JP3679255B2 - 電動機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インダクションモータ、シンクロナスモータ、磁石モータ等、固定子と回転子で構成される電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記電動機に関する従来技術としては、特開昭56−110464号公報(従来技術1)、特開平3−190543号公報(従来技術2)、および特開平4−87537号公報(従来技術3)が知られている。
従来技術1には、固定子の内径部(内径基準面)に、回転子の軸を保持する軸受を有するブラケット(軸受保持部)を保持させ、前記固定子の軸芯と前記回転子の軸芯を同芯組合せして構成したモータが記載されている。
また、従来技術2には、内径が円形軌跡の固定子、この内径と空隙をへだてて対向的に配置された回転子を貫通固着する軸を回転自在に支承する軸受部を中央に有し、これから放射状に複数個形成した脚部のうち、少なくとも2個以上を内径と嵌合固着する電動機の軸方向に折曲げ形成してなる嵌着部を有し、残りの脚部は外周方向にそのまま延長してコイルエンドの保護をする張出し部を設けてなるエンドブラケットを、固定子の軸方向の両端面から内径に嵌合固着してなる電動機のフレーム装置が記載されている。
【0003】
また、従来技術3には、円環状の固定子の内径側に対向して設けたコイルを挿着して構成される回転子の中心に貫通固着したシャフトを介して2個の止め輪付き玉軸受と1個の予圧ばねおよび2個のエンドブラケットの各々の開放側端面を固定子の両端面の内径側に所定圧力でシャフトの軸方向に押圧するよう、シャフトに設けたEリングのための溝とEリングによって構成され、固定子の内径側とエンドブラケットの開放側端面に両者の回転方向の相対運動を防止する凹部と突起を設けた電動機が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術1においては、回転子の軸長が固定子の軸長よりも短くして構成されるため、回転子が固定子によって発生する磁束を有効に利用することができず、小型化した場合、トルク効率が落ちるという課題を有している。
また、上記何れの従来技術でも、電動機において、コイルの放熱性を大幅に向上して小形化、および高効率化を図り、しかも構造を簡単にして分解性も良好にする点について考慮されていない。
【0005】
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、コイルの放熱性を大幅に向上して小形化、および高効率化を図り、しかも構造を簡単にして分解性も良好にしてリサイクルの観点から環境にやさしい電動機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、コイルの放熱性を大幅に向上して小形化、および高効率化を図り、しかも構造を簡単にして分解性も良好にしてリサイクルの観点から環境にやさしくし、さらに組立性を大幅に改善してコスト低減を図った電動機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、該固定子の固定子コアの外周を包むように複数に分割された外枠と、軸心部に軸受を設け、前記固定子の両側にはみ出したコイルエンド部分をほぼ接触させて覆うように前記固定子コアの両側に装着される対なる軸受保持部と、該対なる軸受保持部の各々を前記固定子コアの両側に装着する作用による軸受保持部の各々と前記外枠との係合によって前記外枠を固定子コアの外周に固定する固定機構と、前記軸受保持部の各々に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記固定子コアの内径内に所望の間隙をもって回転可能に設置された内側回転子(円柱状回転子)とを備えたことを特徴とする電動機である。また、本発明は、固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、該固定子の固定子コアの外周を包むように複数に分割された外枠と、軸心部に軸受を設け、前記固定子の両側にはみ出したコイルエンド部分をほぼ接触させて覆うように前記固定子コアの両側に装着される対なる軸受保持部と、該対なる軸受保持部の各々を前記固定子コアの両側に装着する締着作用による前記軸受保持部の各々と外枠との間の楔作用で外枠を固定子コアの外周に固定する締着機構と、前記軸受保持部の各々に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記固定子コアの内径内に所望の間隙をもって回転可能に設置された内側回転子(円柱状回転子)とを備えたことを特徴とする電動機である。
【0007】
また、本発明は、固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、該固定子の固定子コアの外周を包むように複数に分割された外枠と、前記固定子の両端部の内径基準面を嵌合させる嵌合部を有し、軸心部に軸受を設け、前記固定子の両側にはみ出したコイルエンド部分をほぼ接触させて覆うように前記固定子コアの両側に装着される対なる軸受保持部と、該対なる軸受保持部の各々を前記固定子コアの両側に装着する作用による軸受保持部の各々と前記外枠との係合によって前記外枠を固定子コアの外周に固定する固定機構と、前記軸受保持部の各々に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記固定子の固定子コアの軸長より長くした軸長を有し、且つ前記各軸受保持部の嵌合部に対向する部分の外径を逃がす逃がし部を形成し、前記固定子コアの内径内に所望の間隙をもって回転可能に設置された内側回転子(円柱状回転子)とを備えたことを特徴とする電動機である。
また、本発明は、固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、該固定子の固定子コアの外周を包むように複数に分割された外枠と、前記固定子の両端部の内径基準面を嵌合させる嵌合部を有し、軸心部に軸受を設け、前記固定子の両側にはみ出したコイルエンド部分をほぼ接触させて覆うように前記固定子コアの両側に装着される対なる軸受保持部と、該対なる軸受保持部の各々を前記固定子コアの両側に装着する締着作用による前記軸受保持部の各々と外枠との間の楔作用で外枠を固定子コアの外周に固定する締着機構と、前記対なる軸受保持部の各々に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記固定子の固定子コアの軸長より長くした軸長を有し、且つ前記各軸受保持部の嵌合部に対向する部分の外径を逃がす逃がし部を形成し、前記固定子コアの内径内に所望の間隙をもって回転可能に設置された内側回転子(円柱状回転子)とを備えたことを特徴とする電動機である。
【0008】
また、本発明は、前記電動機において、締着機構は、楔作用として、外枠の両側に形成された軸心に向かって軸方向に拡がった第1の傾斜部と各軸受保持部の側面に形成された軸心に向かって軸方向に拡がった第2の傾斜部とを係合させるべく、ねじ機構によって構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記電動機において、対なる軸受保持部の各々には、コイルエンド部分が挿入される溝が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記電動機において、コイルエンド部分が挿入される溝内に樹脂が充填されることを特徴とする。
また、本発明は、前記電動機において、固定子は、巻回されたコイルを装着した歯の複数を円環状のコアに結合させて構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記電動機において、回転子をかご型回転子によって構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記電動機において、回転子を磁石型回転子によって構成したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、前記固定子の一端部の外径基準面を嵌合させる嵌合部を有し、軸心部に軸受を設け、前記固定子の一端側にはみ出したコイルエンド部分を覆うように前記固定子コアの一端側に装着される第1の軸受保持部と、前記固定子の他端部の外径基準面を嵌合させる嵌合部を有し、前記固定子の他端側にはみ出したコイルエンド部分を覆うように前記固定子コアの他端側に装着される第2の軸受保持部と、前記第1の軸受保持部に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記第1の軸受保持部の嵌合部に対向する部分の内径を逃がす逃がし部を形成し、前記固定子の外径に対して所望の間隙をもって回転可能に設置された円筒状の回転子(外側回転子)とを備えたことを特徴とする電動機である。
また、本発明は、固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、前記固定子の一端部の外径基準面を嵌合させる嵌合部を有し、軸心部に軸受を設け、前記固定子の一端側にはみ出したコイルエンド部分を覆うように前記固定子コアの一端側に装着される第1の軸受保持部と、前記固定子の他端部の外径基準面を嵌合させる嵌合部を有し、前記固定子の他端側にはみ出したコイルエンド部分を覆うように前記固定子コアの他端側に装着される第2の軸受保持部と、前記第1の軸受保持部に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記固定子の固定子コアの軸長より長くした軸長を有し、前記第1および第2の軸受保持部の嵌合部に対向する部分の内径を逃がす逃がし部を形成し、前記固定子の外径に対して所望の間隙をもって回転可能に設置された円筒状の回転子(外側回転子)とを備えたことを特徴とする電動機である。
【0010】
また、本発明は、固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、前記固定子の両端部の外径基準面を嵌合させる嵌合部を有し、軸心部に軸受を設け、前記固定子の両端側にはみ出したコイルエンド部分を覆うように前記固定子コアの両端側に装着される対なる軸受保持部と、前記対なる軸受保持部の各々に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記固定子の固定子コアの軸長より長くした軸長を有し、前記軸受保持部の各々の嵌合部に対向する部分の内径を逃がす逃がし部を形成し、前記固定子の外径に対して所望の間隙をもって回転可能に設置された円筒状の回転子とを備えたことを特徴とする電動機である。
【0011】
以上説明したように、外枠の構造を円周方向に複数分割された円筒形状とし、かつ、外枠の軸方向両端部、または片端部が楔作用をするテーパ形状とし、軸方向から楔作用をするテーパ形状を有する軸受保持部等の部材によって軸方向に圧縮する固定機構(締着機構)によって、分割された外枠を固定子コアの外周に固定する構造を有するので、外枠と固定子コア、軸受保持部などが容易に分解でき、コアも分割構造である場合には、コアとコイルも分離しやすいリサイクル性の良いモータを製造することができる。
また、軸受保持部は、固定子コイルのコイルエンド部と同形状を有し、コイルエンド部と接触する構造をもつことで、コイルエンド部から発生する熱を効率よく外部ににがせることが可能となり、小形化を実現することができる。
また、回転子において、固定子コアの軸長より長くした軸長を有し、軸受保持部の各々の嵌合部に対向する部分の内径を逃がす逃がし部を形成することによって固定子から発生する磁束を有効利用して、トルクの減少を僅かにすることによって、出力の大きな小形のモータを実現することができる。
また、固定子として、コイル全体を圧縮整形したものを各スロット内に装着して高占積率を有するように構成したので、出力の大きな小形のモータを実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電動機の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1には、本発明に係る電動機の一実施の形態である基本的な構造を示す。即ち、本発明に係るインダクションモータ、シンクロナスモータ等の電動機の構造は、固定子1aと回転子3で構成され、その固定子1aは、例えば珪素鋼板を積層して形成されたコア2aと該コア2aのスロット11(図3(a)に示す。)に高占積率で挿入されたコイル10aとからなり、図3(a)に示すように固定子コア2aに多数設けられたスロット11へコイル10aが高占積率で配置される。また、回転子3は、軸5a、5bに回転子3となる部分、インダクションモータであればかご型の導体を有する回転子3a、磁石モータであれば軸5a、5bに磁石を貼り付けた構造の回転子3b、あるいは、珪素鋼板の積層コアの中に磁石を埋め込んだ構造の回転子3cをあわせた構造を有する。その形状は、固定子1aの部分が円筒の形状を持つ。なお、分割コアの固定子コア2aの製造方法は、まず、例えば珪素鋼板をプレス成形して図4(a)に示すものを得、これらプレス成形された成形珪素鋼板11を11aの部分を中心にして折り曲げることによって図4(b)に示す如く円筒状のコアの外周部12を作り、この作られたコアの外周部12を積層してかしめ部13をアルミ等の材料でかしめることによってコアの外周部14を製造することができる。次に、同様に、例えば珪素鋼板をコアの歯形状にプレス成形されたものを積層し、図3(a)に示すようにかしめ部21をアルミ等の材料でかしめることによって分割コアの歯部20を製造することができる。次に、このように成形された分割コアの歯部20の各々に整列巻線して圧縮整形されたコイル10aを挿入したものを、分割コアの歯部20の突起部22を、コアの外周部14の内周の溝15に嵌めあわせて固定することによって高占積率を有するコイル10aを有する固定子1aを製造することができる。従って、組立する際の基準面(基準面は回転子3と固定子1aとの間隙を決めることにもなる。)となる固定子コア2aの内周25aは、分割コアの場合には、分割コアの歯部20の内周となる。
【0013】
回転子3と固定子1aの軸合わせを行なう構造として、図1に示すような内周側回転子構造電動機においては、アルミ、鉄、樹脂等の材料で形成された軸受保持部6a、6bの嵌合部35a、35bの外周と固定子コア2aの内周部25aを直接基準面として組立する方法をとる。その際、固定子コア2aの内周部25aよりも軸受保持部6a、6bの嵌合部35a、35bが内周側にほぼ1〜3mm程度突出した構造となるため、回転子3の軸方向両端部40a、40bがその部分と干渉しないようにすると共に切り欠き部(逃がし部)においても固定子1aから発生する磁界を有効に利用して回転トルクの殆ど減少のないほぼ1〜3mm程度の深さの切り欠き形状(外径としてほぼ2〜6mm程度細くした形状)を持たせる構造とする。即ち、嵌合部35a、35bの肉厚を1〜3mm程度とし、深さをほぼ2〜5mm程度にすればよい。これにより、外枠4の合わせ加工なしで、固定子コア2aと回転子3の間のエアギャップと呼ばれる隙間が1mm以下と小さくしても、互いに接触すること無く、直接軸受保持部6a、6bを固定子1aに対して組立することが可能で、大幅な作業工数低減ができる。
【0014】
さらに、アルミ、鉄等の金属からなる外枠4の構造を図3(a)に示すように、円周方向に複数分割された円筒形状4a〜4dとし、かつ、軸方向両端部、または片端部がテーパ形状30となって、軸方向からテーパ形状32a、32bを有する軸受保持部6a、6b等の部材によって軸方向に圧縮力をボルト9a、およびナット9b等の締着機構(固定機構)によって付与することによって、分割された外枠4a〜4dを内周方向に圧縮して固定子コア2aを包むように固定する構造とすることができる。即ち、外枠4のテーパ形状(軸心に向かって軸方向に拡がったテーパ形状)30と軸受保持部6a、6bのテーパ形状32a、32bとを係合させる楔作用により、単に軸受保持部6a、6bを固定子コア2aの両側に装着するように軸受保持部6a、6bに対して軸方向に圧縮力を付与させる締着機構(固定機構)によって、軸受保持部6a、6bおよび分割された外枠4を固定子コア2aに固定することが可能となる。従って、分解する場合には、ボルト9a、およびナット9b等の締着機構(固定機構)を緩めることによって、容易に分解可能となる。
【0015】
図1および図3においては、軸受保持部6aおよび6bは、対称的に同じ断面形状を有するように形成したが、各々に嵌合部35a、35bを形成すると共に、外周部にテーパ32a、32bを形成し、さらに回転子3の軸部5a、5bを支持する軸受8a、8bを取付け、コイル10aのエンド部分の熱を放熱しやすいようにコイル10aの端部を覆うように構成されていれば良く、対称的に同じ断面形状を有する必要はない。即ち、軸受保持部6aおよび6bが、固定子コア1aから両側に飛び出したコイル10aのエンド部分を包むように接触させてカバーする構造とすることによってコイルエンド部分から発生する熱を熱伝達効率を良くして外部へ放熱することが可能となる。特に、軸受保持部6aおよび6bにおいて、コイルエンド部分を装着する溝36に熱伝導の優れた接着剤などの樹脂を充填して硬化することによって、コイルエンド部分と軸受保持部との接触面積を増大させて益々コイルエンド部からの熱を効率良く放熱させることが可能となる。要するに、軸受保持部6a、6bの各々の側面(底面)37(図9に示す。)は、溝部36を除いて固定子コア2aの両側面に密着することになり、固定子コア2aの熱も軸受保持部6a、6bから放熱することも可能となる。
【0016】
図2、および図3には、本発明に係るインダクションモータ、シンクロナスモータ等の電動機の一実施例を示す実際の構造を示す。図3(a)には、固定子コア2aのスロット11にコイル10aを高占積率で挿入して形成された固定子1aと外枠4との関係を示し、図3(b)には全体構造を示す。一般的にモータは、図3(a)に示すように固定子コア2aの外周部を外枠4によって包み込むように構成されている。このように、固定子コア2aの外周部を外枠4によって包み込む構造によって、モータが発生させる電磁振動を押え込むことができる。
本発明では、外枠4を円周方向に例えば4分割し(4a〜4d)、4方向からコア2aへ応力をかける構造をとる。外枠4には通し穴31を設けた構造とする。図3(b)には組立構造を示す。コア2aの外周面に外枠4a〜4dを組み付けた後、軸受保持部6a、6bを軸方向両側から組み付けする。締結方法は通しボルト9a、およびナット9b等の締着機構を用い、軸方向に圧縮することで外枠4a〜4dの軸方向両端に設けたテーパ30を介して内周方向に応力を与える構造をとる。
【0017】
次に、本発明に係る上記複数に分割した外枠4の締め付け方法について、図5を用いて具体的に説明する。図5(a)には、外枠4と軸受保持部6a、6bの構造を示す。図5(b)には、その断面を示す。軸受保持部6a、6bを軸方向に応力をかけて圧縮すると軸受保持部6a、6bに設けたテーパ32a、32bと外枠4の軸方向両端に設けたテーパ30の関係から、外枠4は円周方向内周部に向かう応力を発生させて外枠4の内径を図5(c)に示すようにもとの内径よりも小さくすることができ、その結果、軸受保持部6a、6bを固定子1a、即ち固定子コア2aの内周基準25aで固定すると共に、外枠4を固定子1aを包むようにして固定することが可能となる。
【0018】
次に、本発明に係る回転子3の構造について、図6、および図7を用いて具体的に説明する。図6は、本発明に係るインダクションモータのかご型回転子3aを示す。前述したように軸受保持部6a、6bは、嵌合部35a、35bの外周と固定子1aの内周部25aを直接基準面として組立する方法をとるため、軸受保持部6a、6bの嵌合部35a、35bが固定子1の内周面25aより内周側に突出した構造となる。そのため、回転子3aはその部分が軸受保持部6a、6bの突出した部分35a、35bと干渉しない形状にする必要があり、図6(b)に示す如く、回転子3aの両端部の外形を切り欠いた(突出した部分35a、35bについて僅か細くした)切り欠き部40a、40bを設けて干渉を避ける構造とする。このようにかご型回転子3aの両端部を切り欠いた形状にしたのは、回転子3aの両端部においても、固定子1から発生する磁界によってトルクを発生させることができるからである。即ち、回転子3aの両端部を、突出した部分35a、35bの肉厚分より僅か切り欠いたとしても、切り欠かないものに比べてトルクの減少は殆どなく、また完全に無くす場合に比較してトルクの減少を防止して、効率の良いインダクションモータを実現することができる。なお、回転子図6(c)には、かご型回転子3aの断面を示す。かご型回転子3aは、例えば珪素鋼板42を積層してアルミ43を充填することによって一体的に形成される。さらに、かご型回転子3aの両端部には、軸受保持部6a、6bを冷却するようにフィン41が形成されている。
また、磁石型の回転子3bにおいても同様に、図7に示すように磁石の両端を切り欠いて切り欠き部40a、40bを設けることによって、軸受保持部6a、6bの突出した部分35a、35bと干渉を避ける構造とする。この磁石型の回転子3bにおいても、磁石の両端を切り欠いたとしても、切り欠かないものに比べてトルクの減少は殆どなく、また磁石の両端を完全に無くす場合に比較してトルクの減少を防止して、効率の良いインダクションモータを実現することができる。
【0019】
次に、本発明に係る軸受保持部6a、6bについて、図8、および図9を用いて具体的に説明する。固定子1aは、図8に示すように、コイル10aのエンド部が固定子コア2aから両側に飛び出す構造となっている。なお、コイル10aは、例えば、直列または並列に接続されたコイル10aaと直列または並列に接続されたコイル10abと直列または並列に接続された10acとの3相によって構成され、各々のコイル10aa、10ab、10acが各歯20に整列巻線されて全体の断面形状を整形した形で装着されている。従って、軸受保持部6a、6bには、図9に示すように、コイルエンド部を挿着する溝36を設けるようにした。そして、軸受保持部6a、6bの嵌合部35a、35bを固定子コア2aの内周面25aに嵌合させて軸受保持部6a、6bを固定子コア2aに取付け固定した際、溝36の内部に固定子コア2aの両側にはみ出したエンドコイル部を挿着して接触させることによって、コイルから発生する熱の放熱性を向上させることができる。さらに、この溝36に接着剤などの液体を入れて硬化させることによって、エンドコイル部と軸受保持部6a、6bとの接触面積を高めて、さらに放熱性を向上させることができる。いずれにしても、軸受保持部6a、6bの嵌合部35a、35bおよびテーパ部32a、32bを形成する窪みの底部37を固定子コア2aの両側面に当接させてしかも、溝36によってエンドコイル部を包むように接触するので、コイル10aで発生した熱を効率よく放熱させることができる。しかも、図6に示すように、回転子3aの両側面にフィン41を形成して軸受保持部6a、6bを冷却することによって、さらに軸受保持部6a、6bによる放熱性を向上させることができる。
【0020】
次に、上述した本発明に係るモータ構造を外側回転子構造電動機に適用した実施例について、図10を用いて説明する。この実施例の場合も、固定子1bの軸受保持部6c、6dの嵌合部35c、35dの内周と固定子1bの外周面25bを直接基準面として組立する方法をとる。その際、軸受保持部6c、6dの嵌合部35c、35dが外周側に突出した構造となるため、図10(a)に示すように、回転子50のの軸方向両端部にその部分35c、35dと干渉しないような切り欠き形状40c、40dを持たせる構造となることで、切り欠き形状がない場合に比較して殆どトルクの低下をもたらさないモータを構成することができる。特に、回転子50において、固定子1bに対向する部分は、珪素鋼板を積層してアルミ等のかしめ部材でかしめることによって一体化されて形成されている。さらに、回転子50は、一方の側において軸受保持部6cに設けられた軸受8cに回転自在に支持された軸5cに固定されている。このように回転子50において、軸5cに固定される部分は、アルミや鉄などの金属材料で形成すればよい。または、固定子1bは、固定子コア2bの外周部に形成されたスロット(図示せず)にコイル10bが挿入されて構成される。そして、回転子50が軸受保持部6cに設けられた軸受8cによって片側支持であるため、当然軸受保持部6dは軸受がなく、固定子1bの他方の側を包むように取付けされる。回転子50を両側で回転自在に支持する場合には、軸受保持部6dに軸受を設け、該軸受によって回転子の他端を固定した軸を回転自在に支持させればよい。なお、軸受保持部6c、6dと固定子1bとの関係は、図1〜図3および図9に示す実施例と同様に構成すればよい。
図10(b)には、軸受保持部6dの嵌合部35dと干渉しないように、回転子50の他端を短くした。この場合、図10に比べて多少トルク損失をうけることになる。
【0021】
以上説明したように、本実施の形態によれば、コイルエンド部から発生する熱を熱伝導によって効率よく逃がせる構造をもち、かつ、組立性が良好で、しかも分解しやすく、リサイクル性の良いモータ(電動機)を実現することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、軸受保持部を含めて外枠の組立性が大幅に改善され、コスト低減を実現することが可能となり、しかも外枠の材料費の点からも、材料費を大幅に低減することが可能となる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、構造が簡単で、しかも分解性も良好であるため、リサイクルの観点から見ても環境にやさしい電動機を実現することができる効果を奏する。
また、本発明によれば、放熱性を大幅に向上して小形化、および高効率化を図った電動機を実現することができ、その結果電動機を用いたセット製品の小形化、軽量化、および低価格化を実現することができる効果を奏する。
また、本発明によれば、組立性を大幅に改善して、コスト低減を図った電動機を実現することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動機の一実施の形態である基本的な構造を示す断面図である。
【図2】本発明に係るインダクションモータ、シンクロナスモータ等の電動機の一実施
例である実際の構造を示す部分断面斜視図である。
【図3】本発明に係るインダクションモータ、シンクロナスモータ等の電動機の一実施
例である実際の構造を示す断面図である。
【図4】本発明に係る固定子コアの外周部を製造方法の一実施例を説明するための図で
ある。
【図5】本発明に係る外枠の締め付け構造を説明するための図である。
【図6】本発明に係るインダクションモータ用かご型回転子構造の一実施例を示す図である。
【図7】本発明に係る磁石モータ用磁石型回転子構造の一実施例を示す図である。
【図8】本発明に係るコイルエンド部を有する固定子の一実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る軸受保持部の一実施例を示す図である。
【図10】本発明に係るモータ構造を外側回転子構造電動機に適用した実施例を示す図である。
【符号の説明】
1a…固定子(外側固定子)、2a…固定子コア、3…回転子(内側回転子)、3a…かご型回転子、3b…磁石型回転子、5a、5b、5c…軸、4、4a〜4d…外枠、6a、6b、6c、6d…軸受保持部、8a、8b、8c…軸受、9a…ボルト、9b…ナット、10a…コイル、11…スロット、12…コア外周部(コア円環状部)、20…歯、25a…内径基準面、25b…外径基準面、30…テーパ形状(楔作用部)、32a、32b…テーパ形状(楔作用部)、35a、35b、35c、35d…嵌合部、36…溝部、37…側面(底面)、40a、40b、40c、40d…切り欠き部(逃がし部)、41…フィン、50…回転子(外側回転子)。

Claims (8)

  1. 固定子コアのスロットにコイルを挿着して構成される固定子と、
    該固定子の固定子コアの外周を包むように複数に分割された外枠と、
    軸心部に軸受を設け、前記固定子コアの両端部の内径基準面の各々に嵌合して芯合せされる嵌合部を有し、前記固定子の両側にはみ出したコイルエンド部分の各々を覆うように形成し、前記固定子コアの両側に装着される対なる軸受保持部と、
    該各軸受保持部の嵌合部を前記固定子コアの両端部の内径基準面に嵌合させて芯合せをして前記各軸受保持部を前記固定子コアの両側に装着して軸方向への締着作用による前記各軸受保持部の外周側側面と前記分割された外枠の両端との間の楔作用によって前記分割した外枠を径方向へ圧縮して各軸受保持部の嵌合部で前記両端部の内径基準面が支持された固定子コアの外周に密着させて固定する締着機構と、
    前記軸受保持部の各々に設けられた軸受によって回転自在に支持され、前記固定子コアの内径内に所望の間隙をもって回転可能に設置された回転子とを備えたことを特徴とする電動機。
  2. 前記回転子は、前記固定子の固定子コアの軸長より長くした軸長を有し、且つ前記各軸受保持部の嵌合部に対向する部分の外径を逃がす逃がし部を形成したことを特徴とする請求項1記載の電動機
  3. 前記締着機構は、楔作用として、外枠の両側に形成された軸心に向かって軸方向に拡がった第1の傾斜部と各軸受保持部の外周側側面に形成された軸心に向かって軸方向に拡がった第2の傾斜部とを係合させるべく、ねじ機構によって構成することを特徴とする請求項1または2記載の電動機。
  4. 前記各軸受保持部には、コイルエンド部分が挿入される溝が形成されていることを特徴とする請求項1または2または3記載の電動機。
  5. 前記溝内に樹脂が充填されることを特徴とする請求項4記載の電動機。
  6. 前記固定子は、巻回されたコイルを装着した歯の複数を円環状のコアに結合させて構成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の電動機。
  7. 前記回転子をかご型回転子によって構成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の電動機。
  8. 前記回転子を磁石型回転子によって構成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の電動機。
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