JP2019082049A - 凍結管及び凍結工法 - Google Patents

凍結管及び凍結工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019082049A
JP2019082049A JP2017210055A JP2017210055A JP2019082049A JP 2019082049 A JP2019082049 A JP 2019082049A JP 2017210055 A JP2017210055 A JP 2017210055A JP 2017210055 A JP2017210055 A JP 2017210055A JP 2019082049 A JP2019082049 A JP 2019082049A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
freezing
refrigerant
heat insulating
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017210055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6960305B2 (ja
Inventor
裕 一 立和田
Yuichi TACHIWADA
裕 一 立和田
米 田 国 章
Kuniaki Yoneda
田 国 章 米
原 次 男 篠
Tsugio Shinohara
原 次 男 篠
下 和 行 舘
Kazuyuki Tateshita
下 和 行 舘
井 純 一 松
Junichi Matsui
井 純 一 松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chemical Grouting Co Ltd
Original Assignee
Chemical Grouting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chemical Grouting Co Ltd filed Critical Chemical Grouting Co Ltd
Priority to JP2017210055A priority Critical patent/JP6960305B2/ja
Publication of JP2019082049A publication Critical patent/JP2019082049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6960305B2 publication Critical patent/JP6960305B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】凍結管同士を溶接する必要がなく、且つ、限定凍結にも適用可能な凍結管及び凍結工法の提供。【解決手段】先端に螺合接続されたボーリングヘッド(30)を有し、接続箇所がシール性能を有する複数の削孔ロッド(10)から構成され、削孔ロッド(10)に挿入される継ぎ目の無い冷媒供給管(6)を有し、削孔ロッド(10)は冷媒供給管(6)が挿入された後は凍結管外管(10)として機能し、凍結管外管(10)に対して着脱自在で且つ凍結管外管(10)と冷媒供給管(6)の間の領域に連通している冷媒用ヘッダー(20)と、凍結管の構成部材が、螺合により接続または組み立てられ、螺合解除によって部材単位に分解することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、地盤を凍結する凍結工法に関する。
従来の凍結工法では、例えば削孔用ロッドにより凍結管用のボーリング孔を削孔する。その後、凍結管を建て込み、削孔用ロッドを引き抜き、漏気試験(冷媒の漏洩試験)を行って冷媒が漏洩しないことを確認した後に、冷媒を供給する。凍結管建て込みの際には、冷媒の漏洩防止のため、凍結管同士を継手ごとに全周溶接している。
ここで、凍結管同士を溶接する作業は、冷媒が漏洩することを防止するために溶接部分に気密性・水密性が要求され、多大な労力を必要とする。
さらに、凍結管同士は現場で溶接接合されて凍結管が形成されるため、凍結が終了して凍結管を撤去する際には、ガス溶断により凍結管を切断して解体する必要がある。このため、切断された凍結管を再利用することは出来ず、凍結工事の都度、いわゆる新品の凍結管を準備する必要があり、材料コストが高いものとなっている。
また限定凍結の場合、地盤の凍結させない領域に相当する凍結管の領域に発泡スチロール製断熱材料である半割り管部材などを巻き付ける作業等、断熱材を配置する作業に多大な労力を必要とする。
上述した多大な労力を軽減して、凍結工法全体のコストを低減する要請が存在するが、係る要請に応える技術は未だに提案されていない。
ここで、凍結管は、地盤を凍結させる領域(凍結領域)と凍結させない領域(非凍結領域)との境界深度に基づいて、二重管或いは三重管を建て込む。凍結させない領域(非凍結領域)では、内管或いは内管と外管の間の円環状空間を断熱する作業、例えば内管に発泡スチロール製断熱材料である半割管部材を巻き付ける作業(断熱材を配置する作業)等を行い、限定凍結管を構成する。
また、凍結管の接合は上記のように溶接で行い、断熱材は発泡スチロール製材料などを用いるので、溶接の熱で断熱材が溶けないような特段の処理が必要となるばかりでなく、火災の発生も留意しなければならない。
その他の従来技術として、二重管により地盤を切削し、弁を切り替えることにより内管からブラインを供給して外管内に流出させる技術が提案されている(例えば特許文献1)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は二重管を用いて掘削し、当該二重管をそのまま凍結管として使用しているので、垂直方向(凍結管管軸方向)に凍結させない領域を有する限定凍結に適用するのが困難である。さらに、二重管により削孔した後、二重管の内管からブラインを供給して外管内に流出させる前記従来技術は、切削水と冷媒とを切り替える機構が内管を上方にスライドするものであり、内管よりも先端側には、冷媒を供給することが出来ない。そのため、凍結管先端周辺の地盤を凍結することが出来なかった。そして先端周辺の地盤を凍結することが出来ないので、従来技術では、必要な長さを凍結するためにはその分だけ余計に削孔しなければならなかった。
特許第3681363号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、凍結管同士を溶接接合する必要がなく、凍結管は容易に組み立て及び/又は解体が出来る構造として再利用でき、且つ、限定凍結にも適用可能な凍結管及び凍結工法の提供を目的としている。
本発明の凍結管は、先端に螺合接続されたボーリングヘッド(30)を有し、接続箇所がシール性能を有する複数の削孔ロッド(例えば単位長さの定尺ロッドであって、雄ねじ部に複数のOリングを嵌合したロッド)から構成され、削孔ロッド(10)に挿入される継ぎ目の無い冷媒供給管(6:例えばコイルドチューブ)を有し、
削孔ロッド(10)は冷媒供給管(6)が挿入された後は凍結管外管(10)として機能し、凍結管外管(10)に対して着脱自在で且つ凍結管外管(10)と冷媒供給管(6)の間の領域に連通している冷媒用ヘッダー(冷媒循環用ヘッダー20)と、凍結管(100)の構成部材が、螺合により接続または組み立てられ、螺合解除によって部材単位に分解することができることを特徴としている。
本発明の凍結管において、削孔ロッドの先端のボーリングヘッド(30)には、削孔水(W)の圧力では開弁するが冷媒(R)の供給圧力では閉弁している弁機構(3)が設けられており、凍結管(100)の軸方向に延在し且つ削孔水(W)及び冷媒(R)が流れる軸方向流路(4)から分岐して弁機構(3)をバイパスして凍結管の先端まで冷媒(R)を供給する冷媒流路(5)が形成されているのが好ましい。
本発明の凍結管において、限定凍結させる場合には、凍結管外管(10)の内側に接続箇所がシール性能を有し螺合接続させた内管(2A)を配置し、断熱層を有する二重管部(2)と断熱層を有しない単管部(1)を形成し、前記内管(2A)には管軸方向下方に付勢する機構を備え、前記二重管部(2)と単管部(1)の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料(例えばMCナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、硬質ゴム等)で凍結管外管(10)に両端が螺合接続された断熱継手部(2C)と、凍結管外管(10)に対して着脱自在で且つ二重管部(2)の内管(2A)と外管(2B)の間の領域に連通している断熱材用ヘッダー(40)を有するのが好ましい。
本発明の凍結工法は、先端に螺合接続されたボーリングヘッド(30)を有し、接続箇所がシール性能を有し螺合接続された複数の削孔ロッド(10)を用いて削孔水(W)を噴射しつつボーリング孔を削孔し、削孔ロッド(10)の先端のボーリングヘッド(30)には、削孔水(W)の圧力では開弁するが冷媒(R)の供給圧力では閉弁する弁機構(3)が設けられており、ボーリング孔削孔後、削孔ロッド(10)を凍結するべき地盤に残存し、前記削孔ロッド(10)内に継ぎ目の無い冷媒供給管(6)を挿入し、前記削孔ロッド(10)は冷媒供給管(6)が挿入された後は凍結管外管(10)として機能し、冷媒供給管(6)から冷媒が供給され、凍結管の軸方向に延在する軸方向配管及び冷媒流路(5)を介して冷媒(R)は弁機構(3)をバイパスして凍結管(100)の先端まで到達し、凍結管外管(10)と冷媒供給管(6)の間の領域を介して、前記凍結管外管(10)に対して着脱自在で且つ凍結管外管(10)と冷媒供給管(6)の間の領域に連通している冷媒用ヘッダー(20)から冷媒(R)が排出されることを特徴としている。
本発明の凍結工法において、限定凍結させる場合には、前記削孔ロッド(10)の内側に削孔ロッド(10)と断熱空間を形成する接続箇所がシール性能を有し螺合接続された内管(2A)により断熱層を有する二重管部(2)と断熱層を有しない単管部(1)を形成し、前記内管(2A)には管軸方向下方に付勢する機構を備え、
前記二重管部(2)と単管部(1)の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料で削孔ロッド(10)に両端が螺合接続された断熱継手部(2C)と、凍結管外管(10)に対して着脱自在で且つ二重管部(2)の内管(2A)と外管(2B)の間の領域に連通している断熱材用ヘッダー(40)を有し、前記断熱材用ヘッダーにより断熱空間を低い圧力にすることにより断熱するのが好ましい。
本発明の凍結工法において、限定凍結させる場合には、前記削孔ロッド(10)の内側に削孔ロッド(10)と断熱空間を形成する接続箇所がシール性能を有し螺合接続された内管(2A)により断熱層を有する二重管部(2)と断熱層を有しない単管部(1)を形成し、前記内管(2A)には管軸方向下方に付勢する機構を備え、
前記二重管部(2)と単管部(1)の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料で削孔ロッド(10)に両端が螺合接続された断熱継手部(2C)と、凍結管外管(10)に対して着脱自在で且つ二重管部(2)の内管(2A)と外管(2B)の間の領域に連通している断熱材用ヘッダー(40)を有し、前記断熱材用ヘッダーにより断熱空間に断熱流体を充填することにより断熱するのが好ましい。
本発明の凍結工法において、限定凍結させる場合には、前記削孔ロッド(10)の内側に削孔ロッド(10)と断熱空間を形成する接続箇所がシール性能を有し螺合接続された内管(2A)により断熱層を有する二重管部(2)と断熱層を有しない単管部(1)を形成し、前記内管(2A)には管軸方向下方に付勢する機構を備え、
前記二重管部(2)と単管部(1)の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料で削孔ロッド(10)に両端が螺合接続された断熱継手部(2C)と、凍結管外管(10)に対して着脱自在で且つ二重管部(2)の内管(2A)と外管(2B)の間の領域に連通している断熱材用ヘッダー(40)を有し、前記断熱材用ヘッダーにより断熱空間に断熱材を設置することにより断熱するのが好ましい。
本発明の凍結工法において、解凍時には、前記冷媒用ヘッダー(20)及び前記断熱材用ヘッダー(40)を取り外し、内管(2A)を取り外して削孔ロッド(10)と冷媒供給管(6)を残存させ、削孔ロッド(10)に着脱自在な解凍液ヘッダー(60)を取り付け、前記冷媒供給管(6)から解凍液を供給し、解凍液ヘッダー(60)から排出し、凍結管周辺を解凍するのが好ましい。
本発明の凍結工法において、凍結管構成部材を、螺合接続を解除することにより、新たな凍結に再利用するのが好ましい。
本発明の凍結管において、限定凍結させる場合には、凍結管外管(10)の二重管部(2)の内管(2A)を垂直方向下方に付勢して内管(2A)が、凍結時に冷媒(R)の冷熱により熱収縮して地上側に引っ張られ、断熱継手部(2C)と内管(2A)の接続部の機密性が損なわれるのを抑制する機構(52、54)を備えているのが好ましい。
凍結させない二重管部では、外管(2B)と内管(2A)の間の領域に断熱層を設け、地盤と冷媒(R)を熱遮断する。このため、凍結時には地盤に接した外管(2B)と冷媒(R)に接した内管(2A)には著しい温度差が生じ、内管(2A)は外管(2B)に対し著しく収縮することになる。
従来の凍結管のように、溶接接合で凍結管を形成する場合には、内管(2A)と外管(2B)も溶接で接合されているので、内管(2A)と外管(2B)に温度差が生じていても鋼材の連続性は保たれて熱変形するだけで、冷媒(R)の漏洩などには至らない。
本発明では、凍結管(100)の各構成部材を螺合接合され、再利用できるような構造としている。特に、凍結が終了して、凍結管を撤去する際に外管(2B)はそのままの状態で、内管(2A)を地上に引き抜くため、内管(2A)と断熱継手部(2C)は螺合接合せず、接合面を複数のOリングを挟み込んで気密性を確保している。そのため本発明では、前記の抑制する機構(52、54)を設けるのが好ましい。
本発明の実施に際して、前記弁機構(3)は、スプリング(3A)の弾性反撥力により弁体(3B)を弁座(3C)に座着されており、スプリング(3A)の弾性反撥力が(ボーリング孔削孔時の)削孔水(W)の圧力よりも弱く、冷媒(R)の供給圧力(冷媒供給時の弁体3B直上の圧力)よりも強く調整されている。
また本発明の実施に際して、削孔ロッド(10)を構成する複数の削孔ロッド(例えば、単位長さの定尺ロッド)は、一端に雄ねじが形成され、他端に雌ねじが形成され、雄ねじ近傍には複数のシール部材(例えば、2個以上のOリング)が嵌合しているのが好ましい。
さらに、冷媒用ヘッダー(20)ならびに断熱材用ヘッダー(40)も、それぞれ削孔ロッド(10)に雄ねじと雌ねじで螺合接続され、複数のシール部材(例えば、2個以上のOリング)が嵌合しており、気密性・水密性が確保されている。
したがって、前記構成部材は、螺合接続であるので、凍結が終了して引抜・解体・撤去の際、螺合を解除するだけで各構成部材に分解でき、この各構成部材を次の凍結工事に再利用できる。
本明細書において、凍結管外管(10)を削孔ロッド(10)と表記する場合がある。
例えば、地盤Gにボーリング孔を削孔する工程を示す図1で示す様に、削孔ロッド(10)は、削孔側(地中側)が単管部(1)で構成され、地上側は二重管部の外管(2B)で構成されている。
本発明の凍結工法は、接続箇所がシール性能を有する複数の削孔ロッド(例えば単位長さの定尺ロッドであって、雄ねじ部近傍に複数のOリングを嵌合したロッド)から構成され且つ単管部(1)と二重管部(2)を有する削孔ロッド(10)を用いて削孔水(W)を噴射しつつボーリング孔を削孔し、削孔ロッド(10)の先端のボーリングヘッド(30)には、削孔水(W)の圧力では開弁するが冷媒(R)の供給圧力では閉弁したままの弁機構(3)が設けられており、
削孔後、削孔ロッド(10)を凍結するべき地盤に残存し、削孔ロッド(10)内に継ぎ目の無い冷媒供給管(6:例えばコイルドチューブ)を挿入し、削孔ロッド(10)は冷媒供給管(6)が挿入された後は凍結管外管(10)として機能し、
断熱材用ヘッダー(40)を用いて二重管部(2)の内管(2A)と外管(2B)の間の領域(α)を断熱し、
冷媒供給管(6)から冷媒(R)が供給され、凍結管(100)の軸方向に延在する軸方向流路(4)及び冷媒流路(5)を介して冷媒(R)は弁機構(3)をバイパスして凍結管(100)の先端まで到達した後、単管部(1)と冷媒供給管(6)の間の領域(β)を流れ、二重管部(2)の内管(2A)と冷媒供給管(6)の間の領域(β)を介して冷媒用ヘッダー(冷媒循環用ヘッダー20)から冷媒が排出されることを特徴としている。
本発明において、冷媒(R)はブラインでも液化二酸化炭素(CO)でも良く、特に限定条件は無い。
ここで、地上側に冷媒冷却設備を設け、例えば冷媒(R)に液化二酸化炭素を用いる場合には、冷媒(R)が地盤中から気化熱を奪う様に、地上側の冷媒冷却設備は、凍結管外管(10)から排出された気液混合二酸化炭素を冷却して液相二酸化炭素(液化二酸化炭素)として凍結管外管(10)に供給される循環冷却機構として構成されるのが好ましい。冷媒(R)がブラインの場合も同様に、凍結管外管(10)から排出されたブラインを冷却して凍結管外管(10)に供給する循環冷却機構とするのが好ましい。
上述した構成を具備する本発明によれば、螺合接続された削孔ロッド(10)先端に螺合接続されたボーリングヘッド(30)により所定の位置まで削孔が完了した後、削孔ロッド(10)およびボーリングヘッド(30)を構成したままの状態で、削孔水を排除した後、冷媒供給管(6)であるコイルドチューブをボーリングヘッド(30)へ挿入し、冷媒用ヘッダー(20)を設置して冷凍機と循環冷媒配管を行えば、地盤凍結工事の凍結管を構成することが出来る。そして、従来技術の溶接接続による凍結管設置工程を省略できる。
ここで、冷媒供給管(6)を継ぎ目のないコイルドチューブで構成することにより、冷媒供給管(6)を容易に地上側に引き抜くことが出来る。
そして、冷媒供給管(6)を容易に地上側に引き抜くことにより、凍結管の半径方向最外方の管であった削孔ロッド(10)を用いて、容易にボーリング孔の追加削孔を行うことが出来る。
また、限定凍結させる場合には、螺合接続された削孔ロッド(10)の内側に螺合接続された内管(2A)を設置し、断熱層(α)を有する二重管部(2)と断熱層を有しない単管部(1)を形成し、内管(2A)には管軸方向下方に付勢する機構を備え、二重管部(2)と単管部(1)の境界部分には、螺合接続された前記断熱継手部(2C)を設け、削孔ロッド(10)上端には前記断熱材用ヘッダー(40)を設置し、削孔水を排除した後、冷媒供給管(6)であるコイルドチューブをボーリングヘッド(30)へ挿入し、冷媒用ヘッダー(20)を設置して冷凍機と循環冷媒配管を行い、断熱層(α)を例えば真空断熱状態にすれば、地盤凍結工事の限定凍結管を構成することが出来る。そして、従来技術の溶接接続による凍結管設置工程を省略できる。
本発明の限定凍結管の二重管部(2)は、三重管構成になるが、最も内側の冷媒供給管(6)は、継ぎ目のない例えばコイルドチューブを用い、その外側の内管(2A)ならびに外管(2B)は、螺合接続であるのでいずれの管も表面の凹凸が無く、凍結管構成部材を高い精度で組み立てることができる。
このため、従来の溶接接合で組み立てていた凍結管に比べ、本発明の凍結管は、従来の100mm程度のものに比べて凍結管径(最外径)を小さくすることができる。発明者の試作実験では、60mm程度の外径で十分な凍結性能・断熱性能を発揮することが確認されており、さらに径を小さくすることも可能である。
そして本発明の凍結管は、従来の凍結管より細径化が可能であるため、削孔に要する削孔機を小型化することができて、削孔速度も速くできる。
従来技術によれば、中空管を気密に溶接して凍結管を構成し、凍結管を撤去する際には凍結管を所定長さ引き上げた時点で、ガス切断等の火器を用いた切断を行う必要があった。そして、火器を用いて切断された凍結管は再利用することが出来なかった。
それに対して本発明によれば、接続箇所がシール性能を有する複数の削孔ロッド(例えば単位長さの定尺ロッドであって、雄ねじ部に複数のOリングを嵌合したロッド)で構成されたものを凍結管として再利用しており、凍結された地盤の解凍後、凍結管外管(10)を構成する削孔ロッド同士の接続(例えば螺合)を解除しながら地上側に引き抜くので、接続を解除した削孔ロッドを再利用することが出来る。また、前記削孔ロッド以外の凍結管構成部材も螺合接続されているので、消耗部品を除いて、基本的に全ての凍結管構成部材を再利用できる。
ボーリング孔の削孔に用いられる削孔ロッド(10)は、接続箇所がシール性能を有する複数の削孔ロッド(例えば単位長さの定尺ロッド)を切り継ぎ、切り離しをして繰り返して使用することが可能であり、単位長さのロッドを適宜組み合せることにより、多様な施工深度に対応することが出来る。そして、多様な施工深度に対して特別な長さの削孔用の管を製造する必要がないため、凍結工法のコストを低減することが出来る。
ここで、接続箇所がシール性能を有する削孔ロッド(例えば定尺ロッド)として、例えば単位長さの定尺ロッドであって、雄ねじ部近傍に複数のOリングを嵌合したロッドを使用し、施工現場で継手漏洩検査を省略することが可能である。
本発明において、スプリング(3A)の弾性反撥力により弁体(3B)を弁座(3C)に座着されるタイプの弁構造(3)を用いれば、ボーリング孔削孔時の削孔水(W)の圧力がスプリング反撥力よりも強く、冷媒(R)の供給圧力がスプリング反撥力よりも弱くなる様に調整することにより、削孔水(W)を吐出する際には開弁し、凍結運転時には閉じた状態にすることが自動的に行われ、特段の操作が不要である。
本発明によれば、凍結管(100)先端に冷媒(R)を供給する冷媒流路(5)が形成されているので、凍結管(100)先端の領域に冷媒(R)が到達し、凍結管(100)先端よりも凍結管(100)の延長方向の先の地盤領域に冷熱を投入して、凍結することが出来る。
そのため、例えば、シールドマシンが立坑に近づいた時、立坑とシールドマシン先端との間の領域を凍結するため、凍結管を配置して凍結工法を実施する場合に、凍結管の先端部より先の領域を凍結することが出来るので、立坑近傍まで凍結管を配置すれば、立坑の壁の一部を削孔しなくても、シールドマシンと立坑との間の領域を凍結させることが出来る。そのため、凍結管を配置するに際して立坑の壁の一部を削孔する必要が無く、立坑の壁を損傷させてしまうこともない。
本発明によれば、削孔ロッド(10)が凍結管外管(10)として機能するので、ボーリング孔の削孔完了と同時に凍結管(100)の外管部(限定凍結しない場合は凍結管外管10:限定凍結の場合は凍結管外管10と凍結管内管2A)の設置が完了する。
そのため、凍結管挿入、削孔ロッドの引き抜きという複数の工程を省略することが出来る。
本発明において、限定凍結の場合には、断熱材用ヘッダー(40)を用いて二重管部(2)の内管(2A)と外管(2B)の間の領域(α)を断熱しているので、領域(α)は高い断熱性を有することになり、二重管部(2)の内管(2A)内側を流れる冷媒(R)の冷熱は内管(2A)と外管(2B)の間の領域(α)で断熱され、二重管部(2)近傍の地盤には伝熱されない。そのため、凍結管外管(10)の二重管部(2)近傍の地盤は凍結しない。
内管(2A)と外管(2B)の間の領域(α)を断熱するに際しては、断熱材用ヘッダー(40)を用いて、凍結管外管(10)の二重管部(2)の内管(2A)と外管(2B)との間の領域(α)を、凍結時に、例えば真空引きにより減圧し、或いは、断熱気体(または断熱液体)で充填することにより行なれる。
ここで、真空引きにより減圧すること、或いは、断熱気体(または断熱液体)を充填することは、従来技術における内管の外周に断熱材を巻き付ける作業に比較して遥かに容易であり、作業性が良好である。そのため、内管と外管の間に断熱材を設置する方法に比較して、容易に限定凍結を実行することが出来る。
本発明によれば、限定凍結の凍結領域と非凍結領域の境界深度は、凍結管外管(10)における単管部(1)の位置と、二重管部(2)の位置(各々の長さ)を適宜変更することにより、自在に設定できる。
内管の外周に断熱材を巻き付けるような内管と外管の間に断熱材を設置する方法では、当該内管を再利用するためには設置した断熱材を取り外さなければならず、その作業の労力が必要になる。それに対して、真空引きによる減圧、或いは、断熱気体(または断熱液体)で充填の方法によれば、真空引きにより減圧した領域の圧力を大気圧まで昇圧し、或いは、充填された断熱気体(または断熱液体)を排出することにより、断熱された状態を容易に解除して、二重管部(2)を再利用可能な状態にすることが出来る。
また本発明において、限定凍結の場合、凍結管外管(10)の二重管部(2)と単管部(1)の境界部分に断熱継手部(2C)を設け、断熱継手部(2C)が断熱性材料(例えばMCナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、硬質ゴム等)で構成されていれば、冷媒(R)の冷熱が二重管部(2)の外管(2B)に伝達されることが防止され、凍結させない部分の地盤が凍結することも防止される。
断熱継手部(2C)は、削孔ロッド(10)の接合部材でもあるので、削孔時には地上から与えられた削孔トルクを、地上側の削孔ロッド(10)から地中側の削孔ロッド(10)に力を伝達する剛性を併せ持つため、地上の削孔機からの削孔トルクを削孔ロッド(10)の先端部に伝達し地盤を削孔できる。
本発明において、限定凍結の場合、凍結管外管(10)の二重管部(2)の内管(2A)を垂直方向下方に付勢して内管(2A)が熱収縮して地上側に引っ張られるのを抑制する機構(52、54)を備えていれば、内管(2A)を垂直方向下方に付勢する力が、熱収縮により内管(2A)が地上側に引き上げようとする力を相殺する。その結果、内管(2A)が地上側に引き上げられることが防止され、(内管2Aが地上側に引き上げるために)二重管部(2)の最下方の内管(2A)におけるOリング(25)に対してせん断力が作用することが抑制される。そして、二重管部(2)の最下方の内管(2A)におけるOリング(25)の損傷と、それに伴うシール性能の低下が防止される。
本発明において、解凍時には冷媒用ヘッダー(20)及び断熱材用ヘッダー(40)を取り外し、二重管部(2)の内管(2A)を取り外して二重管部(2)の外管(2B)と冷媒供給管(6)を地中側に残存させ、二重管部(2)の外管(2B)に解凍液ヘッダー(60)を取り付け、冷媒供給管(6)から解凍液を供給し、外管(2B)と冷媒供給管(6)の間の領域から地上側に戻ってきた解凍液を解凍液ヘッダー(60)から排出すれば、二重管部(2)の内管(2A)は既に抜き取られているため、冷媒供給管(6)から供給された解凍液は、二重管部(2)の外管(2B)の半径方向内方の中空部を介して地上側に戻り、解凍液が保有する熱量は、単管部(1)の半径方向外側の地盤のみならず、二重管部2の外管(2B)を介して半径方向外側の地盤にも伝達される。そのため、非凍結領域の地盤が凍結していても、解凍液で確実に凍結解除することが出来る。
また本発明によれば、凍結管の撤去作業時には、削孔ロッド同士の接続を解除すれば良く、ガス切断等を行う必要は無く、火器の使用が不要である。そのため、凍結管撤去作業の安全性が向上する。また、火器を使用しないので、環境保全にも寄与する。
そして本発明によれば、凍結管外管(10)引抜きの際、先端から充填材(ボーリング孔を穴埋めするための埋め立て材料)を吐出することが出来るため、凍結管外管(10)引抜きと同時に削孔空間の穴埋めをすることが出来、解凍した周辺地盤の崩壊を防ぎ、充填作業も容易である。
本発明の実施形態において、ボーリング孔を掘削する工程を示す断面図である。 実施形態において、冷媒供給用配管を挿入する工程を示す断面図である。 限定凍結を行わない実施形態において、冷媒を供給して地盤を凍結する工程を示す断面図である。 限定凍結を行う実施形態において、冷媒を供給して地盤を凍結する工程を示す断面図である。 実施形態における地上側部分を示す断面図である。 実施形態における凍結管外管の二重管部と単管部との境界を示す断面図である。 実施形態における解凍のための地上側部材撤去手順を示す工程を示す断面図である。 解凍のための地上側部材撤去手順における図7に続く工程を示す断面図である。 解凍のための地上側部材撤去手順における図8に続く工程を示す断面図である。 実施形態で用いられる凍結管の地中側先端を示す部分断面拡大図である。 図10におけるA−A線断面図である。 図10における先端部の端面図(B矢視図)であり、実施形態で用いられる凍結管の地中側先端に設けられた削孔ビットと削孔水の噴射口を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図示の実施形態では、凍結管は全体を符号100で示している。そして本明細書において、凍結管外管10を「削孔ロッド10」と表記する場合がある。
ここで、図1、図2は限定凍結を行う場合を示しており、図3は限定凍結を行わない場合を示している。
図1は限定凍結を行う場合に地盤Gにボーリング孔を削孔する工程を示しており、図1において、削孔ロッド10は、削孔側(地中側)が単管部1で構成され、地上側は二重管部2の外管2Bで構成されている。
明確には図示されていないが、単管部1及び二重管部2は、それぞれ単位長さの削孔ロッド(定尺ロッド)を連結(接続)して構成されている。前記削孔ロッド(単位長さのロッド)は、一端に雄ねじ(図示せず)が形成され、他端に雌ねじ(図示せず)が形成されており、雄ねじと雌ねじを螺合させて定尺ロッド同士を連結する。そして、単管部1の長さと二重管部2の外管2Bでの長さを適宜設定することにより、多様な施工条件に対応することが出来る。
ここで、削孔ロッド10におけるロッド同士の螺合部分は、削孔ロッド10を凍結管外管10として再利用した際に冷媒Rが漏洩しない様に、高い気密性・水密性を有しており、例えば雄ネジに複数の(例えば2個以上の)Oリングを嵌合している。
削孔ロッド10先端のボーリングヘッド30には、削孔水Wの圧力では開弁するが冷媒Rの供給圧力では閉弁している弁機構3が設けられ、単管部1の削孔側(地中側)先端には削孔ビット部7(図10、図12)が配置されている。また、単管部1の中空部は削孔水Wの流路を構成しており、先端に冷媒供給管6(コイルドチューブ;図2参照)を挿入する際のガイド部4Tが設けられおり、ガイド部4Tは削孔水Wが流れる流路としても機能する。
弁機構3は、スプリング3A(図10)、球状の弁体3B(図10)及び弁座3C(図10)で構成されているが、詳細は後述する。また、削孔ロッド10の先端(地中側端部)に配置され、噴射口7Bが形成された削孔ビット部7についても、図10、図12を参照して後述する。
上述した様に単管部1、二重管部2は、それぞれ複数の定尺の(単位長さの)単管、二重管で構成されている。
図1において、二重管部2の内管2Aと外管2Bとの間には、断面円環状の領域αが形成される。非凍結領域が存在する限定凍結を施工するに際して、断面円環状の領域αは、例えば真空引きにより極めて低い圧力まで減圧されるか、或いは断熱流体(断熱気体または断熱液体)が充填され、二重管部2の内管2A(冷媒流路)と地盤Gの間に高い断熱領域を形成する。
削孔時には、内管2Aの中空部が削孔水Wの流路を構成する。
二重管部2と単管部1との境界近傍には、断熱機能を有し冷熱の伝達を遮断する断熱継手部2Cが設けられており、断熱継手部2Cは前記領域α(断面円環状の領域α)を単管部1の中空部分から遮断している。二重管部2と単管部1の接続部分については、後述する。
凍結工法の施工に際しては、先ず、図1で示す様に、削孔ロッド10により凍結するべき地盤Gにボーリング孔を削孔する。削孔に際しては、削孔ロッド10の先端より削孔水Wを噴射しつつ、削孔ビット部7により地盤Gを削孔する。
削孔水Wは地上側の図示しない水源から供給され、二重管部2の内管2Aの中空部、単管部1の中空部を流過して、単管部1の先端部(地中側端部)まで供給される(矢印W1)。削孔水Wが弁機構3に達すると、弁機構3のスプリング3Aの弾性反撥力に抗して弁機構3を開弁する。そして削孔水Wは、削孔ロッド10の先端に配置された削孔ビット部7に形成された噴射口7B(図10、図12参照)から地中に吐出される(矢印W2)。
吐出された削孔水Wは、削孔ロッド10(単管部1、二重管部2)の外壁を伝って地上側に戻る(矢印W3)。
なお、限定凍結を行わない場合(図3)であっても、地盤Gにボーリング孔を削孔する工程は、図1を参照して説明したのと同様である。
削孔ロッド10により地盤Gにボーリング孔を削孔した後、削孔ロッド10はそのまま凍結するべき地盤Gに残存される。残存された削孔ロッド10は、地盤Gを凍結する際に、凍結管の外管として機能する。
換言すれば、削孔ロッド10は所定のボーリング孔を削孔した後、凍結管外管10或いは二重管部の外管2Bや単管1となり、そのため、ボーリング孔の削孔完了と同時に単管部1或いは二重管部2が配置される。上述した通り、図示の実施形態では、削孔ロッドと凍結管外管は、共に符号10で示されている。
従来技術では、ボーリング孔の削孔後に凍結管を挿入し、削孔ロッドを引き抜くという複数の工程を行うが、上述した理由から、図示の実施形態では当該複数の工程が不要となる。
図2で示す工程で、削孔ロッド10の内部に、継ぎ目が無い長尺のコイルドチューブ6が挿入される。本発明においては、冷媒供給管であるコイルドチューブ6が挿入された以降は、削孔ロッド10は凍結管外管10となる。すなわち、図2で示す工程以前は符号10は削孔ロッドを示すが、図2で示す様にコイルドチューブ6が挿入された後、符号10は凍結管外管を示す。
コイルドチューブ6は継ぎ目が無く長尺であるので、地中に挿入する際に切り継ぎを行う必要がなく、冷媒が漏洩する恐れも無いので、容易に配置することが出来る。
図示の実施形態において、冷媒Rはブラインでも液化二酸化炭素(CO)でも良く、特に限定条件は無い。明確には図示されていないが、地上側の冷媒冷却設備を設け、例えば冷媒Rが液化二酸化炭素の場合には冷媒Rが地盤中から気化熱を奪う様に、凍結管外管10から排出された気液混合二酸化炭素を冷却して液相とし、液相の二酸化炭素を凍結管外管10に供給する循環冷却機構として構成されている。冷媒Rがブラインの場合も、同様に、凍結管外管10から排出されたブラインを冷却して凍結管外管10に供給する循環冷却機構となっている。
図2において、凍結管外管10の内部に挿入されたコイルドチューブ6は、凍結管外管10の二重管部2(削孔ロッド10の二重管部2)の内管2Aの中空部を通過し、凍結管外管10の単管部1(削孔ロッド10の単管部1)に挿入されている。そしてコイルドチューブ6は、弁機構3の手前(地上側)のコイルドチューブ先端差込部4B(図10参照)に差し込まれて保持されている。
図2で示す様に、凍結管外管10における単管部1は、コイルドチューブ6が挿入された状態で二重管と同様な構造になっている。そして、凍結管外管10における二重管部2は、コイルドチューブ6が挿入された状態では三重管と同様な構造になっている。
なお、限定凍結を行わない場合(図3)であっても、ボーリングヘッド30にコイルドチューブ6を挿入する工程は、図2を参照して説明したのと同様である。
図10で示す様に、弁機構3は、スプリング3Aの弾性反撥力により弁体3Bを弁座3Cに押圧する様に構成されている。
係る弁機構を用いることにより、凍結管100を水平方向に配置しても、上向きに配置しても、弁機構3を確実に開閉することが出来る。
限定凍結を行わない凍結工法が施工されている状態が、図3で示されている。
図3において、削孔ロッド10は単管で構成され、削孔ロッド10先端のボーリングヘッド30には、削孔水の圧力では開弁するが冷媒の供給圧力では閉弁する弁機構3が設けられ、削孔ロッド10の削孔側(地中側)先端には削孔ビット部7が配置されている。
削孔ロッド10は、ボーリング孔削孔後は凍結管外管10として再利用される。凍結管外管10の地上側には冷媒用ヘッダー20が取り付けられている。
冷媒用ヘッダー20の冷媒導入部21から供給(矢印R1)された冷媒はコイルドチューブ6内を通り、凍結管外管10の地中側端部近傍において、冷媒Rは弁機構3を開弁せず(矢印R2)、凍結管外管10の中空部を流れる(矢印R3)。凍結管外管10の中空部を流れる冷媒Rは、冷媒用ヘッダー20の冷媒戻り口22から戻される(矢印R4)。
凍結管外管10内を流れる(矢印R3)際に、冷媒の冷熱は凍結管外管10近傍の地盤に伝達され、単管部凍結管外管10近傍の地盤は凍結する。
限定凍結を行っている状態が図4で示されている。図4において、凍結管外管10の地上側には冷媒用ヘッダー20と断熱材用ヘッダー40が取り付けられている。冷媒用ヘッダー20は二重管部の内管2Aに接続され、断熱材用ヘッダー40は二重管部の外管2Bと内管2Aの間の円環状の領域αに接続されている。
図4で示す様に、冷媒用ヘッダー20は冷媒導入部21と冷媒戻り口22を有し、冷媒導入部21には、コイルドチューブ6が挿入されている。コイルドチューブ6の地上側端部は、地上側の図示しない冷媒供給機構に接続される。冷媒戻り口22は、地中の所定領域の冷却作業を終えた冷媒が、後述する流路を流れて、最終的に凍結管外管10外に排出されるための戻り口となっており、地上における図示しない冷媒戻り流路に接続されている。
断熱材用ヘッダー40は断熱材導入部41を有し、断熱材導入部41は、二重管部の内管2Aと外管2Bとの間の断面円環状の領域αを真空引きするための接続口であり、地上の減圧装置(図示しない)へ連通している。或いは断熱材導入部41は、領域αに断熱流体を導入するための接続口であり、地上の断熱流体源(図示しない)へ連通している。
断熱流体を用いた場合に断熱を解除する際は(図7〜図9参照)、断熱材導入部41から断熱流体を排出する。領域αを減圧(或いは真空引き)している場合には、断熱材導入部41から外気を導入して領域αを昇圧して、例えば大気圧まで戻す。
なお、領域αの断熱は、上記のように断熱材導入部41から真空引き、または断熱流体を導入する例を示しているが、従来の発泡ウレタン製などの断熱材を二重管設置時に内管(2A)に巻くなどの手法により、内管と外管の間に断熱材を設置することも可能である。
図4において、凍結管外管10の二重管部の内管2Aの地上側端部近傍には、低温収縮漏洩防止装置11が設けられている。低温収縮漏洩防止装置11については、図5を参照して後述する。
図4では、地中側の一部領域(深度の深い側の領域)のみを限定的に凍結する限定凍結を施工する場合を示している。
図示の限定凍結において、凍結させる領域(凍結領域)は、凍結管外管10の単管部1に相当する垂直方向領域であり、凍結させない領域(非凍結領域)は、凍結管外管10の二重管部2に相当する垂直方向領域である。
限定凍結を施工する際には、コイルドチューブ6により冷媒Rを供給するに先立ち、図示しない減圧装置を稼働して、凍結管外管10の二重管部の内管2Aと外管2Bとの間の断面円環状の領域αを減圧し、真空又は真空に近い低圧の状態にする。或いは、図示しない断熱流体源を稼働して、領域αに断熱流体を充填する。
断面円環状の領域αを真空又は真空に近い低圧にすることにより、或いは、断熱流体(断熱気体又は断熱液体)が充填された状態とすることにより、断面円環状の領域αは高い断熱性を有する。
図4において、供給された冷媒Rはコイルドチューブ6内を通り(矢印R1)、凍結管外管10の二重管部2を通過し、凍結管外管10の単管部1の地中側端部近傍に到達する。
凍結管100の地中側端部近傍において、冷媒Rは弁機構3を開弁せず(矢印R2)、単管部1の中空部(単管部1の内壁とコイルドチューブ6の間の空間β)を流れる(矢印R3)。ここで、矢印R2で示す冷媒或いはその一部は凍結管100の地中側端部近傍を流れるが、その詳細については図10を参照して後述する。
単管部1の中空部を流れる冷媒Rは、二重管部2における内管2Aの内壁とコイルドチューブ6の間の円環状の空間を通過して(矢印R4)、冷媒用ヘッダー20の冷媒戻り口22から地上の冷媒戻り流路(図示しない)に戻される(矢印R5)。
凍結管外管10の単管部1内を流れる(矢印R3)際に、冷媒Rの冷熱は単管部1近傍の地盤に伝達され、単管部1近傍の地盤は凍結する。凍結管外管10の二重管部2においては、冷媒Rの冷熱は断面円環状の領域αで遮断されるため、冷媒Rの冷熱は二重管部2近傍の地盤には伝熱されず、凍結管外管10の二重管部2に相当する垂直方向位置の地盤は凍結しない。すなわち、図4では地中側の単管部1近傍の地盤は凍結するが、地上側の二重管部2近傍の地盤は凍結せず、限定凍結が施工される。
凍結管外管10の地中側端部近傍のボーリングヘッド30は、凍結管外管10の単管部1と削孔ビット部7を接続する機能を有している。
詳細は後述するが、ボーリングヘッド30の内部には、冷媒Rが流れる冷媒流路が形成されている(図10〜図12参照)。
図4の凍結工程において、地上側の領域における構成が図5で示されている。そして、図1、図2、図4で示す単管部1と二重管部2の境界部分の詳細が、図6に示されている。
図5において、二重管部の外管2Bは、図示の実施形態では単位長さのロッド(定尺ロッド2BS)同士を接続して構成している。ロッド2BS同士は、雄ねじと雌ねじとが螺合することにより接合され、螺合箇所46において、ロッド2BSの雄ねじ近傍の複数個所(図5では2箇所)にOリング48が嵌合している。
そのため、外管2(或いは単管部1)を構成するロッド2BS同士の接合部は、冷媒Rが漏洩しない十分なシール性能が付与されている。
なお、図5〜図9において、左側が地上側で、右側が地中側である。
二重管部2における外管2Bの地上側端部と断熱材用ヘッダー40は、接続箇所40Jで螺合している。
断熱材用ヘッダー40は、軸方向の概略中央に断熱材導入部41が形成されている。断熱材用ヘッダー40には断熱材導入部41と連通し、地中側に開口する円筒状空間42が形成されている。断熱材用ヘッダー40の地上側端部には、雌ねじを形成したガイド部材螺合部F40が設けられ、ガイド部材螺合部F40に隣接して円筒状のシール装着空間45が形成され、シール装着空間45にはシール部材S40が装着されている。
断熱材用ヘッダー40のガイド部材螺合部F40には、雄ねじを有するガイド部材P40が螺合している。
シール装着空間45と円筒状空間42は隔壁43で遮られており、シール装着空間45内に収容されているシール部材S40は、例えばゴムパッキンで構成されており、断熱材の漏洩や真空破壊(圧力の漏洩)を防止している。
接続部材2AJの地中側には接続箇所62が形成されており、接続箇所62において、接続部材2AJの地中側端部(図5の右端部)は内管2Aの地上側端部(図5の左端部)と螺合している。
図5において、二重管部の内管2Aの地上側端部近傍において、半径方向外周には、円周方向に等間隔に突起52が、半径方向外方に突出するように配置(固着)されている。そして、突起52と断熱材用ヘッダー40の地中側端部40eの間にコイルスプリング54が介装されている。換言すれば、突起52、コイルスプリング54は低温収縮漏洩防止装置11を構成しており、内管2Aを付勢することにより、内管2Aの熱収縮に起因する断熱継手部2Cからの離脱またはOリング25のシール性能劣化を防止している。
断熱材用ヘッダー40は外管2Bと螺合しているので、図5の状態では、断熱材用ヘッダー40の地中側端部40eと突起52の地上側の面との距離(間隔)Lは一定であり、その間にコイルスプリング54が圧縮された状態で介装されている。コイルスプリング54の自由長をLsf(図示せず)とし、自由長Lsfが間隔Lよりも長ければ、コイルスプリング54は圧縮され、その弾性反撥力は突起52を介して内管2Aを図5の右方すなわち地中側へ付勢している。
二重管部の内管2Aは冷媒と接触するので、冷媒の冷熱により収縮する。
一方、二重管部の内管2Aと外管2Bとの間の断面円環状の領域αは断熱されているので、領域αで冷媒の冷熱が遮断され、二重管部の外管2Bは収縮しない。そして、後述する様に図6の断熱継手部2Cは断熱性材料で構成されている。
そのため、凍結時には二重管部の内管2Aのみが(冷媒Rの冷熱で)熱収縮し、当該熱収縮により内管2Aに地上側に引き上げる力が作用したのと同等の現象となり、係る力により内管2Aのみが地上側に引き上げられてしまうと、図6におけるOリング25にせん断力が作用して、損傷する可能性がある。
それに対して、図5を参照して上述した通り、コイルスプリング54の圧縮による弾性反撥力が突起52を介して内管2Aを図5の右方(地中側)へ付勢していれば、コイルスプリング54の弾性反撥力(内管2Aを地中側へ付勢する弾性反撥力)が、熱収縮により内管2Aを地上側に引き上げようとする力と相殺するという現象になる。すなわち、凍結開始前にコイルスプリング54にプレストレスを導入し、内管2Aの熱収縮をこのコイルスプリング54のプレストレス分の伸びで吸収することにより、内管2Aの地中側である断熱継手部2Cとの接合部で内管2Aが引き上がらないようにしている。
その結果、内管2Aを地上側に引き上げることが抑制され、図6におけるOリング25にはせん断力が作用せず、Oリング25が損傷することが防止される。そのため、Oリング25を設けている個所のシール性能は低下せず、冷媒Rの漏洩が防止される。
図5において、内管2Aは共通の定尺管2ASを継ぎ足して構成されている。
図示の例では、定尺管2ASの地上側端部は雌ねじ(符号省略)が形成され、地中側端部は雄ねじ(符号省略)が形成されている。そして、複数の定尺管2ASを継ぎ足すことにより、所定長さの内管2Aが構成される。
接続部材2AJの両端部には雄ねじ(符号省略)が形成されている。そして内管2Aの地上側端部を構成する定尺管2ASは、接続箇所62において接続部材2AJに接続(螺合)されている。
接続部材2AJの地上側端部は、冷媒用ヘッダー20と螺合している。ここで、冷媒用ヘッダー20の地中側端部20eには、雌ねじ(符号を省略)が形成されている。一方、冷媒用ヘッダー20の冷媒導入部21には、プラグ部材P20と螺合する雌ねじ(符号を省略)が形成されている。冷媒用ヘッダー20は連通孔23によって貫通しており、連通孔23は冷媒戻り口22と連通している。そして連通孔23の地上側にはシール部材S20を装着するための円筒状のシール装着空間27が形成されており、シール装着空間27の地中側(図5の右側)には隔壁24が形成されている。
図5、図6における符号26は、例えばOリングの様なシール部材を示す。
プラグ部材P20には、コイルドチューブ6を挿通させる貫通孔P21が形成され、貫通孔P21と直交し、プラグ部材P20の外周に開口するねじ孔(符号を省略)が形成され、ねじ31が螺合している。
ねじ31を締め込み、ねじ31の先端をコイルドチューブ6に当接させることにより、コイルドチューブ6を冷媒用ヘッダー20に固定している。
図6において、二重管部2と単管部1との境界には断熱継手部2Cが設けられている。断熱継手部2Cは、単管部1の外管と二重管部の外管2Bとを熱的に遮断するとともに、二重管部2の内管2Aと外管2Bとの間の断面円環状の領域αと、単管部1の中空部分βとを熱的に遮断する機能を有している。換言すれば、領域αは断熱継手部2Cによって閉塞され、領域αと単管部1の内部空間は断熱継手部2Cにより遮断されている。
さらに、断熱継手部2Cは削孔ロッド10の接続部となるので、削孔時には地上の削孔トルクを伝達する剛性を備えている。
ここで、断熱継手部2Cの材料が熱伝導性の高い金属、例えば鉄であると、凍結領域(単管部1の部分)における冷媒の冷熱が断熱継手部2Cにより伝導されて二重管部2の外管2Bに熱伝導されてしまうので、二重管2の地盤が凍結する恐れが存在する。
そのため図示の実施形態では、断熱継手部2Cは断熱性とトルク剛性を併せ持つ材料(例えばMCナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、硬質ゴム等)で製造されている。
断熱継手部2Cを断熱性材料で構成することにより、凍結領域における冷媒の冷熱は断熱継手部2Cで遮断され、外管2Bに伝わることはない。そのため、二重管部2に冷媒の冷熱が伝わり、凍結してしまうことは防止される。
次に、図4で示す凍結工程が終了し、凍結した地盤を解凍するために図5で示す地上側の部材を撤去する態様について、図5、図7〜図9を参照して説明する。
先ず、図5において、コイルドチューブ6への冷媒供給を停止し、内管2Aと外管2Bとの間の領域(図1、図2、図4における領域α)に連通する冷媒戻り口22から冷媒を回収する。そして、断熱材導入部41から真空引きにより減圧した領域の圧力を大気圧まで昇圧し、或いは、充填された断熱気体(または断熱液体)を排出することにより、断熱された状態を容易に解除する。
次に、解凍液を循環させる以前の段階で、冷媒用ヘッダー20を取り外す。
冷媒用ヘッダー20を取り外すに際しては、図5において、先ず、プラグ部材P20のねじ31を緩めて、コイルドチューブ6との係合を解除する。そして、プラグ部材P20と冷媒用ヘッダー20の螺合を解除して取り外す。冷媒用ヘッダー20と接続部材2AJとの螺合を解除し、冷媒用ヘッダー20を接続部材2AJから取り外す(図7の状態)。
ついで、図7〜図9を参照して、断熱材用ヘッダー40、二重管部の内管2Aを取り外す手順を説明する。
図7において、断熱材用ヘッダー40とガイド部材P40との螺合を解除して、ガイド部材P40を断熱材用ヘッダー40から取り外す。そして、ガイド部材P40を接続部材2AJから公知の手段で引き抜く。次に、断熱材用ヘッダー40と二重管部の外管2Bとの接続部分40Jにおける螺合を解除して、断熱材用ヘッダー40を二重管部の外管2Bの地上側端部から取り外し、回収する。これにより、図8で示す状態となる。
図8の状態から、図示しない冶具を接続部材2AJの地上側端部に固定し(螺合し)、当該治具を用いて接続部材2AJを地上側(図8の左方)に引き抜く。
図5を参照して前述したように、接続部材2AJは接続部分62により内管2Aの地上側端部と螺合しているため、接続部材2AJを引き抜くと内管2A全体が地上側(図8の左方)へ引き抜かれる。
内管2A全体を地上側に引き抜く際に、内管2Aと溶接等で一体化した突起52とスプリング54も(内管2Aと共に)引き抜かれる。
明確には図示していないが、図示の実施形態において内管2Aも定尺ロッド(2AS)同士を螺合して構成されているため、所定の長さだけ引き抜く毎に、内管2Aを構成するロッド同士の螺合を解除する。
図8において、接続部材2AJ、内管2A、スプリング54が引き抜かれると、図9の実線で示す状態、すなわち、二重管の外管2B(或いは単管)とコイルドチューブ6のみが残存した状態になる。
さらに、図示の実施形態では、冷媒を回収し、領域αの断熱状態を解除した後に、図9で示す様に外管2Bとコイルドチューブ6のみが残存した状態にする。そして、解凍液ヘッダー60(図9において点線で示す)を外管2Bの地上側端部の雌ねじF2Bに螺合する。
コイルドチューブ6から解凍液(その流れを矢印NFで示す)を供給して、解凍液ヘッダー60の解凍液排出口61から排出(矢印NF8)することにより、コイルドチューブ6から供給された解凍液は、二重管の外管2Bの半径方向内方の中空部を介して地上側に戻り、解凍液が保有する熱量は、単管1の半径方向外側の地盤のみならず、外管2Bの半径方向外側の地盤にも確実に伝達される。そのため、図1、図2、図4において二重管部2に相当する非凍結領域の地盤が凍結していても、解凍液で確実に凍結解除することが出来る。
解凍液で凍結管周辺地盤の解凍が完了し、コイルドチューブ6を引き抜き、地中に残存する削孔ロッド10を螺合解除しながら引き抜く。
前述の凍結終了後に螺合接続を解除して分解した凍結管構成部材(ボーリングヘッド30を含む)は、新たな凍結工事に再利用される。
次に図10〜図12を参照して、ボーリングヘッド30を説明する。なお図10において、冷媒の流れを矢印Rで示す。
図10において、凍結管外管10の地中側端部に配置されたボーリングヘッド30は、その地上側が単管接続部30Aを構成している。そしてボーリングヘッド30の地中側には、削孔ビット接続部30Bが設けられている。
ボーリングヘッド30の単管接続部30Aには雄ねじが形成されており、凍結管外管10(単管部1)の地中側(ボーリングヘッド30側)にも雄ねじが形成されている。そして単管接続部30Aと単管部1は、カップリング部材9を介して接合されている。ここでカップリング部材9には、ボーリングヘッド30の雄ねじと螺合する雌ねじ(符号なし)と、単管部1の雄ねじと螺合する雌ねじ(符号なし)が形成されている。
削孔ビット接続部30Bにも雄ねじ(符号なし)が形成されており、当該雄ねじと削孔ビット部7の雌ねじ(接続部7Cの内周に形成された雌ねじ:符号なし)が螺合して、ボーリングヘッド30と削孔ビット部7が接合されている。
ボーリングヘッド30には流路4が設けられており、流路4は、単管部1の中空部分から弁機構3まで鉛直方向に延在している。流路4には、削孔時は削孔水Wが流れ、凍結時は冷媒Rが流れる。
図10において、コイルドチューブ6は、凍結時においては、流路4におけるコイルドチューブ先端差込部4Bに挿入された状態が保持される。ボーリングヘッド30において、流路4の地上側(図10の上方)には内壁面がテーパー状の形成されたテーパー状領域4Tが形成されている。
上述した通り、コイルドチューブ6が挿入された以降は、削孔ロッド10は凍結管外管10として機能する。
ボーリングヘッド30には冷媒流路5が形成されており、冷媒流路5は、流路4の分岐部4Aから弁機構3をバイパスして半径方向冷媒流路5Aへ分岐し、垂直方向冷媒流路5Bを経由して、削孔ロッド10の先端の先端部冷媒通過領域5Cに連通している。先端部冷媒通過領域5Cは、戻り用冷媒流路5Dを介して、凍結管外管10内の中空部分に連通している。すなわち、冷媒流路5は半径方向冷媒流路5A、垂直方向冷媒流路5B、先端部冷媒通過領域5C、戻り用冷媒流路5Dから構成されている。
ここで、先端部冷媒通過領域5Cはスプリング収納部12の半径方向外方の領域として構成されている。後述するように、スプリング収納部12は中空円筒状に構成され、その内部に弁機構3のスプリング3Aを収納している。
冷媒戻り側の流路である戻り用冷媒流路5Dは、垂直方向冷媒流路5Bと円周方向に隣接して、垂直方向(図11において紙面と直交する方向)に延在しており、垂直方向冷媒流路5Bと戻り用冷媒流路5Dは、それぞれ4本ずつ、円周方向に交互に配置されている。換言すれば、先端部冷媒通過領域5Cは、4本の垂直方向冷媒流路5B及び4本の戻り用冷媒流路5D(図11参照)と連通する空間により構成されている。
流路4から分岐した冷媒流路5を流れる冷媒の流れを、図10及び図11を参照して説明する。
図10において、流路4から分岐した冷媒Rは半径方向冷媒流路5Aを流れ、垂直方向冷媒流路5B(冷媒供給側の垂直方向流路)に連通して、ボーリングヘッド30の地中側先端における先端部冷媒通過領域5Cに到達する。
先端部冷媒通過領域5Cに到達した冷媒Rは、戻り用冷媒流路5Dを介して、凍結管外管10内の中空部分を地上側に向かって流れる(図10の矢印R3)。
ここで、垂直方向冷媒流路5B、先端部冷媒通過領域5C、戻り用冷媒流路5Dの流路断面積は、削孔ロッド10内壁とコイルドチューブ6との間の領域の断面積(矢印R3で示す冷媒が流れる領域)よりも小さい。そのため、垂直方向冷媒流路5B、先端部冷媒通過領域5C、戻り用冷媒流路5Dを流れる冷媒Rの流速は、矢印R3で示す冷媒の流速に比べ同程度かそれ以上になる。
一般的に、冷媒が流路内を流れる際に、層流よりも流れの速い乱流の方が熱移動性(熱伝達率)に優れていることが知られている。図示の実施形態では、上述した通り垂直方向冷媒流路5B、先端部冷媒通過領域5C、戻り用冷媒流路5Dを流れる冷媒Rの流速は、矢印R3で示す冷媒Rの流速よりも速いため、熱移動性に優れる。
そのため、垂直方向冷媒流路5B、先端部冷媒通過領域5C、戻り用冷媒流路5Dを流れる冷媒Rによる地盤凍結効果は、削孔ロッド10内壁とコイルドチューブ6との間の領域を流れる冷媒Rによる地盤凍結効果と遜色なく発揮される。
図10、図11では、半径方向冷媒流路5Aは水平方向に延在しているが、半径方向外側に行くに連れて下側に延在させる(斜め下方に延在させる)ことが可能である。ここで、半径方向冷媒流路5Aが半径方向外側に行くに連れて上側に延在する(斜め上方に延在する)ことは、冷媒Rの抵抗が大きくなり不都合である。しかし、冷媒Rの冷熱がボーリングヘッド30の先端(地中側端部:下方端部)まで伝達されて、ボーリングヘッド30の先端近傍を十分に凍結することが出来るのであれば、半径方向冷媒流路5Aが斜め上方に延在していても構わない。
図10において、ボーリングヘッド30において流路4の下端が連通する位置に弁機構3が設けられている。図10で示す状態(凍結時)では、スプリング3Aの弾性反撥力により弁体3Bが弁座3Cに座着している。スプリング3Aの弾性反撥力は、ボーリング孔削孔時における削孔水Wの圧力よりも弱く、凍結時の冷媒Rの供給圧力よりも強く調整されているからである。
したがって、ボーリング孔削孔時において削孔水Wが供給されている際には、削孔水Wの圧力がスプリング3Aの弾性反撥力よりも強いため、弁体3Bはスプリング3Aの弾性反撥力に抗して下方に押圧され、弁体3Bは弁座3Cに座着せず、弁機構3は開放する。
それに対して、凍結時には、冷媒Rの供給圧力がスプリング3Aの弾性反撥力よりも弱いため、スプリング3Aの弾性反撥力で弁体3Bは上方に押圧され、弁座3Cに座着し、弁機構3は閉塞している。
上述した様に、弁機構3のスプリング3Aは、中空円筒状のスプリング収納部12に収納される。スプリング収納部12は冷媒が透過しない材料(材質は特に限定しない)で構成されており、先端部冷媒通過領域5Cを流過する冷媒Rはスプリング収納部12の側面外側の領域を通過するが、スプリング3Aには接触しない。スプリング収納部12の半径方向内方はスプリング3A収納スペースとなっている。
ボーリングヘッド30の底部(地中側端部)に配置される削孔ビット部7のビット先端部7A(図12参照)の中心には、削孔水の噴射口7Bが形成されている。
削孔ビット部7は熱伝導性に優れた鋼製であり、先端部冷媒通過領域5Cを流過する冷媒Rの冷熱を、効率良く地盤Gに伝達することが出来る。
削孔ビット部7の端面形状を示す図12において、削孔ビット部7のビット先端部7A(削孔ロッド10の地中側先端に位置する部分)は円盤状であり、地盤G側(地中側)の面には、地盤G側に突出した複数(実施形態では6個)のチップ7Dが、円周方向に等間隔に設けられている。上述した様に、削孔ビット部7のビット先端部7Aの中心には、削孔水Wを地中に噴射する噴射口7Bが形成されている。
削孔ビット部7のビット先端部7Aの厚さ寸法(図10の寸法D)は、冷媒の冷熱が伝導される寸法で、且つ、削孔時の使用に耐え得る強度を有する寸法である。
図10において、冷媒Rはコイルドチューブ6からボーリングヘッド30の流路4に供給され、流路4内を通過して弁機構3に到達する。上述した通り、冷媒Rの供給圧力はスプリング3Aの弾性反撥力よりも小さいため、弁機構3は閉塞したままであり、冷媒Rは弁機構3を通過することは出来ない。
冷媒Rは弁機構3をバイパスし、流路4の分岐部4Aから分岐した半径方向冷媒流路5A、垂直方向冷媒流路5Bを介して、凍結管先端(ボーリングヘッド30の先端)の先端部冷媒通過領域5Cに到達する。先端部冷媒通過領域5Cに到達した冷媒Rの冷熱は、削孔ビット部7を介して地盤Gに投入(伝達)され、凍結管先端近傍の領域の地盤を凍結する。
ボーリングヘッド30の先端部の冷媒通過領域5Cに到達した冷媒Rは、先端部冷媒通過領域5Cに連通する戻り用冷媒流路5D内を流れ、矢印R3とR4で示す様に、凍結管外管10の単管部1の内部空間、二重管部2の内管2Aの内部空間を通過して地上側に戻る(図10及び図4参照)。
図10〜図12で示す機構によれば、凍結管先端に冷媒Rを到達する冷媒流路5が形成されているので、冷媒Rの最先端部(地中側最先端部)までの凍結が可能である。すなわち、弁機構3より先(地中側)の領域に冷媒Rを送って凍結管先端近傍の領域を凍結することが出来る。
例えば、シールドマシンが立坑に近づき、立坑とシールドマシン先端との間の領域を凍結するべき場合には、図示の実施形態では、従来技術の様に立坑の壁の一部を削孔して凍結管を配置する必要が無い。図示の実施形態によれば、立坑近傍まで凍結管を配置すれば、シールドマシンと立坑との間の領域を凍結させることが出来る。
換言すれば、図示の実施形態では、シールドマシンが立坑に近づき、立坑とシールドマシン先端との間を凍結する際に、凍結管が立坑の壁の一部を削孔する必要が無い。そのため、立坑の壁を損傷させてしまうことがない。
図示の実施形態によれば、ボーリング孔の削孔完了と同時に凍結管外管10の設置が完了するので、凍結管挿入、削孔ロッドの引き抜きという複数の工程を省略することが出来る。
また、削孔ロッドは繰り返し使用することが可能であり、定尺ロッドの組合せで多様な深度に対応できる。それに伴い、凍結工法の費用及び労力を節減することが出来る。さらに連結した際に気密性が保持される削孔ロッドを使用するため現地での漏洩検査を省略することが可能である。
図示の実施形態によれば、凍結管外管10(削孔ロッド10)の二重管部2の内管2Aと外管2Bとの間の断面円環状の領域αが、限定凍結時に例えば真空引きにより減圧し、或いは、断熱気体(または断熱液体)を充填するので、領域αは高い断熱性を有し、二重管部2の内管2A内側を流れる冷媒Rの冷熱は領域αで遮断され、凍結管外管10の二重管部2近傍の地盤には伝熱されない。そのため、限定凍結菅10の二重管部2近傍の地盤は凍結しない。
真空引きにより減圧し、或いは、断熱気体(または断熱液体)を充填する作業は、従来技術における内管の外周に断熱材を巻き付ける作業に比較して遥かに容易であり、作業性が良好である。すなわち図示の実施形態によれば、従来技術に比較して、容易に限定凍結を実行することが出来る。
そして図示の実施形態によれば、凍結領域と非凍結領域の境界の深度は、凍結管外管10(削孔ロッド10)における単管部1と二重管部2の位置を適宜変更することにより、自在に設定できる。
また、図示の実施形態によれば、気密性の高い削孔ロッド10を凍結管外管10として利用しており、凍結管の撤去作業時には、削孔ロッド10の単位長さのロッド同士の接続箇所(雄ねじと雌ねじで螺合する箇所)を螺合解除しながら地上側に引き抜くので、螺合を解除した後の単位長さのロッドを再利用することが出来る。
そして、凍結管外管10として使用した削孔ロッド10を引き抜く際に、従来技術における凍結管引き抜き作業の様にガス切断等を行う必要が無く、火器の使用が不要である。そのため、凍結管撤去作業の安全性、環境保全性が向上する。
さらに、図示の実施形態によれば、スプリング3Aの弾性反撥力により弁体3Bを弁座3Cに座着されるタイプの弁構造3を採用しているので、ボーリング孔削孔時に開弁し、凍結運転時に閉弁する操作が、削孔水W及び冷媒Rの圧力とスプリングの弾性係数を適宜調整することにより自動的に行われ、特段の弁開閉操作が不要である。
また、図示の実施形態によれば、凍結管外管10引抜きの際、先端から充填材(ボーリング孔を穴埋めするための埋め立て材料)を吐出して埋め立てを行うことが出来るため、凍結管10を引き抜いた後の穴埋め作業が容易である。この場合、削孔と同時に、充填材の吐出圧により弁機構3は開弁し、充填材は噴射口7Bから削孔空間に吐出される。
それに加えて、図示の実施形態では冷媒供給管6が、切り継ぎを行う必要がないコイルドチューブで構成されているため、冷媒供給管6を容易に地上側に引き抜くことが出来る。
そして、冷媒供給管6を容易に地上側に引き抜くことにより、凍結管100の半径方向最外方の管を構成している削孔用ロッドを用いて、ボーリング孔の追加削孔を容易に実施することが出来る。
さらに図示の実施形態では、二重管部2の内管2Aに固定された突起52とコイルスプリング54により、内管2Aを垂直方向下方に付勢して内管2Aが熱収縮して地上側に引っ張られるのを抑制しているので、熱収縮により内管2Aが地上側に引き上げられる力を相殺し、最下方の内管2AにおけるOリング25に対してせん断力が作用することが抑制される。そのため、最下方の内管2AのOリング25のシール性能の低下が防止される。
また、図示の実施形態では、二重管部2と単管部1の境界部分に断熱継手部2Cを設け、断熱継手部2Cは例えばMCナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、硬質ゴム等の断熱性材料で構成されているので、冷媒Rの冷熱が外管2Bに伝達されることが防止され、二重管部2の地盤が凍結することも防止される。
図示の実施形態では、解凍時には冷媒用ヘッダー20及び断熱材用ヘッダー40を取り外し、内管2Aを取り外して外管2Bとコイルドチューブ6のみを残存し、外管2Bに解凍液ヘッダー60を取り付け、コイルドチューブ6から解凍液を供給し、解凍液ヘッダー60から解凍液を排出すれば、解凍液が保有する熱量は、単管1の半径方向外側の地盤のみならず、外管2Bを介して半径方向外側の地盤にも伝達される。そのため、二重管部2の地盤が凍結する事態が生じたとしても、解凍液で確実に凍結解除することが出来る。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
1・・・単管(単管部)
2・・・二重管(二重管部)
2A・・・内管
2B・・・外管
2C・・・断熱継手部
3・・・弁機構
3A・・・スプリング
3B・・・弁体
3C・・・弁座
4・・・流路
5・・・冷媒流路
6・・・冷媒供給管(コイルドチューブ)
10・・・削孔ロッド(凍結管外管)
11・・・低温収縮漏洩防止装置
30・・・ボーリングヘッド
100・・・凍結管
R・・・冷媒
W・・・削孔水
α・・・断面円環状の領域

Claims (9)

  1. 先端に螺合接続されたボーリングヘッドを有し、接続箇所がシール性能を有し螺合接続された複数の削孔ロッドと、
    前記削孔ロッドに挿入される継ぎ目の無い冷媒供給管を有し、
    前記削孔ロッドは冷媒供給管が挿入された後は凍結管外管として機能し、
    前記凍結管外管に対して着脱自在で且つ凍結管外管と冷媒供給管の間の領域に連通している冷媒用ヘッダーで構成され、
    凍結管の構成部材が、螺合により接続または組み立てられ、螺合解除によって前記部材単位に分解することができることを特徴とする凍結管。
  2. 削孔ロッドの先端のボーリングヘッドには、削孔水の圧力では開弁するが冷媒の供給圧力では閉弁している弁機構が設けられており、凍結管の軸方向に延在し且つ削孔水及び冷媒が流れる軸方向流路から分岐して前記弁機構をバイパスして凍結管の先端まで冷媒を供給する冷媒流路が形成されている請求項1の凍結管。
  3. 限定凍結させる場合には、前記凍結管外管の内側に接続箇所がシール性能を有し螺合接続された内管を配置し、断熱層を有する二重管部と断熱層を有しない単管部を形成し、前記内管には管軸方向下方に付勢する機構を備え、
    前記二重管部と単管部の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料で凍結管外管に両端が螺合接続された断熱継手部と、凍結管外管に対して着脱自在で且つ二重管部の内管と外管の間の領域に連通している断熱材用ヘッダーを有することを特徴とする請求項1、2の何れかの凍結管。
  4. 先端に螺合接続されたボーリングヘッドを有し、接続箇所がシール性能を有し螺合接続された複数の削孔ロッドを用いて削孔水を噴射しつつボーリング孔を削孔し、削孔ロッドの先端のボーリングヘッドには、削孔水の圧力では開弁するが冷媒の供給圧力では閉弁する弁機構が設けられており、
    ボーリング孔削孔後、削孔ロッドを凍結するべき地盤に残存し、
    前記削孔ロッド内に継ぎ目の無い冷媒供給管を挿入し、前記削孔ロッドは冷媒供給管が挿入された後は凍結管外管として機能し、
    冷媒供給管から冷媒が供給され、凍結管の軸方向に延在する軸方向配管及び冷媒流路を介して冷媒は弁機構をバイパスして削孔ロッドの先端まで到達し、凍結管外管と冷媒供給管の間の領域を介して、前記凍結管外管に対して着脱自在で且つ凍結管外管と冷媒供給管の間の領域に連通している冷媒用ヘッダーから冷媒が排出されることを特徴とする凍結工法。
  5. 限定凍結させる場合には、前記削孔ロッドの内側に削孔ロッドと断熱空間を形成する接続箇所がシール性能を有し螺合接続された内管により断熱層を有する二重管部と断熱層を有しない単管部を形成し、前記内管には管軸方向下方に付勢する機構を備え、
    前記二重管部と単管部の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料で削孔ロッドに両端が螺合接続された断熱継手部と、凍結管外管に対して着脱自在で且つ二重管部の内管と外管の間の領域に連通している断熱材用ヘッダーを有し、前記断熱材用ヘッダーにより断熱空間を低い圧力にすることにより断熱する請求項4の凍結工法。
  6. 限定凍結させる場合には、前記削孔ロッドの内側に削孔ロッドと断熱空間を形成する接続箇所がシール性能を有し螺合接続された内管により断熱層を有する二重管部と断熱層を有しない単管部を形成し、前記内管には管軸方向下方に付勢する機構を備え、
    前記二重管部と単管部の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料で削孔ロッドに両端が螺合接続された断熱継手部と、凍結管外管に対して着脱自在で且つ二重管部の内管と外管の間の領域に連通している断熱材用ヘッダーを有し、前記断熱材用ヘッダーにより断熱空間に断熱流体を充填することにより断熱する請求項4の凍結工法。
  7. 限定凍結させる場合には、前記削孔ロッドの内側に削孔ロッドと断熱空間を形成する接続箇所がシール性能を有し螺合接続された内管により断熱層を有する二重管部と断熱層を有しない単管部を形成し、前記内管には管軸方向下方に付勢する機構を備え、
    前記二重管部と単管部の境界部分には、削孔時には削孔トルクを伝達する剛性と管軸方向の断熱性を併せ持つ材料で削孔ロッドに両端が螺合接続された断熱継手部と、凍結管外管に対して着脱自在で且つ二重管部の内管と外管の間の領域に連通している断熱材用ヘッダーを有し、前記断熱材用ヘッダーにより断熱空間に断熱材を設置することにより断熱する請求項4の凍結工法。
  8. 解凍時には、前記冷媒用ヘッダー及び前記断熱材用ヘッダーを取り外し、内管を取り外して削孔ロッドと冷媒供給管を残存させ、
    削孔ロッドに着脱自在な解凍液ヘッダーを取り付け、
    前記冷媒供給管から解凍液を供給し、解凍液ヘッダーから排出し、凍結管周辺を解凍する請求項4〜7の何れか1項の凍結工法。
  9. 凍結管構成部材を、螺合接続を解除することにより、新たな凍結に再利用する請求項4〜8の何れか1項の凍結工法。
JP2017210055A 2017-10-31 2017-10-31 凍結管及び凍結工法 Active JP6960305B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017210055A JP6960305B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 凍結管及び凍結工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017210055A JP6960305B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 凍結管及び凍結工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019082049A true JP2019082049A (ja) 2019-05-30
JP6960305B2 JP6960305B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=66670233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017210055A Active JP6960305B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 凍結管及び凍結工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6960305B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114577849A (zh) * 2021-05-06 2022-06-03 安徽理工大学 地应力作用下冻结管保温材料性能实验室测试模型装置及其测试方法
CN114645629A (zh) * 2022-04-18 2022-06-21 中国矿业大学 一种井筒式地下停车库施工方法
CN115075737A (zh) * 2022-06-06 2022-09-20 浙江大学 一种自钻冻结式复合钻具及其使用方法
CN116180785A (zh) * 2023-04-10 2023-05-30 中铁一局集团有限公司 一种富水地层深基坑围护结构渗漏液氮处理装置及方法
JP7371877B1 (ja) 2022-11-09 2023-10-31 株式会社精研 凍結管用継手及び凍結管
JP7413239B2 (ja) 2020-11-26 2024-01-15 鹿島建設株式会社 敷設方法及び敷設装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54105815A (en) * 1978-02-07 1979-08-20 Seiken Co Limiting freezing pipe
JPS5555727A (en) * 1978-10-20 1980-04-23 Seiken:Kk Removing freezing pipe
JPS5854446U (ja) * 1981-10-08 1983-04-13 株式会社精研 限定凍結管
JPS60194326A (ja) * 1984-03-16 1985-10-02 Fujita Corp 飽和砂の試料採取方法
JPH06173242A (ja) * 1992-12-03 1994-06-21 Chem Gurauto Kk 凍結工法及び凍結管
JPH11256974A (ja) * 1998-03-09 1999-09-21 Nlc:Kk 岩芯採取用コアバレル、ドリルロッドおよびスイベルジョイント
JP3681363B2 (ja) * 2002-06-27 2005-08-10 株式会社精研 切替弁を用いた凍結管
JP2008150773A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Wako:Kk 掘削用ビット及び掘削システム
US20130277017A1 (en) * 2012-03-28 2013-10-24 Daniel Mageau Zone freeze pipe

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54105815A (en) * 1978-02-07 1979-08-20 Seiken Co Limiting freezing pipe
JPS5555727A (en) * 1978-10-20 1980-04-23 Seiken:Kk Removing freezing pipe
JPS5854446U (ja) * 1981-10-08 1983-04-13 株式会社精研 限定凍結管
JPS60194326A (ja) * 1984-03-16 1985-10-02 Fujita Corp 飽和砂の試料採取方法
JPH06173242A (ja) * 1992-12-03 1994-06-21 Chem Gurauto Kk 凍結工法及び凍結管
JPH11256974A (ja) * 1998-03-09 1999-09-21 Nlc:Kk 岩芯採取用コアバレル、ドリルロッドおよびスイベルジョイント
JP3681363B2 (ja) * 2002-06-27 2005-08-10 株式会社精研 切替弁を用いた凍結管
JP2008150773A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Wako:Kk 掘削用ビット及び掘削システム
US20130277017A1 (en) * 2012-03-28 2013-10-24 Daniel Mageau Zone freeze pipe

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7413239B2 (ja) 2020-11-26 2024-01-15 鹿島建設株式会社 敷設方法及び敷設装置
CN114577849A (zh) * 2021-05-06 2022-06-03 安徽理工大学 地应力作用下冻结管保温材料性能实验室测试模型装置及其测试方法
CN114577849B (zh) * 2021-05-06 2024-05-07 安徽理工大学 地应力作用下冻结管保温材料性能实验室测试模型装置及其测试方法
CN114645629A (zh) * 2022-04-18 2022-06-21 中国矿业大学 一种井筒式地下停车库施工方法
CN115075737A (zh) * 2022-06-06 2022-09-20 浙江大学 一种自钻冻结式复合钻具及其使用方法
CN115075737B (zh) * 2022-06-06 2023-03-10 浙江大学 一种自钻冻结式复合钻具及其使用方法
JP7371877B1 (ja) 2022-11-09 2023-10-31 株式会社精研 凍結管用継手及び凍結管
CN116180785A (zh) * 2023-04-10 2023-05-30 中铁一局集团有限公司 一种富水地层深基坑围护结构渗漏液氮处理装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6960305B2 (ja) 2021-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019082049A (ja) 凍結管及び凍結工法
JP6448085B2 (ja) 地盤凍結工法及び地盤凍結システム
US4492095A (en) Apparatus and method for forming a temporary plug in a fluid conduit
US11253950B2 (en) Sealing hollow structures
EA026872B1 (ru) Способы, устройства и системы для получения тепловой энергии из теплопроводящего металлического трубопровода
JP6868321B2 (ja) 凍結工法
US10801657B2 (en) Detachable system to shut off pressure flow in pipes
JP2022001764A (ja) 地熱発電システム
JP6699928B2 (ja) 凍結工法
JP2008190568A (ja) 流体輸送管の流体遮断方法
CN103899877A (zh) 一种输油大管道实施焊接的暂堵方法
KR101487422B1 (ko) 동결관 및 이를 이용한 지반 동결 공법
JP3551284B2 (ja) 配管凍結工法
JP7441143B2 (ja) 凍結管および凍結工法
JP4793646B2 (ja) 低温岩盤内タンク施設の施工方法
JP2009127206A (ja) 流体輸送管路の凍結工法
JP2009046809A (ja) シールド掘進機におけるテールシールの整備方法および装置
JPH1163364A (ja) 配管の着脱方法
JP3117657B2 (ja) 鋼製立坑における坑口等の開口周りの凍結装置
JP2009221727A (ja) 既設小型の地下構造物の周辺地盤の凍結工法
KR20190102433A (ko) 자천공 동결관
CN220829114U (zh) 套管式换热器及具有其的暖通设备
JP2004027683A (ja) 切替弁を用いた凍結管
JP6863766B2 (ja) 既設管の更生方法
US8534957B2 (en) Cold assisted pipe splitting and bursting

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6960305

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150