JP3678610B2 - エレベーターの乗場位置表示器及びその改修工法 - Google Patents
エレベーターの乗場位置表示器及びその改修工法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベーターの乗場に設置される位置表示器及びこれを改修する工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6〜図8は従来のエレベーターの乗場位置表示器の改修手順を示す図で、図6は既設の乗場位置表示器を示す図で、(A)は正面図、(B)は(A)のVIB−VIB線断面図、図7は幕板の加工図で、(A)は正面図、(B)は(A)のVIIB−VIIB線断面図、図8は新設の乗場位置表示器を示す図で、(A)は正面図、(B)は(A)のVIIIB−VIIIB線拡大断面図である。
【0003】
既設の乗場位置表示器3は、図6に示すように、幕板2の表面に配列された数字及び上下矢印からなる表示部3aと、幕板2の裏面に装着されたケース3bによって構成されている。
この既設の乗場位置表示器3を改修する場合は、図7に示すように、ケース3b部分を撤去し、幕板2に表示部3aを含む切欠き穴11をあけ、その側方にさら穴12及びきり穴13をあける。
【0004】
その後、図8に示すように、新設の乗場位置表示器のケース13を、さら穴12を挿通するさらねじ14により幕板2の裏側に締結し、新設の乗場位置表示器のカバー15を、きり穴13を挿通する化粧ねじ16によりケース13に締結する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のエレベーターの乗場位置表示器では、幕板2に切欠き穴11を加工して新設の乗場位置表示器を設置するようにしているため、次のような問題点がある。
(1) 切欠き穴11はサイズが大きく、また幕板2の裏面の補強も含めて加工する必要があり、加工に長時間を要し、施工コストも高くなる。
(2) 既設の外観仕様及び戸閉機構の取付状態によっては、幕板2の裏面の機器との干渉等で、加工の範囲が制約される場合がある。
【0006】
(3) 現地加工のため、既設幕板2の板厚が薄い場合、加工によって幕板2面のひずみ、切欠き穴11の端面のめくれ等が生じて、幕板2表面の見栄えに悪影響を与える。
(4) 乗場周囲の仕上げが石貼り(大理石等)の場合、加工に伴う振動により、仕上げ材である石が破損したり、落下したりする虞れがある。
(5) 幕板2の裏面が見えない状態で加工するため、作業者は加工可否の判断の責任を全面的に背負うことになる。
【0007】
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので、幕板部の加工時間が短縮でき、作業性も向上できるようにしたエレベーターの乗場位置表示器及びその改修工法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1発明に係るエレベーターの乗場位置表示器は、乗場出入口上部に設けられた既設の幕板の表面に係止具を固定し、この係止具に新設の位置表示器を係止して既設の位置表示器の表示部を隠ぺいするようにしたものである。
【0009】
また、第2発明に係るエレベーターの乗場位置表示器の改修工法は、乗場出入口上部の幕板の表面に係止具を固定するステップと、幕板に通線穴を貫通するステップと、既設の位置表示器に接続されていた電線を通線穴を通して新設の位置表示器に接続するステップと、電線が接続された新設の位置表示器を係止具に係止して既設の位置表示器の表示部を隠ぺいするステップとを備えたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図5はこの発明の第1及び第2発明の一実施の形態を示す図で、図1は既設の乗場位置表示器部分の正面図、図2は図1のII−II線拡大断面図、図3は図1の幕板部の拡大図、図4は新設の乗場位置表示器部分の正面図、図5は図4のV−V線拡大断面図であり、図中同一符号は同一部分を示す。
【0011】
図において、1はエレベーターの乗場出入口の両側部を構成する縦枠、2は乗場出入口の上部を構成し、縦枠1,1間を結合する幕板、3は幕板2に設置された既設の乗場位置表示器で、幕板2の表面に配置された数字及び上下矢印からなる表示部3a並びに幕板2の裏面に装着され発光体等が収納されたケース3bからなっている。4は幕板2を貫通する通線穴、5は幕板2の表面に複数個配置されたZ字状の係止具で、リベット6、溶接等で幕板2に固定されている。
【0012】
7は新設の乗場位置表示器で、図では7セグメントの発光体により数字を表示する表示体7aが示されている。8は係止具5に係止される掛け具、9は既設の乗場位置表示器3に使用されていた電線である。
【0013】
次に、この実施の形態による既設の乗場位置表示器3の改修作業について説明する。
図1〜図3に示すように、幕板2の表面に係止具5をリベット6で固定する、また、幕板2に通線穴4を貫通させる。そして、図5に示すように、既設の乗場位置表示器3の配線に使用されていた電線9を、通線穴4を通じて幕板2の表面側へ引き出して、新設の乗場位置表示器7に接続する。なお、幕板2周囲の構造により、電線9の引出し作業の間、ケース3bを一時的に取外しておく場合もある。
【0014】
次に、電線9が接続された新設の乗場位置表示器7を、掛け具8を係止具5に係止して幕板2に固定すれば、改修作業は完了する。改修後の状態を図4及び図5に示す。
このようにして、幕板2には係止具5を固定し、通線穴4を設けるだけで、加工は簡易であり、既設品の撤去も不要のため、施工時間を短縮し、施工コストを低減することが可能となる。また、幕板2の裏面の構造に左右されずに加工可能である。更に、改修に伴う振動・騒音が減り、作業性も向上する。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したとおりこの発明の第1発明では、乗場出入口上部に設けられた既設の幕板の表面に係止具を固定し、この係止具に新設の位置表示器を係止して既設の位置表示器の表示部を隠ぺいするようにしたので、加工は簡易で、施工時間を短縮し、施工コストを低減することができる。また、改修に伴う振動・騒音を減らし、かつ作業性を向上させることができる。
【0016】
また、第2発明では、乗場出入口上部に設けられた既設の幕板の表面に係止具を固定するステップと、この幕板に通線穴を貫通するステップと、既設の位置表示器に接続されていた電線を通線穴を通して新設の位置表示器に接続するステップと、電線が接続された新設の位置表示器を係止具に係止して既設の位置表示器の表示部を隠ぺいするステップとを備えたものである。
【0017】
これにより、加工は簡単で、施工時間を短縮し、施工コストを低減することができる。また、改修に伴う振動・騒音を減らし、かつ作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す既設の乗場位置表示器部分の正面図。
【図2】 図1のII−II線拡大断面図。
【図3】 図1の幕板部の拡大図。
【図4】 この発明の実施の形態1を示す新設の乗場位置表示器部分の正面図。
【図5】 は図4のV−V線拡大断面図。
【図6】 従来のエレベーターの乗場位置表示器の改修手順を示す図で、(A)は既設の乗場位置表示器の正面図、(B)は(A)のVIB−VIB線断面図。
【図7】 図6の幕板の加工図で、(A)は正面図、(B)は(A)のVIIB−VIIB線断面図。
【図8】 従来のエレベーターの乗場位置表示器の改修手順を示す図で、(A)は正面図、(B)は(A)のVIIIB−VIIIB線拡大断面図。
【符号の説明】
2 幕板、3 既設の乗場位置表示器、3a 表示部、3b ケース、4 通線穴、5 係止具、7 新設の乗場位置表示器、8 掛け具、9電線
Claims (2)
- 乗場出入口上部に設けられ既設の位置表示器が設置された既設の幕板と、この幕板の表面に固定された係止具と、この係止具に係止されかつ上記幕板の表面に設けられ上記位置表示器の表示部を隠ぺいする新設の位置表示器とを備えてなるエレベーターの乗場位置表示器。
- 乗場出入口上部に設けられ既設の位置表示器が設置された幕板の表面に係止具を固定するステップと、上記幕板に通線穴を貫通するステップと、上記既設の位置表示器に接続されていた電線を上記通線穴を通して新設の位置表示器に接続するステップと、上記電線が接続された新設の位置表示器を上記係止具に係止して上記既設の位置表示器の表示部を隠ぺいするステップとを備えてなるエレベーターの乗場表示器の改修工法。
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JP5920675B2 (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-18 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータの幕板組立体およびリニューアルエレベータの新設幕板の取付方法 |
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1999
- 1999-07-02 JP JP18957599A patent/JP3678610B2/ja not_active Expired - Fee Related
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