617

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120617

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130617

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term