JP3681363B2 - 切替弁を用いた凍結管 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、地盤を凍結する凍結工法及びこれに用いる凍結管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
凍結工法は、地下工事に伴う補助工事の工法の一つで、湧水の多い軟弱地盤や、川の下を掘削する場合に、地盤を凍結させて湧水を止め、軟弱地盤を強固にして掘削を容易にするための工法である。
具体的には、凍結管を地盤に打設し、該凍結管内を通過する様にブラインを循環させて凍結管周囲の地盤を凍結させるのである。
広範囲に地盤を凍結させるには、それに応じて打設する凍結管の本数を増やす。
【0003】
図6Aは、従来例の削孔式凍結管(1)を地盤へ打設開始する状態、図6Bは、凍結運転状態を示している。
凍結管(1)は外管(2)とブライン供給管(12)とによって構成されるが、凍結管(1)の打設に際し、図6Aに示す如く、先ず、内部に送水管(11)を挿入した外管(2)を、ボーリングマシン(図示せず)で掴んで、回転させながら加圧して打ち込む。
外管(2)の先端は所謂クラウンメタル(21)と呼ばれる切刃を具え、先端側が塞ぎ板(24)にて閉じており、送水管(11)先端は該塞ぎ板(24)を貫通して該塞ぎ板(24)に溶接固定されている。
外管(2)を地盤に打ち込む際、送水管(11)に圧力水を供給して、送水管(11)の先端から地盤に噴射させ、外管(2)を打ち込み易くする。
外管(2)及び送水管(11)は、夫々定尺管を、順次溶接接続して所望の深さまで打ち込む。
【0004】
図6Bに示す如く、外管(2)を所望の深さまで打設すれば、外管(2)にブライン供給管(12)を挿入する。該ブライン供給管(12)も定尺管を溶接により順次継ぎ足され、外管(2)の奥まで挿入される。
外管(2)の基端を閉塞板(22)で塞ぎ、ブライン供給管(12)及び送水管(11)の基端は閉塞板(22)を貫通して外部に臨出させて凍結管(1)を完成する。
ブライン供給管(12)の基端からブラインを供給する。ブラインは、ブライン供給管先端から流出し、ブライン供給管(12)と外管(2)との間に充満して外管(2)を冷却し、ブライン排出口(23)から排出される。
外管(2)に接する地盤は凍結する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
凍結運転の際には、送水管(11)は不要であるが、送水管(11)は外管(2)の塞ぎ板(24)に溶接固定されており、取り外すことは出来ない。送水管(11)を残したまま、凍結運転すると次の問題が生じる。
地盤中の水が送水管(11)先端から管内に侵入して凍結し、送水管(11)が破損してブラインが外管(2)外に漏れ出すことがあり、凍結管(1)の信頼性に不安がある。又、ブラインを無駄に消費する。
送水管(11)を継ぎ足す溶接は、漏れのない様に高い精度が要求される。送水管(11)の継ぎ足し溶接に不備があれば、地下水が送水管(11)を経て外管(2)中のブラインに交じり、或いはブラインが送水管(11)を通じて外管(2)外に漏れ出てしまう。
送水管(11)のために管材の使用量が増える。
【0006】
外管(2)を埋設後に、地盤中の外管の曲がりを測定する孔曲がり測定が行われる。これは、治具を用いて、水糸を外管の奥から管の基端外側へ張って行うものであるが、送水管(11)が邪魔になって作業性及び精度が悪い。
又、外管(2)内に所定長さの断熱筒部材(図示せず)を挿入して、凍結範囲を限定する凍結限定管への転用は、送水管(11)が邪魔になってできない。
本発明は、外管内に配備した内管を、切替弁の切替えにより、送水管とブライン供給管を兼用させることにより、上記問題を解決できる凍結管及び凍結工法を明らかにするものである。
【0007】
【課題を解決する手段】
本発明の凍結管は、外管(2)と内管(3)の二重管に構成され、内管(3)に供給したブラインを内管(3)先端部から内管(3)と外管(2)との間に流出させることにより、外管(2)を打設した地盤を凍結させる凍結管に於いて、外管(2)先端部に、内管(3)先端部を外管(2)の基端側又は先端側に切り替えて選択的に外管の内部及び外部に連通する切替弁(6)を構成している。
【0008】
本発明の凍結工法は、内管(3)先端部と外管(2)との間に切替弁(6)を設け、凍結管(1)を地盤に打ち込む際に、切替弁(6)を切替えて、内管(3)を外管(2)外部に連通させ、内管(3)に供給した圧力水を外管(2)先端側から地盤に噴射しつつ凍結管(1)の打ち込みを行う。凍結管(1)を打設後は、切替弁(6)を切替えて、内管(3)先端部を外管(2)内部に連通させ、内管(3)に供給したブラインを内管(3)と外管(2)との間に送り込んで、地盤を凍結させる。
【0009】
【作用及び効果】
切替弁(6)の切替えにより、凍結管(1)を地盤に打設する際は、内管(3)を送水管として使用出来、凍結管(1)を凍結運転する際は、内管(3)をブライン供給管として使用できる。このため、従来の送水専用の送水管(11)は不要であり、送水管(11)を設置するための問題及び凍結運転の際に、外管(2)内に送水管(11)が残っていることに起因する問題は解消される。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施例は、凍結管(1)を地盤に対して鉛直方向に打設する場合であるが、立杭の孔壁から、凍結管(1)を水平方向に打設する場合にも実施できるのは勿論である。
図1、図2は、外管(2)と内管(3)との二重管構造の凍結管(1)の先端側の断面図であり、図1は凍結管(1)の内管(3)を送水管として使用する状態、図2は内管(3)をブライン供給管として使用する状態を示している。
以下の説明で、管の先端とは、管の打ち込み側、即ち、各図面において下端である。
外管(2)及び内管(3)は、従前と同様にして、地盤に打設する際、順次現場で定尺管を継ぎ足して、打ち込み深さに対応して長尺化される。
凍結管(1)の外管(2)先端は、クラウンメタル(21)と称される切刃を具えている。
外管(2)の先端寄り内面に位置決め筒(4)が嵌着固定されている。該位置決め筒(4)は、先端面(41)を含めて4つの位置決め段部(42)(43)(44)を有しており、各段部に当てて、先端側から順に、第1遮蔽板(5)、第2遮蔽板(53)、隔壁(61)及びストッパ(77)が所定の間隔を存して位置決め筒(4)に溶接固定される。
【0011】
第1遮蔽板(5)は、略中央に通水孔(51)を開設して、孔縁から外側に短筒(52)を突設している。
第2遮蔽板(53)は、筒部(54)の第1遮蔽板(5)側の開口を閉じ板(55)で塞ぎ、他方の開口縁にフランジ(56)を突設し、該フランジ(56)に複数の通水孔(57)を開設して形成されている。
第2遮蔽板(53)の閉じ板(55)は、第1遮蔽板(5)の通水孔(51)に重なる様に第1遮蔽板(5)に接近しており、第1遮蔽板(5)と第2遮蔽板(53)の通水孔(51)(57)は位置がずれている。
【0012】
隔壁(61)は、間隔を存した2枚の環状板(62)(62)の内周縁に跨って筒体(63)を溶接固定して形成した中空体であり、該筒体(63)に内管(3)の先端部がスライド可能に嵌まっている。
【0013】
ストッパ(77)は、後記する内管(3)の凸部(72)と協同して、内管(3)をスライド方向の2位置に切替えて保持するスライド切替保持手段(7)を構成するものである。
ストッパ(77)は、図1、図3に示す如く、位置決め筒(4)内に固定された筒部材(78)内面に、該筒部材の曲率に沿って1/4円弧に湾曲して隆起形成され、ストッパ(77)は、軸心を挟んで2カ所に対称的に設けられる。
ストッパ(77)の管軸方向の長さL及び前記隔壁(61)の管軸方向の長さは、後記する切替弁(6)の切り替えに必要な内管(3)のスライド長さに対応している。
【0014】
内管(3)は、先端部が上記外管(2)の隔壁(61)をスライド可能に貫通し、先端は僅か拡大して閉塞している。
内管(3)の先端部に複数の周溝(34)を開設してOリング(35)を嵌め、内管(3)と隔壁(61)との液密を保っている。
内管(3)の先端部周面に、管軸方向に間隔を存して2つの貫通孔(31)(31a)が開設されている。
【0015】
上記貫通孔(31)(31a)を開設した内管(3)と、前記外管(2)の隔壁(61)とによって、内管(3)先端を、隔壁(61)の外側と内側、即ち、外管(2)の内部と外部に選択的に連通する様に切り替える切替弁(6)を構成する。
内管(3)が第2遮蔽板(53)側にスライドすると、内管(3)先端は、第2遮蔽板(53)の筒部(54)に侵入し、内管(3)先端側の貫通孔(31a)が隔壁(61)と第2遮蔽板(53)との間にて露出し、他方の貫通孔(31)は隔壁(61)の孔面(60)に塞がれる。
【0016】
内管(3)が第2遮蔽板(53)から離れる方向にスライドすると、内管(3)先端側の貫通孔(31a)が隔壁(61)の孔面(60)に塞がれ、他方の貫通孔(31)が隔壁(61)より内側位置にて露出する。
【0017】
内管(3)には、貫通孔(31)よりも少し基端側に筒体(71)が固定される。
筒体(71)は、内管(3)に嵌着固定された内筒(74)に環状板(75)を介して外筒(73)を同心に固定した2重構造であって、環状板(75)に複数の貫通孔(76)が開設されている。外筒(73)の外周に、ストッパ(77)の管軸方向の両端面の何れかと選択的に当接可能な凸部(72)が形成されている。
【0018】
図1に示す如く、内管(3)が外管(2)の先端側にスライドして、内管(3)周面の2つの貫通孔(31)(31a)の内、管先端側の貫通孔(31a)が隔壁(61)より先端側(外側)で露出した状態のとき、内管(3)上の筒体(71)の凸部(72)は、ストッパ(77)の先端側の端面(77a)に対応する。
図2に示す如く、内管(3)が外管(2)の基端側にスライドして、内管(3)の拡大頭部(33)が隔壁(61)の孔縁に当接した状態のとき、内管(3)上の筒体(71)の凸部(72)は、ストッパ(77)の基端側端面(77b)に対応する。
【0019】
然して、凍結管(1)の地盤への打設に際し、図1に示す如く、内管(3)を外管(2)の先端側にスライドさせ、内管(3)先端側の貫通孔(31a)を隔壁(61)と第2遮蔽板(53)との間に露出させる。内管(3)上の筒体(71)の凸部(72)は、外管(2)上のストッパ(77)の先端側端面(77a)に当てて、内管(3)の後退を阻止しておく。
図4Aに示す如く、外管(2)をボーリングマシン(図示せず)で加圧しつつ回転を加えて、外管(2)自体で地盤を掘削しつつ外管(2)を打ち込む。このとき、内管(3)には基端から圧力水を供給して、内管(3)先端部の貫通孔(31a)から排出させ、第2遮蔽板(53)の通水孔(57)、第1遮蔽板(5)の通水孔(51)を通じて外管(2)先端から噴射し、地盤を水圧で弛めて、外管(2)の回転加圧による掘削を補助する。
実施例の外管(2)は、隔壁(61)より先端側に、第1遮蔽板(5)及び第2遮蔽板(53)が位置しており、先端側の第1遮蔽板(5)の通水孔(51)から外向きに圧力水が噴射しており、外管(2)内への土砂侵入は阻止される。
【0020】
第1遮蔽板(5)の中央の通水孔(51)に対して、第2遮蔽板(53)の通水孔(57)は、第1遮蔽板(5)の通水孔(51)とは位置が半径方向にずれている。しかも、外側の第1遮蔽板(5)の孔(51)に対して、内側の第2遮蔽板(53)の閉じ板(55)が被さる様に接近しているから、万一、石等の異物が、第1遮蔽板(5)の孔(51)から、外管(2)内に侵入しようとしても、第1遮蔽板(5)と第2遮蔽板(53)の閉じ板(55)との間の隙間よりも大きな異物の侵入は確実に阻止できる。更に、第1遮蔽板(5)と第2遮蔽板(53)の閉じ板(55)との間の流路は狭まっており、内管(3)内の高圧水は、流路の狭まりによって流速を一層速めて第1遮蔽板(5)の孔(51)から噴射されるから、小石等の小さい異物が、第1遮蔽板(5)内に侵入することも効果的に防止できる。
【0021】
外管(2)を単位長さ打ち込む毎に、該外管(2)及び内管(3)に、夫々同径の定尺管を繋いで長尺化し、所定深さまで地盤に打ち込む。
図1に示す如く、内管(3)において、最先端の管(3a)と、次の管(3b)の接続は、両管端にネジ面を形成しておいて、外れ止めとしてロックナット(32)を使用する。それ以後は溶接接続される。ロックナット(32)は2番目の管(3b)の先端にねじ込まれている。
外管(2)は、全て溶接接続される。
【0022】
地盤に凍結管(1)を所定長さに打設した後、凍結管(1)の先端位置を知るための、孔曲がり測定を行う。
先ず、内管(3)を、先端部を残して、一旦、外管(2)から抜き外す。内管(3)の抜き外し手順は、内管(3)に固定した筒体(71)上の凸部(72)が、外管(2)上のストッパ(77)(77)の間に位置する様に内管(3)を回転及びスライド操作し、凸部(72)をストッパ(77)の側端面に当てる。次に内管(3)を回転させれば、ロックナット(32)部分で内管(3)が分離し、外管(2)から抜き外すことができる。
内管(3)を抜き外した外管(2)内に、治具を用いて水糸を挿入し、該水糸先端を外管(2)内に残った内管先端部に案内し、周知の方法によって、孔曲がり測定を行う。
内管(3)を抜き外して、孔曲がり測定が出来るから、測定の作業性及び精度が良い。
孔曲がりが許容範囲内であれば、再び内管(3)を挿入し、該管先端のロックナット(32)を、外管(2)内に残っている内管先端部に当ててからネジ溝方向に回転させて接続し、内管(3)を外管(2)の軸心に保持せしめる。
【0023】
凍結管(1)を凍結運転するには、図2に示す如く、内管(3)をその拡大頭部(33)が隔壁(61)の孔縁に当たるまで後退方向にスライドさせて、内管(3)の先端側の貫通孔(31a)を隔壁(61)の孔面(60)で塞ぎ、他方の貫通孔(31)を隔壁(61)より内側位置で露出させる。
内管(3)を少し回転させ、凸部(72)をストッパ(77)の後側端面(77b)に対向させる。これによって内管(3)は固定され、内管(3)を回さない限り内管(3)の後退及び前進は阻止され、内管(3)の先端部の隔壁(61)に対する管軸方向の位置が変化することはない。
【0024】
図4Bに示す如く、外管(2)の基端に閉塞板(22)を溶接固定し、内管(3)の基端は該閉塞板(22)を液密に貫通させる。閉塞板(22)又は外管(2)の基端周面にブライン排出口(23)を設ける。
内管(3)の基端からブラインを供給する。ブラインは、内管(3)の先端部の貫通孔(31)から内管(3)と外管(2)との間に流出し、外管(2)内に充満してブライン排出口(23)から排出される。
凍結運転中は、内管(3)へのブラインの供給を継続する。
地盤は、外管(2)に接する部分から徐々に凍結し、凍結層は外方へ向かって成長する。
【0025】
凍結運転終了後は、凍結管(1)は地盤に放置されることが多いが、本発明の場合、内管(3)は、ロックナット(32)で接続した部分から基端側を抜き外して再利用することが可能である。
又、本発意の凍結管(1)は、限定凍結管への転用ができる。
限定凍結管は、公知の如く、外管(2)内に、所定長さの断熱筒部材を挿入し、地盤の該断熱筒部材との対応部分は凍結させない様にする凍結管である。
従来の様に、外管(2)内に送水管(11)が挿入したまま、ブライン供給用の内管(3)を外管(2)に挿入した場合、断熱筒部材の挿入の余地がなくなり、限定凍結管への転用は殆ど不可能である。
本発明の凍結管(1)は、外管(2)の軸心に内管(3)が位置しているだけで、外管(2)と内管(3)との間は環状空間となっており、断熱筒材の挿入が簡単に出来、限定凍結管へ転用が実現できる。
【0026】
上記の如く、本発明の凍結管(1)は、内管(3)のスライドによる切替弁(6)の切替により、凍結管(1)を地盤に打設する際は、内管(3)を圧力水供給管として使用出来、凍結管(1)を凍結運転する際は、内管(3)をブライン供給管として使用できる。外管(2)内に従来の圧力水供給専用の送水管(11)は不要である。
従って、従来の送水管(11)に起因する問題点
▲1▼ 凍結運転の際に、地盤中の水が送水管(11)先端から管内に侵入して凍結し、送水管(11)を破損させてブラインが外管(2)外に漏れ出すトラブルが発生する。
▲2▼ 地下水が送水管(11)を経て外管(2)中のブラインに交じったり、ブラインが送水管(11)を通じて外管(2)外に漏れ出ない様に、送水管(11)の溶接接続部の溶接は、漏れのない様に高い技術が要求される。
▲3▼ 送水管(11)のために管材の使用量が増える。
▲4▼ 送水管(11)が存在するために、孔曲がり測定の作業性が悪い。
▲5▼ 送水管(11)が存在するために、限定凍結管への転用ができない。
を一挙に解決できる。
【0027】
更に、本発明では、凍結運転中、外管(2)が破損する様なことがあっても、内管(3)を抜いて、該外管(2)よりも少し小径の管を挿入し、更に該管に内管を挿入して該内管にブラインを供給して凍結運転を行うことができる。
【0028】
又、凍結管を鉛直に打設した場合でも、水平に打設した場合であっても、凍結管を抜去する際に、内管(3)を外管(2)の外部に連通する様に切替弁(6)を切替え、内管(3)から注入剤を送り込んで外管(2)の先端側から外部に流出させることにより、凍結管抜去によって生じる空間に注入剤を充填できる。これによって、地盤沈下を防止できる。
【0029】
尚、内管(3)先端部の貫通孔(31)(31a)は、各々2個に限定されることはなく、1個又は3個以上でも可い。貫通孔が1個の場合は、該貫通孔が外管(2)の隔壁(61)よりも内側と外側の2位置で停止する様に、内管(3)のスライドストロークを決めれば可い。
貫通孔が3個以上の場合、内管(3)が外管(2)の先端側にスライドしたとき、一部の貫通孔は隔壁(61)の外側に臨出し、他の貫通孔は隔壁の孔面(60)にて塞がれ、内管(3)が外管(2)の基端側にスライドしたとき、一部の貫通孔は隔壁(61)より内側に位置し、他の貫通孔は隔壁(61)の孔面(60)にて塞がれる様にすれば可い。
【0030】
図5は、切替弁(6)の他の実施例を示しており、外管(2)内面の隔壁(61)は中実であって、隔壁(61)内に孔面(60)から隔壁(61)の外側に通じる外通路(64)及び内側に通じる内通路(65)を、管軸方向に間隔を存して開設している。
内管(3)の先端部周面には周溝(30)を開設し、該周溝上に貫通孔(31)が設けられる。
内管(3)を軸方向にスライドさせて、該貫通孔(31)を前記外通路(64)と内通路(65)に選択的に切り替えできる。内管(3)に対するスライド切替保持手段(7)は、図3に示すスライド切替保持手段(7)と同様の構成である。
【0031】
他の実施例として、上記外通路(64)と内通路(65)の隔壁孔面(60)に対する開口位置を、管軸方向に対しては同じ位置で、隔壁孔面(60)の周方向にずらせておき、内管(3)を回転させることにより、内管周面の貫通孔(31)を、外通路(64)と内通路(65)に選択に切り替えることができる。この場合、内管(3)は隔壁(61)に嵌まり込んで回転できれば可く、隔壁(61)に内管(3)を貫通させる貫通孔は必要ではない。
【0032】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】内管を送水管として使用する状態の凍結管先端部の断面図である。
【図2】内管をブライン供給管として使用する状態の凍結管先端の断面図である。
【図3】内管先端部及びスライド切替保持手段の斜面図である。
【図4】A図は、凍結管の打設開始状態の断面図、B図は、凍結管を凍結運転する状態の断面図である。
【図5】他の実施例の凍結管先端部の断面図である。
【図6】従来例において、A図は、凍結管の打設開始状態の断面図、B図は、凍結管を凍結運転する状態の断面図である。
【符号の説明】
(1) 凍結管
(2) 外管
(3) 内管
(31) 貫通孔
(6) 切替弁
(61) スライド切替保持手段
(72) 凸部
(77) ストッパ

Claims (6)

  1. 外管(2)と内管(3)の二重管に構成され、内管(3)に供給したブラインを内管(3)先端部から内管(3)と外管(2)との間に流出させることにより、外管(2)を打設した地盤を凍結させる凍結管に於いて、外管(2)先端部に、内管(3)先端部を外管(2)の基端側又は先端側に切り替えて選択的に外管の内部及び外部に連通する切替弁(6)を構成し、該切替弁(6)により、内管(3)先端部を外管(2)の外部に連通させた状態で、内管(3)に送り込んだ水を外管(2)の先端側から地盤に噴射させながら、外管(2)自体を加圧しつつ回転させて外管(2)を地盤に打設出来、外管(2)を地盤に打設した後、内管(3)を外管(2)内に連通させて、内管(3)に送り込んだブラインを内管先端部から外管(2)内に流出させて地盤を凍結させることができる切替弁を用いた凍結管。
  2. 外管(2)の先端側に隔壁(61)を配備し、内管(3)の先端部は、先端が閉塞し周面に貫通孔(31)を開設し、外管(2)の隔壁(61)に開設した孔にスライド又は回転可能に液密に嵌まって切替弁(6)を構成し、内管(3)のスライド又は回転によって、該内管(3)周面の貫通孔(31)の位置を、隔壁(61)に対して切り替えて外管(2)の外部と内部に選択的に連通させることができ、内管(3)に連繋したスライド切替保持手段(7)によって内管(3)の貫通孔(31)の切替位置を保持できる請求項1に記載の切替弁用いた凍結管。
  3. 外管(2)には、隔壁(61)の外部に1又は複数の遮蔽板(5)(53)が配備され、該遮蔽板には通水孔(51)(57)が開設されている請求項1又は2に記載の切替弁を用いた凍結管。
  4. 内管(3)の先端部周面に複数の貫通孔(31)(31a)が開設され、内管(3)が外管(2)の先端側にスライドしたとき、一部の貫通孔(31a)は隔壁(61)より外側で開口し、他の貫通孔(31)は隔壁の孔面(60)にて塞がれ、内管(3)が外管(2)の基端側にスライドしたとき、一部の貫通孔(31)は隔壁(61)より内側で開口し、他の貫通孔(31a)は隔壁(61)の孔面(60)にて塞がれる請求項2又は3に記載の切替弁を用いた凍結管。
  5. スライド切替保持手段(7)は、外管(2)内面に、隔壁(61)より内側位置にてストッパ(77)を突設し、内管(3)の外周に該ストッパ(77)の管軸方向の両端面(77a)(77b)に選択的に当接可能な凸部(72)を設けて構成され、ストッパ(77)の管軸方向の長さLは、内管(3)のスライド切替に必要なストロークに対応しており、ストッパ(77)をかわして内管(3)をスライドさせ、内管(3)を回してストッパ(77)の端面に当てて内管(3)の保持位置を切替え可能な請求項2乃至4の何れかに記載の切替弁を用いた凍結管。
  6. 外管(2)と内管(3)の二重管構造の凍結管(1)を、加圧しつつ回転させて地盤に打ち込み、内管(3)先端から内管(3)と外管(2)との間にブラインを供給して地盤を凍結させる地盤凍結工法であって、凍結管(1)は外管(2)先端部に、内管(3)先端部を外管(2)の外部と内部に選択的に連通する切替弁(6)を有しており、凍結管(1)を地盤に打ち込む際は、内管(3)を外管(2)の外部に連通させ、内管(3)に供給した水を外管(2)先端側から噴射しつつ凍結管(1)の打ち込みを行い、凍結管(1)を打設した後、切替弁(6)を切替えて、内管(3)を外管(2)内部に連通させ、内管(3)に供給したブラインを内管(3)と外管(2)との間に送り込んで、地盤を凍結させる凍結工法。
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