JP3683611B2 - 廃棄物処理用シュート - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、マンションやビルの内装工事等において、取り崩して不要となったモルタル等の廃材を地上に降ろすのに使用される廃棄物処理用シュートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、マンションやビルの内装工事において取り崩されて不要となったモルタル等の廃材は、エレベーターやクレーン等によって地上に降ろされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方法では、エレベーターやクレーン等の大掛かりな設備が必要であり、コスト高を招くという問題があった。
また、前記従来の方法では、設備を設置するのに比較的広い場所を要するという問題もあった。
さらに、従来の方法では、廃棄物を除去する際に、周辺にほこりをまき散らしてしまうだけでなく、モーターやエンジン等の動力による騒音もあるので、周囲の住人や通行人等に迷惑をかけてしまうという問題もあった。
この発明は、これらの課題を解決するためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明に係る廃棄物処理用シュート1は、
下方に行くに従って縮径された円錐台形の筒体からなるシュート部材2を備え、
このシュート部材2の上端部に、径方向外側に延在する鍔部21が形成され、
この鍔部21を貫通してチェーン3が設けられ、
このチェーン3の一端に、チェーン3同士を係合するフック31が設けられ、前記シュート部材2の上部開口22に他のシュート部材2の下端部が挿入可能とされると共にそれぞれのチェーン3同士が連結されて、複数個のシュート部材2が長手方向に連結可能とされてなる
ことを特徴としている。
【0005】
また、好ましくは、
下方に行くに従って縮径された円錐台形の筒体からなるシュート部材2を備え、
このシュート部材2の上端部に、径方向外側に延在する鍔部21が形成され、
この鍔部21を上下方向に貫通するチェーン吊下穴23が前記シュート部材2の直径方向に対向して形成され、
各チェーン吊下穴23に上方から挿通して、チェーン3同士を係合するフック31が設けられ、
前記鍔部21の下方に突出した各フック31の下端部には、複数個のリンク30が連結されてなるチェーン3が吊り下げられ、
各チェーン3は、それぞれ同一長さで且つ前記シュート部材2の長手寸法よりもやや短い長さとされ、
前記シュート部材2の上部開口22に他のシュート部材2の下端部が挿入可能とされると共にそれぞれのチェーン3同士が連結されて、複数個のシュート部材2が長手方向に連結可能とされ、
最上部のシュート部材2に、このシュート部材2の鍔部21の下部を支持する環状の保持部材5が外嵌され、
この保持部材5には、その直径方向に対向して係合部材51が平行に設けられ、
この係合部材51と係合する受部材41が、ビルの窓枠11等から外方に突出して設けられてなる
ことを特徴とする廃棄物処理用シュート1である。
【0006】
さらに好ましくは、上記構成に加えて、
前記受部材41が断面矩形状の筒材からなり、
この受部材41の基端部に、調節部材42が長手方向に進退可能に嵌挿され、
この調節部材42から下方に延びて、固定部材43が設けられ、
前記受部材41に、前記受部材41の下部から基端側に傾斜した傾斜部材44を介して、左右方向に延在する固定バー45が設けられ、
前記受部材41に対して前記調節部材42を固定する固定手段46により、前記固定部材43と前記固定バー45との間で壁12を跨いで、前記受部材41が窓枠11に固定され、
前記受部材41の離間距離が前記係合部材51の離間距離に等しく設けられ、前記係合部材51の内側寸法が前記受部材41に適合する大きさとされてなり、
最上部のシュート部材2の上部に、その開口22を取り囲むと共に、正面及び上面に開放された壁状のガイドフェンス81が上方に突出して設けられてなる
ことを特徴とする廃棄物処理用シュート1である。
【0007】
【作用】
この発明の廃棄物処理用シュート1は、下方に行くに従って縮径された円錐台形の筒体からなるシュート部材2が長手方向に複数個連結されてなる。
シュート部材2の連結は、各シュート部材2の鍔部21から吊り下げられたチェーン3同士を連結することにより行われる。チェーン3の一端にはフック31が連結されてなるので、そのフック31を他のシュート部材2のチェーンリンク30に引掛けることにより、シュート部材2同士を容易に連結することができる。
このようにして構成された廃棄物処理用シュート1は、最上部のシュート部材2がビルの窓枠11等に固定されて使用される。なお、最上部のシュート部材2に環状の保持部材5を外嵌し、この保持部材5の係合部材51を窓枠11から外方に突出して設けられた受部材41に係合する構成とすれば、容易で確実に最上部のシュート部材2を窓枠11等に固定することができる。しかも、保持部材5は、シュート部材2の下部から嵌め込んで設けることができ、これによってシュート部材2の鍔部21を受けて窓枠11にシュート部材2を保持する。
【0008】
さらに、受部材41が断面矩形状の筒材からなり、この受部材41の基端部に調節部材42が長手方向に進退可能に嵌挿され、この調節部材42から下方に延びて固定部材43が設けられ、受部材41に、受部材41の下部から基端側に傾斜した傾斜部材44を介して左右方向に延在する固定バー45が設けられてなる構成の場合は、受部材41を窓枠11に容易に設置することができる。つまり、この構成の場合、固定部材43と固定バー45との間で壁12を跨いだ状態で、受部材41に対して調節部材42を固定手段46で固定することにより受部材41を設置できる。そして、二つの受部材41をその離間距離が前記係合部材51の離間距離に等しくなるように設け、この受部材41に係合部材51を嵌合することによりシュート部材2を固定することができる。受部材41に最上部のシュート部材2を固定した状態では、受部材41に下方への荷重が付加されるが、受部材41の下部には、その基端側に傾斜した傾斜部材44を介して固定バー45が設けられているので、この固定バー45が壁面を室内側に押圧しつつ受部材41は窓枠11に確実に固定されることとなる。その上、係合部材51の内側寸法が受部材41に適合する大きさとしておけば、両者は確実に係合されて使用時に揺動することがない。
【0009】
このようにして設置された廃棄物処理用シュート1は、窓枠11等に固定された最上部のシュート部材2の上部の開口22からガレキ等を投入して使用される。投入された廃材は、各シュート部材2の内部を順に落下して行き、地上に落とされる。この際、廃棄物は各シュート部材2の中を通過して下方に落下するので、周囲にホコリをまき散らすこともない。
なお、最上部のシュート部材2に、その開口22を取り囲むと共に正面及び上面に開放された壁状のガイドフェンス81を上方に突出して設けてなる構成の場合は、このガイドフェンス81が廃材を開口22に入れる際の案内となるので、誤って廃材を直接地上に落下させたりする危険が回避される。
【0010】
【実施例】
以下、この発明の廃棄物処理用シュートについて、さらに詳細に説明する。
図1は、この発明の廃棄物処理用シュート1におけるシュート部材2の一実施例を示す斜視図である。また、図2と図3とはそれぞれ、図1のシュート部材2の正面図と右側面図であり、図4は、図3におけるA−A断面図である。
この発明の廃棄物処理用シュート1は、このようなシュート部材2が長手方向に複数個連結されて使用される。
この実施例のシュート部材2は、下方に行くに従って若干縮径された細長い円錐台形状の筒体からなる。その大きさは、長手寸法が直径寸法の2〜3倍とすることが好ましく、この実施例では上下方向寸法が1100mm、上端部の直径が500mm、下端部の直径が400mmに形成されてなる。
シュート部材2は、耐摩耗性や耐衝撃性等の耐久性を有し且つ軽量な材料によって形成されてなる。この実施例のシュート部材2は、ポリエチレンによって形成されてなるが、ポリプロピレン等の他の樹脂材料や、鉄鋼材料等の金属材料であっても上記の条件を満たすものであれば好適に使用される。
【0011】
シュート部材2の上部には、径方向外側に突出する鍔部21が一体形成されており、この鍔部21には2本のチェーン3がシュート部材2の直径方向に対向して吊り下げられている。
各チェーン3は、長円環状の金属製リンク30が複数個連結されたリンクチェーンからなる。チェーン3の上端のリンク30にはフック31が連結されており、このフック31は鍔部21を上下方向に貫通して形成されたチェーン吊下穴23を挿通して設けられている。また、フック31は、シュート部材2の鍔部21より上部に、チェーン吊下穴23よりも径大に形成された屈曲部31aを有しており、これによってチェーン3が鍔部21から下方に脱落するのが防止されている。さらに、フック31は、シュート部材2の鍔部21よりも下部に、やはりチェーン吊下穴23よりも径大な係止部31bが形成されており、チェーン3が鍔部21から上方に抜けてしまうことも防止されている。そして、この係止部31bの下部に形成されたリング31cに、チェーン3の上端のリンク30が連結されている。なお、リング31cを屈曲部31aに対して回動自在に設けてなる構成とすれば、チェーンのねじれを防止することができて便利である。
【0012】
フック31の屈曲部31aには、通常はその開放部を閉塞するように構成された外れ防止具31Aが設けられている。この実施例の外れ防止具31Aは、フック31の屈曲部31aの基端部に枢支軸によって揺動可能に設けられてなり、その先端部がフック31の屈曲部31aの径方向内側から外側に向かって常に付勢されており、フック31の屈曲部31aの開放端部に当接するように構成されてなる。
これにより、フック31に別のシュート部材2のチェーン3のリンク30を連結する際には、外れ防止具31Aの先端部を付勢力に対抗してフック31の屈曲部31aの径方向内側に押圧して移動させることにより、屈曲部31a内にリンク30を入れて、両者30,31を連結することができる。しかも、両者30,31の連結後には、前記付勢力によって外れ防止具31Aがフック31の屈曲部31aの開放部を閉塞するので、その連結が解除されるおそれはない。その上、リンク30がフック31から外れようとして外れ防止具31Aを径方向外側に押圧しても、外れ防止具31Aの先端部がフック31の開放端部に当接されてそれ以上径方向外側には移動することができないので、通常の使用状態で両者30,31の連結が解除されるおそれはない。
【0013】
シュート部材2に吊り下げられる2本のチェーン3は、それぞれシュート部材2の長さよりもやや短い長さで、且つ同じ長さのものが使用されている。
このようなシュート部材2が長手方向に複数個連結されて廃棄物処理用シュート1が構成される。シュート部材2同士の連結は、シュート部材2の下端部を別のシュート部材2の上部開口22に挿入して、上側のシュート部材2から垂れ下がっているチェーン3の下端のリンク30に、下側のシュート部材2のチェーン3の上部に連結されたフック31を引掛けることにより行われる。このようにして、各シュート部材2のチェーン3を連結することによって、複数個のシュート部材2を長手方向に複数個連結し、その最上部のシュート部材2をビルの窓枠11等に固定して使用される。
最上部のシュート部材2の窓枠11への設置は、窓枠11の下部に設けられる窓枠取付具4により行われる。
【0014】
図5は、この実施例の窓枠取付具4を示す斜視図である。また、図6は、その窓枠取付具4がビルの窓枠11に設置された状態を示す斜視図である。
これらの図に示すように、この実施例の窓枠取付具4は、一対の取付部材4A,4Aからなり、各取付部材4Aは、窓枠11から室外側に突出して、壁面12に垂直に設けられる断面矩形筒状の受部材41と、この受部材41の基端部に進退可能に嵌挿される調節部材42と、この調節部材42の基端部から下方に延在して設けられる固定部材43と、前記受部材41の下部から基端側下方に傾斜した傾斜部材44を介して、受部材41の基端部の下部において左右方向に延在して設けられる固定バー45とからなる。
そして、受部材41に嵌挿される調節部材42は、受部材41の内側寸法に適合する大きさとされており、受部材41の基端部と調節部材42とには、それぞれ同じ大きさの貫通穴41aが左右方向に複数個貫通して形成されており、この貫通穴41aに棒状の係止部材46を嵌入することにより、両者41,42を位置決めすることができる。また、前記固定バー45としては、図5に示すような円形パイプであってもよいし、図6に示すような後方に開放した断面コ字形状部材からなる構成であってもよい。
【0015】
そして、このような取付部材4Aを2個、図6に示すように、窓枠11に平行に設置して使用される。設置に際しては、受部材41に対して調節部材42を進退させて係止部材46によって両者41,42を固定することにより行われる。これにより、固定部材43と固定バー45との間で壁12を跨いで、好ましくは両者43,45の間で壁12を挟持するのである。
なお、上記実施例では、窓枠取付具4が2つの取付部材4Aを平行に設置してなる構成を示したが、2つの取付部材4Aは予め所定間隔で連結されて1つの部材からなる構成としてもよい。また、受部材41と固定部材43との固定は、上記実施例のような係止部材46による構成に限らず、例えば固定部材43に、受部材41の長手方向に進退可能に螺合されたボルトを設け、このボルトを締めることによりボルトの先端部と固定バー45との間で壁12を挟持して固定する構成としてもよい。さらに、窓枠取付具4は、窓枠11に限らず、ベランダの塀等にも設置可能である。
このようにして設置された窓枠取付具4には、最上部のシュート部材2が固定される。この固定は、最上部のシュート部材2に嵌め込まれた保持部材5によって行われる。
【0016】
図7は、この実施例の保持部材5を示す斜視図である。
この実施例の保持部材5は、シュート部材2の鍔部21の外径寸法とほぼ等しい径の円環状に形成されてなり、その下端部は径方向内側に突出して鍔受部52が形成されている。その鍔受部52の内径寸法は、シュート部材2の鍔部21の内径寸法とほぼ等しい径に形成されており、鍔受部52上に鍔部21を係止するようにされてなる。また、保持部材5には、直径方向に対向して係合部材51が平行に固着されている。この係合部材51は、下面に開口した断面コ字形状部材からなり、その内側寸法は前記窓枠取付具4の受部材41に適合する大きさとされている。また、係合部材51の離間間隔は、前記窓枠取付具4の受部材41同士の離間間隔に等しく形成されている。
保持部材5をシュート部材2に装着するには、保持部材5をシュート部材2の下部から嵌め込むことにより行われる。シュート部材2に装着された保持部材5は、その鍔受部52がシュート部材2の鍔部21の下部に当接されると共に、円環状部の内周面によってシュート部材2の鍔部21を保持する。
シュート部材2を窓枠取付具4の所まで引き上げるには、ウインチ6により行われる。
【0017】
図8は、この実施例において使用されるウインチ6を示す斜視図であり、窓枠取付具4に設けられた状態を示している。
この実施例のウインチ6は、ウインチ本体6Aが脚部材6Bに設けられてなる。
ウインチ本体6Aは、両側端面61が径方向外側に鍔状に突出形成された円柱形状のリールからなり、このリール6Aには、リール6Aを回転させるハンドル62が設けられてなり、金属線からなるケーブル10が巻き取られて使用される。
また、リール6Aは通常、ラチェット爪等からなる逆転防止機構によって、ケーブル10を巻き取る方向にのみハンドル62で回転させることができる構成となっている。つまり、通常の使用状態では、ケーブル10を引き出す方向にリール6Aが回転しようとしても、ラチェット爪がリール6Aの一部を係止することによって、リール6Aの回転が阻止されるものであり、逆にケーブル10をリール6Aに巻き取ろうとしてハンドル62を回転させる場合には、リール6Aを容易に回転させることができるものである。これにより、リール6Aを巻き取る際にハンドル62から手を離しても、リール6Aに巻き取られたケーブル10が引き出されてシュート部材2が落下することがなく、便利で安全である。
【0018】
リール6Aが設けられる脚部材6Bは、上部の結合部63から下方に四股に分かれてなる。この四股に分かれた各脚部64は、左右2本ずつに区分され、それらの離間距離が受部材41同士の離間間隔と等しい間隔とされている。また、各脚部64の下端部には、第2係合部材65が固着されており、この第2係合部材65は、前記保持部材5の係合部材51の場合と同様に、下方に開放した断面コ字形状部材からなり、その内径寸法が受部材41と適合する大きさとされている。
ウインチ6を窓枠取付具4に設置するには、第2係合部材65を受部材41に装着することにより行われる。そして、好ましくは、止めネジ等によって、第2係合部材65と受部材41とを確実に固定する。受部材41の先端部には係止部41bが上方に突出して形成されており、受部材41に沿って第2係合部材65が移動した場合でも、受部材41から第2係合部材65が外れるおそれはない。脚部材6Bの結合部63には、滑車66が設けられており、この滑車66を介して前記リール6Aのケーブル10がシュート部材2に固定されて使用される。
【0019】
シュート部材2へのケーブル10の固定は、ケーブル10の先端を単にシュート部材2の鍔部21に設けられたフック31や、最上部のシュート部材2の鍔部21に嵌め込まれた保持部材5に固定する等してもよいが、図9に示される吊上補助具7を使用するのが好適である。
この吊上補助具7は、金属製の角材からなり、その下端面の両端部に、シュート部材2のチェーン3の離間間隔に等しい間隔でリング71が設けられてなると共に、長手方向中央部の上面に、ケーブル10の係止部72が形成されてなる。よって、各リング71をシュート部材2のチェーン3の上部に設けられた各フック31に引掛けると共に、係止部72にケーブル10の先端を固定して使用することができる。そして、この後、ウインチ6のハンドル62を回転させることにより、シュート部材2を巻き上げるのである。
【0020】
シュート部材2の巻き上げに際しては、巻き上げ作業と並行して最下部のシュート部材2の下部に、さらに別のシュート部材2を連結しながら巻き上げ作業を行ってもよいし、複数個のシュート部材2を予め連結しておいて一気に巻き上げてもよいことはもちろんである。なお、この実施例のシュート部材2の周側面の上部には、径方向外側に突出する2つの膨出部24がシュート部材2の直径方向に対向して一体形成されてなるので、図3の二点鎖線で示すように、シュート部材2の膨出部を他のシュート部材2の鍔部21の内周部に当接させてシュート部材2に別のシュート部材2を挿入することによって、シュート部材2同士を重ね合わせることができるので便利である。
このようにして窓枠取付具4の高さまでシュート部材2を巻き上げた後、ウインチ6を窓枠取付具4から取り外すと共に、最上部のシュート部材2に嵌合された保持部材5の係合部材51を受部材41に係合することにより、シュート部材2を窓枠取付具4に固定する。そして、好ましくは、止めネジ等によって、係合部材51と受部材41とを確実に固定する。この場合においても、受部材41の先端部に突出形成された係止部41bによって、受部材41に沿って係合部材51が移動した場合でも、受部材41から係合部材51が外れるおそれはない。
【0021】
このようにして、この発明の廃棄物処理用シュート1が建物に設置されるのであるが、さらに好ましくは、最上部のシュート部材2にホッパー部材8を設置して使用される。
図10は、この実施例のホッパー部材8を示す斜視図であり、図11は、このホッパー部材8が最上部のシュート部材2に設けられた状態を示す斜視図である。
ホッパー部材8は、筒状の挿入筒82の上部にガイドフェンス81が一体形成されてなる。挿入筒82は、下方に行くに従って若干縮径した円錐台形状の筒からなり、その外形寸法がシュート部材2の上部の開口22に適合する大きさとされている。また、挿入筒82の上部は径方向外側に張り出して水平部83が形成されると共に、その水平部83から上方にガイドフェンス81が突出形成されている。ガイドフェンス81は、挿入筒82の開口部84の周囲に形成されると共に、上面及び正面側に開放して形成されてなる。そして、ホッパー部材8は、挿入筒82を最上部のシュート部材2の開口22に挿入することにより、シュート部材2に設置される。
なお、ホッパー部材8はシュート部材2と別体に形成して、最上部のシュート部材2にホッパー部材8を設ける構成に限らず、挿入筒82がシュート部材2に挿入された形状に予め両者2,8が一体形成されてなる構成としてもよい。また、上記実施例のホッパー部材8は、ポリエチレンからなるものであるが、金属材料により形成すると寿命を延ばすことができる。
【0022】
図12は、この発明の廃棄物処理用シュート1がマンションに設置された使用状態を示す斜視図である。
この廃棄物処理用シュート1は、内装工事で出たモルタル等の廃棄物をシュート部材2の内部を順に通過させることにより使用される。最上部のシュート部材2にホッパー部材8を設けておけば、廃棄物をシュート部材2に投入する際に、シュート部材2の開口22へのガイドとすることができるので、廃棄物がシュート部材2の開口22に入らずに直接地上に落下してしまうという危険が回避できる。
廃棄物処理用シュート1に投入された廃棄物は、各シュート部材2を順に下方に落下して行き、最下部のシュート部材2の開口22から出ることとなる。そして、好ましくは、廃棄物処理用シュート1の下部を収納容器9に挿入しておくことが好ましい。
【0023】
図13は、廃棄物処理用シュート1の下部が収納容器9に挿入された状態を示す斜視図である。
この図に示すように、収納容器9は、上方に開口した箱体からなり、上部の開口部に廃棄物処理用シュート1の下端部を挿入した後、収納容器9の開口をビニールシート等によって形成されたカバー91で封鎖して使用される。これにより、防塵効果をさらに高めることができる。
収納容器9は、上記構成のものの他、予め上面が板材によって蓋をされてなると共に、その上面にシュート部材2のテーパー面と適合する大きさの開口を形成されてなる構成としてもよく、この場合、廃棄物を取り出す蓋を側面や上面に形成しておけばよい。
さらに、図12に示すように、収納容器9を予めトラック90等の荷台に設置しておけば、その処理を容易に行うことができるので便利である。
【0024】
図14は、シュート部材2の内面に設けられるガードカバー2Xである。
このガードカバー2Xは、金属又はポリエチレン等からなり、シュート部材2の円筒状の内面と適合する大きさの曲面に形成されてなり、その上部には断面コ字形状の引掛具29が2個固着されてなる。そして、このガードカバー2Xは、通常のシュート部材2の内面に挿入された後、引掛具29をシュート部材2の上端縁に引掛けることにより設けられる。シュート部材2にガードカバー2Xを設けることにより、シュート部材2に廃棄物が当たることによる衝撃や摩滅から守り、シュート部材2の耐久性をさらに向上させることができる。
【0025】
なお、この発明の廃棄物処理用シュート1は、図15に示すように、途中の階にも窓枠取付具4によって投入口を設けることも可能である。この場合、途中の階の窓枠取付具4のホッパー部材8には、図10に示すように、ガイドフェンス81に金属棒85を架け渡すことが好ましい。これにより、ホッパー部材8の剛性を高めて、廃棄物を投入する際にガイドフェンス81に当てた場合でも、ガイドフェンス81の変形を防止することができるだけでなく、上側のシュート部材2から落下して来る廃棄物を開口22に案内してその水平部83に衝突してしまう不都合を回避することもできる。
【0026】
また、途中の階にも投入口を設けるには、上記の構成に限らず、例えば、図16に示すようなシュート部材2Aを用いてもよい。このシュート部材2Aは、通常のシュート部材2の側面に別のシュート部材2の上部を連結してなる構成であり、全体として逆ト字形状で、投入口22が2つ設けられてなる。このシュート部材2Aは、途中の階の窓の高さに対応する位置に連結されて使用され、これにより途中の階からも廃棄物を投入することができることとなる。
しかも、このようにすることにより、シュート部材2Aを支持するための窓枠取付具4等を別途設ける必要がなく、適当な箇所にチェーン3によって連結するだけで中間投入口を得ることができる。
さらに、廃棄物処理用シュート1の使用時には、図17に示すように、各シュート部材2の内部にケーブル10やロープを通して使用してもよい。
【0027】
【発明の効果】
このように、この発明の廃棄物処理用シュート1は、円筒状のシュート部材2をチェーン3で連結してなる構成であるので、構造が極めて簡単で処理作業のコストを低減することができる。
また、各シュート部材2は、ビルの壁面に沿って吊り下げられて設置されるので、狭い場所でも設置することが可能である。
さらに、この廃棄物処理用シュート1は、モーター等の動力が不要であるから、これによる騒音が少なく、しかも、廃棄物が円筒状のシュート部材2内を順に落下することにより、周囲にほこりをまき散らすことも少ない。よって、周囲の人に迷惑をかけるおそれが少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の廃棄物処理用シュートのシュート部材の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のシュート部材の正面図であり、一部を切断して示している。
【図3】図1のシュート部材の右側面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】この発明の廃棄物処理用シュートの窓枠取付具の一実施例を示す斜視図である。
【図6】図5の窓枠取付具が窓枠に設置された状態を示す斜視図である。
【図7】この発明の廃棄物処理用シュートの保持部材の一実施例を示す斜視図である。
【図8】この発明の廃棄物処理用シュートのウインチの一実施例の設置状態を示す斜視図である。
【図9】この発明の廃棄物処理用シュートの吊上補助具の一実施例を示す斜視図である。
【図10】この発明の廃棄物処理用シュートのホッパー部材の一実施例を示す斜視図である。
【図11】図10のホッパー部材の使用状態を示す斜視図である。
【図12】この発明の廃棄物処理用シュートの使用状態を示す斜視図である。
【図13】この発明の廃棄物処理用シュートの収納容器の一実施例を示す斜視図であり、使用状態を示している。
【図14】この発明の廃棄物処理用シュートのガードカバーの一実施例を示す斜視図である。
【図15】この発明の廃棄物処理用シュートの使用状態を示す斜視図であり、途中の階に投入口(ホッパー部材)を設置した状態を示す。
【図16】この発明の廃棄物処理用シュートのシュート部材の他の実施例を示す斜視図である。
【図17】この発明の廃棄物処理用シュートの使用状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 廃棄物処理用シュート
2 シュート部材
2A 逆ト字型シュート部材
2X ガードカバー
3 チェーン
4 窓枠取付具
4A 取付部材
5 保持部材
6 ウインチ
7 吊上補助具
8 ホッパー部材
9 収納容器
10 ケーブル,ロープ
11 窓枠
12 壁(壁面)
21 鍔部
22 開口(投入口)
23 チェーン吊下穴
30 リンク
31 フック
41 受部材
42 調節部材
43 固定部材
44 傾斜部材
45 固定バー
46 固定手段(係止部材)
51 係合部材
81 ガイドフェンス
Claims (2)
- 下方に行くに従って縮径された円錐台形の筒体からなるシュート部材を備え、
このシュート部材の上端部に、径方向外側に延在する鍔部が形成され、
この鍔部を上下方向に貫通するチェーン吊下穴が前記シュート部材の直径方向に対向して形成され、
各チェーン吊下穴に上方から挿通して、チェーン同士を係合するフックが設けられ、
前記鍔部の下方に突出した各フックの下端部には、複数個のリンクが連結されてなるチェーンが吊り下げられ、
各チェーンは、それぞれ同一長さで且つ前記シュート部材の長手寸法よりもやや短い長さとされ、
前記シュート部材の上部開口に他のシュート部材の下端部が挿入可能とされると共にそれぞれのチェーン同士が連結されて、複数個のシュート部材が長手方向に連結可能とされ、
最上部のシュート部材に、このシュート部材の鍔部の下部を支持する環状の保持部材が外嵌され、
この保持部材には、その直径方向に対向して係合部材が平行に設けられ、
この係合部材を係合する受部材が、ビルの窓枠等から外方に突出して設けられてなる
ことを特徴とする廃棄物処理用シュート。 - 前記受部材が断面矩形状の筒材からなり、
この受部材の基端部に、調節部材が長手方向に進退可能に嵌挿され、
この調節部材から下方に延びて、固定部材が設けられ、
前記受部材に、前記受部材の下部から基端側に傾斜した傾斜部材を介して、左右方向に延在する固定バーが設けられ、
前記受部材に対して前記調節部材を固定する固定手段により、前記固定部材と前記固定バーとの間で壁を跨いで、前記受部材が窓枠に固定され、
前記受部材の離間距離が前記係合部材の離間距離に等しく設けられ、
前記係合部材の内側寸法が前記受部材に適合する大きさとされてなり、
最上部のシュート部材の上部に、その開口を取り囲むと共に、正面及び上面に開放された壁状のガイドフェンスが上方に突出して設けられてなる
ことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理用シュート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07460295A JP3683611B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 廃棄物処理用シュート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP07460295A JP3683611B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 廃棄物処理用シュート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08244929A JPH08244929A (ja) | 1996-09-24 |
JP3683611B2 true JP3683611B2 (ja) | 2005-08-17 |
Family
ID=13551883
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP07460295A Expired - Fee Related JP3683611B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 廃棄物処理用シュート |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200465776Y1 (ko) * | 2008-02-28 | 2013-03-18 | 주식회사 브이비엠 | 건물 외벽 부착형 슈트 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101613030A (zh) * | 2009-07-16 | 2009-12-30 | 郭建文 | 建筑装饰施工的悬挂式垃圾通道 |
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-
1995
- 1995-03-06 JP JP07460295A patent/JP3683611B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR200465776Y1 (ko) * | 2008-02-28 | 2013-03-18 | 주식회사 브이비엠 | 건물 외벽 부착형 슈트 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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