JP3681599B2 - 粉体排出用カップリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
フレキシブルコンテナから粉体を排出する際に用いる差込型粉体排出用カップリング装置に関する。さらに詳しくは、カップリング操作時の粉体漏れが防止でき、且つ迅速な粉体抜出しが可能な差込型粉体排出用カップリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体等を運搬する場合、一般的にフレキシブルコンテナと呼ばれる柔軟性を有する袋が使用される。通常これらフレキシブルコンテナから粉体等を排出する場合、該フレキシブルコンテナの粉体排出口を下向きにし、該粉体排出口を解放することにより排出を行うが、特に微細粉体を排出する際、粉塵の発生や粉体の飛散が問題となっていた。
【0003】
この問題を解決する方法として、特開平8−164908号公報には、通気性を有し、粉体排出口をフィルムで密閉したフレキシブルコンテナを用い、粉体排出の際には粉体排出口に排出ノズルを挿入し、微粉体搬送用ポンプを用いて空気をキャリアガスとして粉体を排出する方法が提案されている。
【0004】
しかしながら上記公報記載の方法では、通気性のフレキシブルコンテナを使用しているので、フレキシブルコンテナ内をキャリアガスにより加圧にすることができず、粉体を迅速に排出することが難しい。またフレキシブルコンテナが通気性を有するため、減圧下でも袋が収縮しづらく粉体の排出残りが多くなる。また、上記公報に記載されている排出ノズルは、フレキシブルコンテナ下部のフィルムを突き破るときとフレキシブルコンテナからの粉体抜出しを中断する際のノズル取り外しを行う時に、微粉体の飛散や粉塵の発生するといった問題があった。
【0005】
一方、密封状のフレキシブルコンテナと輸送配管とをカプラ式ジョイント等のカップリングを介して接続し、粉体搬送用ポンプ等を用いて粉体を抜出す方法も用いられている。この方法の場合、フレキシブルコンテナ内の加減圧をキャリアガスの供給量の調節を行うことによって行うことが可能であり、粉体を迅速に排出する上で有利である。
【0006】
しかしこの場合、粉体を充填したフレキシブルコンテナの輸送等のために小さく軽量なカップリングを取り付けると、ポンプによる吸引によってフレキシブルコンテナが減圧状態になった際に、フレキシブルコンテナ粉体排出口付近の縮みによって流路面積減少とそれによって生じる粉体圧縮による流路閉塞が発生し、粉体の排出不良を引き起こしていた。大きなサイズのカップリングを取り付けるとフレキシブルコンテナの輸送の妨げになるだけでなく、ポンプ吸引下の減圧でガスのみを吸引する傾向やブリッジング発生傾向が強くなる。また、粉体が輸送配管やカップリング中に滞留することにより、カップリング取り外し作業時に粉塵を発生しやすい。従って、フレキシブルコンテナと輸送配管とをカップリングを介して接続する方法ついても、迅速な粉体排出と粉塵の飛散防止を両立する方法ではありえなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、フレキシブルコンテナの粉体排出口付近での、粉体の詰まり防止と粉体抜出し速度向上および粉塵の発生防止に関する何らかの技術が出現すること、即ち、粉体排出口の小さなフレキシブルコンテナからの粉体抜出しが迅速に行え、粉体排出残りが少なく且つカップリング操作時の粉体飛散を十分防止できるフレキシブルコンテナからの粉体排出用カップリング装置が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、密封状のフレキシブルコンテナ内部まで挿入できる内挿管を設けた差込型粉体排出用カップリング装置を用いることにより上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、粉体排出管の一端に粉体排出ホース接続部を有し、他端に、粉体排出口にカップリングが設けられ、かつ該粉体排出口の上部に開閉機構を有しているフレキシブルコンテナの該カップリングと対応し密封状に接続できるフレキシブルコンテナ接続部を有する粉体排出用カップリング装置において、粉体排出管の他端にフレキシブルコンテナの内部に挿入される内挿管を設け、フレキシブルコンテナ接続部が該内挿管の軸方向に移動可能に内挿管に外嵌され、該フレキシブルコンテナ接続部の基部と粉体排出管とが、カバーにより、フレキシブルコンテナ接続部を内挿管が突出しないように内挿管の先端まで移動可能に、密封状に連結されていることを特徴とする差込型粉体排出用カップリング装置である。
【0010】
本発明の差込型粉体排出用カップリング装置を用いることにより、粉体排出口の小さな、密封状のフレキシブルコンテナからの粉体抜出しが迅速に行え、粉体排出残りが少なく且つカップリング操作時の粉体飛散を十分防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の差込型粉体排出用カップリング装置の詳細を示す縦断面図、図2は本発明の差込型粉体排出用カップリング装置のA−B横断面図である。以下に、図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
本発明の差込型粉体排出用カップリング装置は、粉体排出管1の一端に粉体排出ホース接続部2を有している。粉体排出ホース接続部の形状、粉体排出ホースとの接続方法は、粉体排出時に粉体排出ホースが外れないように接続できるものであれば特に制限されない。
【0013】
粉体排出管1の他端にはフレキシブルコンテナの粉体排出口よりフレキシブルコンテナの内部に挿入される内挿管5が設けられている。該内挿管5が設けられていない場合、粉体排出時のポンプによる吸引によってフレキシブルコンテナが減圧状態になると、フレキシブルコンテナの粉体排出口付近が収縮し、流路が狭くなったり閉塞してしまい、粉体の排出が迅速に行えない。粉体排出管1の他端に設けられた内挿管5の形状は筒状であり、先端は開口している。
【0014】
内挿管5の先端の構造は、単に開放していればよいが、内挿管の壁面に穴等を設けることもできる。内挿管5の長さは、接続するフレキシブルコンテナの粉体排出口付近の形状にもよるが、フレキシブルコンテナに接続したときに、フレキシブルコンテナに挿入した内挿管5の先端部でのフレキシブルコンテナ横断面の内径が内挿管5の外径の3倍以上となる位置まで到達することができる長さであることが、粉体の迅速な排出の点から好ましい。一般的には、20〜50cmであることが好ましい。
【0015】
内挿管5は、その外径が粉体排出管1の外径と同一または粉体排出管1の外径より小さいものが好ましい。より好ましくは、粉体排出管1の内径より小さな外径の内挿管5であって、該内挿管5が粉体排出管1の他端に粉体通過部9を有するように設けられていることが特に好ましい。こうすることによって、後述するように内挿管5と内挿管に外嵌されているフレキシブルコンテナ接続部3との隙間を通過してきた粉体がカバー6内に滞留することなく粉体排出管により排出されるうえ、粉塵の発生、粉体の飛散をより効果的に防止することができる。
【0016】
このとき、内挿管5は、粉体排出管1の他端先端部に支持部10により設けられるが、内挿管5はその一部が粉体排出管1に嵌入されるよう設けても、粉体排出管1の他端先端部の接平面上に設けても、粉体排出管1の他端先端部より離れた位置に設けてもよい。
【0017】
また、内挿管5にはフレキシブルコンテナ接続部3が内挿管5の軸方向に移動可能に外嵌されている。フレキシブルコンテナ接続部3は、内挿管5の先端部まで移動可能である。
【0018】
内挿管5の軸方向に移動可能に内挿管5に外嵌されるフレキシブルコンテナ接続部3はフレキシブルコンテナの粉体排出口のカップリングと対応し、密封状に接続できるものであれば、その接続方法は限定されない。カプラ式ジョイント、フェルール、ネジ、バンド等の公知の固定締結方法を使用することができる。これらの中でも、カプラ式ジョイント、特にワンタッチ式のカプラ式ジョイントが迅速かつ確実に接続できる点から好ましい。この時カップリングは、フレキシブルコンテナと差込型粉体排出用カップリング装置のどちらがオスでもメスでもよい。
【0019】
フレキシブルコンテナ接続部3の基部4と粉体排出管1とはカバー6により密封状に連結されている。従って、フレキシブルコンテナと差込型粉体排出用カップリング装置との接続時や粉体排出時に、内挿管5と内挿管に外嵌されているフレキシブルコンテナ接続部3との隙間を通過してきた粉体が外部に漏洩して粉塵の発生、粉体の飛散を生じることはない。カバー6としては、柔軟性を有するか、伸縮自在でありフレキシブルコンテナ接続部3の内挿管5の軸方向への移動を妨害しないものであり、非通気性のものであれば特にその材質、構造は制限されない。例えば、ゴム製の蛇腹やダクトホース、金属製ベローズ等を挙げることができる。
【0020】
本発明の差込型粉体排出用カップリング装置は、最小開口断面積が0.0006〜0.01m2であることが好ましい。最小開口断面積が0.0006m2以上であると粉体の排出が早く、閉塞しにくい。また、開口断面積が0.01m2以下であると粉体の分級や滞留がおこらない。
【0021】
本発明の差込型粉体排出用カップリング装置には、内挿管5をフレキシブルコンテナに挿入した状態で係止できる係止機構を設けることが好ましい。該係止機構を設けることにより、粉体排出中に内挿管5がフレキシブルコンテナより押し出されフレキシブルコンテナが減圧状態になった場合に、粉体排出口付近が閉塞するのを防止するために再び内挿管5をフレキシブルコンテナに挿入する手間が省ける。
【0022】
また、本発明の差込型粉体排出用カップリング装置には、キャリアガスを供給するためのキャリアガス供給部7を設けることもできる。
【0023】
本発明の差込型粉体排出用カップリング装置は、どのような粉体に対しても使用できるが、特に粉体排出時において粉塵や飛散の問題が生じやすい嵩高い粉体や微細な粉体に対して好適に使用できる。具体的に例示すれば、沈降法シリカ、フュームドシリカ等が挙げられる。
【0024】
図3に、本発明の差込型粉体排出用カップリング装置を用いた粉体排出システムの概略を示す。以下、図面に基づいて説明する。
【0025】
密封状のフレキシブルコンテナ101下部の粉体排出口104に設けられたカップリング102と本発明の差込型粉体排出用カップリング装置109とが接続され、該差込型粉体排出用カップリング装置109には粉体排出ホース107およびキャリアガスを供給するためのキャリアガス供給ホース108が接続されている。フレキシブルコンテナ101上部の粉体充填口は紐またはマジックベルトによりキャリアガス、粉体が漏れないように縛られている。また、粉体排出ホース107は粉体搬送用ポンプ110を介して搬送先に接続されている。
【0026】
図4は、本発明の差込型粉体排出用カップリング装置と接続されるフレキシブルコンテナの一例を示す図である。以下、図面に基づいて説明する。
【0027】
通常、フレキシブルコンテナは、縦向きに構成され、上端および/または下端に開口部を有しているのが一般的である。
【0028】
フレキシブルコンテナは、フレキシブルコンテナ101下部の粉体排出口104にカップリング102が設けられている。このカップリング102により、本発明の差込型粉体排出用カップリング装置と接続する。また、該粉体排出口104の上部には、粉体の充填、フレキシブルコンテナの輸送、カップリング装置との接続の際に、粉体の漏洩、粉塵の発生を防止するために、マジックベルト、縛り紐等による開閉機構を有している。
【0029】
上端開口部103を有するフレキシブルコンテナを用いる場合、該上端開口部103は、粉体排出時の粉体飛散、キャリアガスの漏洩を防止するため、実質的に密閉できる構造であることが望ましい。
【0030】
本発明の差込型粉体排出用カップリング装置と接続されるフレキシブルコンテナ101の形状は、特に制限なく、密封状であれば公知のものが使用できる。該フレキシブルコンテナ101の材質は、粉体およびキャリアガスを外部に漏洩しないものであれば、特に制限されない。また、使用環境を勘案すると、該フレキシブルコンテナ101の材質は、耐候性、耐摩耗性、耐薬品性をも有していることが好ましく、例えば、合成ゴムなどが好適に使用できる。
【0031】
また、本発明の差込型粉体排出用カップリング装置と接続されるフレキシブルコンテナ101は、吊りベルト105等の吊り下げ治具を具備していることが、運搬作業および粉体抜き出し作業のため好ましい。さらに、運搬等を勘案すると、カップリング102を収納できるカバーを具備していることが好ましい。また、異物混入の防止の観点から、カップリング102には蓋をすることがより好ましい。
【0032】
本発明の差込型粉体排出用カップリング装置を用いれば、粉体排出口の小さな密封状のフレキシブルコンテナからの粉体排出が流路閉塞もなく迅速に行え、粉体排出残りが少なく且つカップリング操作時の粉体飛散を十分防止することができる。本発明の差込型粉体排出用カップリング装置を用いて、密封状のフレキシブルコンテナから粉体を排出する方法は以下の通りである。
【0033】
粉体排出管1の粉体排出ホース接続部2には搬送先との間に粉体搬送用ポンプを配置した粉体排出ホースを、また、カップリング装置にキャリアガス供給部7を設けた場合には該キャリアガス供給部7にキャリアガス供給源に接続されたキャリアガス供給ホースを接続した差込型粉体排出用カップリング装置のフレキシブルコンテナ接続部3を、内挿管5が突出しないように内挿管5の先端まで移動させて、粉体排出口上部が縛り紐で閉じられたフレキシブルコンテナの粉体排出口と接続する。このとき内挿管5の先端はフレキシブルコンテナ接続部3より突出していないので、フレキシブルコンテナの粉体排出口上部の縛り紐を解くことなく接続することができる。従って、フレキシブルコンテナとカップリング装置の接続の際に粉塵の発生や粉体の飛散が生じない。このとき、各部の接続の順番は特に制限されない。
【0034】
次に、フレキシブルコンテナの粉体排出口上部の縛り紐を解き、内挿管5をフレキシブルコンテナ内部に突出するよう挿入し、粉体の排出を開始する。このとき、粉体排出管1とフレキシブルコンテナの粉体排出口付近を紐、マジックベルト等で係止し、内挿管5がフレキシブルコンテナより押し出されないようにするのが好ましい。内挿管5はフレキシブルコンテナ内部に突出するよう挿入されるので、粉体搬送用ポンプによる吸引によってフレキシブルコンテナ内が減圧状態になりフレキシブルコンテナの粉体排出口付近が縮んでも、内挿管5によって粉体の流路が確保され流路面積の減少や流路閉塞が発生せず、粉体の排出を迅速に行うことができる。
【0035】
粉体搬送用ポンプによる粉体の排出時には、フレキシブルコンテナ内へのキャリアガス充填と粉体排出を数回繰り返す。具体的には、まず、粉体搬送用ポンプを停止した状態でキャリアガス供給ホースよりキャリアガスを供給し、フレキシブルコンテナ内にキャリアガスを充填する。その後、キャリアガスを供給しながら、粉体搬送用ポンプを駆動し、粉体を輸送配管によりキャリアガスとともに排出する。粉体排出の途中で、キャリアガスの供給量を増加させるか、粉体搬送用ポンプを一時停止させてフレキシブルコンテナ内にキャリアガスを充填することを数回繰り返すことによって、粉体の排出が速やかに行われる。さらにフレキシブルコンテナ内や輸送配管中の粉溜まりの発生を防止することができるため、フレキシブルコンテナ内から粉体を十分に排出することができる。
【0036】
キャリアガス充填と粉体排出の繰り返し回数は、特に限定されないが、粉体排出の効率を勘案すると、2〜5回が好ましい。繰り返し回数が2回より少ないと、粉体を十分に排出することができず好ましくない。また、繰り返し回数の上限は、粉体排出の状況に応じて適宜決定すればよいが、通常、繰り返し回数が多くなると粉体排出の向上効果はだんだん小さくなるので、3回程度が好ましい。また、キャリアガスが充填されたときのフレコン袋の内圧は、特に制限されないが粉体排出効率等を勘案すると、ゲージ圧1〜10kPa程度であることが好ましい。
【0037】
粉体の排出終了後および一時中断時には、フレキシブルコンテナと本発明の差込型粉体排出用カップリング装置とを接続したまま内挿管5をフレキシブルコンテナより引き抜き、フレキシブルコンテナの粉体排出口上部のマジックベルト106を締めた後に粉体排出を止めることにより、本発明の差込型粉体排出用カップリング装置を取り外す際にも粉体の漏洩、飛散を防ぐことができる。また特に、粉体の排出が完全に終了した際は、ポンプによりフレキシブルコンテナ内部のキャリアガスを十分吸い出すことにより、フレキシブルコンテナを輸送に都合のよいコンパクトな状態にすることができ、より好ましい。
【0038】
キャリアガスとしては、粉体の性質等勘案して適宜選択すればよい。例えば、吸湿性の粉体であれば、水分を含まない空気や不活性ガス等を使用すればよい。また、供給するキャリアガスの量や速度は、該粉体運搬用袋の大きさや粉体の性質等を勘案して、適宜決定すればよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、内挿管がフレキシブルコンテナ内部に挿入され、該内挿管により粉体流路が確保されるので、小さな開口断面積であっても、粉体搬送用ポンプによる吸引によってフレキシブルコンテナが減圧状態になっても、フレキシブルコンテナの粉体排出口付近の収縮による流路面積減少とそれにより生じる粉体圧縮による流路閉塞が生ぜず、迅速に粉体を排出することができ、排出残りも少ない。
【0040】
また、フレキシブルコンテナ接続部が内挿管の軸方向に移動可能に外嵌されているので、フレキシブルコンテナの粉体排出口上部の縛り紐を外すことなく本発明の差込型粉体排出用カップリング装置とフレキシブルコンテナとを接続することができる。これにより、接続作業を粉体の漏洩なしに行える。また、粉体の排出終了後および一時中断時には、本発明の差込型粉体排出用カップリング装置とフレキシブルコンテナとを接続したまま内挿管をフレキシブルコンテナから引き抜いた後に、フレキシブルコンテナの縛り紐を締めることによりカップリング装置取り外しの際にも粉体の漏洩、飛散を防ぐことができる。
【0041】
さらに、フレキシブルコンテナ接続部の基部と粉体排出管とがカバーにより密封状に連結されているので、フレキシブルコンテナと差込型粉体排出用カップリング装置との接続時や粉体排出時に内挿管と内挿管に外嵌されているフレキシブルコンテナ接続部との隙間を通過してきた粉体が外部に漏洩して粉塵の発生、粉体の飛散を生じることがない。
【0042】
【実施例】
以下に本発明である粉体排出方法の実施例を示すが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0043】
実施例1
直径1200mm×高さ1200mmで下端部の粉体排出口に開口断面積0.0028m2であるワンタッチ式のカプラ式ジョイントのオスのカップリングを取り付けたフレキシブルコンテナにシリカ80kgを充填した。このフレキシブルコンテナをカップリングが下端となるように、吊りベルトによって吊り下げ、図1に示す差込型粉体排出用カップリング装置を接続し、図2に示すような粉体搬送システムを構成した。
【0044】
粉体貯蔵用タンクと差込型粉体排出用カップリング装置とを粉体搬送用ポンプ(ダイヤフラムポンプ)を介して粉体排出ホースにて接続した。また圧縮空気供給ホースおよび粉体排出ホースは、カプラ式ジョイントを使用し差込型粉体排出用カップリング装置に接続した。開口部はすべて密閉した。
【0045】
粉体の排出は、表1に示す条件でおこなった。
【0046】
まず、粉体搬送用ポンプを停止とし、圧縮空気の供給を表1に示す条件で行った。 その後、空気を供給しながら粉体搬送用ポンプを駆動ゲージ圧力0.32MPaで起動し、粉体を空気とともに排出した。
【0047】
200秒間排出後、一旦粉体搬送用ポンプを停止して、空気をフレキシブルコンテナ内に充填し、再度排出操作を行った。この空気充填、粉体排出操作を表1に示す回数および時間繰り返し、粉体の排出を完了した。結果を表2に示す。
【0048】
比較例1
粉体排出用カップリング装置として、開口断面積0.0028m2のワンタッチ式のカプラ式ジョイントであるレバーカップリングのメスを利用した。該カップリングの基部に粉体排出ホースを接続し、実施例1と同様のフレコンに接続した。また、キャリアガス供給部をメスカップリング直後に設け、ここからキャリアガスとして圧縮空気を供給した。上記以外は実施例1と同様に行った。
【0049】
表1に示す条件では、フレキシブルコンテナの粉体排出口付近の収縮が起こり、フレキシブルコンテナ内のシリカ全量を搬送することはできなかった。結果を表2に示す。
【0050】
比較例2
内挿管が設けられているが、フレキシブルコンテナ接続部が移動可能に外嵌されておらず、内挿管の粉体排出管側に固定されている粉体排出用カップリング装置を使用した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0051】
フレキシブルコンテナ接続部が内挿管の粉体排出管側に固定されているのでフレキシブルコンテナに内挿管を挿入差し込むための作業がカップリング上部のマジックベルトを外さないと行えず、カップリングの接続作業時に内容物が一部漏洩、飛散した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の差込型粉体排出用カップリング装置の縦断面図
【図2】本発明の差込型粉体排出用カップリング装置のA−B横断面図
【図3】本発明の差込型粉体排出用カップリング装置を用いた粉体排出システムの概略図
【図4】本発明の差込型粉体排出用カップリング装置と接続されるフレキシブルコンテナの概略図
【符号の説明】
1:粉体排出管 2:粉体排出ホース接続部
3:フレキシブルコンテナ接続部 4:基部
5:内挿管 6:カバー
7:キャリアガス供給部
9:粉体通過部 10:支持部
101:フレキシブルコンテナ 102:カップリング
103:上端開口部 104:粉体排出口
105:吊りベルト 106:マジックベルト
107:粉体排出ホース 108:キャリアガス供給ホース109:差込型粉体排出用カップリング装置 110:粉体搬送用ポンプ
Claims (2)
- 粉体排出管の一端に粉体排出ホース接続部を有し、他端に、粉体排出口にカップリングが設けられ、かつ該粉体排出口の上部に開閉機構を有しているフレキシブルコンテナの該カップリングと対応し密封状に接続できるフレキシブルコンテナ接続部を有する粉体排出用カップリング装置において、粉体排出管の他端にフレキシブルコンテナの内部に挿入される内挿管を設け、フレキシブルコンテナ接続部が該内挿管の軸方向に移動可能に内挿管に外嵌され、該フレキシブルコンテナ接続部の基部と粉体排出管とが、カバーにより、フレキシブルコンテナ接続部を内挿管が突出しないように内挿管の先端まで移動可能に、密封状に連結されていることを特徴とする差込型粉体排出用カップリング装置。
- 粉体排出管内にキャリアガスを供給するキャリアガス供給部を有する請求項1記載の差込型粉体排出用カップリング装置。
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