JP3683988B2 - 光スキャナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光を反射し、その反射光を一次元的に走査する小型の光スキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭63−82165号は、図21に示される構成の光スキャナすなわち偏向器300を開示している。この偏向器300は、図21(b)に示されるように、大きなヨーク328と、ヨーク328に巻かれたコイル329と、ヨーク328の内側の空間に配置された光偏向子310とを有している。光偏向子310は、図21(a)に示されるように、ミラー312と駆動用コイル311とリガメント313と314を有し、これらは互いに一体的に形成され、支持枠315に支持されている。
【0003】
この偏向器では、駆動用コイル311に流れる電流と、ヨーク328とコイル329によって作り出される磁場との相互作用により、駆動用コイル311が受ける力によりリガメント313と314が捻れ、ミラー312が所定の周波数で振られる。光はミラー312に照射され、その反射光が一次元的に走査される。
【0004】
特開平6−46207号は、圧電振動子を用いて反射面を振動させる光スキャナを開示している。この光スキャナでは、図22に示されるように、担体材料2と電極3からなる片持ち梁がシリコン基板1に支持されている。この片持ち梁はユニモルフ型圧電アクチュエータ6を構成しており、これはシリコン基板1の上面に担体材料2と電極3を順に形成し、エッチングにより空間7を形成することで作製される。片持ち梁の上には歪みゲージ9が設けられており、またその固定端には別の歪みゲージ10が設けられている。歪みゲージ9はユニモルフ型圧電アクチュエータ6の変形量の計測に用いられ、歪みゲージ10はその計測時の参照信号に用いられる。
【0005】
この光スキャナでは、片持ち梁の変形しない先端部が反射面として機能し、この反射面に光が照射される。片持ち梁はユニモルフ型圧電アクチュエータ6によって振動され、これにより片持ち梁の先端部で反射された光が一次元的に走査される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭63−82165号の光スキャナは、十分な駆動力を得るため、大型のヨーク328とコイル329を必要としている。このため、装置全体の構成が大型になっている。近年、小型の光スキャナが要望されており、これに応えるために装置全体の小型化を図ると、駆動力が弱くなり、走査ビームの十分な偏向角が得られない。さらに、機械的な組立工程を要するため、組立が煩雑である。
【0007】
特開平6−46207号の光スキャナは、前述の光スキャナに比べて小型であるが、走査ビームの偏向角は今後の要求に応えられるほど大きなものとは言えない。また、電気要素、例えば電極3や歪みゲージ9や10の電極等が露出しているため、経年変化に対する対策が施されておらず、電気要素の耐久性の面、別の言い方をすれば安定した性能の維持という面で疑問が残る。
【0008】
本発明の目的は、走査ビームの大きな偏向角が得られる光スキャナを提供することである。
【0009】
本発明の目的は、前述の利点を備えた光スキャナであり、さらに電気要素の耐久性の優れている光スキャナを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は光を一次元的に走査する光スキャナであり、固定の支持部と、前記支持部に片持ちに支持された有機絶縁材料からなる弾性部と、前記弾性部の自由端部に設けられた可動板上に設けられたミラーと、前記弾性部の内部に設けられたコイルと、前記弾性部の自由端の近くに間隔を置いて配置される永久磁石とを有している。前記コイルには交流電流が供給され、前記コイルを流れる電流と前記永久磁石が作る磁場との相互作用により前記支持部に対して前記ミラーが振動され、これにより前記ミラーで反射された光が一次元的に走査される。前記可動板と前記支持部の間に位置する前記弾性部内部に、前記コイルに電流を供給するための配線を有している。
【0014】
【発明の実施の形態】
<第一の実施の形態>
本発明の光スキャナの第一の実施の形態について図1〜図3を参照して説明する。
【0015】
図1と図3に示されるように、光スキャナは、その自由端が振動される構造体100と、この構造体100の自由端の近くに配置される永久磁石108とを有している。構造体100は、図1〜図3に示されるように、固定端となる支持部である支持体104と、弾性部である弾性変形可能なフレキシブル基板101と、ミラーとなる反射面を有する可動板105とを有し、支持体104と可動板105はフレキシブル基板101の両端部に接着により固定されている。尚ここでいうフレキシブル基板とは有機絶縁材料で構成されている薄板状のものである。
【0016】
支持体104と可動板105のフレキシブル基板101への接着は、光の走査方向の高い直線性を得るため(即ち、走査光ビームの軌跡がぶれることなく同一の直線上を往復するようにするため)、可動板105と支持体104の幅方向に直交する中心軸線を一致させて行なわれる。ここで構造体100の支持体104から可動板105へ延びる方向を長さ方向とし、それに直交する方向を幅方向としている。以下の実施形態でも同様に長さ方向と幅方向を定義する。フレキシブル基板101と支持体104と可動板105は共に同じ幅を有しており、このような接着は、可動板105と支持体104の幅方向の両端をフレキシブル基板101の幅方向の両端に揃えて接着することで簡単に実現される。
【0017】
フレキシブル基板101は、その周縁の内側を周回する平面コイル102を内蔵しており、平面コイル102の両端部はそれぞれ電極パッド103に接続され、電極パッド103はフレキシブル基板101の表面に露出しており、平面コイル102の外部との電気的接続を可能にしている。
【0018】
可動板105は、フレキシブル基板101との接着面の反対側の面に反射面を有している。可動板105の材質は光スキャナの性能によって決定される。例えば、低い周波数での走査に対しては、可動板105の質量は大きいことが望ましく、金属等の密度の高い材質の使用が適している。高い周波数での走査に対しては、可動板105の質量は小さいことが望ましく、プラスチック等の密度の低い材質の使用が適している。可動板105の反射面は、可動板105がプラスチック製の場合には、例えば、無電解メッキを用いて、金属等の反射率の高い材料を成膜して作られる。
【0019】
支持体104は、構造体100をダイキャスト等に固定するために用いるため、強度の高い金属等の厚板、例えばステンレス鋼の厚板で作られることが好ましい。また、支持体104とダイキャストとの固定が弱いと、光スキャナの動作に悪影響が生じるため、支持板104はダイキャストに強固に接着される。
【0020】
フレキシブル基板101の支持体104と可動板105の間に位置する部分は、支持体104に対して可動板105を変位可能に支持する弾性部すなわち板バネ部106として機能する。フレキシブル基板101は板バネ部106の中央つまり平面コイル102の内側に貫通穴107を有している。貫通穴107は可動板105の変位を助長する。直線性の高い一次元的な走査を実現するため、貫通穴107は、その中心が板バネ部106の幅方向の中心に位置し、幅方向に対して直交する中心軸線に関して軸対称な形状であることが望ましい。これに加えて、貫通穴107は変位時に特定の箇所に応力が集中しない形状が望ましい。このため貫通穴107の形状は円や楕円あるいは角が丸まった多角形が適している。
【0021】
永久磁石108は、その着磁方向は可動板105の振動方向に略平行で、可動板105の先端部に位置する平面コイル102に対して上方あるいは下方約45度の方向の任意の位置に永久磁石上部先端が合う位置に配置される。
【0022】
続いて、上述した構成の光スキャナの動作について説明する。平面コイル102には電極パッド103を介して電源(図示せず)より交流電流が供給される。平面コイル102に電流が流れると、おもに構造体100の自由端の近くに位置する平面コイル102の一部すなわち構造体100の自由端の辺に平行に延びる部分の平面コイル102が、その近くに配置された永久磁石108が作る磁場との相互作用によって力を受ける。平面コイル102を流れる電流が交流であるため、平面コイル102の前述の部分が受ける力の向きは周期的に変化する。このため可動板105はその厚み方向に振動する。構造体100の振動の共振周波数は可動板105と板バネ部106の形状や材質によって一意的に決まり、平面コイル102に供給される交流電流の周波数がこの共振周波数に等しいとき、可動板105の振動の振幅は最大となる。
【0023】
この共振周波数と共振時のゲインと可動板105の偏向角は近似的に以下に示す(式1)(式2)(式3)によって表わされ、設計する際の指標となる。光源からの光を可動板105で反射させて光を走査する場合、光の偏向角は可動板105の偏向角の二倍になる。
【0024】
【数1】
Figure 0003683988
ここに、frは共振周波数、Epは板バネ部106のヤング率、Ipは板バネ部106の断面二次モーメント、massは可動板105の質量、mcpは板バネ部106のの質量、gainは共振時のゲイン、fは任意の周波数、dpはダンピング係数、imaxは共振時の偏向角、wは平面コイル102に発生する力量、Esは可動板105のヤング率、Isは可動板105の断面二次モーメント、lbは板バネ部106の長さ、laは可動板105の長さである。
【0025】
本実施形態では、平面コイル102はフレキシブル基板101の周縁に沿って可動板105から支持体104に至る範囲を周回している。従って、永久磁石108の磁束の影響を受ける部分は実質的に可動板105の端部に平行に形成されたコイル102の一部だけであるので、振動が安定し、縦振動以外のモードが発生し難い。また、平面コイル102以外の配線が不要なため、作製が簡便で生産性に優れている。
【0026】
また、この光スキャナは、配線等の電気要素がフレキシブル基板101に一体に形成されているため、コイル102等を単品でハンドリングする必要がない。特にここで用いられている平面コイル102は光スキャナを小型化するために薄膜で形成されているためハンドリングが難しく、平面コイル102をフレキシブル基板101内に形成し、フレキシブル基板101と一体でハンドリングすることによって生産性が大きく向上する。この光スキャナは組立工程が少なく、フレキシブル基板101に支持体104と可動板105を接着するだけで完成する。また、組立工程が少ないことから組立上の問題で光スキャナの振動が不安定になるようなことが殆どない。
【0027】
板バネ部106に設けられた貫通穴107は板バネ部106の強度特性を改善している。例えばハンディ型のものに本実施形態の光スキャナが用いられた場合、使用時の光スキャナの向きは一定でなく、どの様な向きでも使用できるように設計しなければならない。このとき、問題となるのは光スキャナの振動部に光スキャナの向きによりねじれが生じることである。そこで解析を行い、ねじれに強く偏向角を大きくとる構成として板バネ部106の中心に貫通穴107を設けることを求めた。尚、貫通穴107を設ける際にその四隅に応力集中が起こるため、四隅に曲率を持たせその集中した応力を周辺に分散させている。
【0028】
板バネ部106に主に有機材料からなるフレキシブル基板101を用いることによって脆性破壊が起き難く、必要最小限の強度を保ちながら、大きな偏向角を得ることができる。また、平面コイル102がフレキシブル基板101内部に作製されているため、平面コイル102の湿気による劣化が殆どない。その他にもフレキシブル基板101は平面コイル102の配線間の絶縁にも貢献している。
【0029】
この実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0030】
その変形例のひとつが図4に示される。図4に示されるように、平面コイル102は可動板105が接着される領域を周回しており、平面コイル102の端部は配線113によって、支持体104が接着される部分に設けられた電極パッド103に電気的に接続されている。平面コイル102の内側の端部に接続された配線113は平面コイル102を跨ぐが、その部分はフレキシブル基板101の有機膜によって良好に絶縁されている。従って、このフレキシブル基板101は平面コイル102と絶縁用の有機膜と配線113、電極パッド103とこれらを挟み込む有機膜との多層構造によって形成される。
【0031】
板バネ部106内に配線を通すことにより、平面コイルを通していた場合よりも、板バネ部106の強度を制御し易くできる利点と平面コイル102全体の抵抗が小さくなるため光スキャナの消費電力が小さくなる利点を有している。
【0032】
別の変形例が図5に示される。図5に示されるように、支持体104は可動板105を周回する形状をしており、この支持体104に永久磁石108が固定されている。支持体104は、永久磁石108の取付部分がエッチング等によって20μm程度削られ、永久磁石108の接着面には接着剤等が塗布され、エッチングによって掘り下げられた部分に接着される。
【0033】
この構成は、エッチングによって永久磁石108の取付位置が明確にされているため、永久磁石108が常に同じ位置に取り付けられるという利点と、永久磁石108の取り付けが簡易化され取付時間が短縮されるという利点を有している。
【0034】
<第二の実施の形態>
本発明の光スキャナの第二の実施の形態が図6と図7に示される。図6に示される本実施形態の構造体200の外観的な形状は図1〜図3に示される第一実施形態の構造体100と同じであるが、本実施形態の構造体200は半導体製造技術を用いて一体で作製されている点で構造体100とは異なっている。
【0035】
図6において、支持体201と可動板202は同一の基板を用いて作製されたものである。ここで基板には面方位が(100)面のシリコン単結晶基板が用いられた。シリコン基板にはシリコン窒化膜203が形成されている。シリコン窒化膜203上に第1ポリイミド層204が形成されている。第1ポリイミド層204上に平面コイル205が形成されている。平面コイル205は、アルミスパッタで成膜し、エッチングによってコイルパターンに加工されている。平面コイル205は構造体200の周縁の近くを周回しており、その両端は外部との電気的接続のための電極パッド206に接続されている。電極パッド206は、その下地は平面コイル205と一緒に形成され、その後に膜厚を更に増すために再度スパッタによりアルミを堆積して形成される。
【0036】
平面コイル205上には第2ポリイミド層207が形成されている。第2ポリイミド層207は、板バネ部208の一部を構成するほか、平面コイル205のコイル配線間の絶縁膜として働くと共に、平面コイル205によって生ずる段差を低減する働きをしている。第2ポリイミド層207上には第3ポリイミド層209が形成されてる。第1ポリイミド層204と第2ポリイミド層207と第3ポリイミド層209は、支持体201に対して可動板202を変位可能に支持する板バネ部208を構成している。特に第3ポリイミド層209は板バネ部208のバネ特性を設計値に合わせるために形成される。電極パッド206は、その上に第2ポリイミド層207と第3のポリイミド層209は設けられておらず露出しており、外部との電気的な接続が可能となっている。尚、第1及び第2ポリイミド層によって板バネ部208の所望のバネ特性が得られる場合は第3ポリイミド層は設けなくともよい。
【0037】
板バネ部208には貫通穴210が形成されている。貫通穴210は、直線性の高い一次元的な走査を実現するため、その中心が板バネ部208の幅方向の中心に位置し、幅方向に対して直交する中心軸線に関して軸対称な形状であることが望ましい。これに加えて、貫通穴210は変位時に特定の箇所に応力が集中しない形状が望ましい。このため貫通穴210の形状は円や楕円あるいは角が丸まった多角形が適している。
【0038】
永久磁石211は、その着磁方向は可動板202の振動方向に略平行で、可動板202の先端部に位置する平面コイル205に対して上方あるいは下方約45度の方向の任意の位置に永久磁石上部先端が合う位置に配置される。
【0039】
次に、本実施形態の光スキャナの構造体200の作製方法について図7を参照して説明する。
【0040】
図7(A)に示されるように、シリコン基板212は洗浄され、低圧CVD装置を用いてその表面にシリコン窒化膜203が成膜される。上面のシリコン窒化膜203はその上に形成される平面コイル205とシリコン基板212の間の絶縁層として働き、裏面のシリコン窒化膜203は可動板202と支持体201を分離する際のマスク材料として使用される。
【0041】
図7(B)に示されるように、このような理由から、裏面のシリコン窒化膜203は、ドライエッチングによって除去すべき部分のシリコンが露出するようにパターニングされる。一方、上面のシリコン窒化膜203の上には、板バネ部208に貫通穴210を形成する際のマスク213が、スパッタで成膜されたアルミを用いて形成される。
【0042】
図7(C)に示されるように、上面のシリコン窒化膜203の上に第1ポリイミド層204が形成される。第1ポリイミド層は、液状のポリイミド溶液をシリコン窒化膜203の上に塗布し、印刷法あるいはスピンコーティング法によって均一に成膜し、これを焼結して形成される。
【0043】
図7(D)に示されるように、第1ポリイミド層204の上に平面コイル205が形成される。平面コイル205は、スパッタされたアルミの膜をコイルパターンにエッチングすることによって形成される。その後、電極パッド206に相当する部分にのみ再度スパッタによりアルミが成膜され、十分に厚い膜厚を持つ電極パッド206が形成される。
【0044】
図7(E)に示されるように、第1ポリイミド層204の上に第2ポリイミド層207が形成される。第2ポリイミド層207は、第1ポリイミド層204の形成と同様に、液状のポリイミド溶液を第1ポリイミド層204の上に塗布し、印刷法あるいはスピンコーティング法によって均一に成膜し、これを焼結して形成される。
【0045】
図7(F)に示されるように、第2ポリイミド層207の上に第3ポリイミド層209が形成される。第3ポリイミド層209は、後に形成される板バネ部208の剛性を上げるため、第1ポリイミド層204と第2ポリイミド層207よりも厚く形成される。第3ポリイミド層209は、第1ポリイミド層204の形成と同様に、液状のポリイミド溶液を第2ポリイミド層207の上に塗布し、印刷法あるいはスピンコーティング法によって均一に成膜し、これを焼結して形成される。
【0046】
図7(G)に示されるように、第2ポリイミド層207と第3ポリイミド層209の貫通穴210と電極パッド206の上に位置する部分がドライエッチングにより選択的に除去される。
【0047】
図7(H)に示されるように、前述のパターニングされた下面のシリコン窒化膜203をマスクにしてシリコン基板212が下面からアルカリ性溶液を用いて異方性エッチングされ、可動板202と支持体201が作製される。その際、第1ポリイミド層204の下に位置するシリコン窒化膜203は、この異方性エッチングから第1ポリイミド層204を保護するマスク層として働く。
【0048】
図7(I)に示されるように、第1ポリイミド層204のマスク層となったシリコン窒化膜203はシリコンのエッチング後ドライエッチングによって除去される。シリコン窒化膜203が除去されると、板バネ部208の下に第1ポリイミド層204をエッチングするためのマスク層213が現れる。このマスク層213を用いて裏面から第1ポリイミド層204が加工され、貫通穴210が形成される。最後に、マスク層213がエッチングにより除去され、上述した本実施形態の光スキャナの構造体200が得られる。
【0049】
続いて、本実施形態の光スキャナの動作について説明する。平面コイル205には電極パッド206を介して電源(図示せず)より交流電流が供給される。平面コイル205に電流が流れると、おもに構造体200の自由端の近くに位置する平面コイル205の一部すなわち構造体200の自由端の辺に平行に延びる部分の平面コイル205が、その近くに配置された永久磁石211が作る磁場との相互作用によって力をうける。平面コイル205を流れる電流が交流であるため、平面コイル205の前述の部分が受ける力の向きは周期的に変化する。このため可動板202はその厚み方向に振動する。構造体200の振動の共振周波数は可動板202と板バネ部208の形状や材質によって一意的に決まり、平面コイル205に供給される交流電流の周波数がこの共振周波数に等しいとき、可動板202の振動の振幅は最大となる。
【0050】
この共振周波数と共振時のゲインと可動板202の偏向角は前出の(式1)(式2)(式3)によって表わされ、設計する際の指標となる。光源からの光を可動板202で反射させて光を走査する場合、光の偏向角は可動板202の偏向角の二倍になる。
【0051】
本実施形態では、構造体200は一体的に形成されているため、その後に組立作業が不要であり、超小型の光スキャナを大量に安価に生産することができる。また、構造体200は半導体製造技術を応用して形成されるため、加工精度が非常に高く、このため組立誤差に起因して生じる光スキャナの特性の劣化はない。
【0052】
板バネ部208に設けられた貫通穴210は板バネ部208の強度特性を改善している。例えばハンディ型のものに本実施形態の光スキャナが用いられた場合、使用時の光スキャナの向きは一定でなく、どの様な向きでも使用できるように設計しなければならない。このとき、問題となるのは光スキャナの振動部に光スキャナの向きによりねじれが生じることである。そこで解析を行い、ねじれに強く偏向角を大きくとる構成として板バネ部208の中心に貫通穴210を設けることを求めた。尚、貫通穴210を設ける際にその四隅に応力集中が起こるため、四隅に曲率を持たせその集中した応力を周辺に分散させている。
【0053】
板バネ部208に有機絶縁材料であるポリイミドを用いることによって脆性破壊が起き難く、必要最小限の強度を保ちながら、大きな偏向角を得ることができる。また、配線がポリイミド内部に作製されているため、配線の湿気による劣化が殆どない。その他にもポリイミド層は平面コイル205の配線間の絶縁にも貢献している。
【0054】
この実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0055】
その変形例のひとつが図8に示される。図8に示されるように、可動板202はポリイミド層等の有機膜によって形成されている。ポリイミドで作製された可動板202はシリコンで作製されたものに比べて質量が小さいため、これを用いた光スキャナは大きな偏向角を実現できる。以下に可動板202の質量と偏向角の関係について示す。
【0056】
可動板202の質量は前出の(式1)から明らかなように共振周波数に影響を与える。光スキャナによって反射される光の走査速度を最大偏向角を変更せずに大きくするには、可動板202の質量を小さくして、光スキャナの共振周波数を上げればよい。可動板202をシリコンからポリイミドに変更すれば可動板202の質量が低減し共振周波数が大きくなる。しかし、可動板202をシリコンからポリイミドに変更した場合、可動板202と板バネ部208の強度差が、可動板202にシリコンを用いた場合に比べて小さくなる。これは、可動板202を支える板バネ部208の強度が相対的に大きくなるためである。
【0057】
また、一体形成による製造工程を考えた場合、ポリイミドの厚膜形成では通常のシリコン基板の厚み(300〜500μm)を達成することは困難であり、可動板202と板バネ部208の強度差がなくなり、可動板202が振動中に変形するおそれがある。このような不都合は、板バネ部208の剛性を小さくし、可動板202との強度差を大きくすることで解決される。可動板202、板バネ部208の強度は剛性で表わされ、直方体の形状に対しては、
【数2】
Figure 0003683988
で表わされる。ここに、Gは剛性、Eはヤング率、bは幅、hは厚みである。(式4)から、可動板202と板バネ部208の厚みの差を大きくすれば、強度差が増加することが分かる。ポリイミドの厚膜形成に限界があることを考慮すれば、板バネ部208の厚みを小さくすることが望ましい。
【0058】
一方、共振周波数において可動板202の質量を小さくすると共に板バネ部208の剛性を小さくすることは前出の(式1)から明らかなように、互いの影響を相殺し合う結果となり、共振周波数には大きな影響を及ぼさない。板バネ部208の剛性が小さくなったことによる影響は前出の(式3)から明らかなように偏向角の変化に顕著に現れる。板バネ部208の剛性が小さくなったことにより偏向角を大きくすることができるのである。
【0059】
別の変形例として、第2ポリイミド層207と第3ポリイミド層209は形成されなくてもよい。ただし、この構造体では、平面コイル205が大気に直接さらされるため、コイル間の異常放電等が起きないように、真空中で使用されることが望ましい。
【0060】
更に別の変形例として、平面コイル205はメッキ加工によって作製されてもよい。平面コイル205は、構造体が大きな力を受けるように巻数を増やし、微細に加工することが望ましい。しかし、平面コイル205のサイズを変更せずに巻数を増やせば、コイルの配線幅が狭まり配線抵抗が大きくなり、光スキャナの温度を増加させてしまう。この温度の増加によって、板バネ部208の強度特性が変化してしまい、共振周波数が不安定になることもある。これを解決するためにはコイルの厚みを増すのがよい。従って、電解メッキ法を用いてスパッタとエッチングによって形成されたアルミのコイルパターンをシード層としてメッキ金属を成膜、形成する。
【0061】
また更に別の変形例として、図5に示される構成と同様に、支持体201が可動板202を周回する形状に変更され、支持体201に永久磁石211が固定されてもよい。永久磁石の取付部分はドライエッチングによって20μm程度削られ、永久磁石の接着面には接着剤等が塗布され、エッチングによって掘り下げられた部分に接着される。
【0062】
この構成は、エッチングによって永久磁石211の取付位置が明確にされているため、永久磁石211が常に同じ位置に取り付けられるという利点と、永久磁石211の取り付けが簡易化され取付時間が短縮されるという利点を有している。
【0063】
<第三の実施の形態>
本発明の光スキャナの第三の実施の形態について図9〜図11を参照して説明する。
【0064】
図9と図10に示されるように、光スキャナは構造体300と永久磁石313を有している。構造体300は半導体製造技術を用いて一体で作製され、支持体301と可動板302は同一の基板から作製される。ここで基板には面方位が(100)面のシリコン単結晶基板が用いられている。シリコン基板の上にはシリコン窒化膜303が形成されている。可動板302の上のシリコン窒化膜303の上には平面コイル304が形成されている。平面コイル304はアルミをスパッタで成膜し、エッチングによって加工して作られる。平面コイル304の両端部には配線308とのコンタクト用のコンタクトパッド305が設けられている。シリコン窒化膜303の上には第1ポリイミド層306が設けられており、これは支持体301と可動板302とを連結している。第1ポリイミド層306の上には配線308が設けられ、配線308は一端がコンタクトパッド305に接続され、他端は支持体301の上に位置し、これにはアルミ製の電極パッド309が設けられている。
【0065】
第1ポリイミド層306の上には第2ポリイミド層310が設けられている。第2ポリイミド層310は、電極パッド309を除いて配線308を覆っており絶縁膜として機能すると共に、第一ポリイミド層306と配線308の段差を低減する働きをしている。第2ポリイミド層310の上には第3ポリイミド層311が設けられている。支持体301と可動板302の間に位置する第一ポリイミド層306と第2ポリイミド層310と第3ポリイミド層311は、支持体301に対して可動板302を振動可能に支持する板バネ部307を構成している。第3ポリイミド層311は板バネ部307の剛性を調整するために設けられ、その層厚を調整することで所望の剛性の板バネ部307が得られる。第3ポリイミド層311は電極パッド309の上には設けられておらず、電極パッド309は露出しており、外部との電気的な接続が可能となっている。尚、第1及び第2ポリイミド層によって所望の剛性の板バネ部307が得られる場合は、第3ポリイミド層は設けなくてもよい。
【0066】
板バネ部307には貫通穴312が形成されている。貫通穴312は、直線性の高い一次元的な走査を実現するため、その中心が板バネ部307の幅方向の中心に位置し、幅方向に対して直交する中心軸線に関して軸対称な形状であることが望ましい。これに加えて、貫通穴312は変位時に特定の箇所に応力が集中しない形状が望ましい。このため貫通穴312の形状は円や楕円あるいは角が丸まった多角形が適している。
【0067】
永久磁石313は、その着磁方向は可動板302の振動方向に略平行で、可動板302の先端部に位置する平面コイル304に対して上方あるいは下方約45度の方向の任意の位置に永久磁石上部先端が合う位置に配置される。
【0068】
次に、本実施形態の光スキャナの構造体300の作製方法について図11を参照して説明する。
【0069】
図11(A)に示されるように、面方位が(100)面のシリコン基板320は、洗浄後、その表面に低圧CVD装置を用いてシリコン窒化膜303が成膜される。上面のシリコン窒化膜303はその上に形成される平面コイル304とシリコン基板320の間の絶縁膜として働く。下面のシリコン窒化膜303はドライエッチングによって部分的に除去されてパターニングされ、パターニングされたシリコン窒化膜303はシリコン基板320から支持体301と可動板302を作製する際のマスクとして働く。
【0070】
図11(B)に示されるように、上面のシリコン窒化膜304の上に平面コイル304が形成される。平面コイル304は、スパッタリングによってアルミを成膜し、これをエッチングによってパターニングして作製される。平面コイル304の両端部には、のちに形成される配線308とのコンタクト用のコンタクトパッド305が形成される。
【0071】
図11(C)に示されるように、のちに板バネ部307に貫通穴312を形成するためのマスク314が形成される。マスク314は、スパッタされたアルミをリフトオフ等の方法によってパターニングして作製される。
【0072】
図11(D)に示されるように、上面のシリコン窒化膜303の上に、平面コイル304とマスク314を覆う第1ポリイミド層306が作製される。第1ポリイミド層306は、液状のポリイミド溶液をシリコン基板に塗布し、印刷法あるいはスピンコーティング法によって均一に成膜し、焼結して作製される。その後、第一ポリイミド層306は、コンタクトパッド305の上の部分がエッチングによって除去される。
【0073】
図11(E)に示されるように、第1ポリイミド層306の上に配線308が形成される。配線308は、スパッタされたアルミをエッチングによりパターニングして作製される。その後必要に応じて、支持体301上に設けられる電極パッド309のアルミの厚みを増すため、アルミのスパッタとパターニングを再度行なってもよい。
【0074】
図11(F)に示されるように、第1ポリイミド層306の上に第2ポリイミド層310が設けられる。第2ポリイミド層310は、第1ポリイミド層と同様に、液状のポリイミド溶液を第1ポリイミド層306上に塗布し、印刷法あるいはスピンコーティング法によって均一に成膜し、焼結して作製される。
【0075】
図11(G)に示されるように、第2ポリイミド層310の上に第3ポリイミド層311が設けられる。第3ポリイミド層311は、第1ポリイミド層と同様に、液状のポリイミド溶液を第2ポリイミド層310上に塗布し、印刷法あるいはスピンコーティング法によって均一に成膜し、焼結して作製される。第3ポリイミド層311は、板バネ部307の剛性を高めるため、第1ポリイミド層306や第2ポリイミド層310よりも厚く形成される。
【0076】
図11(H)に示されるように、第2ポリイミド層310と第3ポリイミド層311は、電極パッド309の上に位置する部分と、形成すべき貫通穴312に相当する部分とが、ドライエッチングにより除去される。
【0077】
図11(I)に示されるように、シリコン基板320から支持体301と可動板302が作製される。支持体301と可動板302は、シリコン基板320の下面のパターニングされたシリコン窒化膜303をマスクにして、アルカリ性溶液を用いてシリコン基板320を下面から異方性エッチングして作製される。このとき、第1ポリイミド層306の下にあるシリコン窒化膜303は、シリコン基板320がエッチングされ貫通された際に第1ポリイミド層306を保護するマスク層として働く。
【0078】
図11(J)に示されるように、第1ポリイミド層306のマスク層となったシリコン窒化膜303は、シリコン基板320のエッチング後、ドライエッチングによって除去される。シリコン窒化膜303が除去されると、アルミのマスク314が現れる。マスク314を用いて第1ポリイミド層306が除去され、貫通穴312が形成される。その後、マスク314がエッチングにより除去され、上述した本実施形態の光スキャナの構造体300が得られる。
【0079】
続いて、本実施形態の光スキャナの動作について説明する。平面コイル304には電極パッド309を介して電源(図示せず)より交流電流が印加される。平面コイル304を流れる電流は構造体300の自由端の近くに配置された永久磁石313が作る磁場と相互作用し、平面コイル304は特に構造体300の自由端近くの部分が力を受ける。平面コイル304を流れる電流が交流であるため、平面コイル304が受ける力の方向は周期的に変化し、可動板302は厚み方向に振動する。構造体300の振動の共振周波数は可動板302と板バネ部307の形状や材質によって一意的に決まり、この共振周波数に等しい周波数の交流電流の平面コイル304への供給は可動板302をその電流値で最大の振幅で振動させる。
【0080】
この共振周波数と共振時のゲインと可動板302の偏向角は前出の(式1)(式2)(式3)によって表わされ、設計する際の指標となる。可動板302で反射される光は、可動板302の偏向角の二倍の偏向角で往復走査される。
【0081】
本実施形態の光スキャナでは、構造体300は一体に形成されるため、その後の組立作業は不要であり、超小型の光スキャナを大量に安価に生産することができる。また、構造体300は半導体製造技術を応用して作製されるので寸法精度が非常に高く、このため設計値との誤差に起因する光スキャナの性能の劣化が非常に少ない。
【0082】
板バネ部307に設けた貫通穴312は板バネ部307の強度特性を改善している。例えばハンディ型のものに本実施形態の光スキャナが用いられた場合、使用時の光スキャナの向きは一定でなく、どの様な向きでも使用できるように設計しなければならない。このとき、問題となるのは光スキャナの振動部に光スキャナの向きによりねじれが生じることである。そこで解析を行い、ねじれに強く大きな偏向角を得られる構成として板バネ部307の中心に貫通穴312を設けることを求めた。貫通穴312を設ける際にその四隅に応力集中が起こるため、四隅に曲率を持たせその集中した応力を周辺に分散させている。
【0083】
板バネ部307に有機絶縁材料であるポリイミドを用いることによって脆性破壊が起き難く、必要最小限の強度を保ちながら、大きな偏向角を得ることができる。また、平面コイル304と配線308がポリイミド内部に作製されているため、平面コイル304と配線308の湿気による劣化がほとんどない。さらに、ポリイミド膜は平面コイル304の線材の間および平面コイル304と平面コイルの上を横断する配線308の間を良好に絶縁し、光スキャナの性能の向上に貢献している。
【0084】
なお、この実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0085】
その変形例のひとつが図12に示される。図12に示されるように、可動板302はポリイミド等の有機膜で形成されている。ポリイミド製の可動板302はシリコン製のものに比べて質量が小さく、これを用いた光スキャナは大きな偏向角を実現できる。以下に可動板302の質量と偏向角の関係について示す。
【0086】
可動板302の質量は前出の(式1)から明らかなように共振周波数に影響を与える。光スキャナによって反射された光の走査速度を最大偏向角を変更せずに大きくするには、可動板302の質量を小さくして、光スキャナの共振周波数を上げればよい。可動板302をシリコンからポリイミドに変更すれば可動板302の質量が低減し共振周波数が大きくなる。しかし、可動板302をシリコンからポリイミドに変更した場合、可動板302と板バネ部307との強度差が可動板302にシリコンを用いた場合に比べて小さくなる。これは、可動板302を支える板バネ部307の強度が相対的に大きくなるためである。
【0087】
また、一体形成による製造工程を考えた場合、ポリイミドの厚膜形成では通常のシリコン基板の厚み(300〜500μm)を達成することは困難であり、可動板302と板バネ部307の強度差がなくなり、可動板302が振動中に変形するおそれがある。このような不都合は、板バネ部307の剛性を小さくし、可動板302との強度差を大きくすることで解消される。可動板302と板バネ部307の強度は剛性で表わされ、長方体の形状に対しては、前出の(式4)で表わされる。(式4)から分かるように、強度差を大きくするには、可動板302と板バネ部307の厚みに差を持たせることが有効である。ポリイミドの厚膜形成に限界があることを考慮すれば板バネ部307の厚みを小さくすることが望ましい。
【0088】
一方、共振周波数において可動板302の質量を小さくすると共に板バネ部307の剛性を小さくすることは、前出の(式1)から明らかなように、互いの影響を相殺し合う結果となり、共振周波数には大きな影響を及ぼさない。板バネ部307の剛性が小さくなったことによる影響は、前出の(式3)から明らかなように、偏向角の変化に顕著に現れる。板バネ部307の剛性が小さくなったことにより偏向角を大きくすることができるのである。
【0089】
別の変形例としては、平面コイル304はメッキ加工によって作製されてもよい。平面コイル304は、構造体が大きな力を受けるように、巻数が多く、線幅は細いことが望ましい。しかし、平面コイル304のサイズを変更せずに巻数を増やすと必然的にコイルの線幅は細くなり、このため電気抵抗が大きくなり光スキャナの温度を増加させてしまう。この温度の増加によって、板バネ部307の強度特性が変化してしまい、共振周波数が不安定になることもある。これを解決するためには平面コイル304の厚みを増すのがよい。したがって、電解メッキ法を用いてスパッタとエッチングによって形成されたアルミのコイルパターンをシード層としてメッキ金属を成膜、形成する。
【0090】
更に別の変形例が図13に示される。図13に示されるように、支持体301は可動板302を周回する形状をしており、永久磁石313は支持体301に取り付けられている。支持体301は永久磁石313の取付位置に当たる部分がドライエッチングによって20μm程度エッチングによって掘り下げられており、この部分に永久磁石313が接着によって固定される。
【0091】
この構成では、エッチングによって永久磁石313の取付位置が示されているため、永久磁石313が常に正確な位置に取り付けられると共に、永久磁石313の取り付けが簡易化され取付時間が短縮される。
【0092】
次に、本実施形態の光スキャナを使用した実験について説明する。実験に使用した光スキャナの構造体の寸法の一例が図14と図15に示されている。また、パルスジェネレータで生成された共振周波数に等しい周波数の矩形波を平面コイルに供給したときの電流と光スキャナの偏向角の関係が図16に、光スキャナを振動させない状態における電流と平面コイルの電気抵抗の関係が図17に示されている。
【0093】
図16に示されるように、この光スキャナでは電流値10mAで偏向角が約40度に達することが分かった。この結果、光を走査する角度は約80度に達し、この光スキャナはハンディタイプのもの(電池駆動)に十分用いることができることが確認された。
【0094】
また、実験全体を通して以下の知見を得た。図16から消費電力を上げることによって偏向角の増加率が次第に低下し、平面コイルの抵抗が次第に大きくなることが分かった。また、別の実験で消費電力が上がることによって平面コイルに熱が発生していることも確認された。従って、図17に示されるように消費電力の上昇に伴って平面コイルの抵抗が大きくなったのは、平面コイルで発生する熱量が消費電力の上昇に伴って大きくなったためと考えられる。図16に示されるように電流量の増加に伴う偏向角の増加率の低下は、平面コイルで発生した熱が板バネ部にまで影響を及ぼし板バネ部の共振周波数を変えてしまったためと考えられる。今回の実験では電源としてパルスジェネレータを用いているため、共振周波数の変化に対応することができなった。
【0095】
この結果より、実験に用いた光スキャナでは最大電流値を10mA以下に設定すると、本結果以上の偏向角が必要な場合には板バネ部の強度を小さくして偏向角を大きくすることが望ましいことがわかった。
【0096】
<第四の実施の形態>
本発明の光スキャナの第四の実施の形態について図18〜図20を参照して説明する。本実施形態では、第三実施形態の光スキャナにさらに歪みゲージを内蔵し、ひずみ量を検出することにより振動のモニタリングを行い、反射面を有する可動板が常に共振周波数で振動するように自励発振回路を構成した光スキャナを示す。
【0097】
まず本実施形態の概要を説明する。上述のように本発明の光スキャナでは永久磁石414が作る磁場と平面コイル405を流れる交流電流の相互作用によって可動板402が振動される。可動板402の振動の振幅は、可動板402と板バネ部403の形状や材質によって一意的に決まる構造体400の振動の共振周波数と平面コイル405を流れる交流電流の周波数の関係に依存し、交流電流の周波数が共振周波数に等しいとき最大となる。このような光スキャナは偏向角を最大限大きくするために共振周波数で振動させている。しかしながら、長時間使用した場合や使用環境の変化等によって光スキャナの共振周波数は微妙に変化する。これを補正するため、光スキャナの板バネ部403内に歪みゲージ401を一体に形成し、ひずみ量を検出し、さらに、自励発振回路を構成する。これにより、光スキャナは常に共振周波数で駆動することができるようになる。
【0098】
図18と図19に示されるように、構造体400の板バネ部403は第1ポリイミド層404と配線407と第2ポリイミド層408と第3ポリイミド層409によって構成されている。歪みゲージ401は板バネ部403の第2ポリイミド層408と第3ポリイミド層409の間に形成されている。歪みゲージ401は、スパッタされたアルミをエッチングによって配線407と平行な方向に数回折返した形状に加工して作製される。信号出力用パッド410は支持体411上の第2ポリイミド層408の上に形成され、歪みゲージ401から信号出力用パッド410までの配線412も第2ポリイミド層408の上に形成されている。
【0099】
歪みゲージ401は、計測に必要な抵抗値を解析的に導き出し、板バネ部403の強度の影響を考慮に入れて寸法を決定しなければならない。一方、信号出力用パッド410と配線412は歪みゲージ401の計測値のノイズにならないように抵抗を小さく形成した方がよい。従って、歪みゲージ401、配線412、信号出力用パッド410の厚みは個別に設定される。歪みゲージ401は貫通穴413の両側に設けられ、一次元振動が不安定にならないように板バネ部403の幅方向に垂直な中心軸線から同じ距離だけ離れた位置に形成される。実際に使用する歪みゲージ401は一つでよいため、一方の歪みゲージ401は予備として残しておく。また、この二つの歪みゲージから検出された信号を比較することにより、ねじれ(モード)のモニタに利用してもよい。
【0100】
次に、本実施形態の動作について説明する。歪みゲージ401によって板バネ部403のひずみ量が計測される。図20に示されるように、歪みゲージ401から得られた信号はひずみ量検出回路421で増幅される。ひずみ量検出回路421から出力される信号は交流信号であり、例えば入力波形がsin波の場合、ひずみ量検出回路421から出力される信号もsin波である。ひずみ量検出回路421からの出力信号はBPF(Band Pass Filter)422に入り、共振周波数近傍以外のノイズ信号が除去される。BPF422を通過した信号は位相器423によって位相が調整される。位相器423は、光スキャナが共振周波数で振動しているときの入力波形に対する出力波形の位相ずれを補正し、補正後の信号をアンプ424に出力する。アンプ424は電源を兼ねており、最大電圧値を規定し、これにより共振時の可動板402の偏向角が一定に保たれる。ひずみ量検出回路421とBPF422と位相器423とアンプ424は自励発振回路を構成しており、これにより可動板402は常に共振周波数で振動される。
【0101】
本実施形態の光スキャナでは、共振周波数を検知する歪みゲージ401を内蔵した構造体400が一体に形成されるため、その後の組立作業は不要であり、超小型の光スキャナを大量に安価に生産することができる。また、構造体400は半導体製造技術を応用して作製されるので寸法精度が非常に高く、このため設計値との誤差に起因する光スキャナの性能の劣化が非常に少ない。
【0102】
なお、この実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0103】
本実施形態は上述した他の実施形態のいずれにも適用してもよい。つまり、上述の他の実施形態の光スキャナの構造体の板バネ部に歪みゲージ401を設け、これを用いて自励発振回路を構成してもよい。また、ひずみ量が最も高いのは板バネ部403の表面であるため、歪みゲージ401は板バネ部403の表面に形成してもよい。この場合、信号出力用パッド410と配線412も板バネ部403上に形成してもよい。
【0104】
本発明は上述の実施の形態に何等限定されるものではない。その要旨を逸脱しない範囲で行なわれる実施はもちろん本発明に含まれる。
【0105】
本発明は以下の各項に記した技術思想を含んでいる。
【0106】
1.
(構成) 任意の部材に固定するための支持体と、
少なくとも一方の面が光を反射する反射面である可動板と、
該可動板に一自由度以上の自由度を持たせながら該支持体と該可動板を接続した弾性部材と、
少なくとも一辺が該可動板上に形成されたコイルと、
該可動板近傍に配置され、該可動板から該支持体に向かう方向に平行な磁界成分を有する永久磁石からなり、
該コイルに交流電流を印加することで該可動板が該弾性部材と該支持体との接続部を固定端とした振動を行う光スキャナにおいて、
該弾性部材は内部に電気要素を有し、該可動板上と該支持体上に達する絶縁性の弾性膜であることを特徴とした光スキャナ。
【0107】
(対応する発明の実施の形態) 第一、第二、第三の実施の形態が対応する。コイルは、実施の形態の平面コイルが該当する。電気要素は、平面コイル、電気配線、電極、歪みゲージ等を総称している。
【0108】
(作用) 交流電流を平面コイルに印加することにより、可動板先端に形成された平面コイルは近傍に配置された磁石によって生じた磁場との相互作用によって力を発生し、これにより可動板は弾性部材と支持体の接続部を固定端として振動する。光スキャナの共振周波数と同様の周波数で交流電流を印加することによりこの1次元振動はその電流値における最大の振幅で振動する。
【0109】
(効果) 平面コイルなどの電気要素が絶縁性の弾性膜内部に作製されているため、電気要素の湿気による劣化がほとんどなく、また電気要素間及び平面コイル配線間の絶縁などにも効果がある。さらに振動による剥離や断線等も防げる。
【0110】
2.
(構成) 第1項において、電気要素はコイルとコイルに電気的に接続された電極であり、該コイルは該可動板から支持体にいたる領域を周回するように形成されてあり、かつ電極は支持体の上に形成されていることを特徴とした光スキャナ。
【0111】
(対応する発明の実施の形態) 第一、第二の実施の形態が対応する。
【0112】
(作用効果) 本実施の形態におけるコイルは弾性部材内部を可動板から板バネ部(弾性部材の支持体と可動板の間に位置する部分)および支持体に至るまで周回している平面コイルである。従って、永久磁石から生ずる磁束の影響は可動板の端部に平行に形成されたコイルの部分のみとなり(支持体上に形成されたコイルの部分に作用する力は、支持体が固定されているので振動に影響しない)、振動が安定し、縦振動以外のモードが発生しにくいという効果がある。また、コイル以外の配線を必要としないため、作製工程が簡便で生産性が高い。
【0113】
3.
(構成) 第1項において、電気要素はコイルと電極とコイルから電極に電気的に接続するための配線であり、該コイルは可動板の上を周回し、該電極は支持体の上に形成され、該配線は弾性部材の支持体と可動板の間に位置する板バネ部内部を延在し該コイルと該電極を電気的に接続するように形成されていることを特徴とした光スキャナ。
【0114】
(対応する発明の実施の形態) 第一の実施の形態の変形例、第三の実施の形態が対応する。
【0115】
(作用効果) 板バネ部内にコイルではなく配線を通すことにより、電気要素の板バネ部の強度におよぼす影響を制御しやすくなる。また、コイル配線が短くなりコイル全体の電気抵抗が小さくなることから、光スキャナの消費電力を小さくすることができる。
【0116】
4.
(構成) 第2項または第3項において、該絶縁性の弾性膜内に歪みゲージと信号取出し用電極と歪みゲージから信号取出し用電極に接続するための配線を有することを特徴とした光スキャナ。
【0117】
(対応する発明の実施の形態) 第四の実施の形態が対応する。
【0118】
(作用効果) 共振周波数を検知する歪みゲージを内蔵した光スキャナを一体に形成することができ、組立作業がなく、超小型の光スキャナを大量に安価に生産することができる。また、半導体製造技術を応用すれば、超小型化された光スキャナとしては寸法精度が高く、製作上の問題で光スキャナの振動が不安定になりにくい。
【0119】
5.
(構成) 第2項、第3項、第4項のいずれかにおいて、絶縁性の弾性膜は有機材料からなることを特徴とした光スキャナ。
【0120】
(対応する発明の実施の形態) 第一、第二、第三の実施の形態が対応する。
【0121】
(作用効果) 板バネ部に絶縁性の弾性膜として有機材料を用いることによってシリコン等の無機弾性材料を板バネ部に用いた場合と比較して脆性な破壊が起きにくく、必要最小限の強度を保ちながら、大きな偏向角が得られる。
【0122】
6.
(構成) 第5項において、半導体製造技術によって、
該板バネ部を構成する有機膜は該可動部上と該支持体上にわたって一体に形成され、
該コイルは該可動部上の該弾性膜内と該板バネ部内と該支持体上の該弾性膜内を周回するように半導体製造技術によって形成された平面コイルであり、
該電極は該支持体上に形成された該有機膜内に半導体製造技術によって形成され、該平面コイルに電気的に直接接続され、該電極上から外部に配線を取出すための電極であることを特徴とした光スキャナ。
【0123】
(対応する発明の実施の形態) 第二の実施の形態が対応する。
【0124】
(作用効果) この構成では光スキャナは一体に形成することができ、組立作業がなく、超小型の光スキャナを大量に安価に生産することができる。また、半導体製造技術を応用しているため、超小型化された光スキャナとしては寸法精度が高く、製作上の問題で光スキャナの振動が不安定になりにくい。
【0125】
7.
(構成) 第5項において、半導体製造技術によって、
該板バネ部を構成する有機膜は該可動部と該支持体上にわたって一体に形成され、
該コイルは該可動部上に形成された絶縁性の該弾性膜内に一体に半導体製造技術によって形成された平面コイルであり、
該電極は該支持体上に形成された該有機膜内に半導体製造技術によって形成され、該電極上から外部に配線を取出すための電極であることを特徴とした光スキャナ。
【0126】
(対応する発明の実施の形態) 第三の実施の形態が対応する。
【0127】
(作用効果) この構成では光スキャナは一体に形成することができ、組立作業がなく、超小型の光スキャナを大量に安価に生産することができる。また、半導体製造技術を応用しているため、超小型化された光スキャナとしては寸法精度が高く、製作上の問題で光スキャナの振動が不安定になりにくい。
【0128】
8.
(構成) 第6項または第7項において、該可動板と該支持体は半導体作製技術により同一の基板から一体的に形成されたことを特徴とした光スキャナ。
【0129】
(対応する発明の実施の形態) 第二および第三の実施の形態が対応する。
【0130】
(作用効果) この構成では光スキャナの主たる部分(支持体、可動板、板バネ部、電気要素)は半導体作製技術により同一基板を用いて一体に形成することができ、組立作業がなく、超小型の光スキャナを大量に安価に生産することができる。また、半導体製造技術を応用しているため、超小型化された光スキャナとしては寸法精度が高く、製作上の問題で光スキャナの振動が不安定になりにくい。
【0131】
【発明の効果】
本発明によれば、走査光ビームの大きな偏向角を得ることができ、平面コイルや配線などの電気要素の耐久性が優れており、安価に大量に生産できる小型の光スキャナが得られる。また、必要に応じて、歪みゲージを備えて安定な偏向角で走査できる光スキャナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態の光スキャナの構成を示す斜視図である。
【図2】図1の光スキャナの一部の構造体の分解斜視図である。
【図3】図1の光スキャナの部分断面斜視図である。
【図4】第一の実施の形態の光スキャナの変形例の構造体の分解斜視図である。
【図5】第一の実施の形態の光スキャナの別の変形例の構成を示す斜視図である。
【図6】第二の実施の形態の光スキャナの構成を示す断面図である。
【図7】図6の光スキャナの構造体の製造工程を説明するための図である。
【図8】第二の実施の形態の光スキャナの変形例の構造体の斜視図である。
【図9】第三の実施の形態の光スキャナの構成を示す斜視図である。
【図10】図9の光スキャナのX−X線における断面図である。
【図11】図9と図10の光スキャナの構造体の製造工程を説明するための図である。
【図12】第三の実施の形態の光スキャナの変形例の構造体の斜視図である。
【図13】第三の実施の形態の光スキャナの別の変形例の構成を示す斜視図である。
【図14】実験に用いた構造体の寸法を示す上面図である。
【図15】図14の構造体のXV−XV線における断面図である。
【図16】平面コイルを流れる電流と光スキャナの偏向角の関係を示すグラフである。
【図17】可動板を振動させない状態において平面コイルを流れる電流と平面コイルの電気抵抗の関係を示すグラフである。
【図18】第四の実施の形態の光スキャナの構造体の上面図である。
【図19】図18の光スキャナの構造体のXIX−XIX線による断面図である。
【図20】図18の構造体を用いた光スキャナの駆動回路のブロック図である。
【図21】従来の光スキャナを示す図である。
【図22】従来の別の光スキャナを示す図である。
【符号の説明】
101 フレキシブル基板
102 平面コイル
104 支持体
105 可動板
106 板バネ部
108 永久磁石

Claims (4)

  1. 光を一次元的に走査する光スキャナであり、
    固定の支持部と、
    前記支持部に片持ちに支持された有機絶縁材料からなる弾性部と、
    前記弾性部の自由端部に設けられた可動板上に設けられたミラーと、
    前記弾性部の内部に設けられたコイルと、
    前記弾性部の自由端の近くに間隔を置いて配置される永久磁石とを有しており、前記コイルには交流電流が供給され、前記コイルを流れる電流と前記永久磁石が作る磁場との相互作用により前記支持部に対して前記ミラーが振動され、これにより前記ミラーで反射された光が一次元的に走査される光スキャナであって、前記可動板と前記支持部の間に位置する前記弾性部内部に、前記コイルに電流を供給するための配線を有していることを特徴とする光スキャナ
  2. 前記可動板と前記支持部の間に位置する前記弾性部内部に、前記弾性部の振動を検出するための歪みゲージを有していることを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
  3. 前記歪みゲージによって検出された信号を自励発振回路に入力し、この自励発振回路の出力により、光スキャナを駆動することで、前記可動板が常に共振周波数で振動することを特徴とする請求項2に記載の光スキャナ。
  4. 前記可動板と前記支持部の間に位置する前記弾性部は、この弾性部の幅方向の中心に位置し、幅方向に対して直交する中心軸線に関して軸対称な形状の貫通穴を有していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかひとつに記載の光スキャナ。
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