JP3682957B2 - 自転車用ハブブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキ装置、特に、自転車の車輪のハブを制動する自転車用ハブブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車用ブレーキ装置には、車輪のリムを制動する、たとえばカンチレバーブレーキやキャリパブレーキなどのリムブレーキ装置と、車輪のハブを制動する、たとえばドラムブレーキやバンドブレーキやローラブレーキなどのハブブレーキ装置とがある。
【0003】
ハブブレーキ装置は、車輪のハブを制動するためにリムの変形にかかわらず制動できる。この種のハブブレーキ装置のドラムブレーキとローラブレーキは、それぞれ車輪のハブと一体回転する筒状のブレーキドラムの内周面にブレーキシューを接触させて摩擦により制動する。また、バンドブレーキはドラムの外周面にブレーキベルトを接触させて摩擦により制動する。さらにローラブレーキでは、周方向に間隔を隔てて配置されたローラをカムにより径方向外方に移動させてブレーキシューを移動させている。このため、内部にグリースが注入されており、ローラの移動がスムーズである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のハブブレーキ装置では、ブレーキシューとブレーキドラム又はブレーキバンドとブレーキドラムとの接触面が平坦である。このため、摩擦面の面積が限定され、摩擦面での単位面積当たりの発熱量が大きくなり、ブレーキ温度が高くなりやすい。ハブブレーキ装置では、ブレーキ温度が高くなるとブレーキドラムとの接触面での摩擦力が急激に小さくなり、制動力が変動するおそれがある。また、ローラブレーキのようにグリースを使用している場合には、ブレーキ温度が高くなるとグリースの蒸発によっても制動力が変動するおそれがある。
【0005】
また、制動トルクの大きさがブレーキドラムのサイズ(直径)により影響されるので、大きな制動トルクを得ようとするとブレーキドラムのサイズを大きくしなければならず、コンパクトなブレーキ装置を得にくい。
【0006】
本発明の課題は、自転車用ハブブレーキ装置において、ブレーキ温度の上昇による制動力の変動を抑えることにある。
【0007】
本発明の別の課題は、自転車用ハブブレーキ装置において、コンパクトなサイズで大きな制動トルクを得ることができるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る自転車用ハブブレーキ装置は、自転車のフレームに装着される車輪のハブを制動する装置であって、固定フレームと、ブレーキドラムと、ブレーキシューと、ブレーキ操作部とを備えている。固定フレームは、フレームに回転不能に装着されている。ブレーキドラムは、ハブと一体回転可能であり、内周面に断面が径方向外方にいくにつれて幅が狭くなる等脚台形状に凹んで形成された制動面を有し、制動面の中央部が環状に凹んだ円筒状のものである。ブレーキシューは、ブレーキドラムの制動面に接触可能に凸に突出した接触面を有し、接触面の中央部にばね部材が装着される環状溝が形成され、固定フレームに対して実質的に回転不能であり、ブレーキドラムに制動作用するものである。ブレーキ操作部は、固定フレームに移動自在に設けられ、ブレーキシューをブレーキドラム側に圧接操作するものである。また、制動面の両辺が交差する角度は、15度から150度の範囲であり、接触面の両辺が交差する角度は、制動面の交差角度より大きい、
このハブブレーキ装置では、ブレーキ操作部によりブレーキシューがブレーキドラム側に圧接操作されると、ブレーキシューの等脚台形状に凸に突出して形成された接触面がブレーキドラムの内周面の径方向外方にいくにつれて幅が狭くなる等脚台形状に凹んで形成された制動面に接触して摩擦力により車輪のハブが制動される。このとき、制動面及び接触面が平坦ではなく等脚台形状に形成されているので、平坦な場合に比べて摩擦面積が大きくなる。このため、摩擦面での単位面積当たりの発熱量を小さく抑えることができ、ブレーキ温度が高くなりにくくなる。したがって、ブレーキ温度の上昇による制動力の変動を抑えることができる。
【0009】
また、ブレーキドラムの制動面にブレーキシューの接触面を凸に角度を持たせて接触させることにより、くさび作用によって制動面と接触面との接触圧力が高くなり、摩擦力を従来のものより増大させることができる。これによりコンパクトなサイズで大きな制動トルクを得ることができる。さらに、角度を変更することにより摩擦力の増大量を制御することができ、用途等に合わせて装置の最大制動力を設定できる。また、15度未満であると、ブレーキシューがブレーキドラムから抜けにくくなる。150度を超えると面積の増加割合があまり生じなくなり、発熱量の減少効果が得られにくくなる。さらにまた、接触面の両辺が交差する角度が制動面の交差角度より大きいと、くさび作用が顕著になる。
【0010】
発明に係る自転車用ハブブレーキ装置は、発明に記載の装置において、両辺が交差する角度は実質的に90度である。この場合には、角度が小さい方がくさび作用により制動力は高くなるが、加工を行いにくくなる。しかし、角度が実質的に90度であると、機械加工を簡単に行うことができる。
【0011】
発明に係る自転車用ハブブレーキ装置は、発明1又は2に記載の装置において、ブレーキドラムの外周側に熱的に結合された冷却フィンをさらに備える。この場合には、ブレーキドラムの発熱が抑えられるので、ブレーキ温度の上昇による制動力の変動をさらに抑えることができる。
【0012】
発明に係る自転車用ハブブレーキ装置は、発明1からのいずれかに記載の装置において、ブレーキ操作部は、固定フレームにハブの軸回りに揺動自在に装着され、自転車のハンドルに装着されたブレーキレバーと連結される操作アーム部と、操作アーム部と一体的に回動し、外周面に凹凸からなるカム部を有するカム部材と、カム部材とブレーキシューとの間に両者に接触しかつ回転方向に間隔を隔てて設けられ、カム部材の回動により径方向に移動する複数のローラとを有する。この場合には、ローラブレーキにおいて、ブレーキ温度の上昇による制動力の変動を抑えることができるとともに、グリースの蒸発を抑えることによりスムーズなブレーキフィーリングを実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
<全体構成>
図1において、本発明の一実施形態を採用した自転車は軽快車であり、ダブルループ形のフレーム体2とフロントフォーク3とを有するフレーム1と、操舵用のハンドル部4と、ペダル5aの回転を後輪7に伝達するための駆動部5と、前輪6と、後輪7と、前後輪6,7を制動するための制動システム8とを備えている。
【0014】
フレーム1には、ハンドル部4、駆動部5、前輪6、後輪7、腰掛け用のサドル9、及び制動システム8等の各部が取り付けられている。
【0015】
ハンドル部4は、フロントフォーク3の上部に固定されたハンドルステム10と、ハンドルステム10に固定されたハンドルバー11とを有している。前輪6及び後輪7は、前後のハブ6a(前輪用のみ図4に図示)とハブ6aの外周側に配置される前後のリム6b,7bと、前後のリム6b,7bに装着されるタイヤ6c,7cと、ハブ6aとリム6b,7bとを連結するスポーク6d,7dとを有している。ハブ6aは、図6に示すように、フレーム1のフロントフォーク3に回転不能に装着されるハブ軸15aと、ハブ軸15aに回転自在に支持されるハブシェル15bとを有している。
【0016】
<制動システムの構成>
制動システム8は、図2に示すように、前後の制動レバー12f,12rと、前後の制動レバー12f,12rによって動作するブレーキ装置13f,13rと、前後の制動レバー12f,12rと前後のブレーキ装置13f,13rとにそれぞれ連結された前後の制動ケーブル14f,14rとを有している。
【0017】
制動ケーブル14f,14rは両端が制動レバー12f,12r及びローラブレーキ装置13f,13rに連結されたインナーケーブル16f,16rと、インナーケーブル16f,16rを覆うアウターケーブル17f,17rとを有している。
【0018】
前制動レバー12fはハンドルバー11の左端に装着されたグリップ18aの内側に、後制動レバー12rはハンドルバー11の右端に装着されたグリップ18bの内側にそれぞれ装着されている。制動レバー12f,12rは、鏡像関係にある同じ構造の部材である。制動レバー12f,12rは、ハンドルバー11に装着されたレバーブラケット20と、レバーブラケット20に揺動自在に支持されたレバー部材21と、レバーブラケット20にねじ込み固定されたアウター係止部22とを有している。
【0019】
レバーブラケット20は、レバー部材21を揺動自在に支持するための揺動軸20aと、ハンドルバー11に着脱自在に装着可能な装着部20bと、アウター係止部22をねじ込み可能であるとともにインナーケーブル16f,16rが通過可能な雌ねじ部20cとを有している。
【0020】
レバー部材21は、揺動軸20aに揺動自在に装着されており、図示しない付勢部材により制動解除側に付勢されている。レバー部材21は、制動ケーブル14f,14rのインナーケーブル16f,16rを係止するインナー係止部21aを有している。
【0021】
<ブレーキ装置の構成>
前後のブレーキ装置13f,13rは、ローラブレーキである。ブレーキ装置13f,13rは、図2に示すように、フレーム1に装着される前輪6及び後輪7のハブ6aを制動するものである。ブレーキ装置13f,13rは、自転車のフレーム1に回転不能に固定される固定ブラケット30f,30rと、ブレーキ本体32f,32rと、ブレーキ本体32f,32rに対して揺動するブレーキ操作部33f,33rとを有している。
【0022】
固定ブラケット30f,30rは、フロントフォーク3とフレーム体2の後部とにそれぞれ先細りの先端がバンド25f,25rにより固定され、略円形の基端がハブ軸15aに装着されている。固定ブラケット30fの基端部は、ハブ軸15aの一端にねじ込まれた袋ナット45により押圧されてハブ軸15aに固定されている。固定ブラケット30f,30rには、アウターケーブル17f,17rが係止されるアウター係止部31f,31rがそれぞれ装着されている。これらのアウター係止部31f,31rは、ねじによりアウターケーブル17f,17rの位置を調整できるようになっている。これによりブレーキの遊び(ブレーキドラムとブレーキシューとの隙間)を調整できる。
【0023】
ブレーキ本体32f,32rは、略同一構造であるので、ここでは、前ブレーキ本体32fについて説明する。前ブレーキ本体32fは、図3〜図5に示すように、前輪6のハブシェル15bと一体回転可能なブレーキドラム40と、ブレーキドラム40の外周側に熱的に結合された冷却フィン41と、ブレーキドラム40に接離自在なブレーキシュー42とを有している。なお、後ブレーキ本体32rには、冷却フィン41は装着されていない。
【0024】
ブレーキドラム40は、図6に示すように、開口50aを有する底部50と、底部50の外周側に形成された円周部51とを有する鋼鉄製の皿状の部材である。開口50aの内周面には、ハブシェル15bを構成する左玉受け15cの外周面に回転不能に装着される凹凸部50bが形成されている。円周部51の内周面には、制動面51aが形成されている。制動面51aは、断面が径方向外方にいくにつれて幅が狭くなる等脚台形状に円周部51の軸方向中央部に凹んで形成されている。制動面51aの両辺が交差する角度αは、15度から150度の範囲が好ましい。
【0025】
冷却フィン41は、図4〜図6に示すように、アルミニウム合金製の部材であり、ブレーキドラム40の外周面にインサート成形により一体形成されたものである。冷却フィン41には、多数のフィン部41aが内側面(図4右側面)に放射状に形成されている。
【0026】
ブレーキシュー42は、たとえば周方向で3つに分割されたリング状の部材であり、制動面51aに接触可能に接触面42aが外周面に形成されている。接触面42aは、断面が制動面51aに接触可能に凸に突出した等脚台形状に形成されている。接触面42aの両辺が交差する角度βは、制動面51aの交差角度αより大きいか等しい。接触面42aの中央部には、第1ばね部材53が装着される環状溝42bが形成されている。ブレーキシュー42の内周面には、回転方向に所定の長さで形成された回転止め部42cが径方向外方に凹んで形成されている。この回転止め部42cに固定ブラケット30fに形成された3つの係止突起30a(図6)がはまり込み、分割されたブレーキシュー42の回転を防止している。ただし、係止突起30aと回転止め部42cとの遊び分はブレーキシュー42が僅かに回転する。分割されたブレーキシュー42の両端内周面には、径方向内方に突出するローラ当接面42cが形成されている。
【0027】
環状溝42bに装着される第1ばね部材53は線材製の環状の部材であり、3つの分割されたブレーキシュー42をブレーキドラム40から離反した位置に付勢している。
【0028】
ブレーキ操作部33f,33rは、形状は異なるが略同一の構成であるので、ここでは、前ブレーキ操作部33fについて説明する。前ブレーキ操作部33fは、図5〜図8に示すように、固定ブラケット30fにハブ軸15a回りに図7に示す制動解除位置と図8に示す制動位置とに揺動自在に装着された操作アーム部60と、操作アーム部60と一体的に回動するカム部材61と、カム部材61とブレーキシュー42との間に両者に接触しかつ回転方向に間隔を隔てて設けられた複数(たとえば6つ)のローラ62と、回転方向に間隔を隔ててローラ62を保持するローラケース63とを有している。
【0029】
操作アーム部60は、制動ケーブル14fのインナーケーブル16fの先端を係止するインナー係止部60aを先端に有している。このインナーケーブル16fにより操作アーム部60は自転車のハンドル部4に装着された制動レバー12fと連結される。操作アーム部60の基端には、カム部材61の外周面に係合する係合孔60bが形成されている。操作アーム部60は、第2ばね部材70(図5)により制動解除方向に付勢されている。第2ばね部材70は、捩じりコイルばねであり、一端が固定ブラケット30fに係止され、他端がインナー係止部60aに係止されている。操作アーム部60の外方はカバー部材71により覆われている。
【0030】
カム部材61は、厚肉円筒状のたとえば鋼鉄製の部材である。カム部材61の外周面には、徐々に径方向の距離が変化する傾斜カム面61aと、傾斜カム面61aの間に配置され傾斜カム面61aより凹んで形成された凹部61bとを有する6つのカム部61cが形成されている。この実施形態では、傾斜カム面61aは、図7時計回りに径方向の距離が大きくなるように形成されている。
【0031】
ローラ62は、カム部材61の回動によりブレーキシュー42を径方向に押圧してブレーキシュー40に圧接させるためのものである。ローラ62は、カム部材61の外周面とブレーキシュー42のローラ当接面42cとの間に装着されている。ローラ62はローラケース63によりブレーキドラム40の回転方向に間隔を隔てて配置され径方向に移動自在である。
【0032】
ローラケース63には、ローラ62を保持するためのハブ軸方向外方に突出した、たとえば6つの保持突起63aが回転方向に間隔を隔てて形成されている。ローラケース63は、一つの保持突起63aにさらにハブ軸方向外方に突出して形成された係止突起63bにより固定ブラケット30fに回転不能に係止されている。固定ブラケット30fには、この係止突起63bが係合する回転方向に長い長孔30bが形成されている。なお、ローラケース63と係止突起63bとの間には第3ばね部材72が装着されており、ローラケース63を図5の時計回りに付勢している。このため、ローラ62は、ブレーキドラム40に対して実質的に回転不能である。ローラケース63内において、ローラ62の周囲にはグリースが充填されている。これにより、カム部材61の回動に対してローラ62が径方向にスムーズに移動できる。
【0033】
<制動システムの動作>
制動ケーブル14f,14rをセットした状態では、インナーケーブル16f,16rは緊張状態になっているため、制動レバー12f,12rに装着されたアウター係止部22又は前後のブレーキ装置13f,13rに装着されたアウター係止部31f,31rによって遊びを調整する。これにより、制動レバー12f,12rを操作しないと、図7に示すように、ブレーキシュー42とブレーキドラム40との間に隙間(遊び)が形成される。
【0034】
この状態で前制動レバー12fを引き込み操作すると、インナーケーブル16fが第2ばね部材70の付勢力に抗して引っ張られ、操作アーム部60が図7に示す制動解除位置から図8に示す制動位置に揺動する。制動位置に操作アーム部60が揺動すると、それに連動してカム部材61も回動し、ローラ62が傾斜カム面61aに乗り上げて径方向外方に移動し、ブレーキシュー42を第1ばね部材53の付勢力に抗してブレーキドラム40に向けて押圧する。この結果、ブレーキシュー42の押圧力に比例した制動力が得られる。このとき、ブレーキシュー42は僅かに図8反時計回りに回転し、それに伴い、ローラ62を介してローラケース63も僅かに同方向に回転する。この結果、ローラ62はさらに径方向外方に移動する。この制動状態では、制動面51aが台形状に凹み、接触面42aが台形状に突出しているので、くさび作用により摩擦面同士の接触圧力が高くなり、摩擦力を増大させることができる。また、接触面積が平坦な円周面より大きくなるので摩擦面積が大きくなり、単位面積当たりの発熱量を小さく抑えることができる。このため、ブレーキ温度が高くなりにくくなる。したがって、ブレーキ温度の上昇による制動力の変動を抑えることができる。また、くさび作用により摩擦力が大きくなるので、コンパクトなサイズで大きな制動トルクを得ることができる。
【0035】
前制動レバー12fから手を離すと、第2ばね部材70により操作アーム部60が制動解除位置側に戻されるとともに、操作アーム部60に連動するカム部材61の回動に伴って第1ばね部材53によりブレーキシュー42が内周側に移動する。このとき、ローラケース63も第3ばね部材72により図7時計回りに付勢されて回動する。
【0036】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、制動装置として車輪のハブ部を制動するローラ式のハブブレーキを例に説明したが、制動装置はこれに限定されず、ハブ部を制動するバンドブレーキやドラムブレーキにも本発明を適用できる。
【0037】
(b) 前記実施形態では、制動面51aや接触面42aを等脚台形状に形成したが、複数の凹凸が連続する鋸歯形状や曲面等平坦な円周面より面積が増える形状であればどのような形状でもよい。また、前記実施形態とは逆に制動面を径方向内方に凸に突出させ、接触面を凹ませてもよい。
【0038】
(c) 前後いずれかの制動装置13f,13rに制動力を制動途中で変更可能なモジュレータ(制動力調整機構の一例)を装着してもよい。たとえば、前制動装置が連結されるハブ内にはモジュレータを装着してもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、制動面及び接触面が平坦ではなく凹又は凸に突出しているので、平坦な場合に比べて摩擦面積が大きくなる。このため、摩擦面での単位面積当たりの発熱量を小さく抑えることができ、ブレーキ温度が高くなりにくくなる。したがって、ブレーキ温度の上昇による制動力の変動を抑えることができる。
【0040】
また、ブレーキドラムの制動面にブレーキシューの接触面を凸に角度を持たせて接触させることにより、くさび作用によって制動面と接触面との接触圧力が高くなり、摩擦力を従来のものより増大させることができる。これによりコンパクトなサイズで大きな制動トルクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を採用した自転車の右側面図。
【図2】 その自転車の制動システムの構成図。
【図3】 前制動装置の側面図。
【図4】 前制動装置の正面図。
【図5】 前制動装置のカバー部材を外した状態の側面図。
【図6】 前制動装置の半截断面拡大図。
【図7】 前制動装置の制動動作を示す図。
【図8】 前制動装置の制動動作を示す図。
【符号の説明】
1 フレーム
6,7 前後輪
6a 前ハブ
13f,13r 前後の制動装置
30f,30r 前後の固定ブラケット
33f,33r 前後のブレーキ操作部
40 ブレーキドラム
41 冷却フィン
42 ブレーキシュー
42a 接触面
51a 制動面
60 操作アーム部
61 カム部材
62 ローラ

Claims (4)

  1. 自転車のフレームに装着される車輪のハブを制動する自転車用ハブブレーキ装置であって、
    前記フレームに回転不能に装着される固定フレームと、
    前記ハブと一体回転可能であり、内周面に断面が径方向外方にいくにつれて幅が狭くなる等脚台形状に凹んで形成された制動面を有し、前記制動面の中央部が凹んだ円筒状のブレーキドラムと、
    前記ブレーキドラムの前記制動面に接触可能に等脚台形状に凸に突出して形成された接触面を有し、前記接触面の中央部にばね部材が装着される環状溝が形成され、前記固定フレームに対して実質的に回転不能であり、前記ブレーキドラムに制動作用するブレーキシューと、
    前記固定フレームに移動自在に設けられ、前記ブレーキシューを前記ブレーキドラム側に圧接操作するブレーキ操作部とを備え、
    前記制動面の両辺が交差する角度は、15度から150度の範囲であり、前記接触面の両辺が交差する角度は、前記制動面の交差角度より大きい、自転車用ハブブレーキ装置。
  2. 前記制動面の両辺が交差する角度は実質的に90度である、請求項に記載の自転車用ハブブレーキ装置。
  3. 前記ブレーキドラムの外周側に熱的に結合された冷却フィンをさらに備える、請求項1又は2に記載の自転車用ハブブレーキ装置。
  4. 前記ブレーキ操作部は、
    前記固定フレームに前記ハブの軸回りに揺動自在に装着され、前記自転車のハンドルに装着されたブレーキレバーと連結される操作アーム部と、
    前記操作アーム部と一体的に回動し、外周面に凹凸からなるカム部を有するカム部材と、
    前記カム部材と前記ブレーキシューとの間に両者に接触しかつ回転方向に間隔を隔てて設けられ、前記カム部材の回動により径方向に移動する複数のローラとを有する、請求項1からのいずれか1項に記載の自転車用ハブブレーキ装置。
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