JP3681551B2 - 圧延油の浄化装置および浄化方法 - Google Patents

圧延油の浄化装置および浄化方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼帯の冷間圧延等に循環使用する圧延油の浄化装置および浄化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼帯の冷間圧延においては、冷却および潤滑の両方を兼ねて、圧延油(クーラント)が循環使用される。圧延油中には、冷却液としての水分の他に潤滑のための少量の油分および添加剤が含まれている。圧延油は、腐敗防止および固化防止の理由から、例えば、40〜60℃程度に加熱して使用されることが多い。
【0003】
循環使用中に圧延油に異物が混入し、ロール疵等の原因になるので、圧延油タンクや圧延油循環配管等の圧延油の循環系統にフィルタを設置して圧延油の異物を除去している。
【0004】
異物を除去するフィルタとして、濾布等の濾材を用いたフィルタや磁力を利用するマグネットセパレータ等が使用されている。
濾布等の濾材を用いたフィルタでは、圧延時に被圧延材料とロールとの摩耗によって生じる微細な鉄粉を効率良く除去することが困難であり、また、濾布等の濾材は、これらが劣化する都度交換する必要があるので、保守や材料コストの点でも問題がある。
【0005】
マグネットセパレータは、微細な鉄粉のような磁性異物を吸引分離でき、また、前記フィルタに見られる保守や材料コストの問題がない。しかし、マグネットセパレータで圧延油を全量処理するには大容量のマグネットセパレータを必要とするため、実操業では設備費用や設置スペースの制約から全量処理されておらず、また、磁性異物以外の異物を吸引分離できないため、異物の除去率が低いという問題がある。
【0006】
異物を含んだ流体から異物を除去できる装置として、サイクロン式遠心分離装置等の遠心分離装置が公知である( 特公昭58−5709号公報等) 。図2は、サイクロン式遠心分離装置を示す斜視図、図3は、図2のA−A線断面図である。図2、図3に示す装置においては、異物を含んだ流体が入口導管41から円筒形の渦室42内の側壁接線方向に向けて供給される。異物を含んだ流体が渦室42内を旋回することにより異物44が遠心分離され、更に下降した渦流体は案内羽根47により瞬間的に急減速し、そのときの圧力エネルギーにより固液分離される。異物44を分離後の液体は円筒形の渦室42の中央に設けられた筒状内部部材43を通って上部から外部に送出される。分離された異物44は自重落下して円筒形の渦室42の底部のチャンバ45に堆積する。チャンバ45内に堆積した異物44は、チャンバ45底部の排出管46から内部圧力によって定期的あるいは連続的に外部に排出される。
【0007】
サイクロン式遠心分離装置(以下、「分離装置」という)は、通常、流体中の砂等の粒状物を遠心分離して堆積し、堆積した粒状物を装置内圧によって自然に外部に排出するものである。分離装置を用いて圧延油の異物を除去することは原理的に可能であると考えられるが、これまで十分に検討されていない。
【0008】
本発明者らが、分離装置を用いて圧延油の異物を分離したところ、異物の除去率は高いが、除去された鉄粉等の異物と油分および水分とが混ざりあって高粘度のゼリー状スカムになって堆積し、また、堆積部では低温になるため更に高粘度になり、分離装置ではこのような高粘度の異物を外部に排出することができず、圧延油の異物除去に分離装置を使用しても効果的な異物除去ができないことが分かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、前記問題点を考慮し、異物の除去率が高く、圧延油原単位の低減が可能な圧延油の浄化装置および浄化方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
サイクロン式遠心分離装置は、コンパクトな設備で圧延油の全量処理を行うことができる。また、濾布等の濾材にみられる保守や材料コストの問題もない。本発明者らは、サイクロン式遠心分離装置の前記利点を生かすべく、サイクロン式遠心分離装置を用いた圧延油の浄化について種々検討した。
【0011】
本発明はこの検討から得られたものであり、前記課題を解決するための本発明の要旨は以下の通りである。
請求項1記載の装置の発明は、圧延油の循環系統に、以下に示す第1および第2の遠心分離装置を備え、
(1)圧延装置で使用した異物を含む圧延油を導入して異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出し、および、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に排出する第1の遠心分離装置、
(2)第1の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油を導入して更に異物を濃縮分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を第1の遠心分離装置の上流または下流の循環系統に排出し、および、濃縮分離した異物を系外に排出する第2の遠心分離装置
そして、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送部に、高圧蒸気吹き込み手段が配設され、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部に、加熱および保温手段が配設されていることを特徴とする圧延油の浄化装置である。
【0012】
請求項2記載の装置の発明は、圧延油の循環系統に、以下に示す第1〜第4の遠心分離装置を備え、
(1)圧延装置で使用した異物を含む圧延油を導入して異物を分離し、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に排出し、および、異物を分離後の清浄な圧延油を第3の遠心分離装置に排出する第1の遠心分離装置、
(2)第1の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油を導入して更に異物を濃縮分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を第1の遠心分離装置の上流あるいは第1または第3の遠心分離装置の下流の循環系統に排出し、および、濃縮分離した異物を系外に排出する第2の遠心分離装置、
(3)第1の遠心分離装置から排出された清浄な圧延油を導入して更に異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出し、および、異物が濃縮した圧延油を第4の遠心分離装置に排出する第3の遠心分離装置、
(4)第3の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油を導入して更に異物を濃縮分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を第1の遠心分離装置の上流あるいは第1または第3の遠心分離装置の下流の循環系統に排出し、および、濃縮分離した異物を系外に排出する第4の遠心分離装置
そして、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送部および第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送部に、各々高圧蒸気吹き込み手段が配設され、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部および第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部に、各々加熱および保温手段が配設されていることを特徴とする圧延油の浄化装置である。
【0013】
請求項3記載の装置の発明は、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送流量および/または移送時間を制御する制御手段を備え、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出量および排出時間を制御する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の圧延油の浄化装置である。
【0014】
請求項4記載の装置の発明は、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送流量および/または移送時間、第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送流量および/または移送時間を制御する制御手段を各々備え、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出量および排出時間、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出量および排出時間を制御する手段を各々備えることを特徴とする請求項2記載の圧延油の浄化装置である。
【0015】
請求項5記載の方法の発明は、圧延油の循環系統において、圧延装置で使用した異物を含む圧延油を第1の遠心分離装置に導入して異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出し、更に、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に導入して更に異物を濃縮分離し、濃縮分離した異物を系外に排出するとともに異物を分離後の清浄な圧延油を前記第1の遠心分離装置の上流または下流の循環系統に排出し、且つ、
第1の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油について、更に、第2の遠心分離装置で濃縮分離した異物を系外に排出するに当たり、前記第1の遠心分離装置からの圧延油の移送部に高圧蒸気を吹き込んで圧延油の排出能力を向上するとともに、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部を加熱および保温して、濃縮分離した異物を系外に排出することを特徴とする圧延油の浄化方法である。
【0016】
請求項6記載の方法の発明は、圧延油の循環系統において、圧延装置で使用した異物を含む圧延油を第1の遠心分離装置に導入して異物を分離し、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に排出するとともに異物を分離後の清浄な圧延油を下流の第3の遠心分離装置に排出し、第3の遠心分離装置において更に異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出するともに、異物が濃縮した圧延油を第4の遠心分離装置に排出し、および、第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置において、それぞれ第1の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油について更に異物を濃縮分離し、前記各々の遠心分離装置で濃縮分離した異物を系外に排出するとともに、異物を分離後の清浄な圧延油を前記第1の遠心分離装置上流あるいは第1または第3の遠心分離装置下流の圧延油の循環系統に排出し、且つ、
第1の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油について、更に、それぞれ第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置で濃縮分離した異物を系外に排出するに当たり、前記第1の遠心分離装置、第3の遠心分離装置からの圧延油の移送部に高圧蒸気を吹き込んで圧延油の排出能力を向上するとともに、第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部を各々加熱および保温して、各々の濃縮分離した異物を系外に排出することを特徴とする圧延油の浄化方法である。
【0017】
請求項7記載の方法の発明は、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、断続して行うことを特徴とする請求項5記載の圧延油の浄化方法である。
【0018】
請求項8記載の方法の発明は、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、断続して行うことを特徴とする請求項6記載の圧延油の浄化方法である。
【0019】
請求項9記載の方法の発明は、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、連続的に行うことを特徴とする請求項5記載の圧延油の浄化方法である。
請求項10記載の方法の発明は、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、連続的に行うことを特徴とする請求項6記載の圧延油の浄化方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明の実施の形態の説明に用いた、鋼帯の冷間圧延に使用する圧延油の循環装置を示す系統図である。図1において、1は、鋼帯の冷間圧延装置、2は、冷間圧延装置1で使用した圧延油を回収するダーティタンク、3は、浄化された圧延油を貯留し、冷間圧延装置1に供給するクリーンタンク、4、5、6および7は、それぞれ、第1、第2、第3および第4のサイクロン式遠心分離装置(以下、「分離装置」という)、11〜15は、圧延油を循環する配管、16および17は、圧延油を移送および循環させるためのポンプである。
【0021】
異物除去能力を向上するために、第1の分離装置4と第3の分離装置6とが直列に配設されている。また、前記各分離装置4、6で除去した異物を、圧延油原単位を増加することなく濃縮分離するために、各々の分離装置にそれぞれ第2、第4の分離装置5、7が連接されている。なお、前記第1〜第4の分離装置の基本的な構造は、図2、図3に示した装置と同様である。
【0022】
また、21は、第1の分離装置4の下部に接続され、第1の分離装置4の下部に沈降濃縮した異物を含む圧延油を第2の分離装置5に移送する排出管である。排出管21の途中に制御弁22が設けられ、制御弁22の下流に高圧蒸気配管23が接続されている。
【0023】
24は、第2の分離装置5の上部から、清浄な圧延油をダーティタンク2に移送する移送管で、移送管24の途中に制御弁25が設けられている。
26は、第2の分離装置5の下部に堆積した濃縮分離した異物を系外の異物回収タンク8に排出する排出管である。排出管26の途中に制御弁27が設けられている。
【0024】
第2の分離装置5の下部および排出管26の外表面に蒸気を流して保温し、その外側を断熱材28で覆い、濃縮分離したゼリー状の異物を低粘度化している。
また、第3および第4の分離装置6、7についても、前記第1および第2の分離装置4、5の場合と同様の構成を備える。即ち、第3の分離装置6の下部に接続され、第3の分離装置6の下部に沈降堆積した異物を含む圧延油を第4の分離装置7に移送する排出管21a、排出管21aの途中に制御弁22a、制御弁22aの下流に接続した高圧蒸気配管23a、第4の分離装置7の上部から清浄な圧延油をダーティタンク2に移送する移送管24a、移送管24aの途中に制御弁25a、また、第4の分離装置7の下部に堆積した濃縮した異物を第2の分離装置5の排出管26に排出する排出管26a、排出管26aの途中に制御弁27aが設けられている。また、第4の分離装置7の下部および排出管26aの外表面は蒸気および断熱材28によって加熱および保温されている。
【0025】
また、9は、制御装置であり、制御弁22、22a、25、25a、27、27aの開閉時間および/または開度を制御し、また、高圧蒸気配管23、23aへの蒸気の供給量および/または供給時間を制御する。
【0026】
次に、前記装置を用いて圧延油を清浄にする方法について説明する。
クリーンタンク3からポンプ17で冷間圧延装置1に供給され、圧延に使用された、異物を含む圧延油は、配管11を経てダーティタンク2に戻る。ダーティタンク2の異物を含む圧延油は、ポンプ16で加圧されて配管12を経て第1の分離装置4に導入される。第1の分離装置4では、装置内の旋回流によって圧延油の異物が分離され下部に沈降堆積し、異物を分離後の清浄な圧延油は第1の分離装置4の上部から排出され、配管13を経て第3の分離装置6に導入される。
【0027】
一方、第1の分離装置4の下部に沈降堆積した異物は、第1の分離装置4の下部の排出口から通常は分離装置4の内圧により排出管21を経て第2の分離装置5に排出される。制御弁22を開いて第1の分離装置4の下部に沈降濃縮した異物を第1の分離装置4の内圧だけで排出することも可能であるが、第1の分離装置4内に多量の異物を沈降堆積させた場合、第1の分離装置4の内圧だけでは容易に排出できなくなる。排出管21内に高圧蒸気配管23から高圧蒸気を吹き込むことによって、第1の分離装置4内に多量の異物を沈降堆積させた場合であっても、前記異物の排出を確実に行うことが可能になる。
【0028】
第2の分離装置5では、前記第1の分離装置4と同様の作用によって、更に圧延油の異物が分離される。第2の分離装置5の下部に沈降堆積した異物は高濃度である。通常の分離装置では、異物温度が低いため高濃度の異物は高粘度のゼリー状異物になるので、分離装置5の下部から排出不可能である。本装置では、第2の分離装置5内の液温度が高く、また第2の分離装置5の下部および排出管26は蒸気および断熱材28によって加熱および保温されているので、異物が低粘度のままである。そのため、制御弁27を開くと、異物は、内圧によって第2の分離装置5から排出管26を経て系外の異物回収タンク8に確実に排出される。また、制御弁27を開き、制御弁22、25を閉じた状態で排出管21内に高圧蒸気を吹き込むと異物の排出がより容易になる。第2の分離装置5で異物が分離されて清浄になった圧延油は上部から排出され、排出管24を経てダーティタンク2に移送される。
【0029】
第1の分離装置4から第3の分離装置6に導入された清浄な圧延油は、引き続いて第3の分離装置7において、前記第1の分離装置4の場合と同様にして更に圧延油の異物が除去され、より清浄な圧延油が配管14を経てクリーンタンク3に移送される。
【0030】
一方、第3の分離装置6で除去された異物は、排出管21aを経て第4の分離装置7に排出され、第4の分離装置7において、前記第2の分離装置5の場合と同様にして異物を濃縮分離して系外の異物回収タンク8に排出し、異物を除去後の清浄な圧延油がダーティタンク2に移送される。
【0031】
冷間圧延装置1を稼動させると、第1の分離装置4の下部、第3の分離装置6の下部に異物が沈降堆積する。堆積した異物は、制御弁22と25、22aと25aを開いて第2の分離装置5、第4の分離装置7に排出し、それぞれの分離装置5、7で異物を濃縮分離後、清浄な圧延油をダーティタンク2に戻す。第1の分離装置4、第3の分離装置6の異物の排出は、制御装置9で制御弁22、22aの開閉時間を調整して間欠的に排出することもできるが、制御弁22、22aの開度を調整して連続的に排出するのが好ましい。
【0032】
本装置では、第1の分離装置4および第3の分離装置6を用いて、圧延油の異物を連続除去することにより異物の除去能力が高く、また、前記各々の分離装置に堆積した異物をそれぞれ制御弁22、22aを開いて第2の分離装置5、第4の分離装置7に排出できるので、冷間圧延装置1を連続的に稼動することが可能である。
【0033】
第2の分離装置5、第4の分離装置7への異物の排出は、連続的に行うことも可能であるが、圧延油の排出を減らすために制御弁27、27aの開閉時間を調整して間欠的に排出するのが好ましい。
【0034】
各分離装置の処理量、除去すべき異物量はお互いに異なるので、各分離装置の容量はそれに見合った容量にする必要がある。例えば、第1の分離装置4、第3の分離装置6に比べて、それぞれ第2の分離装置5、第4の分離装置6の処理量は少ないので、後者の容量を小型にできる。
【0035】
また、各分離装置に沈降堆積する異物量も異なるので、分離装置の異物の排出は、各分離装置毎に適宜行う必要がある。
本装置では、第1の分離装置4および第3の分離装置6を用いて圧延油の異物の除去を2段階で行うことにより、異物の除去能力を大きく向上できる。その結果、第1の分離装置4および第3の分離装置6を用いて圧延油の異物を連続して除去することによって、圧延設備を連続的に稼動することが可能になる。
【0036】
また、異物の濃縮分離を第1の分離装置4と第2の分離装置5、および、第3の分離装置6と第4の分離装置7とを連接して2段階で行う。第2の分離装置5、第4の分離装置7の下部、ならびに、異物の排出管26、26aが加熱および保温されているので異物を低粘度に保持でき、系外の異物回収タンク8に異物を確実に排出できる。また、冷間圧延設備1を長期間停止した場合に、排出管21、21aや26、26aで異物詰まりの問題が発生することもない。また、異物を除去後の圧延油が循環系統に戻されるので、圧延油原単位を低減できる。
【0037】
なお、本装置では、4基の分離装置を配設したが、圧延油の異物が少ない場合や異物による圧延欠陥の問題が少ない場合は、第1および第2の分離装置の2基の分離装置を配設してもよい。
【0038】
また、本装置では、第2および第4の分離装置5および7において、異物を除去後の清浄な圧延油をダーティタンク2に移送しているが、クリーンタンク3または第1の分離装置4の下流に移送してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、下記に示す有用な効果がもたらされる。
(1)異物の分離を2段階に分けて行うので、圧延油原単位を低減しながら異物の除去率を向上できる。その結果、圧延油の異物に起因する鋼帯のロール疵の発生を低減できる。
(2)また、圧延油の清浄化を2段階で行うことにより、異物の除去能力を大きく向上できるので、圧延設備を連続的に稼動することが可能になる。
(3)また、前段の分離装置で排出された異物が濃縮した圧延油を後段の分離装置に導入して更に濃縮分離した異物を高圧蒸気を使用して排出するので、異物を確実に系外に排出でき、また、圧延設備を長期間停止した場合にも異物の排出部に異物詰まりの問題が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に用いた鋼帯の冷間圧延に使用する圧延油の循環装置を示す系統図である。
【図2】サイクロン式遠心分離装置を示す斜視図である。
【図3】サイクロン式遠心分離装置を示す図2のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1:冷間圧延装置
2:ダーティタンク
3:クリーンタンク
4:第1の分離装置(サイクロン式遠心分離装置)
5:第2の分離装置(サイクロン式遠心分離装置)
6:第3の分離装置(サイクロン式遠心分離装置)
7:第4の分離装置(サイクロン式遠心分離装置)
8:異物回収タンク
9:制御装置
11〜15:配管
16、17:ポンプ
21、21a、26、26a、31、31a:排出管
22、22a、25、25a、27、27a:制御弁
23、23a:高圧蒸気配管
24、24a:移送管
28:断熱材
41:入口導管
42:渦室
43:筒状内部部材
44:異物
45:チャンバ
46:排出管
47:案内羽根

Claims (10)

  1. 圧延油の循環系統に、以下に示す第1および第2の遠心分離装置を備え、
    (1)圧延装置で使用した異物を含む圧延油を導入して異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出し、および、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に排出する第1の遠心分離装置、
    (2)第1の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油を導入して更に異物を濃縮分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を第1の遠心分離装置の上流または下流の循環系統に排出し、および、濃縮分離した異物を系外に排出する第2の遠心分離装置
    そして、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送部に、高圧蒸気吹き込み手段が配設され、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部に、加熱および保温手段が配設されていることを特徴とする圧延油の浄化装置。
  2. 圧延油の循環系統に、以下に示す第1〜第4の遠心分離装置を備え、
    (1)圧延装置で使用した異物を含む圧延油を導入して異物を分離し、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に排出し、および、異物を分離後の清浄な圧延油を第3の遠心分離装置に排出する第1の遠心分離装置、
    (2)第1の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油を導入して更に異物を濃縮分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を第1の遠心分離装置の上流あるいは第1または第3の遠心分離装置の下流の循環系統に排出し、および、濃縮分離した異物を系外に排出する第2の遠心分離装置、
    (3)第1の遠心分離装置から排出された清浄な圧延油を導入して更に異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出し、および、異物が濃縮した圧延油を第4の遠心分離装置に排出する第3の遠心分離装置、
    (4)第3の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油を導入して更に異物を濃縮分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を第1の遠心分離装置の上流あるいは第1または第3の遠心分離装置の下流の循環系統に排出し、および、濃縮分離した異物を系外に排出する第4の遠心分離装置
    そして、第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送部および第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送部に、各々高圧蒸気吹き込み手段が配設され、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部および第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部に、各々加熱および保温手段が配設されていることを特徴とする圧延油の浄化装置。
  3. 第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送流量および/または移送時間を制御する制御手段を備え、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出量および排出時間を制御する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の圧延油の浄化装置。
  4. 第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送流量および/または移送時間、第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置に移送する異物が濃縮した圧延油の移送流量および/または移送時間を制御する制御手段を各々備え、および、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出量および排出時間、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出量および排出時間を制御する手段を各々備えることを特徴とする請求項記載の圧延油の浄化装置。
  5. 圧延油の循環系統において、圧延装置で使用した異物を含む圧延油を第1の遠心分離装置に導入して異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出し、更に、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に導入して更に異物を濃縮分離し、濃縮分離した異物を系外に排出するとともに異物を分離後の清浄な圧延油を前記第1の遠心分離装置の上流または下流の循環系統に排出し、且つ、
    第1の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油について、更に、第2の遠心分離装置で濃縮分離した異物を系外に排出するに当たり、前記第1の遠心分離装置からの圧延油の移送部に高圧蒸気を吹き込んで圧延油の排出能力を向上するとともに、第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部を加熱および保温して、濃縮分離した異物を系外に排出することを特徴とする圧延油の浄化方法。
  6. 圧延油の循環系統において、圧延装置で使用した異物を含む圧延油を第1の遠心分離装置に導入して異物を分離し、異物が濃縮した圧延油を第2の遠心分離装置に排出するとともに異物を分離後の清浄な圧延油を下流の第3の遠心分離装置に排出し、第3の遠心分離装置において更に異物を分離し、異物を分離後の清浄な圧延油を下流の循環系統に排出するともに、異物が濃縮した圧延油を第4の遠心分離装置に排出し、および、第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置において、それぞれ第1の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油について更に異物を濃縮分離し、前記各々の遠心分離装置で濃縮分離した異物を系外に排出するとともに、異物を分離後の清浄な圧延油を前記第1の遠心分離装置上流あるいは第1または第3の遠心分離装置下流の圧延油の循環系統に排出し、且つ、
    第1の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から排出された異物が濃縮した圧延油について、更に、それぞれ第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置で濃縮分離した異物を系外に排出するに当たり、前記第1の遠心分離装置、第3の遠心分離装置からの圧延油の移送部に高圧蒸気を吹き込んで圧延油の排出能力を向上するとともに、第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出部を各々加熱および保温して、各々の濃縮分離した異物を系外に排出することを特徴とする圧延油の浄化方法。
  7. 第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、断続して行うことを特徴とする請求項5記載の圧延油の浄化方法。
  8. 第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、断続して行うことを特徴とする請求項記載の圧延油の浄化方法。
  9. 第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、連続的に行うことを特徴とする請求項5記載の圧延油の浄化方法。
  10. 第1の遠心分離装置から第2の遠心分離装置、第3の遠心分離装置から第4の遠心分離装置への異物が濃縮した圧延油の排出および/または第2の遠心分離装置、第4の遠心分離装置の濃縮分離した異物の系外への排出を、連続的に行うことを特徴とする請求項記載の圧延油の浄化方法。
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