JP3686368B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解液二次電池に関し、特にその極板群の少なくとも上部に配した絶縁板の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やノートパソコン等の、ポータブル・コードレス機器の普及により、その電源である電池の需要が高まっている。特に、小型・軽量でエネルギー密度が高く、繰り返し充放電が可能な二次電池の開発が要望されている。このような電池として、非水電解液二次電池、特に、正極板にコバルト酸リチウムなどのリチウム含有複合酸化物、負極板に炭素材料などを用いた非水電解液二次電池の研究、開発が活発に行われている。
【0003】
エネルギー密度が高く、高容量の非水電解液二次電池として、正極板と負極板とをセパレータを介して巻回あるいは積層した極板群を電池ケースに電解液とともに収納し、正極板から引き出した正極リードを封口蓋に接続し、負極板から引き出した負極リードを電池ケースの内底部に接続し、極板群の上部と下部に絶縁板を配置し、電池ケースの開口部に電池内圧が一定以上になるとその圧を外気に開放する安全弁機構と排気孔を有する封口蓋を配設して、ガスケットを介してかしめることによって電池を封口した構成のものが知られている。
【0004】
このような構成における絶縁板の役割は、極板群が電池ケース内で移動や変形し、正極板もしくは負極板の一部が他極と接続された電池ケース又は封口蓋と接触し、内部短絡するのを防止することにある。非水電解液二次電池の場合、絶縁板の材質は耐電解液性を有し、打ち抜き加工性に優れたポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂を用いるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、年々電池の高容量化、エネルギー密度の向上が進むにつれて、容量に寄与しないセパレータを薄くし、正極板と負極板とをセパレータを介してより強く巻回あるいは積層する為、正・負極板間の距離が狭くなっている。そして、充電器の故障、充電制御不能等に起因する過充電によって、正・負極板間が短絡したときの短絡電流も増加しており、電池内圧の上昇によって極板群が変形し、その圧を外気に開放する安全弁機構や排気孔を閉塞してしまうと、破裂する危険性が増大している。
【0006】
そこで、極板群の変形を防止する為に、特開平6−163079号公報には、熱硬化性樹脂よりなる絶縁板を用いる方法が、特開2000−348771号公報には、大気中での5%重量減少温度が500℃以上であり、その厚さが1mm以下であり、かつ500℃において1Kgf/mm2以上の耐圧を有する熱硬化性樹脂よりなる絶縁板が提案されている。
【0007】
しかしながら、これらに提案されている熱硬化性樹脂を用いた場合、熱硬化時の硬化収縮によって厚みが不均一になったり反りを生じ、過充電時の極板群の変形を防止することが必ずしも十分ではなかった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑み、極板群の少なくとも上部の絶縁板として、厚みが均一で反りのない絶縁板を用いることによって、過充電時の極板群の変形を防止でき、安全性に優れた非水電解液二次電池を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正極板と負極板とをセパレータを介して巻回あるいは積層してなる極板群と、前記極板群の上部及び下部に配した絶縁板と非水電解液を電池ケース内に収納し、封口板により封口された非水電解液二次電池において、少なくとも上部の絶縁板は、ガラスクロスを基材とし無機添加剤を含むフェノール樹脂の積層板にて構成され、かつ前記フェノール樹脂の積層板は、ガラスクロス、フェノール樹脂及び無機添加剤の構成比率が、ガラスクロス55〜70wt%、フェノール樹脂40〜25wt%、無機添加剤5〜15wt%で、厚みが0.3〜0.65mmの範囲であることを特徴とし、前記無機添加剤の平均粒径は、ガラスクロスのガラス繊維径よりも小さいことが好適である。そして、無機添加剤としては、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムから選ばれた1種以上であることが好ましい。
【0010】
極板群の上部の絶縁板がガラスクロスを基材とし、無機添加剤を含むフェノール樹脂の積層板にて構成されているので、フェノール樹脂の硬化収縮を抑えることができ、特に無機添加剤としてその平均粒径がガラス繊維径よりも小さいものを用いることにより、フェノール樹脂を熱硬化させるために、加熱したときに溶融流動しても、無機添加剤がガラスクロスの繊維に流動を阻止されることがないので、組成が均一で、反りのないフェノール樹脂の積層板を得ることができ、過充電による極板群の変形を防止できるので、安全性に優れた非水電解液二次電池が得られる。
【0011】
そして、ガラスクロス、フェノール樹脂及び無機添加剤の構成比率は、ガラスクロス55〜70wt%、フェノール樹脂40〜25wt%、、無機添加剤5〜15wt%で、厚みが0.3〜0.65mmの範囲であることが、上記過充電による極板群の変形防止性と打ち抜き加工による絶縁板の生産性の観点から最適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は円筒形非水電解液二次電池の縦断面図である。上部が開口している有底の電池ケース2には正極板と負極板とがセパレータを介して渦巻き状に巻回された極板群1が収納されている。
【0014】
正極板は、集電体の片側または両面に正極活物質と結着剤、必要に応じて導電剤、増粘剤を溶剤に混練分散させたスラリー状の合剤を塗着、乾燥、圧延して活物質層を作製し、この活物質層に無地部を設け、正極リード4を溶接したものである。
【0015】
正極の集電体としては、アルミニウム製の箔やラス加工やエッチング処理された厚さ10μm〜60μmのアルミニウム製の箔が好ましい。
【0016】
正極活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、リチウムイオンをゲストとして受け入れ得るリチウム含有遷移金属化合物が使用される。例えば、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムから選ばれる少なくとも一種類の金属とリチウムとの複合金属酸化物、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiCoxNi(1-x)2(0<x<1)、LiCrO2、αLiFeO2、LiVO2等が好ましい。
【0017】
結着剤としては、溶剤に混練分散できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、フッ素系結着剤やアクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、アクリル系重合体、ビニル系重合体等を単独、或いは二種類以上の混合物または共重合体として用いることができる。フッ素系結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体やポリテトラフルオロエチレン樹脂のディスパージョンが好ましい。
【0018】
必要に応じて加えることができる導電剤としてはアセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維等を単独、或いは二種類以上の混合物が好ましく、増粘剤としてはエチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどが好ましい。
【0019】
溶剤としては、結着剤が溶解可能な溶剤が適切で、有機系結着剤の場合は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン等の有機溶剤を単独またはこれらを混合した混合溶剤が好ましく、水系結着剤の場合は水や温水が好ましい。
【0020】
また、上記スラリー状合剤の混練分散時に、各種分散剤、界面活性剤、安定剤等を必要に応じて添加することも可能である。
【0021】
塗着乾燥は、特に限定されるものではなく、上記のように混錬分散させたスラリー状合剤を、例えば、スリットダイコーター、リバースロールコーター、リップコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ディップコーター等を用いて、容易に塗着することができ、自然乾燥に近い乾燥が好ましいが、生産性を考慮すると70℃〜300℃の温度で5時間〜1分間乾燥させるのが好ましい。
【0022】
圧延は、ロールプレス機によって所定の厚みになるまで、線圧1000〜2000kg/cmで数回圧延を行うか、線圧を変えて圧延するのが好ましい。
【0023】
負極板は、集電体の一面に、負極活物質、結着剤、必要に応じて導電助剤を有機溶剤に混練分散させたスラリー状の合剤を塗着、乾燥し、集電体の他面にも塗着、乾燥した後、圧延して活物質層を作製し、この活物質層に無地部を設け、負極リード3を溶接したものである。
【0024】
負極板の集電体としては、銅製の箔、ラス加工やエッチング処理された厚さ10μm〜50μmの銅製の箔が好ましい。
【0025】
負極活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機高分子化合物(フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース等)を焼成することにより得られる炭素材料、コークスやピッチを焼成することにより得られる炭素材料、或いは人造グラファイト、天然グラファイト等を、その形状としては、球状、鱗片状、塊状のものを用いることができる。
【0026】
結着剤、必要に応じて加えることができる増粘剤としては、正極板と同様の結着剤、増粘剤を用いることができ、導電助剤としては正極板と同様の導電剤を用いることができる。
【0027】
セパレータとしては、厚さ15μm〜30μmのポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂の単独やこれらをブレンドしたもの、ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂を2層、3層積層した微多孔性ポリオレフイン系樹脂が好ましい。
【0028】
非水電解液としては、非水溶媒に電解質を溶解することにより、調整することができ、前記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタン、1,3−ジメトキシプロパン、4−メチル−2−ペンタノン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、スルホラン、3−メチル−スルホラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等を用いることができ、これらの非水溶媒は、単独或いは二種類以上の混合溶媒として、使用することができる。
【0029】
非水電解液に含まれる電解質としては、例えば、電子吸引性の強いリチウム塩を使用し、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、LiC(SO2CF33等が挙げられる。これらの電解質は、一種類で使用しても良く、二種類以上組み合わせて使用しても良い。これらの電解質は、前記非水溶媒に対して0.5〜1.5Mの濃度で溶解させることが好ましい。
【0030】
ところで、極板群1の上部には上部絶縁板6が、極板群1の下部には下部絶縁板7が配設されている。
【0031】
上部絶縁板6は、ガラスクロスを基材とし無機添加剤を含むフェノール樹脂積層板にて構成する。ガラスクロスのガラス繊維径は、4〜15μm程度のものが強度、配合性、価格などの観点から好ましい。
【0032】
また、無機添加剤としては、平均粒径がガラスクロスのガラス繊維径よりも小さいものを用いる。フェノール樹脂を熱硬化させるために、加熱すると溶融流動するが、このとき無機添加剤の平均粒径がガラス繊維径よりも小さいものを用いることにより、無機添加剤がガラスクロスの繊維に流動を阻止されることがないので、組成が均一で、反りのないフェノール樹脂の積層板を得ることができる。このようなガラスクロスと併用することによってフェノール樹脂の硬化収縮を抑えることができる無機添加剤としては、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムから選ばれた1種以上であることが好ましい。
【0033】
フェノール樹脂としては、粉末状のもの、ワニス状のものがあるが、ワニス状のものがガラスクロスへの含浸性から好ましい。
【0034】
フェノール樹脂の積層板は、無機添加剤を添加したフェノールワニスをガラスクロスに含浸したプリプレグを作製し、このプリプレグを所定の枚数積層し、加熱・加圧して作製することができる。このときの加熱温度は150〜200℃、加圧力は3〜7MPa、時間は60〜150分の範囲が好ましい。
【0035】
下部絶縁板7は、従来から用いられている耐電解液性を有し、打ち抜き加工性に優れたポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂であっても良いが、上部絶縁板と同じガラスクロスを基材とし無機添加剤を含むフェノール樹脂積層板を用いるのがより好ましい。
【0036】
ところで、電池ケース2の開口部に封口蓋5を配設し、絶縁ガスケット9を介在させて電池ケース2の上端部を内方に折り曲げてかしめることにより、電池ケース2を封口する。なお、封口蓋5には、電池内圧が一定圧力以上になると外気に開放する安全弁機構と排気孔(図示せず)が設けられている。
【0037】
【実施例】
本発明について実施例、比較例を用いて詳細に説明するが、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0038】
(実施例1)
まず、正極板は次のようにして作製した。正極活物質としてリチウム含有複合酸化物であるLiCoO2 の粉末100重量部、導電剤としてアセチレンブラック3重量部、結着剤としてフッ素樹脂系結着剤であるポリテトラフルオロエチレン樹脂のディスパージョン7重量部を混合し、これを増粘剤であるカルボキシメチルセルロース1%水溶液80重量部に混練分散させてペースト状合剤にした。このペースト状合剤を厚さ20μmのアルミニウム製の箔からなる集電体の両面に塗布、乾燥後、ロールプレス機により圧延して活物質層を作製し、この活物質層に無地部を設け、正極リード4を溶接した。
【0039】
次に、負極板は次のようにして作製した。負極活物質としてコークスを加熱処理した炭素粉末100重量部、結着剤としてフッ素樹脂系結着剤であるポリテトラフルオロエチレン樹脂のディスパージョン10重量部を混合し、これを増粘剤であるカルボキシメチルセルロース1%水溶液100重量部に混練分散させてペースト状合剤にした。このペースト状合剤を厚さ10μmの銅製の箔からなる集電体の両面に塗着、乾燥後、ロールプレス機により圧延して活物質層を作製し、この活物質層に無地部を設け、負極リード3を溶接した。
【0040】
このようにして得られた正極板と負極板とを厚さ20μmのポリエチレン製微多孔膜のセパレータを介して渦巻き状に巻回して極板群1を形成し、ステンレス鋼板を加工した電池ケース2に収納した。負極リード3は、電池ケース2の内底部にスポット溶接により接続し、正極リード4は、封口蓋5にスポット溶接により接続した。
【0041】
この電池ケース2の底面には、あらかじめポリプロピレン樹脂製で厚さが0.3mmのシートを打ち抜いた円板状の下部絶縁板7を挿入しておいた。
【0042】
次に、極板群1の上部に配設する上部絶縁板6を次のようにして作製した。
【0043】
フェノール樹脂固形分と平均粒径が3μmのアルミナとの重量比率が3:1であるワニス状のフェノール樹脂を、ガラス繊維径が9μmのガラスクロスに含浸したプリプレグを2枚作製し、加熱温度180℃、加圧力5MPa、時間90分の条件で、加熱・加圧して厚さが0.30mmで、ガラスクロス60wt%、フェノール樹脂30wt%、アルミナ10wt%のフェノール樹脂の積層板からなるシートを作製した。このシートを図2に示すような、中央に電解液を注入するための注液口6a、この両側に正極リード4を引き出すための対称形の切欠部6b、さらに作業用の一対の打ち抜き穴6cを打ち抜くことによって作製した。
そして、この上部絶縁板6は、電池ケース2の溝8の下側段面に上部絶縁板6の外周部が係合して位置決めされている。
【0044】
非水電解液として、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを体積比1:3で混合し、電解質としてLiPF6 を1mol/l溶解させたものを約5cc注液した後、電池ケースの開口部にガスケット9を介して電池内圧が一定以上になると外気にその圧を開放する安全弁機構と排気孔を有する封口蓋5を配設し、前記開口部の上端部を内側に折り曲げてかしめ封口することによって、円筒形18650サイズで電池容量が2000mAhの非水電解液二次電池を作製し、電池Aとした。
【0045】
(実施例2)
実施例1と同様にして作製したプリプレグの厚み、積層枚数を変えて厚さがそれぞれ0.45mm、0.65mmのフェノール樹脂積層板からなる上部絶縁板6を用いた以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製し、電池B、電池Cとした。
【0046】
(比較例1)
実施例1と同様にして作製したプリプレグの積層枚数を変えて厚さがそれぞれ0.15mm、0.75mmのフェノール樹脂積層板からなる上部絶縁板6を作製した以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製し、電池L、電池Mとした。なお、0.75mmのフェノール樹脂積層板からなる上部絶縁板6は打ち抜き加工時に割れクラック等が発生した為、電池Mを作製したが特性評価は行なわなかった。
(実施例3)
実施例1と同様にして、フェノール樹脂固形分と平均粒径が5μmのアルミナとの重量比率を変えたワニス状のフェノール樹脂をガラス繊維径が12μmのガラスクロスに含浸したプリプレグを3枚作製し、加熱温度150℃、加圧力8MPa、時間150分の条件で、加熱・加圧して厚さが0.50mmで、表1に示すガラスクロス、フェノール樹脂、アルミナの重量比率からなるフェノール樹脂の積層板シートを作製し、図2に示す上部絶縁板6と円板状の下部絶縁板7を作成した以外は実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製し、電池D、電池E、電池Fとした。
【0047】
(比較例2)
表1に示すガラスクロス、フェノール樹脂、アルミナの重量比率からなるフェノール樹脂の積層板シートを作製した以外は実施例3と同様にして非水電解液二次電池を作製し、電池N、電池O、電池P、電池Qとした。
【0048】
(実施例4)
表1に示すガラスクロス、フェノール樹脂、無機添加剤の種類、重量比率を変えたフェノール樹脂の積層板シートを作製した以外は実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製し、電池G、電池H、電池I、電池J、電池Kとした。
【0049】
(比較例3)
フェノール樹脂固形分と平均粒径が12μmのアルミナとの重量比率が3:1であるワニス状のフェノール樹脂を、ガラス繊維径が9μmのガラスクロスに含浸させたフェノール樹脂の積層板シートを作製した以外は実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製し、電池Rとした。
【0050】
このようにして得られた実施例の電池A〜電池K、比較例の電池L、電池N〜電池Rを各10セル用い、室温(25℃)にて過充電試験を行なった。試験条件は、電池容量の3倍に相当する6.0Aで2時間の連続過充電試験を行ない、その結果を(表1)に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0003686368
【0052】
表1より明らかなように、実施例の電池A〜電池Kは、連続過充電試験を行なっても電解液の分解ガスが穏やかに排気孔より外部に放出され、破裂することなく安全性が確認できた。試験後のこれらの電池を分解して解析しても、極板群の変形は認められなかった。
【0053】
一方、比較例の電池Lは、10セル中5セルが破裂し、封口蓋及び極板群が電池ケース外に飛散した。また、破裂が起こらなかった電池を分解して解析したところ、極板群の変形による安全弁機構や排気孔の部分的な閉塞が認められた。この原因は、上部絶縁板の厚みが0.15mmと薄く、連続過充電による極板群の変形に耐えられなかった為と思われる。
【0054】
電池Mは、打ち抜き加工性が悪かったが、これは上部絶縁板の厚みが0.75mmと厚かったことによると思われる。
【0055】
電池Nは、10セル中4セル破裂した以外は、比較例の電池Lと同様であった。この原因は、上部絶縁板を構成するフェノール樹脂成分が少なく、無機添加剤を添加したフェノール樹脂ワニスのガラスクロスへの含浸性が悪く、均一な組成のものが得られず、連続過充電による極板群の変形に耐えられなかった為と思われる。
【0056】
電池Oは、10セル中8セル破裂した以外は、比較例の電池Lと同様であった。この原因は、上部絶縁板を構成するフェノール樹脂成分が多く、ガラスクロス成分が少ないので硬化収縮による反りを生じ、連続過充電による極板群の変形に耐えられなかった為と思われる。
【0057】
電池Pは、10セル中5セル破裂した以外は、比較例の電池Lと同様であった。この原因は、上部絶縁板を構成する無機添加剤を添加していないので硬化収縮による反りを生じ、連続過充電による極板群の変形に耐えられなかった為と思われる。
【0058】
電池Qは、10セル中3セル破裂した以外は、比較例の電池Lと同様であった。この原因は、上部絶縁板を構成する無機添加剤が多く、これを添加したフェノール樹脂ワニスのガラスクロスへの含浸性が悪く、均一な組成のものが得られず、連続過充電による極板群の変形に耐えられなかった為と思われる。
【0059】
電池Rは、10セル中4セル破裂した以外は、比較例の電池Lと同様であった。この原因は、上部絶縁板を構成する無機添加剤の平均粒径がガラスクロスのガラス繊維径が多く、これを添加したフェノール樹脂ワニスのガラスクロスへの含浸性が悪く、均一な組成のものが得られず、連続過充電による極板群の変形に耐えられなかった為と思われる。
【0060】
また、上記実施例では、電池の形状として円筒形電池を、極板群として正極板と負極板とをセバレータを介して巻回して構成したものを用いたが、角形電池であっても、正極板と負極板とをセバレータを介して積層した極板群であっても同様の効果が得られた。
【0061】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように本発明によれば、極板群の上部の絶縁板として、組成が均一で、反りのないフェノール樹脂の積層板を用いることができ、過充電による極板群の変形を防止できるので、安全性に優れた非水電解液二次電池を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池の一実施形態の縦断面図
【図2】同実施形態の上部絶縁板の平面図
【符号の説明】
1 極板群
2 電池ケース
3 負極リード
4 正極リード
5 封口蓋
6 上部絶縁板
7 下部絶縁板
8 溝
9 ガスケット

Claims (3)

  1. 正極板と負極板とをセパレータを介して巻回あるいは積層してなる極板群と、前記極板群の上部及び下部に配した絶縁板と非水電解液を電池ケース内に収納し、封口板により封口された非水電解液二次電池において、少なくとも上部の絶縁板は、ガラスクロスを基材とし無機添加剤を含むフェノール樹脂の積層板にて構成され、かつ前記フェノール樹脂の積層板は、ガラスクロス、フェノール樹脂及び無機添加剤の構成比率が、ガラスクロス55〜70wt%、フェノール樹脂40〜25wt%、無機添加剤5〜15wt%で、厚みが0.3〜0.65mmの範囲であることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 前記無機添加剤の平均粒径が前記ガラスクロスのガラス繊維径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記無機添加剤は、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムから選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載の非水電解液二次電池。
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