JP3680329B2 - 発電装置の制御方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、船舶の船内需要電力を供給するための発電装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、船内の発電装置には、船舶航行の効率化を目指し、船内需要電力を供給する上で、主機関から排出された排気ガスを熱源として排ガスエコノマイザーにて蒸気を生成し、該生成された蒸気によってタービンを回転してターボ発電機を駆動させて発電を行い、発電電力の不足分を主機関によって駆動される主軸発電機によって補なうようにしたものがある。
【0003】
従来、上記船内需要電力の供給方法に用いられている発電装置としては、図3にその一例を示す如く、船舶の主機関1とプロペラ2との間に介在する主軸3の途中位置に、主軸3の回転駆動を動力として発電する発電機の機構と、電力を与えることによって主軸3を回転させるモータとしての機構とを兼ね備えた主軸発電機4を挿入し、該主軸発電機4の発電出力及び周波数をコントロールするコンバータ及びインバータを内蔵した制御器5を設け、またボイラ6と、上記主機関1から排出された排気ガスを熱源とする排ガスエコノマイザー7とを配置して、該ボイラ6内部の水ドラム6aに給水ポンプ8によって給水された水を、循環ポンプ9により、排ガスエコノマイザー7の蒸発器7a、ボイラ6の汽水ドラム6bへと循環させ、更に、該汽水ドラム6bから蒸気管10を経て排ガスエコノマイザー7の過熱器7bへと送給させるようにして排ガスエコノマイザー7にて蒸気を生成させるようにし、且つ該排ガスエコノマイザー7にて生成された蒸気を動力として発電するターボ発電機11を配置して、該ターボ発電機11を駆動させるためのタービン12と上記排ガスエコノマイザー7とを蒸気圧調節弁14を備えた蒸気管13にて接続し、蒸気圧調節弁14の開閉度をタービン12の回転速度に応じて制御するガバナー15を設け、更に、船内需要電力に対する上記主軸発電機4とターボ発電機11との供給電力負荷の負担率を検出し、制御するための負荷分担装置16を備えて、該負荷分担装置16と上記制御器5及びガバナー15をそれぞれ制御信号線にて接続した構成としてある。図中、17は需要先への蒸気圧供給管、18は予備のディーゼル発電機、19は主配電盤を示す。
【0004】
上記従来の発電装置の制御方法としては、主軸発電機4とターボ発電機11とを並列運転させ、それぞれの発電機の発電容量比に応じて各々の発電機の負担率を決定する比例配分制御方法、あるいは、ターボ発電機11の発電出力量を予め設定しておき、供給電力量の不足分を主軸発電機4で賄うようにした溢流制御方法などが用いられている。
【0005】
すなわち、ターボ発電機11の発電出力量は、排ガスエコノマイザー7にて生成される蒸気の流量及び圧力、つまり主機関1から排出される排気ガスが持つ熱量によって決定されることから、船速の増減に伴う主機関1出力の変動によって絶えず変化しているので、船速の変化などに応じて主軸発電機4とターボ発電機11との負担率を変更すること(比例配分制御方法)、あるいはターボ発電機11の発電出力の初期設定をやり直すこと(溢流制御方法)の必要が生じる。
【0006】
上記において、船舶が高速航行して主機関1が高出力となり、排ガスエコノマイザー7にて多量の蒸気が生成されてターボ発電機11の発電出力量が船内需要電力を上回った場合には、ターボ発電機11の単独運転とし、余剰電力を主軸発電機4へ送電し、主軸3を回転駆動させるための補助モータとして主軸発電機4を稼動させるようにしており、逆に、船舶が低速航行や後進しており、主機関1の出力が低下して主軸発電機4とターボ発電機11との合計発電出力量でも船内需要電力を賄うことができない場合、あるいは主軸発電機4が故障した場合には、ボイラ6を点火して排ガスエコノマイザー7にて生成される蒸気量を強制的に増大させてターボ発電機11による発電出力量を確保するようにしたり、またはディーゼル発電機18を起動するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来の発電装置の制御方法の場合、主軸発電機4とターボ発電機11との負荷率の変更、または主軸発電機4の発電出力量設定などはすべて手動で実施しているため、排ガスエコノマイザー7にて生成された蒸気の流量及び圧力に追従させることは非常に困難であった。
【0008】
加えて、ターボ発電機11の発電出力設定値が実際の出力値よりも高くなってしまうと、ターボ発電機11を駆動させるタービン12回転数が減少して発電出力が低下する方向へ作用してしまうため、発電出力設定値を、排ガスエコノマイザー7で生成される蒸気の流量及び圧力に対し、その下限よりも抑え目に決定するようにしているので、余った蒸気を無駄にすることになり、しかもターボ発電機11の発電能力を充分に引き出すことができず、発電効率が悪化してしまうという問題もあった。
【0009】
そこで、本発明は、蒸気の流量及び圧力の変化に伴う各発電機の設定変更を自動化し、且つ効率的に発電機を運転するための発電装置の制御方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に係る発明に対応して、主機関によって回転駆動される主軸の途中位置に主軸発電機を設け、且つ、主機関から排出された排気ガスを熱源として蒸気を生成させる排ガスエコノマイザーと、該排ガスエコノマイザーからの蒸気によって駆動されるタービンと、該タービンによって駆動されるターボ発電機とを配置し、上記排ガスエコノマイザーとタービンとを途中に蒸気圧調節弁を備えた蒸気管にて接続し、更に、上記主軸発電機とターボ発電機による船内需要電力に対する負担率を制御する負荷分担装置を備えてなる発電装置における上記蒸気管を通してタービンへ供給される蒸気の圧力を、圧力信号変換器によって常時検出して、検出圧力と設定圧力値とを圧力コントローラにて比較し、比較結果に基づき圧力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁の開閉度を操作して供給蒸気圧を調節してターボ発電機を供給蒸気圧一定運転させるようにし、このとき、上記排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気の流量及び圧力の変化に伴うターボ発電機の発電出力量変化によって生じる電力系全体の周波数変動を負荷分担装置にて検出して、検出した周波数変動に応じて上記主軸発電機の発電出力を制御させると共に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力と等しくなるときには主軸発電機を無負荷運転させてターボ発電機を単独運転させ、更に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力を上回るときには余剰電力により主軸発電機を主軸を回転駆動させるための補助モータとして稼動させるようにし、更に又、ターボ発電機の発電出力量を電力信号変換器にて常時検出して電力コントローラにて検出電力と設定電力値とを比較し、検出電力が設定電力値を上回った場合に、上記電力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁を操作して供給蒸気量を制限しターボ発電機を電力一定運転することを特徴とする発電装置の制御方法とする。
【0011】
又、上記構成の発電装置の制御方法における排ガスエコノマイザーに、廃油を焼却処理する廃油焼却器で発生した蒸気を導入するようにして、該排ガスエコノマイザーから上記蒸気管を経てタービンに投入するようにすることもできる。
【0012】
更に、上記請求項1に係る発明に対応する発電装置の制御方法と同様な構成における上記排ガスエコノマイザーに、イナートガス発生装置で発生した蒸気を導入するようにして、該排ガスエコノマイザーから上記蒸気管を経てタービンに投入するようにしてもよい。
【0013】
【作用】
前記した構成であるから、ターボ発電機を駆動させるタービンに供給される蒸気量を調節してターボ発電機を供給蒸気圧一定運転させると、排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気の流量及び圧力の増減に対応してターボ発電機の発電出力が変動されることになり、このとき、上記排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気の流量及び圧力の変化に伴うターボ発電機の発電出力量変化によって生じる電力系全体の周波数変動を負荷分担装置にて検出して、検出した周波数変動に応じて上記主軸発電機の発電出力を制御させると共に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力と等しくなるときには主軸発電機を無負荷運転させてターボ発電機を単独運転させ、更に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力を上回るときには余剰電力により主軸発電機を主軸を回転駆動させるための補助モータとして稼動させるようにすると、ターボ発電機の発電出力に応じて主軸発電機の発電出力を決定することができる。更に又、排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気が多量である場合には、ターボ発電機の発電出力量を電力信号変換器にて常時検出して電力コントローラにて検出電力と設定電力値とを比較し、検出電力が設定電力値を上回った場合に、上記電力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁を操作して供給蒸気量を制限しターボ発電機を供給蒸気圧一定運転から電力一定運転するように切り換えさせると、ターボ発電機に過負荷が加わることを防止できる。つまり、ターボ発電機は全出力付近となるまでは蒸気圧一定制御され、全出力付近に達すると電力一定制御へ自動的に切り換えられる。
【0014】
又、廃油焼却器にて廃油焼却処理をした際に生じた蒸気を排ガスエコノマイザーに導くようにすると、船舶航行中に排出された廃油を再利用することができる。
【0015】
更に、イナートガス発生装置から生じた蒸気を排ガスエコノマイザーに導くようにすると、イナートガスを発生させる際に生じる大量の熱エネルギーを有効利用することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明の発電装置の制御方法の実施に用いられる制御装置の一実施例を示すもので、図3に示した発電装置と同様に、主機関1に接続された主軸3の回転駆動によって発電する主軸発電機4と、主機関1から排出された排気ガスを熱源とし且つボイラ6に供給された水を循環して蒸気を生成させるようにした排ガスエコノマイザー7と、該排ガスエコノマイザー7にて生成された蒸気によってタービン12を回転させて発電させるようにしたターボ発電機11と、該ターボ発電機11及び上記主軸発電機4の船内需要電力に対する供給電力負荷の負担率を検出して制御する負荷分担装置16とからなる構成において、上記排ガスエコノマイザー7とタービン12を接続する蒸気管13に備えられている蒸気圧調節弁14のガバナー15と、上記負荷分担装置16とを結ぶ信号線20の途中に、発電装置の周波数制御(負荷分担装置16側接点c)と蒸気圧/電力一定制御(接点d)とを切り換えるための切換スイッチ21を挿入して、該切換スイッチ21の蒸気圧/電力一定制御(接点d)に別の切換スイッチ22を接続する。また、上記蒸気管13の途中位置には、蒸気管13内を流れる蒸気の蒸気圧を電気信号として検出する圧力信号変換器23を設け、該圧力信号変換器23による検出圧力値と予め入力されていた設定圧力値24とを比較して上記蒸気圧調節弁14の開閉度をコントロールして蒸気圧を一定にして上記ターボ発電機11を直接制御する圧力コントローラ25を設けて、該圧力コントローラ25を上記切換スイッチ22の接点a側に接続する。更に、上記ターボ発電機11の出力側に、該ターボ発電機11の発電出力量を検出するための電力信号変換器26を設け、該電力信号変換器26による測定電力と前もって入力されていた設定電力値27との比較結果によって上記蒸気圧調節弁14を開閉度をコントロールして蒸気圧を一定にしてターボ発電機11を直接制御する電力コントローラ28を設けて、該電力コントローラ28を上記切換スイッチ22の接点b側に接続した構成とする。
【0018】
又、船舶の航行中に排出された廃油を廃油焼却器29で焼却処理した際に生じた蒸気を上記排ガスエコノマイザー7に導入する。
【0019】
なお、図1においてその他の構成は図3に示すものと同じであり、同一のものには同一符号が付してある。
【0020】
船舶の通常航行中、発電装置を自動制御させる場合は、切換スイッチ21を接点d側へ切り換え、切換スイッチ22を接点a側へ切り換えておく。
【0021】
排ガスエコノマイザー7にて生成されて蒸気管13内を流れる蒸気は、圧力信号変換器23によって蒸気圧力が常時検出され、圧力コントローラ25にて検出蒸気圧力と設定圧力値24とが比較される。比較の結果、検出蒸気圧力が設定圧力値より高い場合には、圧力コントローラ25は蒸気圧を一定に保つためにガバナー15に対して検出蒸気圧力と設定圧力との差に相当する分の開度信号を送信して蒸気圧調節弁14を開かせるので、タービン12へ供給される蒸気量が増加されてターボ発電機11の発電出力量及び電力周波数が増大され、それに伴って電力系全体の電力周波数も上昇される。すると、負荷分担装置16は、ターボ発電機11の発電出力量増加分を電力系全体の電力周波数の上昇分として検出し、電力系の基準周波数を維持するためには主軸発電機4の発電出力を電力周波数上昇分に見合った分だけ減少させる必要があると判断し、主軸発電機4の制御器5へ制御信号を送るので、主軸発電機4の発電出力量をターボ発電機11の発電出力量の増加分に対応させて自動的に抑えることができる。これにより上記上昇した周波数は元の基準周波数に戻される(周波数一定制御)。
【0022】
この時、排気ガスの持つ熱エネルギーは常に変動しているので、その変動が発電装置の制御におけるハンチングとして出現することがない様にするため、主軸発電機4の制御スピードを早目にして熱エネルギー変動を吸収させるようにし、一方でターボ発電機11の制御に直接影響を与える蒸気圧調節弁14の開閉スピードは遅目にして熱エネルギー変動の未吸収分をゆっくり追いかけるようにして、発電装置の制御の安定性を保つようにする。
【0023】
一方、蒸気管13内を流れる蒸気の検出圧力が設定圧力値24と比較された結果、検出蒸気圧力が設定圧力値24より低い場合には、上記した手順と逆手順により、主軸発電機4の発電出力量はターボ発電機11の発電出力量に応じて増加される。つまり、圧力コントローラ25は蒸気圧を一定に保つために検出蒸気圧力と設定圧力値との差に相当する分だけ蒸気圧調節弁14を閉じさせるので、タービン12へ供給される蒸気量が減少されてターボ発電機11の発電出力量及び電力周波数が減少されて電力系全体の電力周波数が減少されることになり、それを受けて負荷分担装置16は、基準周波数を維持するため、主軸発電機4の制御器5へ出力増加の制御信号を送るので、主軸発電機4の発電出力量をターボ発電機11の発電出力量の減少分に対応させて増加させることができる。
【0024】
更に、ボイラ6を点火した状態、あるいは廃油焼却器29で廃油の焼却処理を実施している状態では、排ガスエコノマイザー7にて生成される蒸気の流量及び圧力が、通常の状態と比べ、大幅に増大されている。こうした場合では、ターボ発電機11の発電出力は供給される蒸気の流量に比例して増大し、やがて発電機が持つ最大出力に近い値を示すようになる。すると、ターボ発電機11の発電出力量は、出力側に設けられている電力信号変換器26にて検出され、電力コントローラ28に予め入力されていた設定電力値27と常時比較されているので、電力コントローラ28はターボ発電機11の発電出力量が最大出力量に近づいていることを感知し、切換スイッチ22へ切り換え命令を発して接点b側へ切り換えさせ、蒸気圧調節弁14のガバナー15にコントロール信号を送信して蒸気圧調節弁14の開閉度を調節して蒸気量を制限させ、ターボ発電機11の運転を供給蒸気圧一定運転から電力一定運転に切り換えるので、ターボ発電機11に過負荷が加わることを防止でき、しかもターボ発電機11を最大出力付近の出力で運転することができる。
【0025】
上記においては、ターボ発電機11の発電出力量に応じて主軸発電機4の発電出力が抑えられており、ターボ発電機11の発電出力量が船内需要電力と等しくなった段階で主軸発電機4は無負荷運転されてターボ発電機11の単独運転となり、ターボ発電機11の発電出力量が一層増加されて船内需要電力を上回ったならば、余剰電力を送って主軸発電機4を主軸3を回転駆動させるための補助モータとして稼動させる。
【0026】
その後、ボイラ6を消火した、または廃油の焼却処理が終了したことにより排ガスエコノマイザー7にて生成される蒸気が減少し、ターボ発電機11の発電出力量が低下したならば、電力コントローラ28は切換スイッチ22を接点a側に切り換え、ターボ発電機11を供給蒸気圧一定運転させる。
【0027】
次に、図2は本発明の他の実施例を示すもので、図1に示した廃油焼却器29を排ガスエコノマイザー7に接続して廃油焼却処理によって生じた蒸気を排ガスエコノマイザー7に導入させるようにした方式に代えて、船舶航行中に所要の目的で使用されるイナートガスを発生させるイナートガス発生装置30を稼動した際に生じる蒸気を排ガスエコノマイザー7に導入させるようにしたものであり、その他の構成は図1に示すものと同じであり、同一のものには同じ符号が付してある。
【0028】
図2に示した実施例の場合も、図1に示した実施例と同様にして、排ガスエコノマイザー7にて生成される蒸気の流量及び圧力に応じてターボ発電機11が供給蒸気圧一定運転あるいは電力一定運転されてターボ発電機11と主軸発電機4との発電出力設定が自動的に設定される。したがって、イナートガス発生装置30を稼動した際に生じる熱エネルギーも船内需要電力を供給するために有効的に活用することができる。
【0029】
なお、本発明は上記実施例のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の発電装置の制御方法によれば、次の如き優れた効果を発揮する。
(1)主機関によって回転駆動される主軸の途中位置に主軸発電機を設け、且つ、主機関から排出された排気ガスを熱源として蒸気を生成させる排ガスエコノマイザーと、該排ガスエコノマイザーからの蒸気によって駆動されるタービンと、該タービンによって駆動されるターボ発電機とを配置し、上記排ガスエコノマイザーとタービンとを途中に蒸気圧調節弁を備えた蒸気管にて接続し、更に、上記主軸発電機とターボ発電機による船内需要電力に対する負担率を制御する負荷分担装置を備えてなる発電装置における上記蒸気管を通してタービンへ供給される蒸気の圧力を、圧力信号変換器によって常時検出して、検出圧力と設定圧力値とを圧力コントローラにて比較し、比較結果に基づき圧力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁の開閉度を操作して供給蒸気圧を調節してターボ発電機を供給蒸気圧一定運転させるようにし、このとき、上記排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気の流量及び圧力の変化に伴うターボ発電機の発電出力量変化によって生じる電力系全体の周波数変動を負荷分担装置にて検出して、検出した周波数変動に応じて上記主軸発電機の発電出力を制御させるようにしてあるので、船速の変化に伴う主機関出力の増減によって生じる、排ガスエコノマイザーにて生成される蒸気の圧力及び流量の変動に追従させてターボ発電機と主軸発電機の発電出力設定を自動的に設定することができる。
(2)更に、ターボ発電機の発電出力量を電力信号変換器にて常時検出して電力コントローラにて検出電力と設定電力値とを比較し、検出電力が設定電力値を上回った場合に、上記電力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁を操作して供給蒸気量を制限しターボ発電機を電力一定運転するようにしてあるので、ボイラ点火等により排ガスエコノマイザーにて多量の蒸気が生成される場合であってもターボ発電機に過負荷が加わることを防止でき、したがってターボ発電機を最大出力に近い発電出力で運転することができて効率的に発電装置を稼動することができるようになる。
(3)更に又、上記のように排ガスエコノマイザーにて生成される蒸気の流量及び圧力が通常の状態と比べ大幅に増大されていることに伴って、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力と等しくなるときには主軸発電機を無負荷運転させてターボ発電機を単独運転させることができ、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力を上回るときには、余剰電力を主軸発電機へ送って、該主軸発電機を主軸を回転させるための補助モータとして稼働させることができる。
(4)上記(1)の構成に、更に、廃油を焼却処理する廃油焼却器で発生した蒸気、又は、イナートガス発生装置で発生した蒸気を排ガスエコノマイザーに導入するようにすることにより、廃油焼却処理やイナートガス発生装置の稼動等により排ガスエコノマイザーにて多量の蒸気が生成される場合であってもターボ発電機に過負荷が加わることを防止でき、したがってターボ発電機を最大出力に近い発電出力で運転することができて効率的に発電装置を稼動することができるようになる。更に、船舶航行中に生じた廃油の焼却処理により、あるいはイナートガス発生装置により生じた蒸気も有効に利用することができて船舶の省エネルギー航行が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発電装置の制御方法に用いられる発電装置の制御装置の一実施例を示す概要図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す概要図である。
【図3】従来の発電装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 主機関
3 主軸
4 主軸発電機
6 ボイラ
7 排ガスエコノマイザー
11 ターボ発電機
12 タービン
13 蒸気管
14 蒸気圧調節弁
16 負荷分担装置
23 圧力信号変換器
24 設定圧力値
25 圧力コントローラ
26 電力信号変換器
27 設定電力値
28 電力コントローラ
29 廃油焼却器
30 イナートガス発生装置
Claims (3)
- 主機関によって回転駆動される主軸の途中位置に主軸発電機を設け、且つ、主機関から排出された排気ガスを熱源として蒸気を生成させる排ガスエコノマイザーと、該排ガスエコノマイザーからの蒸気によって駆動されるタービンと、該タービンによって駆動されるターボ発電機とを配置し、上記排ガスエコノマイザーとタービンとを途中に蒸気圧調節弁を備えた蒸気管にて接続し、更に、上記主軸発電機とターボ発電機による船内需要電力に対する負担率を制御する負荷分担装置を備えてなる発電装置における上記蒸気管を通してタービンへ供給される蒸気の圧力を、圧力信号変換器によって常時検出して、検出圧力と設定圧力値とを圧力コントローラにて比較し、比較結果に基づき圧力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁の開閉度を操作して供給蒸気圧を調節してターボ発電機を供給蒸気圧一定運転させるようにし、このとき、上記排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気の流量及び圧力の変化に伴うターボ発電機の発電出力量変化によって生じる電力系全体の周波数変動を負荷分担装置にて検出して、検出した周波数変動に応じて上記主軸発電機の発電出力を制御させると共に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力と等しくなるときには主軸発電機を無負荷運転させてターボ発電機を単独運転させ、更に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力を上回るときには余剰電力により主軸発電機を主軸を回転駆動させるための補助モータとして稼動させるようにし、更に又、ターボ発電機の発電出力量を電力信号変換器にて常時検出して電力コントローラにて検出電力と設定電力値とを比較し、検出電力が設定電力値を上回った場合に、上記電力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁を操作して供給蒸気量を制限しターボ発電機を電力一定運転することを特徴とする発電装置の制御方法。
- 主機関によって回転駆動される主軸の途中位置に主軸発電機を設け、且つ、主機関から排出された排気ガスを熱源として蒸気を生成させる排ガスエコノマイザーと、該排ガスエコノマイザーからの蒸気によって駆動されるタービンと、該タービンによって駆動されるターボ発電機とを配置し、上記排ガスエコノマイザーとタービンとを途中に蒸気圧調節弁を備えた蒸気管にて接続し、更に、上記主軸発電機とターボ発電機による船内需要電力に対する負担率を制御する負荷分担装置を備えてなる発電装置における上記排ガスエコノマイザーに、廃油を焼却処理する廃油焼却器で発生した蒸気を導入するようにして、該排ガスエコノマイザーから上記蒸気管を経てタービンに投入するようにすると共に、上記蒸気管を通してタービンへ供給される蒸気の圧力を、圧力信号変換器によって常時検出して、検出圧力と設定圧力値とを圧力コントローラにて比較し、比較結果に基づき圧力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁の開閉度を操作して供給蒸気圧を調節してターボ発電機を供給蒸気圧一定運転させるようにし、このとき、上記排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気の流量及び圧力の変化に伴うターボ発電機の発電出力量変化によって生じる電力系全体の周波数変動を負荷分担装置にて検出して、検出した周波数変動に応じて上記主軸発電機の発電出力を制御させると共に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力と等しくなるときには主軸発電機を無負荷運転させてターボ発電機を単独運転させ、更に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力を上回るときには余剰電力により主軸発電機を主軸を回転駆動させるための補助モータとして稼動させるようにし、更に又、ターボ発電機の発電出力量を電力信号変換器にて常時検出して電力コントローラにて検出電力と設定電力値とを比較し、検出電力が設定電力値を上回った場合に、上記電力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁を操作して供給蒸気量を制限しターボ発電機を電力一定運転することを特徴とする発電装置の制御方法。
- 主機関によって回転駆動される主軸の途中位置に主軸発電機を設け、且つ、主機関から排出された排気ガスを熱源として蒸気を生成させる排ガスエコノマイザーと、該排ガスエコノマイザーからの蒸気によって駆動されるタービンと、該タービンによって駆動されるターボ発電機とを配置し、上記排ガスエコノマイザーとタービンとを途中に蒸気圧調節弁を備えた蒸気管にて接続し、更に、上記主軸発電機とターボ発電機による船内需要電力に対する負担率を制御する負荷分担装置を備えてなる発電装置における上記排ガスエコノマイザーに、イナートガス発生装置で発生した蒸気を導入するようにして 、該排ガスエコノマイザーから上記蒸気管を経てタービンに投入するようにすると共に、上記蒸気管を通してタービンへ供給される蒸気の圧力を、圧力信号変換器によって常時検出して、検出圧力と設定圧力値とを圧力コントローラにて比較し、比較結果に基づき圧力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁の開閉度を操作して供給蒸気圧を調節してターボ発電機を供給蒸気圧一定運転させるようにし、このとき、上記排ガスエコノマイザーにて生成された蒸気の流量及び圧力の変化に伴うターボ発電機の発電出力量変化によって生じる電力系全体の周波数変動を負荷分担装置にて検出して、検出した周波数変動に応じて上記主軸発電機の発電出力を制御させると共に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力と等しくなるときには主軸発電機を無負荷運転させてターボ発電機を単独運転させ、更に、ターボ発電機の発電出力量が船内需要電力を上回るときには余剰電力により主軸発電機を主軸を回転駆動させるための補助モータとして稼動させるようにし、更に又、ターボ発電機の発電出力量を電力信号変換器にて常時検出して電力コントローラにて検出電力と設定電力値とを比較し、検出電力が設定電力値を上回った場合に、上記電力コントローラからの指令により上記蒸気圧調節弁を操作して供給蒸気量を制限しターボ発電機を電力一定運転することを特徴とする発電装置の制御方法。
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JP25414394A JP3680329B2 (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 発電装置の制御方法 |
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