JP3687837B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技機としてのパチンコ機の表示器に関し、より詳細には、リーチ状態の表示、特別遊技状態発生後のラウンド数の表示等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機には、複数種の図柄を、複数の図柄表示部に可変表示可能な図柄表示器を有していて、遊技機が特定領域を通過することによって、前記図柄表示部の図柄が所定時間変動後に停止するものがある。例えば、図柄表示部を3個の表示部L1、L2、L3で構成し、各図柄表示部で可変表示される図柄として、図11に示すように、「0〜14(図柄としてA〜O)」までの15種類としている。そして、遊技球が特定領域を通過すると、一斉に、図柄表示部L1、L2、L3の図柄が可変表示され、所定時間後に、まず、図柄表示部L1が停止し、続いて、図柄表示部L2が、最後に図柄表示部L3の順序に停止する。そして、図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、全て同じ図柄、「0、0、0」〜「14、14、14」の15通りの組合せのときには、大当りを生起する。又、図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、黒数字の「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の5種類の図柄(特定図柄)で揃ったときには、大当り終了後に普通電動役物の当たり確率を大きくして、結果的に、大当りを生起し易くしている。尚、この特定図柄は、パチンコ機の種類により、大当りを生起させる図柄と同数の場合や、それ未満の数(例えば、大当り図柄の1/3以下)である場合がある。ここでは、前記例のように5種類の図柄を選定している。
尚、前記図柄表示部L1とL2が同じ図柄で停止する場合には、所謂、リーチ状態として、最後に停止する図柄表示部L3が前記図柄表示部L1(L2)と同じ図柄となって大当りを生起するか、遊技者にとって興味があるため、図柄表示部L3の図柄可変速度をゆっくり変動させながら停止するようになっている。
又、所謂、第3種のパチンコ機にあって、権利発生後に大入賞口が開く回数(ラウンド数)の選定を、大当りとなる図柄表示部の停止図柄で決定して、遊技者に興趣を与えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のパチンコ機において、大当りを生起した後、特別遊技状態(例えば、普通電動役物が高確率)となる割合は、1/3以下であるため、大当りを生起する前段階のリーチ図柄、即ち、図柄表示部L1、L2の停止図柄が遊技者にとって興味を引くこととなるが、この割合も1/3以下となる。そこで、本発明で、このリーチ割合を増加させて、遊技者の興趣の向上を図る。
又、図柄表示部L1、L2、L3は、図柄表示部L1、図柄表示部L2、図柄表示部L3の順序に停止する。そのため、リーチは図柄表示部L1と図柄表示部L2の図柄が一致したときであり、図柄表示部L3には無関係となっている。そのため、遊技者にとって、リーチの出現が少なく、興味が減少するため、図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄を考慮したリーチ状態を提供することが望まれている。
又、所謂、第3種のパチンコ機において、大入賞口が開く回数(ラウンド数)の選定を、常時変動している図柄表示部の図柄を権利発生時に停止させ、停止表示された図柄により決定しているものがある。これでは権利が発生した瞬間にラウンド数が決定してしまい興趣に欠けるので、ラウンド数が決定される過程を楽しむことが望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の遊技機は、複数種の図柄を第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)で可変表示し、これらの第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の停止図柄が一致すると大当りが生起する。
そして、
(a)第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄が一致して停止表示する場合には、第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄が停止表示した後に、第3図柄表示部(L3)が前記第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄と一致した図柄で停止表示可能であり、大当たりを生起する。
又、(b)第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄が一致して停止表示する場合には、先ず、第1図柄表示部(L1)の図柄が停止表示した後に、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を揃えて各図柄が判明できない速さから順次判明できる速さに可変表示するので、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)が第1図柄表示部(L1)の停止図柄と一致するか否かに興味を持つことになる。そして、その後、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を停止表示して第1図柄表示部(l1)の図柄と一致する図柄で停止表示可能であり大当たりを生起する。
【0005】
又、(c)第1図柄表示部(L1)と第3図柄表示部(L3)の図柄が一致して停止表示する場合には、先ず、第1図柄表示部(L1)の図柄が停止表示した後に、第2図柄表示部(L2)の図柄が可変中に第3図柄表示部(L3)の図柄が停止表示図柄にさしかかったときだけ図柄変動を低速で可変表示するか、或は、その停止図柄を遊技者が識別可能な時間だけ停止するので、第2図柄表示部(L2)の可変中に第3図柄表示部(L3)の停止図柄が判るので、第2図柄表示部(L2)の停止図柄に興味を持つことになる。
その後、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を停止表示して、第1図柄表示部(L1)の図柄と一致する図柄で停止表示可能であり、大当たりを生起する。
【0006】
【実施例】
(実施例1)
本発明の一実施例を、所謂、「第1種パチンコ機」を例として説明する。
遊技板2のほぼ中央部には、左から図柄表示部L1、L3、L2として表示配列してある図柄表示器Lが設けてある。又、図柄表示部L1、L2に示す図柄は図2に示すように、「0」〜「14」(図柄としてA〜O)の15種類の図柄が表示されるが、最後に停止する図柄表示部L3の図柄は、図柄表示部L1、L2に表示の「0」〜「14」の15種類の他に、「1」(図柄B)、「3」(図柄D)、「5」(図柄F)、「7」(図柄H)、「9」(図柄J)、「11」(図柄L)、「13」(図柄N)と同じ図柄であるが識別マーク(数字を黒と白)で区別する図柄(追加図柄)を付加してあり、22種類の図柄である。即ち、図柄表示部L3の追加図柄は、前記図柄表示部L1、L2の特定図柄に対応する図柄(本実施例では同じ図柄)としている。
この図柄表示器Lの頂部には普通入賞口31が付設してあり、一方、図柄表示器Lの下部には、開閉自在の普通電動役物34が配設してあると共に、数字を可変表示する普通図柄表示部H1、H2を付設する図柄表示器40が取り付けてある。39は大当りが生起のとき開口する大入賞口であって、遊技球が1個入ると賞品球として15個の遊技球を排出する。大入賞口39の左右側には普通入賞口37、38が付設してある。又、前記図柄表示器Lの左右側には普通入賞口32、33が、更に、その下部には普通入賞口35、36が各々左右に設けられていて、遊技球が1個入ることによって、賞品球として7個排出する。尚、図柄表示器Lの左右に配設のゲート44、45は、遊技球が何れかのゲートを通過することによって、前記普通図柄表示部H1、H2の図柄を可変開始する。尚、17は上皿、18は下皿、19は発射ハンドルである。
【0007】
次に前記構成の作用について説明すると、遊技球が何れかのゲート44、45を通過すると、普通図柄表示部H1、H2の図柄(3、7)が可変開始し、約7.9秒後に停止する。停止した図柄が、「3、3」或は「7、7」と揃ったとき、当たりとして、普通電動役物34を所定時間、開口する。尚、前記普通図柄表示部H1、H2で数字が揃って当たりとなる確率は1/10であり、具体的には、電源投入後から、当たり乱数に2.048ms毎に1をプラスして、0〜99(100種類)までの循環乱数を形成し、90〜99(10種類)を当たりに設定している。又、当たりの時と外れの時には、普通図柄表示部H1、H2に表示する数字の組合せは、2.048ms毎に0と1を交互とする停止図柄乱数を作成し、当たりのとき、停止図柄乱数が0のときには、普通表示部H1、H2には「3、3」を、1のときには「7、7」を表示する。反対に外れのとき、停止図柄乱数が0のときには、普通図柄表示部H1、H2には「3、7」を、1のときには「7、3」を表示する。尚、前記普通電動役物34が開状態か、或は、普通図柄表示部H1、H2の図柄が変動中に、ゲート44、45を通過する遊技球の数は、最大4個まで記憶されていて、前記普通電動役物34が閉状態となった後に、普通図柄表示部H1、H2の図柄が、遊技球数分、変動開始される。
【0008】
開口、或は狭口状態の普通電動役物34に遊技球が入ると、図柄表示部L1、L2、L3が一斉に図柄変動を開始し、所定時間後に、停止する。そして、停止した各図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、予め設定の図柄と一致したとき、大当りが生起したとして、大入賞口39を開口する。尚、大当りの確率は1/240であり、具体的には、電源投入後から、2.048ms毎に1をプラスする0〜239の循環乱数を形成し、特定の数(例えば、5)を大当りとしている。
又、大当りの時と外れの時に、各図柄表示部L1、L2に表示する図柄は15通り、図柄表示部L3に表示の図柄は22通り図柄の何れかであり、各図柄表示部L1、L2、L3に対応する図柄カウンタC1、C2(0〜14)、C3(0〜21)を設け、電源投入から2.048ms毎にカウンタC1に1をプラスして、カウンタC1が14から0となる毎に、C2に1を加算する桁上げをなす、所謂、15進演算を行う0〜14と、カウンタC2が14から0となる毎に、C3に1を加算する桁上げをなす22進演算の0〜21までの循環数を形成している。そして、大当りのときには、図柄表示部L3に対応する図柄カウンタC3の図柄を図柄表示部L1、L2にも表示して、全ての図柄表示部L1、L2、L3の図柄が同じとなるように構成してある。尚、図柄表示部L3の図柄が、例えば、1(白数字)と1(黒数字)の何れの場合にも、図柄表示部L1、L2は1(黒数字)を表示し、特定図柄で大当りのときには図柄表示部L3の図柄は1(黒数字)を表示する。反対に外れのときには、各カウンタC1、C2、C3に対応する図柄を表示するが、全てのカウンタの値が同じとなったときには、図柄表示部L3のカウンタC3に3を加えて、揃わない図柄となるようになっている。
【0009】
前記図柄表示部L1、L2、L3の各図柄が揃って、大当りとなると、大入賞口39が約25秒、或は遊技球が10個、入賞するまで開口する。その間に遊技球が大入賞口39内に形成の特定領域48に入ると、大入賞口39は一旦閉となった後、再度、開口し、この開口回数を最大16回まで繰り返し、大当りを終了する。
尚、前記図柄表示部L1、L2、L3の図柄が変動中か、或は、大入賞口39が開口状態のときに、普通電動役物34に入った遊技球は最大4個まで記憶されていて、図柄表示部L1、L2、L3の図柄が停止後、或は、大入賞口39が閉状態となったとき、入った遊技球分、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動が開始される。
【0010】
前記したパチンコ機において、大当りは、図柄表示部L3の停止図柄が黒数字、白数字に関係なく、各図柄表示部L1、L3、L2の停止図柄が揃う(「0、0、0」〜「14、14、14」)場合の22通りである。尚、前記大当りのうち、特定図柄としての大当りの組合せを、「1(黒数字)、1(黒数字)、1(黒数字)」、「3(黒数字)、3(黒数字)、3(黒数字)」、「5(黒数字)、5(黒数字)、5(黒数字)」、「7(黒数字)、7(黒数字)、7(黒数字)」、「9(黒数字)、9(黒数字)、9(黒数字)」、「11(黒数字)、11(黒数字)、11(黒数字)」、「13(黒数字)、13(黒数字)、13(黒数字)」の7通りとすると、割合は7/22で、1/3以下となり規制を満たす。
そして、前記の大当りが終了し、大当りとなったときの図柄表示部L1、L2、L3の図柄が、前記した「特定図柄」のときには、前記図柄表示器40の普通図柄表示部H1、H2での当たり確率を99/100(具体的には、当たり乱数に2.048ms毎に1をプラスして、0〜99(100種類)までの循環乱数を形成し、1〜99(99種類)を当たりに設定している。)になるように設定し、特別遊技状態を奏する。この特別遊技状態となると、当たりとなる割合が非常に高くなり、普通電動役物34の開口数が多くなって、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動が多くなり、その結果、大当りの割合が多くなる。
一方、前記特定図柄での大当りの前兆となる、図柄表示部L1、L2の図柄が揃うリーチは、7通り(「1(黒数字)、1(黒数字)」、「3(黒数字)、3(黒数字)」、「5(黒数字)、5(黒数字)」、「7(黒数字)、7(黒数字)」、「9(黒数字)、9(黒数字)」、「11(黒数字)、11(黒数字)」、「13(黒数字)、13(黒数字)」)であり、割合は7/15であり、1/3より大きい。即ち、特定図柄でリーチとなる割合(7/15)は、特定図柄で大当りとなる割合(7/22)に比して大きくなる。
このように、最後に停止する図柄表示部L3の図柄を、図柄表示部L1(L2)と同じ図柄であるが、区別可能なマークを附した図柄(追加図柄)を付加することによって、大当りの割合を変更することなく、図柄の組合せにおいて、特定図柄で大当りとなる前兆のリーチ状態の割合を増加させることができ、遊技者の興趣を誘うこととなる。
尚、前記最後に図柄を停止する図柄表示部L3の図柄は、図柄表示部L1、L2と同じ図柄である必要はなく、例えば、図柄表示部L3の図柄を、図柄表示部L1、L2に対応する絵柄等で大当りとし、その絵柄等の中で、特定絵柄に対して、特定図柄で大当りとなるように構成することであってもよい。又、図柄表示部L1、L2の図柄の種類を15種類としてあるが、それ以外の種類で構成してもよい。
【0011】
次に、図柄表示部L1、L3、L2のリーチ状態の表示に関して従来と異なる表示について、図3、図4を参照して説明する。
図柄表示部L1、L3、L2は一斉に図柄が変動開始し、所定時間経過すると、順次、図柄表示部L1、図柄表示部L2と停止し、最後に図柄表示部L3の図柄が停止するが、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致して表示する場合にも、リーチとして認識可能に表示を行うものである。
但し、規格によって、前記した様に停止順序は、図柄表示部L1、L2、L3の順序であり、且つ、図柄変動中における図柄停止時間は所定時間(0.5秒)以内である。尚、この規格が変更となったときには、例えば、図柄表示部L2と図柄表示部L3の図柄を同時に停止するように構成することもできる。
この可変表示を図3を参照して説明すると、先ず、図柄表示部L1の図柄(図柄H)が停止しても、図柄表示部L3、L2は可変中である(イ)。そして、図柄表示部L3の停止図柄と図柄表示部L1の停止図柄が一致して表示するときには、図柄表示部L2の図柄は可変中であるが、図柄表示部L3は停止図柄にさしかかったときだけ、判明できる程度に低速で可変表示したり、前記の停止時間(0.5秒)以内の0.4秒だけ図柄を停止させるようにする(ロ)。この状態を見ることによって、遊技者は図柄表示部L1、L3の停止図柄が少なくとも一致し、リーチとなることを認識できるし、図柄表示部L2の停止図柄に大当りとなる期待をよせる。そして、停止順序を変更することなく、図柄表示部L2の図柄(数字0、図柄A)を停止した後(ハ)に、図柄表示部L3の図柄を停止し、各図柄表示部L1、L3、L2の停止図柄(7(黒)、7(黒)、0(白))を表示する(ニ)。
この様に、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致するときに、前記のように、リーチ状態として、図柄表示部L3の停止図柄を予め遊技者に知らせることによって、少なくとも、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致することを予め認識しながら遊技することができるため、今まで以上に、リーチ状態となる割合が増加し、大当りとなる期待感を提供することができる。
尚、図柄表示部L1、L3、L2の図柄表示の制御方法はよく知られた方法において、図柄表示部L3の図柄が前記条件と一致する図柄において0.4秒停止し、経過後は高速可変するように制御すればよいため、説明を略す。
又、前記例においては、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致したときをリーチとして図柄表示部L3の停止図柄を予め認識可能にしているが、大当り終了後に、その大当りが特定図柄であったときに限定して実施するように構成してもよい。
【0012】
次に、図4は図柄表示部L2と図柄表示部L3の停止図柄が一致するときの表示に関するものであって、前記図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致するときと同じである。
図柄表示部L1の図柄(図柄A)が停止しても、図柄表示部L3、L2は可変中である(イ)。そして、図柄表示部L3の停止図柄と図柄表示部L2の停止図柄が一致して表示するときには、図柄表示部L3、L2の図柄を揃って可変表示し、各図柄が判明できない早さから順次判明できる早さとする(ロ)。この状態を見ることによって、遊技者は図柄表示部L2と図柄表示部L3が同じ停止図柄であり、リーチとなることを認識する。そして、図柄表示部L3、L2の図柄を揃えて、更にゆっくりと可変表示する(ハ)。遊技者は、図柄表示部L3、L2の揃った図柄が、図柄表示部L1の図柄と一致して停止すると大当りとなるため、どの図柄で停止するか期待をよせる。その後、図柄表示部L2、L3の停止順序を変更することなく、図柄表示部L2の図柄(数字7、図柄H)を停止した後に、図柄表示部L3の図柄(数字7、図柄H)を停止する(ニ)。尚、前記図柄表示部L2の図柄が停止した後、図柄表示部L3の図柄が停止する迄の時間は、一瞬の違いであり、遊技者にとっては同時に停止したと認識する。又、規格が変更となり、この様な場合には、図柄表示部L2と図柄表示部L3の図柄を同時に表示するように構成することもできる。
この様に、図柄表示部L3、L2の停止図柄が一致するときに、通常とは異なり、図柄表示部L3、L2の図柄を揃って表示することによって、リーチ状態を増加させるし、これらの図柄がゆっくりと変動し、図柄表示部L1と同じ図柄で停止して、大当りとなるか、図柄変動中、大いに興趣が沸く。又、図柄表示部L1、L2、L3に停止表示される図柄が、予め決められた図柄の組合せのときには、図柄表示部L1、L2、L3の図柄を揃って可変表示するようにしてもよい。
【0013】
(実施例2)
次に、本発明の実施例として、所謂、「3回権利もの」のパチンコ機を取り上げる。尚、このパチンコ機はよく知られているため、概略説明する。
図5はパチンコ機の正面を示し、遊技板2の上に、ほぼ円状に設けられた外レール3aと内レール3bに囲まれた領域が遊技領域となり、該遊技領域のほぼ中央には後記で詳述する、図柄表示器(普通図柄表示器)5が配置されている。この普通図柄表示器5は、1枚の液晶板、或は複数枚の液晶板等で構成し、各種の図柄が可変表示可能としてあり、図6に示す状態は、左から図柄表示部L1、L3、L2として表示配列してある。又、図柄表示部L1、L2には、実施例1と同じ図2に示すように、「0」〜「14」(図柄としてA〜O)の15種類の図柄が表示されるが、最後に停止する図柄表示部L3の図柄は、図柄表示部L1、L2に表示の「0」〜「14」の15種類の他に、「1」(図柄B)、「3」(図柄D)、「5」(図柄F)、「7」(図柄H)、「9」(図柄J)、「11」(図柄L)、「13」(図柄N)と同じ図柄であるが識別マーク(数字を黒と白)で区別する図柄(追加図柄)を付加してあり、22種類の図柄である。又、前記図柄表示部L1、L3、L2の下には、後記で詳述する権利発生後のラウンド回数を表示するラウンド選定表示器L4が付設してある。
普通図柄表示器5の下には、遊技球の通過が可能な特定通過領域7(以下、中央ゲートという。)が設けられ、遊技球がこの中央ゲート7を通過すると、前記図柄表示部L1、L3、L2の図柄は一斉に変動を開始する。そして、所定時間経過後に、図柄表示部L1、L2、L3の順に図柄を停止させ、各図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、全て同じ、「0、0、0」〜「14、14、14」(表示部L3の停止図柄は、識別マークである数字が黒か白に関係なく)の22通りのとき、大当りを発生させる。尚、大当り、リーチ(図柄表示部L1、L2が同じ図柄)のときの停止図柄の選定方法は、実施例1と同じであるため説明を略す。この大当りが発生すると、普通電動役物8に付設の開閉可能な開閉扉9が約5.7秒間、開状態を維持するか、約5.7秒間経過前であっても遊技球が5個(後述の保持部10に保持されているときには6個)入賞したときには閉状態となる。尚、この普通電動役物8の中央部には、落下する遊技球を保持する保持部10が形成されていて、前記条件で、開閉扉9を閉じたとき、保持部10に載置された遊技球は普通電動役物8の後下部に設置の特別装置作動領域12を通過することによって「権利」が発生する。この「権利」発生中に、始動入賞装置4に付設の反時計方向に10秒で1回転する回転体16に保持された遊技球が、始動入賞口(図示略)に入ることによって、大入賞口15は所定時間(例えば、約9.8秒)、開口状態を維持した後閉となるか、前記所定時間内であっても、遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞すると閉となって、多量の賞品球の排出を可能としている。尚、1回目の権利終了後は、後2回権利が発生するまでの間に限り通常状態において、大当りを発生する確率が高くなるように制御されるので、1回目の権利中に獲得した賞品球と併せて、計3回の権利中に獲得した賞品球を景品と交換することとなる。
【0014】
本実施例の図柄表示部L1、L2に可変表示する全図柄は15通り、最後に停止する図柄表示部L3に表示の図柄は22種類である。これらは、実施例1と同じ構成である。
又、本形式の3回権利もののパチンコ機においても、リーチ状態を、図3、図4に示すように表示することも可能であることは言うまでもない。
図6、図7は、前記3回権利もののパチンコ機に対し、権利が発生して多数の賞品球を付与する生起回数(ラウンド回数)の決定及び表示方法についてである。図6は普通図柄表示器5の拡大図であって、図柄表示部L1、L3、L2の下部に、ラウンド回数を選定する手段としてのラウンド選定表示器L4が設けてあり、図7は、図柄表示部L1、L3、L2に、前記で決定したラウンド数を表示するものである。
尚、このラウンド選定表示器L4は可変表示可能であって、表示する図柄は、前記図柄表示部L1と同じ図柄(図2)であり、停止図柄によって、例えば、停止図柄が「1、3、5、7、9、11、13」のときには許容ラウンド数は16回、それ以外は5回に選定される。
具体的に説明すると、遊技球が中央ゲート7を通過して、図柄表示部L1、L3、L2の停止図柄が揃って大当りが生起し、その後、遊技球が普通電動役物8の後下部に設置の特別装置作動領域12を通過することによって「権利(特別遊技状態)」が発生する。その後、前記ラウンド選定表示器L4を所定時間可変表示させた後に停止させる(或は、遊技者にとって認識できない早さで図柄を常時変動させておいて、遊技球が特別装置作動領域12を通過したことによって、遊技者に対して認識できる程度に変動速度を落し、所定時間後に図柄を停止させてもよい)。そして、その停止図柄が「1、3、5、7、9、11、13」のときには許容ラウンド数は16、それ以外は5として、普通図柄表示器5の図柄表示部L1、L3、L2に表示し、始動入賞装置4に入る許容技球数は前記ラウンド数となり、大入賞口15が開く回数が決定される。
図7は、権利発生後に、前記ラウンド選定表示器L4で選定されたラウンド数を権利発生毎に示すものであり、1回目の権利中には、図柄表示部L1に1回目の権利発生後に、ラウンド選定表示器L4で選定されたラウンド数、例えば、「5」を表示する。次に、2回目の権利中には、1回目のラウンド数「5」を図柄表示部L1に表示すると共に、2回目の権利発生後に前記ラウンド選定表示器L4で選定のラウンド数、例えば、「16」を図柄表示部L3に表示する。同様に、3回目の権利中には、1回目及び2回目のラウンド数と共に、図柄表示部L2に、例えば、「5」を表示する。又、権利中は、表示部に大入賞口への入賞個数や、そのときのラウンド数を表示し、権利消滅後に、選定されたラウンド数を表示するようにしてもよい。
【0015】
前記した様に、権利(特別遊技状態)が発生した後に許容ラウンド数が決定されるため、遊技者は何れの図柄で大当たり(リーチ)となっても、新たにラウンド数が選定され、大きな数のラウンド数を得る可能性があるので、大きな興趣を得る。即ち、従来のようにリーチ(大当り)段階での図柄によって、判ってしまうことがなく、新たに選定されるため、権利発生後の楽しみが増える。
又、各権利(特別遊技状態)毎にラウンド数を表示することによって、どのようなラウンド数の経過があったのか、一目で判るし、現在何回目の特別遊技状態中であるかも知ることができる。又、この様に表示することによって、遊技店において、例えば、ラウンド数の表示が、「16、16、16」の場合には獲得賞品球数が多いので景品と交換するように遊技者に知らせ、「5、5、5」のように獲得賞品球数が少ないときには、景品に交換することなく、遊技の続行を可能とする判断情報となり、サービスの向上に寄与する。
尚、前記例において、図柄表示部L1、L3、L2にはラウンド数を表示してあるが、ラウンド選定表示器L4での停止図柄であってもよい。又、ラウンド数の選定にラウンド選定表示器L4を別途設けているが、1回目の権利発生後には図柄表示部L1で図柄変動させ、2回目の権利に対しては図柄表示部L3、3回目には図柄表示部L2で図柄変動させた後、各々の結果を図柄表示部L1、L2、L3に表示するように構成することもできる。
【0016】
次に、図8〜図10にリーチ(図柄表示部L1、L2の図柄が揃う)となった後の、図柄表示部L3の停止図柄に到る過程について説明する。
図8は、所謂、権利もののパチンコ機に適用するために、前記図5に示す図柄表示器5を変形したものであって、一枚の液晶で構成され、図柄表示部L1、L2、L3と襖絵部L5に区画形成して図柄を表示する。又、図9は図柄表示部L1、L2、L3に表わす図柄であって、図柄表示部L1、L2には「数字」が8種類と、「絵」が4種類の計12種類が表示され、図柄表示部L3には「数字」が10種類と「絵」が9種類(尚、同じ桜の絵を5個含む)で計19種類が表示される。尚、大当りとなる図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄は、全て同じ図柄が揃った12通りである。
遊技球が中央ゲート7(図5)を通過すると、前記図柄表示部L1、L2、L3の図柄は一斉に変動を開始する。そして、所定時間経過後に、図柄表示部L1、L2、L3の順に図柄を停止させ、各図柄表示部L1、L2の停止図柄が揃ったとき(例えば、図8に示す「一」で揃った時)には、リーチとなって、先ず、襖絵部L5が左右に開くように表示され、図10(イ)に示す「壷」の絵と共に「勝負」と表示される。尚、図柄表示部L3の図柄は可変を維持している。その後、襖絵部L5には、図10に示す、「奇数」(ロ)、「偶数」(ハ)、「絵」(ニ)、「寿」(ホ)、「?」(ヘ)の何れかが表示され、図柄表示部L3で停止する図柄が暗示される。即ち、襖絵部L5に図10に示す「奇数」(ロ)が表示されたときには、図柄表示部L3には奇数の数字(一、三、五、七、九)の何れかが選択される。その結果、図8に示す「一」でリーチのときには大当りとなる可能性があることを遊技者に知らせる。「偶数」のときには、偶数の数字(二、四、六、八、十)であるため、奇数の数字で揃ってリーチの場合には外れとなることが判る。又、「絵」であれば絵(桜、王、中、坊主、サイコロ)が選択されるため、「絵」でリーチでない場合には外れとなることが認識可能となる。「寿」を表示したときには、図柄表示部L3には図柄表示部L1(L2)と同じ停止図柄が表示される可能性を高くしてあるため(例えば、99パーセントの確率で大当りとする)、遊技者は、この段階で大当りとなる可能性が高いことを知ることとなる。又、「?」の時には、そのまま「?」を表示する場合には全ての図柄(数字一〜十と9種類の絵)の何れかが選択されるため、図柄表示部L3の図柄が停止するまで、大当りとなるか不明である。一方、「?」を表示後、図9の(ト)に示す図柄(「大吉」が一箇所と「ドクロ」が複数のルーレットを構成する図柄)が表示される場合があり、この場合には、ルーレットが回転して、「大吉」か「ドクロ」が選択される。ルーレットが「大吉」を指した場合には、図柄表示部L3に停止する図柄は、図柄表示部L1(L2)と同じ図柄か、相隣りの図柄で停止するため、大当りとなることに期待をいだくが、「ドクロ」が選定されたときには外れであるため、図柄表示部L3を早期に停止表示して、図8に示す状態とする。又、「ドクロ」が選定された場合でも、僅かであるが大当りとなる可能性を残しておいてもよい。
尚、前記大当りとなった後には、襖絵部L5に「大当たり」を祝福する図柄(図略)が表示される。この大当りが発生して、遊技球が、普通電動役物8の後下部に設置の特別装置作動領域12を通過することによって「権利」が発生する。この段階で、襖絵部L5に「右打ち」(図示略)を表示して、遊技者に、始動入賞装置4に向かって打つように注意を促して、権利発生中の遊技を有利にするために報知する。
前記のように、図柄表示部L1、L2の図柄が揃ってリーチとなった後に、予め、図柄表示部L3の停止図柄を種類別等に区分けして予知可能に構成してあるため、遊技者にとって、早期に落胆したり、反対に、大当りとなる期待感を抱きながら遊技ができて、面白味を発揮することができる。
尚、前記各実施例は、前記記載の形式のパチンコ機に限定されないし、他の遊技機に対しても有効である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の遊技機は、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の停止図柄が一致する場合には、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を揃えて可変表示するので、第1図柄表示部(L1)の停止図柄と一致するか否かに興味を持つことになるし、第1図柄表示部(L1)と第3図柄表示部(L3)の停止図柄が一致する場合には、第2図柄表示部(L2)の可変中に第3図柄表示部(L3)の停止図柄が判るので、第2図柄表示部(L2)の停止図柄に興味を持つことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパチンコ機の正面図である。
【図2】図柄表示部で可変表示する図柄を示す図である。
【図3】図柄表示部でリーチ状態に対する図柄停止方法を示す図である。
【図4】図柄表示部でリーチ状態に対する他の図柄停止方法を示す図である。
【図5】実施例2のパチンコ機の正面図である。
【図6】図柄表示器の拡大図である。
【図7】図柄表示部でのラウンド数を示す推移図である。
【図8】他の図柄表示器を示す図である。
【図9】図柄表示部での図柄を示す図である。
【図10】図柄表示器で表す図柄を説明する図である。
【図11】従来の図柄表示部L1、L2、L3で可変表示する図柄を示す図である。
【符号の説明】
4 始動入賞装置
5 図柄表示器(普通図柄表示器)
7 特定通過領域
8 普通電動役物
12 特別装置作動領域
15 大入賞口
L 図柄表示器
L1、L2、L3 図柄表示部
L4 ラウンド選定表示器
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技機としてのパチンコ機の表示器に関し、より詳細には、リーチ状態の表示、特別遊技状態発生後のラウンド数の表示等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機には、複数種の図柄を、複数の図柄表示部に可変表示可能な図柄表示器を有していて、遊技機が特定領域を通過することによって、前記図柄表示部の図柄が所定時間変動後に停止するものがある。例えば、図柄表示部を3個の表示部L1、L2、L3で構成し、各図柄表示部で可変表示される図柄として、図11に示すように、「0〜14(図柄としてA〜O)」までの15種類としている。そして、遊技球が特定領域を通過すると、一斉に、図柄表示部L1、L2、L3の図柄が可変表示され、所定時間後に、まず、図柄表示部L1が停止し、続いて、図柄表示部L2が、最後に図柄表示部L3の順序に停止する。そして、図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、全て同じ図柄、「0、0、0」〜「14、14、14」の15通りの組合せのときには、大当りを生起する。又、図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、黒数字の「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の5種類の図柄(特定図柄)で揃ったときには、大当り終了後に普通電動役物の当たり確率を大きくして、結果的に、大当りを生起し易くしている。尚、この特定図柄は、パチンコ機の種類により、大当りを生起させる図柄と同数の場合や、それ未満の数(例えば、大当り図柄の1/3以下)である場合がある。ここでは、前記例のように5種類の図柄を選定している。
尚、前記図柄表示部L1とL2が同じ図柄で停止する場合には、所謂、リーチ状態として、最後に停止する図柄表示部L3が前記図柄表示部L1(L2)と同じ図柄となって大当りを生起するか、遊技者にとって興味があるため、図柄表示部L3の図柄可変速度をゆっくり変動させながら停止するようになっている。
又、所謂、第3種のパチンコ機にあって、権利発生後に大入賞口が開く回数(ラウンド数)の選定を、大当りとなる図柄表示部の停止図柄で決定して、遊技者に興趣を与えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のパチンコ機において、大当りを生起した後、特別遊技状態(例えば、普通電動役物が高確率)となる割合は、1/3以下であるため、大当りを生起する前段階のリーチ図柄、即ち、図柄表示部L1、L2の停止図柄が遊技者にとって興味を引くこととなるが、この割合も1/3以下となる。そこで、本発明で、このリーチ割合を増加させて、遊技者の興趣の向上を図る。
又、図柄表示部L1、L2、L3は、図柄表示部L1、図柄表示部L2、図柄表示部L3の順序に停止する。そのため、リーチは図柄表示部L1と図柄表示部L2の図柄が一致したときであり、図柄表示部L3には無関係となっている。そのため、遊技者にとって、リーチの出現が少なく、興味が減少するため、図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄を考慮したリーチ状態を提供することが望まれている。
又、所謂、第3種のパチンコ機において、大入賞口が開く回数(ラウンド数)の選定を、常時変動している図柄表示部の図柄を権利発生時に停止させ、停止表示された図柄により決定しているものがある。これでは権利が発生した瞬間にラウンド数が決定してしまい興趣に欠けるので、ラウンド数が決定される過程を楽しむことが望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の遊技機は、複数種の図柄を第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)で可変表示し、これらの第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の停止図柄が一致すると大当りが生起する。
そして、
(a)第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄が一致して停止表示する場合には、第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄が停止表示した後に、第3図柄表示部(L3)が前記第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄と一致した図柄で停止表示可能であり、大当たりを生起する。
又、(b)第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄が一致して停止表示する場合には、先ず、第1図柄表示部(L1)の図柄が停止表示した後に、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を揃えて各図柄が判明できない速さから順次判明できる速さに可変表示するので、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)が第1図柄表示部(L1)の停止図柄と一致するか否かに興味を持つことになる。そして、その後、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を停止表示して第1図柄表示部(l1)の図柄と一致する図柄で停止表示可能であり大当たりを生起する。
【0005】
又、(c)第1図柄表示部(L1)と第3図柄表示部(L3)の図柄が一致して停止表示する場合には、先ず、第1図柄表示部(L1)の図柄が停止表示した後に、第2図柄表示部(L2)の図柄が可変中に第3図柄表示部(L3)の図柄が停止表示図柄にさしかかったときだけ図柄変動を低速で可変表示するか、或は、その停止図柄を遊技者が識別可能な時間だけ停止するので、第2図柄表示部(L2)の可変中に第3図柄表示部(L3)の停止図柄が判るので、第2図柄表示部(L2)の停止図柄に興味を持つことになる。
その後、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を停止表示して、第1図柄表示部(L1)の図柄と一致する図柄で停止表示可能であり、大当たりを生起する。
【0006】
【実施例】
(実施例1)
本発明の一実施例を、所謂、「第1種パチンコ機」を例として説明する。
遊技板2のほぼ中央部には、左から図柄表示部L1、L3、L2として表示配列してある図柄表示器Lが設けてある。又、図柄表示部L1、L2に示す図柄は図2に示すように、「0」〜「14」(図柄としてA〜O)の15種類の図柄が表示されるが、最後に停止する図柄表示部L3の図柄は、図柄表示部L1、L2に表示の「0」〜「14」の15種類の他に、「1」(図柄B)、「3」(図柄D)、「5」(図柄F)、「7」(図柄H)、「9」(図柄J)、「11」(図柄L)、「13」(図柄N)と同じ図柄であるが識別マーク(数字を黒と白)で区別する図柄(追加図柄)を付加してあり、22種類の図柄である。即ち、図柄表示部L3の追加図柄は、前記図柄表示部L1、L2の特定図柄に対応する図柄(本実施例では同じ図柄)としている。
この図柄表示器Lの頂部には普通入賞口31が付設してあり、一方、図柄表示器Lの下部には、開閉自在の普通電動役物34が配設してあると共に、数字を可変表示する普通図柄表示部H1、H2を付設する図柄表示器40が取り付けてある。39は大当りが生起のとき開口する大入賞口であって、遊技球が1個入ると賞品球として15個の遊技球を排出する。大入賞口39の左右側には普通入賞口37、38が付設してある。又、前記図柄表示器Lの左右側には普通入賞口32、33が、更に、その下部には普通入賞口35、36が各々左右に設けられていて、遊技球が1個入ることによって、賞品球として7個排出する。尚、図柄表示器Lの左右に配設のゲート44、45は、遊技球が何れかのゲートを通過することによって、前記普通図柄表示部H1、H2の図柄を可変開始する。尚、17は上皿、18は下皿、19は発射ハンドルである。
【0007】
次に前記構成の作用について説明すると、遊技球が何れかのゲート44、45を通過すると、普通図柄表示部H1、H2の図柄(3、7)が可変開始し、約7.9秒後に停止する。停止した図柄が、「3、3」或は「7、7」と揃ったとき、当たりとして、普通電動役物34を所定時間、開口する。尚、前記普通図柄表示部H1、H2で数字が揃って当たりとなる確率は1/10であり、具体的には、電源投入後から、当たり乱数に2.048ms毎に1をプラスして、0〜99(100種類)までの循環乱数を形成し、90〜99(10種類)を当たりに設定している。又、当たりの時と外れの時には、普通図柄表示部H1、H2に表示する数字の組合せは、2.048ms毎に0と1を交互とする停止図柄乱数を作成し、当たりのとき、停止図柄乱数が0のときには、普通表示部H1、H2には「3、3」を、1のときには「7、7」を表示する。反対に外れのとき、停止図柄乱数が0のときには、普通図柄表示部H1、H2には「3、7」を、1のときには「7、3」を表示する。尚、前記普通電動役物34が開状態か、或は、普通図柄表示部H1、H2の図柄が変動中に、ゲート44、45を通過する遊技球の数は、最大4個まで記憶されていて、前記普通電動役物34が閉状態となった後に、普通図柄表示部H1、H2の図柄が、遊技球数分、変動開始される。
【0008】
開口、或は狭口状態の普通電動役物34に遊技球が入ると、図柄表示部L1、L2、L3が一斉に図柄変動を開始し、所定時間後に、停止する。そして、停止した各図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、予め設定の図柄と一致したとき、大当りが生起したとして、大入賞口39を開口する。尚、大当りの確率は1/240であり、具体的には、電源投入後から、2.048ms毎に1をプラスする0〜239の循環乱数を形成し、特定の数(例えば、5)を大当りとしている。
又、大当りの時と外れの時に、各図柄表示部L1、L2に表示する図柄は15通り、図柄表示部L3に表示の図柄は22通り図柄の何れかであり、各図柄表示部L1、L2、L3に対応する図柄カウンタC1、C2(0〜14)、C3(0〜21)を設け、電源投入から2.048ms毎にカウンタC1に1をプラスして、カウンタC1が14から0となる毎に、C2に1を加算する桁上げをなす、所謂、15進演算を行う0〜14と、カウンタC2が14から0となる毎に、C3に1を加算する桁上げをなす22進演算の0〜21までの循環数を形成している。そして、大当りのときには、図柄表示部L3に対応する図柄カウンタC3の図柄を図柄表示部L1、L2にも表示して、全ての図柄表示部L1、L2、L3の図柄が同じとなるように構成してある。尚、図柄表示部L3の図柄が、例えば、1(白数字)と1(黒数字)の何れの場合にも、図柄表示部L1、L2は1(黒数字)を表示し、特定図柄で大当りのときには図柄表示部L3の図柄は1(黒数字)を表示する。反対に外れのときには、各カウンタC1、C2、C3に対応する図柄を表示するが、全てのカウンタの値が同じとなったときには、図柄表示部L3のカウンタC3に3を加えて、揃わない図柄となるようになっている。
【0009】
前記図柄表示部L1、L2、L3の各図柄が揃って、大当りとなると、大入賞口39が約25秒、或は遊技球が10個、入賞するまで開口する。その間に遊技球が大入賞口39内に形成の特定領域48に入ると、大入賞口39は一旦閉となった後、再度、開口し、この開口回数を最大16回まで繰り返し、大当りを終了する。
尚、前記図柄表示部L1、L2、L3の図柄が変動中か、或は、大入賞口39が開口状態のときに、普通電動役物34に入った遊技球は最大4個まで記憶されていて、図柄表示部L1、L2、L3の図柄が停止後、或は、大入賞口39が閉状態となったとき、入った遊技球分、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動が開始される。
【0010】
前記したパチンコ機において、大当りは、図柄表示部L3の停止図柄が黒数字、白数字に関係なく、各図柄表示部L1、L3、L2の停止図柄が揃う(「0、0、0」〜「14、14、14」)場合の22通りである。尚、前記大当りのうち、特定図柄としての大当りの組合せを、「1(黒数字)、1(黒数字)、1(黒数字)」、「3(黒数字)、3(黒数字)、3(黒数字)」、「5(黒数字)、5(黒数字)、5(黒数字)」、「7(黒数字)、7(黒数字)、7(黒数字)」、「9(黒数字)、9(黒数字)、9(黒数字)」、「11(黒数字)、11(黒数字)、11(黒数字)」、「13(黒数字)、13(黒数字)、13(黒数字)」の7通りとすると、割合は7/22で、1/3以下となり規制を満たす。
そして、前記の大当りが終了し、大当りとなったときの図柄表示部L1、L2、L3の図柄が、前記した「特定図柄」のときには、前記図柄表示器40の普通図柄表示部H1、H2での当たり確率を99/100(具体的には、当たり乱数に2.048ms毎に1をプラスして、0〜99(100種類)までの循環乱数を形成し、1〜99(99種類)を当たりに設定している。)になるように設定し、特別遊技状態を奏する。この特別遊技状態となると、当たりとなる割合が非常に高くなり、普通電動役物34の開口数が多くなって、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動が多くなり、その結果、大当りの割合が多くなる。
一方、前記特定図柄での大当りの前兆となる、図柄表示部L1、L2の図柄が揃うリーチは、7通り(「1(黒数字)、1(黒数字)」、「3(黒数字)、3(黒数字)」、「5(黒数字)、5(黒数字)」、「7(黒数字)、7(黒数字)」、「9(黒数字)、9(黒数字)」、「11(黒数字)、11(黒数字)」、「13(黒数字)、13(黒数字)」)であり、割合は7/15であり、1/3より大きい。即ち、特定図柄でリーチとなる割合(7/15)は、特定図柄で大当りとなる割合(7/22)に比して大きくなる。
このように、最後に停止する図柄表示部L3の図柄を、図柄表示部L1(L2)と同じ図柄であるが、区別可能なマークを附した図柄(追加図柄)を付加することによって、大当りの割合を変更することなく、図柄の組合せにおいて、特定図柄で大当りとなる前兆のリーチ状態の割合を増加させることができ、遊技者の興趣を誘うこととなる。
尚、前記最後に図柄を停止する図柄表示部L3の図柄は、図柄表示部L1、L2と同じ図柄である必要はなく、例えば、図柄表示部L3の図柄を、図柄表示部L1、L2に対応する絵柄等で大当りとし、その絵柄等の中で、特定絵柄に対して、特定図柄で大当りとなるように構成することであってもよい。又、図柄表示部L1、L2の図柄の種類を15種類としてあるが、それ以外の種類で構成してもよい。
【0011】
次に、図柄表示部L1、L3、L2のリーチ状態の表示に関して従来と異なる表示について、図3、図4を参照して説明する。
図柄表示部L1、L3、L2は一斉に図柄が変動開始し、所定時間経過すると、順次、図柄表示部L1、図柄表示部L2と停止し、最後に図柄表示部L3の図柄が停止するが、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致して表示する場合にも、リーチとして認識可能に表示を行うものである。
但し、規格によって、前記した様に停止順序は、図柄表示部L1、L2、L3の順序であり、且つ、図柄変動中における図柄停止時間は所定時間(0.5秒)以内である。尚、この規格が変更となったときには、例えば、図柄表示部L2と図柄表示部L3の図柄を同時に停止するように構成することもできる。
この可変表示を図3を参照して説明すると、先ず、図柄表示部L1の図柄(図柄H)が停止しても、図柄表示部L3、L2は可変中である(イ)。そして、図柄表示部L3の停止図柄と図柄表示部L1の停止図柄が一致して表示するときには、図柄表示部L2の図柄は可変中であるが、図柄表示部L3は停止図柄にさしかかったときだけ、判明できる程度に低速で可変表示したり、前記の停止時間(0.5秒)以内の0.4秒だけ図柄を停止させるようにする(ロ)。この状態を見ることによって、遊技者は図柄表示部L1、L3の停止図柄が少なくとも一致し、リーチとなることを認識できるし、図柄表示部L2の停止図柄に大当りとなる期待をよせる。そして、停止順序を変更することなく、図柄表示部L2の図柄(数字0、図柄A)を停止した後(ハ)に、図柄表示部L3の図柄を停止し、各図柄表示部L1、L3、L2の停止図柄(7(黒)、7(黒)、0(白))を表示する(ニ)。
この様に、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致するときに、前記のように、リーチ状態として、図柄表示部L3の停止図柄を予め遊技者に知らせることによって、少なくとも、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致することを予め認識しながら遊技することができるため、今まで以上に、リーチ状態となる割合が増加し、大当りとなる期待感を提供することができる。
尚、図柄表示部L1、L3、L2の図柄表示の制御方法はよく知られた方法において、図柄表示部L3の図柄が前記条件と一致する図柄において0.4秒停止し、経過後は高速可変するように制御すればよいため、説明を略す。
又、前記例においては、図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致したときをリーチとして図柄表示部L3の停止図柄を予め認識可能にしているが、大当り終了後に、その大当りが特定図柄であったときに限定して実施するように構成してもよい。
【0012】
次に、図4は図柄表示部L2と図柄表示部L3の停止図柄が一致するときの表示に関するものであって、前記図柄表示部L1と図柄表示部L3の停止図柄が一致するときと同じである。
図柄表示部L1の図柄(図柄A)が停止しても、図柄表示部L3、L2は可変中である(イ)。そして、図柄表示部L3の停止図柄と図柄表示部L2の停止図柄が一致して表示するときには、図柄表示部L3、L2の図柄を揃って可変表示し、各図柄が判明できない早さから順次判明できる早さとする(ロ)。この状態を見ることによって、遊技者は図柄表示部L2と図柄表示部L3が同じ停止図柄であり、リーチとなることを認識する。そして、図柄表示部L3、L2の図柄を揃えて、更にゆっくりと可変表示する(ハ)。遊技者は、図柄表示部L3、L2の揃った図柄が、図柄表示部L1の図柄と一致して停止すると大当りとなるため、どの図柄で停止するか期待をよせる。その後、図柄表示部L2、L3の停止順序を変更することなく、図柄表示部L2の図柄(数字7、図柄H)を停止した後に、図柄表示部L3の図柄(数字7、図柄H)を停止する(ニ)。尚、前記図柄表示部L2の図柄が停止した後、図柄表示部L3の図柄が停止する迄の時間は、一瞬の違いであり、遊技者にとっては同時に停止したと認識する。又、規格が変更となり、この様な場合には、図柄表示部L2と図柄表示部L3の図柄を同時に表示するように構成することもできる。
この様に、図柄表示部L3、L2の停止図柄が一致するときに、通常とは異なり、図柄表示部L3、L2の図柄を揃って表示することによって、リーチ状態を増加させるし、これらの図柄がゆっくりと変動し、図柄表示部L1と同じ図柄で停止して、大当りとなるか、図柄変動中、大いに興趣が沸く。又、図柄表示部L1、L2、L3に停止表示される図柄が、予め決められた図柄の組合せのときには、図柄表示部L1、L2、L3の図柄を揃って可変表示するようにしてもよい。
【0013】
(実施例2)
次に、本発明の実施例として、所謂、「3回権利もの」のパチンコ機を取り上げる。尚、このパチンコ機はよく知られているため、概略説明する。
図5はパチンコ機の正面を示し、遊技板2の上に、ほぼ円状に設けられた外レール3aと内レール3bに囲まれた領域が遊技領域となり、該遊技領域のほぼ中央には後記で詳述する、図柄表示器(普通図柄表示器)5が配置されている。この普通図柄表示器5は、1枚の液晶板、或は複数枚の液晶板等で構成し、各種の図柄が可変表示可能としてあり、図6に示す状態は、左から図柄表示部L1、L3、L2として表示配列してある。又、図柄表示部L1、L2には、実施例1と同じ図2に示すように、「0」〜「14」(図柄としてA〜O)の15種類の図柄が表示されるが、最後に停止する図柄表示部L3の図柄は、図柄表示部L1、L2に表示の「0」〜「14」の15種類の他に、「1」(図柄B)、「3」(図柄D)、「5」(図柄F)、「7」(図柄H)、「9」(図柄J)、「11」(図柄L)、「13」(図柄N)と同じ図柄であるが識別マーク(数字を黒と白)で区別する図柄(追加図柄)を付加してあり、22種類の図柄である。又、前記図柄表示部L1、L3、L2の下には、後記で詳述する権利発生後のラウンド回数を表示するラウンド選定表示器L4が付設してある。
普通図柄表示器5の下には、遊技球の通過が可能な特定通過領域7(以下、中央ゲートという。)が設けられ、遊技球がこの中央ゲート7を通過すると、前記図柄表示部L1、L3、L2の図柄は一斉に変動を開始する。そして、所定時間経過後に、図柄表示部L1、L2、L3の順に図柄を停止させ、各図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄が、全て同じ、「0、0、0」〜「14、14、14」(表示部L3の停止図柄は、識別マークである数字が黒か白に関係なく)の22通りのとき、大当りを発生させる。尚、大当り、リーチ(図柄表示部L1、L2が同じ図柄)のときの停止図柄の選定方法は、実施例1と同じであるため説明を略す。この大当りが発生すると、普通電動役物8に付設の開閉可能な開閉扉9が約5.7秒間、開状態を維持するか、約5.7秒間経過前であっても遊技球が5個(後述の保持部10に保持されているときには6個)入賞したときには閉状態となる。尚、この普通電動役物8の中央部には、落下する遊技球を保持する保持部10が形成されていて、前記条件で、開閉扉9を閉じたとき、保持部10に載置された遊技球は普通電動役物8の後下部に設置の特別装置作動領域12を通過することによって「権利」が発生する。この「権利」発生中に、始動入賞装置4に付設の反時計方向に10秒で1回転する回転体16に保持された遊技球が、始動入賞口(図示略)に入ることによって、大入賞口15は所定時間(例えば、約9.8秒)、開口状態を維持した後閉となるか、前記所定時間内であっても、遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞すると閉となって、多量の賞品球の排出を可能としている。尚、1回目の権利終了後は、後2回権利が発生するまでの間に限り通常状態において、大当りを発生する確率が高くなるように制御されるので、1回目の権利中に獲得した賞品球と併せて、計3回の権利中に獲得した賞品球を景品と交換することとなる。
【0014】
本実施例の図柄表示部L1、L2に可変表示する全図柄は15通り、最後に停止する図柄表示部L3に表示の図柄は22種類である。これらは、実施例1と同じ構成である。
又、本形式の3回権利もののパチンコ機においても、リーチ状態を、図3、図4に示すように表示することも可能であることは言うまでもない。
図6、図7は、前記3回権利もののパチンコ機に対し、権利が発生して多数の賞品球を付与する生起回数(ラウンド回数)の決定及び表示方法についてである。図6は普通図柄表示器5の拡大図であって、図柄表示部L1、L3、L2の下部に、ラウンド回数を選定する手段としてのラウンド選定表示器L4が設けてあり、図7は、図柄表示部L1、L3、L2に、前記で決定したラウンド数を表示するものである。
尚、このラウンド選定表示器L4は可変表示可能であって、表示する図柄は、前記図柄表示部L1と同じ図柄(図2)であり、停止図柄によって、例えば、停止図柄が「1、3、5、7、9、11、13」のときには許容ラウンド数は16回、それ以外は5回に選定される。
具体的に説明すると、遊技球が中央ゲート7を通過して、図柄表示部L1、L3、L2の停止図柄が揃って大当りが生起し、その後、遊技球が普通電動役物8の後下部に設置の特別装置作動領域12を通過することによって「権利(特別遊技状態)」が発生する。その後、前記ラウンド選定表示器L4を所定時間可変表示させた後に停止させる(或は、遊技者にとって認識できない早さで図柄を常時変動させておいて、遊技球が特別装置作動領域12を通過したことによって、遊技者に対して認識できる程度に変動速度を落し、所定時間後に図柄を停止させてもよい)。そして、その停止図柄が「1、3、5、7、9、11、13」のときには許容ラウンド数は16、それ以外は5として、普通図柄表示器5の図柄表示部L1、L3、L2に表示し、始動入賞装置4に入る許容技球数は前記ラウンド数となり、大入賞口15が開く回数が決定される。
図7は、権利発生後に、前記ラウンド選定表示器L4で選定されたラウンド数を権利発生毎に示すものであり、1回目の権利中には、図柄表示部L1に1回目の権利発生後に、ラウンド選定表示器L4で選定されたラウンド数、例えば、「5」を表示する。次に、2回目の権利中には、1回目のラウンド数「5」を図柄表示部L1に表示すると共に、2回目の権利発生後に前記ラウンド選定表示器L4で選定のラウンド数、例えば、「16」を図柄表示部L3に表示する。同様に、3回目の権利中には、1回目及び2回目のラウンド数と共に、図柄表示部L2に、例えば、「5」を表示する。又、権利中は、表示部に大入賞口への入賞個数や、そのときのラウンド数を表示し、権利消滅後に、選定されたラウンド数を表示するようにしてもよい。
【0015】
前記した様に、権利(特別遊技状態)が発生した後に許容ラウンド数が決定されるため、遊技者は何れの図柄で大当たり(リーチ)となっても、新たにラウンド数が選定され、大きな数のラウンド数を得る可能性があるので、大きな興趣を得る。即ち、従来のようにリーチ(大当り)段階での図柄によって、判ってしまうことがなく、新たに選定されるため、権利発生後の楽しみが増える。
又、各権利(特別遊技状態)毎にラウンド数を表示することによって、どのようなラウンド数の経過があったのか、一目で判るし、現在何回目の特別遊技状態中であるかも知ることができる。又、この様に表示することによって、遊技店において、例えば、ラウンド数の表示が、「16、16、16」の場合には獲得賞品球数が多いので景品と交換するように遊技者に知らせ、「5、5、5」のように獲得賞品球数が少ないときには、景品に交換することなく、遊技の続行を可能とする判断情報となり、サービスの向上に寄与する。
尚、前記例において、図柄表示部L1、L3、L2にはラウンド数を表示してあるが、ラウンド選定表示器L4での停止図柄であってもよい。又、ラウンド数の選定にラウンド選定表示器L4を別途設けているが、1回目の権利発生後には図柄表示部L1で図柄変動させ、2回目の権利に対しては図柄表示部L3、3回目には図柄表示部L2で図柄変動させた後、各々の結果を図柄表示部L1、L2、L3に表示するように構成することもできる。
【0016】
次に、図8〜図10にリーチ(図柄表示部L1、L2の図柄が揃う)となった後の、図柄表示部L3の停止図柄に到る過程について説明する。
図8は、所謂、権利もののパチンコ機に適用するために、前記図5に示す図柄表示器5を変形したものであって、一枚の液晶で構成され、図柄表示部L1、L2、L3と襖絵部L5に区画形成して図柄を表示する。又、図9は図柄表示部L1、L2、L3に表わす図柄であって、図柄表示部L1、L2には「数字」が8種類と、「絵」が4種類の計12種類が表示され、図柄表示部L3には「数字」が10種類と「絵」が9種類(尚、同じ桜の絵を5個含む)で計19種類が表示される。尚、大当りとなる図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄は、全て同じ図柄が揃った12通りである。
遊技球が中央ゲート7(図5)を通過すると、前記図柄表示部L1、L2、L3の図柄は一斉に変動を開始する。そして、所定時間経過後に、図柄表示部L1、L2、L3の順に図柄を停止させ、各図柄表示部L1、L2の停止図柄が揃ったとき(例えば、図8に示す「一」で揃った時)には、リーチとなって、先ず、襖絵部L5が左右に開くように表示され、図10(イ)に示す「壷」の絵と共に「勝負」と表示される。尚、図柄表示部L3の図柄は可変を維持している。その後、襖絵部L5には、図10に示す、「奇数」(ロ)、「偶数」(ハ)、「絵」(ニ)、「寿」(ホ)、「?」(ヘ)の何れかが表示され、図柄表示部L3で停止する図柄が暗示される。即ち、襖絵部L5に図10に示す「奇数」(ロ)が表示されたときには、図柄表示部L3には奇数の数字(一、三、五、七、九)の何れかが選択される。その結果、図8に示す「一」でリーチのときには大当りとなる可能性があることを遊技者に知らせる。「偶数」のときには、偶数の数字(二、四、六、八、十)であるため、奇数の数字で揃ってリーチの場合には外れとなることが判る。又、「絵」であれば絵(桜、王、中、坊主、サイコロ)が選択されるため、「絵」でリーチでない場合には外れとなることが認識可能となる。「寿」を表示したときには、図柄表示部L3には図柄表示部L1(L2)と同じ停止図柄が表示される可能性を高くしてあるため(例えば、99パーセントの確率で大当りとする)、遊技者は、この段階で大当りとなる可能性が高いことを知ることとなる。又、「?」の時には、そのまま「?」を表示する場合には全ての図柄(数字一〜十と9種類の絵)の何れかが選択されるため、図柄表示部L3の図柄が停止するまで、大当りとなるか不明である。一方、「?」を表示後、図9の(ト)に示す図柄(「大吉」が一箇所と「ドクロ」が複数のルーレットを構成する図柄)が表示される場合があり、この場合には、ルーレットが回転して、「大吉」か「ドクロ」が選択される。ルーレットが「大吉」を指した場合には、図柄表示部L3に停止する図柄は、図柄表示部L1(L2)と同じ図柄か、相隣りの図柄で停止するため、大当りとなることに期待をいだくが、「ドクロ」が選定されたときには外れであるため、図柄表示部L3を早期に停止表示して、図8に示す状態とする。又、「ドクロ」が選定された場合でも、僅かであるが大当りとなる可能性を残しておいてもよい。
尚、前記大当りとなった後には、襖絵部L5に「大当たり」を祝福する図柄(図略)が表示される。この大当りが発生して、遊技球が、普通電動役物8の後下部に設置の特別装置作動領域12を通過することによって「権利」が発生する。この段階で、襖絵部L5に「右打ち」(図示略)を表示して、遊技者に、始動入賞装置4に向かって打つように注意を促して、権利発生中の遊技を有利にするために報知する。
前記のように、図柄表示部L1、L2の図柄が揃ってリーチとなった後に、予め、図柄表示部L3の停止図柄を種類別等に区分けして予知可能に構成してあるため、遊技者にとって、早期に落胆したり、反対に、大当りとなる期待感を抱きながら遊技ができて、面白味を発揮することができる。
尚、前記各実施例は、前記記載の形式のパチンコ機に限定されないし、他の遊技機に対しても有効である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の遊技機は、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の停止図柄が一致する場合には、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を揃えて可変表示するので、第1図柄表示部(L1)の停止図柄と一致するか否かに興味を持つことになるし、第1図柄表示部(L1)と第3図柄表示部(L3)の停止図柄が一致する場合には、第2図柄表示部(L2)の可変中に第3図柄表示部(L3)の停止図柄が判るので、第2図柄表示部(L2)の停止図柄に興味を持つことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパチンコ機の正面図である。
【図2】図柄表示部で可変表示する図柄を示す図である。
【図3】図柄表示部でリーチ状態に対する図柄停止方法を示す図である。
【図4】図柄表示部でリーチ状態に対する他の図柄停止方法を示す図である。
【図5】実施例2のパチンコ機の正面図である。
【図6】図柄表示器の拡大図である。
【図7】図柄表示部でのラウンド数を示す推移図である。
【図8】他の図柄表示器を示す図である。
【図9】図柄表示部での図柄を示す図である。
【図10】図柄表示器で表す図柄を説明する図である。
【図11】従来の図柄表示部L1、L2、L3で可変表示する図柄を示す図である。
【符号の説明】
4 始動入賞装置
5 図柄表示器(普通図柄表示器)
7 特定通過領域
8 普通電動役物
12 特別装置作動領域
15 大入賞口
L 図柄表示器
L1、L2、L3 図柄表示部
L4 ラウンド選定表示器
Claims (1)
- 複数種の図柄を第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)で可変表示し、これらの第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の停止図柄が一致すると大当りが生起する遊技機であって、
(a)第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄が一致して停止表示する場合には、第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄が停止表示した後に、第3図柄表示部(L3)の図柄が前記第1図柄表示部(L1)と第2図柄表示部(L2)の図柄と一致した図柄で停止表示可能であり、
(b)第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄が一致して停止表示する場合には、第1図柄表示部(L1)の図柄が停止表示した後に、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を揃えて各図柄が判明できない速さから順次判明できる速さに可変表示し、その後、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を停止表示して第1図柄表示部(L1)の図柄と一致する図柄で停止表示可能であり、
(c)第1図柄表示部(L1)と第3図柄表示部(L3)の図柄が一致して停止表示する場合には、第1図柄表示部(L1)の図柄が停止表示した後に、第2図柄表示部(L2)の図柄が可変中に第3図柄表示部(L3)の図柄が停止表示図柄にさしかかったときだけ図柄変動を低速で可変表示する、或は、その停止図柄を遊技者が識別可能な時間だけ停止し、
その後、第2図柄表示部(L2)と第3図柄表示部(L3)の図柄を停止表示して、第1図柄表示部(L1)の図柄と一致する図柄で停止表示可能であることを特徴とする遊技機。
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