JP6340255B2 - 無線アクセスポイント装置 - Google Patents

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本発明は、無線アクセスポイント装置に関する。
ロボット制御システムにおいて、無線アクセスポイント装置をロボット制御装置に搭載し、この無線アクセスポイント装置を介してロボット制御装置と無線ティーチペンダントとの間で無線通信を行う技術が知られている。無線アクセスポイント装置には、無線通信の接続が確立している無線ティーチペンダントからの電波が到達するが、それ以外にも通信可能範囲内に存在する装置から様々な電波が到達する。その様々な電波のなかには、無線通信が確立していない他の無線ティーチペンダントから送信された電波や他の無線アクセスポイント装置から送信された電波が含まれることがある。そのため、無線アクセスポイント装置に到達した電波が互いに干渉して無線アクセスポイント装置において混信が発生するおそれがある。
特許文献1には、指向性アンテナと無指向性アンテナとを備えた無線アクセスポイント装置が記載されている。特許文献1の無線アクセスポイント装置は、無指向性アンテナで無線通信を行っている場合に、無線通信の接続が確立していない他の装置が送信した電波が到達し、その電波による干渉が検出されると、使用するアンテナを指向性アンテナに切り換える。そして、無線通信の接続が確立していない他の装置から送信された電波によって混信が発生しないように、指向性アンテナの方向を調整する。
特開2005−348454
ところで、工場内には、ロボット制御装置によって制御されるロボットやその他多種多様な生産設備が設けられており、これらの生産設備は放射ノイズを発している。この放射ノイズが無線アクセスポイント装置に入射されると、無線アクセスポイント装置で処理される電気信号にノイズが発生する可能性がある。そして、このような電気信号のノイズは、無線アクセスポイント装置の動作を不安定にしたり、通信異常を引き起こしたりする原因となり得る。しかも、このような放射ノイズに起因する無線アクセスポイント装置への悪影響は、アンテナに放射ノイズが受信されることよりも、むしろ、無線アクセスポイント装置内部に設けられてアンテナによる無線通信の制御を司る通信制御部等に対して直接的に放射ノイズが入射されることによって引き起こされる。そのため、特許文献1に記載された無線アクセスポイント装置のような構成でも、放射ノイズによる問題は何ら解消されない。
なお、このような問題は、上述した例のように工場内に設けられた無線アクセスポイント装置に限らず、放射ノイズの発生源が無線アクセスポイント装置の周囲に存在し得るであれば、家庭用や屋外用の無線アクセスポイント装置においても同様に生じ得る。
本発明は、このような従来技術の事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、無線アクセスポイント装置の内部に入射される放射ノイズを低減することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、電波を送受信するアンテナ部及び前記アンテナ部による無線通信を制御する通信制御部がケースの内部に設けられている無線アクセスポイント装置において、前記ケースは、電波の通過を遮蔽する電波遮蔽層が形成されて前記ケース内外の電波の通過を遮蔽する電波遮蔽部と、前記電波遮蔽層が設けられてなく電波の通過が許容される電波通過部とを有する。
また、本発明において、前記ケースの前記電波通過部と前記通信制御部との間には、電波の通過を遮蔽する遮蔽部材が配置され、前記通信制御部には、前記アンテナ部が接続され、前記アンテナ部は、基端が前記通信制御部に支持されているとともに先端側が前記遮蔽部材と前記電波通過部との間に配置され、前記遮蔽部材には、前記アンテナ部の基部が貫通される貫通部が形成され、前記ケースのうち前記貫通部と対向する部分には、前記電波遮蔽層が設けられている
本発明において、前記電波遮蔽部は、前記電波遮蔽層と電波の通過を許容する樹脂層とを有し、前記電波通過部は、前記樹脂層を有することが好適である。
本発明によれば、無線アクセスポイント装置の内部に入射される放射ノイズを低減できる。
ロボット制御システムの概略図。 無線アクセスポイント装置の内部の上面図。 無線アクセスポイント装置の分解斜視図。 図2のケース本体における「4−4線」断面図。 図2のケース本体における「5−5線」断面図。 図2の無線アクセスポイント装置における「6−6線」断面図。
(実施形態の構成)
以下、本発明の無線アクセスポイント装置をロボット制御システムに適用した実施例を説明する。
先ず、ロボット制御システムの概略を説明する。図1に示すように、ロボット制御システムのロボット制御装置Cは、コンピュータや通信モジュール等が内蔵された制御装置本体CMを有する。制御装置本体CMの筐体の外面には、無線アクセスポイント装置APが固定されている。無線アクセスポイント装置APは、制御装置本体CMに対してパワーケーブルPCで接続され、制御装置本体CMから電力が供給される。また、無線アクセスポイント装置APは、制御装置本体CMに対して通信ケーブルCCで接続され、制御装置本体CMに対して有線で通信を行う。なお、図1では、パワーケーブルPC及び通信ケーブルCCの図示を省略している。
図1に示すように、ロボット制御装置Cの制御装置本体CMには、有線でロボットRが接続されている。ロボットRは、例えば、複数のアームを有し、その先端のアームに溶接トーチが搭載された多関節型の溶接ロボットである。ロボットRは、制御装置本体CMからの制御信号によって動作が制御される。
図1に示すように、ロボット制御システムは、ロボットRを操作するのに必要な情報を入力するための無線ティーチペンダントTPを有する。無線ティーチペンダントTPには、無線通信モジュールが内蔵され、ロボット制御装置Cの無線アクセスポイント装置APに対して無線通信を行う。
次に、無線アクセスポイント装置APについて説明する。なお、以下の説明において上下及び前後の方向は、図3に図示する方向を基準として説明する。
図3に示すように、無線アクセスポイント装置APのケース10は、電波の通過を許容する合成樹脂により有底四角箱状に形成されたケース本体11と、そのケース本体11と同じ合成樹脂により形成された板状の蓋18とで構成されている。ケース本体11において略正方形板状の底壁部12には、複数のねじ穴12aが形成されている。底壁部12の前縁には矩形板状の前壁部13が立設され、底壁部12の両側縁にはそれぞれ矩形板状の側壁部14が立設されている。底壁部12の後縁には矩形板状の後壁部15が立設されている。後壁部15には、2つの取付孔15aが並設するように貫通されている。
図2に示すように、後壁部15の各取付孔15aには、それぞれアダプタ部材ADが固定されている。後壁部15の一方の取付孔15aには、アダプタ部材ADを介して、制御装置本体CMから延びるパワーケーブルPCが連結されている。また、後壁部15の他方の取付孔15aには、アダプタ部材ADを介して、制御装置本体CMから延びる通信ケーブルCCが連結されている。ケース本体11の四隅には、それぞれ上下方向に延びるようにねじ穴16が形成されている。
図3に示すように、略正方形板状の蓋18の四隅には、それぞれ貫通孔18aが形成されている。蓋18の貫通孔18aにはそれぞれねじS1が挿通されるとともに、これらのねじS1はケース本体11の上端面のねじ穴16に螺入される。これにより、蓋18は、ケース本体11の上端面に固定されて、ケース10が密閉される。
図2及び図3に示すように、ケース10の内部には、無線通信を制御する通信制御部20が設けられている。通信制御部20における支持基板21は、金属(例えばアルミニウム)により板状に形成されている。支持基板21の基板本体22は矩形状に形成され、その幅方向一方側の側縁部には、取り付け用の貫通孔22aが形成されている。基板本体22の前端には、前方側に向けて矩形状の第1取付片23が突出形成されている。第1取付片23には、取り付け用の貫通孔23aが2つ並設されている。基板本体22の後端には、後方側に向けて矩形状の第2取付片24が突出形成されている。第2取付片24には、取り付け用の貫通孔24aが2つ並設されている。基板本体22の貫通孔22a、第1取付片23の2つの貫通孔23a、第2取付片24の2つの貫通孔24aそれぞれにはねじS2が挿入されるとともに、これらのねじS2は、ケース本体11の底壁部12のねじ穴12aに螺入される。これにより基板本体22は、ケース本体11の底壁部に固定される。
図2に示すように、支持基板21における基板本体22の上面には、矩形状の配線基板25が接合されている。配線基板25は、上面に配線がプリント形成されるとともにその配線に各種の電子素子が実装されたプリント配線基板である。そして、配線基板25上の配線や電子素子等によって無線通信で送受信する信号が処理される。また、配線基板25上には、ケース本体11における後壁部15の各取付孔15aに取付けられた通信ケーブルCCと電気的に接続するための図示しないコネクタが搭載されている。
図2に示すように、配線基板25上には、パワーケーブルPCを介して供給される電力を変換する電力コンバータ26が搭載されている。電力コンバータ26は、例えば、パワーケーブルPCを介して供給される交流200Vを直流12Vに変換して、配線基板25の配線や電子素子等に供給する。電力コンバータ26には、ケース本体11の各取付孔15aに取付けられたパワーケーブルPCと電気的に接続するために、図示しないコネクタが形成されている。なお、図2及び図3では、配線基板25、電力コンバータ26、パワーケーブルPC及び通信ケーブルCCを繋ぐ内部配線の図示を省略している。
図3に示すように、配線基板25の前縁部には、配線基板25上の配線と電気的に接続されたアンテナ支持部27が2つ搭載されている。これらアンテナ支持部27には、全体としてL字状を成すアンテナ部30がそれぞれ装着されている。アンテナ部30は、アンテナ支持部27に装着されることにより、通信制御部20の配線基板25上の配線に電気的に接続される。アンテナ部30は、ほぼ全方向に対して無線通信が可能な無指向性のアンテナである。
図2及び図3に示すように、アンテナ部30のアンテナ基部31は、基端がアンテナ支持部27に支持され、支持基板21の基板本体22の前端よりも前方側に至るように延びている。アンテナ基部31の前端からは、アンテナ部30の先端側を構成するアンテナ本体部32が上方に向かって延びている。なお、アンテナ部30は、主としてアンテナ本体部32において電波を送受信する。
図4〜図6に示すように、ケース10は、ケース本体11及び蓋18の内面に金属(例えばアルミニウム)を蒸着することにより形成された電波遮蔽層19を有している。図4に示すように、ケース本体11において、底壁部12の内面全域に電波遮蔽層19が形成され、その全域が電波の通過を遮蔽する電波遮蔽部R1とされている。
図4に示すように、ケース本体11の前壁部13において、電波遮蔽層19が形成されていない領域である前壁電波通過部R2は、前壁部13の幅方向両側に一箇所ずつ矩形状に形成されている。各前壁電波通過部R2の高さ位置は、アンテナ部30におけるアンテナ本体部32の上端側半分(先端側半分)とほぼ同じ高さ位置に設定されている。前壁電波通過部R2の幅寸法は、前壁部13の幅方向端部からアンテナ部30におけるアンテナ本体部32よりも中央側に至るように設定されている。そして、前壁部13の内面において、前壁電波通過部R2以外の領域には、電波遮蔽層19が形成されて電波遮蔽部R1とされている。前壁電波通過部R2は、例えば、ケース本体11の内面に金属を蒸着する際に、その前壁電波通過部R2に相当する領域をマスクしつつ金属の蒸着を行い、その後マスクを取り除くことにより形成される。
図5に示すように、ケース本体11の側壁部14において、電波遮蔽層19が形成されていない領域である側壁電波通過部R3は、側壁部14の前端に矩形状に形成されている。側壁電波通過部R3の高さ位置は、前壁部13の前壁電波通過部R2の高さ位置と同じに設定されている。側壁電波通過部R3の幅は、前壁部13の前壁電波通過部R2の幅よりも短く設定されている。なお、2つの側壁部14のうち、左右一方側の側壁部14の側壁電波通過部R3と前壁部13における左右一方側の前壁電波通過部R2は互いに連続するように形成されている。同様に、2つの側壁部14のうち、左右他方側の側壁部14の側壁電波通過部R3と前壁部13における左右他方側の前壁電波通過部R2は互いに連続するように形成されている。そして、側壁部14の内面において、側壁電波通過部R3以外の領域には、電波遮蔽層19が形成されて電波遮蔽部R1とされている。側壁電波通過部R3は、例えば、ケース本体11の内面に金属を蒸着する際に、その側壁電波通過部R3に相当する領域をマスクしつつ金属の蒸着を行い、その後マスクを取り除くことにより形成される。
図5に示すように、ケース本体11の後壁部15の内面全域に電波遮蔽層19が形成され、その全域が電波遮蔽部R1とされている。図6に示すように、蓋18の内面全域に電波遮蔽層19が形成され、その全域が電波遮蔽部R1とされている。
図3に示すように、ケース10の内部には、金属製(例えばアルミニウム)の板材で形成された遮蔽板40が配置されている。遮蔽板40は、全体として矩形状を成す前板部41と、前板部41の左右両端から後方に向かって延びる矩形状の側板部45とを有する。
図6に示すように、遮蔽板40の前板部41は、遮蔽板40をケース本体11に固定した際、前板部41の上端がケース本体11の前壁部13における前壁電波通過部R2の上端縁よりも上方に位置するように、高さ寸法が設定されている。具体的には、遮蔽板40の前板部41の高さ寸法は、ケース本体11の前壁部13の高さ寸法よりも若干短く設定されている。また、図2に示すように、遮蔽板40の前板部41の左右の幅寸法は、通信制御部20における支持基板21の左右方向の幅よりも大きく、且つ、ケース本体11の前壁部13の左右の幅寸法よりも小さく設定されている。
図6に示すように、遮蔽板40の側板部45は、前板部41と同じ高さ寸法に設定されている。すなわち、遮蔽板40をケース本体11に固定した際、側板部45の上端がケース本体11の側壁部14における側壁電波通過部R3の上端縁よりも上方に位置するようになっている。また、遮蔽板40の側板部45は、前後方向の幅寸法が側壁部14における側壁電波通過部R3の前後方向の幅寸法よりも大きく形成されている。
図3に示すように、前板部41には、下端から上方に向かって切欠部42が切り欠き形成されている。切欠部42は2つ形成され、これら2つの切欠部42の間隔は2つのアンテナ部30の間隔と一致するように設定されている。各切欠部42の上下方向の寸法は、遮蔽板40をケース本体11に取り付けた状態で、切欠部42の上端がアンテナ部30のアンテナ基部31の高さ位置よりも上方となるように形成されている。各切欠部42の幅方向の寸法は、アンテナ部30におけるアンテナ基部31の太さよりも若干大きく設定されている。また、図6に示すように、遮蔽板40の各切欠部42と前壁部13の前壁電波通過部R2との高さ位置を比較すると、切欠部42の上端が前壁電波通過部R2の下端縁よりも下方に位置している。
図3に示すように、遮蔽板40の前板部41の下端において各切欠部42の間には、前方に向かって矩形状の取付部43が突出形成されている。取付部43には、2つの貫通孔43aが並設され、これら2つの貫通孔43aの間隔は、通信制御部20における支持基板21の貫通孔23aの間隔と等しくなっている。
図2及び図3に示すように、遮蔽板40の取付部43の各貫通孔43aには、通信制御部20における貫通孔23aに挿通されるねじS2と同一のねじS2が挿通される。すなわち、遮蔽板40は、通信制御部20と同一のねじS2によってケース本体11の底壁部12に固定される。
図2に示すように、遮蔽板40がケース本体11の底壁部12に固定された状態において、遮蔽板40の前板部41は、ケース本体11の前壁部13と通信制御部20との間に立設されている。また、遮蔽板40の側板部45は、ケース本体11の側壁部14と通信制御部20との間に立設されている。したがって、ケース本体11において前壁部13の前壁電波通過部R2と通信制御部20との間には、遮蔽板40の前板部41が配置され、側壁部14の側壁電波通過部R3と通信制御部20との間には、遮蔽板40の側板部45が配置されている。
図6に示すように、遮蔽板40の前板部41の切欠部42には、アンテナ部30のアンテナ基部31が前後方向に貫通されている。そして、アンテナ部30のアンテナ本体部32は、遮蔽板40の前板部41とケース本体11の前壁部13との間に配置されている。また、ケース本体11の前壁部13において前板部41の切欠部42と対向する部分には、電波遮蔽層19が形成されている。
(実施形態の作用・効果)
上記のように構成された無線アクセスポイント装置APの効果を、無線アクセスポイント装置APの作用とともに説明する。
(1)図1に示すように、ロボット制御システムにおいて、制御装置本体CMの筐体に無線アクセスポイント装置APを固定した場合、例えばロボットRやその他の生産設備から無線アクセスポイント装置APに対して放射ノイズが入射されることがある。
図6に示すように、無線アクセスポイント装置APにおいて、ケース10の内面には、電波遮蔽層19が形成され、この電波遮蔽層19が形成されている領域は、電波遮蔽部R1として機能する。したがって、無線アクセスポイント装置APのケース10のうち、電波遮蔽部R1に入射された放射ノイズは、ケース10の内部には到達しないか、到達したとしても相応に減衰される。すなわち、ケース10の内部に放射ノイズが入射されることは、電波遮蔽層19によって抑制される。
(2)図4及び図5に示すように、ケース本体11において前壁部13には前壁電波通過部R2が形成され、側壁部14には側壁電波通過部R3が形成されている。そのため、アンテナ部30が送信する電波は前壁電波通過部R2及び側壁電波通過部R3を介してケース10の外部へと送信されるとともに、外部からの電波は前壁電波通過部R2及び側壁電波通過部R3を介してアンテナ部30へと到達する。したがって、ケース10の内面に電波遮蔽層19を形成したとしても、アンテナ部30による良好な無線通信は確保される。
(3)ケース本体11において、アンテナ部30が送受信する電波だけでなく放射ノイズも前壁部13の前壁電波通過部R2及び側壁部14の側壁電波通過部R3を介して、ケース本体11の内部に入射し得る。本実施形態では、図2に示すように、通信制御部20とケース本体11の前壁部13との間には、遮蔽板40の前板部41が立設している。しかも、この前板部41の上端は、前壁部13の前壁電波通過部R2の上端縁よりも上方にまで至っており、また、前板部41の左右の幅寸法は、通信制御部20の支持基板21の左右の幅寸法よりも大きく設定されている。そのため、仮に、ケース本体11の前壁部13の前壁電波通過部R2から通信制御部20側を見た場合に、通信制御部20の全体が遮蔽板40の前板部41によって覆われた状態となっている。したがって、ケース本体11における前壁部13の前壁電波通過部R2を介して放射ノイズがケースの内部に入射されたとしても、その放射ノイズは遮蔽板40の前板部41によって遮蔽され、通信制御部20には到達しないか、到達したとしても相応に減衰される。
同様に、図2に示すように、通信制御部20とケース本体11の側壁部14との間には、遮蔽板40の側板部45が立設している。そして、この側板部45の上端は、側壁部14の側壁電波通過部R3の上端縁よりも上方にまで至っており、また、側板部45の前後の幅寸法は、側壁部14の側壁電波通過部R3の前後の幅寸法よりも大きく設定されている。そのため、仮に、ケース本体11の側壁部14の側壁電波通過部R3から通信制御部20側を見た場合に、通信制御部20の全体が遮蔽板40の側板部45によって覆われた状態となっている。したがって、ケース本体11における側壁部14の側壁電波通過部R3を介して放射ノイズがケースの内部に入射されたとしても、その放射ノイズは遮蔽板40の側板部45によって遮蔽され、通信制御部20には到達しないか、到達したとしても相応に減衰される。
(4)図6に示すように、アンテナ部30のアンテナ本体部32は、遮蔽板40とケース本体11における前壁部13の前壁電波通過部R2との間に配置されている。また、アンテナ部30のアンテナ本体部32から見た場合に、ケース本体11における側壁部14の側壁電波通過部R3の前側の一部は、遮蔽板40によって覆われていない。そのため、前壁電波通過部R2や側壁電波通過部R3の前側の一部を介したアンテナ部30の電波の送受信は、遮蔽板40によってはほとんど阻害されない。一方、アンテナ部30のアンテナ本体部32には、ケース本体11の前壁電波通過部R2や側壁電波通過部R3を介して、放射ノイズが入射されることもある。しかし、アンテナ部30による電波の通信周波数帯域は、数ギガヘルツ以上であるのに対して、放射ノイズの周波数帯域はメガヘルツ帯域であり、両者には周波数の大きな隔たりがある。したがって、放射ノイズがアンテナ部30に入射されたとしても、それがアンテナ部30においてノイズ信号として受信されることはほとんどない。
(5)本実施形態では、図6に示すように、遮蔽板40の前板部41に、アンテナ部30のアンテナ基部31を貫通させるための切欠部42を形成している。前板部41の切欠部42においては、放射ノイズの通過を遮蔽できないため、仮に、切欠部42に放射ノイズが到達すれば、切欠部42を介して放射ノイズが通信制御部20に入射される可能性がある。この点、本実施形態では、前板部41の切欠部42の上端は、前壁部13の前壁電波通過部R2の下端縁よりも下方に位置している。つまり、前壁部13において、前板部41の切欠部42に対向する部分には、電波遮蔽層19が形成されて電波遮蔽部R1とされている。この電波遮蔽部R1においては外部からの放射ノイズが遮蔽されるため、遮蔽板40において前板部41の切欠部42に放射ノイズが到達することは抑制できる。
(6)本実施形態において、アンテナ部30からの電波は、主としてケース本体11における前壁電波通過部R2や側壁電波通過部R3を介してケース10の外部に送信される。その一方で、アンテナ部30からの電波は、ケース10の電波遮蔽部R1によって遮蔽される。さらに、アンテナ部30からの電波は、アンテナ部30のアンテナ本体部32よりも後方側(通信制御部20側)に配置されている遮蔽板40によっても遮蔽される。したがって、アンテナ部30から送信され、ケース10の外部に至る電波は、前方側が強くて後方側が弱くなる。その結果、アンテナ部30が無指向性のアンテナでありながらも、無線アクセスポイント装置APは、前方側への指向性を持った通信範囲を持つことになる。
このように、無線アクセスポイント装置APの通信範囲に指向性を持たせることにより、例えば、無線アクセスポイント装置APが複数存在する場合に、これらを互いの通信範囲が重複しないように配置することが容易になる。複数の無線アクセスポイント装置APの通信範囲を重複させないようにすることは、互いの無線通信が干渉して混信が発生することを抑制できるため、好適である。また、仮に、複数の無線アクセスポイント装置APの通信範囲が重複したとしても、その重複数を少なくすることが可能であるため、例えば、重複する無線アクセスポイント装置APにおいて無線通信のチャンネルを異ならしめるなどの対応で、混信の発生を効果的に抑制できる。
(7)本実施形態によれば、ケース10の前壁電波通過部R2は、樹脂層であるケース本体11の前壁部13によって構成され、側壁電波通過部R3は、樹脂層であるケース本体11の側壁部14によって構成されている。すなわち、各電波通過部がケース10の内外を連通する連通孔として形成されておらず、これら各電波通過部を形成することに起因して、ケース10の密閉性を損なうことがない。ケース10の密閉性を確保することは、ケースの内部に異物が侵入して故障の原因となることを抑制する上で好適である。特に、ロボット制御システムが利用される工場内においては、ロボットRや他の生産設備の駆動に伴って金属加工屑等が発生しやすい。したがって、上記実施形態の無線アクセスポイント装置APをロボット制御システムに適用することは、特に好適である。
(変更例)
上記実施形態は、以下の例のように変更してもよい。また、各変更例を適宜組み合わせて適用してもよい。
・ 上記実施形態の無線アクセスポイント装置APは、ロボット制御システムに限らず、例えば家庭用の無線LAN親機として適用してもよい。つまり、無線通信のアクセスポイント装置として適用できるのであれば、どのようなシステムに適用してもよい。
・ 上記実施形態では、無線アクセスポイント装置APをロボット制御装置Cの制御装置本体CMの筐体に固定したが、無線アクセスポイント装置APの固定位置はこれに限らない。例えば、ロボットRに固定してもよいし、ロボットRを囲う安全柵等に固定してもよい。また、工場の壁面や床面に固定してもよい。つまり、無線アクセスポイント装置APによる無線通信が確保できるのであれば、ロボットRやロボット制御装置Cの構成やこれらのレイアウトに応じて適宜固定位置を決定すればよい。
・ ケース本体11の形状は有底四角箱状に限らず、ケース10として内部に通信制御部20やアンテナ部30等を収容できるものであれば、四角形以外の多角形箱状や円柱箱状など、どのような形状であってもよい。
・ ケース10において、内面に代えて又は内面に加えて、外面に電波遮蔽層19を形成してもよい。さらに、ケース本体11の各壁部や蓋18において、樹脂層の内部に中間層として電波遮蔽層19が形成されていてもよい。つまり、ケース本体11の各壁部や蓋18の厚み方向において少なくとも1つの層が電波遮蔽層19として形成されていればよい。
・ 電波遮蔽層19の形成方法は蒸着に限らない。例えば、金属板をケース本体11の内面や蓋18の内面に接着剤で接合するようにしてもよい。また、電波遮蔽層19の材質は金属に限らない。例えば、電波を吸収・反射する塗料をケース本体11の内面や蓋18の内面に塗布し、その塗膜を電波遮蔽層としてもよい。
・ ケース本体11の各壁部及び蓋18を金属(例えばアルミニウム)により形成し、ケース本体11の各壁部及び蓋18それ自体が電波遮蔽層として機能するようにしてもよい。この場合、例えば、ケース本体11の各壁部に、ケース10の内外を連通させる連通孔を形成すれば、この連通孔が形成されている領域が電波通過部として機能する。さらに、上記連通孔に、電波の通過を許容する合成樹脂製の部材を嵌め合わせるようにすれば、電波通過部としての機能を維持しつつケース10の密閉性を確保できる。
・ ケース10における前壁電波通過部R2、側壁電波通過部R3の形成位置や大きさは上記実施形態に限らず、適宜変更できる。例えば、ケース10において前壁電波通過部R2及び側壁電波通過部R3のいずれかを省略してもよい。また、例えば、ケース本体11において前壁部13や側壁部14の全体が電波通過部として構成されてもよいし、ケース本体11の底壁部12の前端部や蓋18の前端部に電波通過部を形成してもよい。つまり、アンテナ部30による電波の送受信が確保されるのであれば、ケース10の形状やその内部に配置される各部材等の位置関係を勘案して、電波通過部の位置や大きさを適宜設定することができる。
・ アンテナ部30として指向性のアンテナ部を採用してもよい。この場合、ケース内における指向性のアンテナ部の指向方向と、そのアンテナ部から見たケースの電波通過部の方向とをできるだけ一致させるのがよい。仮に、アンテナ部30として指向性のアンテナ部を採用した場合、ケース10の電波遮蔽部R1において電波の通過が遮断される一方で、前壁電波通過部R2及び側壁電波通過部R3においては電波の通過が許容されることから、その指向性のアンテナ部の指向性をさらに高めることができる。
・ アンテナ部30は、通信制御部20の配線基板25上の配線に接続されていれば、通信制御部20のアンテナ支持部27に支持されていなくともよい。例えば、アンテナ部30を、遮蔽板40の前面側やケース本体11における前壁部13の内面に固定してもよい。なお、この場合、通信制御部20の配線基板25上の配線とアンテナ部30とを結ぶアンテナ線を、遮蔽板40を避けるようにして引き回すことにより、両者の電気的接続関係を確保できる。この場合には、アンテナ部30は、遮蔽板40を貫通しないため、遮蔽板40の切欠部42を省略できる。
・ 遮蔽板40の形状は、上記実施形態に限らず、ケース10における電波通過部を介して外部から内部へと入射された放射ノイズの少なくとも一部を遮蔽できるのであれば、適宜変更できる。例えば、遮蔽板40における前板部41及び側板部45の高さ寸法を小さくして、遮蔽板40の上端が、前壁部13における前壁電波通過部R2の上端よりも下に位置するようにしてもよい。また、例えば、遮蔽板40の側板部45を省略してもよいし、遮蔽板40の前板部41を省略して通信制御部20の左右両側に1つずつの遮蔽板(側板部45)が配置されるようにしてもよい。これらの場合でも、遮蔽板40を設けない場合に比べれば、通信制御部20へ放射ノイズが入射されることは抑制される。さらに、遮蔽板40を省略することも可能である。
・ 上記実施形態において遮蔽板40を、通信制御部20の支持基板21として機能させてもよい。具体的には、例えば、遮蔽板40の前板部41のうち後方側の面に絶縁層を形成し、その絶縁層に通信制御部20の配線基板25を接合してもよい。この構成によれば、通信制御部20を配置するのに必要なスペースが小さくなるため、ケース10の小型化に寄与できる。また、遮蔽板40と通信制御部20との距離が近くなるため、遮蔽板40によって通信制御部20への放射ノイズの入射を抑制しやすくなる。
以下の技術的思想は、上記実施形態及び変更例から導き出すことができる。
・ 無線アクセスポイント装置を有するロボット制御装置と、前記ロボット制御装置によって動作が制御されるロボットと、前記ロボットを操作するのに必要な情報を前記無線アクセスポイント装置を介して前記ロボット制御装置と無線通信する無線ティーチペンダントとを備えたロボット制御システムにおいて、前記無線アクセスポイント装置は、上記発明の無線アクセスポイント装置である。
AP…無線アクセスポイント装置、10…ケース、R1…電波遮蔽部、R2…前壁電波通過部、R3…側壁電波通過部、20…通信制御部、30…アンテナ部、31…アンテナ基部、32…アンテナ本体部、40…遮蔽板、42…切欠部。

Claims (2)

  1. 電波を送受信するアンテナ部及び前記アンテナ部による無線通信を制御する通信制御部がケースの内部に設けられている無線アクセスポイント装置において、
    前記ケースは、電波の通過を遮蔽する電波遮蔽層が形成されて前記ケース内外の電波の通過を遮蔽する電波遮蔽部と、前記電波遮蔽層が設けられてなく電波の通過が許容される電波通過部とを有し、
    前記ケースの前記電波通過部と前記通信制御部との間には、電波の通過を遮蔽する遮蔽部材が配置され、
    前記通信制御部には、前記アンテナ部が接続され、
    前記アンテナ部は、基端が前記通信制御部に支持されているとともに先端側が前記遮蔽部材と前記電波通過部との間に配置され、
    前記遮蔽部材には、前記アンテナ部の基部が貫通される貫通部が形成され、
    前記ケースのうち前記貫通部と対向する部分には、前記電波遮蔽層が設けられている
    ことを特徴とする無線アクセスポイント装置。
  2. 前記電波遮蔽部は、前記電波遮蔽層と電波の通過を許容する樹脂層とを有し、
    前記電波通過部は、前記樹脂層を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線アクセスポイント装置。
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