JP3678031B2 - 通信用アンテナを備えた電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LANによるデータ通信機能が搭載された投写型表示装置等の電子機器に関するものである。
【0002】
詳しくは、装置の大型化、複雑化等を招くことなく、通信用アンテナが組み込まれた投写型表示装置等の電子機器に関するものである。また、本発明は、装置の大型化、複雑化等を招くことなく、通信用アンテナからのノイズを防止する機構が組み込まれた投写型表示装置等の電子機器に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
近年、無線LANによるデータ通信が可能な電子機器の開発が盛んに行われている。このような電子機器を用いれば、10BASE−T等のLAN接続用ケーブルを用いることなく、ホストコンピュータとの間でデータ通信を行うことができる。このため、ケーブル配線の煩わしさがなく、また、電子機器の携帯性も向上する。
【0004】
ここで、例えば、高速LANの中継器を各居室の天井に配置して、投写型表示装置を無線により中継器に接続可能なシステムを構築すれば、高速LANに接続されたパソコン等からのデータを投写型表示装置で投写できる。
【0005】
投写型表示装置の利用形態を考えれば、今後、装置とホストコンピュータを1対1で接続した状態で利用されることは稀になり、上記のようなシステムとして利用されることが主流になると予測される。このため、投写型表示装置に無線LANによるデータ通信機能を予め搭載しておく必要性が高い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、投写型表示装置等の電子機器にデータ通信用のアンテナを組み込むと、その分、装置の大型化、複雑化、それに伴う製造コスト高を招き、装置の小型、低コスト化の要請に反してしまう。
【0007】
また、アンテナは周囲へのノイズ発生源にもなってしまうので、アンテナからのノイズ発生を防止するための機構を装置に組み込む必要がある。かかる機構の組み込みも、装置の大型化、複雑化、それに伴う製造コスト高を招き、装置の小型、低コスト化の要請に反してしまう。
【0008】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、装置の大型化、複雑化、それに伴うコスト高を招くことなく、通信用のアンテナが組み込まれた投写型表示装置等の電子機器を提案することにある。
【0009】
また、本発明の課題は、装置の大型化、複雑化、それに伴うコスト高を招くことなく、通信用のアンテナからのノイズ発生を防止する機構が組み込まれた投写型表示装置等の電子機器を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、光源と、この光源から射出された光束を変調する光変調素子と、この光変調素子によって変調された光束を拡大投写する投写レンズユニットとを備えた投写型表示機構を有している電子機器であって、無線通信用アンテナと、この無線通信用アンテナで受信したデータを処理する無線通信用制御回路と、この無線通信制御回路を内蔵した機器ケースと、をさらに有し、前記無線通信用アンテナは、前記機器ケースの前側端面から前方に突出している前記投写レンズユニットの円筒状の先端部分に配置されていることを特徴としている。
【0011】
本発明によれば、電子機器の機器ケースにおける突出部分あるいは突出可能部分を通信用アンテナの配置位置として利用している。従って、機器ケースの外面にアンテナを単に取り付ける場合に比べて、装置の大型化、複雑化、コスト高を招くことなく、通信用アンテナを組み付けることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して無線LANシステムを構築可能な本発明を適用した投写型表示装置の例を説明する。
【0027】
(無線LANシステムの全体構成)
図1は本例の投写型表示装置が端末として接続されている画像投写用の無線LANシステムの概念図である。画像投写用の無線LANシステム1は、高速LAN(光ファイバによる2.4Gbpsのパケット通信)2と、事務室等の天井に配置された中継器3と、投写型表示装置10とを有している。投写型表示装置10は無線により中継器3を介して高速LAN2に接続可能であり、当該高速LAN2上に接続されたパソコンや、インターネット4に接続されたパソコンからの画像データを受け取り、当該画像データに基づいた画像をスクリーン6に投写可能である。
【0028】
(投写型表示装置の構成)
図2および図3は、それぞれ、投写型表示装置を上面側から見た場合の外観斜視図、および下面側から見た場合の外観斜視図である。これらの図に示すように、投写型表示装置10は直方体形状をした外装ケース11を有し、この外装ケース11の装置前面からは投写レンズユニット19の先端側の円筒状部分191が突出している。外装ケース11は、基本的には、装置上面を覆うアッパーケース12と、装置底面を規定するロアーケース13と、装置の背面部分を覆うリアケース14とから構成されている。
【0029】
アッパーケース12は、その上面部分の前方側における左右の隅部分に、多数の連通孔121R、121Lを備えており、これらの連通孔121R、121Lの間には、投写型表示装置10の画質やピント等を調整するための操作スイッチ122が設けられている。また、アッパーケース12の右側の側面部分には取手125が取り付けられている。さらに、アッパーケース12の前側の端面部分における左下側位置には、リモートコントローラ(図示せず)からの光信号を受信する受光部123が形成されている。
【0030】
ロアーケース13の底面部分には、内部に収納される光源ランプユニット17を交換するためのランプ交換蓋131と、装置内部を冷却するための空気取入口132が形成されたエアフィルタカバー133が取り付けられている。
【0031】
また、ロアーケース13の底面部分において、その前端の略中央には、フット134Cが取り付けられ、その後端の左右の隅にはフット134R、134Lが取り付けられている。前側のフット134Cは、外装ケースの前側端面に設けられたレバー124を上側に引き上げることにより、回動機構135によって回動し、その前方側がロアーケース13の底面部分から所定の距離だけ離れた位置まで突出する。後ろ側のフット134R、134Lは、底面部分からの突出長さを調整可能なものであり、一方向に回転することにより所望の突出位置に固定でき、逆向きに回転することにより、伸縮自在となるものである。フット134Cの回動量、およびフット134R、134Lの長さを調整することにより、スクリーンに形成される画像の位置を調整することが可能である。
【0032】
リアケース14には、外部電力供給用のACインレット141、各種の入出力端子群142が配置されている。ACインレット141と入出力端子群142の間には装置内部の空気を排出する排気口143が形成されている。
【0033】
次に、図4および図5は投写型表示装置10の内部構成を示す斜視図であり、図6は投写型表示装置の概略の断面構成図である。これらの図に示すように、外装ケース11の内部には、電源ユニット16、光源ランプユニット17、光学ユニット18、ドライバボードおよびメインボード等の複数の回路基板が配置されている。
【0034】
電源ユニット16は、投写レンズユニット19の両側に配置された第1、第2の電源ブロック16A、16Bで構成されている。電源ブロック16Aは、ACインレット141を通して得られる電力を変圧して主に第2の電源ブロック16Bおよび光源ランプユニット17に供給するものである。この電源ブロック16Aはトランス(変圧器)、整流回路、平滑回路、電圧安定回路等を備えている。
第2の電源ブロック16Bは、第1の電源ブロック16Aから得られる電力をさらに変圧して供給するものである。第2の電源ブロック16Bは、第1の電源ブロック16Aと同様に、トランス等の各種の回路を備えている。第2の電源ブロック16Bで変圧した電力は光学ユニット18の下側に配置された電源回路基板20、各電源ブロック16A、16Bに隣接配置された第1、第2の吸気ファン21A、21Bに供給される。
【0035】
電源回路基板20上の電源回路では、第2の電源ブロック16Bからの電力を基にして主にメインボード22の制御回路駆動用の電力を作り出すと共に、その他の低電力部品用の電力を作り出している。
【0036】
各電源ブロック16A、16Bは、アルミ等の導電性を有するカバー部材161A、161Bを備えている。各カバー部材161A、161Bには、アッパーケース12の連通孔121R、121Lに対応する位置に音声出力用のスピーカ162R、162Lが設けられている。
【0037】
光源ランプユニット17は、光源ランプ171およびリフレクタ172からなる光源装置173と、この光源装置173を収納するランプハウジング174を有している。光源ランプユニット17は、下ライトガイド902と一体形成された収容部9021で覆われており、前述したランプ交換蓋131から取り出せるように構成されている。
【0038】
収容部9021の後方には、リアケース14の排気口143に対応した位置に一対の排気ファン25が左右に配列されている。これらの排気ファン25によって第1〜第3の吸気ファン21A〜21Cで吸引された冷却用空気を収容部9021近傍に設けられた開口部からその内部に導き入れると共に、この冷却用空気で光源ランプユニット17を冷却した後、その冷却用空気を排気口143から排気している。
【0039】
光学ユニット18は、光源ランプユニット17から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成するユニットである。光学ユニット18は、照明光学系32、色分離光学系33、変調系34、およびプリズムユニット35とから構成されている。変調系34およびプリズムユニット35以外の光学ユニット18の光学素子は、上下のライトガイド901、902の間に上下に挟まれて保持された構成となっている。これらのライトガイド901、902は一体とされて、ロアーケース13に固定ネジにより固定されている。また、これらのライトガイド901、902は、プリズムユニット35の側に同じく固定ネジにより固定されている。プリズムユニット35は、ダイキャスト板である厚手のヘッド板903の裏面側に固定ねじによって固定されている。このベッド板903の前面には、投写レンズユニット6の基端側が同じく固定ねじによって固定されている。
【0040】
光学ユニット18の上方には、変調系34を駆動制御するためのドライバボード40が配置されている。このドライバボード40の上方には、スタッドボルトを介して離間した状態にLANボード50が積層配置されている。これらのボード40、50は、互いに対応する位置に設けられたコネクタにより電気的に接続されている。
【0041】
光学ユニット18の側方にはメインボード22が配置されている。このメインボード22は、投写型表示装置10全体を制御する制御回路が形成されたものである。メインボード22は、前述のドライバボード40、LANボード50、操作スイッチ122と電気的に接続されている他、入出力端子群143が設けられたインターフェース基板28およびビデオ基板29と電気的に接続されている。また、コネクタ等を介して電源回路基板20に接続されている。メインボード22の制御回路は電源回路基板20上の電源回路で作られた電力によって駆動される。
【0042】
図7は投写型表示装置10における光学ユニット18の光学系を示す概略構成ズである。光学ユニット18は、光源ランプユニット17からの光束Wの面内照度分布を均一化する照明光学系32と、この照明光学系32からの光束Wを、赤、緑、青の3色の色光束に分離する色分離光学系33と、各色光束R、G、Bを画像情報に応じて変調する変調系34と、変調後の各色光束を合成するプリズムユニット35を備えている。
【0043】
照明光学系32は、光源ランプユニット17から射出された光束Wを光軸1aを装置前方に向けて折り曲げる反射ミラー321と、この反射ミラー321を挟んで配置される第1のレンズ板322および第2のレンズ板323とを備えている。
【0044】
第1のレンズ板322は、マトリクス状に配置された複数の矩形レンズを有しており、光源ランプユニット17から射出された光束を複数の部分光束に分離し、各部分光束を第2のレンズ板323の近傍で集光させる。
【0045】
第2のレンズ板323は、第1のレンズ板322と同様に、マトリクス状に配置された複数の矩形レンズを有しており、第1のレンズ板322から射出された各部分光束を、変調系34を構成する液晶ライトバルブ34R、34G、34B上に重畳させる機能を有している。
【0046】
色分離光学系33は、青緑反射ダイクロイックミラー331と、緑反射ダイクロイックミラー332と、反射ミラー333から構成される。まず、青緑反射ダイクロイックミラー331は、照明光学系32から射出された光束Wのうち、赤色光束Rを透過させると共に、青色光束Bおよび緑色光束Gを直角に反射する。
青緑反射ダイクロイックミラー331を透過した赤色光束Rは、反射ミラー333で直角に反射されて、赤色光束Rの出射部334からプリズムユニット35の側に出射される。一方、青緑反射ダイクロイックミラー331を反射した青色光束Bおよび緑色光束Gは緑反射ダイクロイックミラー332に達する。
【0047】
緑反射ダイクロイックミラー332は、青色光束Bを透過させると共に、緑色光束Gを直角に反射する。このミラー332で反射された緑色光束Gは、当該光束Gの出射部335からプリズムユニット35の側に出射される。一方、緑反射ダイクロイックミラー332を透過した青色光束Bは、当該光束Bの出射部336から導光系37の側に出射される。
【0048】
色分離光学系33の赤色光束R、緑色光束Gの出射部334、335の出射側には、それぞれ集光レンズ41、42が配置されている。赤色光束Rおよび緑色光束Gは対応する集光レンズ41、42によって平行化される。平行化された赤色光束R、緑色光束Gは、入射側偏光板45R、45Gを通って液晶ライトバルブ34R、34Gに入射して変調され、各色光に対応した画像情報が付与される。すなわち、これらの液晶ライトバルブ34R、34Gは、ドライバボード40によって画像情報に応じたスイッチング制御されて、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。
【0049】
一方、赤色光束Bは、導光系37を介して対応する液晶ライトバルブ34Bに導かれ、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。尚、液晶ライトバルブ34R、34G、34Bとしては、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものを採用することができる。
【0050】
導光系37は、青色光束Bの出射部336の出射側に配置された集光レンズ371と、入射側反射ミラー372と、出射側反射ミラー373と、これらの反射ミラーの間に配置された中間レンズ374と、液晶ライトバルブ34Bの手前側に配置された集光レンズ375とから構成されている。集光レンズ375から出射された青色光束Bは、入射側偏光板45Bを通って液晶ライトバルブ34Bに入射して変調される。
【0051】
次に、各液晶ライトバルブ34R、34G、34Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、出射側偏光板46R、46G、46Bを通ってプリズムユニット35に入射され、ここで合成される。そして、このプリズムユニット35によって合成されたカラー画像が投写レンズユニット19を介して所定の位置にあるスクリーン6に拡大投写される。
【0052】
(通信用アンテナの構成)
投写型表示装置10には、無線LANによるデータ通信を行うための通信機能がLANボード50に搭載されている。
【0053】
図8にはLANボード50の基板面を模式的に示してある。この図に示すように、LANボード50の基板面50aには、無線通信用アンテナ52と、この無線通信用アンテナ52で受信したデータを処理する無線通信用制御回路53とが配置されており、これらにより無線LANによるデータ通信が可能となっている。無線通信用制御回路53は複数のIC51a〜51dから構成されている。
【0054】
本例の無線通信用アンテナ52はパターン印刷によって形成されたアンテナ回路である。
【0055】
また、本例の無線通信用アンテナ52の配置位置は次のようになっている。まず、無線通信用制御回路53に隣接する位置に形成されている。また、LANボード50において光源ユニット17から最も離れた位置である、基板面50aの左端部分に形成されている。さらに、LANボード50において、最も高速で動作するIC、本例ではメインボード22に搭載されたCPU(図示せず)からも最も離れた位置に形成されている。
【0056】
図9(A)は無線通信用アンテナ52とその周辺部分を拡大して示す断面図である。図2および図9(A)に基づいて無線通信用アンテナ52とその周辺部分の構造を説明する。
【0057】
アッパーケース12は、その内面12aのほぼ全体に亘り、電磁シールド層としてのメッキ層61が形成され、このメッキ層61によって装置内部への電磁ノイズの侵入、および装置外部への電磁ノイズの放射を防止している。しかしながら、本例では、無線通信用アンテナ52に対峙しているアッパーケース内面部分にはメッキ層が形成されていない無メッキ領域55が形成されており、この無メッキ領域55を介して、無線LANによるデータ通信で用いられる2.4GHz帯の電波を送受信できるようになっている。換言すると、この無メッキ領域55が電波通過領域として機能している。
【0058】
ここで、本例では、電波通過領域である無メッキ領域55の平面形状は約3.5cm角の正方形とされている。このような寸法にする理由は次の通りである。2.4GHzの電波を通過させるためには正方形の一辺の長さを約3.125cm以上にする必要がある。これに対して、電磁ノイズとなる1GHz以下の電波を通過させないようにするためには、正方形の一辺の長さを、その波長λ(約7.5cm)よりも小さな寸法にする必要がある。これらを勘案して、本例では、正方形の無メッキ領域55の一辺の長さを約3.5cmとすることにより、約1GHz以下の電波が外部にノイズとして放出されることを防止しているのである。さらに、本例では、正方形の無メッキ領域55が形成されているアッパーケースの内面12aの部分には、電磁ノイズとなる1GHz以下の電波を吸収可能な電波吸収用シート57が貼り付けられている。
【0059】
(投写型表示装置10により得られる効果)
このように、投写型表示装置10では、装置内部に配置されているLANボード表面に無線通信用アンテナ52が印刷されている。従って、装置外部等に、アンテナを取り付ける場合とは異なり、通信用アンテナを組み付けるに当たり、装置寸法の増加、製造コストの増加等を招くことがない。
【0060】
また、装置内蔵の基板に形成した通信用アンテナに対峙している外装ケース11に電波通過領域としての無メッキ領域を形成すると共に、当該無メッキ領域55の大きさを、電磁ノイズとなる1GHz以下の電波が実質的に通過不可能な大きさに設定している。よって、外部に電磁ノイズが放出されることを防止するためのEMI対策用の機構を、装置の大型化、複雑化、およびコスト高を招くことなく、実現できる。
【0061】
これに加えて、本例では、当該電波通過領域として無メッキ領域に、電波吸収用シート57が貼り付けられているので、当該領域を介してのノイズ漏れを確実に防止できる。
【0062】
さらに、本例の投写型表示装置10では、無線通信用アンテナ52は、基板面上において、無線通信用制御回路53に隣接し、光源ユニット17および最も高速で動作するメインボード22上のCPU(図示せず)からも最も離れた位置に配置されている。この結果、当該アンテナ52に対峙している無メッキ領域55も、光源ランプユニット17および高速ICから離れた位置とされる。従って、アンテナ52に対して当該無メッキ領域55を通って送受される電波が、光源ランプユニット17や最高周波数で動作するCPUからのノイズの影響を受け、電波の送受信性能が劣化することを抑制できる。
【0063】
(電波通過領域および通信用アンテナの変形例)
本例の投写型表示装置10において、電波通過領域である無メッキ領域55には電波吸収用シート57が貼り付けられているが、この代わりに、図9(B)および図9(C)に示すように、無線通信制御用回路53と無線通信用アンテナ52の間の伝送経路にフィルタ回路58を配置してもよい。このフィルタ回路58としては、2.4GHz帯の周波数のみを通過させるバンドパスフィルタ、または、2.4GHz以上の周波数を通過させるハイパスフィルタを用いれば良い。なお、図9(C)は、図9(B)に示した無線通信制御用回路53、フィルタ回路58、および無線通信用アンテナ52の等価回路である。
【0064】
なお、本例の投写型表示装置10では、無メッキ領域55に電波吸収用シート57を貼り付けてあるが、当該シートを省略することも可能である。
【0065】
一方、本例では、電波通過領域を無メッキ領域55の形態で、外装ケースに形成してある。この代わりに、外装ケースにおけるアンテナ52に対峙している部分に開口を開けることにより、電波通過領域を形成することも可能である。
【0066】
次に、電波通過領域の形状は正方形に限定されるものでは無く、長方形、あるいはその他の多角形とすることもでき、また、楕円形、円形等にすることもできる。いずれにせよ、電波通過領域の形状としては、1GHz以下の電波の通過を遮断可能な寸法形状とすることが望ましい。
【0067】
次に、無線通信用アンテナ52をLANボード50に形成する代わりに、図9(D)に示すように、無メッキ領域55が位置する部分、すなわち、内側に露出しているケース内面の部分12bに、直接に無線通信用アンテナ52を配置し、このアンテナ52と無線通信用制御回路53を配線70によって電気的に接続しても良い。
【0068】
この場合、アッパーケース12の内面12aに形成したメッキ層61と同一材料でアンテナ52を形成することが可能である。すなわち、無メッキ領域55の部分に、孤立した島状に所定形状のメッキ層を形成し、当該島状のメッキ層部分を無線通信用アンテナ52として利用することができる。このようにアンテナを形成する場合には、アッパーケース12にメッキ処理を施す工程と、無線通信用アンテナ52を形成する工程を同時に行えるという利点がある。
【0069】
(通信用アンテナの別の実施の形態)
上記の投写型表示装置10では、通信用アンテナ52が装置内部の回路基板面に形成されているが、通信用アンテナ52を装置外部に取り付けることも可能である。
【0070】
図10ないし図12は、投写型表示装置10における通信用アンテナの組み付け位置の各例を示す説明図である。
【0071】
まず、図10に示す例は、投写型表示装置10の外装ケース11の前側端面11aから前方に突き出ている投写レンズユニット19の円筒状先端部分191の外周面にループ状の無線通信用アンテナ52Aを配置したものである。
【0072】
図11に示す例は、投写型表示装置10の外装ケース11の右側側面11rに取り付けられている取手125に、通信用アンテナ52Bを取り付けたものである。
【0073】
上記の二例では、投写型表示装置10における外方に突出している部位を利用して、通信用アンテナを取り付けている。従って、例えば、伸縮可能なアンテナ等を装置に組み付ける場合にようなアンテナ使用時の引き出し操作、収納時の押し込み操作等が不要となる。また、アンテナ取り付け機構を配置する必要もない。よって、装置の大型化、複雑化、コスト高を招くことなく、通信用アンテナを組み込むことができる、また、アンテナを出し入れする煩わしい操作も不要になる。
【0074】
次に、図12に示す例は、投写型表示装置10における外装ケース11の底面部分11bに取り付けられている後ろ側の左右一対のフット134L、134Rに着目し、これらの部分を通信用アンテナ52L、52Rとして利用したものである。投写型表示装置10の使用時には、これらのフット134L、134Rが引き出され、使用後には再びこれらのフットは装置内に押し込まれる。従って、使用時に引き出されるフット134L、134Rに無線通信用アンテナを配置しておけば、当該アンテナの出し入れ操作が不要となるので便利である。また、通信用アンテナを、装置の大型化、複雑化、およびコスト高を招くことなく、装置に組み付けることができる。
【0075】
ここで、左右一対のフット134R、134Lを無線通信用アンテナとして利用する場合には、これら左右一対のアンテナ52L、52Rによりダイバーシティーアンテナを構成することができる。ダイバーシティー受信を行うことにより、電波の受信感度を向上できる。また、例えば、投写型表示装置10を移動させながら使用する場合における電波の受信感度も向上できる。
【0076】
(その他の実施の形態)
以上の各例は、本発明を投写型表示装置に適用したものである。しかし、本発明は投写型表示装置以外の無線通信機能を備えた電子機器に対しても同様に適用できる。
【0077】
また、上記の各例では、無線LANによるデータ通信に用いられる電波を2.4GHz帯として説明したが、19GHz帯等その他の帯域の電波であっても良い。異なる帯域の電波による通信を行う場合には、電波通過領域の寸法、形状や、電波吸収用シートおよびフィルタ回路の特性を、データ通信に用いられる周波数帯に適したものに変更すればよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、無線通信用アンテナと、この無線通信用アンテナで受信したデータを処理する無線通信用制御回路と、この無線通信制御回路を内蔵した機器ケースとを有する電子機器において、機器ケースにおける外方に突き出た突出部分あるいは当該機器ケースに対して出し入れ可能な突出可能部分を利用して、通信用アンテナを配置することを特徴としている。例えば、機器の把手、フット部分に通信用アンテナを配置している。あるいは、投写型表示機構を有する電子機器では、機器ケースの前面から前方に突き出ている投写レンズユニットの円筒状の先端部分を通信用アンテナの配置位置として利用している。
【0079】
従って、本発明によれば、単に機器ケースの外面にアンテナを取り付ける場合に比べて、装置の大型化、複雑化、コスト高を招くことなく、通信用アンテナを組み付けることができる。
【0080】
また、本発明では、フット部分にアンテナを配置する場合には、フット部分が機器ケースの下面等の左右に配置されていることに着目して、左右一対のフット部分に配置した通信用アンテナによりダイバーシティーアンテナを構成するようにしている。この結果、送受信の感度が高まる等の利点が得られる。
【0081】
次に、本発明の電子機器では、無線通信用制御回路が搭載されている回路基板の基板面上に通信用アンテナを配置し、当該通信用アンテナに対峙している機器ケースの部位に通信用電波を通過可能な電波通過領域を形成した構成を採用している。この構成を採用した場合においても、単に、アンテナを機器に取り付ける場合に比べて、装置の大型化、複雑化、コスト高を招くことなく、通信用アンテナを組み付けることができる。
【0082】
この場合において、本発明では、機器ケース表面に形成される電磁シールド層の一部をくり抜いて電波通過領域とすると共に、当該電波通過領域を、一辺が3.5cmの正方形としている。この構成によれば、データ通信用に使用する2.4GHzの電波を通し、ノイズ源となる1GHz以下の周波数の電波が外部に漏れることを抑制できる。よって、極めて簡単な構成によるノイズ防止機構を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した投写型表示装置を用いて構築した画像投写システムの概念図である。
【図2】投写型表示装置を上方から見たときの斜視図である。
【図3】投写型表示装置を下側から見たときの斜視図である。
【図4】投写型表示装置の内部構造を示す斜視図である。
【図5】投写型表示装置の内部の光学系を示す斜視図である。
【図6】投写型表示装置の内部構造を示す断面図である。
【図7】投写型表示装置の光学系を説明するための模式図である。
【図8】投写型表示装置に組み込まれているLANボードを取り出して示す斜視図である。
【図9】(A)は投写型表示装置に内蔵されている無線通信用アンテナとその周辺部分を拡大して示す断面図、(B)は(A)の変形例を示す図、(C)は(B)に示される無線通信用アンテナ、フィルタ回路、および無線通信用制御回路の等価回路図、(D)は(B)とはさらに異なる変形例を示す図である。
【図10】通信用アンテナの配置位置の別の例を示す説明図である。
【図11】通信用アンテナの配置位置の更に別の例を示す説明図である。
【図12】通信用アンテナの配置位置の別の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像投写システム
2 無線LAN
4 インターネット
6 スクリーン
10 投写型表示装置
11 外装ケース
12 アッパーケース
12a アッパーケースの内面
17 光源ランプユニット
19 投写レンズユニット
34R、34G、34B 液晶ライトバルブ
35 プリズムユニット
50 LANボード
50a LANボードの基板面
52 無線通信用アンテナ
53 無線通信用制御回路
55 電波通過領域(非メッキ領域)
57 電波吸収用シート
58 フィルタ回路
61 メッキ層
125 取手部分
134R、134L フット部分
191 投写レンズユニットの円筒状部分

Claims (1)

  1. 光源と、この光源から射出された光束を変調する光変調素子と、この光変調素子によって変調された光束を拡大投写する投写レンズユニットとを備えた投写型表示機構を有している電子機器であって、
    無線通信用アンテナと、この無線通信用アンテナで受信したデータを処理する無線通信用制御回路と、この無線通信制御回路を内蔵した機器ケースと、をさらに有し、
    前記無線通信用アンテナは、前記機器ケースの前側端面から前方に突出している前記投写レンズユニットの円筒状の先端部分に配置されていることを特徴とする電子機器。
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