JP3679930B2 - 金属基複合材の製造方法及び複合材 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高比強度、高比剛性を有する金属基複合材の製造方法及びその方法によって得られる金属基複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】
高比強度、高比剛性を有する材料として各種の金属又は合金からなる基材をセラミック繊維などの強化材により強化した金属基複合材が開発され、実用化されている。これらの金属基複合材の製造方法の一つとして基材となる金属箔と強化材である繊維のシートを複数枚積層し、加圧成形する方法がある。
この方法により、代表的な金属基複合材であるTi基複合材を作製する場合には、その1例を図3に模式的に示すように、Ti箔1と強化繊維(この場合は繊維束2)とを交互に積層し、さらに複合化後のTi基複合材4に繊維束2の高さ分の段差ができるのを防止するために、Ti箔スペーサ3を繊維束2と同一の平面内に挿入し、HIPあるいはホットプレスなどにより、高温高圧下で複合化を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような方法により金属基複合材を製造する場合には、Ti箔などのスペーサは繊維束の外形に沿った形状としなくてはならず、特に各層毎に繊維束の形状が異なる場合、箔の切り取り作業及び積層作業が非常に煩雑で、熟練を要する作業であり、作業時間も長くなっている。
本発明はこのような従来技術の実状に鑑み、積層作業が容易で作業者の熟練を必要とせず、繊維などの強化材に起因する表面の凹凸もなく、品質の安定した金属基複合材が得られる金属基複合材の製造方法及びそれによって得られる金属基複合材を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決する手段として次の(1)〜(5)の態様を採るものである。
(1)基材を構成する金属又は合金の板の一方の表面又は表裏両面に、周囲に縁部を残して強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成し、前記板の一方の面の凹部に強化材を充填した単位構成材を、強化材を充填した面が隣接する単位構成材の強化材が充填されていない方の面に接するように複数枚積層し、得られる積層体の最外側には基材を構成する金属又は合金の板からなる外層用単位構成材を積層し、加熱加圧成形することを特徴とする金属基複合材の製造方法。
【0005】
(2)基材を構成する金属又は合金の板に、周囲に縁部を残して強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成する手段がケミカルミーリング法であることを特徴とする前記(1)の金属基複合材の製造方法。
(3)基材を構成する金属又は合金がチタン系合金であることを特徴とする前記(1)又は(2)の金属基複合材の製造方法。
(4)強化材が炭化ケイ素繊維であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一つの金属基複合材の製造方法。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか一つの方法により製造されてなることを特徴とする金属基複合材。
【0006】
本発明に係る金属基複合材において、基材を構成する金属又は合金の例としては純Ti、Ti−6Al−4V合金、Ti−6Al−6V−2Sn合金、Ti−6Al−2Sn−2Mo合金、Ti−15V−3Cr−3Sn−3Al合金、Ti−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金(商品名:SP−700)、Ti−5.8Al−4Sn−3.5Zr−0.7Nb−0.5Mo−0.35Si合金(IML834)、Ti−6Al−2.8Sn−4Zr−0.4Mo−0.45Si−0.07O2 合金(Ti−1100)、Ti−15Mo−3Nb−3Al−0.2Si合金(β21s)、Ti−41〜52Al−X合金(TiAl金属間化合物:Xは他の添加元素で例えばTi−48Al−2Cr−2Nb)、Ti−25Al−10Nb−3V−1Mo合金(superα2 )、Ti−14Al−19.5Nb−3V−2Mo合金(Ti3 Al金属間化合物)、Ti−24Al−11Nb合金(Ti2 AlNb:オーソロンビック)などが挙げられる。中でも複合化温度が低く、強化繊維等の強化材の劣化を防止できるTi−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金(SP−700)が特に好適である。
【0007】
また、強化材の例としてはCコーティングSiC繊維(SCS−6)、TiB2 /CコーティングSiC繊維(Sigma)、TiB2 粒及びTiB2 繊維などが挙げられる。中でも長繊維状のものが粒子や短繊維状のものに比べて複合化が容易で、広く市販されている繊維が使用できるので好ましい。
さらに長繊維強化材は、繊維を等間隔に並べて樹脂で固定したシート状のもの(Greenファブリック)、繊維を等間隔に並べてTi−Nbリボンを横糸としてシート状に編んだもの(Wovenファブリック)、繊維を等間隔に並べて溶射によりマトリックス金属を付着させて固定したもの(溶射プリフォーム)などがあるが、特に入手しやすく、積層作業の容易なWovenファブリックが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
図1及び図2に本発明の方法により金属基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す。この例においては、先ず図1(b)に示すように基材を構成する金属又は合金板5の一方の表面に縁部7を残して使用する強化材の外形に合わせた形状の凹部8を、ケミカルミーリング法によって形成させる。凹部の形成は、例えば次のようにして行うことができる。すなわち、金属又は合金板5の全面にフォトエッチング法で使用するフォトレジスト剤などのマスク材を塗布し、その1面に使用する強化材の外形に合わせた型紙を当てて感光させた後、未感光の部分のフォトレジスト剤を除去することによって、図1(a)に示すように表面に強化材の外形に相当する部分を残してマスク材6で被覆した金属又は合金板5を作製する。これを硝酸溶液などのエッチング液に浸漬することによって任意の深さの凹部を形成させる。その後、有機溶剤などを用いてマスク材を除去することにより凹部を形成した金属又は合金板を得ることができる。図1(c)は図1(b)のA−A断面図である。
【0009】
また、フォトレジスト剤を使用する代わりに、ケミカルミーリング法で用いられるゴム系のマスク材やポリマー系のマスクテープを基材表面に塗布又は貼着し、凹部形成部分を切り取り後、エッチング液に浸漬してもよい。なお、凹部形成方法としては操作が容易なケミカルミーリング法が好ましいが、必要により機械加工による方法などを採ることもできる。
【0010】
次いで、図2に示すように、前記により得られた縁部7を残して使用する強化材の外形に合わせた形状の凹部8を形成させた金属又は合金板5の凹部8に強化材10を充填し、単位構成材9とする。強化材10としては強化材の繊維束を並べたもの、繊維を網状あるいは織布状のシートに構成したものなどが好適に用いられる。
なお、通常の場合強化材は後工程の積層、加熱加圧成形により圧縮され、厚みが減少するので、充填厚みは凹部8の深さより高くしておくのが好ましい。
【0011】
この単位構成材9を、強化材10の露出面を上にして複数枚積層し、得られる積層体の最上部の単位構成材9の強化材10の露出面には基材を構成する金属又は合金板11(外層用単位構成材)を積層し、加熱加圧成形することによって本発明の金属基複合材12を得ることができる。
この例では外層用単位構成材として両面が平坦な板を使用しているが、強化材に接する方の面に強化材の外形に合わせた形状の凹部を形成したものを使用するなど複合材の設計条件に合わせて任意の形状のものを使用すればよく、また、必要により形成された凹部に強化材を充填したものを使用してもよい。
なお、通常の場合、前記の単位構成材が一方の面にのみ凹部を形成したものであるときには、外前記層用単位構成材は積層体の強化材が露出した方の最外層にのみ適用すればよい。
【0012】
基材の両面に凹部を形成し、その一方の凹部に強化材を充填した単位構成材を使用する場合には、単位構成材の強化材を充填した方の面と、隣接する単位構成材の強化材を充填していない方の面が接するように積層する。積層体の最外表面に適用する外層用単位構成材のうち、強化材が露出した方の面に適用するものは基材を構成する金属又は合金からなる平板も使用できるが、強化材に接する方の面に強化材の外形に合わせた形状の凹部を形成したものが好ましい。また、前記積層体の強化材が露出していない方の面には、一方の面に凹部を形成させ、強化材を充填した単位構成材を使用するのが好ましい。
【0013】
加熱加圧成形の方法としてはHIPあるいはホットプレスなどが適用できる。加熱及び加圧の条件は、使用する基材及び強化材の種類等により異なり、それぞれの状況により適宜設定すればよいが、大略の目安としては温度が700〜1000℃、圧力が50〜200MPaの範囲である。なお、強化材がSiC繊維である場合、Ti系合金がTi−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金の場合は700〜800℃/50〜200MPa程度、Ti−15V−3Al−3Sn−3Crでは850〜900℃/50〜200MPa程度、Ti−6Al−4Vでは850〜950℃/50〜200MPa程度が好ましい範囲である。
【0014】
【実施例】
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
図1及び図2の方式に従い、基材としてTi系合金を、強化材として炭化ケイ素繊維の織布を使用してTi基複合材を作製した。
Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金(重量%:SP700合金)箔(縦:50mm、横:80mm、厚さ:0.15mm)の全面にフォトレジスト剤(SHIPLEY社製S1400−31:ポジタイプで光が当たった部分が現像液で溶解する)を塗布し、一方の面に使用する強化材の外形(縦:40mm、横:70mm)と同じ形状の型紙を当てて感光(高効率メタルハライドランプ:ピーク波長417nm)させた後、未感光の部分のフォトレジスト剤を除去(SHIPLEY社製1165リムーバを使用)して表面に強化材の外形に相当する部分を残してマスク材で被覆したSP700合金箔とした。
【0015】
前記強化材の外形に相当する部分を残してマスク材で被覆したSP700合金箔を硝酸液中に浸漬し、深さが約0.08mmの凹部を形成させた後、有機溶剤を用いてマスク材を除去することにより、片面に強化材の外形に相当する形状と深さの凹部を有するSP700合金箔を得た。
【0016】
この片面に凹部を形成させたSP700合金箔の凹部に、強化材であるSiC繊維束(米国テキストロン社製,SCS−6,wovenファブリックシート、縦:40mm、横:70mm、厚さ:約0.14mm)を重ねて単位構成材とした。
【0017】
このようにして得られた単位構成体を、SiC繊維束が上になるようにして4枚積層し、最上面には外層用単位構成材として凹部を形成していないSP700合金箔を積層し、ステンレス製容器に真空封入し、750℃、150MPaの条件で2時間HIP処理を行いTi基複合材を得た。この方法によって得られたTi基複合材にはSiC繊維に起因する表面の凹凸がなく、良好な品質のものであった。
なお、得られたTi基複合材の常温での引張強度は120〜160MPaであり、従来の方法で製造されたものと同程度であった。
【0018】
【発明の効果】
基材を構成する金属又は合金の板に、周囲に縁部を残してケミカルミーリング法などの手法により強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成し、該凹部に強化材を挿入した単位構成材を作製して、これを積層することにより、積層作業を簡略化することができ、作業者の熟練を必要とせず、繊維などの強化材に起因する表面の凹凸もなく、品質の安定した金属基複合材を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により金属基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す図。
【図2】本発明の方法により金属基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す図。
【図3】従来技術によるTi基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す図。
【発明の属する技術分野】
本発明は高比強度、高比剛性を有する金属基複合材の製造方法及びその方法によって得られる金属基複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】
高比強度、高比剛性を有する材料として各種の金属又は合金からなる基材をセラミック繊維などの強化材により強化した金属基複合材が開発され、実用化されている。これらの金属基複合材の製造方法の一つとして基材となる金属箔と強化材である繊維のシートを複数枚積層し、加圧成形する方法がある。
この方法により、代表的な金属基複合材であるTi基複合材を作製する場合には、その1例を図3に模式的に示すように、Ti箔1と強化繊維(この場合は繊維束2)とを交互に積層し、さらに複合化後のTi基複合材4に繊維束2の高さ分の段差ができるのを防止するために、Ti箔スペーサ3を繊維束2と同一の平面内に挿入し、HIPあるいはホットプレスなどにより、高温高圧下で複合化を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような方法により金属基複合材を製造する場合には、Ti箔などのスペーサは繊維束の外形に沿った形状としなくてはならず、特に各層毎に繊維束の形状が異なる場合、箔の切り取り作業及び積層作業が非常に煩雑で、熟練を要する作業であり、作業時間も長くなっている。
本発明はこのような従来技術の実状に鑑み、積層作業が容易で作業者の熟練を必要とせず、繊維などの強化材に起因する表面の凹凸もなく、品質の安定した金属基複合材が得られる金属基複合材の製造方法及びそれによって得られる金属基複合材を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決する手段として次の(1)〜(5)の態様を採るものである。
(1)基材を構成する金属又は合金の板の一方の表面又は表裏両面に、周囲に縁部を残して強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成し、前記板の一方の面の凹部に強化材を充填した単位構成材を、強化材を充填した面が隣接する単位構成材の強化材が充填されていない方の面に接するように複数枚積層し、得られる積層体の最外側には基材を構成する金属又は合金の板からなる外層用単位構成材を積層し、加熱加圧成形することを特徴とする金属基複合材の製造方法。
【0005】
(2)基材を構成する金属又は合金の板に、周囲に縁部を残して強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成する手段がケミカルミーリング法であることを特徴とする前記(1)の金属基複合材の製造方法。
(3)基材を構成する金属又は合金がチタン系合金であることを特徴とする前記(1)又は(2)の金属基複合材の製造方法。
(4)強化材が炭化ケイ素繊維であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一つの金属基複合材の製造方法。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか一つの方法により製造されてなることを特徴とする金属基複合材。
【0006】
本発明に係る金属基複合材において、基材を構成する金属又は合金の例としては純Ti、Ti−6Al−4V合金、Ti−6Al−6V−2Sn合金、Ti−6Al−2Sn−2Mo合金、Ti−15V−3Cr−3Sn−3Al合金、Ti−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金(商品名:SP−700)、Ti−5.8Al−4Sn−3.5Zr−0.7Nb−0.5Mo−0.35Si合金(IML834)、Ti−6Al−2.8Sn−4Zr−0.4Mo−0.45Si−0.07O2 合金(Ti−1100)、Ti−15Mo−3Nb−3Al−0.2Si合金(β21s)、Ti−41〜52Al−X合金(TiAl金属間化合物:Xは他の添加元素で例えばTi−48Al−2Cr−2Nb)、Ti−25Al−10Nb−3V−1Mo合金(superα2 )、Ti−14Al−19.5Nb−3V−2Mo合金(Ti3 Al金属間化合物)、Ti−24Al−11Nb合金(Ti2 AlNb:オーソロンビック)などが挙げられる。中でも複合化温度が低く、強化繊維等の強化材の劣化を防止できるTi−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金(SP−700)が特に好適である。
【0007】
また、強化材の例としてはCコーティングSiC繊維(SCS−6)、TiB2 /CコーティングSiC繊維(Sigma)、TiB2 粒及びTiB2 繊維などが挙げられる。中でも長繊維状のものが粒子や短繊維状のものに比べて複合化が容易で、広く市販されている繊維が使用できるので好ましい。
さらに長繊維強化材は、繊維を等間隔に並べて樹脂で固定したシート状のもの(Greenファブリック)、繊維を等間隔に並べてTi−Nbリボンを横糸としてシート状に編んだもの(Wovenファブリック)、繊維を等間隔に並べて溶射によりマトリックス金属を付着させて固定したもの(溶射プリフォーム)などがあるが、特に入手しやすく、積層作業の容易なWovenファブリックが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
図1及び図2に本発明の方法により金属基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す。この例においては、先ず図1(b)に示すように基材を構成する金属又は合金板5の一方の表面に縁部7を残して使用する強化材の外形に合わせた形状の凹部8を、ケミカルミーリング法によって形成させる。凹部の形成は、例えば次のようにして行うことができる。すなわち、金属又は合金板5の全面にフォトエッチング法で使用するフォトレジスト剤などのマスク材を塗布し、その1面に使用する強化材の外形に合わせた型紙を当てて感光させた後、未感光の部分のフォトレジスト剤を除去することによって、図1(a)に示すように表面に強化材の外形に相当する部分を残してマスク材6で被覆した金属又は合金板5を作製する。これを硝酸溶液などのエッチング液に浸漬することによって任意の深さの凹部を形成させる。その後、有機溶剤などを用いてマスク材を除去することにより凹部を形成した金属又は合金板を得ることができる。図1(c)は図1(b)のA−A断面図である。
【0009】
また、フォトレジスト剤を使用する代わりに、ケミカルミーリング法で用いられるゴム系のマスク材やポリマー系のマスクテープを基材表面に塗布又は貼着し、凹部形成部分を切り取り後、エッチング液に浸漬してもよい。なお、凹部形成方法としては操作が容易なケミカルミーリング法が好ましいが、必要により機械加工による方法などを採ることもできる。
【0010】
次いで、図2に示すように、前記により得られた縁部7を残して使用する強化材の外形に合わせた形状の凹部8を形成させた金属又は合金板5の凹部8に強化材10を充填し、単位構成材9とする。強化材10としては強化材の繊維束を並べたもの、繊維を網状あるいは織布状のシートに構成したものなどが好適に用いられる。
なお、通常の場合強化材は後工程の積層、加熱加圧成形により圧縮され、厚みが減少するので、充填厚みは凹部8の深さより高くしておくのが好ましい。
【0011】
この単位構成材9を、強化材10の露出面を上にして複数枚積層し、得られる積層体の最上部の単位構成材9の強化材10の露出面には基材を構成する金属又は合金板11(外層用単位構成材)を積層し、加熱加圧成形することによって本発明の金属基複合材12を得ることができる。
この例では外層用単位構成材として両面が平坦な板を使用しているが、強化材に接する方の面に強化材の外形に合わせた形状の凹部を形成したものを使用するなど複合材の設計条件に合わせて任意の形状のものを使用すればよく、また、必要により形成された凹部に強化材を充填したものを使用してもよい。
なお、通常の場合、前記の単位構成材が一方の面にのみ凹部を形成したものであるときには、外前記層用単位構成材は積層体の強化材が露出した方の最外層にのみ適用すればよい。
【0012】
基材の両面に凹部を形成し、その一方の凹部に強化材を充填した単位構成材を使用する場合には、単位構成材の強化材を充填した方の面と、隣接する単位構成材の強化材を充填していない方の面が接するように積層する。積層体の最外表面に適用する外層用単位構成材のうち、強化材が露出した方の面に適用するものは基材を構成する金属又は合金からなる平板も使用できるが、強化材に接する方の面に強化材の外形に合わせた形状の凹部を形成したものが好ましい。また、前記積層体の強化材が露出していない方の面には、一方の面に凹部を形成させ、強化材を充填した単位構成材を使用するのが好ましい。
【0013】
加熱加圧成形の方法としてはHIPあるいはホットプレスなどが適用できる。加熱及び加圧の条件は、使用する基材及び強化材の種類等により異なり、それぞれの状況により適宜設定すればよいが、大略の目安としては温度が700〜1000℃、圧力が50〜200MPaの範囲である。なお、強化材がSiC繊維である場合、Ti系合金がTi−4.5Al−3V−2Mo−2Fe合金の場合は700〜800℃/50〜200MPa程度、Ti−15V−3Al−3Sn−3Crでは850〜900℃/50〜200MPa程度、Ti−6Al−4Vでは850〜950℃/50〜200MPa程度が好ましい範囲である。
【0014】
【実施例】
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
図1及び図2の方式に従い、基材としてTi系合金を、強化材として炭化ケイ素繊維の織布を使用してTi基複合材を作製した。
Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金(重量%:SP700合金)箔(縦:50mm、横:80mm、厚さ:0.15mm)の全面にフォトレジスト剤(SHIPLEY社製S1400−31:ポジタイプで光が当たった部分が現像液で溶解する)を塗布し、一方の面に使用する強化材の外形(縦:40mm、横:70mm)と同じ形状の型紙を当てて感光(高効率メタルハライドランプ:ピーク波長417nm)させた後、未感光の部分のフォトレジスト剤を除去(SHIPLEY社製1165リムーバを使用)して表面に強化材の外形に相当する部分を残してマスク材で被覆したSP700合金箔とした。
【0015】
前記強化材の外形に相当する部分を残してマスク材で被覆したSP700合金箔を硝酸液中に浸漬し、深さが約0.08mmの凹部を形成させた後、有機溶剤を用いてマスク材を除去することにより、片面に強化材の外形に相当する形状と深さの凹部を有するSP700合金箔を得た。
【0016】
この片面に凹部を形成させたSP700合金箔の凹部に、強化材であるSiC繊維束(米国テキストロン社製,SCS−6,wovenファブリックシート、縦:40mm、横:70mm、厚さ:約0.14mm)を重ねて単位構成材とした。
【0017】
このようにして得られた単位構成体を、SiC繊維束が上になるようにして4枚積層し、最上面には外層用単位構成材として凹部を形成していないSP700合金箔を積層し、ステンレス製容器に真空封入し、750℃、150MPaの条件で2時間HIP処理を行いTi基複合材を得た。この方法によって得られたTi基複合材にはSiC繊維に起因する表面の凹凸がなく、良好な品質のものであった。
なお、得られたTi基複合材の常温での引張強度は120〜160MPaであり、従来の方法で製造されたものと同程度であった。
【0018】
【発明の効果】
基材を構成する金属又は合金の板に、周囲に縁部を残してケミカルミーリング法などの手法により強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成し、該凹部に強化材を挿入した単位構成材を作製して、これを積層することにより、積層作業を簡略化することができ、作業者の熟練を必要とせず、繊維などの強化材に起因する表面の凹凸もなく、品質の安定した金属基複合材を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により金属基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す図。
【図2】本発明の方法により金属基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す図。
【図3】従来技術によるTi基複合材を製造する工程の1例を模式的に示す図。
Claims (5)
- 基材を構成する金属又は合金の板の一方の表面又は表裏両面に、周囲に縁部を残して強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成し、前記板の一方の面の凹部に強化材を充填した単位構成材を、強化材を充填した面が隣接する単位構成材の強化材が充填されていない方の面に接するように複数枚積層し、得られる積層体の最外側には基材を構成する金属又は合金の板からなる外層用単位構成材を積層し、加熱加圧成形することを特徴とする金属基複合材の製造方法。
- 基材を構成する金属又は合金の板に、周囲に縁部を残して強化材層の外形に合わせた形状の凹部を形成する手段がケミカルミーリング法であることを特徴とする請求項1に記載の金属基複合材の製造方法。
- 基材を構成する金属又は合金がチタン系合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属基複合材の製造方法。
- 強化材が炭化ケイ素繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属基複合材の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により製造されてなることを特徴とする金属基複合材。
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