JP3678033B2 - エンジンの燃焼開始時制御方法 - Google Patents

エンジンの燃焼開始時制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの車両のエンジンの制御方法に関し、特に燃料カットの復帰やエンジンとモータとを車両の駆動力源として備えたハイブリット車やアイドリング時にエンジンを自動的に停止させておくアイドルストップ車におけるエンジン自動始動時に好適な車両のエンジン燃焼開始時制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンとモータとを車両の動力源として備えたハイブリット車におけるモータ走行中からエンジン自動始動に関する技術として例えば特開平6−17727号公報に記載された技術が知られている。この従来例は、車両の駆動系と直結されたモータにクラッチを介してエンジンが連結されており、モータ単独での走行からエンジンを始動させる際にはクラッチを接続させると共にモータの出力を大きくするように補正してエンジン始動時のショックの発生を防止するものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例はエンジン自動始動時にモータの出力の一部がエンジンを始動させるために消費されることによって車両駆動用トルクが落ち込む現象をモータの出力を増大させることにより補償するものであり、エンジン燃焼開始前後に発生するショックまでは十分に抑制できないという問題点がある。
【0004】
すなわち、上記従来例においてクラッチが接続されてエンジンが回転を開始した状況下では、エンジンは車両の走行に対し抵抗となる所請負のトルクを生じるが、この状態からエンジンの燃焼を開始するとエンジンは車両の走行に寄与する所謂正のトルクを生じるようになり、急激なトルク段差によるショックが発生するという問題点がある。
【0005】
このショックは車両の駆動系を通じて車体に伝わり乗員に不快感を与えることになりかねない。特にこのようなショック発生の原因となるエンジンの燃焼開始は、運転者の意識的な操作によって発生するものではないため上記のようなショックは運転者にとって大きく感じ易い。
【0006】
また、アイドルストップ車におけるエンジン自動始動時のショックはキー操作による始動時と大差ないが、運転者の意識的な操作によらない自動的なエンジン始動時のショックをことさら大きく感じてしまうという点では上述のハイブリッド車の場合と同様の問題がある。
【0007】
このような問題は、上述のようなハイブリット車に限らず、車両減速時にエンジンへの燃料供給をカットする装置が装着された車両において、燃料供給カット状態からの復帰時にも発生する。
【0008】
また、エンジンの燃焼開始時にエンジンの出力トルクをできるだけ抑制すれば上記ショックを低減することが可能であるが、単純にトルクを抑制しただけではエンジン燃焼開始直後の加速がスムーズに行なえない。そこで、燃焼開始直後にトルクを増大させ加速要求に対応させることが考えられるが、一時的にNOxが多量に発生してしまう所謂過渡NOxの問題がある。
【0009】
したがって、本発明の目的は、エンジンを回転させた状態でエンジンヘの燃料供給を開始してエンジンの燃焼を開始させる場合に、ショックの発生を抑制しながら加速性を確保し、また、過渡N0xを抑制することが可能なエンジンの燃焼開始時制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために本発明のエンジンの燃焼開始時制御方法は、エンジンを回転させた状態で、前記エンジンへの燃料の供給を開始して、前記エンジンの燃焼を開始させるエンジンの燃焼制御方法において、前記エンジンが、リーン空燃比で運転されるリーン運転モードと、前記リーン運転モードにおける空燃比より濃い空燃比で運転される通常運転モードとが切替え可能に構成され、前記リーン運転モードが、圧縮行程中に燃焼室に燃料を供給しリーン空燃比で運転される圧縮リーン運転モードであり、前記通常運転モードが、吸気行程中に前記燃焼室に燃料を供給し前記圧縮リーン運転モードにおける空燃比より濃い空燃比で運転されるモードであり、前記燃料供給開始時には、前記圧縮リーン運転モードを選択し、かつ、エンジン回転数が所定回転数以上で燃料を噴射すると共に、燃料供給開始時の燃料噴射時期と点火時期とを、エンジンの安定燃焼が可能な領域内でかつ正味平均有効圧力が低くなるタイミングとなるよう遅角して運転する。
本発明において、前記エンジンが、排気の一部を吸気系統に戻す排気再循環手段を備え、前記エンジンを前記圧縮リーン運転モードで駆動後の通常運転モードに切り換える前に前記排気再循環手段を駆動して前記燃焼室内に排気を加えてもよい。この場合、圧縮リーン運転モードから通常運転モードに切り換わった直後には、既に混合気内に排気の一部が導入されている。このため、リーン運転モードから通常運転モードに切換わった直後に一時的に生じる過渡NOxを抑制することが可能となる。
【0011】
エンジンの燃焼を開始する燃料噴射開始時に、リーン空燃比で運転されるリーン運転モードでエンジンが運転されるため、燃焼開始時のエンジンの出力トルクを抑制することが可能となる。このため、効率良く燃焼開始時のエンジンの出力トルクを抑制して、エンジンの燃焼開始時におけるショックの発生を抑制することが可能となる。
【0012】
また、リーン運転モードから通常運転モードに切り換えることで、車両の加速性も確保できる。好ましい態様としては、前記リーン運転モードでは、エンジンの圧縮行程中に燃料を噴射するのが望ましい。この場合、少量の燃料を噴射しても比較的燃料の濃い層が点火プラグの近傍に形成される層状燃焼が可能となり、より燃料の希薄な混合気でもエンジンの安定した燃焼が可能となる。このため、効率良く燃焼開始時のエンジンの出力トルクを抑制して、ショックの発生を効果的に抑制することが可能となる。
【0013】
さらに、燃焼開始時の点火時期と燃料噴射時期とのうち少なくとも一方を、
エンジンの安定燃焼域内でかつクランク軸から出力されるトルクが最大となる所謂MBT(Minimum Spark Advance for Best Torque )より遅い時期とするのが望ましい。この場合、エンジンの燃焼開始時に生じる出力トルクの急激な増減をより一層抑制することが可能となる。
【0014】
また、燃焼開始時の点火時期と燃料噴射時期とのうち少なくとも一方をリーン運転モード時のMBTより遅い時期とした場合には、リーン運転モードにおいて燃焼の開始後の時間の経過とともに、点火時期と燃料噴射時期とのうち少なくとも一方を徐々にMBTに近付けるように徐々に早めてやるのが望ましい。この場合、燃焼開始から徐々に出力トルクが増加することとなって、出力トルクの急激な変化をより抑制することができる。
【0015】
また、エンジンの燃焼開始後は、点火時期を徐々に早めて出力トルクを増大させた後、通常運転モードに切り換えるが望ましく、この場合は車両の加速応答性が高い状態にスムーズに移行することができる。したがって、加速する際などにアクセルペダルを操作してからの反応が向上して、ドライバに与える違和感を抑制することが可能となる。
【0016】
さらに、リーン運転モードから通常運転モードに切り換えた直後には、点火時期を通常運転モードのMBTより遅い時期とするのが望ましい。この場合、
通常運転モードに切換わった直後のエンジンの出力トルクを抑制することとなって、リーン運転モードから通常運転モードに切り換える際のトルクの比較的急激な増減をより一層確実に抑制することが可能となる。
【0017】
また、リーン運転モードから通常運転モードに切り換えると同時または切り換える前に排気循環手段を駆動させることによりNOxの発生を抑制することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。
【0019】
内燃機関としてのエンジンとモータとを組合わせて走行する車両、所謂ハイブリット車1は、図1に示すように、火花点火式のエンジン2と、モータ及び発電機として機能するモータ/ジェネレータ3と、駆動輪としての車輪4,4と、アクセル開度検出手段5と、車速検出手段6と、エンジン回転数検出手段7と、クランク角検出手段16と、キースイッチ22と、制御手段としてのECU(Electronic Control Unit )8などを備えている。
【0020】
エンジン2は、その燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射手段としてのインジェクタ10と、排気再循環手段としてのEGR装置15などを備えている。インジェクタ10は、エンジン2の燃焼室内に直接燃料を噴射可能に構成されている。インジェクタ10は、燃料の単位時間当たり噴射量が略一定となる構成となっており、ECU8などから噴射時間を制御されることによって、燃焼室内に噴射する燃料量を制御する。
【0021】
EGR装置15は、排気を一部を抽気し、この排気を吸気ポートなどの吸気系統の通路内に戻す機能を有している。EGR装置15は、ECU8によって図示しないEGRバルブの作動が制御され排気の一部を吸気系統の通路内に戻すタイミングなどが制御させるようになっている。
【0022】
エンジン2は、圧縮行程中に燃焼室内にインジェクタ10から比較的少量の燃料が直接噴射されて所定のリーン空燃比(30〜50)で運転されるリーン運転モードとしての圧縮リーン運転モードと、吸気行程中に燃焼室内に燃料が供給されて所定のリーン空燃比(20〜23)で運転される吸気リーンモードと、吸気行程中に燃焼室内に燃料が供給されてリッチまたは理論空燃比(12〜14.7)で運転される通常運転モードと、が切替え可能に構成されている。
【0023】
また、エンジン2には、点火装置9が設けられており、前述のECU8によって、その作動時期が制御されることによって、エンジン2の点火時期が制御される。
【0024】
エンジン2は、その出力軸11が、クラッチ12を介してモータ/ジェネレータ3と接続している。クラッチ12は、前述のECU8によりその作動が制御されエンジン2とモータ/ジェネレータ3との間の動力の伝達を接離する。
エンジン2及びモータ/ジェネレータ3は、デファレンシャルギヤ13などを介して車軸14及び左右一対の車輪4,4と接続している。
【0025】
また、モータ/ジェネレータ3とデファレンシャルギヤ13との間には発進クラッチ21が設けられており、発進クラッチ21は、通常は接状態にありエンジン2運転中の停車時や停車中のエンジン2始動時には断状態とされる。車輪4,4、デファレンシャルギヤ13及び車軸14は、本明細書に記した駆動系部材をなしている。
【0026】
モータ/ジェネレータ3は、電気モータと発電機との双方の機能を有しており、電気モータとして機能する際にはデファレンシャルギヤ13と車軸14などを介して車輪4,4を駆動するとともに、発電機として機能する際にはエンジン2または車軸14などから伝達される駆動力を用いて発電を行って、図示しないバッテリを充電する。
【0027】
アクセル開度検出手段5は、アクセルペダルのオン・オフ操作及び操作量を検出して、ECU8に向ってアクセル開度信号Acを出力する。車速検出手段6は、車輪4などの回転などを検出可能な周知の車速センサなどであって、ECU8に向って車速信号Vsを出力する。エンジン回転数検出手段7は、エンジン2のクランク軸の回転数を検出して、ECU8に向ってエンジン回転数信号Neを出力する。クランク角検出手段16は、クランク軸の角度とカム軸の角度とから720度の範囲内のエンジン2のクランク角を検出し、ECU8にクランク角信号Caを出力する。また、キースイッチ22は運転者のキー操作によるエンジン始動要求信号Kyを検出する。
【0028】
ECU8は、前述した信号Ac,Vs,Ne,Ca,Kyなどに基いて、モータ/ジェネレータ3、点火装置9、クラッチ12、発進用クラッチ21、インジェクタ10及びEGR装置15などの動作を制御する。
【0029】
まず、エンジン2に対する始動制御の概要を説明すると、ECU8は、キースイッチ22の操作に基づいてエンジンの始動要求がなされた場合、すなわち運転者の意志により始動が要求された場合は、エンジンの始動性を優先してエンジンを通常運転モードで始動させる。また、キースイッチ22の操作によらずECU8がエンジン始動を自動的要求する場合、すなわち、運転者の意識的な操作によらず自動的にエンジンを始動させる場合は、始動時のショック抑制を優先して圧縮リーン運転モードでエンジンを始動させる。
【0030】
続いて、自動的にエンジンを始動させる場合の詳細について説明する。
【0031】
ECU8は、ハイブリット車1がモータ/ジェネレータ3単独で走行可能な際や、エンジン2が作動中でも減速する際や下り坂を走行する際は、エンジン2の燃焼室内への燃料噴射を停止するようインジェクタ10を制御する。ECU8は、インジェクタ10からの燃料噴射を停止した状態ではエンジン2をクラッチ12により駆動系部材から切り放す。そして、エンジン2を停止させた状態でモータ/ジェネレータ3の出力のみ用いて走行する。このモータ/ジェネレータ3単独での走行状態で、例えばアクセルペダルが操作されモータ/ジェネレータ3の出力以上の加速が要求されると、エンジン2をクラッチ12により駆動系部材に接続し、燃焼室内への燃料の供給を開始するよう、インジェクタ10を制御するとともに点火装置9を作動させてエンジン2を始動させる。
【0032】
ECU8は、燃焼室内への燃料噴射を開始する際には、エンジン2を前述した圧縮リーン運転モードで運転する。このとき、ECU8は、燃料の噴射時期と点火時期とのうち少くとも一方を、後述するMBT進角と比較して遅らせるようになっている。本実施形態において、ECU8は、図2に示すように、燃料の噴射時期と点火時期との両方とも遅らせて、インジェクタ10及び点火装置9を制御する。
【0033】
図2において、横軸は、燃料噴射の終了時期を示しており、図中の左に向うにしたがって噴射終了時期が遅くなっているとともに右に向うにしたがって噴射終了時期が早くなっている。縦軸は、点火時期を示しており、図中の下方に向うにしたがって点火時期が遅くなっているとともに上方に向うにしたがって点火時期が早くなっている。これらの噴射終了時期と点火時期とは、クランク軸の回転角度を示している。
【0034】
また、図2において、曲線Pe1,Pe2,Pe3,Pe4は、エンジン2の出力トルクに対応する正味平均有効圧力を示している。これらの曲線Pe1,Pe2,Pe3,Pe4は、順に大きくなっている。
【0035】
図2中の二点鎖線Pで包囲した領域Rは、圧縮リーン運転時のエンジン2が失火することなく安定して燃焼する領域を示しており、この領域Rの外側の領域は、エンジン2が失火して安定した燃焼が困難な領域となっている。
【0036】
ECU8は、エンジン2を始動させる際には、図3に示すように、まずアクセルペダルなどが操作されてアクセル開度検出手段5からアクセル開度信号Acが入力してクラッチ12がエンジン2とモータ/ジェネレータ3との間の動力の伝達を接続する。このクラッチ12の動力の伝達を接続するとエンジンのクランク軸は車軸14などの車両の駆動系部材及びモータ/ジェネレータ3とともに回転する。
【0037】
クラッチ12の接続により、エンジン回転数が上昇を開始してエンジン回転数信号Neが例えば1500rpmなどの所定回転数Nを超えると、エンジン2の安定した燃焼が可能な領域R内でかつ噴射終了時期と点火時期とが最小値近傍となる比較的遅い所定の遅角位置としての図2中の正味平均有効圧力が低い点D1で示すタイミングでインジェクタ10が噴射可能な最小噴射量Qの燃料を噴射して点火する。
【0038】
その後、燃料噴射時期及び点火時期を徐々に早める。時間の経過とともに前記点D1で示したタイミングより早い図2中の点D2に示すタイミングに燃料噴射時期及び点火時期を移行させ、さらに時間の経過とともに早い図2中の点D3に示すタイミングで燃料を噴射して点火する。そして、燃料噴射時期及び点火時期を進角させる過程では、正味平均有効圧力が徐々に高くなりエンジン2の出力トルクが徐々に上昇することになる。
【0039】
なお、図2中に示す点D3は、圧縮リーン運転時のエンジン2のクランク軸から出力されるトルクが最大となる最小点火進角所謂MBT(Minimum Spark Advance for Best Torque )進角となるタイミングを示している。
【0040】
このように、ECU8は、エンジン2の燃焼を開始する燃料供給開始時の燃料噴射時期に対応する燃料噴射終了時期と点火時期とを、点D1で示すようにMBT進角より遅れた所定の遅角位置となるタイミングとしている。
【0041】
その後、ECU8は、インジェクタ10から燃焼室内に燃料をエンジン2の吸気行程中に噴射する通常運転モードに切替える。空燃比の濃い通常運転モード切替え時は、結果的にインジェクタ10から噴射される燃料量を増加して出力トルクが増加する要因となるが、これと共に点火時期を通常運転モードのMBT進角より所定の遅角位置に遅らせるので、出力トルクの急増が抑制される。さらにその後は噴射量を増大させると共に、点火時期を進角させて出力トルクを上昇させる。また、ECU8は、通常運転モードに移行する直前に、EGR装置15を作動させる。通常運転モードで燃焼させる混合気内には、排気が導入されることとなっている。
【0042】
なお、アクセルペダルが踏込まれてから燃料噴射量を増大させるまでの遅れ時間(図3中のT)は、1秒以内で応答性が問題になることはなく、この間、
図3にも示すように出力トルクは最初は極低トルクで、その後、徐々に増大するので、ショックの発生を抑制しながらスムーズな加速性が得られる。
【0043】
図4は、エンジン2の燃焼条件を変化させた場合において、吸気管内圧力の変化に対するエンジン2の出力トルクに対応する平均有効圧力の変化を測定した結果を示す。
【0044】
その測定においては、図4中に黒四角で示す本実施形態(以下本発明品と呼ぶ)に記載したECU8の燃焼制御方法によってエンジン2を燃焼させた場合と、比較例AないしDのそれぞれの場合の平均有効圧力を測定した。
【0045】
図4中に実線で示す比較例Aは、エンジン2への燃料供給が停止されクラッチ12が接続されてエンジン2が回転したとき(エンジン2がモータリング状態のとき)の平均有効圧力を示している。図4中に白丸で示す比較例Bは、燃焼室内の混合気が理論空燃比所謂ストイキオとなる量の燃料を噴射かつ点火時期をMBT進角としたときの平均有効圧力を示している。
【0046】
図4中に黒丸で示す比較例Cは、ストイキオの混合気となる量の燃料を噴射しかつ点火時期をエンジン2の安定燃焼が可能な領域R内で遅らせた所謂点火リタードしたときの平均有効圧力を示している。図4中に三角で示す比較例Dは、エンジン2の吸気行程中に燃料を噴射する前述した吸気リーン運転モードで運転しかつ点火リタードを行った際の平均有効圧力を示している。
【0047】
図4によれば、本発明品は、比較例A(燃焼開始前の状態に相当)との差が、比較例BないしDなどと比較して、約1/4から1/2近くになっている。
このため、本発明品は、例えばモータ/ジェネレータ3の出力のみで走行した状態から、加速するためにアクセルペダルなどを操作してエンジン2の燃焼を開始する際のエンジン2の出力トルクの段差を抑制できることが明らかである。
【0048】
本実施形態によれば、通常運転モードに切り換える直前に、EGR装置15を駆動する。このため、通常運転モードに切換わった直後に既に混合気中に排気が加わっている。このため、通常運転モードに切換わった直後に生じる過渡NOxを抑制することが可能となる。
【0049】
また、ハイブリット車1においてモータ/ジェネレータ3の出力のみで走行した状態から、エンジン2の燃焼を開始する際のエンジン2の出力トルクを抑制できるので、燃焼開始前後のトルクの段差を抑制してショックの発生を抑制することが可能となる。
【0050】
エンジン2の圧縮行程において最小量の燃料を噴射しかつ点火時期を遅らせて燃焼を開始した後、リーン運転モードにおいて徐々に燃料噴射時期と点火時期とを早めてやって、エンジン2が出力する出力トルクを増大させる。そして、このリーン運転モードから、理論空燃比またはリッチ空燃比の通常運転モードに切り換えるので、エンジン2の燃焼開始後にスムーズに加速に移行することが可能となる。このため、加速する際などの応答特性を改善することとなって、ドライバなどに与える違和感を抑制することが可能となる。
【0051】
さらに、リーン運転モードから通常運転モードに切り換える際に、点火時期をリタードさせて、エンジン2の出力トルクを抑制する。このため、通常運転モードに切り換える際に生じるトルク変動を抑制することが可能となり、乗員などに与える軽いショックをより一層抑制することが可能となる。
【0052】
前述した実施形態では、エンジン2と、モータ/ジェネレータ3とを備えだ所謂ハイブリッド車1について記載しているが、本発明はハイブリッド車に限らす、例えば通常の車両で減速走行中や下り坂走行中に燃料噴射を一時的に停止するものにおいて、燃料の噴射を再開する際に用いることもできる。
【0053】
前述した実施形態では、EGR装置15を通常運転モードに切り替わる直前に駆動しているが、EGR装置15を通常運転モードに切り替わると同時に駆動させてもよい。
【0054】
また、前述した本発明では、燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴射形のエンジンに限定されることなく、前述したリーン運転モードと通常運転モードとが切り換え可能な所謂リーンバーンエンジンを備えた車両の燃料制御方法にも適用出来ることは言うまでもない。また、燃焼開始時の運転モードを吸気リーン運転モードとしても良い。
【0055】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、リーン運転モードで燃焼を開始させることによりエンジン燃焼開始時におけるショックの発生を抑制できる。請求項2に記載した発明によれば、燃焼開始後にリーン運転モードから通常運転モードに切り換えると同時または切り換える前に排気再循環を行うので、通常運転モードに切り換わった直後に生じる過渡NOxを抑制しながら加速性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのハイブリット車の構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の燃焼開始時の燃料噴射時期と点火時期との関係を示す図。
【図3】同実施形態の燃焼開始時の処理の流れを示すタイムチャート。
【図4】同実施形態のエンジンと比較例との平均有効圧力を示す図。
【符号の説明】
1…ハイブリット車(車両)
2…エンジン
4…車輪(駆動系部材)
13…デファレンシャルギヤ(駆動系部材)
14…車軸(駆動系部材)
15…EGR装置(排気再循環手段)

Claims (2)

  1. エンジンを回転させた状態で、前記エンジンへの燃料の供給を開始して、前記エンジンの燃焼を開始させるエンジンの燃焼制御方法において、
    前記エンジンが、
    リーン空燃比で運転されるリーン運転モードと、
    前記リーン運転モードにおける空燃比より濃い空燃比で運転される通常運転モードと、が切替え可能に構成され、
    前記リーン運転モードが、圧縮行程中に燃焼室に燃料を供給しリーン空燃比で運転される圧縮リーン運転モードであり、前記通常運転モードが、吸気行程中に前記燃焼室に燃料を供給し前記圧縮リーン運転モードにおける空燃比より濃い空燃比で運転されるモードであり、
    前記燃料供給開始時には、前記圧縮リーン運転モードを選択し、かつ、エンジン回転数が所定回転数以上で燃料を噴射すると共に、燃料供給開始時の燃料噴射時期と点火時期とを、エンジンの安定燃焼が可能な領域内でかつ正味平均有効圧力が低くなるタイミングとなるよう遅角して運転することを特徴とするエンジンの燃焼開始時制御方法。
  2. エンジンを回転させた状態で、前記エンジンへの燃料の供給を開始して、前記エンジンの燃焼を開始させるエンジンの燃焼制御方法において、
    前記エンジンが、
    リーン空燃比で運転されるリーン運転モードと、
    前記リーン運転モードにおける空燃比より濃い空燃比で運転される通常運転モードと、が切替え可能に構成され、
    前記リーン運転モードが、圧縮行程中に燃焼室に燃料を供給しリーン空燃比で運転される圧縮リーン運転モードであり、前記通常運転モードが、吸気行程中に前記燃焼室に燃料を供給し前記圧縮リーン運転モードにおける空燃比より濃い空燃比で運転されるモードであり、
    前記エンジンが、排気の一部を吸気系統に戻す排気再循環手段を備え、
    前記燃料供給開始時には、前記圧縮リーン運転モードを選択し、かつ、エンジン回転数が所定回転数以上で燃料を噴射すると共に、
    前記エンジンを前記圧縮リーン運転モードで駆動後の通常運転モードに切り換える前に前記排気再循環手段を駆動して前記燃焼室内に排気を加えることを特徴とするエンジンの燃焼開始時制御方法。
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